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2023年5月23日 (火)

「八木山ライン」誕生&「学都仙台フリーパス」拡充へ

 前回の、仙台駅西口バスターミナル記事と関連しますが、バスプール11番と12番からの八木山方面行きバス。 

 この春より、仙台駅前から八木山動物公園駅までを結ぶ路線が「八木山ライン」と名付けられ、市バスと宮交バスの発車時刻がある程度パターン化され、共存共栄路線を歩むことになりました。


【八木山ライン】バス停での待ち時間が短縮されます!|仙台市 (city.sendai.jp)

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 地下鉄東西線開業前は、霊屋橋経由と愛宕大橋経由を合わせて、昼間でも市バスだけで毎時10本以上、朝は毎時20本以上が運行される超過密路線で、八木山や緑ヶ丘方面から街中方面への通勤通学客はもちろん、沿線の大学・高校への逆向きの通学需要もあり、急峻な地形という要素もあるのか輸送需要が旺盛でした。

 ただし、地下鉄東西線の開業にあたって、当然ながらも動物公園以遠からの通過需要や東北工大需要は地下鉄に移行させるため一部の昼間の便を除いて動物公園駅止まりとなり、松波町や八木山神社前付近からの需要や沿線の2つの高校の通学需要が残りながらも、市バスの本数はいつの間にかに激減していました。

Busmap

 東西線開業前の地元説明会で高齢者の方々が「減便反対!」とアピールして市当局が折れ、減便が最小限にとどめられたと記憶していましたが、その後の利用状況から減便が図られたのでしょうか。市バスは毎時4本程度、宮交バスも毎時1~3本程度で合わせても毎時6本程度に減っていたとはびっくりしました。減便後でも恵まれている本数にしても、以前は2~3台続行で来ることもある位ほぼ待たずに乗れる沿線だっただけに。

 昼間は毎時6本程度といっても、両者がてんでバラバラに走らせていたら、利便性が損なわれることからと、仙台市の調整により9時台~15時台のパターンダイヤ化がなされました。

 とはいえ、等間隔というわけではなく、極力調整したとのことですがあくまでもパターン化して覚えやすくということで、2分差で続行という時間帯もあり、概ね10~15分間隔で運行されるようになっています。

 

八木山ライン発着の11・12番乗り場

<11番のりば:市バス時刻表>

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<12番のりば:宮交時刻表>

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 市バスと宮交バスは運賃も微妙に10円ほど異なり、共通定期券もないですが、基本的に昼間のヘビーユーザーは1割負担の敬老乗車証利用なのでどっちにも乗れるし運賃の違いは誤差(自己負担額1円差)みたいなものでしょう。通常の利用者にとっても、事業者毎に利用回数に応じて5~30%付与されていたイクスカのポイントが4月に廃止されたこともあり、導入にあたっての障害をなくしたタイミングでの「八木山ライン」実施となりました。

 

学都仙台フリーパス拡充の影響

 なお、この路線のヘビーユーザーは2つの高校生で、おそらく学都仙台フリーパス(市バス:約6,000円/月)の利用者ということであれば、宮交が使えないのには変わらない。

 朝夕の通勤通学時間帯はもう少し本数が増えるので、市バスだけでも十分な本数になるのかもしれませんが、先週日曜日の河北新報に載っていた「フリーパスの宮交適用」の予算化により、使いやすくなるのか?

 事業者が同じ交通局の地下鉄でも、東西線料金と南北線料金が別建て(各 約7千円)で、両方乗る場合は8390円と多少高くなっているので、料金分配上、市バスと宮交が共通パスで両方乗れるようになるのは期待薄で、宮交フリーパス(6~8千円?)が別建てで導入され、両方乗りたければ2倍払わなければという今と変わらないことになるかも。そうであれば、イクスカチャージで来た方に乗った方が安いということのに。

 でも、宮城大学の太白・大和キャンパスや白百合学園女子大、宮城学院中・高・大、泉松陵高など、泉区方面を中心とする宮交バス沿線の学校の利用者はそれでも大分助かることになりそうです。特に仙台駅から片道600円を超える宮城大学大和キャンパスなどは、時間が読めないにしても、地下鉄経由よりも激安で通えてしまうことに。

 本来は、宮城大学大和キャンパスや近隣の仙台保健福祉専門学校への通学需要は、地下鉄から泉中央駅乗り継ぎを使って欲しいし、うまく地下鉄に誘導できないのかな。いずれにせよ、泉パークタウン内などはかつて市バスから宮交に譲渡されたエリアであり、そのため学都パスが使えないというのは住民にとっても気の毒であり、宮交も対象にするというのは望ましい方向性なのかと思います。


参考 現在の料金(1か月料金のみ)

大人(中学生以上) 利用可能路線 1ヶ月
市バスフリーパス 市バスのみ 5,970円
地下鉄フリーパス 南北線のみ 6,990円
東西線のみ 6,990円
南北線+東西線 8,390円
市バス・地下鉄フリーパス 市バス+南北線 11,140円
市バス+東西線 11,140円
市バス+南北線+東西線 12,330円

【2023/5/23 21:00追記】

 今朝の河北新報県内版で、学都仙台フリーパスの宮交バス適用の概要が乗っていました。

 基本的に宮交バスのみのパスは適用されず、「市バス」のみ5970円か、「市バス&宮交」で5970円よりは高い額とのことですが、おそらく8000~10,000円の幅に収めてくるのではと。(注:月8000円になりました)宮交の減収分は市が負担するとのことだと、宮城大学線のように長距離高額路線もある宮交の市内全路線をカバーさせるにはそこそこ追加料金を設定しないと厳しい。ただ、基本宮交しか使わない場合でも市バス分がセットとなるため、その5970円分は基本料金として市交通局に入ってくるので、その収入増を以って宮交への負担金に充てるのかな。

 よって、この「八木山ライン」沿線の高校生や大学生は、宮交付きのパスを選べば、市バスも宮交バスも乗車できるようになりあます。

 また地下鉄を併用する場合は、地下鉄フリーパスを追加する必要がありますが、バスと地下鉄のセット料金は14%程度割引があるので、宮交が追加されても同じような考え方になりそう。宮交エリアの郊外の大学・高校通学はもちろん、秋保、ひより台・太白団地などの太白区西部、鶴ケ丘、松陵などの泉区北部方面の遠距離通学者を中心に家計が助かることになりそうですね。


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