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2013年12月 7日 (土)

手倉森ベガルタリーグ最終戦

監督として6年間、コーチ時代を含めて、10年間チームに貢献してくれた、手倉森監督。

天皇杯の試合はまだ残っていますが、リーグ戦としては、最終戦をアウェイの味の素スタジアムで迎えました。

 相手は、昨年の最終戦と同じ相手のFC東京。昨年も最後の5試合を無勝利で優勝を広島に譲る結果となりましたが、今年も最後は3連敗、5試合未勝利と尻すぼみで終わりました。

 今日は、アウェイで中継もなかったし、監督最後の試合とはいえ、モチベーションが上がらず、優勝争いのマリノスの試合をテレビで見ていましたが、案の定ベガルタは完敗で、後味の悪い敗戦で最後を締めることになったのは、監督としても無念でしょう。

 この悔しさは、オリンピック代表監督になる前に、是非天皇杯で晴らして欲しいところ。

 それにしても、去年優勝争いをしたサンフレッチェ広島は、ACL過密日程からくる序盤の苦戦というのはベガルタと同じながらも、最終節で見事な逆転優勝による2連覇を果たしました。

 一方、ベガルタは、じりじりと順位を下げ、数節前は8位だったのに、何と13位フィニッシュとは悔しい限り。それも、鳥栖にも抜かれ、ほぼ後半戦無勝利同然の大宮に勝ち点で並ばれ、辛うじて上回ったという体たらく。

就任から昨年までは、順位を一度も下げることがなく、常に我々を驚かせてくれたテグさんですが、今年の低迷は、

 ○戦術が研究されたこと

 ○春先のACLの過密日程

 ○怪我人の多さ

を理由にする向きもありながらも、昨年からのメンバーからの上積みのなさと固定メンバーの高齢化、過密日程もあり、昨年までのプレッシングサッカーは無理と判断し、このメンバーでポゼッションサッカーを実現させようとしながら、昨年のベガルタがやったようなプレッシングサッカーに対してめっぽう弱いところなどを見せてしまい、強さを感じることは殆どありませんでした。

上を目指しての戦術変更が裏目にでてしまったことなので、結果論で批判はできません。

ドーピング切れ

 しかし、震災後の2年間、「被災地の希望の星に」という役割を、成績が残せなかった楽天に代わりベガルタが一心に背負って、いわゆる”ドーピング”状態だったところ、さすがに薬も切れてしまった面もあるのでは。

 その楽天が今年はあれよあれよとパリーグ制覇だけでなく、巨人を倒して日本一になり、「被災地球団」としての露出、地元での盛り上がりは物凄く、逆にベガルタの存在感が秋以降全くありませんでした。

 例えば、いつもは盛り上がる浦和戦。11月のシーズンも佳境の時期開催で、わざわざ観客動員を期待し久々の宮スタ開催にしたのに、BS中継の都合を押し付けられたのか、いじめのような日曜夜開催で、チームの成績もありながらも、たった1万7千人。ユアスタでも十分じゃんという惨憺たる入りでした。

 自分も行くのは無理だったし、周りの年チケサポでも結構スルーした方々が多かった。

仙台は10月中旬から直前まで楽天のCSや日本シリーズ一色でお祭り騒ぎで、あれだけの感動を体験させてもらった直後だと、対戦相手を選ぶスポーツ好きな一般市民でも、相手が浦和とはいえ、宮スタまでわざわざ見に行こうとは思えなかったんでしょう。

そもそも、春先からホームゲームの試合は雪とか悪天候に悩まされ、極めつけは5月のGW清水戦の雹と雷。

ACLを含めてホーム連戦が続いた後に、数週間もアウェイが続くとか、選手の移動の負担軽減が目的としても、サポーターとしてはちょっと考えてくれよという時期もありました。

秋は11月なのに浦和戦は上述のナイター、先週のホームラストの清水戦は17時からと、いろいろとツイてない条件だったかと。

結果的に、J2時代並みの平均1万4千人の観客動員で寂しい限り。スタジアムゴール裏の座席増設は夢物語になりそう。楽天が来年も仮設を作り直し2万5千人規模でという話があるのに、ちょっと置いて行かれそうです。

 ベガルタをメインで見ている自分でも、野球の裾野の広さをまじまじと感じてしまいました。

  昨年の好成績とACL出場で、春先はベガルタが話題でも圧倒していたし、春先は楽天もそれほど調子が良くなく、好調は交流戦以降、さらに優勝の可能性が語られ始めたのは7月末以降で、そこからようやく観客動員が増え始めました。

 楽天がベガルタを話題で圧倒したのは8月以降だけなのに、ベガルタの選手にとっても、テグさんの最後を飾ろうという気持ちはありながらも、あの異常な楽天フィーバーの中で埋没し、最後はちょっと気の毒な感じ。

円満な監督交代

 手倉森監督でのマンネリ化も起りつつあり、やはり6年でオリンピック監督として羽ばたくために”勇退”というのは良かったと思います。成績不振でクビとかいうのは、ベガルタではテグ以前は毎年の恒例行事だったし、このような”円満”な監督交代は初めてでは?

 かつて、オシムを引き抜かれたJEF市原(現千葉)は、その後急激にチーム作りが迷走し、J2降格した挙句、現在でもJ2で苦しみ、昇格できず来季5年目を迎えることになりましたが、あの時のような唐突な引き抜きではないし、チームと監督双方にとっても良かったと思います。

 もしかしたら、続投前提で結果的に13位の成績だったら、低迷を理由に首になっていたかもしれないし。

 あの最初のJ1昇格功労者である清水監督と、2003年シーズン途中での唐突な別れ方をしたことは、今でも残念に思っているので、清水さん以上の功労者であるテグさんには今後ともベガルタと良い関係を築いてくれればと。

 来季新監督のアーノルド監督については全く分かりませんが、仙台では外国人監督は鬼門の先入観があります。チームとサポーターが一緒に盛り上げていくスタイルに、外国人監督は合わない面がありますが、テグさんの次に中途半端に色がついている日本人監督連れてくるよりは、まっさらな外国人監督で良かったかと。(日本人で来るんだったら、やはりチームOBの鈴木淳氏にカムバックしてほしい気持ちがありましたが、今千葉の監督をしているので無理だし)

 新監督には、新しい目で選手を抜擢して欲しいです。テグさん時代は自分が育ててきたor連れてきた固定メンバーで戦ってきた面が強かっただけに、リャン他の主力も30歳前後で固まっているので、世代交代を進めていかないと、チーム力が落ちるときは一気に行ってしまうので、来年は正念場。これまで出番が少なかった選手には、アピールのチャンスですし、来年は楽天に負けないように頑張って欲しいです。

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