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2016年7月 3日 (日)

恒例の通行量調査:駅前一人勝ち?

3月のエスパル東館オープンに続き、7月になってパルコ2がオープンと、仙台駅前はホットな話題を振りまいているところですが、先日今年の中心部歩行者通行量調査結果が出ました。

毎年恒例の調査で、今年は地下鉄東西線の開業と、東西自由通路リニューアル(なんか絶対定着しなさそうな愛称が発表されたけど)など、中心部の人の流れが劇的に変わったので、注目された調査結果。

<仙台駅>東西自由通路 人の流れ加速
仙台商工会議所は、仙台市と共同で5月27日(金曜)、29日(日曜)に実施した市中心部の歩行者通行量調査結果(速報)をまとめた。仙台駅・東西自由通路が3月の拡幅工事完了とエスパル東館の開業効果で、金曜、日曜とも通行量が大幅に増え、調査7地点のトップとなった。7月1日には仙台パルコ2の開業が控えており、駅周辺への人の流れは一層強まりそうだ。
 調査した7地点は図、各地点の通行量などは表の通り。
 仙台駅・東西自由通路は日曜(2014年比)の通行量が46.8%増の6万2687人。10年(6万4332人)に次いで過去2番目に多く、4年ぶりの1位。金曜(前年比)は45.1%増の5万595人で過去最高を記録し、初の1位となった。13年以降、日曜、金曜とも三滝不動尊・三原堂前が1位だった。
 旧イオンバイク前も日曜、金曜ともにプラスになった。朝夕の通勤、通学時間帯を中心に通行量が増えた。昨年12月に開業した市地下鉄東西線の効果があったとみられる。中央通と一番町の5地点は日曜、金曜とも減少した。
 7地点全体の平均は、仙台駅・東西自由通路が押し上げ、日曜が2.7%増の4万3313人、金曜が2.6%増の3万4822人だった。
 仙台商議所は「エスパル東館が開業した上、東西自由通路も利用しやすくなり、仙台駅周辺は大幅に通行量が増えた。中央通と一番町の商店街は奪われた形だ」とみる。
 調査は例年と同様、5月の金曜と日曜の午前9時~午後8時に実施。日曜は前年の通行量がテレビ局のイベントで大幅に増えたデータのため、14年と比較した(6/29河北)

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恒例の商工会議所コメントで、アーケード側が劣勢とのコメントが予想通りでていますが、一番町通のF・フォーラス前、G:カワイ前が微減で、中央通が減少幅が大きいという数字から見えてくるのは、地下鉄東西線の青葉通一番町駅への流れが生まれたこと。

要はこれまで地下鉄やバスに乗るために、仙台駅前に向かっていた人々が新しくできた最寄りの地下鉄駅に向かうようになったためで、それであれば中央通沿いの通行量減少は説明できる。

藤崎前が大幅減少といってもカウント場所が中央通側なので、地下鉄駅から直接地下に入店した方はカウントされないし、この結果から商工会議所側が何を主張したいのかが分かりやすいですが、仙台駅前の集客力が格段にアップしたのは事実ながらも、一番町エリアの集客力が絶対値としてダウンしているとまでは言い切れないこと。

そもそも、昨年・一昨年の調査時点では東西自由通路はあんな殺風景な工事中で、通行し辛い状況だったので、そこから商業施設もオープンし生まれ変わったのだから、増加するのは当たり前。

それに、通行量調査の実施日によって、バイアスはかかるので(特に東西自由通路は楽天戦の有無で)、あくまでも参考値として、中長期としてのトレンドを把握するのであれば意味のある調査です。一喜一憂するものではないかと。

 まぁ、今後はパルコ2のオープンもあり、ヨドバシ新館オープンも2年後に控えているので、他の大都市(札幌・福岡・大阪・広島)のように、JR中心駅再開発での存在感の高まりは続くでしょうけど、仙台は同時に地下鉄東西線の開業で、従来の中心である一番町の利便性向上も図られたのだから、あとは自助努力の世界。
若者向けファッションビル中心の仙台駅前
       vs
両端に集客力のある老舗百貨店が位置する一番町
上手く棲み分けはなされるのではと思います。

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コメント

仙台駅を歩いて、パース図での想像よりずっと大きな変化が見れて驚きました。
今まで、重厚さはあるけど少し古めかしい感じがしていた仙台駅ですが、訪れた人がすぐあの光景を目に出来る様になったのは、大きいですね。
人の流れも含めて、あれくらいの玄関口が出来る都市は限られると思いますから、今後来仙客は増えるんじゃないかと思います。
ハンズやヨドバシ、TOHOなど、誰でも興味をもつ大型施設が集まって来るので、人の絶対量も増えると思います。
アーケードは七夕や国分町もありますし、食も含めて、古くからの名店も多いですよね。
専門的なものを求める人にとっては、やはり専門店街は意味を持つと思います。
銀座、秋葉原のような形で、専門性をアピールすれば集客が見込めるようになるんじゃないでしょうか。
アクセスはもう少しわかりやすくした方が良いと思います。
駐車場と連携して、アーケード街側が総括して駐車料金のサービス、紹介、空き状態のリアルタイム表示など、誘導するサイトなどが有ってもいいのでは。
Eが増えているのが東西線効果でしょうね、サンモール周辺は文化的な施設が似合いそうに思いますが、図書館は定禅寺通りにあるし・・・。

投稿: | 2016年7月 7日 (木) 12時05分

コメントありがとうございます。

仙台駅前は、昨年末の東西線開業、3月の東口開発、今回のパルコ2開業と、これまでにない大変化が一度に来て、様々な期待感があふれていますね。

大型店だけでなく、専門店街などうまくすみわけできればとは思っています。
確かに消費者の財布は限られているので、パイの奪い合いは否めないながらも、仙台への注目度があがることで、来仙客の増加による消費拡大が行われればと。

駐車場サービスについては、まちくる仙台で共通化が図られていますし、利用可能駐車場の紹介はありますよ。空き状態のリアルタイムサービスはやってないようですが。
全体的に地下鉄東西線の効果は大きいように思えます。都心部の交通が面的に改善されましたので。サンモールは、東北大・学院大につながる学生街としてのかつての賑わいをどの程度復活させることができるかですね。その点、柳町のリノベーションの流れは注目しています。

投稿: S-Watcher! | 2016年7月10日 (日) 00時45分

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