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2016年12月18日 (日)

仙台空港アクセス鉄道 H29年3月の増便決定!

8月に河北新報記事で、空港鉄道会社へのインタビュー内で、アクセス線の増便についてのコメントがありましたが、来春のJRダイヤ改正に合わせて実現することになりました。


JRの来春ダイヤ改正のプレスリリースはこちら

Accesstr


簡単にいうと、

  1. 始発の繰り上げ(1往復増)

  2. 昼間に快速を増便(1往復増)

  3. 深夜帯の増便と終電を10分繰り下げ(1往復増)
ということで、基本的には、現有車両で対応しやすい、運行していなかった時間帯及び深夜で車両のやりくりに余裕があった時間帯での2往復増便です。


昼間は、快速としての増便なので、これは本線の途中駅利用客での混雑が緩和され、1往復純増分なので良かったかも。


早朝深夜について、単純に空港利用客の利便性改善にはつながりません。

なので、空港従業員やエアり従業員などの足の改善にはなるけど、アリバイ作り?との感もありました

1.始発の繰り上げ

 空港発は51分、仙台駅発は21分の大幅な繰り上げです。

仙台空港からの始発便は7時30分発の名古屋便なので、空港に6時過ぎに着いても利用者にはどうしようもないながら、空港の従業員向けには利便性が向上するか?ただし、仙台駅発で5時47分発だと、JR各線、泉中央からの地下鉄始発など他方面からの始発にはほぼ接続しないので、仙台以南の沿線居住者と、仙台駅近くに宿泊している乗務員位かな。

 ただ、来夏のピーチの第三拠点化に合わせての運用時間延長もにらみながら、先行投資的な鉄道の運行時間拡大とも読めます。ピーチの拠点化に合わせて、飛行機の始発便の運航時間が早まるのはちょっと先でしょうけど、その際の鉄道アクセスの確保というのは必要なので。

 また、仙台空港から仙台駅行きについては、これまで仙台駅に6時48分に到着だったのが、5時55分に到着となり、新幹線の始発にも間に合う他、沿線の中で特に美田園駅利用者の利便性が高まると思われます。

2.昼間に快速を増便

 仙台駅から空港行きは13時台、空港から仙台駅行きは15時台にそれぞれ快速を増便です。

 2両編成なので、各駅停車だとこれまでのように長町や南仙台利用者で満杯になってしまうことが予想されるので、快速の純増で良かったかと。

 それに、車両運用上快速でないと、この1往復が捻出できなかったのかと。各駅停車の片道24分と、快速の17分とで7分の差が大きいのかな。

両方向とも、それぞれ10分後に各駅停車も続行なので、途中駅利用者にとってもそれほど影響はないかな。
  仙台駅発
改正前 改正後
13 11 35 11 41(快) 52
14 10 48  
15 13(快)27  
16 00 23 51  
  空港駅発
改正前 改正後
13 13 36  
14 08 24 52  
15 21 40 12(快) 22 45
16 08 37 54  

今回増便の時間帯以外でも、もともと毎時3本で運行していたのだから、昼間帯は2両編成で快速でなくとも増便は可能なのかなとも思います。今回はその第一歩とのことで、少しずつ実施していくのでしょう。
 各駅停車で毎時3本(20分毎)の方が望ましいのは当然ですが、いずれにせよ、JRの本線と常磐線との兼ね合いで綺麗な等間隔ダイヤは望むべくもないので、快速を含めても昼間は毎時3本確保できればと。


3.深夜帯の増便と終電を10分繰り下げ


 これは意外でしたが、沿線住民の帰宅の足として、深夜帯の増便と終電の繰り下げを図ってきました。これまで23時ちょうど発だったのが、22時51分と23時10分の2本に分散させ、1本を増発です。

そうすると、空港線以外は発表されていませんが、先日常磐線の復旧絡みで改正されたばかりなので、常磐線、本線は変わらないと仮定すると下記のような感じになります
 

仙台駅発

改正前

改正後(予想)

22

00  20  30  40

00 20 30 40 51

23

00  20  31  40

10 20 31 40



空港線の利便性向上はもちろん、仙台~名取間 も、ほぼ10分間隔の時間が増え、だいぶ利便性は向上します。


空港発も、最終が10分繰り下げとなり、その前も1本増便なので、22時台以降は30分間隔となり、空港やイオンモールの勤務者にとっても、帰宅の足が便利になります。

4 全体

仙台~名取間は、常磐線の再開による5~6往復の増に加え、今回の3往復(うち1往復は快速)の増で、約10往復近くの増便となり、大幅な利便性向上です。

仙山線こそ利用者増で少しずつ増発が行われていますが、本線北側は昼間帯の大幅な減便(毎時3本→2本)が昨年行われたところで、仙石線も現状維持が精いっぱい。その中で、長町・南仙台・名取という県内3~5番目の乗車客数を誇り、さらに利用者が毎年増加している駅が続くこの沿線。10年前に開設された太子堂も然り。

1年前に地下鉄東西線が開業し、利便性の順位が、1 南北線>2 本線(仙台~名取>3 仙石線 ~だったのが、1 南北線>2 東西線 >3 本線(仙台~名取)となり、新規に住まいを選ぶ人にとって、回りでも仙石線と東西線(東側)の沿線は競合しているようです。ラッシュでも空いているし、本数が充実していること、南北線と通しの運賃であり、勾当台公園付近勤務でも都合が良いことなど、じわじわと東西線の存在感が増しています。

通勤利用だと、結局は定期代は職場負担だし、運賃の高さはそれほど気にならない。

それで、JRとしても利用者が伸びているところを増便するのは当たり前ですが、地下鉄に対し多少は意識しているところはあるのかも。

アクセス線も、空港民営化でのLCC就航増、運用時間の延長で、空港利用者の増が見込まれ、それに対応できるように、鉄道も利便性を上げていかなければなりません。

昼間は2両編成であれば、今回の快速増便のように何とか毎時3本までは対応できますが、朝や夕方以降の4両編成の時間帯の増便は、空港鉄道とJRとで車両を増備しないと対応できないので、県として空港鉄道会社への補助を行うなどのサポートが必要かなと。

引き続き、空港関係の利便性増加には期待していきます。






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コメント

個人的にはやっと増発をするんだなという感じです。
空港アクセス鉄道として本数の貧弱さは否めないですからねえ。

ただ常磐線にも言える事ですが、2両運用がまだ残っているのがどうなんだろうと。
E721系次第ですが、基本的に4両を基本として運行して欲しい所です。
個人的には、来年のダイヤ改正による青い森鉄道の減便に伴って、数年前の増発の為に造られたE721系の亜種である703系がこっちに来るんじゃないかと淡い予想をしていたり。
仙台スルー運転もして欲しい所ですが、まずは増結を優先した方が良さそうです。

投稿: デリン | 2016年12月26日 (月) 20時56分

>>デリンさん
いつもどーもです。
本数が貧弱で待ち時間が長いと、航空機の発着に合わせて出ていたリムジンバスと実質の所要時間が変わらないこともあるので、仙台空港の利用客数からすると、やはり毎時3本が理想ですね。

各停で20分おき毎時3本が理想(新千歳が15分おきを考えると。新千歳は12分おきへの増発が想定されていますが)ですが、現在は毎時2本の時間帯の方が多くなっているので、昼間帯は当初計画通りで快速1各停2の運行を目指して増発を進めた方が、2両編成での本線部分での混雑を考えると、快速の増発の方が良いのかなと。運転間隔が不均衡になるけど、そもそもJR仙台支社がわかりやすいパターンダイヤを採用する訳もないですしね。

常磐線の2両編成については、アクセス線と違って本数は限定的だし、本数が減るよりは良いかなと。ただ、仙台駅12時代の6本中4本(うち常磐線2本)が2両編成というのはどうなのと思います。山下行きはいいけど、原町行きは4両にしないと。そこまでして車両を休ませる意味はわかりません。10年前までは普通に走っていた常磐線の9両編成だけでなく、とうとう本線の8両編成もなくなり、最長6両編成になっている現在、少なくとも4両編成は確保して欲しいですね。ただアクセス線は頻度と輸送量のバーターとなるので、難しいところです。

投稿: S -Watcher! | 2016年12月28日 (水) 23時15分

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