市政

2024年6月 2日 (日)

新築移転 仙台厚生病院へ

 ゴールデンウイーク明けに、市内上杉エリアの旧東北大学農学部(雨宮キャンパス)跡地へ、仙台厚生病院が移転新築開院しました。

(注:6/2 写真を追加し、内容を追記の上、東北大学青葉山新キャンパスの記事を分離しました)

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仙台厚生病院移転開院

 病床数は、広瀬町の旧病院と同じ409床ながらも、病室の全てが個室となり、駐車場も従来の3層自走式立体駐車場(200台)から、平面で400台と、収容台数は倍増しました。平面駐車場は南と北に分かれており、北の方が広め。ただ、以前は立体駐車場で雨の日などは殆どぬれずに病院の建物に入れましたが、動線としてちょっと長くなりました。なお、診療を受けた際の駐車場料金は300円(以前は200円)。

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 公共交通のアクセスも、旧病院と変わらず至近の幹線道路(北六番丁通)にバス停(堤通雨宮町)が設置され、東仙台営業所や鶴ケ谷団地方面の市バスが利用可能で、従来の八幡町、愛子方面からの利用者も、北四番丁駅前のバス停でカバーしています。

 そもそも、地下鉄駅からのアクセスは格段に向上し、これまでの北四番丁駅徒歩20分程度から徒歩6分程度に劇的に短縮しました。

 仙台厚生病院は、約10年前の県内への医学部設置構想に乗って東北福祉大や東北学院大学と組んでの附属病院化を模索しながらも組み合わせに迷走し、宮城大学栗原キャンパス構想を経て、最終的には当時の東北薬科大学が採択された経緯があります。その後、病院の土地建物をリースバックの形で病院運営していましたが、仙台都心部の総合病院として生き残っていくために、イオンモールやマンションを中心とする9.3haの複合開発地の約半分の敷地を活用できるより良い立地条件の場所に移転することとなりました。

 雨宮キャンパスの再開発については、先陣を切って野村不動産の「プラウドシティ仙台上杉山通」、続いて住友不動産の「シティハウス堤通雨宮町」と合計400戸規模の中層マンションが分譲済で、マンションに続き仙台厚生病院が立地します。

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なお、土地を東北大学から購入したイオンモールのSCは来年秋の開業に向けて着工したばかり。

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イオンモール開業段階で、移転構想段階から20年近く経過することとなりますが、中心市街地に近接した最初で最後の以上のまとまった面的な再開発となりました。

厚生病院の内部へ 

 先日、病院に用があり、初めて中に入りました。

中に入ると、広々とした吹き抜けのロビーがありました

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ホワイトと木目調の落ち着いたデザインです。

主な診察のフロアは1~2階。3階は手術室、4階にレストラン、5階以上は入院病棟となります。

各診療科の受付書類を挟むクリアファイルの裏面がに、平面図がついており、移転後初めてながらも分かりやすかったです。

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1階には病院にはよく入っているローソンが。

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 なお、以前にあった七十七銀行のATMは廃止され、ローソン内のローソン銀行ATMを利用する形になります。

以前2階にあったレストランは4階へ。ラーメンやうどん、どんぶりもの、定食など、選択肢は豊富です。ガラス張りで明るい印象でした。Img_9612_20240601234501Img_9618

 そして、屋上庭園に面し、南側の県庁、ドコモビル方面の眺めも良かったです。なお、屋上庭園は訪問時はまだ閉鎖されており、屋内からの撮影です。

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 なお、再診の受付も、支払いも機械化され、スムーズに。診察券を入れると自動的に受付してくれます。

 また、診察待ちの状況や薬の準備具合も大型モニターに受付番号が表示され、分かりやすくなりました。

とにかく、以前は混雑しすぎて座る場所がなく、立って待つことも多かったことと比較し、診察待ちスペースが広々としてストレスをあまり感じることはありませんでした。

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総合病院移転新築の流れについて 雑感

 この10年、仙台市では総合病院の移転新築が続いています。

 10年前の2014年には、仙台市立病院(若林区清水小路⇒太白区あすと長町)、2019年に仙台医療センター(宮城野原内で移転)、2021年にJCHO仙台(青葉区台原⇒泉区紫山)、2022年に仙台徳洲会(泉中央駅西側⇒駅東側の高玉町)が移転しました。

 これだけ主要な病院が建て替えをしていると、残された病院としても設備の高度化を進めて行かないと、患者獲得に後れを取り、経営的にも経ちいかなくなる不安が出てくるのでしょう。もちろん病院の新築サイクルは30~40年なので、そのサイクルでやむを得ず移転した病院が大部分ですが、この厚生病院はまだ30年経たない中で、東北大雨宮キャンパスの移転に伴う再開発に参加する形で早めの移転にこぎつけたのは、そういうライバル病院との競争から、より街中に近い一等地への移転を決断したものと思います。民間ではないにせよ財団法人という経営形態から、そのような判断をしやすい面も。

 一方、現在県が進めている4病院移転は、公営もしくは公的な性格を持つ病院で、全て築30年を超え、日赤病院と労災病院は40年を超えており、いずれにせよ建物や設備の更新は必要な時期となっています。とはいえ、公的な病院としての重要性はあれども、公的であるだけに、昨今の緊縮財政もあり、そのままの建替えは難しい状況であることは認識しています。

 公的病院は政策的に必要な分野を優先し、民業圧迫しないようにという原則があり、その点県立がんセンターと日赤病院の統合移転は、名取以南の総合病院の少なさという、地域的な医療資源のバランスを整える意味から、進めても良いものではと考えています。


 そもそも、日赤病院は現在の福祉プラザの場所にありました。市立病院が現在のタワービルの場所から昭和55年に東北学院大学五橋キャンパスの場所に移る際に、道路向かいの目の前にあった日赤病院を仙台市が八木山の市有地に追い出す形で移転されられた経緯があるようです(病院HPから)。そして、現在の日赤病院は、あすと長町へ移転した新市立病院に患者を取られ経営難になったという因縁もあります。地下鉄東西線もモノレール計画の時には日赤病院付近駅が設けられるはずが、手前の動物公園駅までになってしまったことで、日本赤十字社としては仙台市に良い思いはしていないでしょう。


 なお、その日赤病院はかつては県立病院でもあった(仙台赤十字病院併設県立仙台病院)という背景もあり、県の求めに応じて県立がんセンターとくっつくのは先祖返りというか自然なことかもしれません。国道4号バイパス沿い、館腰駅からも遠くはなく、東部道路の名取中央スマートインターにも近接しているので、アクセス的には十分な場所にはなります。進め方は強引とは感じていましたが、協定も締結され、淡々と進められていくでしょうね。

 一方、労災病院の富谷移転は、労災病院と新厚生病院が直線で1㎞ない位近くになってしまったこと、老朽化が進んでいることから移転は必要になるでしょうが、名取からの県の精神医療センターの移転を合わせ技にしたこと、公共交通の便の悪い場所に無理やり移転させる形になり、医療スタッフも十分に移ることができない場所であること、そして、富谷市に総合病院はなくとも、近接する泉区に2つの総合病院(JCHO,徳洲会)が近年移転新築され、その点が無視されていることから、この計画については賛成はできません。

 いずれにせよ、高齢化による人口減が進み、急性期患者の減少とともに、医療スタッフの確保も難しくなることから、医療の世界だけを聖域として守っていくことはできないでしょう。

 それにしても、病院に限らず公共施設の再編の際に必ず出てくる県と仙台市の争い。本来は県と市で協議しながら進めて行く話であり、それができないのは残念ではあります。


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2024年5月18日 (土)

東北大青葉山新キャンパス散策

※仙台厚生病院の記事は、再編集の上別記事(新築移転 仙台厚生病院へ )としました。

 

東北大青葉山新キャンパスへ

 閉鎖された雨宮キャンパスに位置していた東北大農学部ですが、2016年に青葉山ゴルフ場を買収して造成した青葉山新キャンパスへ移転済です。この青葉山新キャンパスへは、2015年の地下鉄東西線の開業日に来て以来しばらくぶりでしたが、地下鉄の一日乗車券があったので、当てもなく向かってみました。

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広々としたプロムナード

 ゴールデンウィーク中の休日で当然講義もない中で、新緑の中小鳥がさえずる気持ち良い日でした。

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日本人学生は帰省しているためか少なく、通りかかるのは外国人留学生が多く、聞こえてくる言葉はインターナショナル。市内に居ながらも外国にトリップしたような感覚を覚えました。

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 キャンパスモールの突き当りには、移転した農学部新キャンパスの建物がありました。南側の農場を含めても雨宮キャンパスよりも狭いというのは意外。

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農学部の記念碑がありました。

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 青葉山駅付近から新キャンパス方面を見渡すと、キャンパスモールの南側の丘の上に集合住宅が立ち並ぶ一角が。留学生宿舎を中心とした青葉山ユニバーシティ・ハウス青葉山。

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 以前は東北福祉大学近くの三条町にしかなかった留学生宿舎ですが、新キャンパス内に752戸という規模で設置され、総戸数は倍になりました。日本人学生でもインターナショナルな環境で住むことができ、地下鉄駅から徒歩10分圏ということから、川内キャンパスや仙台駅方面への移動も便利で、素晴らしい環境です。ただ買い物はプロムナード沿いの青葉山コモンズ(生協売店)や青葉山みどり厚生会館(ローソンなど)のみでちょっと不便そうですが。あと夜はちょっと怖いかなと。

ナノテラスへ

 ユニバーシティ・ハウスを越えて、サイエンスパークの一角へ。この4月に供用開始したという「国際放射光イノベーション・スマート研究棟」と「青葉山ユニバース」の建物がありました。

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 ただ、 この写真のようにサイエンスパークへの企業の研究拠点の集積はまだまだこれから。

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 さらに奥に行くと、見えてきました。休日なので全く人気はなく、駐車場にはクルマは殆どありませんでしたが、さすがの存在感です。

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 国内最先端の放射光施設で、東日本では茨城県に続き整備され、最北の施設となりました。

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 これまで有名だった兵庫県佐用町のスプリング8が既存都市から離れた播磨科学公園都市に立地しているのと比較すると、最寄り駅まで徒歩15分(学内キャンパスバスで9分、タクシーだと5分程度)、そこから地下鉄東西線で仙台駅まで乗車10分と、仙台駅と30分以内で行き来することができるなど、アクセスは国内の他の施設と比べ物になりません。何と青葉山駅方面へのキャンパスバスは23時まで運行しています。
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構想段階では、東北六県の国立大学連名での誘致という背景から、福島大学の先生が先頭に立って、東北大学は半歩引いた立場で誘致活動に加わっていましたが、その時の候補地は丸森町、大郷町、松島町(松島町の候補地は現在イノベーションヒルズという工業団地として造成中)。県外では青森県内に候補地がありました。

 その後、東北大学キャンパス内を候補地として立候補することに。他の県内の候補地に勝ち目がある訳がないし、ヘビーユーザーは東北大と共同研究する企業がメインになるでしょうから、紆余曲折ありながらも、このキャンパス内に立地することができて良かったと。この立地でも運営費が厳しいと言われていますが、土地の造成やアクセス道路の整備など周辺投資がほぼ不要だったことは大きく、仮に他の候補地であれば土地造成費用やアクセス道路の費用でプラスで数百億は必要だったはず。さらに、多少でも地下鉄東西線の利用促進にもつながります。


 

川内キャンパスへ

 青葉山駅に戻りましたが、まだ時間があったので、1駅仙台駅寄りの川内駅で下車し、東北大の文系や全学教育(いわゆる教養課程)がある川内キャンパス内を散策しました。

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 広大な青葉山キャンパス(新キャンパスを含む)は青葉山駅1か所でカバーしているのと異なり、コンパクトな川内キャンパスは、川内駅と国際センター駅の2か所に挟まれ、行先によって駅を選ぶことができます

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 川内駅はホームは地下ですが、駅改札階は地上で国際センター駅ほど立派ではないですが駅舎が存在しています。

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 コンパクトと言っても非常に緑豊かというのは変わらず、キャンパス内の建物や緑にも歴史を感じることができました。

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適当にさまよっていたら、東北大学植物園にたどり着きました。本当に気持ち良い季節で、時間があれば中に入ってみたかったのですが、時間がなかったのでまたの機会に。

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その先には、川内萩ホールが。ここに来たのは初めて。

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 青葉山エリアといえば、カフェモーツアルト。現在、県美術館のフィガロは休業中ですが、この川内萩ホール内のクレール、東西線国際センター駅2階のメトロに続き、この4月にリニューアルした仙台市博物館にもカフェモーツアルトテオがオープンしたようです。

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国際センター駅方面に向かう前に、眺めの良い場所があったので、しばし休憩を。

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国際センターやトラストタワー方面が一望です。

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国際センター展示棟ではクラフト系のイベントが開催されていました。本当に緑豊かで気持ちの良い空間です。

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 現在市民が寄ることができる施設は、この国際センターと緑化フェア跡地の青葉山公園、リニューアルした仙台市博物館だけですが、すったもんだの挙句現地存続となり改装中の宮城県美術館も令和7年度中に再開予定で、国際センター駅北側には仙台市の音楽ホールが令和13年にオープン見込み。市民が集える施設がこの界隈に集まることに。

 都心部にこんなに近い空間を味わっているのがほぼ学生だけというのは本当にもったいないところ。本当に気持ち良い時間を過ごすことができました。

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2024年5月 7日 (火)

複合施設アオーレ長岡と仙台市役所新庁舎

 現在、議会棟と低層棟の取り壊し工事が進められ、15階建ての新庁舎建設に向けて着々と進んでいる仙台市役所。

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 かなり前の新庁舎検討段階に、市役所と集客施設の複合事例として新潟県長岡市のアオーレ長岡を取り上げていました。


過去記事

仙台市役所建て替え本格検討再開(2016.02.21)

宇都宮にLRT ライトライン開業 その4(ゆったり観察 復路編)(2024/4/8)


 市役所とアリーナ機能、屋根付き広場機能を上越新幹線が停車する長岡駅前に整備した先進的な事例で、ぜひ行ってみたいと思っていながら、前回の新潟行きの際には新潟市から先に行くハードルが高く、行く機会が作れませんでしたが、先日のきゅん❤パス期間に寄ることができました。

東北新幹線⇒上越新幹線へ乗り継ぎ

 宇都宮はライトライン往復のみでの駆け足となり、滞在時間はぴったり2時間でした。

 9時19分のやまびこに乗車し、大宮までは30分弱であっと言う間。

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 そこから上越・北陸新幹線ホームへ移動すると大行列があり、ちょっと焦りましたがその行列は前後に発車する北陸新幹線のかがやき・はくたかのもの。上越新幹線の9時52分発「とき」自由席は数人しか並んでおらず、楽勝で座席を確保できました。

 そもそも宇都宮駅9時19分発に乗れないと長岡行きはあきらめるつもりでしたが、復路のライトラインが遅れずに済んだので、無事長岡に寄ることができました。

 上越新幹線に乗ったのは、出張で富山に行った際以来でちょうど10年ぶり。その時は北陸新幹線延伸前で越後湯沢乗り継ぎ。越後湯沢以北に乗るのはこれも新潟市への出張以来で15年ぶり。

 その後、熊谷⇒高崎⇒越後湯沢と停車し、1時間10分ほどで長岡駅へ到着。

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新潟県第二の都市 長岡へ

 流石、細長い新潟県の中央部である中越地方にある新潟県第二の都市で、本来であれば県庁があってもおかしくないような地理条件。そのために田中角栄が長岡ニュータウンや幹線国道整備しまくって夢を見たのでしょうが、それが市街地のスプロール化に繋がり、駅前は駅ビル以外は厳しい状態のようでした。

 駅自体には、COCOLO長岡というそこそこ充実した駅ビルもあり、ファッション系は弱いものの、ロフトや無印良品、スタバ・タリーズなどのカフェ、新潟市まで行かなくとも地元の若者を多少は引き留めることができるラインナップを揃えていました。

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 駅前あるあるですが、イトーヨーカドー丸大長岡店が撤退した跡にDiaPlaza長岡というテナントビルがあり、そこまで寄る時間はないながらも、スーパー機能やツルハ、学習塾などが入居しているようです。しかし半分以上は空きフロアで、限られた高感度のテナントは駅ビルに集まり、その他の書店などは東口の旧ダイエーが撤退したという越後交通が経営するE ・PLAZAにそこそこ集まっている模様。

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 滞在時間が正味1時間だったため、アオーレ長岡見学と昼食のみで、その周辺をゆっくりすることはできませんでしたが、 以前は賑わっていたのでしょう。郊外のモールに勝ち目がない。というのは中都市あるあるで、正直街中の商業施設が勝負になるのは40~50万人規模以上の都市に限られる。

街中の再開発が進行中

 このように、商業に関しては厳しい状況で、再開発ビルで商業機能を入れようとしてもテナントが集まる訳はない。

そうはいっても、合併時に30万人近くいた人口が25万人強に減少しているとはいえ、新幹線が通り、県の中央部に位置する拠点都市で条件としては恵まれています。宮城県では第二・三の都市が合併しても12~14万人の石巻市や大崎市であることから、仙台市一極集中の色が強いのに対し、新潟県は長岡市、上越市と広い県土でバランスよく拠点都市が点在しています。

 よって、この立地条件を生かし、行政機能や集客施設機能を街中に再度集める取り組みを図っていると見聞きしていました。

 今回見に行けなかった「米百俵プレイスミライエ長岡」という、銀行オフィス、図書コーナーなどの情報スペース、交流スペースが集まった再開発ビルがオープンしており、隣接して分譲マンションやクリニック・駐車場ビルも整備されました。

 令和8年度には東館として、長岡市商工会議所や長岡市の産業部門も入居するとのことで、再開発ビルとしての成否は不明ですが、中心市街地に人を集める努力を続けています。

市役所とアリーナの複合施設アオーレ長岡

長岡駅からは、屋根付きペデストリアンデッキというか空中回廊がアオーレ長岡まで直結しているのには驚きました。

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 長岡駅前でほぼ隣接しています。市役所アオーレの本庁舎の他、近隣にも大手通庁舎と市民センター庁舎に分散しているようですが、基本的にこの大手通り沿いに集めています。合併特例債を活用して中心市街地へ移転を行ったとのこと。

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 空中回廊の先には、2階のシンボル的なこの空間が。

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 一階に降りてみましたが、広大な屋根付きの土間的なイベント空間が広がっていました。当日は平日で、市役所の職員向けのお弁当などの販売があった位で、賑やかさは感じることができませんでしたが、2階には市役所の執務スペースがガラス張りで、オープンなつくりになっていることが分かります。

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アリーナ部分は、もともと存在した厚生年金会館の機能代替の意味も持たせているようで、Bリーグ2部の新潟アルビレックスBBの本拠地として活用されています。

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 新潟アルビレックスは県名を名乗っているので、サッカーと野球の本拠地は新潟市ですが、バスケの本拠地は長岡市と結果的にうまくバランスを取っていますね。

 当日はアリーナ部分を見学したかったのですが、アルビレックスBBの非公開練習を行っていて覗くことも叶わず。

 Bリーグプレミア参入を目指し、5000人規模のキャパシティーでとのこと。見た目ではゼビアリの方が大きく感じましたが、アオーレ長岡の方が若干キャパが大きいようです。なお、ライブ会場としては長岡規模の都市としては大きすぎるからか、年数回程度のよう。アリーナ部分は体育館やイベント会場としての活用が中心なのでしょうね。

仙台市役所新庁舎の広場機能

 なお、仙台市役所新庁舎では高層棟の1~2階部分は市民利用・情報発信機能を設けており、屋根付きのスペースのようながらも、アオーレ長岡のようなダイナミックな屋内空間という訳ではなさそう。

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 新潟県ほどではないにせよ、冬の気候が厳しい仙台市。稼働率の高い市民広場は11月中旬~3月までは光のページェントなどを除きほとんどイベント活用がされないことから、冬の賑わいづくりのためにより広々とした空間があると良いなと思っていますが、通路部分を屋根付き空間として活用できるというイメージのようです。

 まぁ、春から秋の約8か月間は屋外の市民広場でのイベントが開催されており、春や秋のように屋外でも良い気候の時期もあるので、屋根付き広場は必須という訳ではなく、プラスアルファとして冬に少しでも活用されれば御の字なのかな。 


なお、南北線の勾当台公園の地下コンコースから、一応地下通路で新庁舎の東端に繋がる地下通路が設置され、エレベーターで1・2階に接続される模様です。一般の来庁者や職員は従来の市役所口である長いエスカレーター出口から地上の大屋根下通路で新庁舎に結ばれる模様。さすがに高層棟まで地下通路を直結するには距離が長すぎるためか。なお、南北線開業時にも市役所地下直結を検討しながらも、「市職員のための通路は反対」と文句を言う方々がおり取りやめになったとか。大体想像つきますが。今回はバリアフリー名目で整備できるのかな。その地下通路整備のため、市民広場の一部が工事スペースとなり、イベント利用に大幅な制約が生じてしまう模様で、勾当台通向かいの勾当台公園いこいの広場をつぶして暫定的にイベントスペースにするとか。


慌ただしく新潟駅へ

 アオーレ長岡は20分少々の駆け足の見学で、その後近くのラーメン屋で昼食を20分少々でとり、雁木風の古いアーケードが張り巡らされた通りを経由して、長岡駅に戻りました。

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 12時10分発の新潟行に乗らないと次は72分後で新潟市での滞在時間が極端に減ってしまうので、泣く泣く新潟市に向かいました。


 なお、12時10分の前は11時55分発もありながら、基本的には昼間毎時1本と、宮城県内であれば古川駅や白石蔵王駅並みの本数というのは同じJR東日本なのでやむを得ないながらも、理想は30分に1本程度あると便利だなぁと。


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 一方、在来線も、朝晩は本数が多くなりながらも、昼間は新幹線と同じ程度の本数。在来線の所要時間は新潟駅まで75分程度と、感覚的には福島駅と仙台駅との時間距離と同等です。そうすると、在来線で乗り通しよりは新幹線、そして高速バスの方が新潟県庁・古町・万代シテイなどの途中バス停をこまめに経由するため競争力を持ちそうな区間に感じました(高速バスだと1000円で90分)。

 新幹線では、新潟駅まで20分少々と、途中駅の燕三条に停車しながらもあっという間。新装となった新潟駅に到着しました。

 

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2024年3月17日 (日)

仙台市敬老乗車証見直しについて雑感

 前記事とセットで書いていた記事でしたが、別の記事としてUPしようと思っていたら、あっという間に3月になってしまってました。取り上げたいネタはたくさんありながらも、最近月刊化しているので、徐々に手をつけていこうと思っています。

敬老乗車証見直しは高齢者いじめなの?

 前回取り上げたように、学生向けのフリーパスが拡充されるというのは、子供を持つ親としても嬉しい話ですが、一方仙台市で進められている敬老乗車証の見直し。制度維持のために10%から25%へ負担率を高める改定方針が出され、パブリックコメントでも現役世代を含めて賛否半々という結果を元に、仙台市としても今秋の実施に向けて進めているところながら、2月議会で何でも反対の某党だけでなく、高齢者を主な読者とする地元紙もバイアスがかかった意見を頻繁に取り上げており、何だかなぁと感じているところでした。

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 因みに高齢乗車証は年間12万円まで使えるのに対し1割負担だったので、何と年間で最大1万2千円!月で割るとたった千円!最大10万8千円分の割引を受けることができるのが、負担が25%になると最大月2500円になり、それでも最大割引額が9万円。利用状況にはかなりの偏りがあり、JR沿線でバスがない場所は当然恩恵を受けることができず、一部の高齢者がフルに使っているような状況で、公金を支出する事業として、公平性にも疑問が生じる制度となっています。

敬老乗車証HP

仙台市敬老乗車証の見直し状況について

 一方、従来の「学都仙台フリーパス」や10月から開始される「せんだいバスFREE+」では、月5,940円~12,230円/人 なので年間7万円~15万円弱/人 の支払いとなり、敬老乗車証の変更後の負担額は、学生の親が負担する水準のたった1/3以下でしかない。

 社会参加の促進とか、都心部への買い物とか、高齢運転者の免許返上対策とか、様々な効能・効果はあり、制度自体は必要なものと思っていますが、本来運賃とのバランス、そして学生向けのフリーパスで、今回の月8千円というのが破格に感じてしまう水準なのに、一部の高齢者は月2500円でも文句を言うのかと、そしてそのような意見を高齢者の代表のように嬉々として取り上げる地元紙。本当に悲しくなります。

 現在の制度を続けていたら、自分が対象になるころにはとうに破綻しているでしょう。制度を持続させるための見直しなのに、現在の受益者の意見だけを垂れ流すのはそもそも割引率や年間の割引額などが正規料金や他都市と比較して適正なものなのかということも踏まえて報道し、社会の公器としての役割を果たして欲しいものです。

全国大都市の制度運用状況

なお、このような敬老乗車証の見直しは全国的な流れですが、そもそも仙台でもJR線は対象になっていないように、大盤振る舞いの制度は基本的に公営交通を保有している都市に限るものです。

(1)新潟市の事例

 例えば、公営交通がない新潟市は、新潟交通が発行するフリーパスが年齢により4~7千円程度/月 の負担であり、運賃補助も「シニア半わり」として基本的には50%割引で、割引率は子供と同じ。

(2)福岡市の事例

 かつて廃止された路面電車は西鉄が経営し、公営交通は市営地下鉄導入時からと歴史が浅い福岡市は、新潟市と似ておりやはり民間の西鉄バスのフリーパスが年齢により5~6千円/月負担 で購入可能。これとは別に福岡市の事業としては介護保険料の所得段階によって受益額を設定しており、負担金なしで年間1.8万~2.7万円まで高齢者乗車券を交付しています。これは市営地下鉄だけでなく、JRや西鉄電車、バスの利用のためのICカードへの入金も可ですが、公共交通機関の代わりにタクシー券の交付を選べることができるなど、フレキシブルな制度となっています。それ以上の利用の場合は当然ながら全額自己負担となります。

(3)京都市の事例

 他の都市でも、見直しが進められていますが、仙台市の事業の問題点として、利用状況や所得に関わらず一律割合の負担であること。最近負担額の増大から見直しを行った京都市はフリーパス方式を維持しているものの,所得額に応じて負担金額を変えています(0~4.5万円)。京都市も一部の利用者が使い倒していることへの問題が指摘されています。

(4)札幌市の事例

 札幌市は年度内のチャージ額により、1000円入金⇒1万円利用 から、1.7万円チャージ⇒7万円利用 まで、段階的に負担率を変えています。札幌市は最大5.3万円分の補助となり、多く利用する方の割引率を下げるなどの仕組みを導入しています。それでも負担が大きく、制度の刷新を見据えて素案を公表しました。自己負担金をなくす代わりに、日頃の健康活動(ウォーキング)や社会参加などの度合いに応じてポイントを付与し、その分を公共交通機関の利用運賃に充てることができるという斬新な制度ですが、利用可能額が減ってしまいそうなこと、活動状況によって付与されるポイントがどの程度が予想できず不安が生じているとのこと。御多分に漏れず大反対が起こっているようで、既得権を失う高齢者、そしてその方々を支持層とする政党の利害が一致し、制度見直しを阻もうとしているように感じます。

バランス良い制度にするために

持続可能な制度にするための見直しが各都市で試行錯誤しながら実施されている中、仙台市の見直しはまだ恵まれている方だと感じるところです。

 今回は負担率を基本10%から25%に高める方針ですが、負担率は小学生と同じ50%というのが着地点になるように思えます。この負担率であれば逆に上限を設けなくとも良いかもしれません。一方、市の負担を低くするためには、負担率を上げない代わりに上限利用金額の大幅引き下げという選択肢もアリだったのでは。

 一部の利用者に利用が偏っている反面、JR沿線の高齢者が中々使いづらく、不公平が生じているという課題もある中、福岡市のように負担金なしで介護保険料の所得段階による区分をして、上限利用額を設定する一方、JRやタクシーの利用を可能にするなどの方向性がバランス取れていると感じました。

 そもそも、車社会の恩恵を最大限に受け、公共交通を使用しない流れを作った団塊世代の方々のために青色吐息の公共交通となっているという面もあり、車の維持費に嬉々として年間数十万円を平気で出していた方々が大部分。それから考えると年間2万5千円/人 で文句を言う人たちが多いとは思えない。そりゃ負担増になれば反対したくなるだろうけれど、アンケートの結果から「少しの負担増も許せない」という一部の声の大きい人達の意見を、殊更に大きく取り上げる某政党,マスコミの存在意義って何だろうなと思ってしまいます。少数派の意見を尊重と言いながら、その少数派が本当に困っている方なのか、世代間で比較すると全く不公平な現状となっていることをしっかりと見極めて欲しいし、一方的に高齢者を弱いものとして弱いものいじめみたいなレッテルを貼り、負担を少しでも次の世代に押し付けても構わないというようなことを平気で支援している勢力に違和感を感じています。


自分のような中間世代も社会保険料に苦しめられ、わずかに給与が増えても手取りは増えず、子供関係を含め様々負担増に苦しんでいる中で、若い世代は尚更でしょうね。回りの若者世代は、車の保有や持ち家には執着していないという傾向が増していると感じています。これもそれにお金を回す余裕がないので,取捨選択して効率的に使途を選択しているということ。また、過度に頑張ってもしょうがないというか、自分の時間を大事にし、無駄なことはしないという傾向を感じます。こんな社会になってしまったことの責任の一端を感じつつも、自然体の生き方が認められることに羨やましさを感じたり。見栄張って横並びを目指していた時代からそれぞれの考え方を重視する時代になってきたことは喜ばしいことかもと。


 高齢者にとってせっかくの誇るべき敬老乗車証制度を与えてもらっていたことに感謝しながら,長続きさせるためにはということを少しでも広く考えることができる人が増えれば良いし,マスコミも本質をしっかりと理解して,公平に報じて欲しいと感じるところです。

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2024年2月25日 (日)

宮交バスも10月から適用!「せんだいバスFREE+」

せんだいバスFREE+10月誕生

 学都仙台フリーパスとして、市交通局の地下鉄とバスを対象に乗り放題のフリーパスが発行されていながら、泉区の住吉台・南光台以外の大部分や太白区の国道286号方面など、宮交バスオンリーのエリアも広く、不公平感は否めませんでした。特に泉パークタウン方面や、太白区でも八木山エリアの西の平経由など市バスから宮交へ移管されたエリアを利用する学生は釈然としないでしょう。泉パークタウン方面は運賃も高く感じ、負担感が大きかったところ、先日、仙台市から宮交バスも利用対象となる「せんだいバスFREE+」が発表されました。

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過去記事

 

価格は月8000円

 既報の通り宮交のみのフリーパスは設定されず、市バスと宮交バスの両方に乗車できて中学生以上は月8000円と思ったより抑え目の金額にしてきました。8千円〜1万円の間と予想していただけに、市バスのみだと5940円なので、プラス2000円で宮交バスにも乗れるというのは、十分に恩恵を感じることができる価格です。

販売価格
有効期間 大人(中学生以上) 小児(小学生以下) 福祉割引
1カ月 8,000円 4,000円 5,600円
3カ月 24,000円 12,000円 16,800円
6ヶ月 48,000円 24,000円 33,600円

 概ね250円区間で定期代が8000円を超えるので、宮交区間だけ乗車する場合でも安くなるだけでなく、市バスにも乗車できることで、実際定期代を負担する親にとってだけでなく、学生にとっても、バス沿線には行き放題で行動範囲が劇的に広がりますし、自転車だと可能性の高い事故も無くなるし、寒い時や暑い時も快適に移動できることから、万々歳でしょう。

新たな学生フリーパス制度の内容
項目 内容
券の名称 せんだいバスFREE+(フリープラス)
券の仕様

学生・生徒・児童が路線バスを乗り放題とする定期乗車券

(IC乗車券イクスカで発行)

対象事業者 宮城交通及び仙台市交通局
対象区間
  • 宮城交通の仙台市に関わる路線(乗車停留所又は下車停留所が仙台市内であれば、乗り放題対象)
  • 市バス全路線
 ※高速バス、観光シティループバス、楽天シャトルバスを除きます
対象者 対象学校等に通学する学生・生徒・児童(一部専門学校等も含む)
 ※仙台市外にお住まいの方も購入が可能です

 特に、宮交区間は300円以上の遠距離区間も多く、仙台駅から宮城学院でも390円、虹ヶ丘の生活文化学園高・大は350円、宮城大学の太白キャンパスは510円、大和キャンパスまでは700円を超えるなど、沿線の高校・大学への通学負担が軽減されるとともに、当然沿線から仙台駅などを経由して地下鉄沿線の学校への利用にも利用可能であり、宮交沿線学生及び親としては助かります。

仙台市外への利用も対象に!

 それに、特筆すべきなのは、仙台市内の区間に限らず、始発着地が市内であれば、周辺市町のバス停まででも使えること。例えば名取市の尚絅学院大までの利用も対象になるし(仙台駅、南仙台駅西口や長町駅、長町南駅からも)、富谷市や大和町の学生が泉中央駅まで乗車する際も利用できるようです。何と大盤振る舞いなことか!最も恩恵を受けるのは、大和町の吉岡から泉中央駅まで利用する学生か。

 なお、気になるのは、市バスのフリーパスにはある地下鉄とのセット割引。

 現在の制度では、市バスのみで5940円で、地下鉄(南北線or東西線)を加えると8300円と2360円追加で乗れますが、今回のせんだいバスFREE+に地下鉄セットというのは発売されないようです。必要であれば、従来の地下鉄のみのパスと、今回のせんだいバスFREE+を両方購入ということになりそう。

項目 内容
イクスカ1枚で発券可能となるもの せんだいバスFREE+と、地下鉄通学定期や宮城交通高速バス通学定期等が1枚で発券可能
 ※仙台市交通局の学都仙台・地下鉄フリーパスやJR通学定期は、組み合わせできません
利用開始時期(予定) 令和6年10月1日

 実際、宮交のパス購入者は追加料金を要する地下鉄乗り継ぎを避けて仙台都心部までバスで行く傾向が強くなるでしょう。特に宮城大学の大和・太白の両キャンパスは。そうなると市交通局にとってもマイナスになるので、追加料金設定で地下鉄にも乗ってもらえる選択肢を設ける方が良いと感じます。

 都心直通便が比較的多く、泉中央駅行きも多く出ている大和キャンパスはともかく、都心直通が限られ長町駅行きが多くを占める太白キャンパスは特に、強制的に地下鉄乗り換えになってしまう。

行政としての宮交バス支援の側面

 色々書いていてふと思ったこととして、仙台市としてバス路線維持のための補助金代わりの施策という面もあるのではと。利用率が低いバス路線にじゃぶじゃぶ補助金を出しても、バス会社にとっては麻薬的なものとなり、乗車率を高めるインセンティブも働かず、行政にとっても補助金垂れ流しになってしまう。


 その点、この学都フリーバスへの宮交追加については、

  • 学生のバス利用促進という面で乗車率も上昇
  • 利用者が増えれば、パス売り上げの分配金で宮交にも収入が入る
  • 仙台市としても単なる赤字補填の補助金垂れ流しにもならず路線維持にも寄与
  • 市地下鉄や市バス沿線と比較し宮交バス沿線が冷遇されているという批判への対応
  • 学生やその親にとっても、通学範囲や交通費負担が小さくなる
  • (自転車やバイクからの代替であれば)交通事故のリスク減少

と、よく考えられた案なのではないでしょうか。

公共交通の利用促進効果

 もちろん、宮交にとって、遠距離利用者から得られていた定期代が上限月8000円のうちの分配金のみにはなるため、利用者が増えても宮交にとって減収にならないような補填金という形になり、劇的な増収にはならないにせよ、若いうちから公共交通を利用する習慣付けがなされ、特に最近は車を持たない or 持っていてもうまく使い分けをしている若手世代が増えているということを職場でも実感しています。車の維持費を嫌ってというか、ほとんど車庫に置きっぱなしにしているのに単純にコスパが悪い、使う時にレンタカーやカーシェアを借りた方が良いと。生活に余裕がないということもあるのでしょうが。

 車の保有自体がステータスという時代は過ぎ去り、目的に応じた用途を購入するか、単に通勤・買い物手段として割り切る(コンパクトカー、軽自動車)と、二極分化しているように感じます。

 我が家も車の購入費(10年乗る仮定)や維持費だけで、ガソリン代を除いても年間50万程度かかるのは必要経費と割り切るしかないと思いながら、改めて考えると高いなぁと思ってしまうし、世の中には複数台所有している家庭も多く、正直すごいなぁと思います。通勤での利用や、子育て世代では突発的な対応での送迎の必要性などで、手放せないケースが多いにせよ、少しでも公共交通が利用の選択肢に入る方が増えて行く方が、社会全体として健全と感じます。

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2024年1月20日 (土)

激変 泉区の商業環境(その2)間もなく閉店アリオ&泉中央の行方

新年初めての記事となります。

 新年早々、能登半島に大地震と津波という大災害が発生し、それに加えて羽田空港での航空機事故。直接被害を受けている訳でなくとも、色々と気持ちが掻き乱され気持ち的に滅入ってしまいそうになります。今回の能登の震災は、地形的に隔絶した半島という過疎地域で起こったことで、支援も入りづらいという厳しい状況かつ度重なる強い余震が続き、東日本大震災よりも被災範囲は狭いにせよ、ある意味では厳しい状況に置かれている地区も多いように感じます。

 冬の寒さが厳しい北国で発生した大災害。3月に発生した東日本大震災を思い出しますが、避難所の過酷な環境を耐えしのばなければならないうえ、被災した住宅の片付けなど、何重もの苦しみを感じることに。自分にできることは限られますが、募金を含め少しでも力になれればと思います。

 自分事でいろいろとあり中々筆が進まず、2週間越しの記事となります。

1月末で閉店 アリオ仙台泉

 先日泉の蔦屋書店とイオンタウン仙台泉大沢に行った帰りに、泉中央に寄りました。

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 昨年4月にも記事にしていますが、アリオ仙台泉は、1月末閉店に向けて店によってはセールが始まっていました。


過去記事


 入り口部分には、閉店および感謝を表す掲示がありましたが、間もなく閉店してしまうことに、実感が湧きません。

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 食品スーパーのヨーカドーについては、いつものように周近隣の住民、そして周辺の住宅団地の方にとってはバスに乗る前に,買い物ができる非常に使い勝手が良いスーパーとして30年ちょっと当たり前のように存在してきました。

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 仙台一号店として話題になったバーガーキングも閉店で、移転先は泉区とはいえ青葉区との境目のブランチ仙台とのこと。

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 隣のセルバ食彩館もデパ地下風の専門店の集まりで賑わっていますが、あくまでもスーパーのヨーカドーを補完する役割であり、ここだけで用が済むわけではない。なので、早めにグループのヨークベニマルが継承するなど、スーパー機能は再開して欲しいところ。まぁヨークベニマルは泉中央駅周辺だけでも、市名坂、将監、八乙女真美沢、野村、上谷刈とドミナント展開していることから、この立地を継承することに障害はないでしょう。まぁ、他の面白い展開としては、ロピアがヨドバシ第二ビルに続いて出店することがあれば話題性に富むし、集客マグネットとしては効果的だなぁとは思ったりもします。

 博多ヨドバシに出店したロピアも、続いて福岡市周辺に4店舗出店するとの話ですし、物流上飛地出店のデメリットを解消するために、仙台近郊への出店は考慮しているはずなので、根拠がある訳ではないですが、このくらいの話題性のあるテナントが出店すると良いなぁと。

一方上層階は。。。

 専門店が集まる4階。ロフトが閉店セールしていましたが,泉周辺への再出店はないとの話で、仙台は駅前の大型店仙台ロフトとララガーデンの小型店長町ロフトの2店舗体制になるようです。その他のテナントも、タワーレコードもこのCD不況のご時世で再出店するとは思えず、くまざわ書店も、連絡通路で繋がるセルバに八文字屋書店があることから、あえて再出店は考えづらい。

 そもそも、セルバ側も順調という訳ではなく、アリオほどではないにせよ多少空きスペースがあり、全てフロアが埋まっているわけではない。GUの大型店でフロアを埋めていたり。

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 仙台の郊外駅前で唯一と言って良い首都圏郊外のような複数の商業施設が集積するこの泉中央にしても,同じ北部エリアで北環状線沿い、パークタウンの寺岡(タピオ・プレミアムアウトレット),富谷(イオンモール)と泉大沢(イオンタウン・ムサシ・家電店),市名坂(ヨークタウン)や4号バイパス沿い、そして新利府のイオンモールと競争が激しい中で、泉中央のカバーする範囲が徐々に削られてきたこの30年間。

 かつては泉中央エリアに、敵なしと言われたダイエー泉店がありましたが、泉中央のヨーカドー・セルバ、富谷のイオンモールなどの出店で包囲され、2005年に閉店し、その後は西友が出店したもののジリ貧で建物ごと閉鎖となり、その跡地はカインズホームと三井不動産が運営するスポーツ施設のFANTEとなりました。ダイエー別棟時代からのスケートリンクである現アイスリンク仙台はなんとか残っていますが、泉区エリアの新規住宅地開発もパークタウン朝日地区以外は止まり、高齢化が進み購買力も衰えつつある状況のなか、車を使用しない住民の拠り所として、泉区の中心である泉中央の果たすべき役割は大きい。


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泉中央はオワコンなの?

 泉中央エリアは、開発が始まってから40年、区画整理エリアの建物概成から20年程度経過し、新たな施設等を呼び込む空き地が限られています。駅西側の飲み屋街にはコインパーキングとして使われている貴重な未建築地は点在していますが、分譲マンションも数年に一棟というペースで、新たな住民層を呼び込むことができず、賃貸住民による入れ替わりはあるにせよ、成長余力のある長町エリアと比較して、泉中央は終わった街という見方もされてます。でも、その見方は一面的で、現在は成長の踊り場ではあるにせよ完成度の高いコンパクトなエリアであり、その点で長町はまだまだ及ばないと思っています。

 


過去記事


 長町は駅4つ(長町、長町南、長町一丁目、太子堂)を擁している分、長町南駅には区役所とザ・モール、ララガーデン。長町駅エリアにはIKEA、やゼビオアリーナ、ヨークタウン。長町一丁目駅には市立病院。太子堂駅エリアにはヨークと生協、ヤマダデンキと核的な立地施設が分散し一箇所では用が済まず、歩きでの行き来には遠すぎ、バスもあすと長町側は利用し辛く、クルマや自転車での移動を強いられる点が欠点でもあり、一方密度が低く車社会に適した面的な展開となった点は、結果論としては今の社会にマッチしています。


 

 アリオ4階の空きフロアにて、これまでの泉中央そしてヨーカドー時代からアリオ転換、そして閉店までの写真展を開催していました。

展示物自体は写真撮影禁止とのことで、入り口の案内のみ。

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 田んぼの真ん中にポツンと位置していた旧泉市役所、区画整理が行われグリーンフェア仙台が開催された1989年、そして1992年の地下鉄泉中央駅延伸とヨーカドーオープン、1997年の仙台スタジアムオープン、99年のセルバオープン、2011年の東日本大震災の影響、2013年のアリオ転換によるリニューアル、2015年のセルバテラスオープン、そして今に至る40年以上の泉中央の変遷をじっくり味わうことができました。

 旧泉市が仙台市に合併された際にの合併建設計画に沿って、旧泉市時代からの役所とイズミティ21に加え、地下鉄延伸と駅ビル、図書館・子ども科学館(現在は閉館)、健康増進センター、警察署と公共施設を中心に駅周辺にコンパクトに集積し、そしてベガルタの本拠地となった仙台スタジアム(現ユアテックスタジアム)も整備されたことも泉中央の街にとって象徴的なものでした。

泉中央エリア再整備の芽

 今回のアリオ閉店は、ヨーカドーとしての開店から30年余ですが、30年は一世代に相当し生まれ変わる周期としては適切なタイミングではと。現在、建設から40年以上経過した泉区役所の建て替えと再整備が計画されています。

 計画では区役所の建物は西側に寄せ、泉中央駅とを結ぶ地下通路により直結させ、広場を挟んで東側には金融機関(東北労金)の本店オフィスや賃貸住宅を中心とした内容で三菱地所グループにより提案され、仙台市により採用されました。

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 泉中央の課題となっている分譲マンションの新規供給がなく高齢化が進んでいる点に対し、ここを分譲マンションにするのは一時的な対処療法であり、公共の敷地を活用することから、若い世代を対象とした住民の入れ替わりが行われる賃貸住宅の導入というのは着眼点が良いと感じます。

 また、東北労金の従業員(市の基本計画資料では数百人とあります)が新たに集まることにより、ラッシュとは反対方向の地下鉄南北線利用者にもプラスになりますし、周辺飲食店への昼食需要、そして夜の飲み需要の底上げにもつながります。

 なお、次点はセルバやアリオの大家である住友商事で、シネコンなどを含んだ計画提案だったようですが、落選となっています。


 泉中央といえば住友商事という存在ですが、特定の企業にあまりにも依存するのはリスクでもあり、街の多様性からも、泉パークタウンのデベロッパーである三菱地所の選定というのはバランスが良かったのではと感じます。長町南の市有地借地コンペでも、モールを運営する東特エステートのザ・モールPART3の提案が落選し、現在のララガーデン運営企業の三井不動産が選ばれたということに通じる仙台市のバランス感覚を感じるところ。

 住友商事としても、アリオの撤退から、泉中央駅前の3商業施設の再構築に注力せざるを得ない状況となったこともあり。そもそも区役所敷地に住商がシネコンを提案するのであれば、長年構想があったセルバテラスの場所に導入するべきだったし、ちょっとちぐはぐ感が否めないと感じました。結果的にアリオが撤退し空きビルとなることから商業床としてはセルバテラス分は過剰だったとも言え、結果論ですがちょっともったいない。アリオの上層階をシネコンに改造できればと思いましたが、まぁ構造上無理でしょうし。

過去記事


 また、セルバ南側の駐車場となっている土地を購入したミヤギテレビは、2030年以降に日ノ出町からの本社移転を予定しており、就業者数はKHBが150人程度だったことを考えるとそれほどは見込めませんが、東北労金と併せて数百人の新たな就業人口の増加となること、そして目の前のペデストリアンデッキを活用したイベントや中継も行われ、泉中央の情報発信がコンスタントに行われることを考えると、このエリアを底上げする有形無形の効果は大きいのではと。


過去記事


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 さらに、昨年10月末に明らかになった、大衡村第二中核工業団地内への台湾半導体ファウンドリーPSMCとSBIの合弁企業としてJSMCが2027年にも操業開始というスケジュールで進出することとなっています。国からの補助金もどうなるのか未確定で要望中という心配要素もありますが、県もこのチャンスを逃すまいと既定路線として進めている印象です。


過去記事


 これはトヨタ東日本や東京エレクトロン宮城という進出企業が黒川郡内に立地していることもあり、現在でも泉区役所周辺に集まる送迎バスが一日120便とのことで、この送迎バスを再整備後の区役所敷地内で乗降させようという三菱地所グループからの提案もありますが、JSMCの進出後はこの台数がアップする可能性が高く、台湾からをはじめ、高いスキルを持つ技術者の住居としては、教育水準の高さや仙台駅とのアクセスの良さもあり、まずは泉中央の賃貸住宅が拠点となり、ここからバスで送迎という形になるのではと。

 そうなると、現時点でこそ、学院大泉キャンパスの閉鎖やアリオ閉店、そして周辺住宅地のオールドタウン化(泉区の人口減拡大)というマイナス要素が大きく意識されている状況ですが、このようなプラス要素も数多く存在しています。

セルバ・セルバテラスを含めた一体化リニューアルを

 今回閉店するアリオについては、専門店ビルセルバとセルバテラスの2館に挟まれた建物であることから、セルバの延長としての専門店ビルとし、2階のペデストリアンデッキや1階の泉中央おへそ広場を介して3つの建物をより一体化したショッピングモールとして再生する方向で活用してもらえればと。ただ、今もですが、冬や夏の厳しい気候の時期、そして雨の日などは、相互の移動が厳しい。セルバと閉店するアリオ間は上層階の通路で結ばれているけれど、セルバテラスとの間はやはり行き来がしづらいのが難点であり、理想を言うとおへそ広場部分を3つの商業施設をつなぐリングとして屋内空間にできればと。ただしデッキ下のおへそ広場は公共空間ではあり、現時点では難しいでしょうが、泉区役所横に区民広場機能が設けられることから、このおへそ広場の機能を移すこともありかなと。

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 3施設合わせて商業床で3万5千㎡と、ザ・モール長町の本館に匹敵する規模の商業施設の集積であり、減少しているとはいえ一日2万人以上の乗降がある泉中央駅前の商業施設であることから、一体化して規模を確保した形での再生が望ましいところ。ただ アリオ(2万㎡)は、セルバとセルバテラスを合わせた床面積(1.5万㎡)よりも大きいことから、それを埋めなくてはならないため再生のハードルは高い。 また、駅前だからといえ地下鉄やバス利用者や周辺住民だけでは成り立つ規模ではなく、ある程度クルマで周辺住宅地からの集客も図る必要がある中で、駐車場の無料時間の設定に工夫が必要かと。現在は1時間無料で、2000円以上の買い物で最大3時間まで無料になります。長く滞在してもらうためには、長町モールのように3時間無料だと安心して買い物できますが、この駅前立地でここまではできない。それにベガルタの試合時に無料駐車場として使われてしまうのはまずい。よって基本的に無料時間を2時間に設定し(ベガルタ試合時は長町ゼビオアリーナ周辺のように特定日として無料時間を1時間に)一体の商業施設として今後周辺の競合商業施設(タピオ、イオンモール等)に対して戦っていくためには、クルマ客のハードルを下げることも必要になってくるのではと。ただでさえ常に渋滞が激しく混雑している泉中央エリアにクルマを集める施策はやりづらいところはあれども、ここまでしないと一体の商業施設としての再生は難しいという印象です。

 


関連リンク


 仙台市として、都市の顔である都心部の活性化は当然必要ではある一方、南北の拠点であり、区の中心である泉中央と長町は、地下鉄で都心と短時間で結ばれており、都市機能を役割分担する意味でバランス良い機能集積と拠点機能の維持が必要です。

 そのため、アリオは閉店となりますが泉中央はここが踏ん張りどころで、ここを乗り切れば仙台の中でまた注目される存在になると思っています。

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2023年12月28日 (木)

ゼビオアリーナ仙台 アイスリンクへの改修に向けて(その2)

ゼビオアリーナ仙台 アイスリンクへの改修に向けての続編(その2)です。

 


前編


2.今回提案のスキームについて

(1)基本協定の概要(仙台市発表資料より引用)

 本市では、アフターコロナにおけるまちの活性化に向けて、地域における多様なスポーツ資源を生かした新たな魅力やにぎわいの創出に取り組んでおり、本年8月には「スポーツ振興を通じたまちの活性化に関する連携協定」をゼビオホールディングス株式会社と締結しました。

 この協定に基づき、ゼビオアリーナ仙台の改修および改修後の施設の寄付について同社から提案を受けたことから、基本協定を締結し、アイスリンク整備に向けた取り組みを進めてまいります。

 ① 協定名

  「ゼビオアリーナ仙台の改修及び管理運営に関する基本協定」

 ② 協定内容

 ゼビオホールディングス株式会社は、ゼビオアリーナ仙台を、30メートル×60メートルサイズの国際規格に適合した通年型のアイスリンクと、屋内競技等に対応したアリーナの併用型施設に改修した後、本市に条件付きで寄付する。

 寄付の条件は、寄付後の施設に係る指定管理をゼビオホールディングスが担うものとし、本市は必要な議決を経た上で指定管理者に指定する。

(2)ゼビオグループとしてのメリット

今回のゼビオグループからの提案は


① 30億円で整備されたゼビオアリーナの施設を、さらにアイスリンク仕様に改修した上で仙台市へ対価付きで寄付

② 仙台市からゼビオグループを指定管理者へ選定してもらい、推定で最大年間3.5億円×20年(最大70億)の指定管理料を得る

 これにより、ゼビオとしても、少なくとも運営費補助で赤字にはならない。

③仙台市への建物固定資産税支払い & UR都市機構への借地料支払いが不要に


 「仙台市広域集客型産業立地促進助成金は」2008年に制定され、ゼビオアリーナ立地が決定した2010年時点で対象となっていましたが、幾度かにわたり条件が変わっているようです。固定資産税の減免期間が複雑ですが、要綱を読む限りでは最大5年間の減免期間と読めます。

 そうすると、既に建物部分の減免期間は終了していることから、現在支払っていると思われる仙台市への建物固定資産税支払いがなくなるというのがメリットの一つ。

 そして、土地については、UR都市機構との定期借地権がまだ7年程度残っているのでしょうが、建物を仙台市に寄付するということは、底地の借地権についても原則仙台市に移転するものと思われます。

 

(3)仙台市としてのメリット

 仙台市では、先日の市議会にて、借地権の引き受けた上で、借地権満了後の土地買取も否定しないという認識を示していました。まだ築12年の建物で、まだ20〜30年程度は使用するでしょうから、約0.8haで路線価で25億と安くはないですが、 借地権終了後に土地を購入してしまった方がランニングコストは低減されるし、仙台市にとってもメリットが。

 土地については、既に区画整理事業の換地処分が終了していることから、都市再生機構(UR) としては仙台市にアリーナ部分の底地は購入して欲しいでしょうね。 


 なお、スーパースポーツゼビオやぐりりスポーツパークの部分のうち、ゼビオの店舗部分はゼビオが購入し存続するでしょうが、ぐりりスポーツパーク部分は借地権終了により別の用途で活用される可能性が高いです。長町駅徒歩2分の画地であり、もはや暫定利用を続けられる土地ではない。


 また、同規模・同機能のアイスリンクを建設する場合、約10年前のゼビオアリーナはリーマン後かつ震災直後という時期のためか格安の建設費30億円でしたが、近年の5000人以上収容できるBリーグ向けアリーナの建設費事例は70~80億円規模がザラで、更にアイスリンク兼用となると、土地代を含めて100億は下らない事業費が必要になっています。

 このことを考えると、ゼビオグループに改修費用を出してもらい、指定管理権を対価負担とし運営費が20年間で最大70億といっても、市で建設した場合は建設費に加えてある程度かかるものであるし、土地代を含めても少ない投資で、立派な市営のアイスアリーナを手に入れることができます。

 これは、金メダルを2回も獲得し、世界的なプロスケーターである羽生君が仙台を拠点に生活・活動していることでの有形無形の「フィギュアスケートのメッカ」的なイメージを、今回の「アイスリンク・アリーナ整備」により強化することになるし、泉のアイスリンク仙台への補助を強化してもあくまでも練習場でしかないことから、”仙台市内”にアイスショーが実施できるアリーナという存在は大きい。羽生君の顔を立てることもできるし。

3.今後の施設活用の見通し

 今回のアイスリンク整備のモデルとなった、「フラット八戸」のように、現時点では市民利用向けとしては想定していないようですが、他のイベントでの利用率が低い平日を中心に選手達の練習場所としても活用できるでしょうし、Bリーグ・プレミア参入を目指す89ersホームアリーナとしての活用の障害にはならないし、ライブ利用についても公共施設化で利用料金をリーズナブルに設定できれば、県営のアクセスの悪いセキスイアリーナから、ある程度ライブを奪うことができるかもしれません。そこまでしないと、仙台市が協力する意味がないと思うところで、このメリットが大きいのではと。年間最大3.5億の運営費が仙台市から入るのであれば、ライブを含め、会場使用料の逓減化に寄与するものと思われます。

 課題としては、約1年程度と見込まれる工事期間。

 アイスリンクを含めた複合アリーナ化の工事のためには、早ければ来年度の2024年度から 1年間?使用できない期間が生じます。

① 89ersへの影響

 その間、特にBリーグプレミア参入を目指している89ersは、今シーズンこそほぼ臨場感が売りのこのゼビオアリーナでほぼ全試合を開催し、12試合経過時で平均観客数が優に4000人以上を超え、年間12万人の条件を達成する勢いでいます。

 しかし、工事期間中は市民体育館であるカメイアリーナで開催することとなり、ゼビオアリーナに魅了されたブースターにとっては、物足りなく思うでしょうし、カメイアリーナだったら行かないという方もいるでしょう。収容人員が多いことをメリットとして、企画チケットで動員をかけ、ファン層を広げるという手段を取るという方向性で行くしかないかな。

② ライブが開催できない

 もちろん、その間、ゼビオアリーナでのライブも開催できません。月1~3公演とはいえ、その分はセキスイアリーナかサンプラザなどで開催せざるを得なくなり、このあすと長町の賑わいにも悪影響ではあります。アリーナでのイベントがない分、杜の広場でイベントがコンスタントに開催できれば良いのですが、アリーナ改修工事のために広場の利用制約が最小限に留まって欲しいです。

③ 施設改修のプラスアルファは?

 仙台市として、この施設を最大限に活用していくために、収容人員の拡大も検討しているようです。とはいえ、屋内アリーナであり、箱の中での増席は限定的で、現時点でバスケットボール仕様で最大5000人(+1000人)にしたといっても、今シーズンの89ersの試合では満員御礼で最高でも4500人程度の入りで本当に5千人入るの?という状態であり、収容人員が拡大できる余地があるのかなと思いながらも、市議会の常任委員会で示された方針なので、期待したいところです。

 なお、名称は変更されるのかが気になります。

 ころころと施設名が変わるよりも、なによりも施設名が定着してるため「ゼビオアリーナ仙台」という名称が残る方が良い。施設自体は仙台市所有となりますが、寄付の対価として、ゼビオグループが指定管理を担う件、寄付の経緯から、命名権は引き続きゼビオグループに残るのかなと想像しています。

 現在のイベント情報からすると、入っている予定は4月末の89ersの試合まで。そうすると、5月以降から工事着工に向けた動きが見えてくるのかと。

 早ければ2025年度の再オープンとのことで、ニュー”ゼビアリ仙台”の誕生を心待ちにしています。

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2023年12月21日 (木)

ゼビオアリーナ仙台 アイスリンクへの改修に向けて(その1)

 ブログなどのトップ画像にしており、自分も応援している素晴らしい施設であるあすと長町のゼビオアリーナ仙台。2012年秋のオープンから11年が経過し、いろいろ紆余曲折ありながらも、Bリーグ仙台89ersの本拠地としての活用、ライブ会場としては”神会場”と崇められるような存在感で、必要とされる施設として仙台の貴重な財産となっています。また、杜の広場という太白区を代表するイベントスペースに隣接し、催事前の待機スペースとしての活用や、KHB本社とともにこの広場と一体となった様々なイベントが開催されるなど、仙台市にとっても貴重な空間となっています。

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 先月末飛び込んできた、仙台市とゼビオグル―プからのビッグニュース。これも記事にしようと思いながらも、全貌が見えていなかったところがあったので、静観していましたが、ある程度見えてきたこの段階でまとめてみました。


通年型のスケートリンク ゼビオアリーナ仙台に整備へ(11/28KHB)

 仙台市太白区のゼビオアリーナ仙台に、2025年度にも通年型のアイススケートリンクが整備されることになりました。フィギュアスケートの国際規格に対応することで、国際大会やアイスショーの会場としての活用が期待されます。

 仙台市役所で、郡仙台市長とゼビオホールディングスの諸橋友良代表取締役がスケートリンクの整備に向けた基本協定を結びました。

 スケートリンクはゼビオアリーナ仙台に整備され、縦30メートル横60メートルと宮城県で初めてフィギュアスケートの国際規格に対応した通年型のリンクです。

 氷の上に移動式フロアを置くことで、これまで通りバスケットボールの試合やコンサートなどもできるということです。

 施設はゼビオが改修して仙台市に寄付します。代わりに仙台市は、施設の指定管理者にゼビオを選び指定管理料を支払います。

 仙台市にある通年型のスケートリンクは、泉区のアイスリンク仙台だけで、新たな施設により国際大会での活用に加えスケートの競技環境が充実することへの期待も高まります。

 今回の決定を受け、プロフィギュアスケーターの羽生結弦さんがメッセージを寄せました。

 羽生結弦さん「自分と同じように、この街でフィギュアをやりたいと思う次の世代が1人でも多く生まれることを期待しております」

 郡仙台市長「日本フィギュアスケート発祥の地、仙台。そして五輪で金メダリスト2人を輩出している仙台です。五輪を目指す若いフィギュアスケーターの皆さんにも使っていただけることを期待している」

 仙台市は2024年度に工事を始め、2025年度にスケートリンクの利用を開始したい考えです。



1.至った背景とこれまでのスキームの限界(今回記事:その1)

2.今回提案のスキームについて(次回記事予定:その2

3.今後の施設活用の見通し(次回記事予定:その2

1.至った背景とこれまでのスキームの限界

 ゼビオアリーナ仙台は、震災により着工が3ヶ月遅れたものの、平成24年10月にオープンしました。名称の通りゼビオグループが建物を整備・運営する形で、建設費30億円により、当時としては日本最先端の多目的アリーナを整備してくれました。

 89ersの専用アリーナ構想は、元々ザ・モール仙台長町横の仙台市有地(旧仙台市音楽堂構想地)の借地利用者公募にあたり、提案者は忘れましたが提案の中に入っていましたが、結果的には三井不動産のララガーデン長町が採択されました。その当時は、専用アリーナだけで収益を上げるのは厳しいでしょと思っていましたが、ゼビオグループが事業主体として協力し、複合型施設としてあすと長町にて事業化されることになりました。

 ゼビオアリーナの客席はアイスショーなどでは固定席2800席、バスケなどでは張出可動席を含め当初4000席(現在は最大5000席)、ライブの際は、アリーナ部分を含め最大6000人収容でき、上部の四面大画面ビジョンや外周のリボンビジョンによる演出など、様々な用途に活用できるアリーナです。

 コロナ禍でイベントが激減した際には、仙台市のワクチン接種会場としても利用されたほか、大学の卒業式、就職セミナーなどの利用も多いです。

 ゼビオグループは、杜の広場を取り囲む南側の街区を、 このアリーナだけでなく本業のスーパースポーツゼビオの旗艦店、SRCタカミヤと連携してフットサルやバスケ、テニスのドーム+テナント商業施設を加えたスポーツタウン(現 KHBぐりりスポーツパーク)として一体整備しました。

 土地は、区画整理事業の事業主体であるUR都市機構の保留地であり、当初は土地購入を前提に交渉していましたが、長町駅前の14街区(現歯科医院)、13街区(現パークタワー、ヤナセ等)、16街区(現IKEA)の分譲を行った国鉄清算事業本部の公募への応札が不調だったことから、ゼビオ側が初期投資軽減のためか、土地購入から20年の定期借地権への切り替えを交渉し、認められたと記憶しています。

 スポーツパーク部分は20年定借は妥当とはいえ、少なくともアリーナ部分は20年で取り壊して土地返却は現実的ではないので、この点は不安に感じていました。

 仙台市では、集客施設に対する支援制度を立ち上げ、仙台駅東口のアンパンマンミュージアムと並び建物部分の固定資産税減免支援対象としていましたが、土地の毎年の賃料、そして初期投資30億円分の回収とを想定すると、施設使用料は他の公営体育館と比較すると当然ながら高額です。

(1)89ers本拠地活用の誤算

 ゼビオアリーナ有限責任事業組合を設立し施設運営を行なっていますが、当初から大前提だった89ersの本拠地化に向けての利用料協議が整わず、初年度から89ersが青葉体育館を中心に利用せざるを得ないという状況に陥ってしまいました。


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 その後、B1参入を果たした際にも、ホームアリーナの収容人員が5000人以上とされたことから、最大約4,000人収容に留まるゼビオアリーナ本拠地化が叶わず、5700人収容の仙台市体育館をホームアリーナとして活用せざるを得なかったところ、B2だった2018シーズンは仙台市体育館の工事もありゼビオアリーナの試合数が6割の18試合とし、2019シーズンからは、本拠地要件の8割をほぼ満たす22試合を開催することとなりました。

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 それも、ゴール裏の仮設席1000席増席により、バスケ開催時の収容人員を5000人と増やすことで、B1のホームアリーナ条件を満たす前提とし、昨シーズンからは集客が見込める試合で仮設席の設置を開始し、今シーズンはゼビオアリーナ開催の全試合で仮設席を設置し、全試合満員御礼で最大4500人で全試合4000人以上の集客を図るなど、新B1への参入条件の今シーズン12万人集客クリアに向けて順調なスタートを切っており、本日までの10試合全て満員御礼と、バスケットでの活用については、ようやく軌道に乗ってきた感があります。

(2)ライブ会場としての誤算

 ライブ会場としては、上述のように、全国のアリーナツアーに組み込まれる際に、他県のアリーナは基本的に1万人以上収容のところが多いところ、最大でスタンディングでも6千人収容でコンパクトで立体的な造りであることから、アリーナ席はもちろん、後ろのスタンド席でもステージが近く、神会場として人気が高いアリーナとなっています。一方、その収容人員の少なさからチケットが取りづらいという欠点もあります。

 このあすと長町に立地していることから、遠方の新幹線や仙台空港経由の参加者は、JRや空港アクセス線を利用してJR長町駅から、そして市内の地下鉄沿線の方は南北線長町駅からともに徒歩5分。

 よって、仙台駅からは会場まで電車と徒歩で15分以内で、運賃も地下鉄でも250円。JRだと約190円と格安(そもそも新幹線経由だと概ね市内駅扱いなので途中下車しなければ追加料金ゼロ)。仙台駅からタクシーで乗りつける方々も見かけますが、それでもせいぜい1500円程度と、アクセスの良さは随一。

 そしてJR長町駅には高架下商業施設のtekute長町、そしてアリーナへの通り道には飲食店などが並ぶプロムナードで結ばれています。

 ゼビオアリーナ目の前の杜の広場は、列整理で使用できる広々とした空間である他、物販用のテントが立ち並び、ライブの度にちょっとしたお祭りの雰囲気です。


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 とはいえ、オープン直後から気になっていましたのは、稼働率の低さ。特にライブは月に2〜3公演(2days含む)行うことがある一方、数ヶ月公演がないこともあり、歯痒く思っています。というのも収容人員についてはスタンディングの場合センターステージでも最大6000人で、あの利府のセキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ体育館)の最大7000人とそれほど変わらないと言っても、2daysだと2000人以上の差が。

 更に、通常の北側ステージ配置では、アリーナスタンディングで5500人、アリーナ椅子席で4500人程度とのことで、収容人員的にハンディはあります。

 あと、民営施設故の会場使用料の差が大きく、ゼビオアリーナは12時間基本料金が200万円以上で、それに設営・準備時間は半額とはいえ、2daysではそれなりにかかる。一方、セキスイは県立体育館ということもあり、本番時の基本料金は約20万円/時 で、設営・準備時間は半額なので、うまく組み合わせると2daysでもゼビオアリーナの半額程度で借りれそうで(付帯設備や光熱水費を除く)、使用料でもハンディがあります。 


加えて、シャトルバスの収入が大きいのではと。利府駅からの路線バスやタクシー、クルマでの来場者を除き半数がシャトルバスで来場すると仮定し3000円/往復・人とすると、3500人×2日×3000円=2100万円の収入。バスの貸切料金は5~8万円で2daysで70台×2=140台(50人乗り)とすると、せいぜい1千万円前後。プレイガイドへの手数料等を除外しても数百万円以上の収入がイベント主催者側に入ることも。


 ゼビオアリーナはアクセスの良さ故、ぼったくりシャトルバスの利用が不要なのは参戦者にとって嬉しいところ。無駄なシャトルバスやタクシー代、宿泊せずに新幹線で帰ることができれば、その浮いた費用を別の観光や飲食、お土産に費やすこともできる。何よりも行き帰りの時間が読めないストレスがなく、仙台駅前でアフターライブの余韻を楽しむこともできる。

 一方、イベント主催者からすると、収入はライブの入場料収入と物販のみ。会場使用料の高さ、入場者数が千人単位で少ない分の入場料収入のマイナス。そしてバスで仙台駅から1時間という最悪のアクセスを逆手に取ったシャトルバス収入の誘惑を考えると、ついついセキスイを活用してしまうのも分からない訳でもない。 


 もちろん、セキスイハイムスーパーアリーナの主催者側としての大きな欠点は、その最悪のアクセスが故に、入場者数が読めず、ガラガラのライブが定期的に生じてしまうリスク。

 「立地条件はともかく、とにかく見に行きたい」という意欲を持つ所得の高い首都圏からの参戦者からすると、地方都市公演の中でもチケットが取りやすい面があり、夜の公演後に新幹線に間に合わない立地条件から、宿泊を含めた経済効果は大きい反面、地元民は悪評を知っているだけに行くのに躊躇してしまうというところが。

 以前、perfumeの金曜日開催のライブが収容率32%のガラガラぶりがX(旧Twitter)で拡散され、セキスイでのライブ開催は週末でないと厳しいという主催者サイドの声も聞こえてきたりしました。

 コロナ禍ではありましたが、ベテラン有名グループのライブがガラガラなのでタダ券を希望者に大々的に配った例も(自分はあの会場にはタダでも行きたくないので希望せず)。公演主催者としても、アーチスト本人としても、ガラガラでなくともチケット販売に苦労するようなライブは避けたいはずで、セキスイが多いにしてもゼビオアリーナでも試行的に開催したアーチスト(B‘zなど)もありますが、チケット売れ残りの心配のない旧ジャニや大御所(MISIA、サザン、ミスチル、福山、小田和正など)はセキスイを選ぶ傾向が多々あります。


(3)アイスショー会場としての活用も

 現在の施設でも、これまで羽生君のアイスショーが2014年に開催されている他、今年の6月には浅田真央のショーも開催されるなど、準備さえすればアイスリンクとしての活用も可能ではありますが、当然ながら特設リンクとなり、コストは通常のライブやスポーツ催事利用と比べても高いはず。

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  また、公式の60m×30mのリンクサイズで2800席で、収容人員は多くはありません。ただ、羽生君のアイスショーを開催した時は小さめのリンクにしたため、1階の可動席も使い、バスケットと同様の4000人収容だったようです。 


過去記事


その2に続きます。

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2023年12月13日 (水)

続々と再開発のニュースが(その2)仙台第一生命ビル建て替え決定

 仙台三越や一番町買い物公園方面から市役所や市民広場方面に鎮座する、建て替えが決まった仙台第一生命ビル。


定禅寺通の“黒ビル”建て替えへ 仙台市が連携協定締結(NHK仙台12/4)

 半世紀あまりにわたり、「黒ビル」の愛称で親しまれている仙台市中心部の「仙台第一生命ビル」が老朽化によって建て替えられることになり、市は、周辺の再整備にあわせてまちづくりを進めるため、ビルを所有する会社と協定を結びました。

 「黒ビル」の愛称で親しまれている「仙台第一生命ビル」は仙台市青葉区の定禅寺通に面した地上10階、地下1階のビルで、黒い外壁が特徴です。
 1970年に建てられて老朽化が進んだため、建て替えられることになりました。
隣接する市役所の建て替えや勾当台公園の再整備などがすでに計画されていることから、仙台市は、周辺で一体的にまちづくりをすることでにぎわいを生み出そうと、ビルを所有する第一生命と連携協定を結びました。
第一生命によりますと、新しいビルは地上13階、地下1階建てで、外壁は、今とは一変して白が基調となり、高さは5メートルほど高くなっておよそ60メートルになります。
 1階と2階には飲食店などが入るほか、2階にはテラスも設けて地域の人たちが交流できるスペースを作り、3階以上はオフィスになるということで、完成は市役所の新しい本庁舎と同じ2028年度を目指しています。
郡市長は「このエリアは50年から100年に1度の大きな変化の時期にある。『仙台第一生命ビル』建て替えが加わり、周辺一体のにぎわいは一層大きくなる」と話していました。
 また、第一生命の隅野俊亮社長は「完成後のまちの姿を想像して、わくわくしている。しっかりと役割を果たして地域活性化に取り組みたい」と話していました。


 現建物は黒色で10階建ての存在感があり、建物の色から通称“黒ビル“と呼ばれていると報道では伝えられていますが、そんなにメジャーな呼び方だったかなぁと。

 当然街に溶け込むような存在で昔から認識していましたが、自分は4年位前に河北新報が『市議会議員や市民から“邪魔だ“と言われている』という論調で一面に取り上げた際に初めて“黒ビル“と呼ばれていることを知りました。

 その時は、確かに移転すればスッキリするかもしれないけれど、昔から位置している街に貢献しているビルに、邪魔とか移転しろという論調もどうかなと思っており、仙台市当局も第一生命ビル側も困ったようなコメントをしていた覚えがあります。

 自分は子供の頃だったのであまり覚えていませんが、そもそも東二番丁通と勾当台通はクランク状になっており、それを地下鉄南北線工事に合わせて現在のように直線化されました。よって、以前はこの仙台第一生命ビルは定禅寺通りと旧勾当台通の交差点角に存在しており、道路と公園の付け替えで市民広場に囲まれたような今の状態となった経緯からすると、第一生命側としたら、「何を好き勝手に」と怒っても良いところ、仙台市の粘り強い働きかけで、定禅寺通の賑わいづくりに協力的な第一生命が協力し、市道部分の付け替えを伴うビル建替えと、1〜2階部分が市民利用可能な施設配置になるようです。

 生命保険会社は不動産を含めた資産運用が生命線であり、自社オフィス分もあるものの、このテナントビルの建て替えが、今後にわたり収益を生むという判断がなされなければ、あえて再投資はされないはず。車線減少と歩行空間の拡充などヒト中心の空間づくりが予定されている定禅寺通沿い、そして建て替えられる市役所と再整備される勾当台公園という周辺環境の魅力UPが評価されたということだし、また、市のせんだい都心再構築プロジェクトでの固定資産税減免や建て替え期間中の賃料補助などの支援策も功を奏したのでしょう。

 現在は仙台パークビルが市民広場を望むような良好な立地条件ですが、それに加えてこの仙台第一生命ビルと新市役所が市民広場を取り囲み、一体の雰囲気はガラッと変化します。

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2階テラスの魅力

 これがこの再開発の目玉的な魅力と感じます。

 緑豊かな定禅寺通、勾当台公園を一望することができるとともに、春から秋にかけて日常的にさまざまなイベントがひっきりなしに実施されている市民広場を見下ろすことができる、この2階デッキ。

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 これまでは、単なるオフィスビルなので当然ですが市民が入れないビルであり、市民広場と定禅寺通を遮断するような存在にもなっていたことに対し、2階のテラス部分に加え、1階も通り抜けできる自由通路を設けるとのことですし、ともに飲食店を配置するということであれば、市民広場や定禅寺通と一体化して親しみやすいビルになりますね。現在は市民広場にハミングバードが経営している「route227」がオープンカフェも併設し広場に溶け込んだ魅力的なレストランとして存在感を発揮していますが、このような飲食店が複数入居するようなイメージになるのでしょう。

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 恥ずかしながら、つなぎ横丁という名称は今年の11月に実施されていたイベントに絡み、初めて聴きましたが、ここは勾当台公園地下駐車場につながっている市道ながらも、ほぼ市民広場で行き止まりのような性格なので、歩行者専用空間になるといいなぁと思っていました。

 この市道も拡幅され、通年歩行者専用にはならないにせよ、ビル側の歩道部分が5m拡幅されるとのことで、市民広場側と定禅寺通を繋ぐ存在感が高まりそうです。

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 階高が5m増えるのに対し、これまでの10階建てから13階建てと3フロアも増えるのは、ワンフロアの高さが低くなり、延べ床面積を確保する形に。特に1〜2階の市民利用部分の飲食店の階高を抑えることになるのかと。そうするとオフィス部分はそれほど増やさないようですが、新規需要を誘発しやすい交通の要衝の仙台駅前とは異なり、勾当台公園駅周辺は地元向けの企業が中心であることから、容積率UPされるにしてもあまり冒険はしないようで、敷地面積が元々広くないので、これが最大限ということなのかもしれませんが、現実的な計画と感じます。

 そして、この建て替えで、一時的に他のテナントビルに仮移転需要が発生することも、プラスの話ではと。ところてん式に他のビルの建て替えにつながっていけばと。

 なお、ビルには地下1階も設置されるとのことですが、勾当台公園駅コンコースの深さ(地下3階相当)ということもあり、レベル差が大きく新市役所のように地下鉄直結とはならないようです。まぁ、公園2口がビル目の前に設置されており、5m程度ビル位置が東側に移動するとのことなので、1階レベルでこれまでよりも地下鉄出入口が近くなり、ほぼ直結と言って良いような立地条件にはなります。

 

2028年度には勾当台エリアが大変身!

 完成は2028年度と新市役所と同時期となり、勾当台公園の再整備や定禅寺通の歩行空間拡大と併せて、このエリアのイメージが大変化することとなり、楽しみです。

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2023年12月12日 (火)

続々と再開発のニュースが(その1)オリックス再開発始動か?

 最近、続々と再開発絡みを含めて、良いニュースが続いています。

 まずは、仙台駅前の仙台ホテル跡暫定利用商業施設のEDENが来年1月末に閉鎖されるというニュース。発表から半月以上経ちましたが、記録として整理します。


EDEN2024年1月にも閉店へ 

 JR仙台駅西口の商業施設EDENについて、運営会社が2024年1月にもテナント契約を終える方向で店側と交渉していることが分かりました。テナント契約終了後は閉店するとみられ、仙台駅西口の再開発が進んでいく可能性があります。

 21日、仙台市の郡市長が定例会見で明らかにしました。郡市長は、閉店後の計画については「決まっていない」と聞いたとし、次のように述べました。



 

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