他都市比較

2025年10月 6日 (月)

久々に広島へ(その4)エディオンピースウイングスタジアム

ひろしまゲートパークを抜け、ようやくエディオンピースウイングスタジアムへ。

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最新式の新スタジアム

 このサッカースタジアムは、最新式の街なかスタジアムとして2024年2月に完成し、収容人員約28,000人を誇ります。

 Jリーグ開幕直後から約30年使用していたアジア大会主会場のビッグアーチが収容人員は最大4~5万人と大きくとも、一昔前の陸上競技場で屋根なし、郊外でアクセス悪しと、宮スタ(屋根は形だけ)をホームスタジアムとして使用しているような状態。

 優勝決定時でも約3.5万人で周辺道路が麻痺し、普段でもせいぜい1.5万人前後と、アストラムラインの終点広域公園駅から徒歩圏とはいえ、都心部の起点駅の本通駅から遠回りの約40分+駅からは坂を上る必要があるなど、軌道系交通機関があるだけ宮スタよりはましとはいえアクセスに難があり、都心外縁部のJR横川駅からの都市高速西風新都線経由シャトルバスの方が早く着くという状態。新スタジアム待望論が長年出ていました。


オリジナル10のチームの中で、スタジアム環境の悪かった当時の市原(千葉)が比較的早く2005年に新スタ完成していますが、その他ガンバの新スタが2016年完成に対し、完成までは難産を強いられました。


 ベガルタと残り数試合まで競り初優勝を飾った2012年以降はJ1上位に定着しながら、2013年には優勝だとスタジアム整備を求められるので2位で良かったとの市長の失言に発奮し逆転優勝で連覇というエピソードもあり、2015年に3度目のJ1制覇を果たすなど、新スタジアムに向けた動きが高まってきて、行政側も腹をくくった印象。候補地選定に難航しながらもサンフレッチェ側の意向が反映され、この都心部の素晴らしい立地が実現。

 ユアスタの2万人弱と比較し約1.5倍の規模の専用スタジアムを、オープン以降の2シーズンのリーグ戦はほぼ満員が続いています。正直広島の都市規模でこのハコを恒常的に埋められるのは、J1上位に定着しており、チームの人気も安定していること、それに前スタジアムの悪条件から一転、国内でも最も恵まれた立地条件とハコを手に入れた故。しかし300億弱の事業費と、約30年前に整備したユアスタの2倍以上かかっていますが、昨今の建設費高騰の中何とか完成までこぎつけた印象です。

 詳しくは、下記の力の入った30回連載のスポナビ特集記事をご覧ください。


広島“街なかスタジアム”誕生秘話(Sportsnavi)


中央公園のHiroPa

 ピースウイングスタジアム自体は、中央公園西側に位置しており、東側の広島城側はこちらも広大な広場に面した店舗でした。

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 こちらも、試合前後は賑わうのでしょうが、広島ゲートパークと同じような空間「HiroPa」が広がっており、真夏には厳しい空間でした。

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でも、都心部にこのような広大な空間が存在するのは貴重。仙台でも勾当台公園と西公園、錦町公園が定禅寺通で結ばれており、緑の軸線を形作っていますが、一つ一つのサイズは大きくなく、さらに、街路樹や公園内の樹木が適度に配置されているので、同じような都心部の広場・公園でも大分印象が異なります。

 

都心部ど真ん中の交通アクセス

 スタジアムの横の城南通を経由して、広島駅前まで一直線で結ばれています。

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 広電の路面電車からは、原爆ドーム停留所まで徒歩10分弱。その他アストラムラインの県庁前・城北駅は徒歩10分強、そしてアストラムラインとの乗換駅であるJR新白島駅までも徒歩20分弱と、都心部どまんなかに見える割には各駅からの距離があるけど、遠くから来る方も、輸送力が限られる路面電車以外に、アストラムとJR駅へも徒歩圏ということで、複数の駅や停留所に観客が分散するし、それに紙屋町や本通り方面に繰り出す方も多いでしょうから、本当に理想的な環境ですね。試合がなくとも、ものすごい存在感で、普段から試合を見に行きたいと思わせる環境があります。

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 以前旧広島市民球場があった時代は、2015年のJR新白島駅設置前だったので、路面電車は原爆ドーム前駅の目の前だったとはいえ、JR利用者は広島駅・横川駅・西広島駅まで路面電車で20分以上かけて出る必要があり、乗り継ぎを考えると、都心部とはいえちょっと安心して帰り辛かったのかなとも。

 ゲートパーク方面からも、スタジアムは独特の形の屋根が存在感があり、試合前だったらさらにワクワク感が感じられただろうなぁと。

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バックスタンドのボリュームが凄い。

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 その日は試合はなかったので、スタジアムツアーに申し込み、スタジアムの中に入ることができました。

 受付は、1階にある広島サッカーミュージアムにて。ガラス張りできれいな施設です。

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キャプテン翼との平和を訴えるコラボの壁画もあります。

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 なお、スタジアムツアー(1800円)に申し込まずとも、公開されているバックスタンドど真ん中の入り口から内部を見ることができたことを知り、一瞬損した気分になりましたが、ツアーでは普段入ることのできないスタンド内部やフィールドに降りることができ、説明も詳しくかつ分かりやすく、結論としては参加して良かった。

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 バックスタンドからゴール裏はこんな感じ。空席が目立ち辛いよう、新国立競技場のようにモザイク柄にしていますが、今のサンフレッチェの試合ではそんな必要はないですね。

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 サンフレッチェや女子サッカーのレッジーナの功労者のレリーフがずらっと並んでいました。

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 その中で、ベガルタ関係者として、やはり目についたのは寿人。ベガルタにいたのは2年間だけでしたが、エースとして、川崎F戦でロスタイムの2ゴールで追いついた伝説とか、記憶に残る選手でした。

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同じく広島に引き抜かれ、移籍した林卓人。

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 初期の主力選手で昇格に貢献した中村伸。引退後も10年ほど指導者としてベガルタに所属していました。レッジーナの監督をしていたというのは知らなかった。懐かしい。

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 そして、日本代表の森保監督。ベガルタでは初昇格の2002年から2年間プレイし、J2降格と同時に引退しました。

 そう考えると、ベガルタとサンフレッチェ、いろいろと縁がありますね。

 今の森山監督もサンフレッチェのユース監督を長くやっていたというのもあるし。

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スタジアム内部へ

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 改めて、巨大なバックスタンド。ここが毎試合埋まることを考えると、改めてすごい。

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アウェイゴール裏のビジョンもデカい!

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コンコースのコーナー部には、ゆったりしたこんな席も。

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 全席ドリンクホルダー完備というのも羨ましい上に、ミニテーブル付きの席もあります。

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ホームゴール裏より。気持ち良い青空が広がっています。

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 サッカー専用のため、ゴール裏最前列とゴールの距離が本当に近く、手が届きそう。日立柏並みに感じる。

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そして、ホームゴール裏の上空の屋根の影が。。。

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 芝生の生育のために、ガラス張りの屋根になっており、日光を通す構造となっています。

 また、バックスタンドとホームゴール裏の間の空間が、街とスタジアムを繋げており、高さ150mの高層ビルであるリーガロイヤルホテルが狙ったように見えます。逆に、ホテルの窓からこのスタジアムの試合が見えるということに。

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 また、この4方のスタンドを囲む巨大な屋根のおかげで、基本的に雨を遮ることができるようですが、屋根の高さもありやはり前列部分は濡れてしまうとか。

 内部には、レセプションや小規模なコンベンションを開催できるスペースも。当然ながら、食事の提供も可能とのこと。

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 ホーム側のベンチです。ここに座ることもできました。

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グッズ売り場も充実

 スタジアム内に、こんな充実した常設オフィシャルグッズショップがあるとはびっくりしました。規模感としては楽天のスタジアム隣接オフィシャルストアに迫るもの。

 ベガルタは、スタジアム内では仮設のグッズショップで、本拠地の泉中央駅ビル内のカーサベガルタも撤退し、今は仙台駅前パルコ内のサッカーショップKAMOがオフィシャルショップの位置付けであるのと比較してしまいます。

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一方、我らがユアテックスタジアム

 我らがホームスタジアムのユアテックスタジアムは、1997年のオープンから28年もたっているとは思えない20,000人弱収容で観客席は屋根で覆われ、地下鉄ターミナル駅から徒歩4分の最強アクセスと完成度の高い作りですが、最新式の巨大な街中スタジアムを目の当たりにすると、本当に羨ましく感じました。

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応援を反響させる劇場型スタジアム。そして、雨が降っても気づかないほどの4方を囲む最強屋根。

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ベガルタゴールドにびっちり埋まったゴール裏。

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 とはいえ、28年間も素晴らしいスタジアムで観戦できていることに当たり前さを感じている我々は贅沢なのかもしれません。

広島のプロスポーツに対する熱情

 サンフレッチェサポはJ開幕からの30年以上、最初のホーム広島スタジアムからビックアーチと、アクセスも臨場感も不足した陸上競技場での観戦を強いられながら、新スタジアムの運動を粘り強く行ってきた、そのご褒美的なプレゼントにも感じました。

 一般市民の地元プロスポーツに対する熱情の高さは、全国の都市の中でも一番に感じます。その理由としては、やはり戦後の焼け野原で生まれたカープを75年も支えてきた土壌があるのでしょう。ジプシーロッテが居候した5年間にせよ、1リーグ再編騒動の棚ボタでの楽天進出と、運よく外部資本の球団が与えられた立場の宮城県は足元にも及ばない。

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 大阪と福岡に挟まれ、中国地方からの流入が限られる反面、市民の地元出身者の率は仙台よりも高いでしょうし、プロ球団を支える資本がマツダ一族とエディオンなど地元というところも大きいのかなと、この素晴らしい二つの野球とサッカースタジアムを眺めながら、改めて感じた次第。そしてローソンまでこの色というのは流石。

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2025年10月 5日 (日)

久々に広島へ(その3)旧市民球場跡地「広島ゲートパーク」

都心部の憩いの空間

 広島に到着して、広島駅ビルを散策してから、紙屋町西停留所を降り、地下街のシャレオを経由して、まずは旧市民球場跡地の広島ゲートパークへ。

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 広場としては野球場の形状を残しており、外周に沿って、平屋の店舗が並んでいます。

 広々とした空間で、サンフレッチェの試合前後とか、イベントが行われていれば賑わっていたんでしょうが、真夏の平日の昼間ということで、人はまばら。

 そもそも真夏にここでイベントを行うのは結構辛そうだなぁと。というのも、野球場の名残を残すために、ほとんど日陰になるスペースがなく、夏にイベント行う際は、暑さ対策で大型テントなどが必須かなと。また広場としては広すぎで都心部のど真ん中で贅沢な土地の使い方だなぁとも。

 春や秋は様々なイベントの開催に適しているでしょう。


ひろしまゲートパークHP


 

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新サッカースタジアム候補地の変遷と複雑な背景

 旧市民球場跡は、当初球場の現位置建て替えを模索しながらも、狭隘な敷地から、東広島貨物駅ヤード跡地への移転となりましたが、その後街中への賑わい確保の観点から声が上がった、このサッカースタジアムの新設候補地の一つとして検討が行われ、移転後も一部残されていた市民球場のスタンドを活用してという案もありましたが、原爆ドームの目の前、かつ広島の復興の象徴だった旧市民球場の跡地にサッカースタジアムということについて、反対意見も多かった模様。

 そこで、この場所と比較され、県と市が推していた広島港エリアのみなと公園に決まりかけたところ、イベント時の大渋滞と軌道系公共交通機関が広電路面電車頼みということで、宇品地区の企業などから交通渋滞を懸念する反対の意見があったこと、それにとどめとなったのはサンフレッチェ自体が「宇品だったら使わない」と、とどめのカウンターパンチを浴びせ、そこでこれまでの経緯と隣接地の基町アパートへの配慮からタブー視されていた中央公園が一気に候補地として浮上し、行政側としても「渡りに船」「ここしかない」という感じで突っ走った形となったようです。

 中央公園と基町アパートは、仙台で言えば近年退去が終わり2023年の緑化フェアで供用開始した青葉山公園(旧追廻地区)が性格として近く、追廻地区は戦後の引揚者の住宅として国有地の借地権を認め個人の住宅が建設された後に、仙台市都市計画で公園用地として移転交渉が長年進められ、宮城野区新田の仙台政府倉庫敷地
(JR東仙台駅近く)を移転地としてようやく完了したという歴史がありますが、元町アパートは、その大規模版のようなもので、原爆スラムと言われていた焼け出された方々が何千人と住み着いた現中央公園エリアの環境整備のため、隣接地に数千戸規模の大規模アパートを県市で協力して短期間で建設したというようです。

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 50年以上前に、このような戦後の処理を短期間で終わらせたというのが凄いなぁと感じます。まぁ住民の移転のために、環境が変わらない隣接地に移転先の大規模公営住宅群を確保せざるを得なかったのでしょう。そのような経緯のある中央公園を活用できたのは僥倖ながらも、20年にわたる議論の末。広島は市民球場の建替えも長年の議論の末、現在地の貨物ヤード跡地という立地条件の良い場所に移転することができましたが、球場もサッカースタジアムも市民や地元企業からの多くの募金を集め、事業推進の機運を高めていったというのが、広島の風土故なんでしょうね。

 今度は、Bリーグの広島ドラゴンフライズも2023-24シーズンの優勝とBプレミアへの移行に向けて、暫定的なホームアリーナとしては広島グリーンアリーナを使用するとのことですが、県営体育館ながらも、どっかの県と違って都心部のど真ん中で1万人収容でき、ライブ会場としても大人気(故に利用制限がある)の施設のため、ドラゴンフライズとしては新アリーナ完成までの5年間しか使用を認められないため、新アリーナを広島駅新幹線口にという署名運動で10万人以上集めたとのこと。

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 野球・サッカーに続いて、バスケの本拠地施設も、都心エリアの交通が至便なところに、1万人規模の施設を想定しているようで、羨ましく思ってしまいます。 

 都心部の賑わいづくりとしては、行政・企業・市民が一体となって粘り強く進めていくところが、広島の強みだなぁと改めて。

都心部ど真ん中

 すぐ横には、そごうとリーガロイヤルホテル広島が立地しており、本当に都心ど真ん中でです。なお、写真の手前に見えるスロープは、そごう3階に位置している広島バスセンターへ進入するバスのためのもの。そごうのバスターミナルは、老朽化は進んでいながらも、広島駅から多少離れた都心部の拠点交通施設として、賑わいが感じられました。

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 振り返ると、原爆ドームからへの平和の軸線が。平和祈念館と原爆ドーム、ピースウイングスタジアムが一直線に結ばれているとのこと。

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 エディオンピースウイングスタジアムの記事に続きます。

 

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2025年10月 4日 (土)

イオンモール仙台上杉 10/8グランドオープンを前に

 東北大学雨宮キャンパス(農学部)跡地開発の核施設として、昨年5月に移転した仙台厚生病院に続いて10月8日にグランドオープンする、イオンモール仙台上杉。

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 雨宮キャンパス再開発の方向性が検討され始めてから20年近く、イオンモールが土地を取得してから11年半と長い歳月の末、ようやくオープンとなりました。なお、あすと長町のイオンタウンは雨宮よりも1年早く土地を取得しているんですがね。雨宮イオンの次と言われていたし、そろそろ動き始めるのか。


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10月8日のグランドオープンを前に、周辺住民向けのソフトオープンと称した営業が開始されています。

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グランドオープンを前に、周辺に新聞広告が織り込まれているようです。

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 グランドオープンと何が違うの?という感じですが、従業員の訓練も兼ねて、イオンモールではどこでもやっていますね。

内覧会的な、チケットを持っていないと入れない訳でもなく、本当に誰でも普通に入れます。以前はこっそり2~3日前からやっている印象だったけど、最近は悪びれない感じで、堂々とやってますね。1週間もソフトオープンとか。まぁ、悪いことをしている訳でもないけど。

店舗概要(プレスリリースより)


核店舗    :イオンスタイル仙台上杉

サブ核店舖:ユニクロ、無印良品、コジマ×ビックカメラ
専門店    :約140店舖
・敷地面積  : 約 33,000㎡
・延床面積  : 約 75,000㎡(立駐含む)
・総賃貸面積 : 約 29,000㎡
・建物構造  : 店舗棟 鉄骨造 地上4階建
 /立体駐車場棟 鉄骨造 地上6階建
・駐車台数 : 約 1,300台
・駐輪台数 : 約 800台
・営業時間
 : 専 門 店 10:00~21:00
            レストラン  10:00~22:00
            イオンスタイル 9:00~22:00
・休 業日 : 年中無休
・従業員数 : 施設全体 約2,000名(内、イオンスタイル仙台上杉 約300名)
・基本商圏 : 約5km圏内・約28万世帯・約58.4万人


1階は食品・インテリアのフロア 

 イオンスタイル(スーパー)は、ソフトオープンとは思えない位、普通に賑わっていました。

 レストラン街も、シックな感じで、周辺住民の所得に合わせた感じがあります。気仙沼発のマザーポートコーヒーが出店しているのはポイント高し。 他、奥側にはKEYUCA等インテリアショップが並ぶ空間が。

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2階はおなじみのテナント

 両端に、ユニクロと無印、そして3COINS+という鉄板のテナントを配置しています。

 近くの店舗は、ともに仙台駅前になるので、周辺住民にとっては、助かりますね。

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 3階は、コジマ×ビックカメラなど

 コジマ×ビックカメラがの存在感が大きい。その他ABCマートやゲーセンなどがあります。

 この辺りは家電店がやはり仙台駅東口のヨドバシが最寄になり、郊外店では泉中央のコジマや北環方面のヤマダ、ケーズまで行く必要があることから、それほど広くないにせよ、普段使いには十分です。コジマ×ビックカメラは、名取→利府→上杉 と、近年はイオンモール内出店に舵を切っていますね。

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グルメアリーナ(4階)

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 グルメアリーナという巨大フードコートでは、センターに4面ビジョンが設置され、今日はイーグルスのナイター中継をやっていました。

 飲食店は、丸亀製麺、マック、大阪王将などよく見かける店舗の他、唐揚げ、イタリアン、マグロ丼など、バラエティに富んだ店舗も並んでいます。酒も普通に飲め、スポーツバー的な使い方もできるようで。

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4階(KAMISUGI ONE PARK)

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 屋内と屋外にまたがる、子供連れ向けの休憩・遊びスペースです。報道での印象よりは広い訳ではなかったですが、未来屋書店に面し、フードコートもあることからゆるい雰囲気で、子連れにとっては人気の空間になるでしょうね。

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交通アクセス

 地下鉄北四番丁駅から徒歩7分という微妙な距離ですが、勾当台通に建ち並ぶ飲食店などを横目に見ながら、歩いてみるとそれほど遠くはありません。

 写真は、泉中央駅改札に掲示されているイオンモール上杉の広告ですが、泉中央駅から地下鉄11分+徒歩7分で18分と謳っています。

 このイオンモール上杉のオープンは、旧アリオ仙台泉がカバーしていた仙台市北部の地下鉄沿線も商圏にしていることから、アリオ跡の活用には逆風になりそう。アリオの建物の復活には、泉中央の足元商圏+旭ヶ丘・黒松エリアの地下鉄沿線からの集客がカギになるだけに。

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 ただ、泉中央セルバや長町モール・ララガーデンのように、駅前又は駅直結という訳ではないので、基本的に都心部にある店舗が並んでいることから、北方面の地下鉄利用者がわざわざ降りて行くのであれば、仙台駅に行ってしまった方が楽というケースも多く、基本的には、足元2~3km圏でしょう。駐輪場も800台分も確保しているのはそういうこと。

 また南部の住人にとってはモール+ララガーデン長町で足りるので、仙台駅から地下鉄やバスでこのイオンモール上杉に向かう流れは限定的。

 ただ、市バスの中江・幸町方面からは市バスが目の前の「上杉2丁目」バス停を通るため、仙台駅前や一番町へ行く需要をせき止めることになりそう。

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市バスのバス停は、北六番丁通沿いに「上杉2丁目」で、仙台駅まで約20分。

宮交が新路線開設

 今回のオープンに合わせて、宮城交通が敷地内にイオンモール上杉・仙台厚生病院バス停を開設し、仙台市南部からの3路線の起終点を県庁市役所前から延長しました。

このバス停始発のバスは、毎時2~3本で、仙台駅までは230円と、市バスの190円より高いですが、敷地内で始発のバスを待つことができるので、イオンモールよりは厚生病院利用者をあてにした新規開設なのかと思いました。

 病院利用のヘビーユーザーはほぼ敬老乗車証で、数十円の違いは気にしないでしょうし。

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 宮交も、運転手不足と利用者減で、コロナ以降縮小均衡に拍車がかかっていましたが、最近発表された街中(市内小田原車庫)への本社移転と中心部を重視した路線再編を図るとのことで、今回の路線延長はその流れの一環なのでしょう。また、県庁市役所前近辺でのバス路駐などの弊害を解消するための待機場所としての意味合いもあるのかなと。

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 駐車場は1300台分を立体駐車場で確保しています。また、厚生病院の平面駐車場も提携駐車場として位置づけられているようで、週末には活用されるのでしょうね。

基本的に90分無料+2000円以上の購入で60分延長となり、最大150分無料となっています。シネコンもなく、程よい規模のSCなので、この最大無料時間で十分かと。なお、精算に現金が使えないというパターンは初めて見ました。

11月以降であれば、無料時間に収まりあまり精算対象になる車はないでしょうが、これも時代の流れですね。


(注)2,000円購入で60分延長は11/1から。10月中は90分超過分は1時間600円の追加料金がかかりますのでご注意を。


 

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都心外縁部への大型商業施設の意義

 売場面積が3万平米弱と、旧アリオ仙台泉とセルバを合わせた規模で、長町モールの本館よりは小さい程度です。

 なので、足元の高所得の住人をターゲットのスーパーや飲食は多少高級寄りにしながらも、専門店は鉄板のテナントを集める堅実なテナント構成にしてきたなぁと感じました。都心部の売り上げを150~200憶園程度は奪う形になるでしょうが、そもそも近年閉店したグループのイオン仙台店とフォーラス仙台店分で100億強はあったでしょうから、その分を自社で取り返すイメージか。都心外縁部に立地する大規模SCはこれまでなく、地下鉄で10分の距離の長町モールは郊外であり、それも都心部が安閑としていた理由でもあったので、イオンモールとはいえ、もう少し早くこのような商業施設があっても良かったのではと思っています。

 他の地方大都市では、福岡(ゆめタウン福岡、ららぽーと福岡、マークイズ福岡ももち等)、広島(イオンモール広島府中、ゆめタウン広島、フジグラン広島)、札幌(サッポロファクトリー、アリオ札幌、イオン桑園)とも、都心部内や外縁部に郊外型のSCがバランス良く立地しており、それも都心部の人口密度の高さを生活面で支えています。都心部の競争力は保って欲しいですが、都心部の生活の利便性と人口密度を高めるためには、必要なものではないかと思います。都心部ではないですが、東仙台のJT跡地のアリオが実現していればという思いもありますが、当時の商工会議所と某市長がこの計画を潰した経緯があり。。。

 その前には、幸町イオンが進出する際にも商工会議所とすったもんだがありました。古くなった店のテコ入れが不得意なイオングループによくある話で、もはやすっかりさびれていますが、今回の上杉イオンの約半分の1.5万平米弱の売り場面積があり、そこそこの規模の中型店です。今回の上杉イオンの商圏に幸町エリアは確実に入ってくるので、自社競合も厭わない形でしょうが、目の前のバス停から伸びるのは幸町・東仙台営業所方面のバス路線であり、この幸町イオンのダメージも大きいような気がします。


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 南側の勝山ボーリング場跡地をかつて住友不動産が取得し、シティテラス上杉を分譲していますが、この都市型イオンモールのオープンに合わせて、 その第二期計画がこのタイミングで発表され、建築計画のお知らせも出ています。住宅の戸数は321戸と、第一期の336戸に匹敵する、タワーではないマンションにしてはかなりの規模。

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 億越えの部屋が普通にあるような分譲マンション計画なのでしょうが、この上杉エリアの底上げのために、残されていた虎の子の土地が動き出します。住友不動産はこのシティテラス上杉と第二期で657戸、イオンモール北側で約200戸、野村不動産のプラウドで約200戸とイオンモールの進出に向けて1000戸以上が新たに分譲され、2000人程度の人口増に繋がったのでしょうし、その効果が周辺にも波及していくことが期待されます。

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2025年9月17日 (水)

久々に広島へ(その2) 路面電車の功罪


広島編(その1)の続きです。


 宇都宮ライトラインの成功から路面電車が再評価され、マスコミ等に取り上げられることが増えましたが、その流れを作ったのは間違いなく元祖路面電車王国の広島でしょう。そもそも、宇都宮のライトラインは計画段階から広島電鉄の路面電車の神様みたいな方が乗り込んで技術協力したという経緯もあります。1路線のみ(西側延伸予定あり)の宇都宮ライトラインに対し、市内のデルタ地帯に面的に6系統の路線を走らせている広島電鉄。そして、郊外の専用軌道のインターアーバン的な宮島線にも乗り入れ一体運用しているなど、かなり前から先進的な取り組みを採用してきました。

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課題満載の路面電車

 その広島では、前回訪問した20年前の時点で、3両編成の連接車グリーンムーバーが走っており、車両については単車のいかにも路面電車からLRTへ進化させようという意欲を感じていましたが、そこから20年が経過し、連接車両の増加を感じました。

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連接車両の導入で運転手の削減、輸送力アップを図り、100万都市のメイン公共交通機関として、できる限りの努力をしているんだろうなぁと感じた一方、流石に路面電車故の限界に直面しており、中々運用を含めてLRTには進化しきれていない印象です。


  1. 1編成あたりの輸送力不足(連接車でも仙台市東西線の1/3、アストラムラインの半分)
  2. 遅い(広島駅ー紙屋町2㎞が15分)
  3. 労働集約型産業(人件費率の高さ)

 1~3まで課題を挙げましたが、それぞれの課題は相互に関わっています。

 まず1の輸送力不足についてですが、3連接や5連接といっても、路面電車の車両長は法規で30m以内とされています。宇都宮ライトラインも同じ制約をクリアするように整備され、定員160名(うち座席50席)ですが、広島電鉄も同程度の定員となります。

 例示した仙台市地下鉄東西線の定員は4両編成で388名(座席100席程度)、アストラムラインは6両編成ならがも定員264~288名(座席100席程度)で、それぞれ 、東西線で500人、アストラムラインで400人程度は詰め込むことができ、朝ラッシュ時を中心に大量輸送に活躍しています。

【仙台市地下鉄東西線 】

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アストラムライン

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【広島電鉄】

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 一方、広島電鉄の路面電車は、新型の超低床型連接車でも概ね定員150人で座席数は不明ながらも立ち客前提のように感じ、2~3本でようやく東西線やアストラムラインの1本分の輸送力に届く形となっています。昼間は10分に単車も含め2~3本なので、東西線もアストラムラインも10分に1本であることから、広島駅⇔紙屋町付近の輸送力としては大量輸送の軌道系機関の両者とほぼ同じ程度をなんとか複数系統を束ねて確保している形です。

 いかんせん、その分運転手(連接車両は車掌も)必要で、3の人件費率の高さに繋がってきます。2の遅さとの関連で所要時間がかかるということは拘束時間も長いということ。

強すぎる広電の影響力

 様々な課題がありながら、広電という民間企業に都市内の主要公共交通機関の運営を任せていることから、市側の意向がそのまま通るわけではなく、松山市と伊予鉄、新潟市と新潟交通、福岡市と西鉄の関係にも似ている。ただ、福岡市は市営地下鉄3路線を運営(かつての西鉄路面電車から移行)しており、自前で施策を実行できる手段があるのに対し、広島市は第三セクターのアストラムライン(広島高速鉄道)1路線のみ。

 アストラムラインを延伸するにしても、広電路面電車との絡みや、地盤が軟弱な故の高コストな工事費などもあり、事業化が難しい状況で、現在の都心部側の終点である本通からの延伸ではなく、広電路面電車と競合しない末端の終点である広域公園ー西広島間を単線で整備することになりましたが、570億から760億に見直された工事費、しかも単線での整備と、都心部西部のターミナルである西広島駅につなげることでのJRを含めたネットワーク化の効果があるにしても、次善の策という苦しさが伝わってきます。

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相次ぐ運賃値上げ

 それに、路面電車自慢の低運賃も、長らくは150円均一(路面電車部分)だったのが、2014年の消費税8%時に160円、2017年に180円、2019年に190円、2022年に220円と小刻みに値上げが続き、 この時にコロナ禍の苦境を逆手に、エリア内の路面電車やバスの共通運賃制度を導入しましたが、さらに今年の2月からは240円と、どんどん上がっているのは、3の人件費負担の大きさもあるでしょう。

 とはいえ、路面電車の市内線は値上げが続きながらも、均一区間に郊外区間の宮島線が含まれ、広島駅から宮島駅までは270円から240円(独自カードのMOBIRY DAYS利用で220円)と、値下げで並行するJR山陽線に対する価格競争力確保と、全線均一区間にすることでの精算の簡略化を図っています。そもそも広島駅から宮島口まで、JRで30分420円のところ、広電では70分240円と、所要時間倍以上、料金半分程度ということで、目的地に応じて使い分けがなされているのではと。急ぐ時はJRで急行料金のようなもの。

 1乗車あたりの運賃を値上げする反面、1日券700円で3回乗車すれば元が取れる設定とし、そして、普段使いの通勤通学客には電車全線定期券を発売し、広島駅から宮島口、広島港までの全区間を半年で5万3千円(1か月9800円)で乗り放題になるようにし、気軽に足代わりに乗ってもらおうという考えに思えます。

 普段の通勤通学以外の区間でも乗り放題になるとのことで、公共交通機関の利用促進の効果は絶大では。

 値上げと大盤振る舞いが混在して、よくわからなくなりますが、総利用者を増やすために考え付いた取り組みなのでしょうね。

MOBIRY DAYSへの移行と、交通系ICの利便性低下

 この施策については、以前の地域で利用できた交通系ICのPASPYのシステム更新費用の多額負担が理由とし、ICカードではない独自規格のMOBIRY DAYSへ移行することとし、SUICA・ICOCAなどの交通系ICは利用できなくなるとの報道でした。熊本に続く交通系ICカードのシステム更新負担の重さからの離脱の動きとなりましたが、結果的には広電でも簡易端末でSUICA・ICOCAを利用できるようになりました(ただし、距離制運賃の場合は、整理券で読み取った金額を運転手が入力して決済というような、混乱を招くような仕組みに)。

 広電の路面電車でも、MOBIRY DAYSは乗車時と降車時の両方の読み取りが必要全てのドアでの乗降が可に対し、  SUICA等交通系は
降車時のみタッチでOK(市内の路面電車・バスは240円均一のため)ながら、車掌等がもつ端末でのみ降車処理可といったように、正直最初は???でした。

 広島駅から紙屋町西まで乗車しましたが、昼間で観光客が多かったこと、連接車両で車内がかなり混雑していたことから、乗車時・降車時ともかなり混乱していました。ICOCA(SUICA)をMOBIRY DAYS端末にかざそうとする方がかなり多く、車掌も降車客が持つカード・スマホに応じて、あっちの据え置き式リーダー、手元のハンディカードリーダーと指示しながら使い分け、現金精算者向けの両替対応など、こんなに忙しい対応を強いるのは本当に酷に感じました。

 なお、最初は乗降で時間がかかり遅れが慢性化した宇都宮ライトラインは 、慣れた利用者が大部分となった朝の通勤通学時はほぼICカード利用でスムーズに乗降できているので、広電も通勤通学時はそれほど混乱していないのかもしれません。

遅さという宿命

 広島駅発車時からこのような感じで、数分発車が遅れ、次の稲荷町電停発車時には右折待ちで数分停車、その後の胡町、八丁堀、立町などの停留所に頻繁に停車する際に、降車客の精算処理で1~2分は発車できずの繰り返しで、降車した紙屋町東までの1.9㎞を15分以上要したため(時刻表では13分) 、乗車してからのべ20分程度かかりました。揺れる路面電車で立ちっぱなしだったので、結構しんどかった。

 触れ込みでは、駅前大通線をショートカットすることで4分短縮とありましたが、「信号待ち」「降車時の精算処理」「停留所間隔の短さ」で、この時間短縮効果が消えてしまっているのは本当に惜しい!

 この距離は、仙台の南北線でいえば、仙台駅から北四番丁(1.9㎞)で3駅5分の所要時間で、路面電車遅すぎ!と感じますが、  


JRから地下鉄への乗換移動で5分 ⇒ ホームでの平均待ち時間5分 ⇒ 乗車時間5分 ⇒ 地上に出るのに3分


 と考えると3km未満の近距離でのトータル所要時間は地下鉄でも路面電車でもそれほど変わらないのかもしれません。

 さらに、仙台市地下鉄は平日昼間(休日はほぼ終日)の10分間隔トラップがあることから、最大乗るまでに9分程度待つことを強いられるので、それを考えると、この辺の精算処理の改善と、電停の統合などを含めた、スピードアップの取り組みにより、広島駅から紙屋町まで10分程度の所要時間に短縮し、名実ともにLRT化されれば、路面電車でも十分生き残れるかと感じました。

 また、広電はJR広島駅・横川駅・西広島駅で定時性の高いJRからの乗換客があり、組み合わせで利用している方も多く、トータル(所要時間・運賃)で絶妙なバランスを保っているのかもしれません。

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 とはいえ、夕方に、八丁堀から西広島まで(約4km)まで25分、夜に横川駅から皆実町6丁目まで(約5km)を30分以上かけて移動し、このくらいの距離となると、正直遅いなぁと感じましたが、だんだんとこの情緒にやられて、遅さに慣れてきました。

沿道の厚み

 それも、やっぱり沿道が元気なんですよね。古い町並みかもしれないが、チェーン店以外の商店や飲み屋も電停前だけでなく、駅間でも結構残っているし、マンションなどの集合住宅の密度も高く、乗っていて飽きませんでした。乗客も入れ代わり立ち代わり 乗ってきて、乗り降りのない停留所がなく、本当にげた替わりに利用されているというのが分かりました。

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 仙台では、地下鉄沿線でも沿道の賑わいを維持するのに四苦八苦しています。特に約50年前に廃止された仙台市電沿線、かつ副都心エリアでありながらも、長町商店街の長町一丁目駅と長町駅の間は500mしかないのに、商店街としてはかなり歯抜けでまずい状態にあります(スーパーはモリヤ閉店の後ウジエ出店のようで、一息つく形なのが幸い)。両駅(JRを含む)で乗降客合わせて4万人以上いるのに、商店が閉店した後は駐車場になったり、徐々にマンションに建て替わっており、これが地下鉄と路面電車やバスとの明確な街への影響の差と感じました。

 路面電車やバスであれば、停留所間でも車窓を通じてのアピール効果があり、今度行ってみようと思わせるものがありますが、地下鉄は速さと駅間の長さと引き換えに、街をワープしているようなもので、駅周辺の”点”の集客効果はあれども、広がりは限定的。

 これは、路面電車と地下鉄の差というだけではなく、そもそも仙台の市街地の人口密度の低さ故なのかもしれません。


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2025年9月 9日 (火)

久々に広島へ(その1)路面電車が新駅ビル直結!

 先日、約20年ぶりに広島へ行ってきました。昨年の福岡も同様に久しぶりの訪問でしたが、広島も変わった部分と変わらない部分があり、駆け足で回りましたが、いろいろと楽しめました。

広電 駅前大橋ルート開業と広島駅新駅舎乗入れ

 8月3日に念願の広島駅ビル乗り入れを迎えた広電こと広島電鉄の路面電車。これまでは、駅前の遠回りの細い道路を回り込むように駅前に入っていましたが、新設された駅前大橋ルートをショートカットして、駅ビル2階に乗り入れです。

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 JR広島駅在来線改札からは、徒歩1分もかからず、本当にスムーズに乗り継ぎできます。

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 仙台のように地下鉄であれば、概ね5~10分程度の乗換時間が必要ですが、改札出て2分後には路面電車への乗車も可能という劇的な改善。以前も、駅舎から1階に降りたところにあり、それほど遠い訳ではなかったにせよ、改札降りてすぐに視覚的にどーんと飛び込んでくるこのインパクトは大きい。 

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 このように、駅ビルから電車が飛び出してくるような構造は、JR九州の小倉駅ビルと北九州モノレールが有名で、30年近く前の1997年に実現していますが、路面電車としては、富山駅を南北に貫通する富山地鉄市内線でコロナ禍の数年前に実現したばかり。ただ富山は在来線が高架化され南北の路面電車を接続し1階を路面電車が貫通できるようにしたのに対し、広島は在来線が地上を走っていること、駅北方面への延伸は厳しく、従来通りのJR広島駅終点前提で地下案と2階案の検討の結果、2階になったとのこと。

 視覚的にも機能的にも、この2階に停留所が移設されたのは良かったと思います。

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 実際に、紙屋町方面に行くには、路面電車は遅く、地元民は急いでいる時はバスを使うとのことで、そのバス停も、駅舎1階に隣接した場所にきれいに再整備されたようですが、目の前に路面電車が並び、時刻表示もされいつ発車するかも一目瞭然なので、自然と足が路面電車の方に吸い寄せられそうです。

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 以前の旧駅は縦列停車もあり、狭いスペースで複数系統を神がかり的な発着運用をしていましたが、駅ビル2階に整備された新駅舎は横にA~Dの4つのホームが並び、行先毎に乗り場が分かれ、発車時間の電光掲示も設置され、初めての利用者でも分かりやすくなりました。


  •  A:比治山経由       広島港行(昼間 5本/時)
  •  B:八丁堀・原爆ドーム経由 宮島口行(昼間 6本/時)
  •  C:八丁堀・原爆ドーム経由 江波行  (昼間 4本/時)
  •  D:八丁堀・市役所前経由  広島港行(昼間  5本/時)

で、広島港行が2系統あり、ここは戸惑うかもしれませんが、基本的にB~Dの乗り場から都心部の八丁堀・紙屋町方面へ行け、都心部へは概ね10分間で2~3本出ているので、本数的には十分です。

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 ただし、入線待ち、降車待ち、乗車待ちで常態的に遅れが発生し、昼頃に乗車した際は、2分程度発車が遅れました。時刻表表示があるだけに、逆に遅れが気になってしまう面もあります。路面電車なので、時刻表通りに行かないのは当たり前なのですが。

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そして、旧停留所の跡地は既に撤去され、整地作業に入っていました。新停留所に切り替わって1か月であっという間です。

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正面の広島駅に向かう旧ルート。もう、ここを電車が通ることはありません。しかし、こんな狭い道を通っていたんですね。

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その2に続きます。

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2025年6月22日 (日)

課題満載 仙台東道路の4ルート案公表

 ルートが具体化しつつある仙台東道路。過去記事として10年以上前に記事にしていたので、雑感などはそちら参照。


過去記事


 東北道の仙台宮城ICから都心部を結ぶ仙台西道路は昭和58年度に全通し、東北道からに限らず愛子地区からのアクセスを革命的に短縮した無料の高規格道路として欠かせない幹線道路となっていますが、その西道路に対する東部道路方面の仙台東道路、そして泉方面の仙台北道路、長町方面への仙台南道路は構想路線として30年以上前から存在しながら、事業化に至っていない仙台都心部に向かう高規格道路群。その中で、西道路に対して整備されればバランスの良い仙台東道路の4つのルート案が国土交通省から出されました。

仙台東道路計画段階評価第3回説明資料

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 そもそもルート沿いに整備された東部道路のコロナワールド付近から広瀬通へ繋がる元寺小路福室線は、基本的に片側3車線で都市計画決定され、中央分離帯への高架橋建設も十分可能は幅員であり、近年は架け替えられた宮城野橋から仙台駅東口第二土地区画整理事業部分が立派に整備されました。仙台医療センター東側のJR貨物線をくぐる部分のみ片側1車線になっていますが、一応全線通れるようになっています。

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 なので、ルートはこの元寺小路福室線沿い一択かと思っていたところ、今更4つのルート案が公表され、正直ずっこけました。

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 都心部は、3通り、仙台駅以東は、4通り ですが、基本的なルートは都心部の3通りに対応しています。

都心部(仙台駅西)

  仙台駅東~東部道路

①定禅寺通経由

45号線経由

②広瀬通経由

元寺小路福室線経由

元寺小路福室線+原町岡田線経由

③青葉通経由

産業道路経由

 そもそも仙台東道路は、東部道路から元寺小路福室線の仙台駅東(アンパンマンミュージアム付近)が終点であれば、整備の困難度はそれほど高くないですが、そのような形にしてしまうと、西道路から吐き出され、東道路に向かう大量のクルマとトラックが広瀬通を経由し、今以上に都心部の幹線道路が麻痺してしまうことが容易に予想されることから、東道路は西道路と直結させて、一般道への影響を極力小さくするして整備することが前提とされ、一気に整備のハードルが高くなってしまいました。

地下前提の都心部エリアも困難だらけ

 そうすると、仙台駅東方面は整備費から高架道路一択ですが、仙台駅西口エリアは正直首都高のような高架道路はちょっとあり得ない。 


 例えば、定禅寺通や青葉通を高架道路が走る形になるのは、仙台市のシンボルケヤキ並木への影響が大きく、仙台市や市民が許すわけがない。この2つの通りとの比較で、広瀬通はまだイチョウ並木なので、まだ伐採して中央分離帯に高架道路を整備するのは不可能ではないでしょうが、それでも沿道にビルが立ち並び4~5階の高さに高架道路がというのはほぼ商業・業務系のビルとはいえ、杜の都のイメージを棄損することになり、簡単ではない。

 広瀬通では、アエル近辺の車線増のために中央分離帯のイチョウを10本伐採した際に、結構問題になった覚えもあります。広瀬通でさえなので、定禅寺通と青葉通は不可能でしょうね。


 そうなると、地下トンネルしかないにせよ、広瀬通は地下鉄南北線広瀬通駅と駐輪場が一部地下に位置していること、さらに青葉通は地下鉄東西線と、青葉通地下道、駐輪場、そして仙石線あおば通駅と、ほぼ全線にわたり地下に構築物があることから、広瀬通より条件は厳しく、大深度でなければ無理じゃない?

 そうなると、地下の構築物が勾当台公園付近で地下鉄南北線をくぐる部分のみとなる定禅寺通の条件が良さそうですが、それも地下鉄東西線青葉通一番町駅建設の際に多くのケヤキ並木が伐採され、いつぞやの市長がケヤキの精発言をしたり、地下鉄反対派が乗ってきてケヤキ伐採反対運動を繰り広げるなどした記憶が思い起こされ、地下を通すにしても結構大変そうです。

 定禅寺通自体は、車道減少で歩行空間拡大に向けた再整備を実施しているところで、その計画にも大きな影響が出てしまう。このシンボルロードの地下に時代遅れの地下道路を通すということが許されるのか。

 どのルートであってもそれに地下を通す場合、それなりの大深度が前提となることから、西口側(特に仙台駅付近)で地上への出入口が設置可能な場所も限られ、換気口の設置場所を含め、どのような手法になるのか想像がつきません。

東側は高架一択にしても。。。

 そもそも国道45号線ルートが出てきたのがよく分からない。幅員も狭く、仙台港北IC付近で三陸道に接続するにしても、現道の幅員が狭く曲がりくねった区間もあり、このルート沿いで整備できるイメージが湧かない。もっとも整備距離が長く、三陸道松島・石巻方面に向かうのであれば距離が短縮されるにせよ、空港や常磐道方面との行き来を考えると、非常に遠回りになり、需要が見込めない。地下が最も通しやすい定禅寺通りとセットで検討した結果なのかもしれませんが。。。

 また、地下整備が最も困難な青葉通に対応して、産業道路(新寺通)へつなぐルートを見る限りは、地下鉄南北線が通る愛宕上杉通と上に在来線と新幹線が通る新寺ガードが含まれ、正直あり得ないルートとしか思えない。

 なので、結局整備するとしたら②の広瀬通⇔元寺小路福室線(or原町岡田線)しかないのでは。

 元寺小路福室線がネックになるとしたら、防衛上、自衛隊苦竹駐屯地を見下ろす形となる高架道路を整備することの妥当性や、新県民会館への振動の影響などが考えられますが、他のルートよりは解決が容易。先日交差点立体化工事が終了し開通した4号線バイパスの箱堤交差点との接続の困難さを考えると、平面交差の卸町交差点へ接続するために1本南側の原町岡田線にルートを振るという可能性もあるのか。

 インターは、西道路終点付近、仙台駅西口付近に1か所、広域防災拠点付近に1か所、国道4号バイパス交差点に1か所、あとは東部道路へJCT形式で直接接続が前提でしょう。

事業化へのハードル

 正直、構想が出てからの検討時期が長過ぎ、建設工事費の高騰が進んでいる今、整備の時期を逸してしまったという感想になってしまいます。

 約20年前工事が行われた秋田中央道路(片側各1車線、秋田駅の東西を地下トンネル構造、2.55㎞で事業費約700億円)を考えると、仙台都心部の地下トンネル工事のみで1,000億円は下らない。20年以上前に整備された仙台東部道路の高架区間(仙台東IC⇔仙台港北IC:5.2km)が520億の整備費とのことなので、仙台駅東側を高架で5㎞以上をこれから整備する場合はゆうに1000憶は超えるだろうし、そうなると全線で地下鉄東西線を超える2500憶~3000憶程度のビッグプロジェクトになってしまう。

 そうなると当然ながら無料通行を前提にはできず、都市高速的な有料道路としての整備が前提となるでしょうが、普通車通行料を仮に5~600円としてどの程度の利用が生まれるか。西道路との直結を前提とするのであれば、西道路を組み込み有料化し、料金収入を上積みすることも必要になるかもしれない。また、仮に2030年頃に事業化されても全通まで15年程度はかかるだろうから、そのころには交通需要も低下し、事業として成り立つかどうか、見通しは暗いのでは。

 そもそも、幹線道路が各2本以下と限られる北・南・西方面と異なり、東方面は利府街道、国道45号、元寺小路福室線、産業道路と、都心部からの幹線道路が4本整備され、整備水準は高い状況。

 今回のルート案公表で正直事業が前に進むのかと思ったら、まだこの段階の検討だったのかと拍子抜けとなってしまい、事業化されれば嬉しいにしても、ここまでのルート条件、事業採算性の厳しさから、トーンダウンしてしまいました。

 そもそも、仙台市は、地下鉄東西線を整備することで、都心部を含めた自動車交通量の減少を見込んでいたはず。定禅寺通りの車線減少もその一環。その前段で都心部を取り囲む自動車専用道路を整備し、通過交通の排除を進めていながら、環状道路は有料道路であることから、結局、仙台宮城IC⇔西道路⇔広瀬通 という無料ルートに大型車が流入してしまっています。この東道路を進めることで、都心部へのクルマの流入を促進することとなり、これまでの流れに逆行することとなるのでは。

 福岡や広島のように、都市高速が整備され都心部への自動車アクセスが向上することで、高速バスの定時性も高まるなど、良い効果は見込めるにしても、正直これから改めて事業化を進めるのは厳しいなぁと改めて感じた次第。

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2025年6月14日 (土)

仙台と福岡(その3)福岡市地下鉄各路線について


仙台と福岡(その2)地下鉄直結!福岡空港からの続編です。


 福岡市地下鉄3路線目として、2005年2月に天神南ー橋本間の12㎞が開業した七隈線。

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  事業化のためには、コスト削減で断面積の小さいリニア地下鉄が採用され、既存路線との直通を当初から断念することとなった上、開業前には、幾度となく需要予測が下方修正され、ようやく開業にこぎつけた感があった路線。この紆余曲折ぶりは、「仙石線相互直通+モノレール南西線」計画撤回により生み出された、仙台市東西線とも共通するところ。同じリニア地下鉄というところも。

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 将来の延伸を見据えて、天神の駅位置が天神地下街を挟んで南側に置かざるを得ず、既存の地下鉄空港線乗換のためには、その天神地下街経由で10分弱の改札外乗換を強いられ、地下鉄で博多駅や空港方面へ行くには、非常に遠回り感が生じていました。

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 博多駅へは途中の薬院駅で博多駅行のバスに乗り換えるか、それであれば、最寄りのバス停から直接博多駅行に乗った方が楽という、中途半端さがあだとなり、開業後も西鉄バスが真っ向勝負で博多駅直行バスをバンバン出し続けたため、当初は、七隈線の一日の利用者数が4万人台(需要予測11万人)と惨憺たる利用状況となっていたとか。

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 もともとの構想は天神南・中洲川端駅経由ウォータフロント方面と、途中の薬院駅で分岐して博多駅延伸という路線が考えられていましたが、ウォータフロント方面構想は中洲川端駅で既存2路線に乗り換えできるというメリットの反面、採算性に難があり、天神南行と博多駅行を分岐させる運行体系は無駄が多いということで、延伸計画は決まるまで時間がかかりました。

 せっかく整備した七隈線の利用促進のために、
2011年に実際開業した現ルートの整備が決定し、天神南駅からキャナルシティ博多経由で博多駅乗り入れ工事を開始したものの、記憶に新しい平成28年の工事中道路陥没事故で開業が2年程遅れ、令和5年3月26日にようやく博多延伸開業にこぎつけたとのこと。

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 七隈線雑感については、過去記事と重複するので、こちらを。

 開業前の低利用率から一転、博多駅延伸開業後の混雑状況が話題になっていた七隈線に初めて乗車しました。あえて朝ラッシュ時をめがけて、宿泊していた天神の宿を朝早く出て、終点の橋本駅まで向かって、平日の8時頃に博多駅に到着する電車に乗ってみました。

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 仙台の東西線で乗り慣れているリニア地下鉄の車両サイズですが、やはり窮屈感は否めません。向かい側の席が目の前に感じます。

 下りは6時台だったため、当然ガラガラで25分の道のりを橋本まで。この駅は、日本最西端の地下鉄駅とか。

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 一旦改札の外に出て、駅周辺を観察しましたが、幹線道路沿いで上空には都市高速環状線が走っており、向かい側には「木の葉モール橋本」というそこそこのサイズの郊外型SCが。かなりの郊外を感じるエリアで、この光景見覚えあると思ったら、仙台の三井アウトレット仙台港と産業道路・上空に東部道路という組み合わせに似ている。

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 橋本駅周辺は住宅密集地という訳ではなく、発展途上な印象で比較的低密な土地利用が広がる中、周辺の丘の上に見えるニュータウンからの乗り継ぎバスターミナルがありました。地下鉄で博多から30分の終点なので、郊外なのは当たり前にしても。

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広々とした橋本駅構内です。

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 7時29分発博多駅方面の朝ラッシュ時の電車に着席乗車でしたが、発車後3~4駅でようやく空席が埋まり、福大前駅あたりからは多少混雑してきました。

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 六本松と薬院の間の数駅はドア付近はかなりの混雑で積み残しも多少あるようでしたが、座席に挟まれた通路の部分は2列でつり革をゆったりとつかめるような混み具合で、足元もかなり余裕あり。ピークはもう少し後だったのかもしれませんが、最高140%の乗車率という前評判?に対し、多少拍子抜け。一応夏休み前の学生も多い時期でした。確かに、リニア地下鉄の小型車両では2列ではゆったりつり革をつかめるけど、3列になってまで中に詰めるのは困難という中途半端な車幅ではある。

 予想通り、西鉄乗換の薬院駅で混雑が緩和され、天神南駅で過半数が降り、あとは立ち客がパラパラ状態で博多駅方面へ。仙台もですが、実際混雑が激しい区間は数駅だけという感覚は同じでした。

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 一般的な地下鉄は都心部を貫通して双方向の利用がありますが(空港線はこのパターン。仙台の南北・東西線も。)、七隈線は博多・天神南・薬院という繁華街や乗換駅が終点寄りに固まっており、片道28分の片輸送気味で、福大輸送はあれども路線としては効率は良くないと感じました。延々と住宅地から小型車両4両編成で20分以上も乗客を集めていけば、さすがに車内が混雑するのは当然で、仙台の東西線でさえ、東の終点荒井から片道10分を超える仙台駅直前はかなりの混雑になる。

 ミニ地下鉄では大江戸線は8両編成で乗客を詰め込んでいるなど、1両当たりの輸送力が小さい分を編成を長くして対応するしかない。


 そもそも西鉄バスが地下鉄へのシフトに協力的であれば、七隈線は博多延伸時に6両編成への増結が可能になる程度の利用者数と経営状態にもなり得たと考えます。郊外からの片輸送を少しでも軽減させ、利用者数を確保するために、沿線のマンモス大である福岡大学を経由させ、車両基地設置の都合で引っ張った橋本方面へはかなりの遠回りの線形となるなど、苦労がしのばれる計画でもありました。

 西鉄バスとしても、当時真っ向から勝負に出たのは、元々経営していた路面電車が廃止を強いられ、市営地下鉄空港線・箱崎線への移行に協力したという背景から、これ以上ドル箱の沿線の乗客が根こそぎ奪われるのを避けるためというのは、民間企業の判断として分からなくもないですが、結局博多駅延伸されれば勝ち目がないと、乗務員不足もあり白旗を上げるタイミングは結果論ではあるとしても、悪すぎるとしか。


流石の空港線ラッシュ

 一旦ホテルに戻ろうかと思いながらも、せっかく博多駅まで行ったので、空港線に乗り換え、姪浜方面へ乗車。大濠公園を散歩しようと思ったら、大雨が降ってきたので、とんぼ返りで大濠公園駅で8時半頃のラッシュ状況を観察しました。

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 3分間隔で、6両編成の車両が双方向に行き交い、どの電車もかなりの混雑。入口付近はもちろんのこと、七隈線と異なりドアとドアの間もそれなりの混雑であることが感じられました。また、当然ながら、空港線なので福岡空港に向かう大きなスーツケースを持った乗客も目立ち、ラッシュ時に乗り込もうとすると結構辛そうでした。

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 特にJR筑肥線直通のJR車両の混雑が激しいことは、一見して分かりました。

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 糸島市や西区からの郊外電車の役割を担いながら、学生街でもある副都心西新、赤坂から天神までのビジネス街、繁華街中州、新幹線では西日本随一の大ターミナル博多駅、便利過ぎる福岡空港を貫通する効率の良い路線ということを実感。さらに、箱崎線にも昼間に15分毎に分岐する直通が走るなど、空港線については、50年前にこのような路線網と輸送体系を計画した福岡市は流石としか。ただ、西鉄との関係や、貝塚線との直通が実現せずに、結果的に箱崎線を持て余している反面、七隈線の低輸送力など、苦労しているところもありますね。


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 これは、訪問時の福岡空港駅の時刻表ですが、朝の8時台だけはJRからの博多駅乗換客対応かやたらと多く16本/h と仙台の南北線と同じ本数ですが、その他の時間帯は概ね7~9分間隔。夕方もそれほど多い訳ではない。空港発ということを考えると6両編成なので十分な本数と輸送量ですが、当然2駅先の博多駅ベースで考えると同じ本数でもやや少なく感じました。2年前の七隈線博多駅延伸で、天神方面へは七隈線利用という選択肢も出来たとはいえ実質別の駅であり、JRからの乗り換えを考えると空港線乗換よりプラス2~3分多くかかるので、空港線ホームで次の電車を待った方が早いという状況。

 空港線は、博多駅から2駅先(天神の1駅手前)の中洲川端で箱崎線から天神方面へ乗り入れる電車が昼間で15分おきにあるため、パターンがバラバラになっているという理由もあります。


 注)訪問時に抱いた感想に対し、今年の3月から地下鉄空港線で一気に19往復の増便が行われ、朝の7~9時台や夕方の17~19時台も毎時数往復ずつ増発されました。

地下鉄空港・箱崎線のダイヤ改正を実施します!

仙台市地下鉄は、平日昼間及び土日終日の減便で該当時間帯は10分間隔と、正直悲しくなります。

過去記事


 相互乗入がない仙台の地下鉄と比較すると、JR筑肥線及び箱崎線2路線からの乗り入れがあり複雑に感じます。

 筑肥線は地下鉄開業時に単線非電化で地上を走り踏切だらけの並行部分(姪浜~博多)を廃止したということで、実質地下鉄空港線が旧筑肥線の連続立体交差化のような複雑な経緯を持つとはいえ。

 仙台で例えると、仙山線の北仙台~仙台を廃止し、南北線に乗り入れているようなイメージか。その筑肥線を過去に廃止したエリアに地下鉄七隈線を整備したとか、都市の発展に合わせて苦労したところがあるように感じました。


存在感が薄い箱崎線

 大動脈の空港線から中洲川端駅で分岐する4.7㎞の枝線的な箱崎線。終点の貝塚駅で西鉄貝塚線に乗り換えができます。

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 福岡市地下鉄の最初の開通区間は、室見ー天神という中途半端な区間で、博多駅乗入れも仮駅を設置して段階的に実施したというように、いろいろ苦労してきたようです。意外だったのは、博多駅までの開通より前に、天神から分岐駅の中州川端駅を経由して箱崎線の呉服町駅までが第二期延伸区間だったこと。現在は大動脈である空港線に対し存在感が薄い箱崎線ですが、中洲川端駅で2層でホームが設置され、建設時から2路線が一体的に整備されていたんですね。

 地図をみると、中洲川端駅から東にまっすぐ進む箱崎線がメインで空港線が南に分岐するようにも見えます。というのも、西鉄が運営していた路面電車では、姪浜から九大箱崎キャンパス付近までがメイン路線だったようで、その代替として箱崎線計画されたこともあるのかと納得。

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 沿線には、箱崎に県庁や九大のキャンパスなどの目的地となる施設も点在していましたが、平行してJR鹿児島本線も走っており、県庁と九大病院はJR吉塚駅、箱崎キャンパスはJR箱崎駅からも徒歩圏。さらに、地下鉄・西鉄の貝塚駅近くに、JR新駅の設置が決定しており、更に競合が激しくなります。

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 それに、九大は、医学部のキャンパスと大学病院は残っているものの、箱崎キャンパスは六本松キャンパスと合わせて伊都キャンパスへ移転したため跡地となってしまい、利用者である学生・教職員はごそっといなくなってしまいました。


ただ、跡地の約28haについては、住友商事を中心とするグループが落札し、再開発が始まります。

 規模とすると、東北大学農学部(雨宮キャンパス)跡地が9.3haなので、約3倍の面積に、居住、商業、医療機能が整備されるということなので、内容も雨宮キャンパスの拡大版というイメージですね。9.3haの雨宮キャンパスでも15年以上かけて今秋のイオンモールオープンでようやく完成となることを考えると、10年以上かけて徐々に整備していくことになりそうですね。住居も2000戸とあすと長町の高層マンション群に匹敵する戸数が徐々に整備されるとなると、利用者も徐々に増えていくことが見込まれます。

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 天神方面へはこの箱崎線各駅から一部直通(毎時3~4本)で行けますが、博多駅方面は中洲川端駅で乗り換えが必要。

 よって、博多駅などJR鹿児島本線沿線は、JR箱崎駅から2駅5分で博多駅と、利用者はJRと地下鉄に分散しています。利用者目線では地下鉄もJRも(そして西鉄バスも)使えて便利ですが、 福岡市交通局としては、地下鉄開業後に国鉄からJRになり本数が激増し、また駅高架化により駅が使いやすくなるなど競合路線の利便性が高まったため、利用者が伸び悩んだことは誤算でしょう。朝ラッシュ時も昼間も変わらず毎時7~8本の運行というのは、空港線優先ダイヤとなっていることと、JRと並行していることで、この本数でも十分に運べるということか。

 とはいえ、上述のJR貝塚新駅は、キャンパス跡地の利便性を高めることになるでしょうし、箱崎線にとっても、最大60円の乗継割引はあるとはいえ、これまで、乗換駅の千早と貝塚で「JR⇔西鉄⇔地下鉄」と乗り換えるのは3社を経由して割高なため利用を敬遠していた天神方面との利用客が、JRから直接この貝塚新駅で地下鉄に乗り換えることも想定され(混雑する博多駅乗換からのシフト)、多少は箱崎線の活性化にも多少寄与することに。

 また、西鉄貝塚線と地下鉄箱崎線の乗換駅である他、物流系の事業所や公営住宅が点在するエリアとしての位置付けで、駅前には空き地と自転車置き場が目立つような貝塚駅周辺ですが、箱崎キャンパス跡地開発のエリアにも含まれ、JR新駅との間も整備され、新駅開業後は大きく印象が変わることになりそうです。

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 写真は西鉄貝塚線と乗換できる箱崎線貝塚駅改札です。

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 地下鉄ですが地上駅で、振り返ると西鉄の改札が。平面で1分程度で乗り換えが可能です。

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(おまけ)地下鉄直通構想頓挫&輸送力不足 貝塚線

 朝夕でも概ね10分間隔、昼間や休日は約15分間隔です。概ね地下鉄が昼間7.5分間隔なので、接続する地下鉄は2本に1本の空港線直通に合わせているようです。

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 2両編成のレトロな電車で、最近置き換えのニュースがでたようですが、昼間では6両編成の地下鉄からの乗換者でさらっと埋まる程度。

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 朝夕は、千早駅近辺の再開発地に林立するマンションからの利用者でかなりの混雑になっているようですが、そもそも2両編成かつ朝夕でも単線約10分間隔という輸送力不足が理由。せっかく20年以上前に香椎副都心土地区画整理事業のJR線と合わせて西鉄香椎以西が高架化された際に、地下鉄直通にも対応できるような設備にはなっているようですが、2007年の末端区間の一部廃止(西鉄新宮ー津屋崎駅)、交換設備の撤去などで朝晩の本数が減っています。

 以前は、博多駅近くの千鳥橋まで乗り入れしていた西鉄宮地岳線の貝塚以西が西鉄市内電車に組み込まれ、結果的に廃止→箱崎線代替となってしまったことで、中途半端な位置づけとなってしまった現西鉄貝塚線。地下鉄箱崎線が開通した1980年代から、アイランドシティへの鉄道乗り入れ構想に組み入れられるなど長年検討が進められていた、地下鉄箱崎線との直通計画についても、基本的に西鉄側が消極的だったこと、貝塚駅を挟んで輸送力に差があることから、直通方法や乗り入れ区間、両数など市を中心に様々な検討が行われてきましたが、B/Cの低さから事業化に踏み切れず、結局霧散してしまったようです。

 西鉄としても、貝塚駅まで200円程度しか収入が得られないのであれば、都市高速経由で天神まで送り込んで4~500円程度の客単価の路線バスを走らせた方が得策というのも分からないではないですが、ここも七隈線と共通するような、連携の悪さを感じさせるエピソードだったりします。

競争による高い利便性の確保

 まぁ、このように地下鉄と西鉄、そしてJRが緩い協調状態を保ちながらも、競争で乗客を獲得してきた結果、都市への人口集中と相まって、高いレベルでの複数の交通サービスが提供されているので、福岡という都市にとっては結果オーライではありますが、今後さらにバス運転手不足が進んだ時に、西鉄バスの高い利便性がどれだけ維持されるかというところは気になります。JR九州も値上げが進み、初乗り200円と地下鉄に近い水準となっている他、福岡近郊でも減便が行われており、限られた交通サービスの資源を協調して効率的に維持して良く必要があるでしょうね。

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2025年6月 9日 (月)

仙台と福岡(その2)地下鉄直結!福岡空港

 


仙台と福岡(その1)究極のコンパクトシティ福岡 からの続編です。


最高のアクセス!福岡空港

 まずは今回初めて利用した福岡空港の感想から。

 過去2回の九州上陸の際は鉄道を利用したので、飛行機で入るのは初めて。

 よって、福岡空港利用も初めてで、都心部からの地下鉄直結でのアクセスの良さは耳にタコができるほど聞いていながらも、実際どんなものかと楽しみにしていました。

 仙台からの約2時間10分のフライトで、北側のアイランドシティ方面からの着陸でしたが、港と街と空港が狭い範囲に集まっており、集合住宅が広い範囲に立ち並ぶ市街地に囲まれた空港の立地条件を実感しました。

 行きは荷物は特に預けなかったので、すぐに到着ゲートを通過できました。

 到着ゲート前には高速バスの案内もあり、コロナで路線が減っているようでしたが、久留米や熊本、日田には1時間毎、その他佐賀方面にも路線があるようでした。これは国内線ターミナル経由の高速バスですが、その他に国際線ターミナル経由は長崎や湯布院など、多くの路線があります。国内線ターミナルから国際線ターミナルへは滑走路を挟んだ位置関係なので、無料バスでの連絡です。

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地下鉄への案内に沿って、吹き抜けのエスカレーターを降りた先には。。。

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地下鉄の改札が現れました!ターミナルビル直下なので、確実に仙台空港と空港駅の距離よりも近い。新千歳空港とも同じようなイメージですね。

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博多駅まで5分、天神駅まで11分。ともに260円と早くて安い!

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 それに、地下鉄空港線は、概ね地下鉄線内折り返しとJR筑肥線直通が交互に発着するパターン。

 空港線の終点姪浜より先はJR筑肥線に乗り入れ、昼間は大部分が途中駅の筑前前原駅までですが、唐津方面まで直行できる電車もあります。

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 本当に、着陸して10分後には地下鉄に乗っているというのもあながち大げさではない利便性です。

 今回は、平戸方面が最初の目的地だったので、10時9分発の貴重な快速西唐津行を待って乗車しました。

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地味な福岡市交通局の車両と異なり、JR九州の電車はデザインが独特で目立ちます。

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 車内も、ビビッドな赤色ドアに対し、落ち着いた緑色の座席。1席ずつモケットが分かれているのが定員着席を促せて良いですね。

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 空港発では、6両編成の先頭だったためガラガラでしたが、博多駅で立ち客が出る位乗ってきて、天神で入れ替わりながらも、それなりに埋まった状態で姪浜でようやく地上にでました。その後筑肥線に入ってからは、徐々に降車していき、大部分の電車が3両編成の区間電車に系統分離されている筑前前原駅以西は車両で5~6人という状況。朝晩はともかく、昼間は6両編成での唐津までの直通は無駄が大きいため、徐々に減らされているのでしょう。

 筑前前原の直前の九大学研都市駅。九大が箱崎と六本松キャンパスからの移転先で、大学名を称した駅からさらにバスに乗らなければならないという、アクセス面ではいろいろ言われていますが、それでもこの博多駅から30分という乗車時間の新駅前にこれだけマンションが林立していることに驚きました。福岡市の西端にあたる場所のJR沿線ですが、地下鉄直通で沿線からはみ出た住宅需要を受け止めているのでしょうし。
 また九大の教授や職員向けの住居需要もあるのでしょうが、中心駅から30分圏のJR西条駅からバスで10分圏という同じような遠隔地に移転している広島大学と比較してしまいます。都市の勢いと大学の成り立ちの差があるとはいえ。イオンのそこそこの規模のSCも立地し、利便性の高い駅となっています。

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 唐津までの車窓は、見事な快晴のなか綺麗な海を眺めながら、遠くに来たという旅情を感じていました。自宅を出発して4~5時間後に味わうこの日常とのギャップはいつもたまらない。

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(おまけ)お土産探しの失敗

 5年前の北海道旅行の時は、札幌駅で概ねお土産を購入し、あとは新千歳空港で買い足してという感じだったので、博多駅でいろいろとお土産を探したのですが、ほとんど福岡・博多のお土産かつ、苦手なめんたいこ・たらこ攻撃に一気に意気消沈。長崎や熊本のお土産は極わずか。荷物になるからと現地では買わなかったんですよね。

 せめて福岡空港に行けば何かあるかなと思い、地下鉄で空港へ移動しましたが、結局博多駅と同じような感じで各県のお土産は2割程度と唖然としました。

 北海道を代表する空港である新千歳空港とは異なり、各県ごとに空港があるので、ターミナルビルで扱うお土産も基本”県ごと”ということを実感。

 ということで、結局博多駅に地下鉄で戻って、駅ビルで買い残しのお土産を購入し、また空港に戻りました。

 こんなことが普通にできるのも、この福岡空港の立地条件故!思い立って10分後には博多駅に戻れたのですから。地下鉄の博多駅もJR駅の真下なので、改札抜けてすぐに駅ビルやJR改札の近くに出ることができるのもすごいと思ったところ。

 それに、地下鉄なので安定した運行で、いざというときには路線バスやタクシーで行けるという安心感も大きいですね。

 仙台空港アクセス線は、地上を走るJR線区間(南仙台付近や仙台駅付近)での踏切事故などで、月数回はストップしており、離陸ギリギリの時間の利用は怖くてしょうがないという状況なので。


仙台と福岡(その3)福岡市地下鉄各路線についてに続きます。


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仙台と福岡(その1)究極のコンパクトシティ福岡

 昨年の九州旅行編も、途中で更新が止まっていましたが、福岡についてはほぼ丸1日しか滞在しなかったのに、余りにも印象が強すぎて、どのように取り上げれば良いか考えていたら、そのままになっていました。

 今年は何度か遠出することになりそうなので、その前に記録としてできる限り更新しておこうかなと。九州編から独立させて福岡編としてまとめます。

コンパクトシティ福岡

 一昨年に、地方中枢都市3都市と仙台の比較シリーズ記事を書きました。

 福岡を訪問したのは、以前の記事のとおり20年以上前以来でしたが、その時点でさえ、11月末なのに天神のお祭りのような賑わいに愕然とした覚えがありました。

 その時点からのインフラ面の大きな変化は、  


地下鉄七隈線開業(2004年)・博多駅延伸(2023年)

JR博多駅再開発&九州新幹線全線開業(2011年)

都市高速環状線開通(2012年)天アイランドシティ線開通(2021年)


 ですが、その他商業面でも旧岩田屋本店がパルコになったり、天神地下街の拡大、そして、天神ビッグバンのために商業施設の新陳代謝が進んでいるなど、細かいところの変化が多数ありました。人口もこの20年で30万人増加していると、地方都市では別格の成長ぶり。

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 都心部の人口密度と七隈線延伸開業を中心とした軌道系交通機関についての多少の考察は、上記記事で触れていますが、特にもともとドーナツ化が進んでおらず、都心部周辺に高密な住宅地が広がっているところが特筆すべきところ。天神と博多駅の都心部商業の核に加え、キャナルシティ博多、ゆめタウン博多、マークイズ福岡ももち、そして近年オープンしたららぽーと福岡というように、2大都心部から数キロ圏にこれだけの郊外型も含めた大規模商業施設が集積しているのに、どの施設も共存しているというのは、後背地の広さだけでなく、都心部の足元人口の多さ故なのでしょう。

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福岡については、いろいろと他都市と比較すると、独特な要素が盛沢山です。

  •  都心至近の国際空港(地下鉄で博多駅から5分、天神から11分)
  •  西鉄バス王国(都市高速経由で鉄道に真正面から対抗)
  •  博多と天神の2眼レフ構造(地下鉄2路線で接続)
  •  アジアの都市への近さ(ソウル・上海等が東京より近い)

 20年以上前のブログ始めた直後に記事にしていましたが、今見ても都市の勢いという点では加速しているところが凄いですね。

 人口も20年間で25万人以上の伸びで、同時期で仙台は8万人ほど。これでも震災後の流入でピークが後ろ倒しになりプラスの影響もあったのに。


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 改めて、シリーズで記事にしてみようと思います。



 

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2025年5月25日 (日)

スターフライヤー 福岡ー仙台便 10月就航へ

仙台空港は、空港利用者数や仙台空港アクセス鉄道の利用者が過去最高を更新するなど、遅ればせながらインバウンドの効果もあり、コロナでのダメージからようやく脱しつつあります。

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 仙台空港は、昨年末からの不思議な香港便3社就航ラッシュ(妙な噂で予約が急減し、夏季期間は運休や減便が生じるのは残念ですが)、タイガーエア台湾の7月高雄便新規就航など、国際線中心に路線網が拡大している状況です。

アクセス鉄道の混雑問題

 インバウンド利用者は、分かりやすい公共交通機関である鉄道の利用率が高いためか、国際線の到着直後の便を中心にアクセス線の混雑が激しく特に2両編成の電車の混雑が問題になっています。

 地元マスコミで記事やニュースになり、仙台空港鉄道の運営会社でも、「これ以上の増便は難しく、JRと協議して極力2両編成を4両編成にしたい」とのコメントを出していますが、空港鉄道株式会社単独での車両増備は難しいようで、JRと協議するとのこと。

 そもそも、特に積み残しが発生しているのはJR東北本線名取ー仙台間であるので、JRに対応してもらうのは理にかなっており、JRの車両をあてにするとすれば、電車区で昼間寝ている車両を1編成持ってくればとのことなので、不可能ではないにしても、仙台地区のJRはもともと車両の余裕がなく、最低限の配置数になっていることから、JRが首を縦にふるかどうかは分からない。

 また、全て4両編成になっている分、概ね30分間隔の朝夕時間帯を、昼間ど同様に20分毎にするためにも、JRの車両をあてにするしかないですが、6両編成を増やすべき東北本線の朝夕ラッシュ時で4両編成を走らせ混雑している状況からすると、これ以上東北本線の車両を減らし、空港線を優先というわけにもいかないのでしょう。アクセス線利用者数でいうと、開業当初の目標である1日1万人はクリアしながらも、例えば、東北本線の岩沼駅1駅だけでアクセス線内3駅合計を超える利用者がいますし。


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まさかのスターフライヤー就航

 このような状況の中、突然飛び込んできたのが、北九州空港を本拠とするANA系のスターフライヤーの福岡ー仙台便新規就航。

10月以降に2往復での就航という内容で、プレスリリースがなされました。

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 現在は、仙台ー福岡便は、仙台空港を本拠とするIBEXが5往復と、JALが2往復、計7往復と、地方空港同士を結ぶ路線としては、IBEXがボンバルディアの70人乗り、JALが95人乗りと、小型機で多頻度運行を行っていることで、IBEXとJALを合わせて座席数として540席/人 と中型機だと3~4便相当となるので、7便というのは比較的利便性が高い状況です。

 特に、仙台空港を本拠とするIBEXの路線の中で5往復を飛ばしているのは福岡空港のみで、同社の主力路線であり、朝の7時35分仙台空港発で福岡空港には10時前に到着することができ、帰りも19時過ぎの便で仙台空港着が21時前の到着と、滞在時間が長くとれるのがメリット。なおIBEXは福岡空港でも夜間駐機しているので、福岡→仙台の利便性も同様に高いことも、利用率が高く5往復をキープしている要因と思われます。

 自分も、昨年の九州旅行で利用しましたが、ANAのコードシェア便としてセール対象になっている時は片道1万5千円以上で、他のセール対象路線と比較するとやや高め。先日のANAセール時に、伊丹や広島便が1万円を切っていたのと比較すると。

 このような状況の中、中型機で運行するスターフライヤーが2往復というのは驚きました。


 以前、元祖格安系のスカイマークが仙台ー福岡便を2013年春から中型機(177人乗り)で2往復運行していたことがありましたが、2015年のスカイマーク破綻のため2年程度で運行停止になってからは、基本的に小型機のみの運行になっており、運賃も高止まりしています。ピーチの路線開設に期待していましたが、IBEXとの関係なのか、これまで就航はかなっておらず、そもそもピーチは仙台空港での路線展開は小休止で夜間駐機も廃止している状況。一応空港運用時間の条件付き24時間化は実現しましたが、福岡、那覇、新千歳など、他の有力空港での拠点化が次々と実現した今、仙台空港の優先順位は低くなってしまいました。


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 スターフライヤーは黒づくめと航空機としては異色かつ重厚なデザインと、革張りのシートが売り。24時間運用の北九州空港を本拠地とし、羽田22時頃で北九州空港に23時40分に到着する便を運航するなど羽田便を11往復運行していますが、北九州空港からは羽田便以外の運行は厳しいようで、それ以外は、近隣の福岡空港や山口宇部空港発着便というのは、厳しい現実。

 この仙台便も北九州ー仙台として、福岡空港発着の既存2社の路線と差別化する方向性もあったかと思いながらも、やはり、目的地が福岡市内もしくは、博多駅乗換で他の県庁所在地(熊本、鹿児島、長崎等)であれば、九州新幹線や乗換となり博多駅から地下鉄で5分という驚異的なアクセスの福岡空港に対し勝ち目はない。福岡空港へは各都市からの高速バスも経由しており、博多駅までで出なくとも移動できるし、都市高速も直結しているので、レンタカーでも移動が容易。

 そうなると、北九州空港発着であれば、運賃で訴求しないと厳しく、それであれば、競合がありながら、多くの需要が見込める福岡空港を選択するのは当然ながら、本拠地空港なのに運行路線が1路線のみというのは、地元の北九州市としては歯がゆいでしょうね。

 もちろん、この仙台便開設の背景として、福岡ー中部便が6往復から3往復に減便した分の発着枠と機材を活用してということがあるので、その合間の就航ということからすると、福岡空港発着というのが自然ではあります。

 ただ、気になるのは、中型機の162席の便で運航することから、2便で324席と、従来の7往復で540席から864席と約1.6倍に増え、供給過多が予想されます。もちろん、運賃競争が激しくなれば、他路線の運賃からすると最安9,600円から九州に行きやすくなり(昨年IBEXで行った際は、セール以外の2か月半前予約で往復4万円程度)ますが、気になるのはスターフライヤーもIBEX同様ANA系で、コードシェア対象になりそうなこと。そうなると、IBEXが5往復そのままというのも考えづらく、3往復程度に減便し、差し引き変わらない7往復という可能性が高いのではと。それでも、180席/日 程度は供給数が増える(計724席)ので、十分かと。

 IBEXが減便するとしたら、その分をスターフライヤーが3往復減便した福岡―中部便(現在IBEXも同路線を1往復のみ運行)の穴埋めをするか、IBEXとして仙台空港発着の新路線(鹿児島?)を新規就航するなど、ANA系としての路線再編成の一環なのではと、勘ぐってしまいます。

 というのも、運営会社の仙台国際空港では、昨年路線拡大の構想を表に出しており、過去就航路線の再就航として、南九州(鹿児島?)や四国(松山か高松?)あたりを想定し、航空会社に働き掛ける意向があることが判明しているためです。

 スターフライヤーの就航は10月以降とのことで、冬ダイヤからの運行でしょうから、IBEXの冬ダイヤがどうなるかも注視して行こうと思います。

 

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