仙台いろいろ

2026年3月17日 (火)

アリオ仙台泉がイオンモールに!(その2)

前回記事の続きです。


前回記事


 泉中央がおかれてきた状況について、前回記事で整理しました。

 南の拠点長町と泉中央との大きな違いは、分散型の長町と一極集中の泉中央。地下鉄の終点故全員下車し、バスや送迎、自転車、徒歩などの別の交通モードに移行するにあたり、乗降客4.8万人が行き来することでのビジネスチャンスが大きいこと。一方、以遠に行く方にとっては、乗り換えが面倒である他、車で直接目的地に向かうという誘因が生じること。

 

 一方長町駅は、地下鉄も、JRも通過駅で素通りされることが多い。ただし、地下鉄・JR駅の合計乗降客数は3万5千人程度ながらも、相互の乗り換えがあること、通過客が途中下車することが可能であり、特にJR(アクセス線含む)は高架で街並みをアピールすることができることから、潜在的なビジネスチャンスにつながること。また、長町エリアにはJRでは他に太子堂駅、地下鉄では長町一丁目駅と長町南駅があり、最寄りの駅を使って都心部と直接行き来することができることから、薄く広く利便性の高い街が広がっていることも、メリットであります。

 それぞれ特徴を持っていますが、泉中央に関しては、現時点で裏目に出ているような状況です。

厳しい商業ポテンシャル

 2年間以上も棚ざらし状態だったアリオ跡地ですが、オーナーである住友商事(住商アーバン開発)もセルバ・セルバテラスと連携した形での商業施設としての再開を模索していたと考えるのが自然。

 他のヨーカドー跡地で、青森店や弘前店、五所川原店、花巻店、そして新潟中心部のIY丸大もロピア(ヨドバシビルに続いて近隣での出店を計画していた)が後釜に入っているのに、周辺人口だけであれば他の店舗跡と遜色ないどころか、地下鉄ターミナルのマンション林立エリアでありながら、すぐに白羽の矢が立たなかったというのは、大家が住友商事であり、セルバ・セルバテラスと一体での商業施設として再生することを目指していたと。

 それが結果的に再生できなかったというのは、セルバ・セルバテラスの売り場面積が約1.5万平米であるのに対し、空きビルとなっている旧アリオの売り場面積が約2万平米と、SCを実際2倍以上に増床するようなもので、現在のセルバ・セルバテラスを維持するのでも精一杯というところ。

 セルバも徐々に空きテナントが増えてきたところで、GUも地域一番の売り場面積で進出したり、八文字屋書店からダイソー3業態(スタンダードプロダクツ、スリーピー含む)に入れ替えたところなどなど、賃料はかなりディスカウントしたのだろうなと。

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 しかしダイソー3業態は近隣でもイオンタウン泉大沢の広大な空きフロアを活用して出店したばかりで、物珍しさは薄れているところ。セルバ1階の食彩館はスーパー機能の代替として好調ですが、住友商事としてアリオの6層のフロアは広すぎ、縦に長すぎる。

 そしてあのバブル感満載の吹き抜けがあるフロアの活用のし辛さなど、手詰まり感があったと。

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何より、セルバ・セルバテラスに出店している店舗は、周辺に林立しているイオンをはじめとした郊外型SCでも手に入るものばかり。

とどめを刺したのが、学院大の泉キャンパス撤退で、駅前を経由して路線バスを利用して通っていた学生が一気に消えてしまったこと。

イオングループ寡占化が進む仙台圏

 イオンモールが土地建物を取得したことで、ニュースでインタビューを受ける市民からは歓迎ムードを感じますが、「建物を活用するかどうかは不明ながら、将来性から取得した」という企業側のコメントからも、本気で力を入れる物件とは思えないのです。


「仙台の北のポテンシャルの高いエリアなので取得した。地元の人にヒアリングし、リサーチを重ねて何が必要かを検討したい」

今後について「魅力的な施設づくりを通して地域の皆様と共に、仙台市のまちづくりに貢献してまいります」


  というのも、このアリオ(ヨーカドー)を閉店に追い込んだのはイオングループであること。

 そもそも、将監トンネルの先の4号バイパスとの交差点脇にあった旧ジャスコ泉店(閉店後「いずみパワーモール」としてしばらく存続)を撤退に追い込んだのは当時のヨーカドー仙台泉店。その敵をとるかのように、イオンがヨーカドー包囲網を敷いたのは(その1)で述べたとおり。

 泉中央の活性化のために進出するのであれば、まだ30年余しか活用していない建物の再利用前提で、”なるはや”での計画を進めるはず。それが、上述のような期待はさせても具体的な中身がない発表では、「急いでやる気はありません」ということ。結局耐震補強を理由に休止した仙台フォーラスのように、期待だけさせておいて放置という戦術なのではと。

 更に建物を再活用しない可能性もあるとのことで、その場合土地面積は1.2haしかなく、イオンモールにふさわしい規模感は確保できることは期待薄。

 というのも、結局イオン寡占化が進んでいる仙台都市圏北部。(仮称)イオンモール泉中央 に力を入れるにしても、その売り上げはゼロサムゲームであり、他のイオンの店舗が減ってしまうだけであれば、力の入れ具合は限られてしまう。

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 そもそも、アリオの建物再活用のとどめを刺したのは、昨秋にオープンした都市型店舗「イオンモール仙台上杉」が青葉区北部(地下鉄南北線北側)の需要を抑えにかかったからであること。

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 更に、アリオの建物を活用したとしても、商業床面積が約2万平米と、イオンモール仙台上杉の2/3程度。規模感としては、東西線卸町駅前の「イオンスタイル仙台卸町」と同規模で、この規模ではGMS中心で専門店の導入は限定的。そもそもセルバ・セルバテラスが専門店街の役割を果たしていることから、イオンモールのリーシング力を活用して専門店を誘致しようとすると、完全にセルバ側とガチンコで競合してしまう。

 全国でもイオンモールとしての最小店舗と言われているのは、東京都日野市の「イオンモール多摩平の森」で商業床面積が2.4万平米であり、それより小さければ、イオンモールの魅力が発揮できない。そうなると、イオンモールとして再オープンさせるためには、セルバ・セルバテラス側も買収し、売り場面積3.5万平米規模で、駐車場も共通利用してという形にならないと厳しく、そうなると5年スパンで待たされる可能性も高いと思っています。

イオンタウンあすと長町の再来?

 なお、このブログでもしょっちゅう言及してますが、あすと長町の集客施設と期待され長町駅東口の保留地2.7haを2012年末に取得したイオンタウンは、駐車場状態のまま早13年以上放置されながらも、現時点でも具体的な発表が行われていません。

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 イオングループの中で 卸町→名取増床→新利府出店→上杉 と続き、ようやく長町の計画が動くのではとは言われていますが、そもそも南部エリアはイオンモール名取とザ・モール仙台長町(トライアルが買収)が競合している商圏で、(仮)「イオンタウンあすと長町」はその両モールに規模間で勝ち目がないことから、急ぐ理由はないんでしょうし、再開発地「あすと長町」のど真ん中の虎の子の土地を13年間放置し続けていることなど、街づくりへの協力という視点は薄いのは明らかです。忘れている方も多いでしょうが、住友不動産と共同で土地入札し、住友側は「シティタワー長町新都心」として9年前に分譲されているのに、共同事業の商業施設部分がここまで遅れるというのも信義則に反するとしか。


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泉中央の将来性を左右する半導体企業誘致の動向

 そうなると、土地・建物の取得理由として「仙台の北のポテンシャルの高いエリアなので取得した。地元の人にヒアリングし、リサーチを重ねて何が必要かを検討したい」というコメントが気になります。

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 泉区役所再整備は今年の10月に完成し、東北労金の本社機能の移転などで就業人口の増加が図られ、イベント広場の活用など、賑わいが生まれる見込みで、泉中央エリアの定住人口増の要素としては、徳洲会跡付近での泉中央西土地区画整理事業の造成工事が始まり、建物が建ち始めるのは2030年ころ。そのほかは (その1)でも言及し、過去記事を紹介したミヤギテレビ新社屋は2030年以降と言われており、まだだいぶ先。

 

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 よって、これだけでは「北のポテンシャル」というのには弱すぎる。泉中央駅を起点として整備する構想の富谷市ロープウェイ(ジッパー)も、仙台市の郡市長が否定的なコメントをしている状況など、実現性は不透明で、そもそも現在のバス輸送分の振替でしかない。

そうなると、例の大衡村への進出が撤回されたPSMCの後継となる企業誘致への期待ということに尽きるのでは。


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 先月に突然ニュースとなり、即座に企業側から撤回された、韓国半導体大手のSKハイニックスの日本へのメモリ工場建設の話が生きていることに期待するところですが、それ以外の企業になったとしても村井知事は粘り強く誘致活動を続けているようです。

 工業団地としての条件は、高速道路アクセス、工業用水、地盤の強さなど優位点がいくつもあります。

 ただ、母都市となる仙台から25㎞の距離というのがネックのところ、中継点としての泉中央駅エリアの拠点性が上がるとしたら、その状況を見据えて、土地を確保したということも。

 あくまでも可能性ですが、そうなるとイオンモールが泉中央の将来性を評価してくれたことは悪い話ではないにせよ、なおさら短期的な商業機能の復活というのは期待薄ではと、考えれば考えるほど厳しいように思えてなりません。

 いろいろと、現在の取り巻く状況から予想してみました。泉中央としてはプラスになる話ではあり、今後朗報が飛び込んでくることを期待したいと思います。

 

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アリオ仙台泉がイオンモールに!(その1)

今日の夕方飛び込んできた、驚きのニュース。

良いニュースといって良いのか。。。まさかのイオンモールが泉アリオの土地・建物を取得とは。

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 このブログにて、これまで何度かとりあげてきた、このアリオ仙台泉と泉中央エリア。


過去記事


 2024年1月末に閉店し、早2年以上も空き店舗状態で置かれていた旧アリオ仙台泉店の建物(写真中央奥)

右側はセルバ、左側はセルバテラス。3施設の中で最も床面積が大きい旧アリオの建物が活用されていない状態は、泉中央のおかれている状況を示しているようで、本当に悲しげな雰囲気を醸し出しています。

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 隣接して同じ住友商事が所有するセルバ、セルバテラスの専門店が入る商業施設に挟まれながらも、看板が外され寂しげな外観をさらしていました。南北線が延伸開業し泉中央駅開業とほぼ同時にオープンした1992年から30余年。飛ぶ鳥を落とすような勢いだった当初10年間には、駅開業と同時に「イトーヨーカドー仙台泉店」、「駅ビルSwing」、5年後の1997年には「ユアテックスタジアム仙台(当時は仙台スタジアム)」、1999年には「セルバ」がオープンし、仙台都市圏で都心部に次ぐ確固たる拠点として、憧れの街として成長を続けていました。

 

 多くの観客が詰めかけた、2001年のベガルタJ1昇格から2002年のJ1初年度、2003年の降格というこの時期は、泉中央=ベガルタという強い結びつきが生まれ、駅西側の飲み屋街が成長し、特に元気だった時期でした。

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 泉中央駅が路線バスのハブ機能を果たし、地下鉄に接続する深夜バスがパークタウン、富谷方面、向陽台方面など各方面を結び、泉周辺住民にとっては、仙台都心部より30分以上長く、24時過ぎまで飲めるというメリットを遺憾なく発揮していました。

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 2000年代後半は仙台市の人口の伸びが鈍化しながらも、富谷市方面のニュータウンへの流れは続いており、泉中央の勢いは続いていました。
しかし、2003年にオープンしたイオンモール富谷、その前の1997年にオープンしたイオン中山SC(当時の中山ジャスコ)、2000年にオープンした利府ジャスコ(現 イオンモール新利府北館)と、イオングループに東西そして北を包囲され、更に2007年にはイオンモール富谷の近隣にイオンタウン泉大沢と、自社競合極まれりという状態で、じりじりとイトーヨーカドーのGMSとしての商圏は削られ続け、震災の前後には閉店が既定路線になりながら、震災後の周辺の人口増により息を吹き返し、まさかのアリオ仙台泉としてリニューアルオープンとなりました。

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 その際には、同じ建物オーナーである住友商事が運営するセルバと上空通路が整備され、より一体的な商業施設として再生したのは2013年。アリオ1階にはフードコート、上層階にはIYグループのロフトや赤ちゃん本舗、タワーレコードなどの専門店、中層階にはIYグループの特性を生かした西武の小型店など、駅前型のSCとして魅力的な専門店を導入して生まれ変わったものでした。ただし、専門店部分はセルバとも競合し、アリオ末期にはアリオ4階にくまざわ書店、セルバ5階には八文字屋書店が連絡通路の両側で同業でのぶつかり合い。そしてアリオ閉店後に八文字屋はセルバから撤退と、書店が泉中央駅前から消えてしまったように、ちぐはぐな動きも気になっていました。(その前にTSUTAYAも泉中央駅西口から撤退)

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 そして、泉中央エリアの没落の要因としては、仙台圏の住宅地選択で北部一強状態のアンバランスな状態だったのが、仙台市の南部→東部が魅力的な住宅地として認識されてきたことに尽きます。なので、正常化の過程での一時的な苦しみという面もあるのではと思っています。

1 あすと長町および名取りんくうタウンの整備(2005~2014年)

 正直南北線開業後も下町のあか抜けないイメージが抜けなかった長町エリア。97年のザ・モール開業のインパクトが大きいながらも、実際化けたのはJR長町駅付近の高架化とあすと長町の街びらきが行われた2006年頃以降で、長町駅西口とモール周辺に加え、新しい街であるあすと長町の相乗効果で長町のイメージが変わりました。アクセス線開業効果でのJRの本数が1.5倍に大幅増発され、新型車両が導入された時期も重なります。

 そして、空港アクセス線の開業およびイオンモール名取(当時のダイヤモンドシティ名取エアリ)オープン、そして2駅にまたがる駅周辺開発の進展で、南部方面に欠けていた商業施設とニュータウンの複合開発が行われ、「家を買うんだったら、青葉区か泉・富谷方面」という空気を変え始めた時期でした。


  過去記事

一方中華街構想は霧散しましたが、結果的には良かったかと)


 大震災により、被災地から沿線への人口流入が起き、空き地が目立っていたあすと長町とりんくうタウンも一気に活用され始め、南部方面が再評価された時期でもありました。

2 地下鉄東西線の開業(2015~2024年)

 南北線と一体で運行する地下鉄東西線の開業で、住宅地の選択範囲が仙台市東西(特に卸町・荒井エリア)に広がったことで、平地で駅近、仙台バイパスも東部道路も近いエリアの人気が高まり、若い世代の住宅取得も北方面から続々と荒井方面や八木山方面(そしてあすと長町の高層マンション群、名取方面も)にシフトした時期です。

 あと、泉中央にとって大きかったのは、地下鉄東西線開業と同時に実施された深夜バスの廃止による終バスの大幅前倒し。路線によっては地下鉄最終便に接続していた各方面の宮交バスが一気に30分~1時間程度も終バスが早くなり、その後も運転手不足などの理由によりじわじわと前倒しが続きました。

 一時期、深夜バス復活の動きがありましたが、コロナでダメージを受け実証実験はうまくいかず、現在は遅い路線でも10時半までには終バスが出てしまい、バス路線沿線の住民はゆっくり飲みに行くことがほぼできなくなりました(タクシー必須)。


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泉中央の復活に向けて

 人口流入の鈍化から、高齢化の進展が仙台市内5区の中で泉区が一人負け状態になっているのは事実ですが、それでも泉区や富谷エリア自体の活気が落ちているわけではなく、この20年は、トヨタや東京エレクトロンなどの企業誘致からの従業員の居住増加、震災による沿岸部からの移り住む動きなどプラス要素も大きいところです。ただし、車前提の街づくりとなっていることで、駅周辺以外の郊外部の利便性は高まる一方。バスの利便性の低下、そして駐車場のない泉中央駅エリアに向かう理由が少なくなっていることを感じる次第です。

 しかし、現在進んでいる泉区役所再整備、今後予定されているミヤギテレビの新社屋の整備など、泉中央エリアが再び注目される要素はあり、その動きの一環でのイオンモールの投資につながったのでしょうね。


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 アリオ閉店後の2年間の膠着状態を動かしてくれたことはよかったと思いますが。ただし、郊外型モールを主軸とするイオンモールは、この泉中央から車で20分圏内に3つのモール(グループ内で加えて2つのモール)を営業していることから、この泉中央の地で力の入れ具合には疑問を感じるところで、今後の動きについては続編に。


続編




 

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2025年10月 4日 (土)

イオンモール仙台上杉 10/8グランドオープンを前に

 東北大学雨宮キャンパス(農学部)跡地開発の核施設として、昨年5月に移転した仙台厚生病院に続いて10月8日にグランドオープンする、イオンモール仙台上杉。

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 雨宮キャンパス再開発の方向性が検討され始めてから20年近く、イオンモールが土地を取得してから11年半と長い歳月の末、ようやくオープンとなりました。なお、あすと長町のイオンタウンは雨宮よりも1年早く土地を取得しているんですがね。雨宮イオンの次と言われていたし、そろそろ動き始めるのか。


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10月8日のグランドオープンを前に、周辺住民向けのソフトオープンと称した営業が開始されています。

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グランドオープンを前に、周辺に新聞広告が織り込まれているようです。

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 グランドオープンと何が違うの?という感じですが、従業員の訓練も兼ねて、イオンモールではどこでもやっていますね。

内覧会的な、チケットを持っていないと入れない訳でもなく、本当に誰でも普通に入れます。以前はこっそり2~3日前からやっている印象だったけど、最近は悪びれない感じで、堂々とやってますね。1週間もソフトオープンとか。まぁ、悪いことをしている訳でもないけど。

店舗概要(プレスリリースより)


核店舗    :イオンスタイル仙台上杉

サブ核店舖:ユニクロ、無印良品、コジマ×ビックカメラ
専門店    :約140店舖
・敷地面積  : 約 33,000㎡
・延床面積  : 約 75,000㎡(立駐含む)
・総賃貸面積 : 約 29,000㎡
・建物構造  : 店舗棟 鉄骨造 地上4階建
 /立体駐車場棟 鉄骨造 地上6階建
・駐車台数 : 約 1,300台
・駐輪台数 : 約 800台
・営業時間
 : 専 門 店 10:00~21:00
            レストラン  10:00~22:00
            イオンスタイル 9:00~22:00
・休 業日 : 年中無休
・従業員数 : 施設全体 約2,000名(内、イオンスタイル仙台上杉 約300名)
・基本商圏 : 約5km圏内・約28万世帯・約58.4万人


1階は食品・インテリアのフロア 

 イオンスタイル(スーパー)は、ソフトオープンとは思えない位、普通に賑わっていました。

 レストラン街も、シックな感じで、周辺住民の所得に合わせた感じがあります。気仙沼発のマザーポートコーヒーが出店しているのはポイント高し。 他、奥側にはKEYUCA等インテリアショップが並ぶ空間が。

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2階はおなじみのテナント

 両端に、ユニクロと無印、そして3COINS+という鉄板のテナントを配置しています。

 近くの店舗は、ともに仙台駅前になるので、周辺住民にとっては、助かりますね。

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 3階は、コジマ×ビックカメラなど

 コジマ×ビックカメラがの存在感が大きい。その他ABCマートやゲーセンなどがあります。

 この辺りは家電店がやはり仙台駅東口のヨドバシが最寄になり、郊外店では泉中央のコジマや北環方面のヤマダ、ケーズまで行く必要があることから、それほど広くないにせよ、普段使いには十分です。コジマ×ビックカメラは、名取→利府→上杉 と、近年はイオンモール内出店に舵を切っていますね。

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グルメアリーナ(4階)

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 グルメアリーナという巨大フードコートでは、センターに4面ビジョンが設置され、今日はイーグルスのナイター中継をやっていました。

 飲食店は、丸亀製麺、マック、大阪王将などよく見かける店舗の他、唐揚げ、イタリアン、マグロ丼など、バラエティに富んだ店舗も並んでいます。酒も普通に飲め、スポーツバー的な使い方もできるようで。

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4階(KAMISUGI ONE PARK)

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 屋内と屋外にまたがる、子供連れ向けの休憩・遊びスペースです。報道での印象よりは広い訳ではなかったですが、未来屋書店に面し、フードコートもあることからゆるい雰囲気で、子連れにとっては人気の空間になるでしょうね。

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交通アクセス

 地下鉄北四番丁駅から徒歩7分という微妙な距離ですが、勾当台通に建ち並ぶ飲食店などを横目に見ながら、歩いてみるとそれほど遠くはありません。

 写真は、泉中央駅改札に掲示されているイオンモール上杉の広告ですが、泉中央駅から地下鉄11分+徒歩7分で18分と謳っています。

 このイオンモール上杉のオープンは、旧アリオ仙台泉がカバーしていた仙台市北部の地下鉄沿線も商圏にしていることから、アリオ跡の活用には逆風になりそう。アリオの建物の復活には、泉中央の足元商圏+旭ヶ丘・黒松エリアの地下鉄沿線からの集客がカギになるだけに。

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 ただ、泉中央セルバや長町モール・ララガーデンのように、駅前又は駅直結という訳ではないので、基本的に都心部にある店舗が並んでいることから、北方面の地下鉄利用者がわざわざ降りて行くのであれば、仙台駅に行ってしまった方が楽というケースも多く、基本的には、足元2~3km圏でしょう。駐輪場も800台分も確保しているのはそういうこと。

 また南部の住人にとってはモール+ララガーデン長町で足りるので、仙台駅から地下鉄やバスでこのイオンモール上杉に向かう流れは限定的。

 ただ、市バスの中江・幸町方面からは市バスが目の前の「上杉2丁目」バス停を通るため、仙台駅前や一番町へ行く需要をせき止めることになりそう。

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市バスのバス停は、北六番丁通沿いに「上杉2丁目」で、仙台駅まで約20分。

宮交が新路線開設

 今回のオープンに合わせて、宮城交通が敷地内にイオンモール上杉・仙台厚生病院バス停を開設し、仙台市南部からの3路線の起終点を県庁市役所前から延長しました。

このバス停始発のバスは、毎時2~3本で、仙台駅までは230円と、市バスの190円より高いですが、敷地内で始発のバスを待つことができるので、イオンモールよりは厚生病院利用者をあてにした新規開設なのかと思いました。

 病院利用のヘビーユーザーはほぼ敬老乗車証で、数十円の違いは気にしないでしょうし。

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 宮交も、運転手不足と利用者減で、コロナ以降縮小均衡に拍車がかかっていましたが、最近発表された街中(市内小田原車庫)への本社移転と中心部を重視した路線再編を図るとのことで、今回の路線延長はその流れの一環なのでしょう。また、県庁市役所前近辺でのバス路駐などの弊害を解消するための待機場所としての意味合いもあるのかなと。

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 駐車場は1300台分を立体駐車場で確保しています。また、厚生病院の平面駐車場も提携駐車場として位置づけられているようで、週末には活用されるのでしょうね。

基本的に90分無料+2000円以上の購入で60分延長となり、最大150分無料となっています。シネコンもなく、程よい規模のSCなので、この最大無料時間で十分かと。なお、精算に現金が使えないというパターンは初めて見ました。

11月以降であれば、無料時間に収まりあまり精算対象になる車はないでしょうが、これも時代の流れですね。


(注)2,000円購入で60分延長は11/1から。10月中は90分超過分は1時間600円の追加料金がかかりますのでご注意を。


 

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都心外縁部への大型商業施設の意義

 売場面積が3万平米弱と、旧アリオ仙台泉とセルバを合わせた規模で、長町モールの本館よりは小さい程度です。

 なので、足元の高所得の住人をターゲットのスーパーや飲食は多少高級寄りにしながらも、専門店は鉄板のテナントを集める堅実なテナント構成にしてきたなぁと感じました。都心部の売り上げを150~200憶園程度は奪う形になるでしょうが、そもそも近年閉店したグループのイオン仙台店とフォーラス仙台店分で100億強はあったでしょうから、その分を自社で取り返すイメージか。都心外縁部に立地する大規模SCはこれまでなく、地下鉄で10分の距離の長町モールは郊外であり、それも都心部が安閑としていた理由でもあったので、イオンモールとはいえ、もう少し早くこのような商業施設があっても良かったのではと思っています。

 他の地方大都市では、福岡(ゆめタウン福岡、ららぽーと福岡、マークイズ福岡ももち等)、広島(イオンモール広島府中、ゆめタウン広島、フジグラン広島)、札幌(サッポロファクトリー、アリオ札幌、イオン桑園)とも、都心部内や外縁部に郊外型のSCがバランス良く立地しており、それも都心部の人口密度の高さを生活面で支えています。都心部の競争力は保って欲しいですが、都心部の生活の利便性と人口密度を高めるためには、必要なものではないかと思います。都心部ではないですが、東仙台のJT跡地のアリオが実現していればという思いもありますが、当時の商工会議所と某市長がこの計画を潰した経緯があり。。。

 その前には、幸町イオンが進出する際にも商工会議所とすったもんだがありました。古くなった店のテコ入れが不得意なイオングループによくある話で、もはやすっかりさびれていますが、今回の上杉イオンの約半分の1.5万平米弱の売り場面積があり、そこそこの規模の中型店です。今回の上杉イオンの商圏に幸町エリアは確実に入ってくるので、自社競合も厭わない形でしょうが、目の前のバス停から伸びるのは幸町・東仙台営業所方面のバス路線であり、この幸町イオンのダメージも大きいような気がします。


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 南側の勝山ボーリング場跡地をかつて住友不動産が取得し、シティテラス上杉を分譲していますが、この都市型イオンモールのオープンに合わせて、 その第二期計画がこのタイミングで発表され、建築計画のお知らせも出ています。住宅の戸数は321戸と、第一期の336戸に匹敵する、タワーではないマンションにしてはかなりの規模。

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 億越えの部屋が普通にあるような分譲マンション計画なのでしょうが、この上杉エリアの底上げのために、残されていた虎の子の土地が動き出します。住友不動産はこのシティテラス上杉と第二期で657戸、イオンモール北側で約200戸、野村不動産のプラウドで約200戸とイオンモールの進出に向けて1000戸以上が新たに分譲され、2000人程度の人口増に繋がったのでしょうし、その効果が周辺にも波及していくことが期待されます。

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2025年5月31日 (土)

イオン仙台店閉店(その2)読売仙台ビル再開発ほか

(注)この記事は3月初旬に書き始めながら、仕事の繁忙期などで中途半端になったままだったので、続きを加筆しUPしました

   イオン仙台店(旧 ダイエー仙台店)が、2月28日金曜日に惜しまれながら閉店しました。

 金曜日の夜なので行けないと思っていながらも、ふと気づいたら閉店に間に合う時間帯だったので、買い物をしながらアーケードをクリスロードに向かい、閉店の瞬間を味わいに行くことに。これまでこのような場に居合わせたことはなく、報道で見聞きすることが多かったのですが、何とも言えない雰囲気でした。10分ほど前に現地に到着しましたが、「立ち止まらないで」というアナウンスがかけられながらも、ただ事ではない雰囲気にたまたま通りかかった人たちもつい足を止めてしまっていました。イオン仙台店に対して名残惜しく感じている方と言うよりは、歴史的な瞬間にたまたま立ち会えそうという方と、あくまでもかつて全国一の売上を誇ったと言うダイエー仙台店が閉店してしまうことへの郷愁という感じでしょうね。ニュースで取り上げる方々は80歳を過ぎたような方ばかりで、震災時の感謝はあれども、市民が日常的に買い物する場としてはとうの昔に第一線を退いてしまっていただけに。

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 後ろの方に居たので、詳細は分からないながらも、19時の閉店時間を過ぎて、散発的に拍手が起こり、セレモニーは行わないと事前にありながらも、店長の挨拶とお決まりのシャッタが閉まりました。

読売仙台ビル再開発へ

 この、イオン仙台店が入っていた読売仙台ビルの再開発自体は既定路線で、アーケードに面し、青葉通と東二番丁通の角に鎮座する最高の立地条件であるこの敷地を活かせる方法で再開発されることは大歓迎。

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 ダイエー自体で、全国一の売り上げと言われた店は、仙台店以外にも、新潟店(現 ラブラ万代)、ショッパーズ福岡店(現 ミーナ天神)とありますが、GMSを中心とした構成で残っていたのは、イオンに引き継がれた仙台店のみ。ダイエー経営危機のタイミングで東北から撤退という話がありながらも、結果的に仙台泉店が閉店し西友に引き継がれながらもジリ貧でまもなく完全閉店となりながら、仙台店は東北唯一の店舗として残りました。

 その時期は、仙台駅前にパルコがオープンし、同じファッションビルであったイオン系のフォーラスがテナントと客を取られていたり、十字屋が閉店しヤマダラビに転換されたり、基本的に名取イオン(当時のダイヤモンドシティエアリ)がオープンし、都心部に逆風が吹き荒れていた時期で、ダイエーが撤退したとしても、上階の床を専門店などで完全に埋めることは難しかったでしょうし、ビルオーナーとの交渉の末残ったのかもしれませんが、せめて、震災後でイオンに転換した位の建設費が高騰する前のタイミングで再開発が計画されていればと。まぁ、震災復興優先でしょうがないですが、死に体でここまで延命を図られても気の毒でしかなかったし、寂しい末路ではありました。

 とはいえ、ビルを所有する読売グループも、斜陽の新聞本体、放送業界を尻目に、不動産活用からの収入が多くを占め、実質不動産で生きながらえている面もあり(これは、フジサンケイグループも同じ)、積極的にこの一等地の再開発を進めてもらえることは非常にありがたい。

東急不動産が協力

 協力事業者に東急不動産が選定されたとのことで、東急不動産はかつてさくら野から名掛丁アーケードまでの一体的な再開発を目論み、結構力を入れて参画していながらも、さくら野閉店後に有名になった権利関係の複雑さなどもあり、撤退した経緯があります。

 また、同じ東急系でいえば、前記事でも触れたように、仙台駅前のヤマダLABI仙台が入居している、TR(東急レクリエーション)ビルもグルプが管理していたり、2016年に民営化された仙台空港の運営も担っているなど、仙台にそこそこ縁がある会社です。

 ただ、再開発のイメージとして、低層3階程度に商業、上階にオフィスとホテルというような、定番の構成なので、さくら野跡地でPPIH(ドン・キホーテグループ)が検討しているものとほぼ被ってしまう。東二番丁通の斜向かいで計画されている電力ビル再開発は、オフィス中心で、真正面から競合するわけではないですが。


<4/23仙台市プレスリリース資料より>

 1 新築ビルの概要
(1)計画名称 (仮称)読売仙台ビル建替プロジェクト
(2)所在地 青葉区中央2丁目3-1 ほか
(3)事業者 株式会社読売新聞東京本社
(4)敷地面積 約5,200㎡
(5)建物規模 延床面積 約42,000㎡
(6)主用途 事務所、ホテル、店舗
(7)高機能オフィスにかかる整備内容
 ・1フロアのオフィス専用面積200坪以上整備
 ・まちのにぎわい創出に寄与するオープンスペースの整備
 ・非常用電源設備の設置スペースの整備
 ・個別空調方式または可変風量方式によるエネルギー効率の高い空調設備
 ・個別セキュリティシステムの整備
(8)竣工時期  令和11年度(予定)

2 活用する施策
仙台市都心部建替え促進助成金制度

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 期待されていた規模は、旧建物の8割程度の容積率となり、仙台のオフィス環境及びインバウンドの入りが遅いという状況を踏まえた、控えめなものになりました。仙台市の都心再構築プロジェクトのうち、容積率割り増しは活用せず、助成金のみのよう。
それでも、旧建物が5万平米超の延べ床面積があったというのは意外に感じましたが、地下の2フロアも含めてなのでしょう。新しい建物は地下部分がないということであれば、地上部の規模感はそれほど変わらないかも。

 高さは10~20階とのことで、これも流動的ですが、これまでの天井の低い8階建てでこれだけの規模感だったので、オフィス部分は階高も確保されることを考えると、それなりに存在感のある建物になりそうです。高さは東二番丁通向かいのファーストタワーよりは低くなるようですが、オフィス部分はワンフロア当たりの面積を取った方が良いと思うので、せめてホテル部分はスリムな形状にして高さを稼ぎ、客室からの眺めを確保できるような形にして欲しいな。

 それに、アーケード沿いということから、店舗の連続性を確保しながら、集客力のある商業施設として欲しい。アーケード沿いの大型店舗がアエルの次が藤崎になってしまっているのは流石にまずい。

周辺の再開発状況

 また、電力ビル周辺の再開発も、第1期となる広瀬通と東二番丁通角の明治安田生命ビルは退去が進み、電力ビルとの間の立体駐車場は解体されました。オリックス不動産所有地も、温泉併設のホテルなどが検討されているとのことで、どの再開発も工事費高騰での不透明感は続くところですが、相変わらず停滞しているのは、さくら野跡地のみで、これまで停滞感が強かった、仙台駅西口エリアの再開発に動きがでています。

Map1_20250531221901(仙台市HPより引用)

 改めて、都心部の地図と再開発が進んでいる案件の分布をみると、本来であれば南北線と東西線に囲まれたエリア(仙台駅・あおば通駅・青葉通一番町駅、広瀬通駅近辺)という利便性の高い範囲での再開発状況が物足りないと感じます。都心部の鉄道の利便性は地方中枢都市の中で恵まれている方なだけに。地元資本が極端に弱い、支店経済都市の弱みが出てしまっています。コロナでリモート会議などが当たり前になり、支店自体も東京の本社でカバーできるからと縮小傾向だったり、インバウンドも取り込めず厳しい状況。忘れましたが先日の新聞でも仙台のオフィス空室率が上がっても賃料が連動して上がっていないという記事を見ましたが、これは札幌や福岡などと異なり、これでは新たな再開発でオフィス床を生み出しても利益が出ない状況とは。

 そういえば、フォーラス仙台店はどうなったの?休業から早1年4か月。さすがに耐震性の調査は終わっただろうよ。イオンとしては、上杉の新イオンモール優先で、ここを再開させるというのは、やっぱりポーズだったのかもね。

勾当台公園エリアの状況

 さらに、勾当台公園エリアでは、「仙台第一生命ビルディング」の退去が進み、東側のハミングバードが運営していたルート227カフェもこの春に閉店となり、公衆トイレも閉鎖となるなど、新市役所庁舎と同時期の新ビル完成に向けた動きがあります。

 市民広場付近は、地下鉄駅から新市庁舎へ直結する地下通路工事と広場再整備に伴い、利用ができなくなっていますが、市民広場が使えないしばらくの期間、イベントなどは勾当台通り向かいの勾当台公園または、西公園を活用して開催されることとなります。

 その市民広場機能を代替するステージが、県庁や国合同庁舎側の勾当台公園花壇などを撤去して、本来は3月末までの工事期間が長引いてしまってましたが、 5月17日から青葉まつりにて利用が開始され、出店などもその周辺に配置されていました。

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 そういえば、1年前のこの週末は、ポケモンGOフェスが七北田公園と仙台市中心部で開催され、多くの来街者で賑わったし、その翌週は東北絆まつりが開催されるなど、地下鉄も増便される位、イベント目白押しだったことと比較すると、今年の初夏は毎週末天気も悪く、平日も肌寒い気候で短い仙台の快適な季節が味わえず、ちょっと物足りない、寂しい気分です。青葉まつりも雨にたたられましたね。

市内のイベントも再開へ

 地下鉄沿線のユアスタやゼビオアリーナもそれぞれ改修中で、市内でのイベントが減っているという状況でしたが、まもなく利用が再開されるので、中心部とともにイベントで盛り上がって行けばと。特にゼビオアリーナはアイスリンク化で大々的に羽生君他仙台ゆかりのスケーターを集めたイベントを開催するとのことで、ダメもとで申し込んでみようかな。常設席も増席されたとのことで、ライブの収容人員が多少でも増えたのであれば利府の某アリーナからライブを取り返して欲しいもの。また、ベガルタも昇格争い圏内の順位をキープし、ユアスタに戻れば更に盛り上がりが増すことが予想されます。

 仕事もようやく落ち着いたので、仙台の内外いろいろと出かけていければと思っています。

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2025年5月25日 (日)

スターフライヤー 福岡ー仙台便 10月就航へ

仙台空港は、空港利用者数や仙台空港アクセス鉄道の利用者が過去最高を更新するなど、遅ればせながらインバウンドの効果もあり、コロナでのダメージからようやく脱しつつあります。

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 仙台空港は、昨年末からの不思議な香港便3社就航ラッシュ(妙な噂で予約が急減し、夏季期間は運休や減便が生じるのは残念ですが)、タイガーエア台湾の7月高雄便新規就航など、国際線中心に路線網が拡大している状況です。

アクセス鉄道の混雑問題

 インバウンド利用者は、分かりやすい公共交通機関である鉄道の利用率が高いためか、国際線の到着直後の便を中心にアクセス線の混雑が激しく特に2両編成の電車の混雑が問題になっています。

 地元マスコミで記事やニュースになり、仙台空港鉄道の運営会社でも、「これ以上の増便は難しく、JRと協議して極力2両編成を4両編成にしたい」とのコメントを出していますが、空港鉄道株式会社単独での車両増備は難しいようで、JRと協議するとのこと。

 そもそも、特に積み残しが発生しているのはJR東北本線名取ー仙台間であるので、JRに対応してもらうのは理にかなっており、JRの車両をあてにするとすれば、電車区で昼間寝ている車両を1編成持ってくればとのことなので、不可能ではないにしても、仙台地区のJRはもともと車両の余裕がなく、最低限の配置数になっていることから、JRが首を縦にふるかどうかは分からない。

 また、全て4両編成になっている分、概ね30分間隔の朝夕時間帯を、昼間ど同様に20分毎にするためにも、JRの車両をあてにするしかないですが、6両編成を増やすべき東北本線の朝夕ラッシュ時で4両編成を走らせ混雑している状況からすると、これ以上東北本線の車両を減らし、空港線を優先というわけにもいかないのでしょう。アクセス線利用者数でいうと、開業当初の目標である1日1万人はクリアしながらも、例えば、東北本線の岩沼駅1駅だけでアクセス線内3駅合計を超える利用者がいますし。


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まさかのスターフライヤー就航

 このような状況の中、突然飛び込んできたのが、北九州空港を本拠とするANA系のスターフライヤーの福岡ー仙台便新規就航。

10月以降に2往復での就航という内容で、プレスリリースがなされました。

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 現在は、仙台ー福岡便は、仙台空港を本拠とするIBEXが5往復と、JALが2往復、計7往復と、地方空港同士を結ぶ路線としては、IBEXがボンバルディアの70人乗り、JALが95人乗りと、小型機で多頻度運行を行っていることで、IBEXとJALを合わせて座席数として540席/人 と中型機だと3~4便相当となるので、7便というのは比較的利便性が高い状況です。

 特に、仙台空港を本拠とするIBEXの路線の中で5往復を飛ばしているのは福岡空港のみで、同社の主力路線であり、朝の7時35分仙台空港発で福岡空港には10時前に到着することができ、帰りも19時過ぎの便で仙台空港着が21時前の到着と、滞在時間が長くとれるのがメリット。なおIBEXは福岡空港でも夜間駐機しているので、福岡→仙台の利便性も同様に高いことも、利用率が高く5往復をキープしている要因と思われます。

 自分も、昨年の九州旅行で利用しましたが、ANAのコードシェア便としてセール対象になっている時は片道1万5千円以上で、他のセール対象路線と比較するとやや高め。先日のANAセール時に、伊丹や広島便が1万円を切っていたのと比較すると。

 このような状況の中、中型機で運行するスターフライヤーが2往復というのは驚きました。


 以前、元祖格安系のスカイマークが仙台ー福岡便を2013年春から中型機(177人乗り)で2往復運行していたことがありましたが、2015年のスカイマーク破綻のため2年程度で運行停止になってからは、基本的に小型機のみの運行になっており、運賃も高止まりしています。ピーチの路線開設に期待していましたが、IBEXとの関係なのか、これまで就航はかなっておらず、そもそもピーチは仙台空港での路線展開は小休止で夜間駐機も廃止している状況。一応空港運用時間の条件付き24時間化は実現しましたが、福岡、那覇、新千歳など、他の有力空港での拠点化が次々と実現した今、仙台空港の優先順位は低くなってしまいました。


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 スターフライヤーは黒づくめと航空機としては異色かつ重厚なデザインと、革張りのシートが売り。24時間運用の北九州空港を本拠地とし、羽田22時頃で北九州空港に23時40分に到着する便を運航するなど羽田便を11往復運行していますが、北九州空港からは羽田便以外の運行は厳しいようで、それ以外は、近隣の福岡空港や山口宇部空港発着便というのは、厳しい現実。

 この仙台便も北九州ー仙台として、福岡空港発着の既存2社の路線と差別化する方向性もあったかと思いながらも、やはり、目的地が福岡市内もしくは、博多駅乗換で他の県庁所在地(熊本、鹿児島、長崎等)であれば、九州新幹線や乗換となり博多駅から地下鉄で5分という驚異的なアクセスの福岡空港に対し勝ち目はない。福岡空港へは各都市からの高速バスも経由しており、博多駅までで出なくとも移動できるし、都市高速も直結しているので、レンタカーでも移動が容易。

 そうなると、北九州空港発着であれば、運賃で訴求しないと厳しく、それであれば、競合がありながら、多くの需要が見込める福岡空港を選択するのは当然ながら、本拠地空港なのに運行路線が1路線のみというのは、地元の北九州市としては歯がゆいでしょうね。

 もちろん、この仙台便開設の背景として、福岡ー中部便が6往復から3往復に減便した分の発着枠と機材を活用してということがあるので、その合間の就航ということからすると、福岡空港発着というのが自然ではあります。

 ただ、気になるのは、中型機の162席の便で運航することから、2便で324席と、従来の7往復で540席から864席と約1.6倍に増え、供給過多が予想されます。もちろん、運賃競争が激しくなれば、他路線の運賃からすると最安9,600円から九州に行きやすくなり(昨年IBEXで行った際は、セール以外の2か月半前予約で往復4万円程度)ますが、気になるのはスターフライヤーもIBEX同様ANA系で、コードシェア対象になりそうなこと。そうなると、IBEXが5往復そのままというのも考えづらく、3往復程度に減便し、差し引き変わらない7往復という可能性が高いのではと。それでも、180席/日 程度は供給数が増える(計724席)ので、十分かと。

 IBEXが減便するとしたら、その分をスターフライヤーが3往復減便した福岡―中部便(現在IBEXも同路線を1往復のみ運行)の穴埋めをするか、IBEXとして仙台空港発着の新路線(鹿児島?)を新規就航するなど、ANA系としての路線再編成の一環なのではと、勘ぐってしまいます。

 というのも、運営会社の仙台国際空港では、昨年路線拡大の構想を表に出しており、過去就航路線の再就航として、南九州(鹿児島?)や四国(松山か高松?)あたりを想定し、航空会社に働き掛ける意向があることが判明しているためです。

 スターフライヤーの就航は10月以降とのことで、冬ダイヤからの運行でしょうから、IBEXの冬ダイヤがどうなるかも注視して行こうと思います。

 

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2024年12月25日 (水)

ようやく仙石線新型車両投入!

 しばらく仙台関連のあまり良いニュースがなく、来春のJRダイヤ改正でも仙台エリアの在来線にほぼ動きがないなど、特にネタがなく更新が途絶えていましたが、久々に朗報です。

 故障続きで現在の205系の限界が囁かれるどころか声高に叫ばれている状況の中、車両置き換えについては首都圏からの車両改造転用説や都市郊外線区用のE131系の導入など様々な噂や情報が出ており、最終的に、E131系14編成の導入に落ち着き、ようやくJR東日本から昨日公式に発表されました。

  


プレスリリース

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 この車両は、4ドアで2〜4両単位が基本で、房総地区を皮切りに近年日光線、宇都宮線(宇都宮ー黒磯)、相模線、南武線支線などに様々なアレンジが行われながらも導入が続いてきました。

 仙石線導入にあたっては、

  • 従来どおりの4両固定 or 2両編成×2 (末端での2両編成運転を可能とするため)にするか
  • 従来の205系と比較しての拡幅車体が入線できるか
  • 4両×14編成と噂された編成数で運用が可能か

 など、待望の新車導入の方向性への期待の反面不確定要素があり、他線区でも導入時には短編成化や車両の削減からの減便、ワンマン化対応などのコストダウンの取り組みが含まれていることから不安もありました。結果的に現在と同じ4両固定ながらも編成数が減る形となります。

 ほぼ1年後の2025年冬からの置き換え開始とのことで、全編成置き換えの後はワンマン運用が行われるのは省力化の流れです。

 仙台市地下鉄南北線の車両置き換えは2024年度は1編成のみで、5年位のスパンで全編成置き換えとなることと比べると、JR東日本の資本力と自前の車両製造工場の製造能力の違いを感じます。

 

編成数の減少の影響

 上述の仙台市地下鉄南北線は同じく4両編成で21編成の置き換えを予定しているのに対し、仙石線は2/3の14編成。現在の編成数16→14と、既報通り2編成も減少となります。

 運行時間も、南北線の全線28分と対比すると、高頻度の複線区間(東塩釜ーあおば通)の所要時間が約30分で対応しますが、さらに東塩釜以北の石巻までの区間で少なくとも毎時1往復することを考えると、実質的に、南北線の半分程度の頻度で運行している現在の本数を確保するのが精一杯。一定の予備編成を確保することになるので、朝ラッシュ時の減便がセットになることは確実かと。

  南北線 仙石線(複線区間)
朝ラッシュ 3〜4分毎 6〜9分毎
昼間 8〜10分毎 10〜20分毎
夕ラッシュ 5〜6分毎 約10分毎
夜間 8〜12分毎 15〜20分毎

 正直、沿線人口および駅利用者数を考慮すると南北線の2/3程度の本数が適正なのでしょうが、沿線人口の高齢化が進み、新規の開発余地も小さくなっています。沿線の中では新しい街と思われている小鶴新田駅エリアで駅前に久々に大規模マンションが分譲されましたが、新駅開業から20年も経過している現実。ここ10年で、高齢化に加え、仙石東北ラインの開業による沿線通過人員の減少の影響もあるのでしょう。

 朝ラッシュの仙石線(多賀城以西)はかつて東北本線(仙台ー岩沼)と同様に5分間隔ダイヤを実施した時期がありましたが、現在は南部方面はアクセス線分で名取以北は更に最短4分間隔と増便になってる一方、仙石線は6〜9分間隔と徐々に減便傾向となっていることも、多少南側に並行して運行する東西線と比較して、運行の安定性、駅や車両の古さ、本数の少なさ故、比較して新たな転入者が仙石線を選ばなくなってきていることの影響が生じていますね。

 新型車両の導入で、少なくとも故障運休の多発を含む車両への不満は改善されるのに、編成数の減少から減便が確実視されるのは残念な限り。せめて、多賀城以西の本数は維持して欲しいもの。

 そして昼間の松島海岸まで20分毎のダイヤも、仙台近郊の利用者にとっては非常に使いづらい状態が続いていますが、増発は期待薄。


過去記事


 新型車両への置き換えとはいえ、仙石線は石巻側が仙石東北ラインのハイブリッド車両も乗り入れていること、利用者減から本数が整理される可能性もあることから、それを踏まえての新型車両の2編成減なのかも。仙石線全体で仙石東北ラインと合わせた適正な車両運用を模索していくことになるのでしょう。

JR東日本 運賃値上げについて

 先日、令和8年からのJR東日本の運賃値上げが発表されました。

 ドル箱区間、特に東京都心の電車特定区間の廃止による幹線料金への統合による大幅値上げがニュースになった反面、それ以外の地域の値上げ幅については、妥当な範囲に感じました。

 仙台近郊の主要区間は概ね切符購入で10〜20円アップ、ICカードで概ね10円未満のアップととなり、ICカードの方が必ず安くなるように改正されます。


  •  150円→160円[IC155円](あおば通↔︎宮城野原)
  •  190円→200円[IC199円](仙台↔︎長町・北仙台・小鶴新田・東仙台)
  •  200円→210円[IC209円](仙台→南仙台・国見・中野栄・岩切)
  •  240円→260円[IC253円](仙台↔︎名取・陸前落合・多賀城・塩釜)

 と、初乗り210円、次の区間250円の地下鉄と比較しても、十分安いレベルは保たれます。

 競合区間の仙台↔︎長町・北仙台では、運賃差が約60円→約50円に縮まるとはいえ、JR200円、地下鉄250円と大きく変化はありません。

 さらに通学定期は据え置きと、かなり影響が小さくなるよう配慮した運賃値上げだったように感じます。

 JRの運賃が安い水準に保たれているのは有難い限りですが、正直この運賃では首都圏はともかく、地方部では利益が出るはずはない水準です。

 JR東日本の職員の給与水準は基本的にエリア内でほぼ変わらないでしょうから、コストは相対的に地方部が高くなるのに対し、運賃が市地下鉄よりも安くては、残念ながらも運行水準が低くなるのは当然なのでしょう。


 JR九州における福岡、JR北海道における札幌は、各会社のお膝元であり、ここで儲けなければということになり、運行水準は快速の運行、新駅の積極的な設置と、本州会社のエリアの仙台や広島と比べ力を入れていながらも、それでも大幅な利益が出ていたわけでもなく、駅ビルなどの不動産業を積極的に展開しており、それでも厳しい分は2025年4月から民営化後実質2回目の大幅運賃値上げを強いられます。JR北海道は初乗り210円、JR九州は200円と、それ以上の距離帯も市営地下鉄と同水準まで値上げするとか。


 

 利益確保に必死な3島会社でこのような状況であり、JR東日本エリアの地方路線は、首都圏や新幹線の利益で成り立っているのは変わらず、コストを回収するために地方部で公営地下鉄レベルへの大幅な運賃値上げを図ってもその分利用者が減ってしまい、運行本数の増加、新駅の設置、設備改善などを図ってもらうほどの利益が出るわけではない。 なかなかうまく行かない未来になってしまう。

 そうすると、行政側の支援でサービス水準の底上げを行う手段もありますが、JRは県を超える広域エリアを運行しており、仮に仙台市だけで車両購入や運行費の支援するのも難しい。そうすると、新駅設置や高架化・橋上化など駅設備の更新などのインフラ整備位ですが、運行本数の増までには至らず、路線として劇的な利便性アップには至らない。仙台市も予算に限りがあり、以前は岩切駅の橋上化、現在は福田町駅の移転、南仙台駅の西側新改札開設に向けた調整で精一杯で、仙山線の高架化などは優先順位が後回しと、できることからやって行くしかなく、利用者の大幅増を図れるような切り札はそもそもない。

 仙台近郊での行政の投資が有効だった実例は、県を中心とした第三セクターを設立して建設した、仙台空港アクセス鉄道。名取↔︎仙台 が東北本線への乗り入れ前提だったため、アクセス線の40往復以上が純粋に増発され、東北本線部分の利便性は大幅に高まりました。運行本数増を図るにはこのような方法しかないかと。仙台市は、自前の交通局でJRと競合する路線を運行・維持するのに精一杯で、なかなかJRへの直接的な支援も行いづらい状況にあったりします。


 富山県では、北陸新幹線開業で三セク化されたあいの風とやま鉄道を核に、飛地で残るJR城端線、氷見線の運営を受け入れ、利便性アップを図ろうとしています。富山市では、旧JR富山港線の運営移管とLRT化(現在は富山地鉄市内電車と一体化)の実績があり、引き続き市域で完結するJR高山本線の運営移管の動きもあります。

 これは、JR西日本としてもエリアの端っこの運行効率の悪い赤字ローカル路線の運営移管というメリットがあり、WINーWINの関係になるでしょうが、仙台は新幹線を含めて東北エリアの路線網の中心でJR東日本が東北本部を置いているなど、関連事業運営を含め重要拠点であり、県内でJRが名指ししている陸羽東線や気仙沼線、石巻線の行く末が不明な中、阿武隈急行に対しても非常に冷淡な知事が大荷物を背負う選択を積極的に進めるわけもなく。


路線バスの値上げも

 仙台市営バスと宮城交通グループの運賃も平均15%程度の値上げを計画しているとのニュースが出ています。

 先にニュースになっていた市営バスが2026年10月からの値上げ計画であるのに対し、宮交バスは2025年3月からとすぐに値上げされることに。ついこの前値上げしたばかりのような気がしますが、値上げ後も減便と終バスの繰り上げが続き、泉区のパークタウン、富谷方面、南では山田方面以外の宮交バス沿線では、21時頃に終バスと大幅前倒しになっており、正直通勤で使うには厳しい状況になっています。知り合いで終バスの大幅前倒しで「まともに残業できない。毎晩駅からタクシー」と、宮交沿線からJR沿線へ引っ越した人を知っています。そのように住宅地の価値も落とし続けることになるでしょう。

 今回発表された情報からすると、初乗りが200円と大幅値上げとなり、ほぼ確実にJR線や地下鉄よりも高くなり、客離れが進む一方でしょうね。

 市営バスの値上げが行われる26年10月までの1年半は、並行路線でも著しい運賃差が生じることとなり、特に、市主導で運行間隔の調整を行い実施にこぎつけた「八木山ライン」は、極端に宮交を避ける動きが起こり、せっかくの取り組みが無駄になってしまうことが予想されます。


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 運転手不足を理由としていますが、前回値上げしてからもひどくなる一方。政令市の民営バス会社でこんなひどい状況のところはないのでは。地元紙もこれに関しては事実を淡々と報じるのみ。 市バスには、住民の感情的な意見をぶつけるのに。

 正直宮交バスは、公共交通機関としての役割を放棄しつつあるように感じます。値上げをしても、とても状況が改善するように思えない。県外名古屋系の名鉄資本に任せ続けるのではなく、栃木、福島や岩手のバス会社を買収しているみちのりHDの傘下になった方が、よっぽど永続的な運行につながるように思える。

 一方、市バスは、責任を持って夜間帯の運行本数を確保してきましたが、減便はやむを得ない状況にはなっています。それでも公営交通としての責任感からなるべく22時頃までは終バスを確保すべく努力しています。市バスについては、住民や市議会の反対から大規模な路線見直しが難しい状況であり、特に東西線のフィーダー路線など、ほとんど1〜2人しか乗っていないような路線を廃止するなど、悪平等となる平均的な減便は避け、鶴ヶ谷、桜ヶ丘などの主要路線への資源集中を図る方向性の方が望ましいと思っています。

 市バスの値上げは、おそらく地元紙が反対意見を煽って、予定通りにはならないでしょうが、消費税を除いた実質的な値上げは25年ぶりとなり、これはやむを得ないのではと考えます。

 公共交通全体として、特に乗合バスは厳しい状況が続きますが、仙石線の新型車両導入という、クリスマスプレゼントのようなニュースのほか、ちょっと前に東西線の利用者が順調に増え、R5年度はコロナ前を超えて過去最高を記録したというニュースもあり、人口が頭打ちになる中で基幹系交通機関としての鉄道の優位性が増していく流れになっているのは、悪い話ではないように思えます。

 

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2024年9月18日 (水)

身の丈再開発『みなてらす河原町』

 先日の新聞記事にて知った、地下鉄南北線河原町駅近くで行われていた小規模な再開発事業(優良建築物等整備事業 )のうち、第一期部分が竣工したというニュース。

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 地下鉄河原町駅は駅上をかなり交通量が多い昭和市電通り(旧4号)が通っていますが、一歩入ると細い道が多く、そのコントラストに驚きます。

 仙台駅から3駅5分と至便な距離で、街中と自転車でも余裕で行き来できること、学院大五橋キャンパスも近いこと、古い物件も多く家賃の手ごろさから、学生をはじめとした若者の一人暮らしも多いエリア。以前はコンスタントにあった小規模分譲マンションの供給が近年止まっているので、ファミリー世帯というよりは、夫婦のみのディンクス世帯の住居としても選ばれている印象。

 小規模ながら河原町商店街が組織されイベントも行われているし、10年近く前に商店街入口に竣工した小規模再開発がありましたが、今回の再開発はその並びで程近い場所になります。似たような再開発だなぁと思ったら、地権者兼事業者は同じようです。

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 以下は、地元紙の記事です。


仙台・若林の河原町商店街に、複合施設「みなてらす」が8月4日誕生 地域輝く、にぎわい拠点に

 仙台市若林区の河原町商店街通りに8月4日、新たなにぎわい拠点がオープンする。スーパーや病院、多目的スペースなどで構成される複合施設「みなてらす河原町」。整備に携わった商店街関係者は「住民が集う地域の顔となり、交流人口の増加を促す役割も果たしてほしい」と期待する。

「みなてらす河原町」(中央右)とマンションの完成イメージ

 みなてらす河原町は市地下鉄河原町駅から徒歩2分、商店街通りの中心に立地する(地図)。鉄骨3階建てで、延べ床面積は計2091平方メートル。内外装は白を基調とし、明るく開放感のある空間を演出した。

 隣のビルで営業する地元スーパー「ワコー」が1階に移転する。2、3階にはクリニックや調剤薬局が入る予定。3階のレンタルの多目的室では、地域の会議やサークル活動での利用を想定する。

 2階の一部には屋外テラス(192平方メートル)を設けた。いすやテーブルを置き、買い物や通勤通学で気軽に立ち寄れるゾーンにする。キッチンスタジオも併設し、料理教室や飲食イベントを開催できる。備蓄倉庫もあり、災害時に一時避難所となる機能を持たせた。

 事業主体は商店街の店主らで組織する南仙台振興ビル(若林区)。総工費は約16億円で、国土交通省の「優良建築物等整備事業」の助成を受けた。

 南仙台振興ビルはみなてらす河原町に隣接する自社ビルを今冬までに解体し、1階にテナントが入る鉄骨6階建てマンションの建設に着手する。敷地内にはマルシェやフリーマーケットができるイベント広場や駐車場を配置し、一体開発は2026年春にも完了する見通し。

 南仙台振興ビル取締役の高橋理武さん(42)は「『地域のみんなを照らす』という思いを込めた施設が地元を盛り上げる起爆剤になるとうれしい。ここを起点に人の交流が生まれていくことを願っている」と話す(7/18 河北より引用)。

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第一期の核店舗はスーパー「ワコー」

  河原町の商店街には、七十七銀行河原町支店、スーパーワコー、そして約10年前に完成したイガストゲートを中心に、八百屋、魚屋、和菓子屋と小規模な個店が点在しています。駅利用者もまぁまぁ多く周辺人口は少なくないのに、買い物機能はそれほど充実していなのも、それほど多くない若いファミリー世帯も、ヨークのあすと長町店や若林店、遠見塚店など周辺のクルマでまとめ買いできる郊外型スーパーに流出しているのでは。古城方面の大規模マンション住人も然り。


 4号バイパスへ向かうところの(若林区)若林地区は長町一丁目の駅勢圏で、さらに毎時4本通る沖野方面への市バスの利用者も多く、南側を広瀬川が遮っている河原町駅の駅勢圏はそれほど広くないことも。河原町駅は都心部210円均一区間内で、北四番丁駅や国際センター駅まで210円で利用できる恵まれたエリアに入っているのにもったいない。


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 よって、クルマを持っていない一人暮らしの若者、高齢者を中心に、地下鉄駅を降りてちょっと足りないものを補充という最低限の需要で成り立っている商店街のため、このような機能の維持を図り、さらに選択肢を増やして行ければという印象を受けました。

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 一昔前のコミュニティロードとして、歩きやすい街に整備され、クルマの一時駐車スペースも設置されていますが、いかんせん地下鉄の出入口が交差点向かいになり、足が向きづらい印象で、人通りはそれほど多くないながら、休日夕方でも駅への行き来や商店街目的でコンスタントに通行人はあり。

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 仙台市や地元の商店街組合が関わる事業主体も、この再開発を通じて、既存の老朽化したスーパーワコーの引き留めと支援を図ったような構図。ワコーはもはやこの河原町の1店舗しかなく、もともとは破綻したファルの後に入居して早20年。お互いの利害が一致した印象が。

 近隣にまとまった土地がない河原町だけに、このような地道な小規模再開発の効果が大きいと。

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 テナント入居は途上のようですが、核店舗のワコーは買い物にちょうど良いサイズのスーパー。価格帯も総菜は安め。そして魚の鮮度が良さそうでした。22時と遅くまで開いており、近隣住民にとっては助かりますね。店内の買い物客も、比較的若い女性の比率が高く、そして高齢者が少々。ターゲットが明確に分かります。

 2階は、テラスとコミュニティスペースも。

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イベントなどで活用が見込まれます。ビアガーデンとか良さそう。

このコミュニティスペースは昼間の時間帯自由に入れるようです。

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隣接地に元々入居していたスーパーワコーを先に移転させ。玉突き的に第二期の再開発として、既存ビルが解体されています。。

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賃貸マンションと広場が整備されるようで、再開発はこの2棟のセットで一区切りのようです。

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 このような小規模再開発は、なぜか河原町のみ。他の地下鉄駅前でも(例えば連坊や薬師堂など)応用できるような仕組みに感じますが、河原町は音頭を取る商店街組織(振興組合)の存在が大きいのかも。

地下鉄駅近くの商業環境

 東西線開業を経て、以前に比べると多少は改善はされてきました。駅近に郊外型のスーパーやドラッグストアが立地しているところもあり、都市型ではイオンエクスプレスのような小型店でカバーされているところも。そうはいっても、店舗の老朽化や駅から離れた郊外型店舗との競争は激しく、見た限りでも、スーパーなどがない地下鉄駅前はそれなりにある。東西線の西側は経緯やもともとの地域の性格から、やむを得ない面もあるけど。南北線でも愛宕橋、台原(やや南に行くと生協あり)などが駅前の買い物機能が弱い。愛宕橋はやや北に最近学院大の門前町として復活気味の荒町商店街がありますが。

 地下鉄が開業した時代から一気に郊外化が進み、駅周辺の地価高騰もあり、新たなスーパー立地が難しかった印象があります。

 これまでたまに記事にしていた時の状況とあまり変わっていないなぁと。


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順調に工事中の新宮沢橋

 宮沢橋の上流側に新たな橋がだいぶ姿を現してきました。この宮沢橋の架け替えで、国道286号の西多賀方面から昨年開通した旧国道(昭和市電通り)以北の区間を経て、仙台駅東口、そして国道45号の小田原付近まで一直線で結ばれることになります。

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 穀町周辺の旧奥州街道は昭和市電通り以北に開通済の宮沢根白石線に交通量が移行し一時的に車の交通量が減ってきていますが、この区間の全通によりこのエリア一帯の交通量の増加、生活環境の悪化が予想されます。店舗やサービス施設の立地に関しては、開通済の宮沢根白石線の用地買収に伴い、中途半端な空き地が沿道に見られるのでそのような土地の有効活用、沿道の老朽化建物の建替えによる新規立地は考えられるかもしれません。

 都市計画道路の開通が、古くからの商店街に好影響を与えるとはなかなか言い難いですが、河原町商店街付近では、駅前の古い建物の建替えも徐々に進んでおり、吉野家のあたりに美容室やバイク店など、どちらかというと若者向けの小規模な店が増えている印象です。

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この道路に3方を囲まれた区画にも動きがあります。

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交差点に面し、30年以上前からあった居酒屋ごん太が取り壊され、建て替えの動きが。再出店するのかどうか(Googleでは臨時休業扱い)。

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クルマを持たな住民が増えているのを逆手に取って、歩いて面白い街を目指して少しずつ機能更新が進み、面白い店が増えればよいなぁと思います。そういえば、この付近には有名な地ビールの「穀町エール」もありますね。

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2024年7月26日 (金)

JR南仙台駅 西口改札設置なるか?(その2)

 前回の続きです。


前回記事

JR南仙台駅 西口改札設置なるか?(その1)


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 理想は高架化ですが

 仙台市の都市計画図を加工してみました。範囲は西の県道仙台館腰線から、東の国道4号仙台バイパスまで。

 朱色の二重線は都市計画道路のうち完成済の部分です。左下の網掛けの部分(西中田)は区画整理事業で面的整備済の範囲。逆に、それ以外は昔からの自然発生的な市街地で、都市計画道路なども後追いで整備せざるを得なかった範囲となります。

 長町に次ぐ南部の拠点となり得る南仙台駅エリア【大きな赤丸】で、東北本線線路の東西に市街地が広がる一方、特に旧市街地の東側を太子堂駅から名取駅方面に貫く旧国道4号線【縦赤細線】は狭隘で一部歩道もほとんどない片側1車線で、右左折レーンも限定的で右左折待ちの際には渋滞が慢性化しています。

 南仙台駅東口から袋原までを結ぶ都市計画道路は立派に完成していますが、計画されている東西を結ぶ3本の都市計画道路のうちの中央の1本でしかなく、南北に計画されている残りの2本【黒太線】については未完成で、そもそも線路を超える部分は鉄道高架化が整備の前提です。それも、特に北側の都市計画道路は当然ながら新幹線高架が近接し、道路単独での立体交差が困難であることが理由の一つ。南側の都市計画道路も多少距離があるとはいえ、新幹線高架の存在は同じ。

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踏切渋滞の代名詞。。。

 そして、上図の×3か所は踏切です。高架化された長町・太子堂エリア、そして名取駅の南北に線路をまたぐ陸橋で線路の東西を行き来できる周辺部と異なり、南仙台エリアは鉄道高架化も道路単独の立体化も進んでいないため、都市計画道路も進まず、既存の道路の踏切3か所に集中してしまうという現状。特に南仙台駅北側の中田西浦踏切は、アクセス線開業時にも問題になったところで、踏切制御の改善で多少は遮断時間が短くなったとは聞いていますが、基本的に前後の取り付け部分も含めこの20年間何も変わっていない。


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 都市計画でも整合性がとれていないのは、その南北の都市計画道【黒太線】が線路を超える部分はあくまでも高架化された線路の下をくぐるという想定で線が引かれています。一方、鉄道の高架化については「都市計画決定」さえもされていないという宙ぶらりんな状態。

高架化の可能性

 なので、建前的には鉄道高架化が大前提となっている計画のエリアなのです。

  • 〇 南仙台駅周辺の線路の高架化と駅舎を高架下に整備
  • 〇 線路東西の都市計画道路整備

 を進めなければならないけれど、鉄道高架化の予算確保も難しく、そもそも都市計画道路の用地買収が進んでおらず、南仙台駅北側は徐々に進められていますが、南仙台駅南側は全く進んでいないという現状です。道路のみの立体化をするには、前後の取り付け部も指定しなければならず、大きな都市計画変更となるために道路の単独立体化も難しい。それも、住宅地の中での陸橋整備になると、騒音や日照制限などで反対運動が大きくなると思われる。

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 そもそも、県内での鉄道立体交差化は、一番大規模な仙石線仙台地区の地下化の後、長町、多賀城駅(参考写真)と続いた後は、仙台市としては、仙山線の中江駅周辺などが検討はされていますが止まっており、結局国の補助金も他の地域にいってしまうことから、空白期間が生じるのはもったいない。そもそも、JR東日本エリアでは鉄道高架化の熱意が低いという傾向があるなぁと、先日の記事にも書いてますが。

そもそも駅橋上化は?

 こんな都市計画道路と絡み合った状況であれば、名取駅、そして同じ仙台市内の郊外駅である岩切駅でも実現した「橋上駅化」のみを進める方向が現実的だと思っていますが、上述のとおり、都市計画道路が「鉄道高架化」を前提に都市計画決定されているため、橋上駅化=鉄道高架化の断念=都市計画道路の見直し に結び付くことが膠着状態になっている要因と推測します。誰もパンドラの箱を開けたくないと。

 とはいえ、岩切駅は2018年に完成した駅舎で、そもそも2001年の国体や2002年のワールドカップの時に、この駅があの忌々しいグランディの最寄り駅になり得ながらも、駅構内通路が地下でバリアフリー対応がなされていないなど、イベントの大量の利用者をスムーズに処理できないとの課題があり、本数の少ない利府駅や新設された国府多賀城駅を最寄にせざるを得なかったこと、駅前を中心とした区画整理事業が行われ玄関口の整備が必要とされたことから、長年の課題が解決された駅整備事業です。

 これはメイン口の北口。ロータリーが整備され、送迎によく使われています。

 グランディなど利府町側住宅団地の利用者もパークランドライドで大いに利用しているようです。

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こちらは、これまで狭隘な県道のガード経由で遠回りを強いられた多賀城市側の南口。劇的に駅が近くなりました。

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ホームが4番線まであり、自由通路もけっこうな長さです。

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昼間の本数の少なさは残念でしかないですが、朝晩のラッシュ時は毎時5~6本の本数があり、概ね10分に1本とそこそこの利便性が確保されています。

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橋上駅化された名取駅に関しては、こちらの記事を。 


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 膠着状態にある都市計画道路の整備をあきらめる訳には行かないにせよ、南仙台駅一帯の再整備を進めるためには、 橋上駅化に向けてすぐにでも動く必要があるのではと思っています。

 しかし、橋上駅化は5年スパン、高架化は10年スパンの話になるので、今回仙台市が説明会を行い、地元紙の記事になったような一時的な改善策はやむを得ないのかもしれない。

今回の新改札設置案について

 このような状況の中、先日の河北新報朝刊に悲願の南仙台駅西口改札設置に向けた仙台市の動きが取り上げられました。


JR南仙台駅に新改札なるか 仙台市が検討、西側住民の利便性向上へ

 仙台市太白区のJR南仙台駅で、改札口の新設に向けた検討が具体性を帯びてきた。現在の改札は東口の1カ所だけで、駅西側に住む利用者は長年、高架の自由通路を渡る遠回りの不便を強いられていた。市は今春、新改札口の設置場所について地元説明会を開催したが、住民の望みはあくまで線路の高架化。市は「利便性向上が最優先」と慎重な姿勢だ。(せんだい情報部・藤原佳那)

現在の改札は東口の1カ所だけ

 今月上旬の午前中。西口から仙台方面に向かう女子大学生(21)は「ホームまで4分くらいかかる。夏は自由通路も蒸し暑く、階段の上り下りはつらい」と汗をぬぐった。改札の新設については「ずっと願っていたので、できたら便利になる」と期待した。

 市によると、新改札口の設置場所は自由通路の途中と、3番線西側の2パターンを想定。3番線西側の場合、改札を入ってホームまでの動線として構内に踏切か陸橋、新ホーム-のいずれかを整備する必要がある。

 利用者の安全確保や列車運行上の課題を踏まえ、市は(1)自由通路と仙台方面のホームに直結させる案(2)3番線西側から既設の陸橋に接続させる案(地図)を「現実的」と判断。この2案を軸に、手法や費用負担などの詳細をJR東日本と詰める方針だ。改札は交通系ICカード専用の簡易式を予定する。

 市は5~6月、地元説明会を9回開き、延べ200人を超える住民が参加した。中田西部町内会連合会の石田優光会長(73)は「非常に明るい見通しとなってきた」と喜びを口にする。

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一番の願いは線路の高架化も…市は慎重姿勢

 住民を中心とした市への改善要望は1999年から。仙台空港アクセス線が2007年に開業し、踏切の遮断時間がより長くなり、駅周辺の渋滞は激しさを増した。

 石田会長は「全てゼロの状態だったが、やっと少しずつ動き始めた」と評価するが、一番の願いは線路の高架化だ。

 2駅隣の長町駅(太白区)は土地区画整理事業の一環で06年に高架化された。東側のあすと長町と西側の商店街をつなぐ道路も立体交差で整備され、線路で分断されていた東西の一体的なまちづくりが進んだ。

 石田会長は南仙台駅周辺も高架化すれば東西の交流促進とにぎわい創出につながると強調。「地域住民の悲願。次世代のためにも要望を継続したい」と語る。

 市公共交通推進課の担当者は「高架化や橋上駅化は事業費や工期も相当かかる。議論は継続しつつ、駅の利便性向上に向けて西口改札の設置を最優先に課題解消を目指したい」と話す。(7/22河北新報朝刊より引用)


[南仙台駅] 1924年9月に「陸前中田駅」として開業し、今年100周年を迎える。現在は東北線と常磐線、仙台空港アクセス線が通る。JR東によると、1日の平均乗車人員は2022年度、9003人。仙台市内では仙台駅、あおば通駅に続き3番目に多い。市が22年7月6日に行った調査では、駅利用者は東口6576人、西口5541人だった。


 4つの案が検討された中で、

  • ①案 自由通路の途中に設置する案
  • ②案 3番線西側に設置して陸橋を延長させる案

に絞られたとのこと。まぁ、妥当でしょうね。

 実際に南仙台駅の仙台方面は2番線利用なので、3番線は待ち合わせ(退避)などで1日数回程度活用されるのみ。

 よって、いちいち陸橋に上がってもらうのではなく、地上に構内踏切設置というのは楽で利用者にとってはありがたい話ながらも、利用者が多い南仙台のような駅での新設は非現実的かと。

 そうなると、3番線西側に設置して陸橋を延長させる②案しかないのではと思います。

 ②の3番線西側に設置して構内陸橋を延長する案については、朝の仙台方面に行く場合は階段の一度の上り下りで済むし、帰りも1番線から構内陸橋を上って西口改札に向かうことができることから、①よりも動線は短くなることが考えられる。ただ、ボロボロの構内陸橋を延長して設置といっても、一応エレベータは設置されているにせよ幅も狭く拡幅が必要なのを含め、従来部分のリニューアルも同時に行う必要があるのではと。

 JRの仙台地区では、自由通路と構内陸橋を接続させたパターンでの新改札設置が多いですが(岩沼、船岡、槻木など)、結局その新設された改札は既存の改札口側に設置されるので、反対側からの利用者にとっては、それほど動線が短縮されないパターンが多いことが欠点。

 ①の自由通路の途中に設置する場合、朝の仙台方面への利用時は新設された階段経由で一度の上り下りで済みますが、帰りは1番線に到着し、これまでどおりの東口改札ー自由通路を経由して西口にということで、結構遠回りなのは変わらず中途半端。ただ、この案のメリットは、西口からの利用者は仙台方面2番線ホーム南側に着くので、北側に溜まりがちな東口利用者とホーム上で分散できるということはありそう。南仙台駅朝ラッシュのホーム混雑は、かなりのもので、ホーム上に一杯に待っている乗客が、混雑した電車に吸い込まれていく様子は見事なもの。

 なおICカード専用簡易改札とのことですが、岩沼駅西口改札や仙台駅に設置されているような、一応通常の自動改札でのIC専用が望ましいと。無人駅用のものだと、多くの利用者を処理するのが難しいのと、不正乗車を誘発することにならないかなと心配。

暫定措置でも念願の改善

 不満はあれども、駅の半数の利用者が遠回りを強いられる状況は改善するに越したことはなく、遅ればせながら動きが出てきて良かったと思っています。②の案であれば、あえて橋上駅化を図らなくとも駅両側の利用者の利便性は図られるし、次のステップに向かうのはいつかは分かりませんが、中途半端な①の自由通路案ではないことを祈って。。。

 

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2024年7月24日 (水)

JR南仙台駅 西口改札設置なるか?(その1)

 先日発表された、令和5年度の乗車人員でも9,518人と、県内のJR駅で名取駅に次ぎ4位の乗降客数を誇る太白区の南仙台駅。

 コロナ前の令和元年度は、乗車人員10,017/日 人と1万人越えを一瞬達成しながら、そこからコロナ禍で2割も利用者数が減少し、5類移行後に回復しつつありながらも、ピーク時には届いておりません。

 JR長町駅の猛迫をかわしつつありながらも、長町駅は9413人で105人差とだいぶ差は縮まってきており、まだ新築マンションの分譲が進んでいる開発余地のある長町駅周辺の状況からすると、逆転される未来もありそう。ポテンシャルは大きいのに、もったいないと思いながら長年見ています。

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県内ベスト10利用者数のJR駅について

 先日発表されたJR東日本2023年度駅乗車人員に基づき、宮城県内で利用者が多いJR駅ベストテンの中で、立体交差化、駅の橋上化など駅の整備がなされているものが大部分。


参考リンク


 特に仙石線は都心部の5駅分が地下にて連続立体交差化され、多賀城や塩釜地区でも高架化済。残る地平区間でも比較的橋上駅化が進み、地上駅は陸前高砂のみですが駅舎は建替え済(駅前広場も整備済)と、駅や線路インフラとしては、更新整備が進んでいます。加えて、40年位前に橋上駅化された福田町駅が老朽化とバリアフリー化で駅舎移転・改築が計画されているなど、現在も地道に改善の動きが続いているのは、一応市地下鉄南北線・東西線と並んで、福田町駅までは都市計画上都市高速鉄道の位置付けだけあります。

Citytransitmap

 仙石線沿線の市街化も、小鶴新田~福田町 以外は東塩釜駅まで市街地が連続し、沿線人口は稠密で短い駅間ながらもコンスタントに数千人規模の乗客数を誇る駅が続きます。

 駅間が短い割には、各駅の利用者数が多く、県内のJR線の中では都会的なイメージが強い路線です。一方、東西線沿線に新住民を取られがちであり沿線の高齢化が進み本数が減少傾向なのと、しょっちゅう故障し限界がささやかれている205系車両の古さという課題から、車両はE131系に更新という噂があり、そろそろ発表されるのではと思われています。それでも2025年以降でしょうね。

  地下駅 高架駅 橋上駅 地上駅
仙石線

(①仙台駅)

②あおば通

⑨宮城野原

⑧多賀城

⑦小鶴新田

⑩中野栄

なし
東北本線 なし ⑤長町

(①仙台駅)

③名取


④南仙台

⑥岩沼

 一方、東北本線は、長町地区のみは連続立体交差で高架化されていますが、他は線路は地上のままで高架化の計画もなし、名取駅が橋上化されていますが、その他の南仙台と岩沼駅は昔ながらの地上駅。

 そのうち、岩沼駅はメイン改札がある東口の他、構内こ線橋と自由通路を結んで西口改札を設置し、疑似橋上駅として新興住宅地の土ケ崎・松ヶ丘・たけくま方面の利便性を高めています。

 よって、純粋に駅の片側にしか改札がなく、自由通路経由での連絡とはいえ反対側の利便性が極端に低いのは、乗降客数第4位の南仙台駅のみという現状。


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南仙台駅の置かれている現状

 東西の駅前広場のロータリーは今世紀にはいってから、そして東西自由通路は1981年に整備されており、しっかりした作りに見えますが、自転車対応のスロープが整備されている一方通路自体の高さや長さがあり、上り下りは結構大変。ホームからも見える規模の大きい東口駐輪場の存在は袋原、四郎丸方面まで含まれる広大な駅勢圏を現わしています。

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 しかし、問題はこの東口にしかない駅舎。これ自体は少なくとも自分が子供の頃から40年位は変わっていないはず。キオスクからNewDaysへの転換、自動改札や電光掲示板の設置はありながら、ほとんど待合スペースがないなど狭隘な駅舎、そして、仙台方面の2番線に向かうこ線橋は狭くてボロボロ。岩沼駅のこ線橋と同じ位の年代物で、エレベーターを設置してバリアフリー対応としていますが、整備計画が停滞していたからこその放置状態ともいえました。
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 到着する時は目の前の1番線で便利ですが、仙台方面はこ線橋を渡った向かい側の2番線から。

 西口から2番線ホームは目と鼻の先なのに、河北の記事にもありますが、自由通路を上り下りし、改札入って狭いこ線橋を上り下りしてやっとたどり着くというのは、精神衛生上良くない。

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東口駅舎直近にコンビニがないためか、比較的品ぞろえの良いNewDays。

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 駅の東側がバイパス東側の一部を除き、基本的に区画整理事業ではなく街道沿いや田んぼを埋める形で自然発生的な住宅地化が進み、田んぼも一部残っている他自動車学校、流通・業務など準工業地域のような沿道系の土地利用が多く、立地条件の良さの割には駅前に商業施設や分譲マンションも少なく、非常に物足りない街並みを形成しており、商業施設は主に駅から離れた4号バイパス沿いと、袋原地区と南仙台駅を結ぶ都市計画道路沿いに広がっています。

 一方、駅西側は1970年代から、駅西口一体の区画整理事業(中田第一土地区画整理事業)が開始され、県道仙台館腰線までの一体が西中田という住居表示となり、県道以西の柳生地区の区画整理も太白大橋が完成した1994年頃までに概成するなど、概ね30年前までに計画的な市街化が進んだ地域。駅西側もバブル期からの分譲マンションが点在し、西友やコンビニの立地はあるなど東口よりは便利な状況で、東口よりは不動産的に人気が高い状況とはいえ、いかんせん駅に直接入れる改札口がないことからもったいない状況です。西側も商業施設は県道仙台館腰線沿いや仙台岩沼線沿いに飲食店を中心とする郊外型店舗が立ち並んでおり、それぞれ郊外部が地域の中心的な位置づけとなっています。

 駅の東西の状況からすると、県内4番目に利用者の多い駅には見えません。

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 せっかく20年位前に整備された東口ロータリーですが、タクシーとバス停、そして送迎用の乗降場としての役割は果たしていながらも、駅前としての利便施設の立地が全くないのはもったいない。これだけ朝は5分に1本、夕方以降は5~10分に1本、昼間も概ね10分毎に発着するコンスタントに乗降客がいる駅なのに、幹線道路がロータリーで行き止まりで交通量が少ないためとはいえ、まるで郊外の3万人都市の駅前のような光景。橋上化された名取駅前が再開発ビルや分譲マンションなどあれだけ整備されているのと比較すると、残念でしかない。

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 東口駅前を発着するバスも、全て地下鉄長町駅方面発着の経由便で、四郎丸・袋原とJR南仙台駅とを結ぶ役割(上)と、南仙台駅〜太子堂駅間の住民利用+地下鉄長町駅やザ・モール、市立病院まで運ぶ役割(下)を併せ持っています。

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 駅を発着する本数は、基本毎時2~3本程度で、決して便利とは言えません。四郎丸方面はさらに系統が2つに分かれるため1時間に1本しか使えないエリアも多い。この不便さから高校生だけでなく社会人も平らな道を自転車で駅まで向かう方が多く、それ故の巨大な駐輪場の存在。

 南仙台駅始発着に短縮し、JR接続に特化しバス本数を増やす方法もあるでしょうが、市営バス故に同じ市交通局運営の地下鉄に乗客を送り込む役割も放棄することはできず、本数的に非常に中途半端な状態が続いています。

 なお、南仙台駅前を経由しない長町直行便も他に毎時1本程度あるので、四郎丸・袋原地区を発着するバスは毎時3本という本数となり、エリアの人口からすると、ちょっと物足りない本数となっています。バス通りも基本細いセンターラインもない道路も多く、自家用車メインとなっていますが、うねうねと細い道を経由してバイパスに抜けることとなり、そのバイパスに入る交差点で渋滞と長い信号待ちを強いられ、袋小路感は否めません。

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 いつも引用させていただいている、人口密度マップですが、区画整理された西口は8,000人/㎢以上(オレンジ色)の比較的高密度な住宅地が面的に広がっている反面、東口はそのオレンジ色は大規模マンションや市営住宅が集まっている部分に限られ、かつ点在している状況。

 そうなると、西口側の西中田・柳生の高密度な市街地の利便性を高めるために、南仙台駅西口に改札を設けるという議論は至極自然な話となります。

 仙台市においても、ようやく改札設置案について説明会を実施する段階に至ったとのことで、この件については、次回に続きます。


次回記事


 

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2024年6月 4日 (火)

東北大学片平キャンパスへ

 仙台を代表する存在感を持つ東北大学。

 先日、青葉山新キャンパスと川内南北のキャンパスを散歩し、気持ちの良い空間を味わうことができました。


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 そして、雨宮キャンパス跡の厚生病院訪問と、最近東北大学のキャンパスシリーズとなっているので、久々に片平キャンパスにも行ってみたくなり、寄ってみました。

 

東北大正門 なのに。。。

 片平キャンパスへの公共交通機関でのアクセスは、仙台駅から徒歩15分と歩ける距離ですが、最寄地下鉄駅は東西線の青葉通一番町駅から徒歩6~7分、そして南北線五橋駅から5~6分と、アクセスは良好です。

 一方、いわゆる八木山ラインと呼ばれる、御霊屋橋経由向山方面のバス停として、「東北大正門前」があるためか、知らない人はこのバス停を使いがちですが、かなり遠回りなうえ、裏門のような場所に連れていかれびっくりします。

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 開いているのは右側の歩行者通路のみで、真ん中の門は常に閉ざされ、文化財的な存在なのでしょうか、威厳はありますね。

 

重厚感のある本部棟

 門を入って静かな並木道を進むと、左側に本部棟が見えてきます。

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 ここは総長室があるなど、東北大の本丸です。古い建物ですが、昔の雰囲気を残しながらもリニューアルしており、素敵な建物です。

 その向かい側には、魯迅の像があります。訪問時でも中国人観光客がおり、お花が供えられていました。

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 本部棟の裏側には、有名な魯迅の階段教室があります。自分も10年位前に一度入って話を聞いたことがある以来でしたが、こんなひっそりとした場所にあり、積極的には見学できないのが勿体なく感じます。

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 本部棟のこのアールの曲線がたまらなく美しい。

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 本部棟の奥には、東北一の高さを誇る仙台トラストタワーが借景としてなじんでいます。右の建物は法科大学院が入るエクステンション教育棟。

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 本部棟の裏には、サンモール方面からの近道である、北門があり、片平キャンパスの実質的なメイン入口となっています。

 片平キャンパスは、コンパクトに見えて、通研(電気通信研究所)がある片平南キャンパスまで、意外な広さにびっくりします。

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その他、レトロな建物が残っている多元研(多元物質科学研究所)

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同じくレトロな建物の東北大学史料館。

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 小規模なイベントや講演会の開催場所として使用される片平さくらホール。

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 近所の方や観光客と思われる方々も通るものの、人通りは多くはなく、ゆったりした時間が流れていました。

 

青葉山への移転集約は幻に

 片平南キャンパスを抜けると、新しい建物が。よく見たら、東北学院大学のホーイ記念館で、この部分は東北大から学院大が購入した場所と気づきました。

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 当初は、片平キャンパス全体を、雨宮キャンパスのように完全売却して、青葉山新キャンパスに移る構想もありましたが、地価の下落などで青葉山新キャンパスへの移転費用が賄えず、通研がある片平キャンパスのみの移転に一旦計画が縮小されました。

 その際には学院大が片平キャンパス全体を購入してキャンパス集約用地とする計画が、大震災の影響で結局片平キャンパスの移転も大幅に縮小され、通研もキャンパス内に新棟を建てることとなり、残された学院大側の約8千平米のみが学院大へ売却されました。

 東北大としては、雨宮キャンパスこそ青葉山新キャンパスに集約できたものの、それでも片平、川内(南北)、青葉山、星稜と市内中心部4か所にキャンパスが分かれている状態が残り、非効率さは否めないものの、それでも、レトロな建物が数多く残る東北大発祥の地である片平キャンパスが結果的に残ったことは、良かったと思います。

 ここは雨宮キャンパスのように幹線道路に直接面している訳ではなく、学院大も隣接する文教地区ということから、超高層マンションなどのような再開発は困難で、雨宮ほど高地価で売却することは難しかったことが、結果的に幸いしました。写真は学院大の土樋キャンパスです。

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 ただし、学院大が片平キャンパスを購入できなかったために、五橋アーバンキャンパスが生まれたことは一長一短で、五橋の校舎は地下鉄直結でアクセスは良くても学生にとっては土樋と片平南が一体でキャンパス集約された方が、授業への移動もキャンパス環境も良かったのかなと感じました。

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