商業

2022年9月 4日 (日)

久々の新潟 その(5)新潟日報メディアシップ展望台より

新潟シリーズはまだ続きます。

 以前記事にした,新潟都心部随一の商業集積である万代シテイの交差点向かいに建つ,地元紙新潟日報の本社ビル兼複合施設である,「新潟日報メディアシップ」。開業した2013年から約10年を迎えます。

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 宮城(仙台)で例えると,地元紙河北新報の本社兼複合商業施設ということになります。

 実際は河北新報の本社は単独社屋で再開発の予定もありませんし,地元バス会社の宮城交通も虎の子の車庫の土地は赤字補填でマンション用地に売却したり(北仙台ターミナル・長町ターミナル)と,置かれている状況は異なるにしても,新潟は,地元バス会社の新潟交通が万代シテイを運営していたり,地元企業がまちづくりに積極的に関わっているように思えます。

 地上20階,高さ105mと,仙台駅前では,アエルの交差点向かいに建つアジュール仙台位の規模感です。

 「メディアシップ」という名前の通り,建物の曲線が帆を描いており,絵になるデザインのビルです。

フロア構成

 低層部に各種サービス施設,高層階にオフィスという構成。最上階は無料の展望スペースです。

新潟では,近隣の朱鷺メッセのホテル日航最上階にも無料展望スペースがありますが,ともに海を眺めることができて,解放感があります。

1~2階   イベント広場,新潟日報ホール,飲食店

3~4階   クリニック・健康・ライフスタイルショップ

5階     記念館(新潟文化の記憶館 等)

6階     貸セミナールーム

7階     カルチャースクール

8~13階  貸オフィス

14~18階 新潟日報オフィス

19階    飲食店(叙々苑 等)

20階    展望フロア

展望フロアからの眺め

 展望フロアは,年配の方を含めた家族連れを中心に,そこそこにぎわっていました。

 写真は東側朱鷺メッセ方面です。当日は本当に暑い日で,気持ち良い青空でした。

日航ホテルは本当に折れそうなほどスレンダーなビルですね。朱鷺メッセは新潟県と民間が協力して約20年前に再開発事業で完成した施設群で,完成したころに佐渡汽船に乗る時に通ったなぁと。15年前に訪問した時には展望台に登り,眺めに感動した記憶があります。

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信濃川西側の古町地区方面です。川幅が広い信濃川が「古町」と「万代・新潟駅前」を二分していることは,街づくりを阻害する面もありながらも,都市のど真ん中に親水空間が存在することは,間違いなく都市としての誇るべき個性に感じます。

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 南側は,鳥屋野潟の先に,J2のライバルアルビレックス新潟のホームである「デンカビックスワンスタジアム」と隣の野球場「ハードオフエコスタ」が見えます。

訪問した7月の時期には首位を争っていた相手ですが,ベガルタは自滅の4連敗で順位を離され,J1自動昇格は絶望の位置になってしまいました。10月に残されたビックスワンでの直接対決が決戦とはなくなってしまい,本当に虚しい気持ちになります。

 しかしながら,都心部からも駅からも離れたこの位置に,高速道路や新潟バイパスからのアクセスを優先し巨大なスタジアム2つを並べて整備するという姿勢が新潟らしいというか。

 スタジアムは仙台の方がともに駅近で断然立地条件が良い(某宮スタは無視)反面,仙台のコンベンション施設は「夢メッセ(県)」と「国際センター(市)」「ウエスティンホテル(民間)」に中途半端に分かれており,上述のように新潟の方が立地条件も機能も優れているなど,両都市にそれぞれ違いが大きいところが面白味があります。

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ビルから見下ろす光景

 南東側の足元ですが,存在感のあるANAクラウンプラザ新潟をはじめとした中層ビルが立ち並ぶ一方,都心部にしては広大な平面駐車場も目立ちます。その先は,低層の街並みに変わります。

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西側の足元は,万代シテイ方面で,左は伊勢丹,右はビルボードプレイスです。2階レベルのデッキを通じて相互に連絡されているのが分かります。

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南側のJR新潟駅方面です。駅前に続く東大通が屈曲した部分に巨大なアパホテル&リゾート(新潟駅前大通)が立地しています。その付近にタワークレーンが見え,建設中のビルが集まっているようですね。

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 この後は,6月に駅の高架化がほぼ完成供用したばかりの新潟駅に向かいました。次回は新潟駅レポです。

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2022年8月27日 (土)

久々の新潟 その(4)仙台の都心部の商業集積について考えさせられた

さて,ちょっと空きましたが,新潟編の続きとしながらも,万代シテイの目の当たりにして,仙台の都心部の商業について考える良い機会になりました。

久々に新潟へ その(3)驚異の商業集積 万代シテイ

 仙台の都心部全体で考えれば,仙台の方が出店しているテナントの量・質ともに高いはずなのに,最近街中に休日に行こうとすると,東口ヨドバシからエスパル,ロフト,せいぜいパルコまで回って疲れてしまい,アーケードまで行かず帰ることが多いです。

 気候が良い時期の平日は,勾当台公園付近から一番町四丁目商店街からアーケードをぶらぶらして仙台駅から帰ることがあるので使い分けしている面もありますが。

 アーケードは横につながるSCではあるものの,アーケード沿いの店舗もドラッグストアやコンビニ,カフェなど均一化しており,大型店も軒並み老朽化し,魅力が薄れてきています。

 建ち並ぶ大型店についても,軒並み建物が1975年よりも古い,築50年近いビルが当たり前のように残っています。

 三越はともかく,大町一帯の再開発の核として建替えが検討されている藤崎,そしてイオングループが半ば放置状態で運営しているフォーラス仙台店とイオン仙台店(旧ダイエー)と,アーケード沿いの大型店には正直最近行くことが少なくなっています。

イオン仙台店が入居する読売仙台ビルは大規模再開発構想が動いているようなので,期待したいところ。写真はダイエーからイオンに変わった6年前のもの。イオンになってからブックオフやセリア,マブチなど大型テナントを入れている上層階はともかく,中層階の放置ぶりは何とも言えない気持ちになります。

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都心部への大型SCの必要性

 仙台駅前だけでも移動距離が長く,効率的に回れないと感じていました。

 さくら野倒産後は仙台駅前から百貨店がなくなり,(藤崎と三越は一番町にあることから)仙台駅前だけでは用が済まないという方もいるでしょう(自分はめったに行かないですが)。

 この新潟の万代シティの利便性を目の当たりにすると,都心部で一か所で買い回りができる大型SCの有難みを感じます。

 新潟は駅前が商業機能貧弱で,旧来の都心部古町が極端に衰退し,その間に整備された大型商業施設が都市の中心になったという多少特殊な例ですが,他の政令指定都市のうち,例えば札幌は,JR札幌駅前の大丸(百貨店)・ステラプレイス(専門店街)・エスタ(旧そごうから転換した専門店ビル)+大規模地下街(paseo,APIA)で,駅前だけで効率的に買い物が済むことを3年前に訪れた際に実感しました。

 現在は,2030年度目標の北海道新幹線札幌延伸に向けた駅や商業施設の大規模再整備のため,地下街paseoが9月末で閉鎖予定だったり,今後老朽化したエスタの閉鎖と跡地へ200m超の超高層ビルの建設が計画されており,更にパワーアップすることになっています。

 さらに,駅正面の旧西武五番館跡地はヨドバシカメラが取得しながら,仙台と同様?長年更地状態になっていましたが,ここにも,JRタワー2と競い合うような規模の超高層ビルが計画されているなど,遅く訪れる新幹線開業を見越した都市再開発がものすごいことに。

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 東京や大阪の都心部の駅は駅ビルやSCが周辺に林立しているのは当然として,名古屋や福岡(博多駅)も,JRの中心駅に巨大な駅ビルSCと地下街があり,概ねその駅周辺で用が済みます。

 広島駅周辺もこれまでは都心部の紙屋町・八丁堀と比べ,圧倒的に商業機能が弱かったのが,先行した駅の再整備と現在進む駅ビルの建替えに併せ,駅ビルとしては仙台よりも巨大な商業機能が2025年に整備される予定です。モノレールでは小倉駅ビル乗り入れの事例がありますが,路面電車が駅ビル2階に乗り入れるという,象徴的な空間が形成されます(完成予想パースはJR西日本HPより引用)。
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仙台駅前の現状

 家族連れが効率的に買い物などを楽しむ場所として,仙台は都心部が以前より選ばれなくなっており,郊外のモールに吸い取られている面がありますが,新潟ではその郊外の大型モールをも凌駕する都心部の疑似巨大SCの万代シテイが存在感を発揮しています。

 家族連れでの買い物において求められるのは,雨や雪の日でも猛暑の日でも,天気を気にすることなくスムーズに移動できること。
 仙台駅前では,基本的にペデストリアンデッキレベルの移動となりますが,基本的に天候の影響を受けること,旧さくら野前とパルコ・AER方面がつながっていないなど,結構移動に手間がかかります。

 地下レベルのネットワークは,JR仙台駅,地下鉄仙台駅の2路線とJR仙石線のあおば通駅を中心に,充実しているように見えますが,地下街を介して相互の商業施設をつなげる機能がなく単なる地下通路になっていること,パルコとパルコ2,ドン・キホーテ仙台西口店をはじめとして,近年商業施設の地下フロアへの接続が行われなくなったため,一旦地上に出なければという状態が多く,ちょっと使いづらい。

仙台駅東口に誕生する巨大疑似SC

 仙台では,駅ビル再開発が縮小され,現在の「オフィス+ホテル+エスパルの拡張」 という構成となり,あの吹き抜け空間が誕生したのは感動的でしたが,せっかくのチャンスを逃した感があります。

 その点は残念でしたが,まずは仙台駅東口から生まれ変わるチャンスであり,現在建設中で来年春に竣工予定のヨドバシカメラを核店舗としたリンクス仙台のオープンで,エスパル東館とほぼつながる大規模商業施設が誕生し,さらに現在の第2ビルに入っているヨドバシカメラ仮店舗の跡の1.2万平米に入る専門店にも期待できるので,エスパル本館からヨドバシ第2ビルまでの連続する商業施設で7~8万平米規模の商業床面積の集積となり,基本的に天候の影響をそれほど受けずに移動できる快適な空間になります。(上の写真は8月上旬,下は8月下旬のもの)。

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仙台駅西口駅舎の2階レベルを経由すれば,パルコやアエルまでもほぼ天候を気にせずに行くことができることに。

仙台駅西口(地下鉄仙台駅周辺)での動き

一方,地下鉄仙台駅コンコースから接続するロフト・イービーンズ,1階レベルになるけれど目の前から入れるパルコ2などとはJR仙台駅からペデストリアンデッキを経由しての移動が必要で,現状では,JR仙台駅直結の商業施設群よりも小さいまとまりですが,ドン・キホーテグループ(PPIH)が進めるさくら野百貨店跡地の再開発とオリックスグループが進めるEDEN暫定利用後の再開発計画次第では,地下鉄仙台駅に接続する側のこちらも化けることになりそう。

 残念ながら,オリックスの再開発はロフトやヒューモスという他地権者の協力が得られずに,街区全体ではなく単独再開発になるようで,まだ詳細は明らかになっていませんが,向かい側のPPIHの超高層ビル再開発に入る2万平米程度の商業機能と広場化が図られる青葉通を挟んで連携することができるので,この調整は仙台市にしっかりやって欲しいところ。

「青葉通広場化」今秋にも歩道拡張実験(2022/1/12)

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか?(2020/1/19)

 現在進められているヨドバシ仙台第一ビルの再開発,ドン・キホーテグループが進めるさくら野跡地再開発,オリックスグループが進めるEDEN跡地再開発により,仙台駅前の商業機能が更新・拡充されること,また,藤崎を中心とする大町アーケード沿いの巨大再開発構想などが進めば,都心部でも一か所で楽しめる疑似SCのような機能が誕生し,郊外のモール群と,良い意味で切磋琢磨できるようになると思うので,仙台都心再構築プロジェクトでの再開発計画の進展を祈りたいと思います。

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2022年8月 8日 (月)

久々に新潟へ その(3)驚異の商業集積 万代シテイ

  
 万代シテイ には15年ぶりの訪問でしたが,レインボータワーの撤去とラブラ2以外は建物群としての大きな変化はないように思えましたが,相変わらずの圧倒される商業集積でした。

久々に新潟へ その(1)

久々に新潟へ その(2)BRT初乗車

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これは,旧ダイエーを三井不動産がリーシングしたラブラ万代で,前回訪問時にもありました。

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新潟交通のバスセンターの屋上は広大な広場として活用されています。

奥には今や新潟市唯一の百貨店となった新潟伊勢丹が。

 古町では,大和新潟店に続き,新潟三越も閉店しましたが,特に三越伊勢丹グループで新潟市中心部に2店舗を運営する余力はなかったのでしょう。優勢だった伊勢丹に一本化したということか。

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これは,向かい側の新潟日報メディアシップビルから。

手前中央から奥に,ラブラ万代,バスセンター,新潟伊勢丹の順番。

左側は,ラブラ2と奥に万代シルバーホテル。

ほか,伊勢丹の右側に接続して,若者向けファッションビルのビルボードプレイスとその2号館(BP2)が。上部には巨大な立体駐車場併設で,バスセンターながらも当然車社会の新潟に適応した全方位型の商業施設群です。

これらの商業施設群が2階レベルのペデストリアンデッキで相互に接続され,ストレスなく移動することができます。

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 万代シテイのマップですが,碁盤の目の区画に商業施設が集積し,新潟駅に続く街路では一部並木道に路面店を展開する一角もあるなど,どこかの某巨大モールのように建物内に囲い込むことなく,周辺と連携する形での展開は,地元最大手のバス会社が運営する商業施設として流石と思いました。当日はデッキを渡る多少の時間も体に堪える本当に暑い日で,同じように冬の寒さを考えるとマイナスポイントではありながらも,でも街区で各商業施設が分かれていることで,それぞれに色を付けやすく,また目的地としても分かりやすさを感じました。

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あらゆる大型専門店の集積,ラブラ万代&ラブラ2

 三井不動産リーシングということで,長町のララガーデンと似たような店舗も入っていますが,地下にイオンのスーパーが入っているのは,もともとの建物がイオングループに入った旧ダイエーという関係もあるのかなと。このバランスの良い商業施設群として,やはり食品スーパーは必要。

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新しくオープンしたラブラ2とは専門店ビル同士2階のデッキで連結しています。

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 中に入って気づいたのは,それぞれのテナントとして入っている専門店の店舗面積の大きさと品ぞろえの充実さ。

 ラブラ万代 フロアガイド

上階の2フロアに入っている「紀伊国屋書店」,「ロフト」がそれぞれ反対側の壁が見えない位広いワンフロアを全部使っていて,さらにかなりの集客を誇っていたこと。それぞれその下のフロアには「ユニクロ」と「GU」が隣り合わせで,ほぼワンフロアを使用するなど,集客力のある専門店をシャワー効果を見越した上階に配置。

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 ラブラ万代1階の「GAP」に加え,ラブラ2には「H&M」「ZARA」が出店するなど,ファストファッションの4大ブランドが全て集まっているのは,利用者側としても買い回りに効率が良く,店舗側にとっても競合以上に相乗効果が発揮できるテナント集積です。

 紀伊国屋書店は明らかに長町モールの店舗よりも広く,アエルの丸善よりも大きいのではと。

またロフトも多層階の大型店である仙台店よりは小さいにしても,エスパル東館のワンフロアに展開する東急ハンズ仙台店よりも広く感じる奥行であるなど,中々侮れない店舗集積でした。

 また,NGT48の劇場もラブラ2上階に入っているようでした。

ビルボードプレイス&BP2

 ファッションビルとして,SHIPS,ユナイテッドアローズをはじめとしたテナントが集積しているほか,BP2にはシネコンのTジョイ新潟万代,FM新潟のサテライトスタジオ,新潟マンガ・アニメ情報館というエンターテイメント系の施設も入居しています。

 このアニメ情報館では,今仙台駅東口の福祉大ビルで開催されている「東京リベンジャーズ展」が一足早く開催されており,かなりの行列ができていました。

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万代シルバーホテルビル

 もともと低層階には新潟三越が運営する「新潟アルタ」が数年前まで入っていたようですが,現在は巨大なフードコートに。アルタはビルボードプレイスとラブラの専門店ビルとの差別化が難しかったのかなと推測しますが,結果的には各商業施設の役割が整理されて分かりやすくなったように感じます。

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バスセンタービル

 高速バスターミナルと近郊向けのバスターミナルが集まっていますが,高速バス部分は運休便が多くちょっと寂しい状況。

とはいえ,名物?のカレーの一角など,かなりの混雑ぶり。猛暑の日で熱気とバスの排ガスが混ざり合った独特の空間にて,家族連れでテーブルにそして地べたに座りながら皆で熱々のカレーを掻き込んでいる姿には衝撃を感じました。新潟のソウルフードとは聞いていましたが,これほど愛されているものとは。

 ただ,体験してみようと思いながら,30度を超える日で暑さに参り涼しいところで食べたかったため,別のソウルフードと聞いていた「イタリアン」を食しました。普通のだとつまらないので,ホワイトイタリアンというものを。ホワイトソースと太目の麺との絡み具合が絶妙で,モヤシがはいっていたり何とも不思議な感覚ながら,あっという間に平らげました。大盛にすればよかったと後悔。確か470円でした。
 

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 何だか,普段着で力の抜けた感じの方々が集まる,新潟市のオアシス的な場所なんだなーと。

恐るべし万代シテイ

 新潟の方々にとっては,街のど真ん中にこのような一か所で何でも揃うメガ商業集積があるというのは,やっぱり大きいと感じました。

それに,

 〇車でも,都心部に4千台以上の提携駐車場で,駐車料金無料サービスもあり。

 〇公共交通機関でも,バスターミナル併設で市内各所からのアクセスも良好。JR新潟駅からも徒歩7分と苦にならない距離。

 〇百貨店,専門店ビル,ファッションビル,映画館などのレジャー機能がコンパクトに集まる何でもある安心感。

 〇新潟市の規模だったら出店が難しいようなテナントが,この一帯の集客力を評価し出店している。

 こりゃ,古町が同じ土俵で勝てるわけがない。

 新潟駅前も商業機能が弱く,万代一強かつ一極集中ですが,新潟の都市としては,間違いなくプラスになっています。これがなかったら,郊外型モールに駆逐され,古町を含めた街中自体がさらにさびれてしまっていたはず。

 新興政令市の中では,イオンモールが駅前に出店して四国までも商圏に含んでいる岡山市のように,旧来のアーケード街が劣勢ながらも,中心部の大型店商業集積により,都心部として広範囲な集客を確保している事例ですが,これが政令市になる前の50万都市であった40年前からあるのが凄い。

 ただ,基本的に15年前に来た時と良い意味でも万代シテイ自体は悪い意味でも変わっておらず,施設全体の老朽化は否めませんが,ハードが古びてきても,入居店舗というソフトが充実しており,エリア全体で疑似SCとして機能しており,集客力を保っていることから,テナントの入れ替えもスムーズにいっている印象です。

 万代シテイが集客力を保っている分,古町は大型店の撤退が続いており,割を食っているようですが,郊外にイオンやアピタなどの郊外型店が立地しているのは,新潟市近郊も御多分に漏れず。

 新潟市は郊外型店に対しての規制は行おうとしていないので,今後,イオンがあの無謀な「イオンモール新利府」のような計画を進めないとも限らず,そうなると,万代シテイVS郊外イオンモールのような消耗戦が起こらないことを祈りたいです。

にいがた2km

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 新潟市の都心部の最後の砦の万代シテイ。新潟市が新潟駅から古町までの都心軸を「にいがた2km」として集客力を高めようとしていますが,鶏が先か卵がさきかというように,この2kmを重視するのであれば,都心部の交通軸として単なる従来のバス(BRTは見掛け倒し)ではなく,シンボリックな分かりやすい手段が必要。都市規模から非現実的な地下鉄や新交通は無理といても,まだ視野に入るLRT,BRTの進化系として連接バスの大量投入やバス専用レーンの設置などで,本気でこの都心部に投資を呼び込むという姿勢を市として示さないと,駅の高架化と再整備が進む新潟駅,新潟市民のオアシス万代シテイは良いとしても,古くからの新潟市の中心地古町を含む新潟島の求心力を保つことには繋がらず,どれだけ衰退を抑えるかということになってしまうような気がします。

 新潟市と同じような,超クルマ社会の50万都市宇都宮市で進められているLRTプロジェクトのように,自治体としてクルマ社会からの方向転換をアピールする施策は時代の変化を感じさせるもので,そのくらいのインパクトがないと,新潟2KMは成功しないのではと感じました。

 個人的には,15年越しの万代シテイ記事となりましたが,新潟は仙台が持っていないアピールポイントを持つなど,面白い都市だと思います。

このシリーズはまだ続きます。

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2022年8月 3日 (水)

久々に新潟へ その(2)BRT初乗車

仙台市では,市営地下鉄東西線という新しい基幹公共交通機関が2015年に開業しました。

一方,今回訪問した新潟市でも,2015年9月に従来のバスを発展させた,BRTという将来のLRTなどへの展開も視野に入れた新たな公共交通機関が誕生しています。

新潟のBRT雑感とバス相互の乗り継ぎ(2015/9/14)

 記事を書いてから,7年近く経ちましたが,ようやく初乗車することができました。

イオン青山SCに併設されたバスターミナルから。

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屋根はあるとはいえ,普通のバス停。。。 そして連接バスを期待したけれど,全く普通のバス。運行開始当時で4台しか導入していないのであれば,当たる確率は宝くじの末等当選並みで当然か。

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 連接バスの運行は大分先なので,仕方なく乗り込みながらも残念。

土日は10分おきの運行で時刻表要らずなのは良いところですが,それでも休日昼間の11時台の便で乗客は,座席の半数程度が埋まる位。

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 平日は朝晩を中心に本数が多くなりますが,昼間は完全に10分毎という訳でもなく,ランダムな時間帯も多い。

 土日は,快速が入り多少イレギュラーな時間帯を除き概ね10分間隔と分かりやすいですが,結局普通の50人乗り路線バスに乗せられることを考えると微妙。10分毎に集約するのであれば,連接バスまたは,LRTのようなシンボル性・キャパシティや速達性でアピールできる手段でないと。

 青山以遠の支線からの乗り継ぎ客がいるのであれば,10分おきなのだからもう少し多くの乗客を期待したいところですが,ちょっと拍子抜けでした。ただし,たまたま乗ったバスが快速だったので,多少は速達効果があったかも。とはいえ,万代シテイまで20分ほど(新潟駅までは定刻で26分)。快速では各駅停車と比べて3分短縮されるのみ。各バス停に止まるわずらわしさはないけれど,やっぱり中途半端は否めない。

 なお,白山駅を通過する便だったので,駅前ロータリーに入れずちょっと残念。JR越後線からの乗り継ぎ流動を確認したかったのですが。

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厳しい古町

 バスは,古町を経由。大和跡地でイベントをやっていたようで,降りたい衝動にかられましたが,とにかく暑すぎて,目的地である新潟駅方面まで行くことを考えると,今回はスルーしました。西堀の交差点に集まっていた百貨店の「大和」と「ラフォーレ原宿新潟」に続き「三越」も閉店となり,ヨーカドー丸大以外の大型店が皆無となった古町。残るはアーケードと謎の地下街である西堀ローサのみという状況。西堀ローサは3つの大型店を繋ぐ役割も果たしていたのでしょうが,今後どうするのでしょうか。

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 白山神社近くのアーケード街上古町(通称”カミフル”)では場末の商店街として面白い取り組みをしているのはかつて訪問した時に感じていましたが,やはり,全体として核店舗が失われると見た目としても厳しい印象を感じました。

 専門学校と若者を集めてという方向性はありだとは思いますが,いかんせん購買力がなく,それも近くの万代シティに吸い取られれば厳しいのに変わりはないだろうなぁと感じながら,万代シティでバス(もはやBRTに乗ったという実感はなし)を降りました。

 次は,賑わう万代シティ編です。

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2022年7月24日 (日)

あすと長町の近況(R4.7)

 年度初めからのこの時期は毎年余裕がなく,ブログの更新が途絶えがちですが,久しぶりに。

過去記事

 あすと長町の近況(R4.1)

ヤマダデンキTecc LIFE SELECTあすと長町店

 北側の店舗棟(5階建て)と南側の立体駐車場(4階建て)の外観が現れてきました。

 今秋のオープンに向けて,工事は順調のようです。写真は今月初め頃のもので,現在は大通側もカバーがとれ,完成形に近づいています。

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メインエントランスはあすと長町中央公園やホンダ,やまやが面する交差点側に。

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 長町・郡山エリアでは,長町南の旧電撃倉庫(現 GEO),4号バイパス沿いのコジマ,もっと遡ると旧286号沿いのササキチェーン(現 ルネサンス)以来の家電店になります。現在は,286号バイパスの鈎取(K’sとヤマダ)や4号バイパスの中田(K’sとヤマダ),もしくは仙台駅前(ヨドバシとヤマダ)が最寄の家電店となり,いずれも5km程度の距離があるので,このエリアにとってさっと行ける家電店の出店は喜ばしい。

 それに,家具やインテリアを強化した複合店というのは,ヤマダにとっても他店との差別化になる他,あすと長町エリアとして,インテリア分野ではIKEAとの相乗効果も見込めることはプラス要素。

 まぁ,家電については,郊外型店舗は最初はともかくオープン景気を過ぎると多くの集客が見込める訳ではないにせよ,現在のヨドバシカメラの仮店舗と同程度の店舗面積ではあり,かなりの規模になります。

また,以前の記事でも取り上げていますが,出店から15年が経過し,ビルが老朽化している上,ヨドバシに対し全く存在感を示せて位いない現在の仙台駅西口のLABIの行く末も気になるところです。

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駐車場は大通側の平面駐車場と敷地南側の立体駐車場で,東側のあすと長町大通と北側のあすと長町環状線から入ることができます。

やはり,南側の区画道路からは入れない形なので,JR太子堂駅側からだとかなりの遠回りになります。駅前型商業施設ではないにせよ,徒歩来店者の利便性を踏まえた方が望ましいのですが。

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長町駅東口広場再整備

 工事着手が半年遅れ,3月から9月までの工期となりましたが,現在は順調に工事が進められているようです。

長町駅東口駅前ロータリー リニューアル工事(R3/9/3)

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 工事中のため,一般車の送迎用スペースが駅舎側に移動しています。通行の際には注意が必要。

 現在駅前広場中央に整備が進められている一時駐車場の設置は,テクテへの利用者にとっても朗報なので,待ち遠しいところです。

長町駅東口にラーメン店再出店

 ラーメン店が集まり昨年一瞬盛り上がった長町駅周辺ですが,高架下の「味よし」も駅前広場向かい側の「ラーメン新月」もあっという間に閉店となりました。

 テクテ北側のスポーツパークにあった,亘理逢隈の有名店「爆2」の支店も今年初めに閉店となり。東口側にオープンした3店舗とも共倒れとなってしまいましたが,原因としては,店自体の魅力もあれども,使いやすい駐車場がないことも一因かと(味よしはFCで味も微妙だった上にノーマル辛みそラーメンが値上げされて850円でやたら割高感を感じた覚えもあり)。

 とはいえ,今春には

  〇 爆2の後に「秋田比内や」が出店

 また今月立て続けに,

  〇 味よしの後に「だし廊‐retro‐」

  〇 新月の後に「麺工房いわさ」

 が出店しました。駐車場についても,駅前広場内に一時駐車場が整備される(おそらく30分まで無料)ことも,出店にあたりプラス要素になったのかなと。

 麺工房いわさは,オープン記念限定100円で大行列が。家系というか仙台っ子のような豚骨醤油は好み。

 だし廊も従来店舗と比較してリーズナブルな価格帯に設定してきた印象があり,ともに長く続くと良いなぁ

(いわさの写真は7月初旬。だし廊は7月下旬撮影のものに差し替えました)

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テクテ2のアインズトルペが閉店

 テクテ2の核テナント的な一番目立つ角にオープンしていたドラッグストアのアインズトルペがオープンから1年ちょっとの4月に閉店してしまいました。現在でも未だ空き店舗のまま。

 あすと長町自体はドラッグストア激戦区であり,ツルハが2店舗,サンドラッグ,ウエルシア,カワチに加え,長町駅近くではたいはっくるの地下にマツキヨ(旧ダルマ)があります。このテクテに出店したアインズトルペはコスメ系などに振った品ぞろえで差別化していたとはいえ,仙台駅前であれば成り立つ業態ながらも,ターゲットとなる客層が狭すぎた感があります。

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 立地条件は良いので,いずれテナントは入るかとは思いますが,朝晩はともかく平日昼間の人通りに難があるエリアでもあります。

TSUTAYA長町店跡

 隣のタイムズ駐車場と併せて空き地となっていましたが,大和リースのテナント募集の看板が立っていたので,再度郊外型店舗としての活用となるようです。90年代のあすと長町開発前から,ヨークベニマルとゲーセン,パチンコ,書店として活用されていた一角で,地権者が手放さないだろうなぁと思っていました。とにかく,分譲マンションでなくて良かった。

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アオキあすと長町店跡

 くら寿司北側で市立病院近く,もともと借地活用だったところですが,先日通った時にはボーリング準備っぽい作業をしていました。1400平米弱の角地で,店舗を取り壊したら意外に広く感じましたが,分譲マンションにはちょっと狭い土地(せいぜい50戸程度)なので,隣の賃貸マンションと同じ位の10階建て程度の建物は可能かと。

 商業面での活用にしても,角地とはいえ反対車線から入るのが大変だったり,コンビニも含めて改めて商業活用するイメージが湧かない。至近距離に24時までやっているウエルシアもあるし。企業の駐車場を完備した郊外型オフィス的な活用がふさわしいのでは。

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2022年1月30日 (日)

あすと長町の近況(R4.1)

 恒例のあすと長町の近況について。

 大きな動きはありませんが,あすと長町のまちびらきから15年の月日が経過し,一部機能更新の動きが出ています。

なお,記事中の写真は,1月中~下旬のもので,最新でないものもあります(あしからず)。

ヤマダ電機あすと長町店 立体駐車場の姿が!

 4階建て店舗と5階建て立体駐車場の2棟構成の配置が気になっていましたが,先行して形が見えていた北側の建物は店舗部分のみのようで,立体駐車場は別棟ということが分かりました。

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その店舗の南西側に立体駐車場の鉄骨組が始まっていました。

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 立体駐車場も,かなり存在感がありますね。残りのあすと長町大通沿い敷地は平面駐車場に。

 

(2月20日:追記)

 立体駐車場はだいぶ組みあがりが進み,店舗南側の部分を大部分覆っています。平面駐車場は大通側の限られたスペースのみのようです。

※ 南西角からの立体駐車場の写真です。

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※ 東側(大通り沿い)からの立体駐車場(左)と店舗(右)の写真です。

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※ 北東角(やまや交差点付近)からの店舗写真です。

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 店舗北側(パチンコ屋側)と,東側にも多少のスペースが確保されているので,南側立駐方面への通路と平面駐車場が多少確保されるのかもしれません。そうすると,一応北側区画道路から駐車場に入れることになります。早いもので,あと半年ちょっとで建物は完成です。

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 なお,最近ヤマダ電機が連結子会社の大塚家具を5月1日付で吸収合併し,大塚家具の法人格が消滅することが発表されました。

 ヤマダのあすと長町店はこれだけの規模の建物であり,閉店に追い込まれた仙台駅西口の大塚家具店舗の代わりとはいかずとも,インテリアのフロアには期待しています。IKEAとの相乗効果も発揮できるかと。

 

 あすと長町大通線は信号がある交差点間隔が長く,車にとっても自転車屋歩行者にとっても優しくない道路計画なのは何とかならないのか?

 

 また,立体駐車場の西側には,例のダイワ系の3階建て賃貸アパートが林立していますが,朝方の日照は完全に遮られそう。

 まぁ,この立体駐車場がなくとも南北の隣棟間隔が激狭で,もともと日照は期待できない物件ではあります。

 ヤマダ電機店舗部分の西側並びの「プレミストあすとテラス」との間隔も物凄いものがあり。

 近隣の災害公営住宅とは異なり,同じグループの分譲マンションと賃貸アパートなのになぁ。

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TSUTAYA長町店取り壊し

 震災後に戻ってきてから10年のタイミングで閉店となったTSUTAYA長町店の建物取り壊し工事が行われています。

 ここは,古くはアイエ書店長町南店時代から約30年の歴史がありました。かつては書店の北側にゲーセン,さらに北側にヨークベニマル長町店がありましたが,借地のため昔から地権者は変わっていないはずです。

 店舗駐車場と更に北側のコインパーキング敷地とともにフェンスで囲まれており,一体の敷地として再利用がなされるものと思われます。

 改めて土地賃借で店舗になるのか,それとも売却でマンションなどの敷地となるのか,それなりに広い敷地なので,再開発の行方が気になります。

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(2月20日追記)

 今日通りかかったら,完全に建物が解体され,アスファルト部分もはがされ,かなり大きな一帯の敷地が生まれていました。

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本当に条件の良い土地であり,近隣型商業施設(南北に店舗を配置し,中央部に駐車場)として活用できそうです。マンション敷地ではもったいない。マンションは近隣に新しい案件が2件も始まり,これは別記事にします。

 

アイフル展示場跡に葬祭会館

 こちらは,レクサス太白とライオンズ長町副都心レジデンスとの間で,アイフルホームの戸建て展示場として10年位使われてきた土地が更地化され,一時期月極駐車場になっていましたが,建設工事が始まったので,看板を見てみたら,なんと「葬祭会館」。。。あすと長町では,太子堂駅近くにつづき,2か所目です。

「(仮称)家族葬の仙和 あすと長町店」とのこと。家族葬用なので,近隣のマンション住民を対象としたものか。敷地は狭いけれど,駐車場もそれほど必要としないと思われます。

 しかし,ライオンズの低層階住民からすると,これまでは2階建てのモデルハウスが数棟建っていたのが平屋になるので,圧迫感は軽減されるにしても,ちょっと避けて欲しい用途だったかもしれません。今年の夏にオープン予定とのこと。

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(2/20:写真追加)

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アオキあすと長町店も閉店

 あすと長町開発で約15年前に先鞭を切って出店した,紳士服のアオキあすと長町店は,昨秋からずっと閉店セールを実施しており,今春に完全閉店となります。地区内に洋服の青山も出店した上に,コロナ禍で紳士服需要が急減したためか。

 宮城の萩大通店などが統合先とのこと。建物はまだ新しいので,そのまま居抜きとして活用されるものと思われます。ただ駐車場が狭いため,適した業種は限られるかな。

今後の機能更新の行方

 定期借地権で出店している郊外型店舗は概ね10~15年契約のところが多いと思われます。

 平成21年にオープンした「ヨークタウンあすと長町」は震災後に太子堂店オープンに合わせて撤退の噂がありながらも,安定した集客を保っており継続利用となるでしょうが,今後可能性が高いのは,平屋で屋上駐車場も設けていない暫定商業施設であるコーナンか。

 借地なのは間違いなく,長町駅より南側では貴重なまとまった土地となるためです。震災後に出店した関西企業であり,業者向けのコーナンPROは東IC店はまだ残っていますが,名取店を昨年5月末に閉店済です。地権者の意向次第にしても,いずれ閉店となり,敷地を高度利用する方向性となるでしょう。

 あすと長町で残るまとまった土地は

 長町駅東口のイオンタウン所有地(12街区・17街区)と歯科医院所有地(14街区)

のみ。仮設住宅跡地にヤマダ電機の建設が始まり,進出を希望する企業の受け皿は限られてきています。新しい街ではありながらも,もう15年が経過し,成熟に向けて生まれ変わる時期にあります。この状況を楽しみにしていきたいと思います。

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2022年1月12日 (水)

「青葉通広場化」今秋にも歩道拡張実験

 約2年前に記事にしていた,仙台駅前「青葉通」の広場化構想。

過去記事

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか?(2020/1/19)

 期待と課題について,詳しくは前回の記事参照ですが,「さくら野跡のドン・キホーテグループ再開発計画地」と,「オリックス不動産が保有するEDENや旧GSビル敷地」という,仙台駅前に位置する2大再開発候補地に挟まれる青葉通を広場化するという野心的な構想であります。

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 ただし,仙台駅西口広場に直結するメイン動線であり,特に仙台駅西口エスパル前に整備した路線バス降車場への動線をぶった切る形になるため,完全にクルマを排除する場合大きな障害となります。

 よって,過去記事では,真ん中にバスなどに限り通すトランジットモールを解決策として取り上げていましたが,今秋実施される社会実験では,やはりこの方向で検討しているようです。

仙台駅前「青葉通広場化」構想 歩道拡張、秋にも実験

 仙台市はJR仙台駅西口(青葉区)の青葉通を一部広場化する構想の実現に向け、秋にも実際に歩道を拡張する社会実験を実施する。広場化すれば「東北の玄関口」に広大な憩いの空間が誕生するが、仙台駅に直結する道路をふさぐことになり、交通への影響が懸念される。社会実験を通じて課題を洗い出し、将来の具体的な姿を描く

「南北両側の歩道拡張」か「南側3車線広場化」

 広場化の対象は駅前通交差点-愛宕上杉通交差点間の約150メートル区間で、市が検討中の社会実験パターンはイラストの通り。

 片側4車線のうち ①南北2車線ずつ歩道化する「両側歩道拡張パターン」 南側3車線と北側2車線(一部は1車線)を歩道化する「南側3車線広場化パターン」の2案が浮上する。いずれも車両の通行はバスやタクシーに限り、一般車は通れないようにする。

 両側歩道拡張パターンは現在ある高速バス乗り場、タクシー乗り場を前方に移動させるだけで、利用者の混乱が少ないことがメリット。南側広場化パターンは南側の高速バス、タクシー乗り場を北側に集約するため、運行ルートの変更が必要になるものの、南側の歩道を広く利活用できる。

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 市の2017年調査によると、広場化の対象区間を平日午前7時~午後7時の12時間に通過する自動車は約1万3000台だった。

 21年度の交通量シミュレーションによると、いずれの社会実験パターンの場合も、同区間が最も混雑する午前8時ごろに愛宕上杉通交差点以西の青葉通、アエル前の駅前通で100台以上が減少する一方、定禅寺通や広瀬通の一部、ロフト前の駅前通で50~200台程度増加するとみられる。

 市は今後、対象区間の沿道地権者や交通事業者らとつくる「青葉通駅前エリアのあり方検討協議会」で、2パターンの一方を試行するか、両方を試行するか検討。拡張した歩道の利活用策も含めて社会実験の概要を固め、秋の実施を目指す。

 市都心まちづくり課の馬場泰通(ひろみち)課長は「広場化の在り方や交通への影響を考えるきっかけにしたい。市民の理解と協力を得て、進められればいい」と話した。(河北新報1/6朝刊より引用)

 

 検討協議会では秋の実施を目指し,試行方法は2つの案から今後検討するとのことですが,バスとタクシーをただし交通への影響を考慮し,合計4車線程度は車道として残すようです。

 そうすると中央分離帯を除き,車道として約20m程度の幅で残り,社会実験なのでやむを得ないにしても,南北に分割される広場としての一体感は大分薄れます。

ペデストリアンデッキの拡張ではダメ?

 地表レベルでの広場化構想では,バスやタクシーなどの交通に支障が出ることが必然です。

 それを解決するためのトランジットモール化にしても,両側で4車線をふさいでしまっては,広場化といっても中途半端になりそう。

 そもそも,仙台駅西口は,駅舎も周辺の商業施設も2階レベルでのペデストリアンデッキが張り巡らされており,この青葉通広場化構想地の駅側1/3~半分だけでも2階レベルのデッキで広場化し,両側の再開発ビルと一体化するというのはどうか。

 また,かつトランジットモールを導入し一部広場化した地表部分と2階部分を幅の広い階段で結ぶという選択肢もあるのではと。

 完全に2階部分を広場化するにはデッキの建設費も膨大になり,また1階部分が暗くなってしまうのは適切ではない。

再開発の続報が待ち遠しい

 さくら野跡地はドン・キホーテを中心とするのPPIHグループが再開発を手掛けることとなっており,その向かい側もオリックス不動産が再開発を計画していながらも,コロナ禍ということもあるのか,最近新たな情報はありません。

 さくら野跡地の開発情報が出たのが令和2年の3月で,もう2年程度は経過しつつあります。

 仙台市の都心再構築プロジェクトの話が出たのが令和元年夏ですが,このプロジェクトのもとに具体的な計画が策定され,着工にこぎつけたのは,NTT東日本の仙台中央ビルのみ。

 建て替え促進は約5年間の時限的な政策であり,もうすでに約半分の期間が経過しつつありながら,この状況はまずいのでは。コロナを言い訳にするにしても,同種のプロジェクトで先行する福岡は競うようにプロジェクトが進んでいるのに。

 まぁ,オフィスについてはテレワークの進展での需要減退,ホテルもインバウンド・旅行需要や出張需要が不透明になっている現在ですが,そろそろポストコロナに向けた計画が発表されるものと期待しています。

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2021年11月28日 (日)

ヤマダ電機あすと長町店建設中!

あすと長町の仮設住宅跡地に建設中のヤマダ電機あすと長町店。

11月初め位から鉄骨を組み始め,形が見え始めています。写真は,11月中旬のもので,現在はもう少し進んでいるものと思われます。

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建物は2棟構成

 店舗棟と駐車場棟に分かれ,店舗が4階建て,立体駐車場が5階建ての2棟構成です。2棟は相互に接続されます。ザモール仙台長町のパート2みたいなイメージでしょうか。駐車場から店舗まではスムーズに行き来できます。

 2棟の建物自体は,北西に寄って建設され,西側の3階建ての賃貸住宅群と,間もなく完売の分譲マンション「プレミストあすとテラス」に近接した位置関係で,日照にはそれなりに影響がでそう。

 敷地中央西側あたりに,店舗棟の4層を配置。店舗面積は13,226平米で,現在のヨドバシ仙台仮店舗(約12,000平米)より多少広い位の売り場面積になる模様。

 1~3階が店舗で,家電のみではなく,大塚家具とのコラボを進めているインテリア系の売り場も設置予定。4階はバックヤード。

 そうすると,期待していた飲食系などは入らず,純粋に現在のヤマダ電機の本業中心に埋めてくるのか。期待していた店舗構成よりは,堅実な路線になりそう。

 店舗南側は平面駐車場。総台数は703台と,IKEA仙台とほぼ同規模の駐車台数を確保しています。

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 この写真は,北側のパチンコ屋側から。鉄骨が4層で組まれているので,こちらが店舗かと。

手前側(北側)に,5層の立体駐車場が建設されると思われます。

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 駐車場への進入路については,あすと長町大通北行き(仙台都心方面)からは敷地東側に直接入れますが,あすと長町大通南行(名取方面)からは,やまやの交差点を右折して北側から入る形で,あまり支障はないですが,駅西の旧国道側(旧TSUTAYA長町店)からは店舗が反対車線を越える形になるので,右折レーンを設置しないと入れない。今でも,パチンコ屋ややまやなどで,交通量が多い通りで,ちょっと混雑が心配。

 南側の住宅地側からの進入路の設置は不明ですが,住環境への影響が小さくなるように,なるべく活用しない方向になるのではと。

建物完成は22年10月,オープンは年内か

 竣工とオープンはほぼ1年後。ヨドバシ第一ビルが着工され,2023年春オープンが予定されていますが,あすとのヤマダはその前にオープンする予定。年末商戦及び初売りには間に合わせ,ヨドバシ第一ビル完成を前に迎撃態勢を整えるものと。でも勝ち目はないでしょうが。

 上述のとおり,インテリアを含めて売場面積1.3万平米強ですが,周辺の高層マンション群をはじめ,あすと長町は人口稠密地帯であることから,IKEAと競合するとはいえ,インテリア系を強化して相乗効果を狙うかと。売り場の割合予想は,家電2/3,インテリア1/3程度。両者のシナジーを狙うためには,売り場はかっちりとは分けてこないと思われます。

 気になるのは,仙台圏の店舗再編の動向。仙台駅前の入居ビル老朽化が進むヤマダLABI仙台。先日通ったら1階部分の住宅設備売り場は空きフロアになっており,地下一階のジュンク堂も退店し,ビル全体としてもこのままではまずい状況。オープンは2007年の2月で来年2月には15周年を迎えますが,テナント契約期間次第では分からない。また,仙台南店を含め,太白区に3店舗を維持できるか。その辺についても,今後の動向が気になります。

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2021年11月14日 (日)

仙台工業団地跡地再開発 大規模SC進出か

 地下鉄東西線の卸町駅から東側は,卸商団地,仙台工業団地,印刷団地などの中小企業の事務所や工場が集積した一帯を通るルートであり,地下鉄の建設中から,この一帯の再整備,再開発の計画が進んでいましたが,最も計画が具体的に進んでいた仙台工業団地の移転再開発記事が河北にありました。

仙台工業団地、仙台東IC付近に移転 23年秋まで 跡地に商業施設

 仙台工業団地(仙台市若林区)が2023年秋ごろまでに、仙台東部道路の仙台東インターチェンジ(IC)付近に移転することが決まり、移転先で造成工事が進んでいる。市地下鉄東西線六丁の目駅に近い跡地には、大型商業施設やマンションの建設が計画されており、再開発による市街地の活性化に期待がかかる。

 仙台工業団地協同組合によると、移転先は若林区六丁目南の農地。現在地から東に約2・5キロ先にある。敷地面積は9・7ヘクタール。昨年8月に始まった造成工事は7割ほどが終わり、来年3月までに完了するという。

 移転の総事業費は約118億円。協同組合に加盟する機械器具や金属製品などの製造業者19社のうち、16社が来年7月から順次移転する。新たな企業も複数進出する予定となっている。

 現在の工業団地は移転完了後に跡地の造成工事に着手する。六丁の目駅の南西に広がる6・9ヘクタールの敷地に、26年3月までに商業施設やマンションが相次ぎ完成する見通し。駅周辺の街並みは大きく姿を変える。

 仙台工業団地は1963年に造成された。市内に点在する中小企業が協同組合を設立し、64年に操業を開始した。半世紀が経過し、工場や設備が老朽化したほか、2015年の東西線開業で周辺開発が進むとみられたため、協同組合が02年に移転の検討を始めた。

 08年に移転準備委員会が発足。複数の移転先が挙がり、現在地に近く東部道路に隣接し、交通アクセスに優れた農地が有力候補になった。だが、リーマン・ショックや東日本大震災が発生し、一時中断となった。

 震災後、農地は国の大規模圃場整備の対象に含まれた。市は除外するよう国に働き掛け、18年5月に市街化区域に編入した。協同組合は18年6月に農地を買い取り、市は20年5月に移転計画を正式に認可した。

 協同組合の梶原功理事長(77)は「老朽化が課題だったため、移転先が決まってよかった。新工業団地では環境に配慮した取り組みを進めたい。跡地は地域に喜んでもらえるような場所になればいい」と話した。(11/14河北)

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移転先は,仙台東インターの東側

 だいぶ前から移転に向けた動きを知っていましたが,来年春にようやく造成が終わり,夏ころから移転が始まります。

震災でのスケジュールの遅れも大きく,農地エリアを苦労して市街化区域に変更したとのことで,これで六丁の目駅付近の再整備が進行します。

六丁の目駅近くの好立地

 跡地は6.9ha。近隣だと,南側のなないろの里のクロスモール仙台荒井の合計敷地面積(3区画で約5ha)よりは広く,仙台港のカインズやケーズデンキが出店している区画より多少狭い位ですが,既存市街地での再開発地としては貴重。

クロスモール仙台荒井と周辺の商業開発(2016/1/12)

 郊外型の低層商業施設であれば,それだけで終わってしまいますが,地下鉄六丁の目駅近くで比較的高度利用が見込まれる土地なので,期待できます。

 ちなみに,4号バイパスを挟み東側にほど近い卸町イオンの敷地面積(約1.9ha)と比較すると,約3.5倍の面積で,2026年3月までに商業施設とマンションが完成するとのこと。

 地図上では,六丁の目駅至近に見えますが,歩いて5~10分圏で,卸町イオンのように駅前という感じではありません。

 現在は工業専用地域で容積率200%ですが,六丁の目駅周辺と同じく近隣商業地域(容積率300%)に都市計画変更されることが想定されます。

商業施設のイメージ

 商業施設について,進出する具体のデベロッパー名は聞こえてきています。イオンの寡占化が進むこの仙台エリアに風穴を開けることができるデべが進出するようで,ホッとしています。イオンモール富谷ーイオンタウン南大沢のように1kmの距離で同一グループが出店するようなことがあるとがっかりなので。

 敷地面積は商業施設で約4~5ha,マンション約1~1.5ha,他区画道路や広場というところか。

 商業施設部分は,長町モール(ララガーデン除く)より一回り小さい敷地面積なので,店舗面積で4万平米程度が想定されます。

 仙台市内の郊外型商業施設としては大きい方で,近隣の卸町イオンの2倍程度の規模にはなりますが,イオンモール新利府や名取と比較すると,やはりこじんまりという印象に。

 南北を既存大規模SCで抑えられているので遠くからの集客は見込みづらく,商圏は若林区と宮城野区南部で,せいぜい15万人程度かと。

 近隣の卸町イオンは飲食店や専門店の厳しい状況が聞こえてきますが,この小さな商圏を西の卸町イオン,そして南のクロスモール荒井と奪い合うことになりそうで,東西線沿線を中心とする周辺の人口増に期待することに。

 交通アクセスは,メインの入り口は産業道路側の現「白山工業団地交差点」から。4号バイパス上り線からも入れるようにする場合は,現在ある側道を活用して,バイパスの流れに影響しないようにするはず。地下鉄を使って来る割合は低いにせよ,地下鉄沿線の大規模SCは,人口増を誘発するので大歓迎。

マンションのイメージ

 マンションも商業施設と同じデべが手掛けるかどうかは決まっていないにせよ,そのノウハウを持っているところなので,その可能性が高いと読んでいます。

 上杉や長町のようにイオンのSCが計画を遅らせたために,住友等のマンションが先行して建設・分譲されたという風にはならず,うまく調整してくるでしょう。

 敷地の北西側に商業施設,南側にマンションとなると,駅から徒歩10分近くになるので,タワー型ではなく,15階程度のL字型2~3棟で,多くとも5~600戸程度と読んでいます。杜せきのした駅や長町モール近隣のように,駅と大規模SCに近いマンションは人気が出るに違いない。

 現敷地の立地企業の移転後の建物撤去・敷地再整備もあるので,順調に行っても5年後でスケジュールは遅れるかもしれず,気長に待つことになりそうですが,コロナで乗客数が激減した東西線沿線の魅力アップのためには必要なプロジェクトなので,期待しています。

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2021年11月 7日 (日)

ミヤテレ 泉中央へ移転か?

 近年,在仙のテレビ局の局舎移転・新築が相次いでいましたが,現在地である宮城野区日の出町からの移転が取りだたされていた最後の候補,ミヤテレこと「宮城テレビ放送」が,泉中央駅前に残る最後の虎の子の土地を取得したとのニュースが。


宮城テレビ放送/有効活用の検討へ/仙台市泉中央に用地取得/仙台市地下鉄泉中央駅東側の約6100㎡


宮城テレビ放送(仙台市宮城野区日の出町1の5の33 大沼裕之代表取締役社長)は、仙台市泉区泉中央1丁目の用地約6100平方㍍を取得した。今後、取得した用地の有効活用を検討する。

今回同社が取得した用地は、仙台市泉区泉中央1の3の1ほか地内で仙台市営地下鉄南北線泉中央駅の東側近隣地。宮城県警泉警察署の北側に位置し、泉中央通り線と泉ヶ岳通り線に隣接した、現在は有料駐車場として使用しているところ。以前は大手商社が所有していた。

同用地周辺は、1980年に仙台市に隣接する当時の泉市が副都心形成に向けた土地区画整理事業を施行したエリアで、区画整理内には仙台市泉区役所(当時の泉市役所)をはじめセルバやアリオ仙台泉などの商業施設があり、仙台市内北部の中心地区を形成。

宮城テレビ放送は、70年にTBS系列の東北放送、フジテレビ系列の仙台放送に続く宮城県内で3番目の民放局として開局。日本テレビ系の東北ブロックの基幹局で2020年10月には開局50周年を迎えた。既存の放送局は老朽化が著しく、施設のある宮城野区日の出町地内は近年のゲリラ豪雨による浸水で隣接する国道45号が冠水するなど、報道取材にも影響が出ていた。

宮城県内の放送局では、近年、老朽化した施設の整備が相次いで進められており、仙台放送が04年に仙台市青葉区上杉5丁目に新社屋を建設したほか、日本放送協会が18年に仙台市青葉区錦町1丁目から青葉区本町2丁目に移転、20年に東北放送が仙台市太白区八木山香澄町で社屋を建て替え、仙台市青葉区双葉ケ丘2丁目にあった東日本放送は今年、仙台市太白区あすと長町1丁目で業務を開始している。(2021-11-05みやぎ建設新聞より)

相次いでいた在仙放送局の移転・新築

 9月20日に,KHB東日本放送が,市北部の双葉ケ丘からあすと長町に移転したのは記憶に新しいですが,3年半前の2018年にはNHK仙台放送局が愛宕上杉通沿いから,錦町公園横の旧ホテル仙台プラザの跡地に移転しています。

 八木山の東北放送は,テレビ塔が敷地内にあるメリット,及び敷地に余裕があるためか,現敷地内での建替えを選定しましたが,これは地下鉄東西線の開業で八木山動物公園駅から徒歩圏になったことも現在地に残った理由としてあるのかと思います。

 20年近く前には,仙台放送が,大年寺山テレビ塔の至近にあった太白区茂ケ崎から現在の上杉へ移転するなど,札幌が大通付近の都心部に集中しているのに対し,在仙の5放送局は都心と郊外でバランスよく位置しています。

 その中で,唯一移転がまだで可能性が残っていたミヤテレですが,2004年にJR仙石線小鶴新田駅が開業し鉄道駅からの交通の便は改善されたにせよ,記事の通り近隣は冠水被害に度々遭うなど,災害時への対応を考えると適地ではなくなってきたという背景も。とはいえ,候補地は宮城野区から離れることなく東口近辺かなと思っていただけに,泉中央に土地を取得したのは意外な印象を持ちました。

南北の副都心にバランス良く

 仮に,今回の取得地が放送局の移転地としたら,双葉ケ丘にあったKHBのあすと長町移転で空白地になった仙台市北部をテリトリーにすることができるというメリットが生じます。

 また,KHBはあすと長町の杜の広場隣接地という,イベント開催や中継にあたり好条件の立地ですが,今回のミヤテレ取得地は泉中央駅のペデストリアンデッキに面する場所で,区民祭りなどのイベントも行われているところであり,さらに普段の人通りは駅前だけに杜の広場よりも格段に多いので,KHBに対抗した訳ではないにせよ,最高の場所を抑えた形です。

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 メディアの多様化で広告料収入の減少など,生き残りに必死な地元民間放送局として,地域密着の方針がカギになるのではと。もともと,東北放送はもともと八木山の放送局とのイメージが強かったですが,仙台放送もKHBもミヤテレも移転前では放送局が立地している場所に根付いているとは言い難い感がありました。都心部に移転した仙台放送はともかく,他の民放3局は,仙台市内の郊外部で地域色を出していく方向になりそうです。KHBは長町商店街や89ersとのコラボを進めており,ミヤテレは泉中央とベガルタ?ただしもうJ2降格は避けられず,もはやテレビ中継の増は難しい状況になってしまったので,送り込んだ前社長が残した負の遺産解消をしてもらわないと。

余裕のある敷地面積をどう活用する?

 6100平米となると,あすと長町に移転したKHB(6600平米)と同程度の面積です。

 KHBの放送局部分は,うち4600平米に地上5階建てで建設され,残る2000平米は活用を模索しながら現在はコインパーキングとなっていますので,ミヤテレの6100平米も仮に放送局の移転地としては十分。

 容積率は,KHB所有地と同様に商業地域で400%あるので,放送局以外との複合施設として,土地代の負担を和らげる活用を模索するはず。

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 可能性が高いのは,1階部分の一部はバスプールの拡張用地として市の負担で整備し,2階以上を放送局機能という形であれば,長年の狭隘な泉中央バスプールの課題が解消されることにもなります。残りは必要なミヤテレの職員や機材車用駐車場を確保するなど。

泉中央駅前の最後の好立地

 さらに,このミヤテレが取得した街区は,セルバ南側でかつては商業活用を模索しながらも,区画整理終了後約30年にわたって平面駐車場として寝かされていた街区です。写真では,セルバと奥の泉警察署の間の街区です。

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 もともと,泉新都心という第三セクターが中心となってまちづくりを進めていた泉中央地区。この第三セクターが解散し区画整理の中心的な役割を果たしていた住友商事が市の所有株を引き受けました。この街区の所有権を持っていた住友商事はアリオ・セルバの大家として,泉中央副都心のまちづくりに多大な協力をしていた企業なので,この残された虎の子の街区を単に高く買ってくれるところに売却するようなことはしませんでした。

 副都心整備の経緯から,長町駅前と比較しても厳しめの地区計画が策定され,該当する駅前B地区は業務・商業・公益施設を整備する街区とされ,少なくとも1階又は1~2階は共同住宅としての活用を禁止されています。

 とはいえ,長町駅前のヤマザワ所有地は三井不動産他に売却され,パークタワーあすと長町が建設されましたが,1~2階は住宅が禁止だったので,3階以上が分譲住宅となりました。駅前の通りに面する部分は住宅が不可であり,敢えて現在フィットネス等が入る商業棟部分を敷地分割したり抜け道はあり,地区計画にも限界があります。

 このようなことをしなかったというのが,泉中央駅前のまちづくりに責任を持つ企業が土地を保有していたということ。単なる民間企業であれば,とっくの昔にタワーマンションが建ってしまっていたでしょう。

 泉中央とあすと長町のまちづくりの比較については過去記事に。

セルバテラスと泉中央の変化(2017/8/20)

 よって,正式発表前なので,あえて”仮に”と表現しましたが,この土地にふさわしい活用をする企業に売却したということから,,放送局の移転地として確定とみています。

 このような,泉中央駅前のラストピースが埋まり,副都心にふさわしい施設が整備されることになれば,本当に喜ばしいです。

 KHBも発表から移転まで5年以上かかったので,2026~27年度移転完了位のスパンの計画になるでしょう。さくらの跡地の再開発完成前位でしょうか。具体の移転発表と,詳細計画を待ちたいと思います。

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