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2023年5月

2023年5月29日 (月)

仙台市地下鉄 7月からの減便正式発表

昨秋に地元紙に取り上げられていたこのニュース。

過去記事

仙台市地下鉄 来夏に減便へ(2022/9/15)

本日配付の市政だよりと合わせて、交通局ホームページで、7月からの時刻が公表されました。

概ねの考えは、上記リンク先の過去記事で触れていますが、やはり東西線はともかく南北線の減便は正直残念です。

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脱コロナの時期の減便の是非

 5月8日に5類へ移行した後で、今月は青葉まつりが20・21日に従来の規模で開催され、先週末は街中で、勾当台公園市民広場の「横丁フェス」、錦町公園での「肉フェス」をはじめ、同時多発的かつ狂い咲いたように?飲食系のイベントが開催され、特に横丁フェスはキャパオーバーなほど賑わっていました。

 また、6月18日までは、青葉山公園と西公園を主会場として、「未来の杜せんだい2023」が開催され、東西線も休日の午前中は6分半間隔に増便しているのに、閉幕後は7分半間隔に戻るのもつかの間、半月も経たずに10分間隔になってしまうとは。

 スポーツ系のイベントも楽天は2万人、ベガルタもコンスタントに1万人以上の観客を集め、観客の移動手段としてもキャパが大きな地下鉄が威力を発揮するし、ライブなどのイベントもゼビオアリーナや大型ライブハウスのPIT、GIGSなどでコンスタントに開催され、他都市からの来客の輸送に力を発揮します。

 コロナで激減していた乗客数の時に減便せずに、乗客が戻ってきた今減便するというのはタイミングが悪すぎる。

 東京の銀座線など、一旦コロナで減便した路線が早速増便されるという事例も出始めており、その点減便の判断が遅すぎたという印象もあります(早めに判断していれば、傷も浅く、脱コロナの乗客増の局面で増便に転じることもできたと)

 このような状況で、平日昼間の一部時間帯及び休日のほぼ終日が南北線と東西線の両方とも10分間隔の運行となってしまします。

 まぁ、東西線については、開業時から昼間は10分間隔でもおかしくないほどの利用状況が言われており減便はやむを得ないとの立場ですが、仙台駅と泉中央、勾当台公園、長町という拠点を結び、他都市からのビジターも多く使う都市の基幹路線の南北線も巻き添えを喰らうのは悪平等というか弊害も多い。南北線は東西線の2.5倍の乗客数なのに閑散時間帯の本数はほぼ同じって。

イベント輸送での懸念点

 ベガルタの観客動員も今シーズンはほぼ1万人を超えていますが、現在のダイヤであれば休日の夕方は7分半間隔、ナイトゲームの時期であれば8分間隔での運行で、毎時8本とすると、定員輸送で概ね毎時5千人を運ぶことができます。

 それが、7月からは昼間もナイトゲーム後も10分間隔で毎時6本になると、毎時4千人程度に輸送力が▲1000人ダウン。昼間はある程度分散しますが、ナイトゲーム後は早く帰りたいので、乗客が集中する傾向にある中、運び切れるのかという懸念があります。

 幸いなことに、最近4試合負けなしかつホームでも約2か月間負けなしで、順位も一桁に上がり、昇格圏内の2位ベルディとも勝ち点差6に迫ってきました。春先で終戦ということはなくなりそうで安堵していますが、

 日曜はベガルタ観戦で泉中央帰り、ほぼ満員近い地下鉄に勾当台公園から街中でのイベント帰りの酔い客がどっと乗ってきてかなりの圧迫感がありビックリしました。これも7分半間隔の現在から10分間隔になることで、体感的な待ち時間が長くなることもありますが、最近増便を行っていない仙台七夕開催時、そしてジャズフェスやページェントなどのお祭り開催時など、せめて混雑すると思われる時間帯には臨機応変に増発を行って欲しいとは思います。

変更後の時刻表雑感

交通局のプレスはこちら

仙台市交通局 7月1日から地下鉄南北線・東西線のダイヤが変わります (city.sendai.jp)

Subwaypress

 以下は、仙台駅発南北線の両方向の時刻表です。

四角囲みの部分は、8~10分間隔へ減便の時間帯。

下線部は、夕ラッシュで意外な変更があった発車時刻です。

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  1. 夕方ラッシュ時は増便!?

   平日昼間と休日のほぼ終日以外は運転間隔に変更はないとの記述ですが、実は18時台の1時間にわたり運転間隔が縮まり、増便されています。5分半間隔から5分間隔となり、コロナで混みあうようになった夕ラッシュの早い時間帯の混雑を緩和する目的のようです。

 泉中央行は17時54分から18時49分までの1時間が、1の位が4 or 9分発の5分間隔

 富沢行は、18時22分から19時17分までの1時間が、1の位の2 or 7分発の5分間隔で、ともに覚えやすくなりました。

 混雑緩和の目的で、夕ラッシュ時間帯の増便を実施するのであれば、プレスリリースでアピールしても良いように感じますが、「夕方増便する分を昼間の減便穴埋めに回せ」という批判が出ることを恐れたか?

 2.平日昼間の減便は最小限に

  昨年9月の記事である程度予想していたとおりで、10分間隔への減便時間帯は11~14時に留まりました。

  その前後の時間外は、ほぼ変わらない8分間隔なので、きれいなパターンダイヤは崩れてしまいましたが、まぁやむを得ないかなと。

 3.休日は覚えやすく

  平日は通勤通学で大いに使われている反面、休日はクルマ中心で郊外に買い物に行く割合が高く、各種イベント輸送以外は混雑はあまりな  いのが実態ではありますが、さすがに発表された時刻表を見ると「少ないなぁ」という感想です。特に、仙台から勾当台公園というような5分以内の移動には正直待ち時間が長くなってしまい、その不便なイメージから「だったら歩こうか」となったり、「120円バスでも変わらない」とならないことを祈っています。

 メリットとしては、毎時の発車時刻の1の位が泉中央行はきれいに0分発、富沢行は9分発に揃えられ、覚えやすくなるということは言えますね。また、降車客によるホーム上混雑緩和のために発車を1分ずらしているのかな。

 あとは、上述のとおり、混雑が見込まれるイベント時には臨機応変に増発してもらいたいもの。

 4.その他の時間帯

 その他の時間帯も朝ラッシュに微妙な時刻変更があるので、利用者は念のため確認した方が良いかもしれません。

仙台駅での相互の乗換は

 少なくとも10分間隔になる時間帯について、南北線は上述のとおりで、東西線は八木山方面が4分発に、荒井方面は5分発に揃えられ、

南北線と東西線の相互の乗換については各方面4~6分の乗換時間が確保されており、ゆっくり歩いても余裕で乗り換えられるようになっています

(例)八木山行き⇒富沢行は乗換5分、

        ⇒泉中央行は乗換6分。

 この乗換パターンを合わせるために、南北線も合わせて減便されたという印象です。

経営の状況

 そうはいっても、東西線開業後に南北線と合計の利用者数が掘り起こされ、累積赤字も減少傾向にあったところが、一気にコロナ禍で累積赤字が増える方向に行ってしまい、財務の悪化を少しでも食い止めるため、4月に実施されたイクスカ基本ポイント(最低でも5%)の廃止で毎年3億円の収支改善、加えてこの減便により年間約7千万円の電気代の節減とのことでした。

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(市交通局HPより)

 運賃値上げは避けて欲しいので、イクスカポイントの廃止で3億円分の収支改善については、これを機に自分のように定期を購入する人が増えると売り上げ増につながる他、せっかくだからと週末にも地下鉄を使うきっかけになったりするので、納得していましたが、正直減便で生み出される電気代が年間7千万円というのが、正直デメリットと比較して生み出される額が小さいと思ってしまっています。

 とはいえ、コロナでの乗客減で悪化した財務状況に目途が立たなければ安定運行はできない訳で、乗客数が再度増え、少なくとも南北線だけでも増便が図られるような状況になれば良いと思います。

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2023年5月26日 (金)

仙台ヨドバシ新ビル オープンまで1週間!

3週間前の時点で本当に間に合うのか?と思われた工事進捗状況だったヨドバシ仙台第1ビル。


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 オープンの6月2日(金)の1週間前となる今日、ふらっと夕方に寄ってみました。

 東口ペデストリアンデッキより、新ビルと第2ビルを写してみました。

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 このエスパル東館とヨドバシ新ビルの角の部分が、東口を代表する空間になりそうです。エスパルの飲食店が位置するこの2~4階のガラス張りの空間は映えますね。4階のスタバは絶好のアピールできる位置を抑えています。

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 5/14時点で店舗前のタイル工事真っ最中でしたが、その部分はほぼ仕上がっていました。

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 ただし、第2ビルとを結ぶ通路部分は最後の仕上げの状況。

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 これは通路内部。雨風の影響を受けずに第2ビルや新エスカレータを経由して東七番丁方面に向かうことができます。

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 新店舗内は、什器の搬入・設置が行われ、慌ただしい雰囲気を感じました。

 なお、第2ビルの現店舗は、ところどころ棚が空っぽの箇所があり、新店舗への移動真っ最中ということを感じました。

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 移転オープン前の2日間(5月31日~6月1日)は、さすがに休業して、移転作業に専念するようですね。

 南東側の壁面に回ってみたところ、東口正面入り口側にはなかった垂れ幕が下がっていました。

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 これが、ヨドバシ本体での取り扱い商品なのでしょうか。現在の第2ビルでの取扱商品とあまり変わらないような気がしますが、当然ながら品揃えは格段に充実するでしょうね。1階でのヨドバシ・ドット・コムの商品受け取りも格段に利便性が高まることに。

 営業時間は9時半から22時までと、現在と変わりません。駐車場は1600台とのことで、現在のかなり台数が850台と少ない状態からすると、倍増しますが、それでもオープンからしばらくは満車になりそうで、それ以前に周辺道路が麻痺するかと。郊外のあすとヤマダのオープン時でも駐車場は屋上まで満車にならなかったのに。

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バスターミナルも完成

 デッキやエレベーター、エスカレータと合わせて、総計21億円分を企業版ふるさと納税により仙台市に現物寄付したという太っ腹なヨドバシ。バスターミナルの全景を第2ビルとの通路から。舗装工事も完了し、デジタルサイネージが綺麗に並んでいるのが分かります。

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 バスパースも3台が余裕で並ぶことができるスペースが確保されています。広瀬通宮交ターミナルはあれだけの本数を2台分でさばいていることを考えると、余裕がありますね。バス停の番号としては80番が付与されるようです。

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 ただ、現時点で判明しているさくら観光とJAMJAMライナーで計12往復の発着のみ。

 それも、格安高速バスは夜行の方が多いので、昼間はこのターミナルが宝の持ち腐れとなりそう。その分を昼行高速バスで有効活用されるのか。

従来の東口高速バスターミナル

 使用休止していたヨドバシ新ビル側の73番と74番バス停が5月16日から使用再開していました。なお一番東側の75番はまだ使用再開されていない模様。

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 ただ、コロナ禍での乗客減による休止便の発生、そして乗務員不足よりその休止便の再開の歩みは遅くなっています。

よって、高速バスターミナルが不足すると思われて、せっかく整備されたヨドバシ高速バスターミナルですが、そもそも東口の従来の高速バス乗り場に余裕がある状況です。なので、追加乗り入れの発表が待たれるところ。

 既存の東口71番には、盛岡便のうちJR担当便のみ乗入れていましたが、岩手県北バス担当便も6月1日より新規に乗り入れることになっています。盛岡便は基本は西口40番の宮交ターミナルからの発着ですが、このようにJR持ち以外での東口と西口ダブルでの乗降車ができる便が増えればと思います。

1階のデッキ下

 見違えるように、きれいに完成していました。

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 地下道入り口のこのあたりも、内装工事は途中ながらも、外観は完成です。

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変化なしの第2ビル地下道

 先日はシートで覆われていた地下道入り口が元通りになっていたので入ってみましたが、中に変化はありません。

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 第2ビルの店舗へは階段又はエレベーターで入ることは変わらず。第2ビルへは3階への連絡デッキにより仙台駅から直接入ることができるようになったことを考えると、駅前広場から最短での第2ビルへの動線とはなりますが、ますますこの地下通路の中途半端感が高まった印象。

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オープン間近

 満を持しての新店舗オープンセールは、金曜日とはいえ初売りを超える長蛇の列が発生するか。

なお、オープンの週末は楽天はホーム試合ではないので良かったですが、6月6日からは、ホームで何と阪神3連戦。ここは東口がカオスになりそうです。

 楽しみながらも、待ちくたびれて、買おうとしていた大型家電も購入してしまったので、特に買いたいものはないにしても、巨大な新ヨドバシと併設の専門店街により、駅前で1か所で見て回れる巨大商業施設は貴重。

 飲食店街の完全オープンもまだ先で、第2ビルのリニューアルも控えているので、まだまだ楽しめそうです。

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2023年5月23日 (火)

「八木山ライン」誕生&「学都仙台フリーパス」拡充へ

 前回の、仙台駅西口バスターミナル記事と関連しますが、バスプール11番と12番からの八木山方面行きバス。 

 この春より、仙台駅前から八木山動物公園駅までを結ぶ路線が「八木山ライン」と名付けられ、市バスと宮交バスの発車時刻がある程度パターン化され、共存共栄路線を歩むことになりました。


【八木山ライン】バス停での待ち時間が短縮されます!|仙台市 (city.sendai.jp)

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 地下鉄東西線開業前は、霊屋橋経由と愛宕大橋経由を合わせて、昼間でも市バスだけで毎時10本以上、朝は毎時20本以上が運行される超過密路線で、八木山や緑ヶ丘方面から街中方面への通勤通学客はもちろん、沿線の大学・高校への逆向きの通学需要もあり、急峻な地形という要素もあるのか輸送需要が旺盛でした。

 ただし、地下鉄東西線の開業にあたって、当然ながらも動物公園以遠からの通過需要や東北工大需要は地下鉄に移行させるため一部の昼間の便を除いて動物公園駅止まりとなり、松波町や八木山神社前付近からの需要や沿線の2つの高校の通学需要が残りながらも、市バスの本数はいつの間にかに激減していました。

Busmap

 東西線開業前の地元説明会で高齢者の方々が「減便反対!」とアピールして市当局が折れ、減便が最小限にとどめられたと記憶していましたが、その後の利用状況から減便が図られたのでしょうか。市バスは毎時4本程度、宮交バスも毎時1~3本程度で合わせても毎時6本程度に減っていたとはびっくりしました。減便後でも恵まれている本数にしても、以前は2~3台続行で来ることもある位ほぼ待たずに乗れる沿線だっただけに。

 昼間は毎時6本程度といっても、両者がてんでバラバラに走らせていたら、利便性が損なわれることからと、仙台市の調整により9時台~15時台のパターンダイヤ化がなされました。

 とはいえ、等間隔というわけではなく、極力調整したとのことですがあくまでもパターン化して覚えやすくということで、2分差で続行という時間帯もあり、概ね10~15分間隔で運行されるようになっています。

 

八木山ライン発着の11・12番乗り場

<11番のりば:市バス時刻表>

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<12番のりば:宮交時刻表>

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 市バスと宮交バスは運賃も微妙に10円ほど異なり、共通定期券もないですが、基本的に昼間のヘビーユーザーは1割負担の敬老乗車証利用なのでどっちにも乗れるし運賃の違いは誤差(自己負担額1円差)みたいなものでしょう。通常の利用者にとっても、事業者毎に利用回数に応じて5~30%付与されていたイクスカのポイントが4月に廃止されたこともあり、導入にあたっての障害をなくしたタイミングでの「八木山ライン」実施となりました。

 

学都仙台フリーパス拡充の影響

 なお、この路線のヘビーユーザーは2つの高校生で、おそらく学都仙台フリーパス(市バス:約6,000円/月)の利用者ということであれば、宮交が使えないのには変わらない。

 朝夕の通勤通学時間帯はもう少し本数が増えるので、市バスだけでも十分な本数になるのかもしれませんが、先週日曜日の河北新報に載っていた「フリーパスの宮交適用」の予算化により、使いやすくなるのか?

 事業者が同じ交通局の地下鉄でも、東西線料金と南北線料金が別建て(各 約7千円)で、両方乗る場合は8390円と多少高くなっているので、料金分配上、市バスと宮交が共通パスで両方乗れるようになるのは期待薄で、宮交フリーパス(6~8千円?)が別建てで導入され、両方乗りたければ2倍払わなければという今と変わらないことになるかも。そうであれば、イクスカチャージで来た方に乗った方が安いということのに。

 でも、宮城大学の太白・大和キャンパスや白百合学園女子大、宮城学院中・高・大、泉松陵高など、泉区方面を中心とする宮交バス沿線の学校の利用者はそれでも大分助かることになりそうです。特に仙台駅から片道600円を超える宮城大学大和キャンパスなどは、時間が読めないにしても、地下鉄経由よりも激安で通えてしまうことに。

 本来は、宮城大学大和キャンパスや近隣の仙台保健福祉専門学校への通学需要は、地下鉄から泉中央駅乗り継ぎを使って欲しいし、うまく地下鉄に誘導できないのかな。いずれにせよ、泉パークタウン内などはかつて市バスから宮交に譲渡されたエリアであり、そのため学都パスが使えないというのは住民にとっても気の毒であり、宮交も対象にするというのは望ましい方向性なのかと思います。


参考 現在の料金(1か月料金のみ)

大人(中学生以上) 利用可能路線 1ヶ月
市バスフリーパス 市バスのみ 5,970円
地下鉄フリーパス 南北線のみ 6,990円
東西線のみ 6,990円
南北線+東西線 8,390円
市バス・地下鉄フリーパス 市バス+南北線 11,140円
市バス+東西線 11,140円
市バス+南北線+東西線 12,330円

【2023/5/23 21:00追記】

 今朝の河北新報県内版で、学都仙台フリーパスの宮交バス適用の概要が乗っていました。

 基本的に宮交バスのみのパスは適用されず、「市バス」のみ5970円か、「市バス&宮交」で5970円よりは高い額とのことですが、おそらく8000~10,000円の幅に収めてくるのではと。(注:月8000円になりました)宮交の減収分は市が負担するとのことだと、宮城大学線のように長距離高額路線もある宮交の市内全路線をカバーさせるにはそこそこ追加料金を設定しないと厳しい。ただ、基本宮交しか使わない場合でも市バス分がセットとなるため、その5970円分は基本料金として市交通局に入ってくるので、その収入増を以って宮交への負担金に充てるのかな。

 よって、この「八木山ライン」沿線の高校生や大学生は、宮交付きのパスを選べば、市バスも宮交バスも乗車できるようになりあます。

 また地下鉄を併用する場合は、地下鉄フリーパスを追加する必要がありますが、バスと地下鉄のセット料金は14%程度割引があるので、宮交が追加されても同じような考え方になりそう。宮交エリアの郊外の大学・高校通学はもちろん、秋保、ひより台・太白団地などの太白区西部、鶴ケ丘、松陵などの泉区北部方面の遠距離通学者を中心に家計が助かることになりそうですね。


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2023年5月22日 (月)

仙台駅西口バスターミナル再整備完了

 バスプールに収まり切れず、かつては青葉通りにまで分散していた仙台駅西口のバス停留所。

 地下鉄に移行する並行路線の削減によりバス本数が減少する東西線開業に合わせて、基本的に拡張後のバスプールに収容できるように、バスターミナルの再編を行っていましたが、東西線開業後丸7年余をかけて、今春ようやく再整備が完了しました。


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 もともと、パスプールは2つの島に1~16番乗り場がありましたが、幅の狭い島が1つ増え1~19番乗り場まで収容されました。この新設された17~19番の島(のりばC)には、階段とエレベーターが新設。

 幅が狭いためエスカレーターはないですが、エレベーターで下ると、東西線開業時に新設された地下鉄仙台駅東改札の目の前です。

 なお、向かい側のロフト1階もバスプールと対になる形でバス停が設置されています。

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 また、西側(パルコ2側)を下ると、地下鉄南北線南改札に接続しますが、エスカレーターやエレベーターが整備。

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 そして、バスプールと地下鉄改札の間には、エスパル地下飲食店街に接続し3つの島をつなぐ地下通路「仙台駅西口南部地下歩道」も整備されています。レンガ調でシックなつくりとなっていますね。

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 地下鉄仙台駅南改札を出て左に曲がると、バスプールやペデストリアンデッキへ上るエレベーターへの入り口があります。写真の右奥側が上の地下通路につながるエスカレーターと階段です。

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 この写真は真ん中の島(のりばB)から、仙台駅方面のペデストリアンデッキに上がる方面ですが、従来は階段のみから、屋根付きの立派なエスカレーターが整備されました。

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 この島の16番乗り場は、市内の観光地を結ぶ「るーぷる仙台」が発着することから、幅も広くゆったりしていますね。

下の写真はるーぷる待ちの方々で、この大人気ぶり。小型バスなのにそりゃ混雑で大変な訳だ。

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 デッキ上から

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 のりばC(17~19)から

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 地下鉄東西線開業時に供用開始されたJR仙台駅横づけのバス降車場。本当に有能です。一等地を占めていたタクシープールや貸し切りバス待機場の再編により生み出されました。


【2023/6/4写真追加】

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 ゆったりとしたつくりで、5台位が一気に入ってきても余裕で降車処理することができます。

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 目の前の地下通路への入り口経由で、東西線開業時に新設された「地下鉄仙台駅東改札」や「JR仙台駅地下南口改札」にスムーズに入ることができます。

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 それまでは、あおば通駅前に下ろされていたことを考えると。もうすっかり定着しましたね。


 今回のバスプール完全供用で一連の再整備は終了とのことですが、気になるのはヨドバシ関係記事でも触れた、高速バスターミナルの乗り場再編。広瀬通宮交バスターミナルと東口JRバスターミナル、そしてヨドバシバスターミナルでどのような役割分担となるのかが気になります。

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2023年5月20日 (土)

札仙広福の人口密度比較 その2 サミット開催中!広島編

 ヨドバシ仙台第1ビルオープンニュースが入ってきたので、間が空きましたが、『札仙広福の人口密度比較 その1 福岡都心部編』に続き、次は、G7広島サミットが始まったばかりの広島市編を。

広島へは、18年前に訪問して以来なので、福岡とともに行きたい都市です。

 ロシアのウクライナ侵攻や中国の覇権主義への対抗など、世界平和がテーマとして重要な昨今でもあり、被爆都市である広島でサミットが開催されるというのは、首相のおひざ元というのとタイミングも良かったんでしょうね。まさかゼレンスキー大統領も訪日するとは。

 

 

 市街地から隣接する宇品島に位置するグランドプリンスホテル広島が警備上絶好な位置にあったり、近接して広島都市高速の高架道路(広島南道路)が通っており、都市高速の封鎖や様々な交通規制など市民生活に多大なる影響はあるものの、サミットを開催できる都市であることを対外的に証明することに。また、サミットはいつも東京でということではなく、東京以外での開催が続いているのはガス抜きの面があれども対外的に都市をアピールできるので良いことだと思います。


宮城県では、有力な首相候補がいないどころか、いろいろ物議を醸しだす代議士さんばかり。

大物で期待できるのは、元防衛相の方位でしょうか。仙台は開催可能な警備が容易な施設が限られ、G7の閣僚会合では秋保の温泉旅館を使わざるを得ないという面でも、コンベンションインフラは弱いところが。


 まずは、比較用に仙台都心部の人口密度分布図を

 今回も、にゃんこそば氏(@shinagawajp )の「人口密度 等高線マップ」から引用させて頂いています。

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人口密度の高い広島デルタ地帯

 都心部の紙屋町・八丁堀付近は広島城や県庁・中央公園などがある他、商業・業務機能が集積しているので、すっぽり人口密度が低いエリアですが、外側に隣接して赤色(1.6万/㎢以上)のエリアが離れ小島状に広がっている他、より高密度の紫色(2.4万人/㎢以上)の一角も点在しています。

 傾向として、高密度な市街地が広電の路面電車沿いに広がる傾向があるというのは、前回訪問した時も感じていましたが、面的に広がるデルタ地帯がほぼオレンジ(8,000人/㎢以上)で埋め尽くされており、基本的に路面電車やバスサービスの水準が高いというのも理由でしょう。

 逆もまた然りで、人口密度が高いので路面電車やバスの運行効率が良いのかと。

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 また、その路面電車沿いでの交通拠点である、JR乗換駅の横川駅、新白島駅、西広島駅をはじめ、距離的には多少離れた広島港との乗換拠点の宇品も高密度な市街地が分布しています。

 広島は地形的な制約で平地が限られていることから、デルタ地帯とその周辺に人口が集中し、その部分だけでも40万人程度を収容している(中区・南区・西区の一部)というのは凄い。最盛期と比較して減少気味で近年盛り返していますが、これら3区の人口密度は5,000人/㎢以上。


仙台では、同じような定義の都心部と城下町、主に市電沿線の旧市街地(仙山線以南、陸前原ノ町以西、広瀬川以北等のエリア)では町丁目別で足し合わせても20万にも届かない(青葉区約11万、宮城野区約4万、若林区約3万)


 広島でも周辺の丘陵地へのにじみだし開発が続き、現在市域人口の半分以上は郊外部となっていながらも、市域人口の3割以上がいわゆる旧市街に集まっているといのは強い。路面電車だけでなく、バスが複数社ひしめき運行しているという面も。

 

広島市中心部における均一運賃の設定に係る共同経営計画

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 前回訪問した18年前の時点では路面電車の運賃は150円均一で破格と感じたものでした。バスよりも安くデルタの大部分をカバーし、遅い(一部古い電車も)という宿命的な問題は抱えていながらも、路面電車を大切に守ってきたご褒美的な料金と感じていました。

 しかし、2014年の消費税8%時に160円、2017年に180円、2019年に190円と小刻みに値上げが続き、昨年とうとう220円となりましたが、それと同時にコロナ禍の苦境を逆手に、エリア内の路面電車やバスの共通運賃制度を導入しました。

 従来からこのエリアのバスは190円均一と220円均一エリアに分かれており、路面電車も190円均一だったところをバスの高い方の220円に値上げしたということになりますが、電車でもバスのどちらにのっても同一料金という分かりやすさをアピールとのことでしょうか。

Areamap

 仙台では一部の120円均一区間を除くと都心部のバスは160円or170円から、地下鉄は210円が初乗りということを考えると、以前の運賃と比較しても一見広島の初乗りが220円だと一見高いように思えますが、東西及び南北それぞれ約7kmの範囲が路面電車でもバスでも220円で移動できるということで、外からの利用者でも分かりやすい制度です。

 ただ、短距離のチョイノリには割高感は否めません。JR線からの紙屋町・八丁堀への乗り継ぎとしては、アストラムの新白島からだと本通まで190円で乗車時間はたった4分であり、横川や広島駅乗換と比較し路面電車の優位性が低下してしまうのではと。どこからJRを使うかによってトータルの運賃や所要時間は変わるとはいえ。

 なお、仙台の都心部地下鉄の210円均一で移動できる範囲は仙台駅から概ね半径3㎞以内(ほぼ旧市街をカバー)というのと比較すると、広島の方が一回り大きな均一エリアです。(対象エリアの写真は消費税改定前の200円均一時代のもの)

 この210円均一エリアを、乗換なしであれば両端の駅を10分以内、仙台駅での乗換ありでも15分程度の乗車時間で移動できるというのは定時制が保たれる地下鉄ならではの面もあります。

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ハード面の改善

 前回訪問時のレポートです


過去記事(一部記事内にリンク切れがあります)


 交通機関については一部アップデートされています。上述の共通運賃の導入の他、

〇 新白島駅開業

 JRとアストラムラインの交点に新白島駅が開業し、JRからの乗換手段として、広電路面電車以外の手段が生まれたこと(路面電車が各駅から都心部の紙屋町・八丁堀まで10~15分に対し、アストラムラインで5分程度と劇的に短縮)。

〇 JRの新型車両導入

 国鉄型車両が長く残っていた広島エリアですが、2015年頃から、順次レッドウィングと称される新型電車が投入され、電化区間の車両は新型車両に統一されたようです。一方、ダイヤ面では快速の減少をはじめ、当時と比較し減便が行われているとか。

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 その他、今後の話ですが、広電広島駅高架乗り入れ(2025年)や、アストラムラインの広域公園前ー西広島駅開業(2030年代)があり、特に広電の広島駅舎内への乗り入れは、富山駅内への路面電車乗り入れや小倉駅舎へのモノレール乗り入れに匹敵するインパクトとなります。

路面電車高速化は道半ば

 広島の交通・開発情報については、いつも参考にさせてもらっている、


AND BUILD HIROSHIMA(アンドビルド広島) (ab-hiroshima.com)


さんの充実した記事をご覧いただければと思います。

 広島に対する基本的な印象は訪問時と比較して、いい意味でも悪い意味でもそれほど変わっていません。

 雑感として、地下鉄が地盤や建設費の問題で当時の運輸省から建設が認められなかった反面、デルタ地帯に面的に残った路面電車をうまく活用しているとは思います。

 西広島駅や横川駅のように乗換駅のリニューアルも進んでいる他、車両面のアップデートは進み、長編成の低床型電車がかなり導入され、輸送能力はアップしながらも、ただ、120万都市の基幹交通機関としてはいかんせん”遅い、遅すぎる”という面に対する解決が進んでいないようです。

 今回のJR広島駅高架乗り入れ工事に合わせて、駅前の線路を短絡し数分は所要時間が短縮されそうですが、バスよりも遅いという問題は解決が難しい。乗降車時間の短縮のための、「信用乗車方式」もICカード限定で徐々に進んでいるようですが、外の住人から見る限りでは、宮島線方面へのバイパス線(西観音町ー白神社付近)を平和大通りに建設すれば都心部の紙屋町・八丁堀を経由できるし、比較的低コストで、5分以上の短縮効果があるのではと思いますが、路面電車を通すためには一部橋の架け替えが必要になるということで、中々進んでいないとのこと。

 ただ、費用対効果が絶望的なアストラムの都心部延伸の代わりとしてであれば、橋の架け替えしても十分に安価で改善効果が見込めるのではと思いますが、市の財政状況と事業者の思惑もあり、難しいようですね。

 

その後の仙台の軌道系交通機関の進化

 前回の広島訪問時は、「広島便利過ぎ!仙台ボロ負け」と感じた理由としては、広島の軌道系交通機関はフリクエンシーが確保され、10分以上待つことがほぼ皆無だったことと、仙台の交通機関が不便過ぎたのが理由ですが、その後仙台の軌道系交通機関は、 



 など、今後はあり得ないであろう新規路線の開業が2路線(+α:仙石東北ライン)もあり、ハード的にも大きく改善されました。

 また、待ち時間が約10分以下という条件を満たすのは地下鉄南北線、東西線、東北本線仙台ー名取間、仙石線の昼間以外と、この20年でだいぶ利用しやすくなった印象で、たまたま仙台での交通機関の進化が進んだ時期だったので、都市規模で上回る広島市の改善の動きが相対的に遅く感じられた印象です。とはいえ、 


  •  JR   広島>仙台
  •  JR以外 仙台(地下鉄)>>広島(広電・アストラム)
  •  バス      広島>>仙台   

と、仙台は地下鉄2路線の強みはありながらも、JRはまだ広島の方が利便性が高いです。

郊外開発の傾向の違い

 広島では、可部線とアストラムラインが並行する北部方面だけでなく、広電宮島線と山陽本線が並行する佐伯区・廿日市市方面の鉄道沿線を中心に利便性の高い郊外住宅地が広がっています。住宅地開発には急峻すぎる地形もあり、郊外の開発は基本的にはJRやアストラムライン沿線を中心に行われています。郊外でも鉄道沿線にオレンジ色(8,000人/㎢以上)のエリアが広く広がっています。

 一部急峻な山を造成しての新興住宅地はあれども、面的にではない印象。

(広域の人口密度マップ)

Hiroshimawide

郊外に拡散した仙台

 一方、仙台は近年こそ利便性の高まった近年こそ鉄道沿線が好まれるようになりましたが、地下鉄開業以前の国鉄時代は比較的利便性の高いのは仙石線のみで東北本線は特急優先の都市間交通機関で使い物にならず。その後地下鉄南北線が開業するも、沿線の地価高騰で地下鉄駅近の戸建ては夢となり、クルマ依存型の郊外住宅地に住宅を求めざるを得ない状況となりました。

 急速に拡大した人口を収容するためとはいえ、仙石線や東北本線沿いの田んぼの開発が難しかったため、北西部の鉄道駅圏外のエリアを中心にダラダラと丘陵地開発が行われ、もはや取り返しがつかない状況です。一度拡大した市街地を閉じることは難しい。

Sendaiwide

 その地下鉄南北線も都市内の交通機関という性格は北仙台~富沢間で、北仙台以北は泉中央周辺ニュータウンへの郊外電車という性格が強く、実際この地下鉄南北線開業を見越して、泉中央駅からバス20~30分圏の富谷市を含む住宅地造成が急激に進み、更なる郊外化を促進した負の側面もあります。そのため、泉中央駅は仙台駅に続く2番目の25,000人/日 を超える乗車客を誇り、今は苦戦していますが、駅前型SCが成り立つ条件が整っていました。


参考記事


Izumiwide

 特に、富谷市の国道4号線に沿って北に伸びている新富谷ガーデンシティ、パルタウン大富などは地下鉄が泉中央駅まで整備され、仙台市中心部までの時間距離が短縮される前提で計画された郊外住宅地です。地価の安さから引っ越してきた住民に「地下鉄延伸」という夢物語をぶら下げて当選した市長もいますが、市中心部の人口密度が他の中枢都市と比較して低い仙台。都市圏の総人口が増えない中、これ以上既存鉄道沿線以外に市街地を拡散させる愚は犯すべきではない。


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 なお、東京からの急激な地方分散政策が行われて、受け皿としての住宅需要が高まるのであれば別ですが、首都東京中心に動いているこの国で、首都圏の不動産価値が下がるような政策が行われるわけはない。逆にそのようなことがあれば、東日本大震災後の数万人の受け入れでさえ、地価やマンション価格が高騰し、郊外の負の遺産の住宅団地(愛島台、利府葉山)でさえ売れてしまった過去があるので、急激な状況の変化があってもあまり望ましいことにはならなそうです。

まとめ

 広島については、地形や地質の制約から市街地の拡大や軌道系交通機関の整備にも制約が生じてしまっている上、大阪と福岡という両大都市に挟まれ、岡山の影響を受けるなど、悪条件の中でも中四国一の120万都市として、産業面でも製造業とサービス業がバランスの取れた発展を遂げていると思っています。

 プロスポーツについても、野球、サッカー、バスケと全て仙台の上を言っており、スタジアムもマツダスタジアムに続いて念願のサッカー専用スタジアムも都心部に3万人収容で来春供用開始であるなど、時間をかけてでも粘り強く実現していく土壌があり羨ましい。

 仙台にとっては、まだまだいろんな意味で格上の都市。参考にすべきところは数多くあり、久しぶりに訪問してみたい!

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2023年5月18日 (木)

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その3

さて、ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その2 の続きです。

Img_7343

改めてヨドバシカメラのプレスリリースを


ヨドバシ.com - ヨドバシ仙台第1ビル開業 「ヨドバシカメラ マルチメディア仙台」2023年6月2日(金)OPEN (yodobashi.com)

建築概要

施設名称  ヨドバシ仙台第1ビル
所在地   宮城県仙台市宮城野区榴岡1丁目3-1
開業日   2023年6月2日(金)
敷地面積   15,430㎡
延床面積   76,500㎡
構造・規模   鉄骨造地下1階地上12階建
駐車台数   約1,600台
フロア構成   1階       :飲食店、バス待合所、バスベイ
        2階~4階  :ヨドバシカメラ マルチメディア仙台
        5階   :物販、アミューズメント、サービス
        6階     :飲食店、自走式駐車場
        7階~9階  :自走式駐車場
        9階~12階 :オフィス(9,896㎡)
設計    鹿島建設 株式会社 一級建築士事務所
施工    鹿島建設 株式会社

Danmen


過去記事


ヨドバシカメラは2~4階の3フロア

 仮店舗だった第2ビルの1~3階と同じく3フロアですが、売り場面積は何と22,000㎡!

各社の報道では、現在の店舗の1.5倍との表現で、疑問を感じていますが、現在の第2ビル仮店舗オープン時(2012年4月)の売り場面積は12,000㎡で発表されていますので、1.8倍なのではと。

 なお、震災1年後まで営業していた「旧 マルチメディア仙台」(2階建て暫定店舗)は6,500㎡だったので、12年で3.4倍の面積に拡大とは恐れ入ります。

 昨年11月にあすと長町にオープンしたヤマダデンキの店舗は14,876平米でワンフロアとしてもかなり広く感じていましたが、同じ3層でその1.5倍とは凄い。駅前のラビはさらに閑古鳥が鳴くでしょうが、ヨドバシの実質的なライバルはあすと長町店か。


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 ヨドバシカメラとしての直営売り場として、家電部門の品揃えが拡大するにしても、全ての品目を1.8倍にする訳にはいかないので、増える1万㎡をどう使うのか?

 なお、キャンプ用品などは、系列の石井スポーツが第二ビル内で4階にあり、その後1階に移転予定なので、品揃えが被ることはしないでしょうし、一度現店舗からなくなった自転車は復活する可能性が高そう。また、人気のあるホビー関係は充実しそうです。

歩行者専用デッキネットワークが拡充

 仙台駅東口の既存ペデストリアンデッキと、第2ビルの連絡通路が直接連結され、仙台駅西口の広瀬通付近(ソララ、宮交高速バスターミナル)やイービーンズ付近から東西自由通路を経由して第2ビルの奥までの約800mの距離が段差なしでシームレスに移動できることになります。

Heimen

 東七番丁通からこの歩行者動線に繋がるエスカレーターも新設されたことから、楽天帰りの客もこの通路経由で仙台駅の東西自由通路に向かうことが想定されます。その1で触れたとおり、既存横断歩道の信号待ちが解消されることは大きいと思われます。

 惜しいのは、東口駅前広場から第2ビル地下に接続する地下道は相変わらず中途半端な活用になること。仙石線東西地下自由通路の東端出入口が40mと近くにあるのに、そこに接続されないのが惜しすぎます。

 また、1600台分の駐車場は、①第2ビルの立体駐車場、②第1ビル駐車場(地下連絡通路を経由)、③既存タイムズ立体駐車場と3か所に分かれることになりますが、当分の間はクルマでは近寄らない方が良さそうです。

高速バスターミナルのイメージ

Busterminal

 デジタルサイネージで、時刻表の表示ができるのは分かりやすいですね。バスベイは4か所あるとのことで、広瀬通の宮交ターミナルのバスベイが2か所であることと比較すると、4本の同時発着も可能な余裕を持ったつくりとなっています。

 このバスターミナルが、東京方面への格安高速バス会社だけでなく、既存の東北各地を結ぶ高速バスの発着にも活用されると良いなぁと改めて思います(しつこく何度も触れていますが)。

 ただ、宮交にとっては、ここに延伸すると、東口へチケット売り場の改めての設置が必要なこと、既存の西口広瀬通ターミナル利用者にとっては始終発ではなくなることがネックなのでしょうが、発車待ちのバスの路駐が周辺で渋滞を招いていることの解消につながるので、仙台市はうまく調整して欲しいと思います。


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入居テナントはおなじみの顔ぶれ

 5階専門店街のテナントとして、ユニクロ、GU,ABCマート、JINS,モーリーファンタジー、ライトオンなど11店舗が発表されていますが、仙台駅周辺や郊外商業施設によくある定番のテナントであり、単独のでの集客というよりは、ヨドバシカメラとの相乗効果でついで買いなどをもくろむ構成なのでしょう。そもそも、既存のヨドバシカメラ併設商業施設(リンクスなど)でも定番であり、テナントとして呼んでくることができる顔ぶれが限られていることを感じます。ライトオンは仙台駅前など中心部にはなかったので、その点では初進出とはいえ、目新しさはない。

 ユニクロ・GUはそろっての出店とのことで、イオンモール名取のように隣り合わせであれば比較しての買い物が便利になります。

 なお、ユニクロ・GUとも仙台駅西口に出店済であり、この距離で共存できると考えているのか。アエルのユニクロは基幹店的な売り場面積で撤退は考えづらいですが、イービーンズのGUは建物の老朽化もあり、歩いて3分の距離で共存できるかが気になります。

 また、ABCマートはエスパル東館4階に小型店がありますが、さすがに近すぎるので、閉店して統合するのでは。

  仙台駅前 一番町エリア モール・ララガーデン アリオ&セルバ イオンモール名取
ユニクロ 〇(アエル) × 〇(ララガーデン) ×
GU 〇(イービーンズ) × 〇(モールパート2) 〇(セルバ)
ABCマート 〇(エスパル東館) 〇(ぶらんどーむ) 〇(ララガーデン) 〇(セルバ)
ライトオン × × 〇(モールパート2) ×

飲食店は?

 飲食店の求人情報では当初4月20日オープンとありましたが、一部店舗は7月末とだいぶ遅れますね。1階と6階に入居のようです。

情報が出ているものもありますが、ここでは割愛します。

スーパーは見送り?

 1階のに東口待望のスーパーマーケットが入居するとの話があり、ヨドバシの京都や福岡で出店しているロピアが有力との情報でしたが、もともと飛び地に単独で出店するのは物流上無理があるのではと思っており、今回の発表には入っていません。

 とはいえ、出店する福岡では6月のヨドバシへの出店も含めて4店舗出店とのこと。なので、仙台出店の場合でも複数出店を模索しているのか、それとも流れたのかが興味深い。

第二ビルは秋に改装オープン

 上述の石井スポーツがアートスポーツ併設で1階に移転するとのことですが、核店舗的にフロアの半分程度使う場合はそれでも2000㎡とかなりの広さになります。さすがにフロア全体の活用は厳しいか。

 その部分を除いても、1万㎡程度の売り場面積を埋めなければならず、ヨドバシのリーシング力からこちらも目新しいテナントは期待薄ながらも、気長に待つこととします。


【2024/6/10追記】

 ロピアは第二ビル3階に2023年8月にオープン済。まだ仙台での2号店の話は出ていません。泉アリオ跡への出店を待望していますが。。。


第2ビル仮店舗がオープンしてから11年も待ったこのヨドバシ新店舗。あと半月はあっと言う間でしょうが、楽しみでしょうがない。

行けたらレポします。

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2023年5月17日 (水)

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その2

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その1の続きです。

 その1では、ほぼ完成している部分を中心に取り上げましたが、しかし5月中のオープンは無理と判断せざるを得ない、また6月2日よく間に合わせるよなぁという部分も多々あります(5月14日現在)。

第2ビル(現ヨドバシ)への建物内連絡通路

 1階を経由せずともエスパル東館2階⇔ヨドバシ3階レベルでスムーズに移動できるようになっていますが、今は店内の一部を通り疑似オープン体験をすることができます。

 Img_7363

 しかし、ここからみても、正面の部分はタイル工事中。

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 第1ビル前面部分に近づくと、通路付近も明らかに絶賛工事中の状況です。

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ヨドバシ高速バスターミナル

Img_7324  

 屋根は立派に完成していますが、以前歩道として使われていたバスが停車する部分は改めて舗装工事を行う必要がありますね。

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 その1で触れた、JAMJAMライナーの他にも、さくら観光など、福祉大東口キャンパス周辺の高速バスが移転するようです。

 今の広瀬通ターミナル周辺の発車待ちの路駐高速バスを一掃するために、このヨドバシ新バスターミナルを積極的に活用して欲しいところですが、西口宮交広瀬通ターミナル発着便の延長は今のところは明らかになっていません。

東口高速バスターミナルも元通り?

 これまで工事のため閉鎖されていた、ヨドバシ第1ビル側のバスベイが2か所復活するのかな。

 判明している限りでは、宮古行きの発車バス停が73番に移動するのみで、この復活するバス停を活用する訳ではなさそう。

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 14日までは、エスカレーターを降りた先が、バスターミナル内を横断できる歩道として使われていましたが、ここも使用終了でしょう。

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 以前はヨドバシ第2ビル方面の動線として使われていた、ヨドバシ新ビル側のエスカレーターが、使用再開していました。

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 ただし、振り返った第1ビルの1階部分はまだまだ工事中。地下道への入り口も覆われています。

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第1ビル駐車場への入り口

 まだ、ゲートなどの機器の土台が露わになっており、設置はこれからでした。

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既存の立駐より

 この立駐は、新店舗の位置にプレハブ2階建てのマルチメディア仙台が位置していた時から使用されており、かなり年期は入っていますが、引き続き使用されます。

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 着工が見送られた第1ビルのB棟部分の敷地になります。ここは第1ビルA棟と立駐の間で細長いながらも意外に広い敷地が残っています。

 この土地を使うとすると、もともと計画されていた中層ホテルなどでしょうか。この部分が埋まると立駐とB棟が結ばれ、A棟にも行きやすくなるので、早めの着工が望まれます。

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 なお、立駐の屋上からは、仙台駅が一望です。

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 以上で、先週末の工事中レポートは終了です。この状態から半月で完成させオープンするとは信じられない。

次回は、ヨドバシ第1ビルの概要を取り上げます。


ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その3


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2023年5月16日 (火)

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その1

 GW前オープンが計画されていながら、工事の遅れとテナント部分の入居遅れも含め、いろいろな噂が飛び交っているヨドバシ仙台第1ビルでしたが、本日ようやく6月2日オープンが発表されました。

ヨドバシ.com - ヨドバシ仙台第1ビル開業 「ヨドバシカメラ マルチメディア仙台」2023年6月2日(金)OPEN (yodobashi.com)

 週末に状況を確認に行った際には、『絶対5月中は無理』という状況でしたし、バスターミナルが6月2日早朝到着便と出発便から使用開始とのアナウンスが出ていたことと、アーケードからヨドバシ新ビルに移転する店舗のオープン日から、既定路線の6月2日で発表されました。

 なお、そうはいっても、もっと遅れるかもなぁという状況でしたので、まずはめでたい。 

迫力のある巨大施設群

これは東口の宮城野通からの写真ですが、エスパル東館とメトロポリタンイーストと並び東口の光景をいっぺんさせたヨドバシの巨大な建物。

 この光景を知らない人に見せたら、メイン口と勘違いしてもおかしくないような立派な東口となり、もう駅裏とは呼ぶ人もいなくなるでしょう。

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南東角も建物は完成し、テナントの看板パネルを入れるのみ。このアールがヨドバシらしさを表現しています。

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東口ペデストリアンデッキからの写真。現在の仮店舗である第2ビルも見えます。天気も良く、みんな思い思いに佇んでいました。

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第1ビルと第2ビルの間の東七番丁通。左側1階にはそのバスターミナルが供用されます。
判明しているのは、「ジャムジャムライナー」の東京方面行きの発着。

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既に仙台駅東西に設置されている案内板には、既にヨドバシカメラが表記されています。

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南側のタイムズ立駐より。南側全景。第1ビル駐車場の足元はまだ工事していますが、ほぼ完成しています。

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ヨドバシ第2ビル近くの連絡通路に接続する東七番丁通からのエスカレーターも完成しています。

このエスカレーター経由すると、宮城野通と東七番丁通の長い信号の横断歩道を待たずに仙台駅方面に行くことができるので、体感的にも便利になります。

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本当に、これらの写真を見ると、オープンしていると勘違いしそうな状況ですが。。。

次回に続きます。

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その2

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2023年5月15日 (月)

札仙広福の人口密度比較 その1 福岡都心部編

以前、twitterにて、にゃんこそば氏(@shinagawajp )が


5656map - ごろごろしながら地図を楽しむ @shinagawajp

の中で、

を公開しており、非常に興味深く見させてもらっていました。

 全国各地の人口密度分布が視覚的に分かりやすく、また他都市と比較しやすく、時間があったらまとめたいと思っていたところでした。

なお、2015年時点のデータを用いているので、仙台では東西線開業年度であり、その住居選択への影響がまだ小さい時期です。

仙台とよく比較される「札仙広福」と呼ばれる、各地方のブロック中枢都市について、最初に都心部を。同一縮尺でスクショしています。

仙台市都心部の人口密度

 他都市との比較は最後にしたいと思いますが、まず特徴としては都心部でも市役所北西側、宮町、45号線沿いに比較的高密度な16,000人/㎢ 以上の市街地が分布していますが、大部分は8,000人/㎢以上。都心部以外の地下鉄沿線で高密度な赤色は河原町と長町駅西口位でそれほど過密感がないほか、都心部に隣接する文教地区である青葉山・川内地区がほぼ無人地帯になっているのが目立ちます。

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 都心部の西側と南側は広瀬川で遮られ、北側は仙山線、東側は東北本線と高架化がなされていない鉄道路線で分断。

都心部エリアが比較的狭いことで、地価高騰を招き、郊外化が進んだという負の一面もあります。

 近年高層マンションが都心部に林立することで、人口密度も高まっているかもしれませんが、都心部の居住人口はまだ増える余地はありそうです。

別格の高密度都市福岡

 比較先として、まずは札仙広福の枠組みから一歩抜きん出ている福岡市ですが、都心の天神駅や博多駅周辺はビジネス街及び商業集積地区に隣接する、天神駅の南側(薬院駅周辺)西側(大濠公園を挟んで西新付近まで)、博多駅南側に赤色(1.6万/㎢以上)のエリアがが広範囲に広がっている他、より高密度の紫色(2.4万人/㎢以上)のエリアも目立ちます。

 都心部の他、鹿児島本線の吉塚駅、箱崎駅、西鉄の大橋駅などの拠点性の高い都心近郊の駅周辺も、飛び地で赤色のエリアがあります。

 仙台と比較するのが申し訳ない位の都心部人口集積度の差です。

Centralfukuoka

 基本的に、都心部を東西に貫く地下鉄空港線沿線(天神~姪浜)及び西鉄天神大牟田線(西鉄福岡~高宮)沿いに面的に赤色のエリアが分布している他、2005年に開業し先日博多駅まで延伸した地下鉄七隈線の都心部区間(天神南~六本松)も七隈線開業から約10年の時点とはいえ赤色の高密度エリアが広がっているのが意外でした。

 このエリアは天神からほど近いエリアであり、廃止された旧西鉄路面電車の城南線、その後西鉄バスが高頻度で運行しているなど、七隈線の開業前から高密度の市街地が広がっていたようです。

 

七隈線博多延伸の効果

 3月26日の七隈線延伸開業(天神南~博多)により、この六本松付近から西鉄との乗換駅の薬院までの朝ラッシュ時の混雑率が140%を超えるようになったと、福岡のメディアでは嬉々と取り上げていましたが、そもそもこのような高密度エリアながらも博多駅まで空港線天神駅までの天神地下街を経由した徒歩連絡、もしくは薬院駅からの西鉄バス乗換を強いられるのであれば、頻発する西鉄バスで乗り換えなしで博多駅まで行った方が便利なエリアでした。

Fukuokasubway

 まぁ、2005年の天神南駅以西の暫定開業時には、西鉄バスは地下鉄に対し真っ向勝負に出て、そのためにせっかく2,600億円(220億円弱/km)かけて整備した地下鉄に乗客が転移せず、需要予測11万人の4割という惨憺たる輸送実績を強いられました。


 都心部から片方向12㎞という路線。ラッシュと反対側の福岡大学学生輸送はあれども輸送効率は決して良くない。特に末端の福大前以西は。仙台の東西線のように都心部を貫通する路線は、都心駅に向けての両方向のラッシュが生じるのと比較するとなおさら。


 七隈線は、ようやく開業後15年経過したコロナ前の2019年度で乗客が倍増(4.3万→9.3万/日)しながら、ほぼ同じ13.9㎞の距離であれだけガラガラと言われていた仙台の東西線の開業後4年目の時点と比較すると、利用者の差が1万人程度とほぼ変わらずでした。

 それが、コロナで7万人/日 程度に落ち、4両編成のミニ地下鉄(空港線の通常規格で6両編成の5割程度の定員)でも持て余すような利用状況だったのに、今回の博多延伸を機に西鉄バスが乗務員不足から白旗を上げ、待ってましたと約2割の本数を減便。

 ただでさえ七隈線の博多駅直結で利用者が増加したところに、バス利用客もごっそり定員が少ない4両編成のミニ地下鉄(仙台の東西線と同じ)に移れば、その区間は混雑が増すのが当たり前。せめて以前から西鉄が協調路線をとり、延伸前から七隈線への転移が進んでいれば、博多延伸時に6両化も図れたかもしれません。東京の大江戸線は8両編成とのように、リニア地下鉄は詰め込みが効かないので車両を増やすしかない。

 ただ、そのたった1.4㎞の延伸区間に陥没事故の影響もあり587億円(約420億/km)と、東京都心部顔負けでリニア地下鉄にしては破格の延伸費用をかけ、既存の天神南西側の区間は混雑率が急上昇しながらも、天神南でごっそり下車した後のその延伸区間は空港線と並行しラッシュ時でも余裕がある混雑率。開業1か月の4月末では取り上げられた140%以上の混雑率ですが、5/12の実績では最混雑区間も六本松から薬院までの3区間、混雑時間帯も30分間に短くなり、時差出勤・通学や、空港線やバスへの回帰を含め、バランス良い状況に落ち着きつつあるのでしょうか。


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リニア式地下鉄の雑感

 仙台の東西線もですが、ミニ地下鉄はまず座席数が少なく、例えば南北線が45~48人程度/両 に対し、東西線はたった24人/両 で約半分、ちょっと乗客が増えただけで立ち客が増え混んでいる印象となりますが、その立ち客を収容するスペースが少なく、ロングシートに挟まれた通路ではつり革の2列に皆が掴まった状況だとかなりの圧迫感で(南北線規格だと2列でも余裕あり)で、ドア付近に固まらざるを得ない傾向があり、詰め込みが効かないことから、乗車率140%と言っても通常規格の地下鉄やJR車両と比較しても体感的な混雑感は高いでしょうね。

 そこそこ乗っているように見えるこの東西線の写真でも、車両で30人×4両=120人でこれでも定員388人の約30%の乗車率でしかない。

100%の混雑率でこの3倍以上の乗客、140%でこの4.5倍の乗客を収容できるのか想像がつきません。

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  一方、通常規格で空港線と一体で建設された箱崎線は6両編成ながらも、JR鹿児島本線と並行しているためか空港線と比較すると格段に利用率が低く、その利用者増に寄与すると思われた終点の貝塚駅で接続する、香椎副都心(千早)方面を結ぶ西鉄貝塚線との相互乗り入れ計画も採算性からご破算になり、一方その貝塚駅近接地にJR貝塚新駅が計画されているなどチグハグ感が否めません。

 西鉄の影響力の強さ故に、他の交通事業者との連携がうまく行っていない印象で、ライバル意識が強いためかJR鹿児島本線との交点での乗換駅も建設されず。バス&ライドではなく、都市高速経由の西鉄バスで都心部に送り込む主義など、ある意味独特ではありますが、それが市民にとって便利な状態と言えるのでしょうか。空港の近さと並びバス王国という福岡の独特さを売りにしている面はありますが。

 このような交通機関同士の連携が図られていないということは、需要の高さ故に各交通機関の競争が激しいという面もあったのでしょうが、バスの物量作戦で地下鉄が劣勢だったというのはせっかくのインフラが活かされず、もったいない状況だったのに対し、バスから鉄道への転移により、七隈線の一部区間でも混雑が取り上げられるのは、都市交通のバランスとしても正常な状態への移行途上と言えるかもしれません。

 このシリーズは続けていきます。

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2023年5月 7日 (日)

激化するSC戦争その3 イオンモール名取へ

 仙台圏南部で存在感を増すイオンモール名取。

 2007年2月末に仙台空港アクセス線杜せきのした駅前にダイヤモンドシティ名取エアリとしてオープンし、その後イオングループの再編で現在の店名へ。もう17年目になるんですね。


過去記事


 

試行錯誤が続く

 オープン時は、ジャスコと三越名取店を両端に配する2核1モール形式ながらも、早々に三越名取店が売り上げ不振で2009年に撤退した後に、1階にワールドのフラクサス、2階にコジマ、3階にダイソーとピュアキッズと、百貨店と比べた後継テナントの落差の大きさを感じ、その後も一時期はテナントの撤退と入替が続き順風満帆という訳ではなく試行錯誤していましたが、その現状を打開するために2019年に敷地北東側の杜せきのした駅とのデッキが繋がっていた駅隣接部分に約2万平米の商業床を増床し、現在の約8万平米に。ザ・モール長町&ララガーデンと比較し、一回り大きい規模に。

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過去記事


仙台圏南部でオープン以来ザ・モール長町とララガーデン長町の牙城を崩し続けていながらも、実際に長町の両施設に異変が生じたのは、2019年の名取増床と2020年の新利府オープン後と感じます。もちろん両イオンモールの影響だけでなく、シネコンについては駅前のパルコ2へTOHOシネマズが2016年にオープンしたことも影響としては大きいにしても、イオンモール名取で名取市以南、新利府で宮城野区や若林区西部からの集客が落ちた印象が。


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空港アクセス線杜せきのした駅直結!

 駅を出て、右に曲がるとすぐ入口が見えます。徒歩30秒程度で入ることができ、増床前と比較するとかなり近くなっています。

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 なお、このアクセス線は2021年3月のダイヤ改正で昼間時間帯がきれいに20分間隔となり、杜せきのした駅を通過する快速1往復以外は、仙台方面が20分間隔の等間隔ダイヤとなり帰りの時刻が分かりやすくなったことも、来店者に対する割合は多くはないとはいえ、アクセス線の利用促進にもつながっているものと感じています。

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 これは夕方の時間帯でしたが、17時台からは約30分間隔となり、次の電車時刻を意識していないと厳しくはなります。

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 イオンモール名取については都心部や長町モールへの影響などの問題点はありながらも、評価できる面も多いと感じています。

名取市のイメージアップに

 仙台圏北部と比較してかつては仙南方面地縁者でなければ住居選択で選ばれ辛かった名取市方面。

 理由として、かつては、


  •  車両も古くランダムダイヤかつしょっちゅう遅れるJR線沿線
  •  名取市内でニュータウン的な街が駅遠の高館方面(ゆりが丘、那智が丘等)、愛島方面(愛の杜等)のみ
  •  大型SCが長町モールしかなく、名取市以南の商業環境はロードサイド型店舗のみ。
  •  高校の南北学区制のため、避けられがちの南学区(選択肢が狭く、教育環境が良くなかった)

それが、2007年以降は、


  •  アクセス線の開業による名取以北の増便かつ新型車両の導入で、使いづらいイメージを払拭
  •  これまで仙台圏ではあまりなかった駅近ニュータウン(名取りんくうタウン)が誕生
  •  仙台圏最大の大型モールオープン
  •  高校の学区制撤廃及び共学化で選択肢の拡大(二高も選べるように)

 ということで、震災の影響もありながらも、その後も名取りんくうタウンは仙台駅まで電車で直通20分前後という、泉や富谷のニュータウンと比較しての利便性の高さから、ほぼ新規分譲の余地がないほどの人気となっており、名取市の人口も8万人に迫る勢いです。

 それに、採算性が危ぶまれながらも県が何とか開業にこぎつけた仙台空港アクセス鉄道は、空港利用客だけでは成り立たず、途中駅開発を当てにして事業化にこぎつけたという背景があり、そのアクセス鉄道の利用者も空港利用者の増加とりんくうタウン居住者の増加、そしてこのイオンモール名取への従業員や来店者の利用が相まって、震災前になんとか当初目標の1日1万人に乗り、昼間の2両編成での混雑が問題になり4両編成への増結が行われる位になりました。

 単独では難しかった空港への鉄道アクセスの整備・利用客の確保に貢献しているという点も、社会的意義は大きいと感じるところ。

 なので、某町の無駄に巨大なSC(近くの人は便利かもしれないが、仙台都市圏として害が大きすぎる)と異なり一定の評価はしています。

回遊性の高いショッピングモール

 増床前の当初から、イオンスタイル側の核(西側)とユニクロ・コジマ側の核(東側)を3層で幅の広い吹き抜けの専門店街で結び、この吹き抜けを通じて特に意識をしなくとも吹き抜けを挟んだ上下階を含めた店舗を認識しやすいというのがメリットで、来場者及び出店しているテナントからすると死角となる店舗が少ないことが、回遊性の弱い長町モール&ララガーデンと比較しての強みと感じます。

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 なお、増床部分は吹き抜けなしのクローズドモールになっていますが、特筆すべきは曲線を描いている幅の広い通路で、ゆったり歩くことができるほか、通路の先の店舗も把握しやすくなっています(写真は増床時のもの)。また休憩できるスペースの多さも感じます。

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専門店の構成(長町モール&ララガーデンとの比較)

 イオンモール名取と長町モール&ララガーデンの専門店については、両方に展開しているところが多いですが、気づいたところを。

 ユニクロとGUは、旧三越名取店食料品売り場(その後ワールドが運営するフラクサス)だった1階の広大な売り場を分け合って店舗を展開しています。

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 一方、長町モール及びララガーデンにはこのユニクロ・GUの両ブランドはありますが、ユニクロはララガーデン1階、GUはパート2の1階と、わざとなのか回遊しにくい商業施設群の両端に位置しています。

 その点、両方をはしごして見比べる気はおきず、その点イオンモール名取の方が利用しやすく感じます。

 一方、皮肉にも長町モール本館3階から撤退したFrancfrancの跡に入った3COINS+plusが、皮肉にもイオンモール名取では上下階に展開しています。

 なお、3coins+plusの規模としては、HPによると長町モール(超大型店)>イオンモール名取(大型店)とのこと。

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その他、両方のSCに展開している全国展開の専門店・テナントは多いです。

両方に出店: 
 雑貨 無印良品、3coins+plus,GLOBAL WORK、ダイソー、studioCLIP、yogibo
 ファッション ライトオン、ユニクロ、GU、タカキュー、ハニーズ、ORIHICA
 スポーツ・シューズ ムラサキスポーツ、ASbee、ABCマート ムラサキスポーツ、ASbee、ABCマート
 その他 島村楽器

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一方、

片方のみ出店
 長町モール&ララガーデン ロフト、H&M、トイザらス、アカチャンホンポ、セリア、ディズニーストア、212KITCHEN STORE など
 イオンモール名取 Francfranc、ニトリデコホーム、コジマ&ビックカメラ、ビレッジヴァンガード、スポーツオーソリティ、STANDARD PRODUCTS など

 なお、ブランドが異なる同業種の専門店については、シネコン(ムービックス、イオンシネマ)、書店(紀伊国屋書店、未来屋書店)などがそれぞれ出店しています。

 飲食店・食品系については割愛しましたが、各SCの色が出ていますね。意外に長町モール&ララガーデンのみに出店している専門店が多い一方、イオンモールの方が駐車場無料ということで滞在時間が長く買い回り品に強みがある印象で、家電店やスポーツ用品はイオンモール名取に強みがあります。

 ただし、それぞれのSC内になくとも、近隣に単独ロードサイド店として存在する場合もあるので、あくまでもワンストップで買い物ができる参考として見て下さい(トイザらス&ベビザらスは、イオンモール名取東側のアクロスプラザ内にあり、逆に長町モール近隣のあすと長町にゼビオとヤマダデンキがあるなど)

空きテナント状況

 勢いがあるように見えて、増床棟2階において空きスペースもありました。

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 フロアマップを見る限りでは、1階は空きスペース無しですが、2階と3階に計6区画あり、特に最上階3階のピュアキッズ側(東側)に4区画が集中しているなど、まんべんなく人の流れがあるようで一部弱いエリアがあるようです。

 


イオンモール名取|フロアガイド (natori-aeonmall.com)


 

 長町モールでも人の流れが弱いアウトドアスポーツ館の状況は厳しいですが、基本的に平日と週末の落差が小さい長町モール&ララガーデンと比較し、イオンモール名取は平日の弱さ故に週末頼みという、周辺人口や立地条件の差もあり、テナント料の高さから期待される売り上げのハードルは高いのかと。まぁ、一定程度の空きテナントは商業施設の新陳代謝のためには必要ではあります。

今後の両SCの行方

 仙台圏においては、今後イオンモール名取や長町モール&ララガーデンのような巨大SCが新規立地する余地はなさそうです。

 というのも、雨宮のイオンモールや、東西線六丁の目駅近くの仙台工業団地跡に出店が見込まれているららぽーとも、敷地面積の制約から、せいぜい長町モール本館クラスの規模(店舗面積4~5万平米)に留まるためです。


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 もちろん、郊外だけではなく、郊外に対する都心部の商業機能も充実していって欲しいところですが、1か月程度延期となっているヨドバシ第一ビルオープンが控えているにせよ、それ以外の都心部の構想中の再開発(旧さくら野、藤崎、フォーラス、イオン仙台店等)は大分先の話となってしまうことから、他の地方政令市での札幌駅や福岡の博多駅ビル、新潟市の万代シティのように都心部のワンストップで買い物ができる都心部のSC機能が弱い面がある以上、郊外でのファミリー向けの買い物需要を満たすSCはある程度は必要なので。

 そうすると、両者が郊外型かつ駅前SCとして切磋琢磨しながら共存していくことが望ましいと考えています。

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2023年5月 6日 (土)

GWで楽天モバイルパークへ

 今シーズンは、打線が低調で投打がかみ合わず、下位に低迷する楽天イーグルス。

 昨シーズンはGWまでの快進撃11連勝などで、優勝を狙えるか?という期待を抱かせながらも、GW以降の急ブレーキで、最終的にはGW前に得た貯金をほぼ吐き出してしまい、CS進出も叶わずというストレスのたまるシーズンでした。

 一方、今年は低空飛行のスタートから、ようやくGW前位から西武とロッテにそれぞれ2勝1敗で勝ち越し、徐々に借金を返済しつつあり、右肩上がりになれば楽しめるかなと思いながら、GWの平日に楽天モバイルパークで観戦してきました。

 観戦したのは外野のバックスクリーン付近で人工芝敷きのピクニックエリア。10人まで入れるとはいえ、ゆったり見れるのはせいぜい5~6人位までか。試合自体は見やすい席でした。

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岸150勝達成

 好投しながらも援護がなく、偉業達成が持ち越しになっていましたが、この試合は珍しく打線の援護が効果的。

 球場周辺で子どものファンクラブ特典を交換したり、スタグルを物色していたら、結局球場に入ったのは18時半ころで、既に2点の援護が!

 途中で売店に行った際にロッテファンの歓声が聞こえ、嫌な予感がしたところ、ポランコにソロホームランを浴びてましたが、8回にフランコの2点タイムリーで何とか息をついて、岸も8回97球で完投を狙えるかという出来。

 その時点で5-1と4点差だったので、松井裕樹は温存して宮森で締めようとするものの、ヒット2本とフォアボールでアップアップで結果的に松井裕樹セーブのシチュエーションとなり、1発で同点のいやな展開ながらも、さすがに無失点で締めてくれました。

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本当に電光掲示板の真下。

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 楽天の試合にまともに子どもを連れてきたのは今シーズンが初めて。ベガルタの試合には何度も連れて行ったけれど、結局興味を持たせられずに来なくなっていましたが、楽天モバイルパークは試合に飽きてもスマイルグリコパーク に遊びに行けるという緩いところが気に入ったようで、最後まで試合を見ることができました。そして、ビクトリーセレモニーも初体験。これで試合後の帰宅混雑を分散させる効果もありますね。

 ベガルタもスタジアムパーク構想として、七北田公園との連携を目指して動き始めているので、子供連れでも楽しめるスタジアムとして楽天を参考にできるところは真似して欲しいもの。佐々木社長を退任させて仙台市役所OBの板橋社長が就任したということは、このミッションのためと思っているので。

【楽天イーグルスの勝利を光で祝う】VICTORY CEREMONYを開催!(イベント情報追加!) | 東北楽天ゴールデンイーグルス (rakuteneagles.jp)

久々の観覧車

 以前グリコパークを目的に来た時は、観覧車やメリーゴーランドなどのアトラクションは有料で、正直高いなぁと思っていたところ、今はそのアトラクションはほぼ無料になっており、行列はありながらも気軽に乗れるようになっています。

スマイルグリコパーク&観覧車 (2017.5.5)

 試合終了後で待ち時間がそれほどなかったので、久々に乗ってみました。

 試合終了後、セレモニーを見た後で30分以上過ぎていたので、内野方面ほぼ人がはけた後。

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 新球団の誕生から早くも19年目のシーズンで、球場も老朽化が否めない部分も多いながらも、毎年の改修や運営の変更などで、飽きさせない部分があり、コロナ明けで生観戦様子見の方も多いのでしょうが、その日も21500人とGW中の平日にしてはまずまずの入り。仙台の気候はGWから観戦にちょうど良くなり、観客動員も伸びてくる傾向にあります。

 今シーズンは成績が不調ながらも、徐々に打線が繋がりつつあるので、2万人をコンスタントに超えることができればと。
 しかし、石井監督の表情を見ていると、昨年に続き大丈夫かな?とは思ってしまいます。ベテランに頼り若手をうまく使えない状況が続き、チームの底上げがなされない状況から、ファンとしても見ていて辛い状況に。日ハムも復調気味で最下位脱出争い中、4位の西武の背中が見えてきたので、少しずつ順位を上げて行って、シーズン終盤まで楽しませてくれればいいなぁと、緩い気持ちで応援しています。

【おまけ】帰りの仙石線アクセス(15分待ち)

 帰りはいつものように仙石線宮城野原駅から仙台駅経由で長町駅までスムーズに行けば乗換込みで15分の道のりですが、子ども連れということもあり宮城野原駅での狙っていた電車21時23分発に間に合わず、結局21時38分発まで10分以上の待ちぼうけを喰らい、結果的に長町駅到着は21時55分と30分もかかり疲れが。。

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 いつもであれば混みあう時間帯ながらも、さすがに20時半に試合自体は終了してから1時間後なので、ホーム上はこのようなまったりした状況。相変わらず臨時列車はなく毎時4本で15~20分毎の運行は何とかならないのかとは思ってしまいます。

 シャトルバスも乗ってしまえば仙台駅まで片道5分だし、行列から乗車をあきらめても仙台駅までゆっくり歩いても25分ということからうまく分散している面はあるので、改善は見込めないのでしょうね。

楽天生命パークへの仙石線アクセスについて(2019.8.13)

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2023年5月 5日 (金)

激化するSC戦争その2 正念場のザ・モール仙台長町(2)

前回の続きです。



強みである地下鉄長町南駅直結

 毎日1万人以上の乗車客を誇る地下鉄南北線長町南駅に地下部分で直結しているというメリットは大きいところ。駅改札を出たところに、左はザ・モール、右はララガーデンと誘導案内があります。

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 ザ・モールへの入り口は広々とした空間が広がっており、エスカレータも2人横並びが上下設置されています。

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 一方、2009年のララガーデンオープン時に設置された地下鉄連絡通路。

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 ザ・モール口と比較するとこじんまりとした印象で、エスカレータも1人横並び用。でも、ララガーデンは定期借地活用なのに地下鉄直結動線まで整備したのは、コンペでの提案内容に含まれていたのでしょうが、ザ・モール側に対抗して地下鉄利用客を誘客するためには必要だったのかと。

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4館の位置関係について

ザ・モール本館とパート2及びアウトドアスポーツ館、そしてララガーデンの位置関係は以下の通り。

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 だいたいモール&ララガーデンに行くときは目的買いが多いので、個人的には全館をぶらぶら回るというのは少ないです。

そのため車で行くときは近い駐車場に停め、本館&ララガーデン、もしくは本館&パート2という感じ。

 パート2とララガーデンのハシゴはよほどのことがない限りはしない。というのも混みあう本館3階を経由しての相互移動がだるすぎるため。

 前回も触れていますが、まだ本館とララガーデンの移動は2階と3階に連絡通路がありますが、本館とパート2の移動は3階の連絡通路のみ。

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 そして2階レベルでは直接連絡されず、3階の連絡通路もしくは1階レベルで外を歩く必要があり、正直本館の2階は自然と避けてしまっています。これまで買い物をした覚えがほぼありません。本館の1階と3階はよく使うのですが。
 

 パート2の2階は無印やセリアなど良く行きますが、混みあった3階の連絡通路経由で行くのがだるく感じます。さらにパート2の1階はなおさら。

充実の専門店群

 このような建物の配置のため、動線が間延びし効率が良くないという点はありながらも、モール本館とパート2、そしてララガーデンを合わせると、日常生活に必要な機能がほぼ揃います。

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 ザ・モール側は、紀伊国屋書店、GU、トイザらス、H&M、ディズニーストア、無印良品、ライトオン、Asbee、ムラサキスポーツ、Seria等。

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 ララガーデン側には、Loft、アカチャンホンポ、ユニクロ、ABCマート、Vie FUJISAKI(藤崎の小型店)、ダイソー、また商業フロアではないですが、4~5階にはコナミスポーツクラブが入っている他、仙台市の子育て支援施設「のびすく長町南」も入居しているのは、小さな子供連れにはポイント高し。最近のSCに導入されているクリニックモールもあります。

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 ララガーデン部分については、明らかにザ・モール部分と比較するとテナントリーシングのノウハウの差なのか、グレードの高さを感じます。特に2階はロフトの小型店がある他、かつザ・モール側にはないようなファッションブランドが並んでいます。3階の飲食店街も、ザ・モール3階の飲食店よりは魅力的。1階も藤崎の小型店をはじめ食に関しちょっとした贅沢を楽しめるような店舗が並んでいるなど、全体的ザ・モール側と比べるとワクワク感を感じられるテナント構成になっています。絨毯の柄も落ち着いていて、シックな雰囲気が。泉パークタウンのタピオに通ずる雰囲気を感じます。

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20周年リニューアル後の現状

 ザ・モール仙台長町は、約5年前の2017年秋に20周年リニューアルと称し、本館3階の西友直営売り場縮小と専門店導入、2階へのH&M導入(旧さくら野百貨店からの移転)、1階フードコートの拡大などを行いました。ララガーデンも2016年に2階を中心とするテナント入れ替えを行っています。


過去記事



  ザ・モール部分については、5年前のリニューアルで本館3階に出店した目玉的なミニテーマパーク「ひつじのショーン」及び館内移動した「Francfranc」がともに撤退という状況。同時期に旧西友直営部分にオープンした「トイザらス」と「ASBee」は残っていますが、正直こんなに見切りが早いとはという感想でした。

 パート2に集めていた雑貨をばらけさせたのが裏目に出たような。Francfrancは一番町平和ビルとイオンモール名取が最寄店舗に。Francfrancは価格帯が高目ですが、かつては雑貨店の代名詞のようなブランドだったので、寂しい限り。ただ、100均や300円均一などのコスパが高いプチプラ商品に対しての競争力が弱くなっていたところで、そのFrancfranc跡には、4月28日に「3COINS+plus」が超大型店として出店。ある意味トレンドに沿ったテナント入れ替えで、オープン後訪れた際には賑わっていましたが、向かい側に既存の300円ショップ「illusie300」があるので、相乗効果になるか、共喰いになるかは正直未知数。

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 ひつじのショーンの跡は、キッズコーナーに。ターゲットは同じにしても、広いスペースを持て余しているような印象です。
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 出店時は市内唯一だったH&Mも今はパルコ2に出店しているし、ファストファッションとしては、ユニクロとGUという両ブランドがSC内に出店している中で、本館2階の南端という目立たない場所というのもあるけれどちょっと集客が弱いかなと。

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苦戦するアウトドアスポーツ館

 本館に2階部分で接続しているアウトドアスポーツ館ですが、LLビーン及びゴルフ練習場のみで寂しかった1階に続き、2階のオープン当初から入居していた核テナントの一つであるスーパースポーツゼビオが1月下旬に撤退しました。

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 スーパースポーツゼビオ自体は、震災1年後に現在のあすと長町店をオープンさせた時点から、1㎞程度しか離れていないモール店は閉店させるのではと予想していましたが、そこから11年もこの至近距離で併存させてきたのが意外ながらも、両店舗が併存可能な状況ではなくなり、契約期間を踏まえ効率化を図ってきたのかと。なお、あすと長町店も定期借地で20年なので、もう契約期間の半分を超えていますが、ゼビオアリーナ敷地を含め契約延長を見越しているのかな。


過去記事


 なので、この閉店自体には驚きはないものの、アウトドアスポーツ館2階の全部を占めていたゼビオのスペースはどうするのだろうか。

 ここも、ただでさえ存在感が薄い本館西友直営売り場に隣接した2階の西端と回遊性に難がある場所なので、よほど目的買いを期待できる強力な核テナントを誘致するか、賃料を下げてでも中山イオン別館に1年前にオープンしたジョイポリスのような広いスペースを埋めることができるテナントを呼んでくるか。

 アウトドアスポーツ館という名称に拘ると、テナント誘致に制約が大きく厳しいので、館自体の名称を変更してでも、幅広い業態で検討した方が良いのではと。


【2024/6/10追記】

 結果的には2023年秋にアルペンアウトドアーズがオープンしました。広い面積を生かしたアウトドアショップ。館名の変更には至らずでした。


 

吹き抜けモール空間について

 イオンモールではスタンダードなこの3層吹き抜け空間。25年前のザ・モールオープン時としては斬新で驚いた覚えが。

 ただ、今となってみると、吹き抜けの幅が狭く上下階のテナントを(イオンモールのように)一望し認識できるわけではないこと、商店街的な小規模テナントが多く、構成としては雑多な印象を持ちます。

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 3階建てというのは泉中央のアリオやセルバのような5~6層多層階店舗と比較すると位置関係を把握しやすく、郊外型モールの王道的なフロア構成ですが、この吹き抜け部分以外の専門店街には分かりやすいメイン動線がないことが、回遊性についてのウイークポイントになっているような気がします。また、専門店配置について、繰り返しとなりますが、


  •  パート2の2階に集めていた雑貨売り場を本館3階に分散させた上に、ロフトはララガーデンにあるなど、回りづらくなったこと。
  •  ユニクロはララガーデン1階、GUはパート2の1階と両端に位置していること。
  •  建物間の連絡通路が狭く、常に混雑していること。

 など、西友側と三井側で連携しているとはいえ、別々の商業施設で建物も分かれていることからの限界も。

 

イオングループの侵攻に防戦一方

 地元に支持されている来店頻度が高い巨大モールではありますが、買回り品というよりは最寄り品(日常的な生活必需品)の購入先として選ばれている印象があります。

 郊外型SCにおける買回り品需要が、名取以南、中田・柳生・四郎丸⇒イオンモール名取、宮城野区・若林区東部⇒イオンモール新利府に奪われ、商圏が太白区と青葉区南部・若林区西部(都心周辺)に縮小してしまったが故に、最盛期と比較すると厳しい状況で、買い物の場としての華やかさが失われつつある印象が。

 イオングループの戦略として、イオンモール名取を仙台圏南部での一番店としての地位を強固なものにするために、仙台周辺への包囲網的な出店によりかつては仙台で敵なしと言われたザ・モール(&ララガーデン)の商圏と売り上げを徐々に削り、次に雨宮の東北大農学部跡地への出店で都心周辺からのワンストップショッピング需要を奪い、最終的にグループ会社であるイオンタウンを1km離れたあすと長町に出店させ、ザ・モールのお膝下である太白区からの売り上げを少しでも奪うことで、とどめを刺そうとしているように感じています(以前はザ・モール&ララガーデンに対し敷地面積1.5ha(北側12街区)+0.6ha(南側17街区)と規模が劣り勝ち目がないため、出店を急がないのかと思っていましたが)。


過去記事

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 このシリーズの続編としては、そのザ・モールのライバルであるイオンモール名取について改めて考察したいと思います。駅前立地かつ回遊しやすい3層吹き抜け形態という、数年前の増床により完成した大型モールの理想形というのを改めて感じた次第。

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2023年5月 4日 (木)

激化するSC戦争その1 正念場のザ・モール仙台長町(1)

 来月コロナの感染症法上の分類が5類に移行することが正式に発表され,世間はGWということもあり,すっかりコロナ明けムードです。

 街中の飲み屋も,買い物客もコロナ前とはいかないまでも体感的に8~9割まで戻ってきている状況で,どの事業者もコロナ禍でのダメージを取り返そうと必死のところ。

 その中で,仙台近郊のSC業界は名取,新利府,富谷と,イオンモールによる包囲網が完成しつつあり,とどめとして東北大雨宮キャンパス跡地への進出計画はあれども,土地を取得してからたな晒しというお得意のイオン戦法で,虎視眈々と着工のタイミングを狙っています。

オープンから25年。ザ・モール仙台長町

 そのイオンモールに対抗するSCとして,仙台市内で名前が挙がるのが,長町南のザ・モール仙台長町とララガーデン長町。

 当時の東北特殊鋼が村田町に移転した南北線長町南駅に隣接したまとまった一等地に1997年オープンしてから早25年。売場部分は地上3階建てで、主に北側半分を西友直営売り場、南側半分を専門店街とするなど、GMSを核店舗としながら仙台初出店の紀伊国屋書店をはじめ専門店部分も充実させた、当時の仙台ではなかった店舗構成と店舗面積でした。

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 その後2000年にパート2を増床し、本館で不足していた集客力のある専門店と当時としては先駆け的にシネコン(MOVIX)を導入し,仙台圏SCとしての一番店の地位を不動のものとしました。

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陳腐化しているザ・モール形態

 当時の西友のショッピングモール形態として、全国各地に展開したこのザ・モール。

 しかし、ザ・モール形態は各地で陳腐化し、東京都下の瑞穂、愛知県の春日井、北九州市の小倉など全てこの業態としては残っておらず、仙台の他Livinが核店舗の郡山に展開しているのみで東北にしか残っておらず、結果的には成功したとはいえない形です。西友のウォルマート化で、安売りを前面に押し出した形となりながら、SC展開のノウハウは失われたような印象。

 その中でも、仙台長町店は全国のGMSを核としたSCとして売り上げが全国一となったこともあり、周辺の稠密な人口、幹線道路が交差し地下鉄駅が直結する交通条件、仙台都心部にワンストップで買い物ができるSCが存在しないことなどから、当初は敵なしで商圏が山形や福島に及ぶと言われていましたが、2007年2月末にダイヤモンドシティ名取エアリ(現 イオンモール名取)が仙台空港アクセス線杜せきのした駅前にオープン後、福島県や仙南に及んでいた商圏がごっそり削られました。

ララガーデン長町のオープン

 その後、ザ・モール仙台長町の建物を所有する東特エステートが隣接の仙台市有地(旧音楽堂予定地)の土地活用コンペに応募してパート3としての拡張をもくろむも,結果的に三井不動産が選定され,その土地には2009年にララガーデン長町が出店したことで、ザ・モールに不足していた高感度の専門店が加わり、結果的にモールのパート3としてオープンさせるよりも、ララガーデンとして三井不動産のリーシング力がプラスになり、イオンモール名取に対抗できていた印象でした。

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 両SCは連絡通路を通して一体の商業施設として運用されています。

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 本館とパート2の通路が3階部分のみであるのと比較し、本館とララガーデンは2階と3階の2フロアで接続しているので、建物間の回遊性は却ってこっちの方が上だったりします。

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 2016年からザ・モールのSCのマネジメントはJLLに委託され,2017年には20周年リニューアルで,本館3階を中心にミニテーマパーク「ひつじのショーン」やトイザらスなどを導入しました。


過去記事


 ザ・モールとララガーデンの延べ店舗面積 計 約64,000平米(内訳:約46,000平米【ザ・モール】+約18,000平米【ララガーデン】)とかなりの規模であり、先日記事にした,泉副都心のアリオ・セルバ・セルバテラスの商業集積の延べ店舗面積 計 約35,000平米(内訳:20,000平米【アリオ】+約10,000平米【セルバ】+約5,000平米【セルバテラス】)と比較すると、規模の強みと都心部を含めた周辺人口の稠密さ、駐車場が3時間まで無料という行きやすさという優位性があり、何とかイオンモール名取に対して対抗してきたところですが、近年、特にコロナ禍においてテナントの撤退が相次ぎ、新陳代謝がうまく行っていない印象となっています。


過去記事

 ザ・モール仙台長町の考察については、次回に続きます。



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