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2015年12月24日 (木)

地下鉄東西線 開業日レポート(4)青葉通一番町駅

もう、開業から3週間目を迎えている地下鉄東西線。

利用客数とか、仙台駅のダンジョンぶりとか、バス路線の改編も含め、話題に事欠かない存在ながらも、市民に定着してきたように感じます。

やはり、地下鉄が十字に交差して2路線あるというのは、天気や時刻表を気にせずに利用できる便利な交通機関である地下鉄だけで行ける場所が格段に増え、地下鉄沿線市民の移動の利便性が格段にUPし、精神的にも大きい効果がありますね。

仙台の街中を歩いていても、市民会館のあたりは、東西線の大町西公園駅も最寄になったし、特に存在感を発揮しているアーケード直結の青葉通一番町駅は、藤崎や新商業施設のシリウス、オープン10年を迎えたKURAXと、大型店に囲まれたエリアへの最寄駅となりました。

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この青葉通一番町駅。利用者数の再評価の際には、周辺の就業者数の減少を背景に、利用者数予測が半数以下と修正されましたが、その割には利用者数も話題性も健闘しています。

街中は、南北線の仙台・広瀬通・勾当台公園と合わせて、この東西線の青葉通一番町駅が新設され、5分歩けばどこかの駅にたどり着くような、局地的だけど東京都心みたい。

ちょっと範囲を広げても、南北線は勾当台公園駅~愛宕橋、東西線は大町西公園駅~連坊駅の範囲は、5分と言わずとも10分も歩かずにどちらかの最寄駅に到着可能。東口方面は地下化されている仙石線もあり、住居選択の際のポテンシャルの高まりを感じます。

一見遠いように思える勾当台公園駅(三越)と青葉通一番町駅(藤崎)との間は歩いて10分もかからず。広瀬通駅が近い場所ならなおさら青葉通一番町駅から5分程度。

そうすると、東西線沿線から勾当台公園駅や広瀬通駅付近へは、わざわざ仙台駅から南北線に乗り換えずとも青葉通一番町駅から歩く方も多いのではと。アーケード経由だと雨や雪はあまり気にしなくとも良いし、賑やかで歩きやすい通り沿いなので。

そうなると、意外にこの青葉通一番町の健闘ぶりも見えてきます。

仙台ではアーケード沿いの地下鉄入口は初。インパクト大きいですね。

藤崎前

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副駅名に採用されており、百貨店の地下2階の食料品売り場に直結。

勾当台公園駅からの三越フードマーケットまでの距離とはあまり変わらない程度。まぁ便利になりました。

改札コンコースから、1階分上に上がると、正面に待ち構えています。

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案内に従って進むと、歓迎の看板が。

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きれいな店舗入り口と案内が待っています。

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店内に入って振り返ると

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ちなみに、開業2週間前の同じ場所は、

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やっぱりここでした。全然雰囲気が違います。

地下1階のお土産やケーキ売り場は、以前の記事で感想を書いてましたが、やはり匂いが。。。

でも駅入り口から直結の地下2階は生鮮3品が揃い、品揃えもまぁまぁで普通に使えるかな。スパイス類も豊富。エスパルキッチンや長町駅のtekuteと同じで、魚は北辰が入っているのか。テナントの入居だから、バラつきは少ないか。

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地下鉄開業及び駅直結のためか、かなりの賑わいでした。

このような賑わいは予想されたとおりですが、なぜここへの地下鉄出入口設置が難航したかが良くわからない。

上下エスカレータ完備で、ルイヴィトンが入る新ビルの地下部分は全てが地下鉄出入口関係で占められています。藤崎にとっては地下部分は駅入り口ができるのは大きいけど、ほとんど地下鉄施設。費用負担の件だったのか。

ひっきりなしに人通りがあるエスカレーターの裏側。殆ど利用者がいない階段もエスカレータと別の場所に設置されています。本当に立派。

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マスキングで隠されている案内。先を覗いてみたら、こんな場所が。

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何かと思いましたが、工事が遅れている地下駐輪場への出入口のようです。

SIRIUS側

こちらも、雰囲気が変わりました。心もちサンモール南側も人通りが多いような。

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まぁ、自分には敷居が高い商業施設ですが。

サンモール南側には、壱弐参横丁や文化横丁など、そそられる路地裏もあり、酔客には安心の最寄駅です。

南にまっすぐ行くと、10分も歩かずに東北大の片平キャンパスの北門へ。片平と川内・青葉山の連絡は、1時間1本程度の学内のバスはあれども、地下鉄が主流になっていくのでしょうか。ただ、南町通に一番町駅が設置されていれば徒歩5分程度だったけど、徒歩10分+待ち時間+乗車時間で最低20分はかかるので、学生はやっぱり原チャ?

駅内部

シンプルなつくりです。改札は藤崎やアーケード側の出入口方面を向いています。

同じ位置づけの勾当台公園駅の立派さ(改札2つ、出入口が8つ?)と違い、改札は1つ、出入口は3つ(藤崎地下込み)。コストダウンの努力を感じます。背伸びの南北線と異なり身の丈に合わせた東西線。ここは駅内ミニコンビニは成立するか?

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結構ひっきりなしに人通りがあります。物珍しさなのか、結構仙台駅まで一駅だけ使う方も多いとか。仙台駅まで歩けば10分だけど、地上だけで行けず青葉通り地下道とかちょっと遠回りだったり、アーケード経由で行くとそれなりに時間がかかるので、この寒い時期ということもあり、意外に重宝されています。仙台駅東改札経由でJR乗換も楽になったし。

でも開業ブームが去ったら、同じく仙台駅降車場が駅目の前と便利になった100円バスに流れが戻るかもしれない。冷静に考えると1駅2分で200円は高い。というか100円バスが安すぎる。そろそろエリアの見直しも必要かなぁと。

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ホーム階です。他の駅とあまり変わりませんね。

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KURAX

ようやくというか、開業から10年。良く耐えてくれました。下層階の物販はともかく、上層階の飲食が、場所柄ちょっと厳しく。キムカツは続いているけど、当初愛用していた沖縄料理バイキングの海と。土と。他、飲食の撤退が相次ぎ、歯医者になっています。

三菱地所系の運営する商業施設。当初のテナントの半分以上は残っていると考えると健闘したとみるべきか。

クラックスオープン(2005/2/25)

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あと、好きだったUNICOもPARCO地下1階へ移転し(行きやすくなったのは皮肉)、仙台発のGAPを含め鳴り物入りで開業した施設でしたが、これで地下鉄駅上となり、直結ではなくとも、アーケード側の北1出入口の真向かいで、雨にぬれる心配もありません。

先週は、ついついGAPのバーゲンに吸い込まれ思いもしないものを買ってしまったし、この辺へ出没する頻度はUPしてるなぁ。これも東西線効果?

まとめ

中心部商店街はT字から(サンモールを抜いて)L字になったとか、オフィスの空室率が中心部で最も高い言われますが、このサンモール近辺は駅の開業と周辺の住居系再開発でタワーマンションが3棟建ち、それだけでも人口は1000人以上UP。またこれまで乗換が必要だった東部方面(一応電力ビルまでは直通できたけど)との時間距離が劇的に短縮されるなど、このエリアのポテンシャルがようやく開花する形になりますね。

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コメント

いつも楽しく見ています。ところで、東西線が開通後仙台市が目指すものは何でしょうか?
札幌や福岡、新潟にあるような音楽ホールの建設?ま、それも一つでしょう。
 全国のブロックで最も人口減少の進む東北の核になるべき都市仙台のパワーは十分ではありません。神戸を抜いた福岡や札幌には及ばないものの、広島、さいたま程度の人口は必要でしょう。仙台市は、国から予算を分捕ってくるのが苦手です。人間でいえば、成長著しい中高生時代、昭和40年代、仙塩合併が成功していたら、あと15年早く政令都市になれた。市民はとんでもない選択をしてしまいました。国と対立する革新市長を20年以上選んでしまい、合併に県は極力せず、地方交付税をもらえず、成長できず、札幌・福岡と取り返しのつかない遅れとなりました。現在は、成熟社会の日本ですが、消極的な市政運営をしていればますます遅れが広がります。今こそ、松島町から岩沼市、および富谷町が合併し、130万都市を作り、交付税を北九州市なみに増やすべきと思います。宮城は広島と比べ危機感が希薄です。豊かで、大学進学率が高く、面積が大きく50万も人口の多い広島県の市町村数わずか23、宮城県は半分くらいでいいはずです。九州、北海道、宮城県(東北ではない)における一極集中、福岡、札幌、仙台でいわれる話。仙台市はかわいそうですね。

投稿: chakusan | 2015年12月27日 (日) 22時44分

横だけどいくつかツッコミを…。
>広島、さいたま程度の人口は必要でしょう。
これは周りの市町村の規模にもよるので一概に言えない。広島市の場合は岡山市という強力なライバルがいるしさいたま市には横浜市や千葉市がいる。
もちろん仙台市があぐらをかいていいわけではないが仙台市の場合は近場に強力なライバルはいなかったりするから埋没の危険性は上の2市に比べれば低いかと…。
(あえていえば最近BRTで有名になった新潟市だがそれでも距離はかなり離れている)

>仙塩合併が成功していたら、あと15年早く政令都市になれた。
どうだろうか。当時は100万原則だったからねえ…。70年代に政令市はいずれにしろ難しかったのでは?

>今こそ、松島町から岩沼市、および富谷町が合併し
コンパクトシティ時代の現在においては明らかに逆行政策。まあ鉄道が強い仙塩地区、名取地区の編入はいいとしても富谷町はない。

>九州、北海道、宮城県(東北ではない)における一極集中
申し訳ないけど少なくとも九州はどちらかといえば福岡、熊本の二極体制。まあ福岡が強いのは確かだけど。

投稿: hts | 2015年12月30日 (水) 17時01分

新産業都市建設促進法第23条に基づく「仙塩合併」では、対象8市町村 (松島・多賀城・七ヶ浜・利府、塩竈、仙台、名取、岩沼) の1965年(昭和40年)国調人口が 「66万人」 であり、政令市には全く届かなかった (当時の基準では100万人弱で移行した神戸市&北九州市を前例として"概ね100万人以上")。
新産業都市による予算増をみすみす仙台市に奪われる「仙塩合併」は、他の7市町村にとってウマミがないし、同法第23条にそもそも強制力はないし、合併しても政令市になれないなら大義名分もないので、永田町政治っぽく「仙台市が革新市長だから」という最もらしい理由を裏情報としてマスコミにリークして合併を瓦解させたんだと思う。

chakusanさんが言うように、同8市町村の国調人口は1970年(昭和45年)に75万人、1975年(昭和50年)に 「84万人」 に増加したから、「仙塩合併」が実現していれば確かに1989年より15年近く前に政令市になれたかも知れない (当時の基準では86万人で移行した福岡市を前例として"将来100万人以上が見込まれる概ね80万人以上")。

しかし仙台市は、「仙塩合併」論議が停滞する裏で、都市計画区域を市内のみから泉・宮城・秋保の3町にまで広げる決定を同時並行で行った。
これは、従前の仙塩(仙石線沿い)の都市軸を、内陸側の泉~仙台~長町に大きく移す決断をしたことを意味する。
そして、政令市あるいは人口100万人以上でないと許可されないと言われていた地下鉄建設を、人口60万人の仙台市が1975年(昭和50年)に国から内諾されるというミラクルをゲットした。
結局、1987年開業の地下鉄南北線沿線で人口急増を実現し、1989年に政令市へと移行した。

仙石線沿い自治体は、「仙塩合併」を蹴って目の前のお金を得ようとしたが、蹴った直後に発生したニクソンショックとオイルショックで高度経済成長が終焉を迎えて工業開発が頓挫し、予想していたほどの恩恵が得られず、また仙台都市圏の都市軸からも外され、停滞を余儀なくされている。
また、「仙塩合併」が実現していれば仙台湾沿いの平野は市街化されたはずで、その場合、約1000人だった今回の震災による仙台市民の死亡・行方不明者は数万人に膨れ上がったことは想像に難くなく、「仙塩合併」が瓦解して良かったとも言える。

そもそもコンパクトシティを目指している仙台市が隣接自治体と合併しようとはしないと思うが、2020東京五輪後に予想される不景気の時期に財務体質改善のため合併を余儀なくされれば、仙台空港がある通る名取(7万人)、大宰府と並んで全国的な知名度があり観光開発の余地がある多賀城(6万人)と合併して120万都市化するのはメリットがある。
しかし、地下鉄延伸をバーターにするだろう富谷(5万人)や、大規模な市街地再開発をバーターにするだろう塩竃(5万人)との合併はデメリットしかない。

投稿: Tom | 2016年1月 1日 (金) 19時52分

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