ヤマダ「テックライフセレクト」あすと長町にオープン その2
令和4年11月3日に,注目の中オープンした,ヤマダデンキ「テックライフセレクト」仙台あすと長町店。
前回記事
オープン後の大盛況の週末が過ぎ,一旦落ち着いた平日でしたが,また12日土曜日からオープンセール第二弾が始まるものと思われます。
売場レポート
11月3日と5日の2日間にわたり,店内を回ってみました。
1階から3階にわたり展開されている売場ですが,ヨドバシ仙台のように高い棚がそれほどないので(おもちゃ売り場除く),比較的向こう側が見渡せ,どこに何が売っているのかが把握しやすい売り場に感じました。
フロア構成と配置は以下の通り ↓
1階はザ家電店
目玉のスマホ・PCが入り口側で,奥側が大型テレビなどのAV売場が広がっています。
油断すると,各スマホキャリアの派遣スタッフから勧誘の声掛けが凄まじく,各社かなり力が入っていました。
PCコーナー近くには,ゲーミングPCやチェアの特設コーナーもあったり,ヤマダデンキとしても,来春のヨドバシ新ビルオープンに向けたフラッグシップ店舗として,かなり研究を重ねて開店にこぎつけたことが伺える売場づくりでした。
2階は生活家電を中心としたフロア
関連した生活雑貨やダイニングセット,リフォーム関係が展開されていました。
ずらっと並ぶエアコンは壮観でしたが,他の大型店並みの品揃え。冷蔵庫や洗濯機などの方が他店と比べた品ぞろえの良さを感じました。
家電はそれほど頻繁に見に行くことはなくとも,ニトリにあるような生活雑貨が並ぶコーナーがあるのは,近所の住民にとっては普段使いができ,助かる品揃えです。フライパンは地域一番をアピールしていました。
手前側の目立つところには,大塚家具プロデュースのダイニングセットがズラリと。キッチン繋がりで,3階の家具フロアとは離れて設けられました。その隣には,リフォームコーナーで,ユニットバスやIHクッキングヒーターなどが並んでいます。
なお,自転車売場に期待していましたが,高額の電動自転車中心で,電動以外はママチャリなどが1列あるのみ。パーツはそれなりにあります。
3階は大塚家具&充実の玩具・ホビー売場
何といっても,目玉としてはこの大塚家具の復活はニュースバリューあり。
単なる大型家電店としてではなく,生活をまるごと提供する店舗「Tecc Life Select」として,系列に入った大塚家具も同居させたのはヨドバシなど他店と差別化できますね。価格帯はやはり10万円超が基本でウインドーショッピング中心になりますが,仙台駅付近にあった旧店舗は名前の記入が必要という敷居の高さで入ったことさえもありませんでしたが,それに比べて敷居が低く,気軽に見て回ることができるのは,相乗効果があるのでは。
一方,玩具・ゲーム・ホビー売場は,大画面でゲームが体験できるブースや豊富な品揃えの売り場で,常に子供達を中心に賑わいそうで,実際夜遅くでも混雑していました。家族連れできても,子供にこのフロアで待っていてもらい,家電などの相談・買い物をすることができるのは,複合型店舗ならではのメリットが。
店舗入り口には,24時間受け取りロッカー
この店舗の売りとして,売り場とネット通販の融合が進んだ点があります。他店舗でも実施していたけれど,売場の値札をスマホで読み取るとネットでの価格も表示され注文可能になる点や,ネットで注文した商品の受け取りが可能であることなどで,特にこの24時間受け取り可能ロッカーは近場住民としては使い勝手が良さそう。11月14日から稼働のようです。
あすと長町への波及効果
仙台市の南部拠点であるあすと長町ですが,これまでは
スーパー+ドラッグストア+タワーマンション群
というベッドタウン的なイメージが強くかったところ。
加えて,対外的な集客を見込める施設としては,IKEA仙台を筆頭に,イベント開催時はゼビオアリーナ仙台(+杜の広場)・PIT仙台と,ちょっと性質が異なる仙台市立病院という構成でしたが,これにヤマダの大規模店舗が加わりました。
先週末に気づいたのは,あすと長町大通り線を歩く人たちの多さ。近所の住民が多いにしても,長町駅からこのヤマダデンキまでの人の流れも相当あり,IKEAも普段の休日と比較して混んでいる印象が。ヤマダデンキの袋を持った人もおり,ハシゴ客も一定数いたのかなと。
あすと長町は南北に長いせいか,クルマや自転車頼みになり,歩きでの回遊性に弱いところがありましたが,ここにヤマダがオープンすることで,JR・地下鉄長町駅からIKEAとヤマダを回遊し,JR太子堂駅から帰るというルートも構築できるなど,あすと長町全体としての賑わいづくりが見込めるのでは。大規模な複合店舗という話題性もあり,しばらくは週末を中心とした混雑が続きそうです。
なお,ヨドバシ仙台という敵なしの家電店が仙台駅東口に立地し,さらに来春新ビルをオープンさせる状況に対し,あすと長町に出店したこのヤマダは人口稠密な長町エリアを中心に太白区以南をターゲットとした広域型フラッグシップ店舗として,クルマでも電車でも自転車でもというバランスの良さを売りに,まず郊外でのライバル ケーズデンキにプレッシャーをかけ,ヨドバシとは形としては対抗するそぶりながらも勝ち目はないので棲み分けすることを目指しているのかなと。
太白区の中心であるこのエリアは人口稠密エリアながらも,長町南の電撃倉庫閉店後の10年以上は家電量販店空白地帯だっただけに,鈎取や4号バイパス方面の郊外型店舗や仙台駅前ヨドバシに流れていた潜在的需要は大きいものと思われ,この店舗は成功して欲しいと切に願います。
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