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2004年11月 4日 (木)

新球団やっと決定



 ようやく決まったね。「東北楽天ゴールデンイーグルス」


地元マスコミは、この話題一色。


しばらくお祭り騒ぎは続くね。



 地元にとっては、どっちでも進出してもらえれば万歳というところはあったけど、争っていた2企業にとっては、どっちに転んでも大変でした。


「楽天」にとっては、プロ野球機構から野球チームを持つのにふさわしい一流企業と認められ、また大々的な宣伝効果、本業との相乗効果もあり、莫大なメリットが発生。



 とはいえ、チームは一からのスタートです。球場改修だけで30億。スタッフや選手の獲得。運営会社の形態を整え、なんとか来春に間に合わせたとしても、


来年は最下位。良くて檻近と争って5位でしょう。負けても会社名のPR効果はありますが、弱いチームと思われると逆効果かも。


 また、いわば楽天はマイナスからのスタートという面もあります。


地域住民がライブドア支持が大部分(単に先に手を上げたからという理由ですが)という状況で、ライブドアを抑えて選ばれたわけですから、地域に密着したチームづくりの真摯かつ地道な努力を行っていかないと、最初のわだかまりが残るかもしれません。


 また、期待感やニュー宮城球場見たさへの好奇心が薄れ、負つづけた時、何の対策もしなければ地元民は球場に足を運ばなくなります(J1最初の年のベガルタのように、一年目だ大丈夫かもしれませんが、2年目以降はわからないです)。


 膨大な赤字が予想され、それを圧縮するためには、



  1. チームの強化

  2. 地元への密着

  3. 経営努力


のどれが欠けても、失敗は避けられません。



 「ライブドア」にとっては、参入に失敗したことで、企業体力の弱さや、”アダルトサイト”問題の指摘、個人的な中傷など、様々な逆宣伝効果も発生してしまいますが、


「新球団へのドアを開けたのはライブドア」という事実や”フロンティア”としてのイメージは消えることはないでしょう。


 また、檻近合併から始まった半年間の球界再編騒動の中で、「ライブドアの名前を知らないものはいない」という状況になり、ライブドアにとっても、今後の球界参入でかかるであろう莫大な費用を出さずとも、社名(及び社長)をPRすることができたのですから、どっちが得かはわからない。とにかく、どっちの会社も今後よりいっそう頑張って欲しい。




 また、楽天が直面するであろう、参入当初のわだかまりや疑問については、


ダイエーが福岡へ進出した当時に比べれば、小さいものかもしれません。


 


 福岡には、ダイエーが進出する10年前までライオンズが長年本拠地を置いていました。なので、ダイエー進出発表時は、歓迎の意見もありましたが、当時の福岡はライオンズファンが多く残っていたため、同じパリーグのライバルであったホークスが進出することに対しての違和感が多くあったと聞きます。


 また、当時日本最大の小売業が進出することで、


「単に九州侵略の道具として使うんだ」という反発。


 情報が漏れることを恐れ、市長とダイエーの極秘会談で話を進めたため、事前に地元経済界へあいさつしなかったことから、経済界から「勝手にやれば」とあからさまに拒絶されたり。


 もちろん、進出してもしばらくはパのお荷物状態が続き、やっと強豪チームになったのは進出10年後でした。それも、ダイエー本体の莫大な球団や新人への投資があり、やっと実を結んだものです。



 それに比べれば、仙台はロッテが27年前まで本拠地を構えていましたが、現在ファンはごくわずかで、「野球には興味がないか、巨人ファン」かという状況です。


巨人ファンが大部分を占めていることは、逆に都合が良い部分もあります。


それは、今年の日ハムもそうですし、リーグが違うから、割り切りやすい面があります。「セリーグは巨人」「パリーグは楽天」。で、しばらくすると地元チームを応援する比率が高くなってくるでしょう。


 また、経済界の協力も、仙台はあります(当時の福岡に比べれば)。


市民の大部分は、仙台のプロ野球チームを知らないわけですから、新鮮味もあるでしょう。


球場のボロさでプロ野球が宮城球場に来なくなったと歩を一にして、


ベガルタが序々に支持を集めていったのはたまたまでしょうが。


ベガルタの存在で、『地元にチームがある喜び』を味わった仙台人ですから、


「新球団 楽天」を自然に応援するようになるでしょう。



 とにかく、仙台はプロ野球は「楽天」、Jリーグは「ベガルタ」という、


2大プロスポーツの本拠地を手にいれ、他の大都市と並ぶことができたわけです。


 楽天もベガルタのように、成績が上下したり、ふがいないシーズンを送り、”失望”することもあるでしょうが、それも地元にチームがあるからこそです。


「野球が来るからベガルタは終わりだ」といってる人をたまにみます。


あからさまに、「ベガルタファンやめよ。やっぱ野球だよ」と


言うことで得意がっているアホもいます。


(そういう奴は別に野球も弱いと見放す”勝ち馬に乗るタイプ”なのは目に見えていますが)


そういうのは一部であっても、ベガルタファンは危機感を覚えています。


地元マスコミの報道の影響力は大きいもので、野球の比率が高くなるのは覚悟していますが、


 とはいえ、来年はJ1から落ちてくるチームはゼロの可能性もあり、今年に比べればチャンスはあります。若手も育っていますし、監督も同じ過ちを繰り返すことはしないでしょう(フロントと現場の意思疎通が図られることが前提ですが)


 また、ホームゲームの試合頻度から考えると、野球は月10試合程度。サッカーは月2回です。サッカーは毎試合行く人は多いでしょうが、野球は平日開催も多いですし毎日行く人は限られてくる。そうすると、単に選択肢が広がるわけですから、


それほど影響はなく、喜ばしいことだと思います。



 都市の必要な要素は、やはり選択の多様性です。


買い物にしても、レジャーにしても選択肢が多くないと、


すぐに飽きてしまい、その都市に対する失望、あきらめが生じてしまいます。


人も集まってきません。人が集まってこないということは、都市の血液が流れなくなってしまうことで、そうすると、その都市は衰退してしまいます(北九州のように)。


 仙台は、買い物については比較的不満は少なかったですが、


レジャーの選択肢の狭さがとにかく問題でした。


もちろん、アウトドア派にとっては、こんなに恵まれた環境はないでしょうが、


流石に毎週行くわけにはいきません。 


 東京的なレジャーの視点では、プロスポーツもない。最近ベガルタができたけど、試合は月2回だけ。ミュージカルも年数回。テーマパークもない。遊園地はしょぼくてガキしか行かない。映画はシネコンが最近郊外に激増したけど、街中にはない。。。と、「何をやろうか」と困る状況。だからなのか、パチンコ屋のアホみたいな多さ。


趣味はパチンコって寂しくないか?。俺はやらないから言えるが。


 だから、序々にでも、積み上げていけばいいんだよね。


この新球団進出をきっかけに、仙台への注目も集まってくるだろうし、


ミュージカル用劇場建設の話もある。


これから、これから。。。


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