東西線 薬師堂駅レポート
東西線の東側。若林区役所に最も近い(といっても徒歩10分弱)で、バス乗り継ぎ駅として整備された薬師堂駅。
はっきり言って、駅名にもある陸奥国分寺薬師堂の隣で地味だった場所。駅前を通る都市計画道路も、仙台駅方面は連坊駅付近で一方通行やクランクもあり、一般車は北側の新寺通りに迂回するのが普通で、あまりこの駅前を車で通ることはありませんでした。
とはいっても、周辺人口は比較的稠密。地下鉄開業にあたって新築マンションの建設も全くないとはいえ、以前のバスしかない時代に建設された築20年程度の分譲マンションが点在していたり、何とも不思議な感じ。
かつての政令市昇格後の人口増のすごさを改めて感じます。分譲マンションが年間3~4千戸と現在の3~4倍の供給の時代。それでも売り切れていたのだから。
これまで道路が未整備だったこともあり、落ち着いた住宅街が広がっています。
バス乗り継ぎターミナル
休日の昼前でしたが、結構到着する乗り継ぎバスからの降車客は多かったです。大和町方面からのバスからは20人以上が降りてきて、意外に健闘している感が。
バス待機スペースは3台分が確保されています。乗り継ぎバスの路線設定は一工夫が必要なところはあれど、利用状況を見ても及第点。
駅改札を出たところに、乗り継ぎバス時刻表が。
最近は、乗り継ぎ駅にこのような形で掲示されています。
乗り継ぎターミナル駅であれば、泉中央、八乙女駅のように、乗り継ぎバス時刻の電光掲示板があると、一安心だと思いますが。
それが無理でも、あの無意味な発車時刻も表示しない改札前のモニターを活用するとか(これはほかの駅)↓。島式ホームだから何番線とか改札前で意識する必要ないし、ホームにも行先表示はナンボでもあるのだから、何のためにあるのか?
南北線の改札前モニターも設置から8年位経つけど、まともに活用されていない残念さ。
あるものを有効に活用できないのかな。
改札付近はこんな感じ。ちょっと地味ですね。コンスタントに利用客がいるので写真が撮りづらい。券売機では10人くらいが行列を。まだイクスカの利用は浸透していないなー。特に高齢者は。
自転車駐輪場
バス乗り継ぎも健闘していながらも、暖かくなると平地であることから、自転車が非常に使いやすい立地であり、自転車利用が伸びてくるのでは。仙台東口方面まで自転車でそのまま乗っても10分程度ながらも、西口方面に抜けるのは線路をくぐる部分が結構面倒なので。
自転車が伸びると、乗り継ぎバス利用者が減ってしまう可能性もあるから、そこは難しいところ。
周辺では
北に行くと、このブログで何度も書いていますが、徒歩10分程度でコボスタへのアクセス駅としても利用可能。
南側に徒歩10分で若林区役所や図書館・文化センター。東側に徒歩分で宮城の萩大通のロードサイドショップ群で、居住地としても利便性高し。
惜しむらくは、駅前に店がもう少しあればだけど、土地利用規制の緩和に反対した、全く期待できない八木山動物公園駅周辺とは異なり、大和町のヨーク付近の通りのようなこじんまりとした飲食店等の立地は期待できます。コンビニも近くにあるし。
駅前広場から、もう一つの出入り口方面を。
駅前広場の北側には、聖和学園高校。本当に駅直結です。地下鉄やバス沿線の高校生は学都フリーパスの恩恵を受けることはできます。仙台駅からは本当に便利になりましたが、定期代が全額親負担なので、JR沿線居住生徒は宮城野原駅を利用する傾向は相変わらず。
それに聖和は広範囲に格安のスクールバスを走らせているから、親の立場からすると、なるべく安く済ませたいという面も。
200円均一エリア
なによりも、この薬師堂駅は地下鉄200円均一エリアに含まれたおかげで、本来であれば250円となる仙台駅以遠までも200円で乗車可能。勾当台公園までもほとんどバス時代と変わらず。それに、藤崎付近や国際センター付近までも。河原町駅と並んで、この新制度のメリットを大いに受けることができます。
東西線の夜の利用状況
今日、帰りに仙台駅で東西線のホームを冷やかしてきました。定期は南北線区間だけなので、当然乗車はせず。
21時ころでしたが、荒井方面行は、さらっと席が埋まっている感じで、ある程度利用されていることがわかります。
逆の八木山方面行きは、東からの乗客が仙台駅で大部分降りてしまい、乗る方は非常に少なく、乗り込むのは各車両に10人もいるかという感じ。
うーん、厳しいな。動物公園駅からのバス乗り継ぎの悲惨さ、時間つぶしする場所のなさもあるのに、上述の通り動物公園駅周辺の規制緩和に反対したという、全く先を見ていない悲しくなる話も。一時期問題になった「保育所に反対するオールドタウンのお年寄りたち」と全く同じ構図。
目の前の変化を嫌い、地区が死んでしまう。せっかくの地下鉄に対して文句しか聞こえてこない。声が大きい人が目立ってしまうということもあるけれど。マスコミはそれしか取り上げないからなぁ。店舗立地の候補となる場所は少ないにせよ、生まれ変わる余地は残さないと。
本当に何なんだろうなぁ。まぁそういう傾向はやむを得ないのはわかっているけど。
盛況の南北線
さて、八木山行きの乗車率の低さに愕然として南北線ホームに移動したら、エスカレータから眺める光景にびっくり。21時過ぎなのにホームが両方向の電車を待つ乗客で埋まっている!。今日は金曜日とはいえ、東西線ホームのガラガラさと正反対。
いつももう少し遅い時間の地下鉄しか乗らないからそう感じたのかもしれないが、生まれたばかりの「東西線」に対し、「お兄さん」格の南北線は貫録を感じさせる位、明らかに乗客が増えています。
12月は開業フィーバーの影響もあったにしても、、今月に入ってもこれまで立ち客なんていなかった夜間帯の勾当台公園駅→仙台駅で、立ち客を頻繁に見かけるほか、仙台駅を過ぎた南側でも明らかに立ち客が増えています。
これは喜ばしい点かと。地下鉄の経営は、最終的に南北線と東西線一体での収支を考えるので、一本道と揶揄された地下鉄から、十字で様々な場所に面的に行けるようになって、南北線は脱皮しています。
東西線の利用客は頻繁に公表を求められているようですが、併せて南北線の利用客数の動向も公表すると、全貌が見えて、東西線整備効果がよりアピールできるのではと。東西線だけでは、叩きたい人の恰好の餌食になってしまうだけに。
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