まちづくり

2023年9月18日 (月)

あすと長町の近況(R5.9)~新店舗出店&マンション建設中~

 久しぶりに、あすと長町の近況を。

 最近は、大きな動きがなく、連日の猛暑もあってレポートの意欲が薄れていましたが、ようやく多少は涼しくなってきたので。

tekuteながまちに松屋!

 10月に、長町駅内の商業施設tekuteながまちにオープンする情報がでていた、この牛丼チェーン松屋(マイカレー食堂併設)。

長町エリアの牛丼チェーンは、モール北側に古くから吉野家はありますが、駅前型としてはこの松屋が初出店。

 tekuteながまち内に出店との情報は7月に出ていましたが、コロナに翻弄され閉店した『me&cheese⇒菓匠三全』跡が工事中で、具体の場所が求人ポスターで判明しました。まぁ、7月の求人情報の時点で、「長町駅改札目の前」という表現があり、有力候補とは思っていましたが、狭さは否めないので、アインズ&トルペ跡のローソン隣のスペースの方が広く、可能性もあるのかなと様子を見ていたところ。

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 こちらのローソン脇はまだ動きがありません。なお、2階のそば屋の福はらは撤退し、そのスペースも空いています。

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 長町駅東口ロータリーに面し、タリーズコーヒーの並びになります。JRの改札から徒歩15秒で、サンエトワールと並んで、さらっと食事を済ませたいニーズにこたえる飲食店になります。また、バスは路線により待ち時間が長かったりするので、バス停が目の前というのもポイントが高い。

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 tekuteの外の改札側からも直接入店できるように工事をしていました。たまたま工事中の店内をチラ見。

 この立地で24時間営業するようなので、tekuteの他の店舗が閉まっている時間帯はここから出入りすることになります。深夜バスが発着する23時台や到着する5時台などは、tekute2にオープンしているローソンとともに助かる人がいるかも。

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 なお、tekute内ではありませんが、ロータリー向かいのラーメン店「いわさ」も閉店となりました。

 春から駅前広場ロータリー内の一時駐車場(30分以内無料)が開設され、このいわさとだし廊にはメリットが大きいかなと思っていたところですが、結局一度も行かないままに閉店となりました。なお、亘理町の6号線沿い(田園近く)にも出店しています。

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 長町駅前のラーメン店は競争が激しいというよりも、基本的に朝晩の通勤通学時間帯とイベント時以外は通行量が少なく、全体のパイが小さいこと。さらに田中そばなどの人気店もあり、その牙城を崩せないという印象です。

 やはり、(もはや期待はしていないですが)計画中のイオンタウンのようなSCができないと平日昼間の人の流れが小さいまま。

9月末オープン ドラッグストアモリ&テナント商業施設

 旧国道4号沿いのTSUTAYA長町店と隣接のタイムズパーキング跡地に、ドラッグストアモリがテナント棟と併せて9月末以降に出店です。

 ドラッグストアモリは、近年宮城県内でドラッグストアアオキと共に熾烈な出店競争を繰り広げていますが、これまでは郊外から攻め入っており、長町のような郊外拠点には初出店。

 特徴としては、本格的な食品スーパーを併設したドラッグストアで、ツルハやウエルシアのように、1m程度の幅のおまけ的な生鮮コーナーではなく、1か所のレジで買い物が済むというところが便利なところ。コンパクトなスーパーセンターという印象。

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 長町・あすと長町エリアは、スーパーはヨーク×2、生協×2、ウジエ、ビッグハウス、西友と激戦区である上、ドラッグストアもあすと長町の範囲だけで、ツルハ×2,ウエルシア、サンドラッグ、カワチとひしめいているところで、両方の需要を取りに貪欲に出店です。

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 なお、新幹線高架脇のテナント棟には、モスバーガーと北海道からペンギンベーカリーが出店ですが医療・健康系のテナントと併せまだ半分の入居決定状況です。駐車場が併設されていることから、飲食店の出店などがあればいいなぁと思います。

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2つの分譲マンション建設中

 タワーマンションの建設ラッシュが一段落したあすと長町地区内ですが、現在2か所で新築マンションが建設中です。

詳しくは、以前の記事参照。

過去記事

 あすと長町 2つの分譲マンションプロジェクト(2022/2/21)

①ノブレスあすと長町(ナイス)完売

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 こちらのナイスのマンションは、南側をプレシスとダイワハウスのマンションに抑えられ、東側は新幹線と在来線高架という居住条件としてはデメリットもありながらも、太子堂駅と長町駅の中間でスーパーなどの商業施設にも恵まれた利便性から完売とのこと。このインフレ傾向のご時世で、割り切った形の需要を取り込んだのか。

②あすとレジデンシャル ザ・タワー(野村&ワールドアイシティー)

 こちらは、案の定ヨークタウンから直接入れる利便性をアピールした分譲マンションとして、20階建て190戸の規模で分譲中。大通りを挟んだ系列のマンションの約半分強の戸数ながらも、買い物や駅への近さなどから、バランス的にはパークタワーあすと長町の並び地区内を代表するマンションでは。

ホームページ

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 竣工は2024年秋と1年後。入居は2024年末とのことで、まだまだ先です。

 3LDKで3400万円台からとのことで、詳細な条件は不明ですが、パークタワーあすと長町(ただし西側の線路側でJRの賃貸マンション側の部屋)と同価格帯からのスタートとのこと。

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ライブハウスのPIT仙台に隣接という点は、入居者によって評価が変わるかもしれません。

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 また、南面は平屋のホームセンターコーナンで、今は眺望が確保されていますが、ここは借地かつ既に10年程度経過していることから、跡地利用を考えると安心は禁物で、懸念材料でもあります。

 

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2023年9月12日 (火)

宇都宮にLRT ライトライン開業 その2(開業の効果と課題)

宇都宮にLRT ライトライン開業 その1の続きです。

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ライトラインの課題

 開業後、多くのYouTuberが動画をUPしているため、行かずとも現地の雰囲気を味わうことができる良い時代になりました。

 今年開業した、福岡の七隈線博多延伸、東急相鉄新横浜線は地下路線であり、動画としても絵になり辛い、撮影し辛いところがあったのでしょうが、それに対し、このライトラインはほぼ路面を走る交通機関、かつ車内運賃収受のためホームへは自由に入れ撮影しやすいこと、東京から近いことで話題性も大きいこともあるのかな。

「百聞は一見に如かず」でどういうものかは数多くUPされている動画を見て頂く方が分かりやすいですが、感じたことを何点か。

優れている点

① ICカードでの全扉乗降

 連接車両においては広島電鉄でも開始されていましたが、乗降時間短縮のためには効果的です。現金収受の手間が省けストレスなく乗降車できるので、まさしく”水平エレベーター”的に気軽に使うことができます。

  現在、週末を中心に現金客に起因した大幅遅延が発生していますが、それもICカード利用率が上がること、乗客が慣れてくることで徐々に解消されていくことでしょう。ただ、一定の不正乗車が生じかねないため、対策として国が率先して制度改正し、欧州のように抜き打ち検札での大幅な罰金導入などを図る必要性を感じます。JR九州の無人駅の状況のように、”払った者負け”みたいな風潮が生じて欲しくない。

② 新設軌道で、乗り心地が良さそう

 かつて乗車したことのある、札幌、函館、広島の路面電車は、車両が新しい場合でも、線路が敷設から長期間経過しているためか、ガタガタでバス並みに揺れ、信号でしょっちゅう止まることなどお世辞にも乗り心地が良いとは言えませんでしたが、この宇都宮ライトレールは、軌道も車両も新しいため、その点路面電車のイメージを変えることになりそうです。

③ 双方向に需要あり

 宇都宮駅方面への通常のラッシュに加え、反対方向の複数の大規模工業団地や高校・大学への通勤通学需要があり、片輸送にならないバランスの良さを感じました。これまで完全なクルマ社会で需要が見込める施設が”点在しているなか、多少遠回りになってもうまく線で結んだものだなぁと。

④ バスとの乗り継ぎ、パークアンドライド拠点の整備

 始発停留所の宇都宮駅東口を含め、5か所の停留所でトランジットセンターが整備されました。

 バス乗り継ぎは抵抗があるものですが、路面電車と路線バスがほぼ平面で乗り継ぎができること、乗継割引が大きいこと(100円)、パークアンドライド駐車場も停留所近くにあり、無料で使えるところもあること。この点については、上下移動が必須の地下鉄と比較し乗り継ぎ抵抗が小さいことがメリット。

 一般鉄道も近年は橋上駅や高架化が進むことで、上下移動はエレベーターなどのバリアフリー設備が導入される一方、徒歩での平面移動距離が増え、足腰が弱っている高齢者にとってはキツイということもありますが、LRTとの乗り継ぎは基本スロープを含め平面であること、乗り継ぎ先の車両が目の前に見えることなどで、視覚的に把握しやすく安心ということもありそうです。

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今後の課題

 感じた以下の課題は、将来的に解決が見込めるものであり、少しずつでも実現していって欲しいと思います。

① 速度向上と電車優先信号の導入

 ライトレールの総延長は14.7㎞と、仙台市地下鉄南北線の14.8㎞とほぼ同じです。ただ、全線の所要時間は南北線が28分に対し、宇都宮ライトレールは開業時で48分、来春の快速運転開始後でも37分(各停44分)の予定で、速達性はやや劣ります。

 現在は軌道法の制約で40km/h に抑えられている最高速度が、特例が認められれば70㎞/h(仙台市東西線の最高速度と同じ)まで上げることができ、その場合は快速で33分まで短縮することができるとのことで、早期の速度向上が望ましいところ。

 また、路面電車の特徴ではありますが、交差点での信号待ちの時間が遅さを感じるところであり、開業時には見送られた電車優先信号が導入され、さらに所要時間が短縮されることが、クルマとの対抗上望ましいと考えます。


② 工業団地輸送の速達性確保(遠近分離)

 ホンダやキヤノンなどの工業団地通勤者による大渋滞対策も兼ねて整備されたライトレールであり、クルマからの転移は10%程度でも渋滞対策に効果はありますが、もともと宇都宮駅東口との間で運行されていた着席前提の企業通勤バス利用者が、座れなくなって不評との話が聞こえています。特にホンダは9月から通勤バスを全廃し1000人以上の通勤者がライトレールに移行することになりました。

 新幹線や在来線からの乗換利用者を中心に宇都宮駅周辺居住者が利用していたのであれば、クルマなどLRT以外への流出は限定的でしょうが、「これまで必ず座れ、事業所目の前に30~40分で到着」から、「立ちっぱなしかもしれないライトレールで48分(遅れると1時間近く)、そして広大な事業所内を歩く必要」を考えると確かに不満を感じるのは分かります。

 そのためには、やはり予定通り快速が導入され、宇都宮駅から30分台で到着できるようになれば、途中駅での乗降による車内の動きが少ないことも含め、気分的に速さを感じることができますし、LRTへの転移がスムーズに進むのではと感じます。

③ 西側市街地への延伸

 ただ、このLRT。本来であればバスがひっきりなしに走っており高い需要が見込める『JR宇都宮駅から東武駅までの都心部』から整備するのが自然に感じますが、宇都宮市の特性として、上述の通り「工業団地に集積した大企業工場への通勤負荷の高さ」の解決が必要であることと、西側が先行整備の場合には東北道方面に車庫を確保する必要があったため、東側に車庫を確保しての先行整備となったのでしょう。

 工業団地や作新学院大などへの通勤通学については、宇都宮駅東口発着でも問題ないでしょうが、官公庁などオフィス街はJR宇都宮駅西側に広がっているため、芳賀町やゆいの杜方面からの都心部通勤通学にあたっては、JR宇都宮駅からバスに乗り継ぎ、または徒歩で向かう必要があり、使い勝手が良くはありません。

 それが、2030年代初頭を目標とされている、JR宇都宮駅を高架で超えての西側市街地への延伸が実現すれば、東武宇都宮線方面との乗り継ぎも可能となる他、西側延伸の終点と目されている桜通り付近には高校も点在しており、中心駅を挟んで東西をスムーズに移動できるようになれば、革命的な変化が起こるのは、仙台市東西線(卸町から東北大まで15~20分!) でも実感できた次第。

 開業から2週間経ってもこれだけ注目され、需要予測よりも多い乗客であふれている宇都宮ライトレールに対し、「宇都宮はバスの街」という訳の分からない反対のための主張を繰り返すK産党系には呆れます。仙台でも東西線反対派(K産党系オンブズマン)が、当時「地下鉄反対!LRTが良い」と主張していましたが、宇都宮では同じK産党系が「LRT反対!バスで十分」と、同じ党でも矛盾したことを主張しています。結局与党系が進めていることに対して反対できれば良いのでしょう。ある意味「反対のために手段を選ばない」という一貫性を感じるところ。

 なお、仙台の当時の東西線反対派の残党と思われる方が、Xで「宇都宮のLRTの開業で、仙台の東西軸でLRTが導入されなかった理由の嘘が明らかに」という趣旨でつぶやいていましたが、さすがにLRTで現在の東西線の利用者(8万人/日)は運べんし、青葉山の連続する坂は登れんし、仙台駅の東西をどのようにLRTで超えるのか。共にトンネル掘ったら地下鉄並みに工事費がかかり、LRTのメリットが相殺されるし。

都市間競争に勝ち抜くツール

 このライトレールの開業に向けて、沿線へのマンション林立と地価上昇、工業団地進出企業の莫大な追加投資(キヤノン、中外製薬)と、建設費こそ当初計画の1.5倍と大幅に超過しましたが、それでもこのLRTが整備されるからこその莫大な経済効果。

 そして、これまでは、同じ東北新幹線の沿線の中都市である郡山市と都市規模が変わらない印象もありましたが、その郡山からゼビオの本社移転がなされるなど、熾烈な都市間競争の中、都市の格でも明らかに宇都宮が上になりました。

 そもそも、10年前にゼビオアリーナ仙台に30億投資し整備してくれるなど、仙台重視の姿勢から本社移転が噂された時期もありましたが、89ersの本拠地化にも紆余曲折があり、またライブ活用にしても稼働率の低さに苦しんでいる印象があります。 正直アリーナ整備以降の仙台市の協力が十分だったのかは疑問で、それがもう少し協力的であれば、本社移転の可能性もあったのでしょうが、まぁ関東圏である宇都宮の方が、店舗展開や運営上メリットはあるでしょうしね。なお、持ち株会社は引き続き郡山市に本社を置くようです。

 このような、軌道系公共交通機関の整備に覚悟を決めて、莫大な整備費を出すことが、その都市がその沿線を重視していく宣言になります。

 それは、地下鉄を整備した仙台市が南北線と東西線沿線を中心とした沿線開発、施設誘致を進めているように。1000億もの累積赤字を返済していかなければならず、 利用者増と税収増を図っていかなければならないため、その分地下鉄と一蓮托生でであることは事実ですが。 市がその沿線を見捨てることはなく、安心感はあります。

他都市への波及

 これまで、完全なる新設事例がなかったLRTが宇都宮での導入により、知名度もまちづくり上の有効性も一気に上がりました。

 とはいえ、宇都宮でも30年かけて600億円以上かけてようやく実現した次第であり、これに続く都市が現れるかというと、厳しいものがあります。

 数百億を出して自前の軌道系交通機関を整備できるのは、基本的に政令市以上の都市であり、人口約50万人の宇都宮市が実現できたのは、誘致企業からの税収が豊富で、指数が0.99とほぼ自主財源で賄っている財政力の高さの故でしょうか。国の補助制度拡充の影響もあります。

 LRT網として先行している人口約40万人の富山市は、新設した区間は極一部(環状線、富山駅南北接続部等)であり、大部分は既存の富山地鉄の市内電車とJR西日本から引き継いだ旧富山港線を転換した富山ライトレールをうまく接続させ、最小限の費用でLRTを活用したコンパクトシティ政策を進めています。

コンパクトシティへの取り組みについて(3) ~富山市での取り組みその1 2015.05.05
コンパクトシティへの取り組みについて(4) ~富山市での取り組みその2 2015.09.27

 その点、8年前に将来的なLRT導入も見据えて、BRTを導入した80万政令市である新潟市は、現在JR以外の軌道系交通機関を持たない唯一の政令市であり、玄関口のJR新潟駅と大型商業施設が集まる万代シテイ、古くからの繁華街である古町など都市機能が線状に位置していることから、かつて最もLRTの導入可能性が高い都市ではありましたが、第一弾のBRT導入時点で盛大に躓き、地元マスコミが非協力的という点で、すっかりBRT自体の整備が止まってしまい、専用レーンの整備も実現されていません。

 なおさら、LRTへの移行など夢のまた夢で、自動車の分担率が7割と宇都宮と同等レベルで、公共交通機関の分担率も5~6%とこれも宇都宮と同レベル。その宇都宮がライトレールの導入を実現させたことを考えると、都心部だけでなく、高架化された新潟駅を貫き、駅南方面のイオンモール新潟南、鳥屋野潟のビッグスワン方面への延伸は十分可能性があると思えるのですが、縦横無尽に高規格バイパスが整備され、更なる整備も進んでいる新潟市においては、「バイパスサイコー」「クルマ社会サイコー」という市民の理解を得るのが困難なんでしょう。宇都宮のように、クルマ社会の限界を味わうことがないと、市民が支持しない政策は打ち出せない。

 宇都宮は、ライトレールの運営会社に地元大手の関東バスが入って、バスとの乗り継ぎなども図っていることから、新潟市で実現させるのであれば、新潟交通を取り込むのが必須でしょうが、もうそんな機運が消え失せているのが悲しい。

久々に新潟へ その(2)BRT初乗車 2022.08.03
新潟のBRT雑感とバス相互の乗り継ぎ 2015.09.14

 完全新設でなければ、新潟と同じ新興政令市の岡山市のJR吉備線の約20kmのLRT転換計画は生きているようです。郊外鉄道区間をJRTにしたところで、富山港線(旧 富山ライトレール)のように市内路線に乗り入れなければ、単なる増発と路面電車化に過ぎないように思えますが、それでもJRの路線を地元が引き取り、利便性の高い交通機関として再生させるストーリーは応援したいところ。

 そもそも、地下鉄もですが、LRTはクルマに頼り過ぎない、クルマなしでも生活できるコンパクトシティを進める手段としてのもの。LRTを整備したからといってすべてがうまくいく訳ではなく、このような政策を進めるにあたり、富山市の森前市長や、宇都宮市の佐藤市長など、理念を持ったトップが他にも生まれ、このような動きが続いていけば良いなぁと思います。

 

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2023年9月11日 (月)

宇都宮にLRT ライトライン開業 その1

開業について

 令和5年8月26日に、宇都宮市と隣接する芳賀町にかけて、芳賀・宇都宮LRT(通称:ライトライン)が開業しました。

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 東京以北では函館と札幌にしか残っておらず、東日本は路面電車空白地帯となっていましたが、北関東一の都市である宇都宮市に、30年かけてようやくゼロから作り上げた最新式のLRTが開業することに。 路線延長ではなく、国内での全く新規からの路面電車の開業は75年ぶりとか。

廃止された仙台市電

 仙台では約50年近く前の1976年に全線廃止された市電(路面電車)。

 地下鉄南北線が開業した1987年までの約10年以上も都市内軌道系交通機関の空白期間となったことから、もう少し存続しても良かったのではと思いながらも、その当時は全国的に路面電車は時代遅れでモータリゼーションの面で邪魔者扱いだったのだから、軌道敷に自動車を入れてしまったことで定時制が失われ、乗客減で苦しんだとのことで、仕方がなかったのでしょう。

 また、路線網が旧市街に限られ、仙山線北側や泉方面に拡大した住宅団地の輸送にはまったく役に立たない面もあり、今の仙台の都市構造では生き残るのが難しかった面があります。  北仙台~長町間は地下鉄南北線に発展的解消し、原ノ町線は仙石線も並行、一番町や西公園付近も地下鉄東西線駅が設置され、結果的に大学病院などがある八幡町線沿線が取り残された形ですが、バス路線は充実しているし。

 地下鉄東西線着工前には、当時の市民オンブズマンを中心とする反対派が東西交通軸をLRTで整備することを主張しながら、全く具体性がない提案であったため、動きは広がりませんでしたが、東西交通軸は、地下鉄南北線を補完する役割として、「相互に乗り換えが可能」で「運賃通算が可能」かつ「定時性が確保」できる同じモードの交通機関である必要があったので、2路線目の地下鉄路線として整備されたのは必然。

 ただし、仮に南北線がなく相互の乗換を考慮する必要がなければ、仙台駅以東は卸商団地を含む産業エリアでもあり、住宅地も広がっていること、他の方面と比べると比較的幹線道路が整備されているエリアでもあり、宇都宮ライトレールが整備されたエリアに似た雰囲気があるため、ここだけであればLRTも”あり”だったのかもしれません(輸送力不足ですが)。

 ただし八木山方面はどう考えても厳しいところが。高低差がある中で新たな幹線道路を整備しなければならず、整備凍結された川内旗立線を活用する場合でもほぼトンネルで 東北大青葉山キャンパスをスルーするため、キャンパスを経由するにはルート取りも難しい。そもそもバスに比べての時間的な優位性が限られるのに、直通できなくなるバスから乗換するメリットがない。今ある程度八木山動物公園からの利用者がいるのは、仙台駅まで13分という速達性からパークアンドライドにメリットがあるからであり、LRTで20~30分かかるのであれば自家用車からの転移は限定的だったでしょうね。

宇都宮ライトレール概要

路線:宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地(芳賀町)

整備費:684億(当初計画の約1.5倍)

路線延長:14.6km

駅数:19駅 (平均駅間 約800m)

運行頻度:ラッシュ時8分間隔、昼間12分間隔(当面、全て各停のみ)

所要時間:全線48分(習熟運転終了後は44分)

最高速度:時速40km/h

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その2に続きます

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2023年6月18日 (日)

未来の杜せんだい2023閉幕&仙臺緑彩館

4月26日から約50日間の会期で開催されていた、都市緑化フェア「未来の杜せんだい2023」。

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 開幕は雨のスタートでしたが、閉幕の週末2日間は30度を超える好天に恵まれ、大賑わいの中あっと言う間に本日閉幕となりました。

関連記事

 追廻地区という戦後の負の遺産を清算し、青葉山公園として生まれ変わるにあたってのオープニングイベントとして開催されたこの緑化フェア。

 主会場として青葉山公園と西公園で対になっており、青葉山公園は都心部に新たに生まれた大規模公園として、国際センター、仙台市博物館、そして仙台城跡を結ぶ要のような位置に整備されました。

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 七北田公園や農業園芸センターなど、市内各地でサブ会場が設定されていましたが、それらには行けませんでした。

盛り上がった前回に対し。。。

 仙台では、34年ぶり2回目の開催で、前回の1989年に開催されたグリーンフェア仙台も、七北田公園や泉中央副都心のPRイベントのような性格もあり、当時は八乙女駅まで開通した南北線とシャトルバスでのアクセスでしたが、政令指定都市移行や3年後の南北線泉中央延伸に向けて子どもながらもワクワクした雰囲気を感じたものでした。

 前回は87年開催で大成功を収めた未来の東北博に続く通常の博覧会的な位置づけだったような覚えがありましたが、仙台緑彩館に展示されていた前回開催のポスターには大人1200円という記載が。それでも100万人集めたというのは、当時のバブル期で政令市になった上昇ムードという社会的な雰囲気故なのでしょう。

 今回は無料入場で、目標入場者である100万人を先週突破したとのこと。しかし、どうやってカウントしたのでしょうね。

 何となく始まって、何となく終わったような。

 まぁ、今回のフェアの目的としては、都心部側のアクセスの良い西公園と川向かいで遠いイメージのあった旧追廻地区である青葉山公園付近を心理的に近づける効果があったのではと思います。

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青葉山公園メイン会場

 川向いの大手町にはライオンズタワーやレーベンのマンションが目立っているとおり、市街地から大橋を渡ったすぐ先の会場です。

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 フォトスポットガーデン。入れ替わり立ち替わり来場者が写真を撮っていました。

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 広大かつ見事な大花壇群でした。ただ、会期末、そして猛暑ということもあり、花々はちょっと元気がないように思えました。

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 広瀬川を挟んで向い側の花壇自動車学校が見える位置です。

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 正直、青葉山公園の会場は、せっかくなので行きましたが、暑くてさらっと回っただけでした。

西公園会場

 大橋を挟んでメイン会場の青葉山公園から徒歩5分ほどの場所に位置しています。

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 今回のメインの目的はこっち。 子ども連れにはこっちの方が。

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 木陰が気持ちよく、またアスレチック体験などの催事が行われていました。

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 東西線に乗車する時、この地上区間でついつい外を眺めてしまいますが、地上から地下鉄の地上区間を眺めるのは不思議な気持ちに。

たまたま、マスコットキャラクターの「フォレッピ」が会場を一周していました。

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 10~11時台の仙台駅から八木山方面は、車内に立ち客がちらほらいる位で、乗車率でいうと40%位でした。

自分が仙台駅から乗ったのは午前中増発の6分半間隔の時間帯でしたが、概ね同じ位で半分以下の乗車率でした。閉幕前の最後の週末にしては寂しい乗車率に感じました。

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 国際センター駅の「青葉の風テラス」はすぐそこ。大町西公園駅との駅間は本当に短いことが分かります。

 動物とのふれあいの催しも開催中でした。

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仙臺緑彩館の今後の活用は

 このフェアに合わせて整備された恒久施設であるこの仙台緑彩館。

正直、行くまでは良くわからないハコものだと思っていましたが、このエリアのビジターセンター的な役割を果たす施設なんですね。

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 館内は、カフェ、お祭り広場的な情報ラウンジ、ライブラリー、展示ホール、そしてトイレなどで構成されています。

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 観光の目玉としては、青葉まつりの山鉾や七夕飾りの通年展示でしょうか。

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 ライブラリースペースは、真夏日の休憩スペースとして活用されていました。

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 このフェア開催中は良いですが、フェア終了後に本来の目的である青葉山公園及び仙台城址方面へのビジターセンターとしてうまく活用されるのか。

 フェア期間中のGWと土日は、メイン会場から、フェア会場の大花壇を一望できる仙台城址までの無料シャトルバスが運行されており、立ち寄り拠点ともなっていましたが、本日でシャトルバスの運行は終了し、仙台駅発着で観光シーズンは常に激混みの「るーぷる仙台」頼みのアクセスとなりますが、現在は下図の赤点線ルートが通れないので、東北大青葉山キャンパス経由で遠回りのアクセスとなっています。

 又は、国際センター駅から、今回のフェア会場を横目に登り坂の青線ルートを20分。これからの夏の時期にこの登り坂ルートは厳しい。

 史跡である仙台城址アクセスのために、リフトなどの人工物の設置はハードルが高いのでしょうが、青葉山公園を有効に活用するためには、ここが仙台城址への中継点となるような手段を検討する必要があるのではと。

 夜間帯も、夜景を楽しめるスポットとして有名になることも夢ではないように思えます。

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帰りの東西線は混雑!

 13時過ぎに、国際センター駅から帰途につきました。

 入ってきた車両は、座席が埋まるほどの乗り具合で、若い乗客が多かったので「東北大で何かあったのかな?」と思いながらも、八木山動物公園帰りの家族連れも多い。国際センター駅及び大町西公園駅からも、フェア帰りの乗車がそれなりにあり、大町西公園駅発車時点ではドア付近も座席前も肩が触れ合いそうな位で、1両でざっと100人は乗っており、7分半毎の時間帯でも乗車率100%程度と結構混みあっていました。

 行きが寂しい乗車率だったので、意外にも嬉しい混雑具合。

 その後青葉通一番町で乗車車両から2~30人程度が下車し、混雑区間は1駅で解消したにせよ、乗車率70~80%程度とそれなりの立ち客がいる状態で仙台駅へ到着しました。

 明日の平日からは、平日昼間と休日はほぼ7分半間隔に戻り、さらに7月1日からは平日昼間は8~10分間隔、休日は10分間隔に減便となってしまいますが、以前の記事でも触れているとおり、イベントなどで混雑が予想される際には臨機応変に増発を行って欲しいと思います。

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2023年6月 7日 (水)

札仙広福の人口密度比較 その3 北の200万都市!札幌編

 ヨドバシ仙台第1ビルオープン騒ぎの週末も終わったので、『札仙広福の人口密度比較 その2 サミット開催中!広島編に続き、北海道の富を独り占めする200万都市札幌編です。

 札幌へは、4年前に18年ぶりに訪問しました。その間北海道に行くことは3回ありながら行き先が函館のみだったり、新千歳空港からレンタカーで富良野などの目的地に直行したりして、札幌の優先順位が低くなってしまったのは、北海道の広さと観光名所の多さ故。

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 やはりその直近の訪問時でも、札幌への滞在は初日の夜から早朝までと最終日の午後のみで駆け足での滞在となったことから、札幌オンリーでまた行きたくなっています。エスコンフィールドもオープンしたし。

 まずは前回同様、比較用に仙台都心部の人口密度分布図を

今回も、にゃんこそば氏(@shinagawajp )の「人口密度 等高線マップ」から引用させて頂いています。

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まんべんなく高密度の都心部

  仙台と比べると、とても同じ縮尺とは思えないほど、地下鉄駅や市電環状線内を中心として真っ赤な高密度エリアが固まっており、その周辺に面的に8000人/㎢以上のオレンジのエリアが覆いつくしています。仙台で目立つ黄緑色は一部にとどまっているほど、平均的に高密度な市街地が広がっているのが分かります。また、仙台にはほぼない紫色の超高密度のエリアも、市電環状線内や地下鉄東西線の琴似駅、円山公園駅周辺に分布しています。

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 なお、都心部の市街地内に一部真っ白のエリアがありまあすが、札幌駅や桑園駅の北側は言わずと知れた北海道大学のキャンパスや札幌競馬場、札幌駅の南側は道庁をはじめとしたオフィス街と北大植物園で、街中であっても広大な緑豊かな空間が広がっています。また、大通公園も街のど真ん中に横たわっているほか、円山公園駅の西側は北海道神宮や円山公園などの憩いのエリアです。また市電エリアの南西には展望台で有名な藻岩山があり、都心部の程近くに緑あふれる空間が広がっています。

Centralsapporo 

信じられない人口激増

 札幌市の発展の象徴としては、昭和47年の札幌オリンピックを機に開発が進んだという印象ですが、それだけでなくその前後コンスタントに人口が激増してきました。

 昭和30年頃では当時の市域人口42万人と仙台市とほぼ同規模でしたが、そこから隣接した豊平町の合併の他北海道内から札幌への物凄い人口の一極集中が進み、昭和40年には10年間で何と2倍の80万人に、昭和45年には100万人の大台を突破し、オリンピック開催年の昭和47年に、福岡市や川崎市と同時に政令指定都市になっています。仙台では100万人へ到達するのに45年かかったのに、札幌はわずか15年と信じられないスピード。

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札幌市HPより引用】

 理由として、道内都市の跡継ぎでない次男三男が札幌を目指したこともありますが、産炭地の急速な衰退・閉山で夕張・空知などから流出した人口が札幌に向かい、人口ダム機能を果たした面があり。これは筑豊炭田の閉山での福岡市も似たような面があります。震災での人口流入はせいぜい数万人の仙台市と比較しても桁違いの人口流入が生じていました。

 また、東京に近く陸続きである東北は、仙台を経由せずに直接東京に移ることの抵抗は小さいのと比較し、北海道内で札幌に留める力は大きなものだったのでしょう。それは九州における福岡も同様。

 現在の市域人口だと、昭和35年の約60万人から昭和55年の140万人までの20年間で80万人増と信じられない激増ぶり。5年毎に平均20万人以上ペースで人口が増え続けています。

 さらに、そこから現在までの40年間で人口増のペースは落ちながらもそれでも更に50万人増加し、200万人に迫っています。

地下鉄の存在感の強さ

 札幌の地下鉄建設の際に、「熊でも乗せるのか?」という嫌味な大蔵省の役人が言い放ったという逸話がありますが、その時で100万人近い人口だった札幌に対して、何を言っていたのかという感想。確かに3大都市圏に続く地下鉄建設構想だったとはいえ、東京目線の見下す視点は気持ち良くない。

 その札幌の地下鉄が認められていなかったら、そのさらに後発で人口規模も小さい仙台市の地下鉄建設が認められる訳がなく、またはかなり遅れてしまっていたでしょうから、札幌には感謝しないと。

 札幌冬季オリンピックの前年に、第1期として整備された南北線の真駒内ー北24条を皮切りに、2000年までに南北線、東西線に続き、3本目の路線として東豊線までの48kmが30年弱で整備されながら、先行の南北・東西線は良い時期の建設だったのに対し、バブル期の高金利時期に建設した東豊線の債務や利子負担の大きさと、その後の南北・東西線の乗客が伸び悩んだことで、借入金を返済するのに精いっぱいとなり、構想にあった東豊線南進での清田区延長は現在まで着手に至っていません。最後の延伸が1999年の東西線琴似ー宮の沢間で、そこから24年間路線が変わっていません。少なくとも人口は15万人以上伸びているのに、既存の地下鉄やJR沿線で吸収しているために、沿線の人口密度が高まり続けた印象。また近年は都心部のタワーマンションが恐ろしいペースで建設され、裕福層を中心に都心回帰の様相も。

 地下鉄の利用者数も多く、コロナ前の乗車人員では計60万人超で、コロナ禍でのR3年度では計50万人を割っていますが、それでも仙台乗車人員の2倍を優に超える乗車人員で、その沿線は稠密な市街地が広がっています。

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Wikipedia 札幌市営地下鉄 より引用】

 特に人口密度が高いエリアとしては、大通から南東部の東西線と東豊線、南北線が密に3本平行している地区。

 札幌ですごいと思うのは、その高度成長期をはじめ近年を含めた激増した100万人以上の人口を、可能な限り旧市街地に近いところから順次進めた開発地で収容しようとしたところ。それは開拓地北海道ならではなのでしょうが、それらの住宅地は結果的に同時並行的に順次延伸整備された地下鉄沿線3路線6方面や、JR化前後に設置された10駅以上の新駅周辺を中心に開発しています。

 いわゆる駅から離れた住宅地群は、東豊線延伸が待ち望まれながら長年凍結されている清田区のエリアや、札幌駅から北東部の函館本線以北の鉄道空白地帯位で、そういった鉄道空白地帯や駅から多少離れたエリアもバスでカバーされ、最寄りの駅に接続している印象です。札幌市は、特に地下鉄ーバス乗り継ぎ割引が充実しているということも。

 地形が基本的に平坦で、開発可能地が広がっていたためとはいえ、それでも住宅地の地価水準が仙台よりも平均で安いというのは、交通の利便性や都市規模を考えると驚き。昔の話ですが、北大に行った知り合いから、札幌駅近くで家賃3万円が普通と聞いて驚いたことがありました。最近は上がっているにしても、冬季の暖房費を含めても住居費に関しては恵まれています。

 また、ホットなエリアとして、JR苗穂駅の駅舎移転にあわせた駅南北へのマンション林立も進んでいます。

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仙台のスプロール住宅地展開

 仙台市でも高度成長期の東北各地からの人口激増がありましたが、政令市化の時点で市域人口の約半分を占める40~50万人規模を鉄道駅から離れた丘陵部のニュータウン開発で収容せざるを得ず、地下鉄開業前では、市内の鉄道沿線の計画的な住宅地開発は限られました

 JR仙石線沿いは、昭和50年代新設の中野栄駅北側のエリア、JR東北本線は南仙台駅西側の西中田・柳生のエリア付近に留まり、その他鉄道駅付近での区画整理は行われませんでした。地下鉄開業を見据えてのものは、南端の長町南駅と富沢駅の間、そして北端の泉中央駅と八乙女駅付近で区画整理が実施された位で、このエリアは現在でも良好な都市基盤が残り、マンション適地の住宅地として人気を集めています。

 そしてJR仙山線の国見・北山駅付近は駅ができる前からの乱開発が進み、JR化を見据えた都市内交通重視の流れから新駅開設と増発が行われましたが、基本的にニュータウン型の住宅地は軒並み駅勢圏外で、特に仙台市北部は北環状線の内側がそういった開発で埋め尽くされました。

 当時は市北部方面とを結ぶ幹線道路が現在の仙台泉線で双方向で3車線しかなく、数珠繋ぎのバスで交通麻痺がおこっていたことから、都市規模に比して贅沢と思われた地下鉄南北線が国から認められましたが、それでも面的に広がったニュータウンや乱開発住宅地を1本の地下鉄でカバーできる訳がなく、南北線の北部は、泉中央と都心部を結ぶ郊外電車となり、さらに富谷などの遠方の開発を促進する皮肉な側面もありました。

 仮に昭和40年頃に進められ破談となった仙塩大合併による政令市化がもしも失敗していなければ、当時の重要都市であった塩釜市との間で開発余地があった、東北本線と仙石線の間などの開発が進んでいたのかもしれませんが、東部の田園地帯は耕地整理も進んでいた故に農地法の転用制約があったため、当時はより開発に関する制約が小さい仙台北西部や北部の丘陵地が地権者自ら進んで、もしくはデベロッパーで取り合いとなり、その『ニュータウン内』としては整った住宅地であっても、『ニュータウン同士』及び『都心部との交通』が何も考えられていない全体としての乱開発を止められず、そのツケが現在に続いているという状況です。せめて仙台駅からバスで30分圏の北環状線まではやむを得ないにしても、東北自動車道(以下地図の左上の黄緑線)に及ぶ開発は止めて欲しかった。また、真っ白なエリアの未開発の田園や山の先に開発された泉パークタウンや利府のニュータウン群などの非効率さも残念です。

 下に並べたのは、より広域の両都市の人口分布図ですが、鉄道沿線であってもオレンジ色の分布が限られ、郊外部の赤色は長町駅や河原町駅、卸町駅付近に限られている仙台。

 改めて驚いたのは、人口が集積していると勝手に思っていた北の副都心の泉中央がオレンジ色にとどまっていること。長町のようなタワマンはないにせよ、現在進められている泉区役所再開発で賃貸住宅が併設されるとのことですが、 もう少し人気の泉中央に居住人口を集めるべきではと。

【仙台市広域図】

Sendaiwide

 一方札幌は、地下鉄を中心とする鉄道沿線の駅付近は軒並みオレンジ色に塗られ、さらにより高密度な赤色が南北線と東西線を中心に広く分布していることから、人口規模が2倍近い都市であるとはいえ、雪国であることからの地下鉄沿線に集約するコンパクトシティの考え方が50年前から自然に実現してきたと言えるでしょう。

 あと、札幌で素晴らしと思えるところは、地下鉄が整備された時期が大店法時代ということもあるのでしょうが、各駅毎に当時のダイエーを中心としてそこそこの規模の商業施設やバスターミナルが併設されているところが多いこと。現在でさえ、ダイエーの破綻でイオンに引き継がれたり、さらに郊外の商業施設との競争で厳しくなっているところがあるとはいえ、地下鉄駅前にしっかりした商業施設が残っているのは、駅周辺人口の多さもあるのではと思います。

【札幌市広域図】

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再開発が進む札幌 

 1972年の冬季オリンピックとそれに合わせた都市開発ラッシュで成長した札幌は、前回の建設ラッシュから50年が経過し、建て替え時期に入っていることもありますが、東京五輪の汚職事件で誘致の機運が下火にはなっていながらも、都市開発の面では起爆剤として期待されている2034年の冬季オリンピック及び北海道新幹線延伸を目標とした札幌駅や大通駅周辺の再開発ラッシュに沸いています。

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 写真は現在北海道一の高さのJRタワーですが、これを超える関東以北最高高さとなる250m級のJR再開発ビルや、仙台に続くヨドバシカメラの複合商業施設が入る再開発ビルが札幌駅前に計画されており、大通地区でも至るところで高層ビルによる再開発が進行しているのは驚愕もの。

再開発の出足が遅い仙台

 まぁ、仙台の建築ラッシュは東北新幹線開業の1982年から地下鉄開業の87年、政令市化の89年に至る約10年間なので、札幌と比較して10年間はピークが遅いことから、まだ建物が新しく再開発が切実な問題になっていない面があります。

 とはいえ、その建築ラッシュの前に建てられた電力ビルや市役所は築60年で現在建替え・再開発が始まっていますし、駅前のイービーンズもそれに電力ビルに近い築年数であったり、リニューアルで延命するもの限界に近づいています。

 結局このような再開発は、何やら言いながら先に着手したもの勝ちのところがあり、特に商業テナントやホテルなどの誘致に関しては先に手を挙げたほうが先行者利益を得ることとなり、また昨今建築費の増大が進行中であり、チキンレースとなりながらも、徐々に電力ビル再開発に触発され、藤崎周辺やさくらの、読売仙台ビルなどに波及していくと思っています。

札幌にも迫る人口減

 このように北海道中から人口を集めて200万人に迫るまで成長してきた札幌ですが、200万人に届くか微妙な状況で、特に深刻なのは高齢化率の高さからの自然減の増加ぶり。札幌は高齢化率の高さとボリュームの厚みから、近い将来始まる急激な人口減少時代をどう切り抜けていくかがテーマとなります。札幌市の予測では37年後の2060年度に143万人と現在よりも50万人以上も減少することに!

 令和3年末現在の高齢化率は仙台の24.8%(政令市のうち下から4番目)に対し、札幌が28%(同 上から8番目)と高いのは、旧産炭地からの人口流入の後遺症や札幌に出た子供達が親を呼び寄せ、また高い医療サービスを求めての自主的な流入などによるようです。

 利便性の高い鉄道沿線の住宅地には穴埋めで流入する動きもあり、基本的に人口減は周辺の不便な住宅地から始まるものと考えられますが、人口減時代にどのように住宅地をたたんでいくかという観点は、仙台よりも一足早くダイナミックに人口が減少する札幌をお手本として、注視していきたいと考えます。

過去記事

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2023年5月26日 (金)

仙台ヨドバシ新ビル オープンまで1週間!

3週間前の時点で本当に間に合うのか?と思われた工事進捗状況だったヨドバシ仙台第1ビル。

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 オープンの6月2日(金)の1週間前となる今日、ふらっと夕方に寄ってみました。

 東口ペデストリアンデッキより、新ビルと第2ビルを写してみました。

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このエスパル東館とヨドバシ新ビルの角の部分が、東口を代表する空間になりそうです。エスパルの飲食店が位置するこの2~4階のガラス張りの空間は映えますね。4階のスタバは絶好のアピールできる位置を抑えています。

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 5/14時点で店舗前のタイル工事真っ最中でしたが、その部分はほぼ仕上がっていました。

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ただし、第2ビルとを結ぶ通路部分は最後の仕上げの状況。

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これは通路内部。雨風の影響を受けずに第2ビルや新エスカレータを経由して東七番丁方面に向かうことができます。

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 新店舗内は、什器の搬入・設置が行われ、慌ただしい雰囲気を感じました。

 なお、第2ビルの現店舗は、ところどころ棚が空っぽの箇所があり、新店舗への移動真っ最中ということを感じました。

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 移転オープン前の2日間(5月31日~6月1日)は、さすがに休業して、移転作業に専念するようですね。

 南東側の壁面に回ってみたところ、東口正面入り口側にはなかった垂れ幕が下がっていました。

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 これが、ヨドバシ本体での取り扱い商品なのでしょうか。現在の第2ビルでの取扱商品とあまり変わらないような気がしますが、当然ながら品揃えは格段に充実するでしょうね。1階でのヨドバシ・ドット・コムの商品受け取りも格段に利便性が高まることに。

 営業時間は9時半から22時までと、現在と変わりません。駐車場は1600台とのことで、現在のかなり台数が850台と少ない状態からすると、倍増しますが、それでもオープンからしばらくは満車になりそうで、それ以前に周辺道路が麻痺するかと。郊外のあすとヤマダのオープン時でも駐車場は屋上まで満車にならなかったのに。

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バスターミナルも完成

 デッキやエレベーター、エスカレータと合わせて、総計21億円分を企業版ふるさと納税により仙台市に現物寄付したという太っ腹なヨドバシ。バスターミナルの全景を第2ビルとの通路から。舗装工事も完了し、デジタルサイネージが綺麗に並んでいるのが分かります。

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バスパースも3台が余裕で並ぶことができるスペースが確保されています。広瀬通宮交ターミナルはあれだけの本数を2台分でさばいていることを考えると、余裕がありますね。バス停の番号としては80番が付与されるようです。

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ただ、現時点で判明しているさくら観光とJAMJAMライナーで計12往復の発着のみ。

それも、格安高速バスは夜行の方が多いので、昼間はこのターミナルが宝の持ち腐れとなりそう。その分を昼行高速バスで有効活用されるのか。

従来の東口高速バスターミナル

 使用休止していたヨドバシ新ビル側の73番と74番バス停が5月16日から使用再開していました。なお一番東側の75番はまだ使用再開されていない模様。

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 ただ、コロナ禍での乗客減による休止便の発生、そして乗務員不足よりその休止便の再開の歩みは遅くなっています。

よって、高速バスターミナルが不足すると思われて、せっかく整備されたヨドバシ高速バスターミナルですが、そもそも東口の従来の高速バス乗り場に余裕がある状況です。なので、追加乗り入れの発表が待たれるところ。

 既存の東口71番には、盛岡便のうちJR担当便のみ乗入れていましたが、岩手県北バス担当便も6月1日より新規に乗り入れることになっています。盛岡便は基本は西口40番の宮交ターミナルからの発着ですが、このようにJR持ち以外での東口と西口ダブルでの乗降車ができる便が増えればと思います。

1階のデッキ下

 見違えるように、きれいに完成していました。

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 地下道入り口のこのあたりも、内装工事は途中ながらも、外観は完成です。

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変化なしの第2ビル地下道

 先日はシートで覆われていた地下道入り口が元通りになっていたので入ってみましたが、中に変化はありません。

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 第2ビルの店舗へは階段又はエレベーターで入ることは変わらず。第2ビルへは3階への連絡デッキにより仙台駅から直接入ることができるようになったことを考えると、駅前広場から最短での第2ビルへの動線とはなりますが、ますますこの地下通路の中途半端感が高まった印象。

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オープン間近

 満を持しての新店舗オープンセールは、金曜日とはいえ初売りを超える長蛇の列が発生するか。

なお、オープンの週末は楽天はホーム試合ではないので良かったですが、6月6日からは、ホームで何と阪神3連戦。ここは東口がカオスになりそうです。

 楽しみながらも、待ちくたびれて、買おうとしていた大型家電も購入してしまったので、特に買いたいものはないにしても、巨大な新ヨドバシと併設の専門店街により、駅前で1か所で見て回れる巨大商業施設は貴重。

 飲食店街の完全オープンもまだ先で、第2ビルのリニューアルも控えているので、まだまだ楽しめそうです。

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2023年5月20日 (土)

札仙広福の人口密度比較 その2 サミット開催中!広島編

 ヨドバシ仙台第1ビルオープンニュースが入ってきたので、間が空きましたが、『札仙広福の人口密度比較 その1 福岡都心部編』に続き、次は、G7広島サミットが始まったばかりの広島市編を。

広島へは、18年前に訪問して以来なので、福岡とともに行きたい都市です。

 ロシアのウクライナ侵攻や中国の覇権主義への対抗など、世界平和がテーマとして重要な昨今でもあり、被爆都市である広島でサミットが開催されるというのは、首相のおひざ元というのとタイミングも良かったんでしょうね。まさかゼレンスキー大統領も訪日するとは。

 

 

 市街地から隣接する宇品島に位置するグランドプリンスホテル広島が警備上絶好な位置にあったり、近接して広島都市高速の高架道路(広島南道路)が通っており、都市高速の封鎖や様々な交通規制など市民生活に多大なる影響はあるものの、サミットを開催できる都市であることを対外的に証明することに。また、サミットはいつも東京でということではなく、東京以外での開催が続いているのはガス抜きの面があれども対外的に都市をアピールできるので良いことだと思います。

宮城県では、有力な首相候補がいないどころか、いろいろ物議を醸しだす代議士さんばかり。

大物で期待できるのは、元防衛相の方位でしょうか。仙台は開催可能な警備が容易な施設が限られ、G7の閣僚会合では秋保の温泉旅館を使わざるを得ないという面でも、コンベンションインフラは弱いところが。

まずは、比較用に仙台都心部の人口密度分布図を

今回も、にゃんこそば氏(@shinagawajp )の「人口密度 等高線マップ」から引用させて頂いています。

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人口密度の高い広島デルタ地帯

 都心部の紙屋町・八丁堀付近は広島城や県庁・中央公園などがある他、商業・業務機能が集積しているので、すっぽり人口密度が低いエリアですが、外側に隣接して赤色(1.6万/㎢以上)のエリアが離れ小島状に広がっている他、より高密度の紫色(2.4万人/㎢以上)の一角も点在しています。

 傾向として、高密度な市街地が広電の路面電車沿いに広がる傾向があるというのは、前回訪問した時も感じていましたが、面的に広がるデルタ地帯がほぼオレンジ(8,000人/㎢以上)で埋め尽くされており、基本的に路面電車やバスサービスの水準が高いというのも理由でしょう。

 逆もまた然りで、人口密度が高いので路面電車やバスの運行効率が良いのかと。

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 また、その路面電車沿いでの交通拠点である、JR乗換駅の横川駅、新白島駅、西広島駅をはじめ、距離的には多少離れた広島港との乗換拠点の宇品も高密度な市街地が分布しています。

 広島は地形的な制約で平地が限られていることから、デルタ地帯とその周辺に人口が集中し、その部分だけでも40万人程度を収容している(中区・南区・西区の一部)というのは凄い。最盛期と比較して減少気味で近年盛り返していますが、これら3区の人口密度は5,000人/㎢以上。

仙台では、同じような定義の都心部と城下町、主に市電沿線の旧市街地(仙山線以南、陸前原ノ町以西、広瀬川以北等のエリア)では町丁目別で足し合わせても20万にも届かない(青葉区約11万、宮城野区約4万、若林区約3万)

 広島でも周辺の丘陵地へのにじみだし開発が続き、現在市域人口の半分以上は郊外部となっていながらも、市域人口の3割以上がいわゆる旧市街に集まっているといのは強い。路面電車だけでなく、バスが複数社ひしめき運行しているという面も。

広島市中心部における均一運賃の設定に係る共同経営計画

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 前回訪問した18年前の時点では路面電車の運賃は150円均一で破格と感じたものでした。バスよりも安くデルタの大部分をカバーし、遅い(一部古い電車も)という宿命的な問題は抱えていながらも、路面電車を大切に守ってきたご褒美的な料金と感じていました。

 しかし、2014年の消費税8%時に160円、2017年に180円、2019年に190円と小刻みに値上げが続き、昨年とうとう220円となりましたが、それと同時にコロナ禍の苦境を逆手に、エリア内の路面電車やバスの共通運賃制度を導入しました。

 従来からこのエリアのバスは190円均一と220円均一エリアに分かれており、路面電車も190円均一だったところをバスの高い方の220円に値上げしたということになりますが、電車でもバスのどちらにのっても同一料金という分かりやすさをアピールとのことでしょうか。

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 仙台では一部の120円均一区間を除くと都心部のバスは160円or170円から、地下鉄は210円が初乗りということを考えると、以前の運賃と比較しても一見広島の初乗りが220円だと一見高いように思えますが、東西及び南北それぞれ約7kmの範囲が路面電車でもバスでも220円で移動できるということで、外からの利用者でも分かりやすい制度です。

 ただ、短距離のチョイノリには割高感は否めません。JR線からの紙屋町・八丁堀への乗り継ぎとしては、アストラムの新白島からだと本通まで190円で乗車時間はたった4分であり、横川や広島駅乗換と比較し路面電車の優位性が低下してしまうのではと。どこからJRを使うかによってトータルの運賃や所要時間は変わるとはいえ。

 なお、仙台の都心部地下鉄の210円均一で移動できる範囲は仙台駅から概ね半径3㎞以内(ほぼ旧市街をカバー)というのと比較すると、広島の方が一回り大きな均一エリアです。(対象エリアの写真は消費税改定前の200円均一時代のもの)

 この210円均一エリアを、乗換なしであれば両端の駅を10分以内、仙台駅での乗換ありでも15分程度の乗車時間で移動できるというのは定時制が保たれる地下鉄ならではの面もあります。

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ハード面の改善

 前回訪問時のレポートです

過去記事(一部記事内にリンク切れがあります)

 交通機関については一部アップデートされています。上述の共通運賃の導入の他、

〇 新白島駅開業

 JRとアストラムラインの交点に新白島駅が開業し、JRからの乗換手段として、広電路面電車以外の手段が生まれたこと(路面電車が各駅から都心部の紙屋町・八丁堀まで10~15分に対し、アストラムラインで5分程度と劇的に短縮)。

〇 JRの新型車両導入

 国鉄型車両が長く残っていた広島エリアですが、2015年頃から、順次レッドウィングと称される新型電車が投入され、電化区間の車両は新型車両に統一されたようです。一方、ダイヤ面では快速の減少をはじめ、当時と比較し減便が行われているとか。

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 その他、今後の話ですが、広電広島駅高架乗り入れ(2025年)や、アストラムラインの広域公園前ー西広島駅開業(2030年代)があり、特に広電の広島駅舎内への乗り入れは、富山駅内への路面電車乗り入れや小倉駅舎へのモノレール乗り入れに匹敵するインパクトとなります。

路面電車高速化は道半ば

 広島の交通・開発情報については、いつも参考にさせてもらっている、

AND BUILD HIROSHIMA(アンドビルド広島) (ab-hiroshima.com)

さんの充実した記事をご覧いただければと思います。

 広島に対する基本的な印象は訪問時と比較して、いい意味でも悪い意味でもそれほど変わっていません。

 雑感として、地下鉄が地盤や建設費の問題で当時の運輸省から建設が認められなかった反面、デルタ地帯に面的に残った路面電車をうまく活用しているとは思います。

 西広島駅や横川駅のように乗換駅のリニューアルも進んでいる他、車両面のアップデートは進み、長編成の低床型電車がかなり導入され、輸送能力はアップしながらも、ただ、120万都市の基幹交通機関としてはいかんせん”遅い、遅すぎる”という面に対する解決が進んでいないようです。

 今回のJR広島駅高架乗り入れ工事に合わせて、駅前の線路を短絡し数分は所要時間が短縮されそうですが、バスよりも遅いという問題は解決が難しい。乗降車時間の短縮のための、「信用乗車方式」もICカード限定で徐々に進んでいるようですが、外の住人から見る限りでは、宮島線方面へのバイパス線(西観音町ー白神社付近)を平和大通りに建設すれば都心部の紙屋町・八丁堀を経由できるし、比較的低コストで、5分以上の短縮効果があるのではと思いますが、路面電車を通すためには一部橋の架け替えが必要になるということで、中々進んでいないとのこと。

 ただ、費用対効果が絶望的なアストラムの都心部延伸の代わりとしてであれば、橋の架け替えしても十分に安価で改善効果が見込めるのではと思いますが、市の財政状況と事業者の思惑もあり、難しいようですね。

その後の仙台の軌道系交通機関の進化

 前回の広島訪問時は、「広島便利過ぎ!仙台ボロ負け」と感じた理由としては、広島の軌道系交通機関はフリクエンシーが確保され、10分以上待つことがほぼ皆無だったことと、仙台の交通機関が不便過ぎたのが理由ですが、その後仙台の軌道系交通機関は

 2007年 空港アクセス線の開業と東北本線(仙台ー名取間)の大幅増便

  同   新型車両E721系の導入

 2015年 仙石東北ラインの開業と仙石線各駅停車へ統一

  同   地下鉄東西線の開業で地下鉄が2路線となり、市内を面的にカバー

 2020年 東北本線仙台以南のパターンダイヤ化(5~10分間隔に)

 など、今後はあり得ないであろう新規路線の開業が2路線(+α:仙石東北ライン)もあり、ハード的にも大きく改善されました。

 また、待ち時間が約10分以下という条件を満たすのは地下鉄南北線、東西線、東北本線仙台ー名取間、仙石線の昼間以外と、この20年でだいぶ利用しやすくなった印象で、たまたま仙台での交通機関の進化が進んだ時期だったので、都市規模で上回る広島市の改善の動きが相対的に遅く感じられた印象です。とはいえ、

  JR   広島>仙台

  JR以外 仙台(地下鉄)>>広島(広電・アストラム)

  バス      広島>>仙台   

と、仙台は地下鉄2路線の強みはありながらも、JRはまだ広島の方が利便性が高いです。

郊外開発の傾向の違い

 広島では、可部線とアストラムラインが並行する北部方面だけでなく、広電宮島線と山陽本線が並行する佐伯区・廿日市市方面の鉄道沿線を中心に利便性の高い郊外住宅地が広がっています。住宅地開発には急峻すぎる地形もあり、郊外の開発は基本的にはJRやアストラムライン沿線を中心に行われています。郊外でも鉄道沿線にオレンジ色(8,000人/㎢以上)のエリアが広く広がっています。

 一部急峻な山を造成しての新興住宅地はあれども、面的にではない印象。

(広域の人口密度マップ)

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郊外に拡散した仙台

 一方、仙台は近年こそ利便性の高まった近年こそ鉄道沿線が好まれるようになりましたが、地下鉄開業以前の国鉄時代は比較的利便性の高いのは仙石線のみで東北本線は特急優先の都市間交通機関で使い物にならず。その後地下鉄南北線が開業するも、沿線の地価高騰で地下鉄駅近の戸建ては夢となり、クルマ依存型の郊外住宅地に住宅を求めざるを得ない状況となりました。

 急速に拡大した人口を収容するためとはいえ、仙石線や東北本線沿いの田んぼの開発が難しかったため、北西部の鉄道駅圏外のエリアを中心にダラダラと丘陵地開発が行われ、もはや取り返しがつかない状況です。一度拡大した市街地を閉じることは難しい。

Sendaiwide

 その地下鉄南北線も都市内の交通機関という性格は北仙台~富沢間で、北仙台以北は泉中央周辺ニュータウンへの郊外電車という性格が強く、実際この地下鉄南北線開業を見越して、泉中央駅からバス20~30分圏の富谷市を含む住宅地造成が急激に進み、更なる郊外化を促進した負の側面もあります。そのため、泉中央駅は仙台駅に続く2番目の25,000人/日 を超える乗車客を誇り、今は苦戦していますが、駅前型SCが成り立つ条件が整っていました。

 泉中央のアリオ 存続なるか?(4/24)

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 特に、富谷市の国道4号線に沿って北に伸びている新富谷ガーデンシティ、パルタウン大富などは地下鉄が泉中央駅まで整備され、仙台市中心部までの時間距離が短縮される前提で計画された郊外住宅地です。地価の安さから引っ越してきた住民に「地下鉄延伸」という夢物語をぶら下げて当選した市長もいますが、市中心部の人口密度が他の中枢都市と比較して低い仙台。都市圏の総人口が増えない中、これ以上既存鉄道沿線以外に市街地を拡散させる愚は犯すべきではない。

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 なお、東京からの急激な地方分散政策が行われて、受け皿としての住宅需要が高まるのであれば別ですが、首都東京中心に動いているこの国で、首都圏の不動産価値が下がるような政策が行われるわけはない。逆にそのようなことがあれば、東日本大震災後の数万人の受け入れでさえ、地価やマンション価格が高騰し、郊外の負の遺産の住宅団地(愛島台、利府葉山)でさえ売れてしまった過去があるので、急激な状況の変化があってもあまり望ましいことにはならなそうです。

まとめ

 広島については、地形や地質の制約から市街地の拡大や軌道系交通機関の整備にも制約が生じてしまっている上、大阪と福岡という両大都市に挟まれ、岡山の影響を受けるなど、悪条件の中でも中四国一の120万都市として、産業面でも製造業とサービス業がバランスの取れた発展を遂げていると思っています。

 プロスポーツについても、野球、サッカー、バスケと全て仙台の上を言っており、スタジアムもマツダスタジアムに続いて念願のサッカー専用スタジアムも都心部に3万人収容で来春供用開始であるなど、時間をかけてでも粘り強く実現していく土壌があり羨ましい。

 仙台にとっては、まだまだいろんな意味で格上の都市。参考にすべきところは数多くあり、久しぶりに訪問してみたい!

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2023年5月18日 (木)

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その3

さて、

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その2

の続きです。

Img_7343

改めてヨドバシカメラのプレスリリースを

ヨドバシ.com - ヨドバシ仙台第1ビル開業 「ヨドバシカメラ マルチメディア仙台」2023年6月2日(金)OPEN (yodobashi.com)

 

建築概要

施設名称  ヨドバシ仙台第1ビル
所在地   宮城県仙台市宮城野区榴岡1丁目3-1
開業日   2023年6月2日(金)
敷地面積   15,430㎡
延床面積   76,500㎡
構造・規模   鉄骨造地下1階地上12階建
駐車台数   約1,600台
フロア構成   1階       :飲食店、バス待合所、バスベイ
        2階~4階  :ヨドバシカメラ マルチメディア仙台
        5階   :物販、アミューズメント、サービス
        6階     :飲食店、自走式駐車場
        7階~9階  :自走式駐車場
        9階~12階 :オフィス(9,896㎡)
設計    鹿島建設 株式会社 一級建築士事務所
施工    鹿島建設 株式会社

Danmen

過去記事

ヨドバシ仙台第1ビル アセス変更後の計画が明らかに (2021/4/15)

とうとう決定! ヨドバシ仙台第1ビル開発計画始動(2021/2/13)

ヨドバシ複合施設「リンクス仙台」3年以内にオープンへ(2019.11.15)

とうとうヨドバシ再開発着工&ZEPP仙台再出店か!(2019.8.24)

仙台ヨドバシ第一ビル開発に動き ZEPP仙台再出店も? (2018/2/10)

ヨドバシ第二ビルにアフラックのコールセンター進出(2018/1/27)

仙台ヨドバシ再開発 H30年10月オープンに(2016/4/17)

新ヨドバシビルに音楽ホール&高速バス停設置(2014/12/30)

仙台ヨドバシ新ビルも16年春オープン!(2014/6/19)

ヨドバシ仙台店仮移転オープン(2012/4/26)

ヨドバシカメラ再開発(2012/2/10)

ヨドバシカメラは2~4階の3フロア

 仮店舗だった第2ビルの1~3階と同じく3フロアですが、売り場面積は何と22,000㎡!

各社の報道では、現在の店舗の1.5倍との表現で、疑問を感じていますが、現在の第2ビル仮店舗オープン時(2012年4月)の売り場面積は12,000㎡で発表されていますので、1.8倍なのではと。

 なお、震災1年後まで営業していた「旧 マルチメディア仙台」(2階建て暫定店舗)は6,500㎡だったので、12年で3.4倍の面積に拡大とは恐れ入ります。

 昨年11月にあすと長町にオープンしたヤマダデンキの店舗は14,876平米でワンフロアとしてもかなり広く感じていましたが、同じ3層でその1.5倍とは凄い。駅前のラビはさらに閑古鳥が鳴くでしょうが、ヨドバシの実質的なライバルはあすと長町店か。

関連記事

ヤマダ「テックライフセレクト」あすと長町にオープン その1(2022/11/7)

ヤマダ「テックライフセレクト」あすと長町にオープン その2(2022/11/11)

 ヨドバシカメラとしての直営売り場として、家電部門の品揃えが拡大するにしても、全ての品目を1.8倍にする訳にはいかないので、増える1万㎡をどう使うのか?

なお、キャンプ用品などは、系列の石井スポーツが第二ビル内で4階にあり、その後1階に移転予定なので、品揃えが被ることはしないでしょうし、一度現店舗からなくなった自転車は復活する可能性が高そう。また、人気のあるホビー関係は充実しそうです。

歩行者専用デッキネットワークが拡充

 仙台駅東口の既存ペデストリアンデッキと、第2ビルの連絡通路が直接連結され、仙台駅西口の広瀬通付近(ソララ、宮交高速バスターミナル)やイービーンズ付近から東西自由通路を経由して第2ビルの奥までの約800mの距離が段差なしでシームレスに移動できることになります。

Heimen

 東七番丁通からこの歩行者動線に繋がるエスカレーターも新設されたことから、楽天帰りの客もこの通路経由で仙台駅の東西自由通路に向かうことが想定されます。その1で触れたとおり、既存横断歩道の信号待ちが解消されることは大きいと思われます。

 惜しいのは、東口駅前広場から第2ビル地下に接続する地下道は相変わらず中途半端な活用になること。仙石線東西地下自由通路の東端出入口が40mと近くにあるのに、そこに接続されないのが惜しすぎます。

 また、1600台分の駐車場は、①第2ビルの立体駐車場、②第1ビル駐車場(地下連絡通路を経由)、③既存タイムズ立体駐車場と3か所に分かれることになりますが、当分の間はクルマでは近寄らない方が良さそうです。

高速バスターミナルのイメージ

Busterminal

 デジタルサイネージで、時刻表の表示ができるのは分かりやすいですね。バスベイは4か所あるとのことで、広瀬通の宮交ターミナルのバスベイが2か所であることと比較すると、4本の同時発着も可能な余裕を持ったつくりとなっています。

 このバスターミナルが、東京方面への格安高速バス会社だけでなく、既存の東北各地を結ぶ高速バスの発着にも活用されると良いなぁと改めて思います(しつこく何度も触れていますが)。

 ただ、宮交にとっては、ここに延伸すると、東口へチケット売り場の改めての設置が必要なこと、既存の西口広瀬通ターミナル利用者にとっては始終発ではなくなることがネックなのでしょうが、発車待ちのバスの路駐が周辺で渋滞を招いていることの解消につながるので、仙台市はうまく調整して欲しいと思います。

関連記事

新ヨドバシビルに音楽ホール&高速バス停設置(2005/1/4)

東西自由通路その4(バスプールの再編)(2012/1/29)

入居テナントはおなじみの顔ぶれ

 5階専門店街のテナントとして、ユニクロ、GU,ABCマート、JINS,モーリーファンタジー、ライトオンなど11店舗が発表されていますが、仙台駅周辺や郊外商業施設によくある定番のテナントであり、単独のでの集客というよりは、ヨドバシカメラとの相乗効果でついで買いなどをもくろむ構成なのでしょう。そもそも、既存のヨドバシカメラ併設商業施設(リンクスなど)でも定番であり、テナントとして呼んでくることができる顔ぶれが限られていることを感じます。ライトオンは仙台駅前など中心部にはなかったので、その点では初進出とはいえ、目新しさはない。

 ユニクロ・GUはそろっての出店とのことで、イオンモール名取のように隣り合わせであれば比較しての買い物が便利になります。

 なお、ユニクロ・GUとも仙台駅西口に出店済であり、この距離で共存できると考えているのか。アエルのユニクロは基幹店的な売り場面積で撤退は考えづらいですが、イービーンズのGUは建物の老朽化もあり、歩いて3分の距離で共存できるかが気になります。

 また、ABCマートはエスパル東館4階に小型店がありますが、さすがに近すぎるので、閉店して統合するのでは。

  仙台駅前 一番町エリア モール・ララガーデン アリオ&セルバ イオンモール名取
ユニクロ 〇(アエル) × 〇(ララガーデン) ×
GU 〇(イービーンズ) × 〇(モールパート2) 〇(セルバ)
ABCマート 〇(エスパル東館) 〇(ぶらんどーむ) 〇(ララガーデン) 〇(セルバ)
ライトオン × × 〇(モールパート2) ×

飲食店は?

 飲食店の求人情報では当初4月20日オープンとありましたが、一部店舗は7月末とだいぶ遅れますね。1階と6階に入居のようです。

情報が出ているものもありますが、ここでは割愛します。

スーパーは見送り?

 1階のに東口待望のスーパーマーケットが入居するとの話があり、ヨドバシの京都や福岡で出店しているロピアが有力との情報でしたが、もともと飛び地に単独で出店するのは物流上無理があるのではと思っており、今回の発表には入っていません。

 とはいえ、出店する福岡では6月のヨドバシへの出店も含めて4店舗出店とのこと。なので、仙台出店の場合でも複数出店を模索しているのか、それとも流れたのかが興味深い。

第二ビルは秋に改装オープン

 上述の石井スポーツがアートスポーツ併設で1階に移転するとのことですが、核店舗的にフロアの半分程度使う場合はそれでも2000㎡とかなりの広さになります。さすがにフロア全体の活用は厳しいか。

 その部分を除いても、1万㎡程度の売り場面積を埋めなければならず、ヨドバシのリーシング力からこちらも目新しいテナントは期待薄ながらも、気長に待つこととします。

 第2ビル仮店舗がオープンしてから11年も待ったこのヨドバシ新店舗。あと半月はあっと言う間でしょうが、楽しみでしょうがない。

行けたらレポします。

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2023年5月17日 (水)

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その2

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その1

の続きです。

その1では、ほぼ完成している部分を中心に取り上げましたが、しかし5月中のオープンは無理と判断せざるを得ない、また6月2日よく間に合わせるよなぁという部分も多々あります(5月14日現在)。

第2ビル(現ヨドバシ)への建物内連絡通路

 1階を経由せずともエスパル東館2階⇔ヨドバシ3階レベルでスムーズに移動できるようになっていますが、今は店内の一部を通り疑似オープン体験をすることができます。

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しかし、ここからみても、正面の部分はタイル工事中。

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第1ビル前面部分に近づくと、通路付近も明らかに絶賛工事中の状況です。

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ヨドバシ高速バスターミナル

Img_7324  

屋根は立派に完成していますが、以前歩道として使われていたバスが停車する部分は改めて舗装工事を行う必要がありますね。

Img_7329

その1で触れた、JAMJAMライナーの他にも、さくら観光など、福祉大東口キャンパス周辺の高速バスが移転するようです。

今の広瀬通ターミナル周辺の発車待ちの路駐高速バスを一掃するために、このヨドバシ新バスターミナルを積極的に活用して欲しいところですが、西口宮交広瀬通ターミナル発着便の延長は今のところは明らかになっていません。

東口高速バスターミナルも元通り?

 これまで工事のため閉鎖されていた、ヨドバシ第1ビル側のバスベイが2か所復活するのかな。

判明している限りでは、宮古行きの発車バス停が73番に移動するのみで、この復活するバス停を活用する訳ではなさそう。

Img_7332

14日までは、エスカレーターを降りた先が、バスターミナル内を横断できる歩道として使われていましたが、ここも使用終了でしょう。

Img_7314_20230516222801

以前はヨドバシ第2ビル方面の動線として使われていた、ヨドバシ新ビル側のエスカレーターが、使用再開していました。

 Img_7334

ただし、振り返った第1ビルの1階部分はまだまだ工事中。地下道への入り口も覆われています。

Img_7337

第1ビル駐車場への入り口

 まだ、ゲートなどの機器の土台が露わになっており、設置はこれからでした。

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既存の立駐より

 この立駐は、新店舗の位置にプレハブ2階建てのマルチメディア仙台が位置していた時から使用されており、かなり年期は入っていますが、引き続き使用されます。

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着工が見送られた第1ビルのB棟部分の敷地になります。ここは第1ビルA棟と立駐の間で細長いながらも意外に広い敷地が残っています。

この土地を使うとすると、もともと計画されていた中層ホテルなどでしょうか。この部分が埋まると立駐とB棟が結ばれ、A棟にも行きやすくなるので、早めの着工が望まれます。

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なお、立駐の屋上からは、仙台駅が一望です。

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以上で、先週末の工事中レポートは終了です。この状態から半月で完成させオープンするとは信じられない。

次回は、ヨドバシ第1ビルの概要を取り上げます。

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その3

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2023年5月16日 (火)

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その1

 GW前オープンが計画されていながら、工事の遅れとテナント部分の入居遅れも含め、いろいろな噂が飛び交っているヨドバシ仙台第1ビルでしたが、本日ようやく6月2日オープンが発表されました。

ヨドバシ.com - ヨドバシ仙台第1ビル開業 「ヨドバシカメラ マルチメディア仙台」2023年6月2日(金)OPEN (yodobashi.com)

 週末に状況を確認に行った際には、『絶対5月中は無理』という状況でしたし、バスターミナルが6月2日早朝到着便と出発便から使用開始とのアナウンスが出ていたことと、アーケードからヨドバシ新ビルに移転する店舗のオープン日から、既定路線の6月2日で発表されました。

 なお、そうはいっても、もっと遅れるかもなぁという状況でしたので、まずはめでたい。 

迫力のある巨大施設群

これは東口の宮城野通からの写真ですが、エスパル東館とメトロポリタンイーストと並び東口の光景をいっぺんさせたヨドバシの巨大な建物。

 この光景を知らない人に見せたら、メイン口と勘違いしてもおかしくないような立派な東口となり、もう駅裏とは呼ぶ人もいなくなるでしょう。

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南東角も建物は完成し、テナントの看板パネルを入れるのみ。このアールがヨドバシらしさを表現しています。

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東口ペデストリアンデッキからの写真。現在の仮店舗である第2ビルも見えます。天気も良く、みんな思い思いに佇んでいました。

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第1ビルと第2ビルの間の東七番丁通。左側1階にはそのバスターミナルが供用されます。
判明しているのは、「ジャムジャムライナー」の東京方面行きの発着。

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既に仙台駅東西に設置されている案内板には、既にヨドバシカメラが表記されています。

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南側のタイムズ立駐より。南側全景。第1ビル駐車場の足元はまだ工事していますが、ほぼ完成しています。

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ヨドバシ第2ビル近くの連絡通路に接続する東七番丁通からのエスカレーターも完成しています。

このエスカレーター経由すると、宮城野通と東七番丁通の長い信号の横断歩道を待たずに仙台駅方面に行くことができるので、体感的にも便利になります。

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本当に、これらの写真を見ると、オープンしていると勘違いしそうな状況ですが。。。

次回に続きます。

ヨドバシ仙台第1ビル 6月2日オープン決定! その2

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