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2022年9月15日 (木)

仙台市地下鉄 来夏に減便へ

 今朝の河北新報の朝刊一面に掲載されていたこのニュース。

 恐れていたことがやってきたと。

 2020年度は,コロナにより,前年度比2割以上の利用者減となりました。


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 2021年度もある程度戻った通勤通学時間帯の利用に対し,平日昼間や週末の利用の戻りが想定より進まずというのは,祭りなどのイベントなどが縮小開催の七夕以外引き続きほぼ中止となった上,プロスポーツも観客数限定で1万人以下での開催を強いられたり,ライブなどの開催の動きも鈍いなど,まだマインドが戻っていなかったことが挙げられます。

イクスカポイントの廃止

 先日,仙台市交通局より,イクスカの利用回数に応じたポイント付与の廃止が突然発表されました。

市交通局の地下鉄やバスでは,利用回数に応じて最低5%,最大25%の翌月以降のポイント付与があり,250円区間で毎月20日間往復利用すると,概ね千円弱のポイントが付与されていたので,1乗車あたり約20円分は戻ってきた計算。実質230円で乗車しているようなもので,高い地下鉄ながらも利用促進効果がありました。

 それが,乗り継ぎポイントは残るにせよ,通常の利用回数に応じたポイント廃止というのは,結構痛すぎる。

 先に,札幌市営地下鉄では,ICカードSAPICAのポイント付与率減少が発表され,一律10%から3%へ変更されるとのことでした。よって,仙台でも同様に付与率の減少を覚悟していながらも,まさかゼロになるとは,厳しい利用状況なのだなぁと再認識したものでした。


 これまで定期を買っていなかったのは,地下鉄とJRが利用できる長町エリア故。行きは地下鉄一択で,普通に職場から帰る時は勾当台公園から地下鉄ながらも,藤崎付近に用がある場合は東西線の青葉通一番町駅から仙台駅乗換,たまに仙台駅前で買い物して帰る時はJR,気まぐれでバスというように使い分けをしているので,定期だと縛られるのが嫌というのが理由でしたが,ポイント付与廃止となれば足が出てしまうので,勾当台公園からの地下鉄定期を買わざるを得なくなりそうです。


 定期を買わず,バス乗り継ぎをしない方にとっては,イクスカの存在意義が本当になくなり,スイカに一本化した方がわずらわしさもなくなるということに。

平日昼間と土日祝日が減便に

まずは,その河北新報の記事を


【独自】仙台市地下鉄、来年7月から運行本数削減 乗客数低迷受けコスト減図る

仙台市交通局が、市地下鉄南北線と東西線の運行本数を減らすダイヤ改正を2023年7月1日に実施することが14日、分かった。平日の日中や土曜休日の運行間隔を広げる。新型コロナウイルスの影響による乗客数の低迷、燃料費高騰を受けた電気料金の上昇などで厳しさを増す経営状況の改善を図るのが狙いとみられる。

平日10本減

 運行間隔が変わる時間帯は南北線、東西線共通で、平日の午前9時半~午後4時、土曜休日の午前7時半~午後10時。7分半の間隔は8~10分となる。平日朝夕の通勤通学時間帯と深夜の帰宅時間帯は現行の間隔が維持される。始発、終着時刻は変わらない。

 ダイヤ改正後、南北線は平日が10本減の157本、土曜休日が22本減の113本。東西線は平日が10本減の140本、土曜休日が23本減の112本となる。

 減便に合わせ、東西線は最短15秒の駅停車時間を20秒に延長し、高齢者や障害者らの利便性向上を図る。市は今後、地下鉄各駅のほか、市広報誌「仙台市政だより」や交通局ホームページで改正内容を周知する。

 市地下鉄の乗客数は22年度に入っても、コロナ前の19年度を下回る。特に日中は19年度比で8割に満たない時間帯もあり、市は運行間隔を広げても混雑の可能性は低いと判断し、減便を決めたとみられる。(2022/9/15河北新報朝刊より引用)


7分半間隔の時間帯⇒8~10分間隔に

 東西線開業の際に,南北線も従来の平日昼間&土休日が7分間隔から7分半間隔に減便されながらも,毎時の発車時刻が統一され使いやすくなっていました。

 しかし,今回の報道によると,8~10分間隔になるとのことです。

 昼間8分間隔は,以前に横浜市営地下鉄沿線に住んでいた際に経験していましたが,2時間で15本ワンサイクルとなり,やはり分かり辛さは否めませんでした。昼間10分間隔は,コロナ前に名古屋市営地下鉄の一部閑散路線で導入されたことが当時話題になっていましたが,仙台では利用客が少ない東西線だけでなく,代表路線の南北線でも10分間隔が導入されるというのは衝撃。

 ポジティブに考えると,10分間隔は,毎時の発車時刻が非常に覚えやすくなる点でプラス。

 とはいえ,例えば勾当台公園から仙台駅への利用など,乗車3分間程度という利用の際に10分待ちに遭遇する可能性があるのであれば,頻発する120円パックのバスに乗ってもそれほど所要時間が変わらないこともありえます。イメージ的にも待ち時間がかなり長くなる印象が。

 南北線自体の利用者数はコロナで減少したとはいえ,それでも震災前後のどん底の利用者数の15万人程度に戻っただけ。そうするとやはり東西線が足を引っ張っているという面が大きいのでしょうが,交通局としての経営状況から,東西線だけ減便という訳にはいかなかったのか。

 南北線も減便すれば,現在計画されている新造車両数も削減できるという読みがあるのかもしれません。

本数は平日10往復減,土日祝日22~23往復減

 減便の本数は,


平日は南北線・東西線とも10往復,

土日祝日は南北線は22往復,東西線は23往復


とのこと。また減便対象時間帯は,


平日は9時半~16時

土日祝日は7時半~22時


 が,8~10分間隔になるとのことですが,そもそも,どの駅基準の時間帯なのか不明。

 仮に対象時間帯で全て10分間隔になると仮定すると,減便数が示された本数を越えてしまうので,大部分が10分間隔になりながらも移行時間帯に8~9分間隔になるという予想に行きつきました。

南北線での予想

 車両基地に近い富沢駅が減便時間帯の基準となると仮定し,時刻を予想してみました。

平日は9時半から16時発の時刻を計10本減便した場合です。

Photo_20220915232302

土日祝日も,7時半以降の時間帯を8分間隔にし,10時以降を10分間隔にすると,22本減となりました。

なお,もともと21時台は10分間隔になっていました。

Photo_20220915232301
 分かりやすい面もありますが,やはり乗車時間の短い地下鉄で10分間隔というのはちょっと残念な面があります。

 来年7月の実施に向けて,交通局HPや市政だよりで周知していくとのことなので,この方針は本決まりなのでしょうが,最近はwithコロナで各種のイベントも感染者数が高止まりの状況でも,七夕,ジャズフェスと実施され,おそらくページェントも決行するでしょう。プロスポーツも楽天は2万人前後,ベガルタも1万人前後と,観客数の制限があった時期に比べると倍程度の観客を集めており,ライブの開催回数も増えるなど,地下鉄などの交通機関の利用者数も戻りつつあるので,この減便について見直しがなされればという淡い期待を持っています。

朝夕ラッシュ時の本数は現状維持

 朝ラッシュについては,現状3~4分間隔での運行で,通勤通学の利用者もほぼ戻っており,この時間帯で減便するとさらなる密を招くことから,現状維持は妥当だと思います。

 一方,夕ラッシュ時は,南北線は5分半間隔,東西線は6分間隔となっており,相互の乗り継ぎのタイミングを合わせるのであれば,南北線も6分間隔にした方が,毎時の時刻も東西線のように統一され,待ち時間は体感的にもほぼ変わらず,交通局にとっても利便性を落とさずに毎時1本程度は減便できるのというメリットもあるのかと。

 また,酔い客が減少した深夜時間帯こそもうすこし見直しをしても良いのかと。

 ポイント廃止,減便の次は,運賃値上げの可能性も示され,仙台市地下鉄に暗いニュースが続いていますが,東西線の沿線開発が進んでいることや,来春追廻地区や西公園で開催される都市緑化フェアでの利用増が見込めるなど,期待できる要素もあります。

 とにかく,コロナの感染が終息し,日常の生活が戻ることを望むところ。

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