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2016年1月11日 (月)

東西線開業から1か月

地下鉄東西線の開業から早一か月。

12月の平均利用者数の1日5万ちょっとという数字が出ましたが、開業直後の体験乗車での大賑わいと、年末、特に大晦日の利用が少ない15分おき運行の日は1.9万とかが含まれたり、平均をもとに分析するには特異日が多すぎる。これに関してはあえて分析するには早いのではと思いますが、一応取り上げます。

<仙台東西線>需要予測の63% 苦戦傾向

仙台市交通局は5日、市地下鉄東西線が開業した12月6日から同31日までの利用者数(速報値)を発表した。1日平均5万400人と需要予測8万人の63%にとどまり、苦戦傾向がうかがえた。
 全13駅別の利用者数は表の通り。多い順に(1)仙台(青葉区)1万5800人(2)青葉通一番町(同)5400人(3)八木山動物公園(太白区)5200人-となった。
 青葉山(青葉区)が予測の36%と不振が目立ち、最多の利用者数を見込んだ仙台も予測の57%と低迷。仙台では、利用者のうち南北線との乗り換えが1万6000人と全体の6割近くを占めると予想したが、実際は6000人と4割に届かなかった。
 東西の起点駅は八木山動物公園、荒井(若林区)ともに予測の65%。両起点駅以外では唯一、駅前広場を設けて乗り換え用のバス乗降場を整備した薬師堂(同)は72%だった。
 一方、川内、国際センター両駅(ともに青葉区)は予測を上回った。両駅に近い東北大や高校への通学利用が多かったとみられる。中心商店街と直結する青葉通一番町もほぼ予測通りだった。
 日にち別では開業日の6日が11万2500人と最も多く、次いで12日(7万2400人)、13日(5万9300人)、11日(5万8300人)と最初に迎えた週末と金曜が続いた。
 利用者数は各駅の自動改札を通った人を集計した。有人改札分は含まない。(1/6河北)

通勤通学のルートの切り替え申請からすると、バスはこれまで3か月定期が多いことから、1月からも多少増えるでしょうが、当然進学・就職・転勤で大きく流動が変わる4月を待たないとという、1年サイクルの動きがあります。

加えて、沿線への住居取得の促進でのロングスパンでの積み重ねの話と、両方をにらみながら、利用促進に努めていく必要が出てきます。

それを考えると、南北線の際もでしたが、新規開発での上積みというのはやはり効果的。

旭ヶ丘や河原町などの、開業時点で出来上がった途中駅の街では、マンションラッシュこそ起こりましたが、既存の住宅地の流動化や更新は思ったより進みませんでした。いまだに開業から30年近く経てど、以前からのイメージはそれほど変わらず、特に旭ヶ丘は後背地の南光台や鶴ケ谷も含めての高齢化・人口減が進み、ちょっと勢いはありません。

一方、南北線では、北は泉中央や八乙女駅周辺の区画整理(および富谷方面の住宅団地の開発)での劇的な街の変化は言うまでもありませんが、南部でも、長町南駅から富沢駅にかけての区画整理でも面的に住宅地が供給され、仙台駅から10分以遠のこれらの駅の利用者増が、南北線自体の利用者増をけん引してきたという事実があります。

高校の南北学区分けの撤廃で、中学の学区ごとの差はあれども、以前よりも北学区が住居選択で優位という流れはなくなってきています。

そうすると、鉄道沿いの新規の利便性の高い開発地は、

 ○富沢駅近辺(富沢駅周辺、富沢西の両区画整理地):地下鉄南北線

 ○あすと長町(長町駅・太子堂駅近辺):地下鉄南北線・JR東北本線

 ○なとりりんくうタウン(杜せきのした駅・美田園駅):空港アクセス線

 ○荒井・六丁の目駅近辺(荒井東・荒井南・荒井西):地下鉄東西線

と、仙台駅から南部と東部の旧南学区に固まっています。

 逆に北学区は、新規の大規模開発地は富谷の明石台東・ガーデンシティ、泉PTの紫山・新規開発の街区など、駅からバスで20分のニュータウンしかないことからすると、北部工業団地や富谷などの工場・流通団地勤務の方が中心に相変わらずの人気ですが、既存住宅団地の高齢化で泉区の人口も横ばいになっている昨今。都心部勤務だと地下鉄・JR沿線の通勤が便利な場所に住宅の取得地が劇的に変わってきています。

泉中央は相変わらず潜在的な人気は高いながらも、開発余地がほとんどなくなっているという面もありますね。

首都圏の都心回帰の流れがようやく仙台にも伝わってきている感が。

利用客数で予想の5~6割にとどまった、新規開発地を抱える東西線六丁の目駅・荒井駅。

このエリアでは、既存の仙台市施行の荒井土地区画整理地区を南側から取り囲むように、荒井東・荒井南・荒井西の3つの組合施行の区画整理事業地での開発が真っ最中です。

荒井区画整理で約1万人。ほかの3つの区画整理地合わせて1万人程度の計画人口を見込んでおり、これらの新規住民を地下鉄にうまく誘導できるかがカギとなります。

この休みのうち1日を使って、若林区の方面に足を延ばしてみました。

そのレポもぼちぼちやっていきます。

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