まちづくり

2020年10月11日 (日)

あすと長町の近況(R2.9~10)

 近所であるあすと長町の開発の進展状況については,最近動きが鈍っていることもあり,写真はちょくちょく撮っていながらも,ブログには上げていませんでした。

 よって,1か月程度の時差があり,最新情報ではないかもしれませんが,参考までにUPします。

KHB新社屋の動き

 外観はほぼ出来上がっていましたが,広場側のスロープと屋上のアンテナ塔の工事が進行中です。まだ先と思っていましたが,来年年明けには建物は完成し,その後機器の導入を経て約1年後の2021年秋に移転稼働予定です。

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 アンテナ塔は完成予想パース通りで当たり前ですが,らせん状で特徴的なデザインです。

 1年後には,コロナも終息し,この杜の広場及びゼビオアリーナ仙台を含めたこの人が集まる空間が完成し,にぎわいが継続されることを祈っています。

JR長町駅東口開発計画

 低層部の工事から,徐々に賃貸住宅部である高層部の工事に移っています。

 上に伸びてくる都度,隣のパークタワーあすと長町西側を徐々に覆いつつあり,もやもやした気持ちが沸き起こりますが,これは三井不動産レジデンシャルとJR東日本東北総合サービス側で建築計画を相互合意の上での着工でしょうから,地区内の某災害公営住宅の事例とは異なるのですが。

 これは北側のぐりりスポーツパーク側から。

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こちらは駅前広場側から。低層部の商業棟もそれなりのボリューム感です。

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 商業棟とはいえ,実質的に既存テクテを補完する塾などのサービス棟的な役割が大きい計画だったので,コロナの影響はそれほど受けないかと思われます。

 完全に商業・飲食中心だと,どこかの無駄にでかいイオンモールのようにテナントが集まらず3か月もオープン延期を強いられたりするでしょうが。

 こちらは,来春オープン予定。ほぼ概成しつつあるあすと長町の中で,最も整備が遅れている玄関口のJR長町駅前ですが,徐々に空き地が埋まりつつあります。あとは,駅正面と,大通を超えた両平面駐車場のみ。大通を超えたイオンタウン予定地は,リパークの料金が1日500円に値下げされていました。本当にコロコロと良く変わります。節操ないというか。まぁ,利用者にとってはありがたいですが。

プレミストあすとテラス&ヤマダ電機計画地

 マンションの方は順調に工事中です。

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 物件自体は,駐車場以外は買い物や駅への利便性を含めて中央公園付近のタワーを凌駕する物件だとは思いますが,気になるのは,南側の低層賃貸住宅群ですね。

 以前よりもさらに北側に拡大し,分譲マンションのすぐ南側までびっちりと3階建てのアパートが建築されています。

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 これだったら,中層で7~8階にして棟間隔を空ける,もしくは南北に長いレイアウトにして,分譲とあまり干渉しないようにするなどの方法はあったと思うのですが,賃貸住宅住民は利便性重視でそれほど日照や景観を気にしないとみているのか,入居者の入退去のサイクルを上げるためにあえてそのような棟配置にしているのかと勘ぐってしまいます。おそらく,このようなアパートの想定入居者は結婚して子供1人位までの若い世帯でしょうから。

 なお,ヤマダ電機側は遺跡発掘工事が来春まで伸びて,状況は変わりません。

 これだけ広大な土地を取得したからには,中途半端な店舗構成にはしないという話は聞いていますが,状況が大きく変わりつつある昨今,某イオンタウンみたいに8年弱も塩漬けしている土地のようにはなって欲しくないです。

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レクサス太白北側の土地

 長町駅北側は,KHBとゼビオの間の土地の他は,このレクサス北側の旧アイフルホーム展示場の土地を残すのみです。

 ここは北側のライオンズマンションがぎりぎりまで迫っているので,それなりの面積はありながらも活用は難しい。道路条件も上り線と住宅地側からしか入れないということもあり,商業利用には適しているとはいえない。

 どうなるのかと思っていたら,とりあえず月極駐車場として活用されるようです。

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 近隣マンションでは立体駐車場が多いので,多少マンションから離れていても,すぐに出かけられる平面駐車場の需要はあるのでしょうね。

 街に変化を与える種地は残しておいた方が良いので,ここはこのままで良いのではと思っています。

今後の見通し

 マンションについては,タワーマンションを中心に供給過剰が言われながらも,分譲は終盤に入っており各社適正在庫の水準に落ち着いているように思えます。

 今後大規模な分譲マンションの供給はないというか,あとは商業系の活用が想定される土地に分譲マンションはやめて欲しいという願望ですが,エリアとしてのあすと長町の人気は当分続くでしょうから,駅前の商業地域の土地活用は危ういような。駅前に残る上述の2画地が分譲マンションになってしまったら,あすと長町は副都心を目指した大規模再開発地ではなく,単なる駅前ベッドタウンで終わってしまいます。

 なので,現在土地を持っている2社の動向は注視していきたいところです。

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2020年9月26日 (土)

東西線開業からまもなく5年 荒井駅周辺レポリターンズ

 2015年12月6日に開業した仙台市地下鉄東西線。

 車両基地を持つ東の終点として開業した荒井駅ですが,開発が終盤だった荒井土地区画整理事業地からみると東に寄り過ぎ,駅の東側は車両基地と東部道路で駅勢圏が抑えられるなど,条件としてはあまり良くない条件で開設された駅でした。

 いろいろと心配された東西線の開業からあと2か月ちょっとで5周年を迎えますが,荒井駅周辺に先日久々に寄ってみました。

関連過去記事

東西線の終点 荒井駅前レポート(H29/9/17)

荒井にライブホール”仙台ギグス” 5月開業(H29/2/17)

東西線 荒井駅レポート(H26/2/14)

 今回は,運動を兼ねて自転車で向かいました。荒井駅に地下鉄で行ったのは,うみの杜水族館に荒井駅からのシャトルバスで行った時以来ないなぁ。南北線沿線の太白区民からすると,荒井に地下鉄で行くのは,一本で行ける泉中央に行くよりも遠かったりします。距離的には近いのですが。

微妙に変化した荒井駅前

 荒井駅前にダイワハウスが取得していた土地。

 ホテルとかいろいろと構想があったと記憶していますが,荒井自体が郊外型の街であり,また駅勢圏が狭いこともあってこの土地には動きはありません。曇天の日だったので,写真写りが良くなくて済みません。

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 同じダイワハウス系で,ちょっと南側にアクロスプラザ荒井東としてスーパー中心のこじんまりとした開発を行っているので,ごく近接した駅前で商業系の開発は難しい。そもそも,それよりも規模が大きいフレスポ六丁の目南町(ヨーク ヴィーフジサキ他)を行っているのでなおさら。

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 とはいえ,駅前で東側には,医療モールと賃貸住宅で構成されるビルが立地していました。なので,駅前広場自体は勢いのあると言われる南北線富沢駅と比べると,開業5年であることを考慮すると,よっぽど整備が進んでいる面もあります。

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富沢駅に似ている荒井駅

 改めて考えると,【富沢駅 ー 荒井駅】は本当に立地条件は似ていますね。

〇富沢駅の南側,荒井駅の東側は,車両基地と高速道路【南部道路 ー 東部道路】で駅勢圏の広がりを欠いている。

〇離れて並行してJR線【東北本線 ー 仙石線】が通り,地下鉄ターミナルながらも以遠からの需要が見込みづらい。

〇地下鉄開業時点で,先行して仙台駅寄りの地域で既存の区画整理【富沢長町 ー 荒井】が概成し,駅前は街はずれだった。

〇駅から1.5~2km程度離れた区画整理地で,集客力のある郊外型のNSC【アクロスプラザ富沢西 ー クロスモール荒井,フレスポ六丁の目南町】が立地。

〇郊外型飲食店が張り付く幹線道路【仙台館腰線 ー 産業道路】が多少離れた場所に通っている

〇よって,駅前の商業面での集客力がなく,近隣型のスーパー【生協,富沢イオン ー サンマルシェ】のみ

〇カフェなど【スタバ,コメダ,星乃,シベール他多数 ー フラットホワイト,THE BREDBAR,シベール他多数】が多く立地

 東西線の中でも荒井駅は大町西公園に次いでワースト2の利用者ですが,荒井東区画整理地の南側で行われる長喜城東地区の区画整理や未だ田園が広がる北口など,ポテンシャルは高いとは思っています。

イグーネ荒井

 オシャレ過ぎて入る勇気が出なかったし,駐車場が満杯な位繁盛していたので,外観だけでスルーしましたが,今度は是非入ってみたい施設です。

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 泉パークタウンで有名なカフェであるフラットホワイトコーヒーが出店しています。

それ以上に,この緑豊かというかイグネをイメージしたという独創的な建物は魅力的。

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ジャイアントストア・仙台GIGS

 ジャイアントストアは,コロナ対策で自由に入店できなかったので,入り口でUターンしましたが,駐車場には入店待ちの車が数台止まっていました。仙台では泉中央のTrekのストアも最近オープンするなど,自転車ブームの影響が続いているのかな。

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 仙台GIGSは,コロナの影響でイベントが軒並み中止となり,本当に厳しい状況が漏れ聞こえてきています。

 その状況でも,Withコロナで感染対策を講じながら,徐々にイベントを再開させようと動いており,同じく厳しい長町PITとともに,何とか持ちこたえて欲しいと思っています。

 併設テナントも利久が業態変更して「やみつきホルモン」になっているなど,イベント来場者に頼らず地元客向けとして乗り切ろうとしています。

若林警察署など

 仙台南署で管轄していた若林区で念願の警察署がH31年4月に設置され,その周りにも蒼会の病院やフットサル場など,施設立地は順調に進んでおり,空き地は目立たなくなってきています。駅前のダイワハウスの土地を除いては。 

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マンションも分譲中

 荒井駅南口から徒歩1分の目の前に,「クレアホームズ仙台荒井駅前」が分譲中でした。HPでは間もなく完売とのことですが,この場所でマンションを選ぶにしても買い物はクルマ必須の物件なんでしょうが,通勤で確実に座っていける始発駅の需要は根強いですね。

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 以前は寂しかった富沢駅も今では長町駅に近い利用者数を誇り,地下鉄南北線の朝ラッシュ時は次の長町南駅からは座れない程度の利用率となっているようです。この荒井駅周辺もコンスタントに分譲マンションや賃貸住宅の供給が続き,六丁の目駅では座れないくらいに駅利用者が増えて欲しいところ。

 コロナの影響で,学生利用の激減の影響を受けている東西線ですが,この荒井駅をはじめ地道に利用客を戻して行って欲しいところ。

何よりも駅前のダイワハウスの土地,そして北口の田園の開発が鍵を握っています。この街には引き続き期待していきます。

 

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2020年9月11日 (金)

宮城県内3病院統合構想 名取市も誘致に名乗り

 突如,富谷市が名乗りを挙げた,県立がんセンター,仙台赤十字病院,東北労災病院の統合新病院の誘致。

統合3病院の移転地に富谷市が名乗り?(9/9)

当初から病院残留への努力を表明していた名取市が,負けじと誘致を表明しました。

宮城3病院連携・統合 名取市も誘致表明

宮城県立がんセンター(宮城県名取市)と東北労災病院(仙台市青葉区)、仙台赤十字病院(太白区)の連携、統合に向けた協議に関し、名取市の山田司郎市長は10日、病院の統合移転を想定し、市内に誘致する意向を表明した。今後、県に要望書を提出する方針。
 山田市長は市議会9月定例会一般質問で「県立がんセンター機能を含む連携統合病院の市内への誘致に向け、速やかに要望活動を行いたい」と答弁。用地確保については「全面的に協力したい」との考えを示した。
 山田市長は「間もなく8万都市になろうとする名取市には総合病院、地域医療支援病院がない」と現状を説明。病院誘致は「市民の安心安全と仙南の地域医療に大きく貢献する」と強調した。
 3病院の連携、統合を巡っては、富谷市が既に誘致に名乗りを上げている。(9/11河北)

ライバル意識が強い両市

 仙台を挟んで南北でそれぞれ市制施行している名取市と富谷市。

 名取市が市制施行して65年が経つのに対し,まだ市制施行から4年弱の若い富谷市。

 人口は8万弱の名取市に対し,富谷市は5万2千人と名取市がリード。ただし,富谷市は泉区に続く大規模団地の造成の流れにより,名取市が市制施行した時期にはわずか人口5000人強だったのが,この65年で10倍という急激な人口増加を果たしました。

 この両市の現市長は,揃って2期目を迎えていますが,前々回の初めての選挙で仙台市地下鉄南北線の延伸を唱え当選した(のちに名取市の山田市長はこの構想を市議会の反対により撤回)という浅からぬ因縁もあります。

地下鉄南北線 延伸へのラブコール(2016/7/30)

富谷町長選に思う(2015/2/11) 

 今回の統合病院誘致についても,現在がんセンターが立地する名取市が誘致することを見越して,富谷市が先手を打って県庁訪問をしてアピールしたところ,名取市も当然ながら「うちが優先でしょ」とジャブを打った構図。

 これに続く動きはあるでしょう。ただ前回記事で言及した多賀城市の東北学院工学部が五橋に移転した跡地活用については,当然ながら学院大学の意向もあるし多賀城市と跡地活用計画がまとまらないと,立候補できないので,両市に遅れをとることにはなります。

 また,普通に考えれば,合併前の旧仙台市内の方が強みがあるので,医師会の意向を考えると,みすみす市外には渡さないという動きもある。

 まぁ,これまで全国的にあった県立病院と市立病院の一本化(釜石・酒田・高知等)とは異なり,独立行政法人や日赤という公的性格を持ちながらも,別個の経営母体である病院との統合の事例は,あまり聞きません。なので,決定までも4~5年位はかかるのではと思います。

名取市内の候補地

 当然,ファーストチョイスは現在のがんセンター敷地と隣接する山林を造成しての拡張でしょうが,今回の統合話はがんセンターの立地条件が必ずしも良くないことも一因でもあり,名取市としてもこの案は積極的に推しづらい。

 そうなると,駅徒歩圏に統合病院の敷地を確保ということになりながら,JRとアクセス線が通り,地下鉄に匹敵する髄一の便利さを持つ名取駅徒歩圏というと,土地がないのがネック。徒歩15分圏に広げれば,現在進められている増田西土地区画整理事業地に確保する選択肢もあり,そうすれば高台のがんセンターと異なり駅から平地なので,スタッフは良いけれど,患者さんが歩いて通うのは厳しい。コミバスのなとりん号を頻繁に設定してカバーするしかない。理想は徒歩10分圏で,例えば駅隣接のサッポロビールに遊休地があれば良いけれど。。。という感じ。

 

 それ以外だと,アクセス線の杜せきのした・美田園駅近くの田園をつぶして移転地を確保することも,次善の策としてありえます。

 ただ,空港利用と同様で,仙台方面からは直通ながらも毎時2~3本で利便性は劣る。岩沼方面からは乗換が必須。それでも県としてはアクセス鉄道の利用促進で悪い顔はしないかも。これも,県医師会がどう考えるか。

 これでも,富谷市よりはアクセスは悪くないので,名取市が出てこれば,富谷市として勝ち目はないかな。

 ふと思ったのが,仙台赤十字病院の南側の電磁研の跡地が100戸規模の戸建て住宅地として分譲されていますが,もうすこしタイミングがよければ,この土地が病院拡張用地になりえたのかなと。もともと赤十字単独で想定していた病院建て替え用地は川内旗立線の向かいなので,道路を挟んで別の病棟を作るのは効率が悪い。

 その建替え用地の周りにはまだ緑が広がっているので,拡張も可能かと思いましたが,八木山はこれ以上の開発は制限がかかっていて厳しい印象があり,どうなるか。

 まぁ,名取市の立候補で面白くなりそうです。

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2020年9月 9日 (水)

統合3病院の移転地に富谷市が名乗り?

 先日,突然明らかになった,県立(地方独立行政法人)のがんセンター(名取市),仙台赤十字病院(太白区八木山南),仙台労災病院(青葉区台原)という,宮城県の医療界で存在感を発揮する3つの病院の統合の動き。

宮城県立がんセンターなど3病院が連携、統合協議へ 高度な医療提供を目指す

宮城県立がんセンター(名取市、383床)と東北労災病院(仙台市青葉区、548床)、仙台赤十字病院(太白区、389床)について、県と各設置者が連携、統合に向けた協議の開始に合意したことが3日、分かった。増加傾向にある合併症への対応など、より高度な医療が提供できる体制の構築を目指す。近く協議を開始し、年内に具体的な方向性を判断する考え(以下略)。(8/4河北より引用)

 何故?と驚きましたが,理由として

 〇仙台労災病院を筆頭に,病院の建替えサイクルと言われる30年を過ぎている,又は過ぎつつあること

 〇がんは複合的な病気であることから病状により総合病院との連携が必須となり,がん専門病院での治療に限界があること

が挙げられるようです。

 とはいえ,3病院の経営母体は全く異なり,もともとの県立病院から経営が切り離され独法化されたがんセンター,東北労災病院は独立行政法人労働者健康安全機構,仙台赤十字病院は日本赤十字社と,いずれも公的な性格を持つ組織でありながらも,うまく統合できるのかと疑問はあります。「完全統合」と「各病院を残した上での連携」との選択肢があるようですが,病院の建替えが必至という状況であれば,統合ありきの構想に思えます。

 仮に,3病院の病床数を合わせると,1220床と東北大学病院に匹敵する数。効率化を考えると全ての病床枠を活用はしないだろうけれど,多少縮小しても1000床規模にはなるのではと。

 そうすると,多くの患者・家族だけでなく,医療スタッフの通勤を考えると,なるべく便利な場所,少なくとも鉄道駅から徒歩圏の場所が望ましいのではと思います。

 いずれにせよ,これだけの規模の大病院の統合には,10年スパンの検討・整備期間が必要でしょうね。

立地条件の良い3病院

 がんセンターこそ名取駅から多少距離はありますがそれでも名取市のコミュニティバス「なとりん号」で10分150円。最低限の本数はあり,決して不便ではありません。クルマでも仙台市中心部から30分程度。長町モールにつながる県道仙台館腰線からほど近く,特に仙南方面からは非常に行きやすい,名取市を代表する病院です。

 

 残りの2つの病院は,地下鉄駅から徒歩圏。

 仙台労災病院は街中からほど近く,北仙台と台原駅のちょうど間で両駅から徒歩圏だし,県道仙台泉線近くで車でも行きやすい。この幹線道路を経由する多くのバスも利用可能。

 仙台赤十字病院は5年前に開通した東西線の八木山動物公園駅のおかげで,急坂ながらも何とか駅徒歩圏に。また,バスでも動物公園駅から5分かからず到着可能(100円均一区間)だし,長町方面からも直通バスが毎時2本程度あります。

 車でも,郡山折立線と長町八木山線という2本の都市計画道路の整備により国道286号からのアクセスが劇的に良くなりました。

 統合という話になっても,いずれの病院も不便な場所ではないというところ。

 名取のがんセンターこそ駅からバス・タクシー必須ですが,県内一円からのアクセスとしては別に悪くはない。

 なので,基本的に敷地に余裕のあるがんセンター,もともと道路向かいへの建替えが想定されていた仙台赤十字病院を核に進めるのが良いのではと。仙台労災病院は市街地過ぎて拡張余地がないし,土地を売却することで,移転原資を生み出せそう。

 新たな場所に統合病院を作るにしても,既存の大病院とある程度離れたところが,医療機関の立地バランスからも望ましいとなると,結構限られると思っていました。

富谷市が移転先に名乗り!?

 その統合の話から約1か月,このタイミングで富谷市が統合新病院の移転先として名乗りを上げました。

 今朝の河北朝刊1面でデカデカと。Web版にはUPされていなかったので,紙面を引用させてもらいます。

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感想としては,

〇黒川郡には大病院がなく,バランスとしては悪くはない。土地のあてもあるとは,若生市長の嗅覚は鋭い。

〇県内一円を考えても,車でのアクセスは悪くはない。

〇とはいっても,これだけの大病院を”鉄道駅がない”富谷市内に立地させるのは,医療人材の地域バランスを崩し,スタッフの通勤,患者・家族の通院を考えると問題が多い。

医療人材のバランスを崩すことに

 以前,県が栗原市への医学部誘致を図った際にも,人口6万人の栗原市に600床の大病院を作ると,地域の医療人材のバランスを崩すことになると危惧したものでしたが,人口5万人の富谷市に1000床規模の大病院というのは,医療スタッフの確保の面でも厳しい。

 なによりも,現在の3病院から,看護師・薬剤師をはじめとした医療スタッフがスムーズに移ってこれるのか?

 10年後であれば,当然スタッフは大きく入れ替わるだろうけれど,富谷市移転であれば,一定数の方が見切りをつけて,他の病院に移ってしまうのでは。

 結局統合病院ということであれば,これまでの個別の医療機関とは何から何まで変わってしまうし,実質的に全く新たな病院に勤務するようなもので,どの病院のやり方を残すのかを考えるだけでも,気が遠くなる話。混乱必至なので,医療スタッフとしても残るメリットは小さい。

 仮に,泉区・青葉区・宮城野区北部から労災病院に通勤していた医療スタッフは何とか富谷に通うことができるかもしれないが,赤十字やましてがんセンターに通っていたスタッフの通勤は厳しいと思われます。一人暮らしだったら引っ越しすれば良いけれど,家族持ちでは引っ越しは難しい。当然スタッフは女性が多いので,子育てと両立させようとすると,これまでより遠距離通勤になるのは厳しい。

 看護師や薬剤師ももちろん大変ですが,この規模の病院は医師だけでも200人を超えることとなり,スムーズに旧病院から移ってくれないと,医師確保も大変。そうなると,アルバイト的な応援医師でしのぐのも難しい立地となるのでは。

仙台圏北部の大病院は

 現在としては,泉中央駅西側に徳洲会病院があり,現在西友泉店跡地への移転が進められています。

その他に,富谷市と接する泉パークタウンには,台原からJCHO仙台病院が移転のため病院建設中である他,泉中央に仙台循環器病センターがあるなど,富谷市域には病院はなくとも,隣接する泉区にはそれなりに揃っています。

戦略的な病院誘致?

 基本的に生活機能を仙台市に依存している富谷市であり,医療に関しての仙台市依存度を下げるべく,企業誘致感覚で手を挙げたのかもしれません。

 〇これだけの大病院を誘致すれば,1000人以上の就業者が手に入り,来院者を含めても経済効果が大きい。

 〇将来的には病院近くに多くの方が住んでくれるはず。

 〇市民も大病院が来て安心。

 〇泉中央駅からのバス利用者が激増し,念願の地下鉄延伸やBRT運行に向けた需要の底上げにより,実現性を高める手段となる。

という,富谷市としては安くて広い土地を提供するだけで,これだけのメリットが生じるので,移転の過程で生じる上記のような問題は些細なことにはなるでしょう。若生市長は結構したたかだと感じています。先に手を挙げるメリットは大きい。

移転先はどこに?

 まぁ,当然移転先については,3病院の経営主体が結論を出すことで,その過程で職員の意向も反映されるでしょうが,問題は望ましいアクセスの良い,広い土地が確保でき,他の大病院とエリアが被らないところは限られていること。

 そもそも,現在病院が立地している名取市や八木山地区から大病院が消えてしまうのは,地域バランスを考えてもどうなのか?

 富谷に移転するのであれば,よっぽど名取市の現在のがんセンターや八木山の赤十字病院を核として集約した方が便利ではないでしょうか。

 記事中では,座長である東北大八重樫医学部長が,立地場所を「アクセスの良い場所に」と指摘しているようで,当然ながらこのような統合大病院を成功させるには,立地条件が第一であるでしょうね。

 この富谷市の動きを発端として,仙台市及び仙台市周辺自治体で誘致の動きが出てくればと思います。

 個人的には名取市を推したいのですが,穴場の土地としては,多賀城市の東北学院大学工学部が撤退する跡地などは,「駅から徒歩圏」「まとまった土地」,「多賀城市としても,大学撤退のダメージを補って余りある効果」と思います。時期も丁度良い。

 他,仙台市内では,荒井駅北口の農地も面白い。東部道路の仙台東ICも近く,県内全域からのアクセスも良い。

 あと,愛子地区は東北道での県内からのアクセス,仙山線が使えること,土地確保の容易さもありますが,ちょっと西に寄り過ぎの感が。

 まだ先の話とはいえ,東北医科薬科大学病院を病床数ではるかにしのぐ,東北大学病院に次ぐ規模の大病院が誕生するとなれば,失敗は許されない。統合が実現するかどうかも未知数ではありますが,この動きは注視していきます。

 

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2020年9月 1日 (火)

「NTT仙台中央ビル」都市再生特別地区に指定

 青葉山サイエンスパークへの放射光施設の整備が進む中,この放射光施設と連携した研究開発拠点として整備が進められるNTT仙台中央ビル。

 市内中心部のNTTの老朽化しているビルは,五橋と青葉通と並んでこの東二番丁通沿いの3か所がありましたが,最も活用されていなかったこのビルが真っ先に建替えとなり,さらに産学連携の拠点としての役割を与えられることとなっていましたが,都市再生特別地区指定により,容積率の大幅緩和による規模拡大が実現します。

「NTT仙台中央ビル」都市再生特別地区の指定了承

仙台市都市計画審議会は31日、市の都心再構築プロジェクト第1号に決定し、NTT東日本グループが再開発を進める「NTT仙台中央ビル(仮称)」(青葉区中央4丁目)一帯を都市再生特別地区に指定することを了承した。

 市は10月に指定を正式決定する見通し。新ビルの容積率が現行の2倍の1180%に緩和され、NTT東グループは当初の16階建て程度を19階建て(延べ床面積4万500平方メートル)に規模変更することができる。
 議案書によると、(1)起業家育成拠点(2)東北大青葉山キャンパス(青葉区)の次世代型放射光施設と連携した研究開発拠点(3)歩行空間やオープンスペース(4)災害時に帰宅困難者300人を受け入れる一時滞在場所-などを新ビルに整備する。
 市はこうした再開発計画を都市貢献と評価し、審議会も特別地区の指定が妥当と判断した。新ビルは2021年7月に着工し、23年9月の完成を予定する。
 特別地区の指定は市内で3例目。「東京建物仙台ビル」(青葉区中央1丁目)の計画を審議会が07年8月に了承し、市が10月に決定して以来、13年ぶり(9/1河北朝刊より引用)。

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NTTグループと東北大の関わり

 NTTグループは,旧電電公社の流れを汲むだけあって,無線や光通信などの分野で基礎的な研究に力を入れているため,全方位的に各地方の旧帝大とは産学連携に力を入れていた中で,歴史のある電気通信研究所を持つ東北大との共同研究でのつながりはもともと強かったところ。

 さらに大学キャンパス内に最先端の放射光施設が整備されることで,東京駅から最短2時間でアクセスできるようになり,NTTグループとしても,この仙台の産学連携拠点となるビルプロジェクトは力が入ったものになりつつあります。

 仙台市も,老朽化したビルの建て替えによる,最先端オフィスの導入促進のため,昨年7月に「せんだい都心再構築プロジェクト」第一弾が打ち出され,発表前から計画されていたこのNTT仙台中央ビルの建替えも着工前で対象になったことから,ビルの容積率が約2倍にまで緩和されるとのこと。

 もともと16階建ての予定から19階にということで,南側のトラストタワーやSS30と比べると存在感は大きくはないものの,それでも前回この特例的な都市再生特別地区の指定を受けた宮交バスターミナル跡地の東京建物仙台ビルの20階建てと同じ位の高さで,延べ床面積は1.5倍弱とかなり存在感のある高層オフィスになりそうです。

仙台都心再構築プロジェクトの行く末

 元々計画が進んでいただけあり「仙台都心再構築プロジェクト」第一弾での第1号プロジェクトとして,順調に進んでいますが,コロナの影響を受けている昨今でも比較的影響が小さいNTTグループが単独で所有するオフィスビルだからこそという面もあります。

 次の候補としては,さくら野跡地や藤崎周辺の再開発の話が出てきていますが,ともに地権者が複雑なエリア。さくら野跡地こそPPIHが一括買収することになっているけれど,藤崎周辺は多くの地権者が権利を保有したままでの市街地再開発事業。それに商業・オフィス・ホテル等の複合開発になると,当然ながら,コロナで影響を受ける商業・ホテル各機能の需要の見極めが難しく,そうは簡単に進みそうもありません。

 とはいえ,先に進められれば,追って実施されるであろう建替えられるビルからの玉突き的な移転需要の受け皿となり,特にオフィス部分は先行者利益を得ることができるので,約5年間のプロジェクトの期限を踏まえて,お互いのライバルの動きを見据えながら進んで行くと信じたいところ。

 

参考記事

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その3)容積率が最大2倍に緩和(R1/8/25)

さくら野跡地 ツインタワー超高層再開発か!?(3/20)

藤崎本館建替と大規模再開発始動!(7/8)

 

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2020年7月 8日 (水)

藤崎本館建替と大規模再開発始動!

今日飛び込んできたビッグニュース。

昨年,藤崎の創業200周年の式典に合わせて,「新店舗計画を2020年に決めたい」と表明していました。

藤崎 来年に新店舗計画(R1.10.10)

ただし,新型コロナ感染症の蔓延により,従来型の不動産開発は見直しを余儀なくされており,リアル商業からネット通販への更なる移行が必然とされるなど,この藤崎建替えにも大きな影響を及ぼすことが必至でしょうが,このタイミングでの建替えを含む再開発計画の始動は驚きでした。

Fujisaki


藤崎(仙台市青葉区)/本館建替に合わせ周辺地区一体再開発/事業協力者の公募開始

地場百貨店の藤崎(仙台市青葉区、藤崎三郎助社長)は仙台市中心部にある本館を建て替える。本館周辺の地権者と連携し、組合施行による第1種市街地再開発事業として新しい本館を整備。周辺にある複数の建物も一体的に建て替え、新たな商業・業務・複合交流拠点を形成する。8日から単体のゼネコンを対象に、事業計画作りや保留床処分の提案などを支援する事業協力者の選定を始める。
 既設の藤崎本館を含む再開発検討区域は仙台市青葉区一番町3の1~2。仙台駅西口から延びる道路「青葉通り」沿いにあり、地下鉄の青葉通一番町駅と直結している。
 区域面積は約1・7ヘクタール。用途地域は商業地域で、容積率800%、建ぺい率80%がそれぞれ上限に指定されている。同区域は国が指定を予定する特定都市再生緊急整備地域の候補区域にも入っている。
 藤崎本館の建て替えを巡っては、3月30日に地権者16人でつくる「一番町三丁目おおまち南地区再開発推進協議会」が発足。会長を藤崎社長が務める。将来的に再開発組合を設立し、第1種市街地再開発事業による藤崎本館や周辺建物の建て替えを目指す。
 協議会の活動を支援する都市デザイン(東京都千代田区)によると、現時点で建て替え後の棟数や延べ床面積などの全体的な施設規模は未定という。
 当面は藤崎を中心とする同協議会として事業協力者の選定手続きをプロポーザルで実施。8~15日に募集要項を配布し、29日に応募登録書の提出を締め切る。8月20日まで提案書の提出を受け付ける。9月に優先交渉権者を選定し、10月までに協定書を締結する。
 募集は単体のゼネコンに限定。事業協力者や特定業務代行者などの立場で過去10年以内に市街地再開発事業の参画実績があることや、中心市街地で延べ5万平方メートル以上の複合施設建築物の設計・施工受注実績があることなどを条件とする。
 都市デザインによると、将来的には再開発施設の施工を担う特定業務代行者を別途募集する予定。今回選定した事業協力者も特定業務代行者の選定手続きには応募できるようにする。
 藤崎本館の建て替えは仙台駅西口前にある旧さくら野百貨店の建て替えと並び、仙台市中心部では最も注目される大規模再開発の一つになる。(7/8日韓建設工業新聞より引用)

開発の概要

〇区域面積1.7ha

〇容積率 800%

〇建蔽率 80%

〇都市再生緊急整備地域(平成14年10月 指定)

※特定都市再生緊急整備地域の候補区域

と,大町アーケードとサンモールアーケード,青葉通,仙台ファーストタワーに囲まれた大規模な開発面積になり,現在瓦解した仙台駅南のいわゆるエンタツ再開発予定地,又はトラストタワーの再開発地の面積に匹敵します。

Redevelopmentplace

 

 昨年10月の予想記事では,藤崎を含んで同一ブロックで0.7haで地権者をまとめるのも厳しいのではと予想していましたが,東側の区画道路を含みファーストタワーまでの大規模再開発になるとは,全く予想していませんでした。1.7haもあるのかというのがこのニュースを聞いての感想でしたが,対象範囲を見る限りでは,区画道路を含む他,青葉通とアーケードの幅員の半分まで含まれているので,これらの道路面積を除く実面積は約1.2haなので,この面積だと納得できる。

 まぁ,ファーストタワーまでつながれば,藤崎の飛び地店舗になっているファーストタワー館にうまくつなげることができるか?

建替え期間の仮店舗は?

 本館の建替え期間は,この規模の再開発となれば5年以上の工期は下らない。その期間,本館を除いた大町館と一番町館そしてファーストタワー館のみの営業になる訳はなく,仮店舗はどうするのだろうと。

さくら野跡地 ツインタワー超高層再開発か!?(3/20)

 では,さくら野跡地のPPHD再開発で想定される2万平米程度の商業床を活用しての駅前店を出店し,建替え期間中の仮店舗的な役割を持たせる可能性も考えていましたが,藤崎敷地にとどまらず,ファーストタワーまで再開発地が広がるとなると,ファーストタワー隣接地を第1期として開発し,そこに藤崎を先に移転入居させ,その後現藤崎敷地を中心に専門店,オフィス,住居?が入る第二期開発とすれば,再開発中もこの大町・一番町エリアに核店舗の藤崎が留まることができる良い案とも言えます。

 ただし,東西線青葉通一番町駅と地下で接続する上,おおまちとサンモールの両アーケードの角に位置する現店舗の立地条件と比べると,アクセスは悪くなってしまう。せめて,東二番丁通にも面していれば存在感を含めて余りある店舗になるのですが。。。

事業者募集概要

 コンサルは,東京の都市デザインという会社。下記の概要のもとに,事業協力者が選定されます。応募要件は同規模の大規模再開発の経験を持つ事業者なので,首都圏での再開発に携わった事業者からの応募が予想されます。

【再開発推進協議会】
 名 称: ⼀番町三丁⽬おおまち南地区再開発推進協議会
 設 ⽴: 令和2年3⽉30⽇
 構 成 員: 計画区域の地権者 16名
 会 ⻑: 藤﨑三郎助 (株式会社 藤崎 代表取締役社⻑)
 ⽬ 的: 「おおまち地区まちづくり構想」に沿って再開発の事業化を図るため、「まちづくりの具体的な計画(再開発基本構想)」 の⽴案、適切な「事業⼿法の確⽴」、それらを元にさらにまちづくりを推進するための「再開発準備組織の設⽴」を⽬的とする。


【事業協⼒者の選定スケジュール】
 ・募集要項の配布 7⽉8⽇(⽔)〜7⽉15⽇(⽔)
 ・応募登録書受付締切 7⽉29⽇(⽔)
 ・提案書提出締切 8⽉20⽇(⽊)
 ・優先交渉権者決定 9⽉
 ・事業⽀援に関する協定書締結 9⽉〜10⽉


【事業協⼒提案の内容】
 1 事業推進⽀援・事務局⽀援についての提案
 2 計画作成についての意⾒・提案
 3 保留床処分に関する提案


【応募要件】
 1 総合建設業者。(単独企業での応募に限る。)
 2 過去 10 年以内に市街地再開発事業の参画実績(事業協⼒者、⼀般・特定業務代⾏者、特定建
  築者)を有する者。
 3 中⼼市街地において⼤規模な複合⽤途施設(延床⾯積5万㎡以上)の設計⼜は施⼯の受注実績
  を有する者。
 4 その他、募集要項に定める要件を満たす者。

 この再開発計画については,引き続き追っていきます。

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2020年4月16日 (木)

あすと長町の近況(R2.4)~順調に進む建設工事

 コロナの影響で,朝の地下鉄南北線も空間の余裕がある昨今。前だったら長町から混雑していた時間帯も。

 気持ちは晴れませんが,そんな中でもあすと長町に建設中の2つの施設の工事は順調に進んでいるようです。

 とはいえ,東京では清水建設の社員の感染が発覚し,当該現場以外も長く工事が止まってしまうようで,緊急事態宣言が全国を対象に出てしまったので,仙台にも早かれ遅かれ影響が出てしまうのかという危惧も当然あり。

 今後も工事が進むことを祈りながら,今年度末完成を予定している2つの施設の近況を。

JR長町駅東口開発の状況

 地下の基礎部分の工事が進み,地上部分の工事に入っています。

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JR長町駅東口開発計画正式発表(2019/9/27)

 隣接するtekuteが短縮営業に入っておりながら,好調な食料品部門に対し,飲食店はかなり厳しい状況です。賃貸住宅と商業施設で構成されるこのtekuteの増床的な施設のテナント動向も気になるところですが,まずは建物がコロナの影響を最小限にとどめて完成してくれることを祈るのみ。

 なお,期待される商業施設に対し,12階建て南北壁状の賃貸住宅というのは,三井側と調整しているとはいえ,景観的には不安要素があります。

KHB新社屋の工事状況

 JR開発よりは進んでいる印象。長く地下部分の基礎工事をしていましたが,地上部分に着手した後はあっという間に鉄骨が4~5階?あたりまで組みあがりました。

 Img_0177 Img_0178

 暖かくなって,自粛ムードの中体を動かす方々がパラパラといる杜の広場側から。

 テレビ局なので,一階当たりの階高はそれなりにあるためか,思ったより高さに存在感があります。

Img_0180 Img_0181

 ただ,鉄骨が組まれているのは敷地の北側からで,パースと比較するともうすこし南側にも伸びるのかと思っていますが,どうなるのか。

 また,ゼビオスポーツ側の2000平米の活用方法も気になるところ。

 まぁ,コロナが落ち着いてからにならざるを得ないのでしょうが。着々と進んでいる工事現場を見ると嬉しくなります。

あすと長町の近況(R1.10)~KHBの建物イメージが明らかに~ (2019/10/21)

住宅展示場が更地に

 KHB予定地のあすと長町大通りを挟んで向かい側にあった,アイフルホームの住宅展示場が撤去され,更地になっていました。住宅展示場時代は3棟が立ち並びながらもそれほど広い敷地との印象はなかったのですが,更地になると思ったより広い感じ。1000平米程度でしょうか。 ただし,コンビニには狭いし,道路条件が良くない。近所に24時までやっているウエルシアがあるから勝算は薄く,近隣のポーラの社屋のような低層の活用になりそう。商業施設は期待できないかな。

 

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2020年3月22日 (日)

続 さくら野跡地再開発情報 ツインタワー超高層のイメージが!

 このコロナ渦の中,聖火の到着・展示と並び,久々の明るいニュースだった,さくら野百貨店跡地の再開発構想。

さくら野跡地 ツインタワー超高層再開発か!? (3/20)

 地元紙河北新報でも,後追いの記事を出してきました。

 仙台駅前、旧さくら野跡地再開発 ドンキ運営会社が名乗り

 2017年2月に閉店したさくら野百貨店仙台店(仙台市青葉区)の跡地の約8割を、ディスカウント店「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH、東京)が取得することが20日、同社への取材で分かった。JR仙台駅前の一等地で再開発計画が動きだす。
 旧仙台店は八つのビルで構成され、敷地面積は約5500平方メートル。うち約8割の土地と建物は、匿名組合が出資するさくら野DEPT仙台合同会社(東京)と投資ファンド東北リテールマネジメント(同)が所有していた。
 PPIHは今月16日、DEPTが実質的に持つ土地、建物と、リテールマネジメントの全株式を取得する契約を締結。事実上、旧仙台店の最大のオーナーとなった。
 PPIHは建物を解体した上で跡地の一体的な再開発を目指す。商業施設、ホテル、オフィスを組み合わせた延べ床面積最大11万平方メートル、高さ最大約150メートルの複合ビルを構想する。ビルの建て替えなど再開発を促す仙台市の「せんだい都心再構築プロジェクト」による容積率緩和を目指し、高機能オフィスを整備する。
 他の5地権者や市の担当者に対しPPIHは19日、取得の経緯や跡地利用の構想を説明した。PPIHによると、4月から月1回程度、市の担当者も交えた勉強会を開くことを決めた。21年3月に地権者で構成するまちづくり協議会の設立を目指す。
 計画では21年秋ごろに準備組合を設立し、23年秋ごろにビルの用途や規模を定める都市計画を決める。早ければ24年度中の着工、27年度中の完成を目指す。
 旧仙台店を巡っては、ビルオーナーらの間で行われていた複数の調停や訴訟が19年2月に全て終結。DEPTは売却先を模索し、一時は複数の不動産開発業者に入札参加を呼び掛けた。結局入札は実施されず、PPIHに取得を提案したという。
 PPIHは取材に対し「仙台駅前の一等地で非常に可能性がある場所であり、(仙台店が)閉店されたままの状況は好ましくない。市や地権者と協議し、より良い街づくりにつなげたい」としている。

◎ドンキ運営会社、不動産事業拡大 仙台の拠点化推進

 停滞していたJR仙台駅西口の再開発に、小売り大手パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH、東京)が名乗りを上げた。取得するさくら野百貨店仙台店跡地の隣地に同社の運営店舗が立地していた上、デベロッパーへと事業を広げつつある経営戦略とも合致した。

 仙台店閉店から1年4カ月後の2018年6月、PPIHは運営するドン・キホーテ仙台駅西口本店を隣にオープンさせている。開発部門の責任者は「(物件を)関心を持って見守ってきた」と話す。
 仙台店を運営した「エマルシェ」は16年4月、当時の最大のオーナーさくら野DEPT仙台合同会社が推薦する投資ファンド、東北リテールマネジメントの関係者を経営陣に据えた。PPIHの前身のドンキホーテHD傘下の日本商業施設による要請で社長に就いたこの関係者はその後、同HDの執行役員に就いた。
 DEPTの所有者は匿名投資ファンドで、実態は不明だ。一連の経緯から、関係者は「DEPTの所有者とPPIHには少なからず関わりがあるのではないか」とみる。跡地の取得により、PPIHがデベロッパーとして表舞台に登場する形となった。
 PPIHは今年2月、東京・渋谷で地上28階の複合ビルを着工させた。高層ビル開発としては仙台が2棟目になり、ともにドン・キホーテ店舗の近隣という共通点がある。本業の小売りを展開する中で不動産開発にも業態を拡大させており、今回の再開発で仙台の拠点化が一層進みそうだ。
 仙台市幹部の一人は「(購入先が)大手デベロッパーではなかったので正直、驚きが大きい」としつつ「再開発が動き始めるというインパクトは大きい。仙台の街づくりを踏まえた再開発を計画しているようで、一定の期待はある。市の都心再構築プロジェクトにも合致する」と語った(3/21河北朝刊から引用)。

 

 内容として目新しい点は, 

①  ツインタワーのイメージパース

②  PPIHの再開発へのかかわり方(土地購入により最大地権者に)

Sakurano

という点。

ワクワクするイメージパース

 仙台駅西口のランドマークとして,堂々としたツインタワーの超高層ビルになります。

 敷地に南北の幅があり,比較的正方形に近い高層ビルが建設できる仙台駅側は高さ150m,東西に細長い東五番丁側は南面を広く確保した高さ130mのツインタワーで,低層部は4階建て程度の商業棟に。

 パースを見る限りでは,仙台駅側の方が高く見えるので,仙台駅側がオフィス棟,東五番丁側がホテル棟になるのでしょうか。日経情報とすり合わせる限りでは。

 また,再開発地前面の青葉通は,このイメージパースでは広場化されており,この方向性はほぼ決まりなのでしょうね。

 向かい側の旧仙台ホテル跡地(EDEN)等オリックス所有地は,ビルとして稼働しているロフトとヒューモスファイブもあるので,街区一体としての再開発の調整を行うにしても時間はかかります。よって,旧さくら野跡地が先行するのは当然ながら,青葉通を挟んだ2か所の再開発地が競争しながら,また地下部分などの使い方として連動しながら,計画が進められればと思います。

PPIHが権利を集約化して取得

 従来は,土地・建物の権利を持っている訳ではなかったので,アドバイザー的な役割ではなく事業を主導するには,権利の取得が必要でしたが,その他の事業者分の取得ではなく,約8割の土地と建物を持つ「さくら野DEPT仙台合同会社」と「投資ファンド東北リテールマネジメント」の権利を取得したうえで,その他の事業者と調整していくとのこと。リスクを取りながらも,このプロジェクトにかける熱意が伝わってきます。

 本来であれば,いわゆる大手デべである三井不動産や三菱地所や,資産運用先として生命保険会社などが絡んでくることが想定されましたが,そのような大手は既存のプロジェクトを抱えていて仙台は優先順位として低くなるのに対し,ドン・キホーテの親会社であるPPIHは渋谷でデベロッパー事業に参入したばかりでチャレンジとして参入しやすかったのかと思慮します。比較的資金力はありますしね。

 仙台市側も困惑しながら一応歓迎姿勢とのことでよかったです。

 15年前の五橋のJT跡地を取得したアパホテルの驚きが今回のPPIHに重なります。アパは当初の計画を縮小し高さを抑えることになり,現在のホテルとマンションの3棟組み合わせになってしまいましたが,今回は当初の構想のままに進んでくれればいいなぁ。

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2020年3月20日 (金)

さくら野跡地 ツインタワー超高層再開発か!?

 新型コロナウイルスの全世界的な蔓延により,スポーツ・ライブを代表とするイベントや旅行が軒並み自粛の嵐の春。記録的な暖冬で来週には咲き始める桜,その桜まつりとしては中止が相次いでおり,春特有のウキウキ,ザワザワした気分を味わうどころではありません。

 経済情勢も真っ逆さまで,ほとんど感染者が発生していない仙台でさえ,閑古鳥が鳴く飲食店・宿泊業,サプライチェーンが断ち切られ始めている製造業と,連動している世界経済に巻き込まれている状況。

 そして人の動きが止まったことで,仙台空港の海外路線が一時的に全運休かつ,国内路線も減便が相次ぎ,民営化から丸4年を迎える仙台国際空港会社も真っ青の状況でしょう。全国的に出張や旅行が自粛され新幹線の乗客数が半減するなど,この春のダイヤ改正での増便が全く無駄になっているというのも悲しい。

 良いニュースが聞こえてきていなかったので,このブログの更新も止まりがちでしたが,3連休の初日にようやく良いニュースが飛び込んできました。

さくら野跡地 再開発始動か?

 2017年2月末に突然破綻したエマルシェが経営する「さくら野百貨店仙台店」。以来丸3年が経過しましたが,仙台駅前にどーんと鎮座する廃墟ビルの再開発を皆望みながらも,最近は見慣れてきて当たり前の風景になりつつあるところでした。

 土地及び建物の権利関係が複雑で,そのパズルを解くのが難解と言われながらも,仙台市の支援策が昨年発表されていたので,当然調整は進められており,隣接地に2018年に仙台駅西口本店を開店していたドン・キホーテ の運営会社が絡む形での再開発構想が明らかになりました。

 第1報である日経の記事を引用します。

仙台の旧さくら野百貨店、パンパシHDが再開発へ
 2017年2月に閉店した旧さくら野百貨店仙台店(仙台市)跡地を巡り、ディスカウント店「ドン・キホーテ」などを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が再開発に乗り出すことが19日、関係者への取材でわかった。閉店から3年以上が経過したが、JR仙台駅前の一等地でようやく再開発が動き出す。


旧さくら野百貨店仙台店は閉店から3年以上も放置されてきた

 

旧さくら野百貨店の土地と建物の約8割を持つ匿名組合のさくら野DEPT仙台合同会社(DEPT)が19日、PPIHの開発本部や設計本部の担当者らとともに地権者に個別に計画概要を説明した。関係者によると、これまでDEPTは月1回ペースで区分所有者会議を開いてきたが、デベロッパーを伴って具体的な計画を明かしたのは初めてという。

 PPIHがまとめた「(仮称)さくら野百貨店跡地開発計画」によると、建物はオフィスビルとホテル2棟を建設し、低層階を商業施設でつなげる。オフィスの高さは約150メートル、ホテルは約130メートルを予定している。延べ床面積は計約11万平方メートルで、オフィス、ホテル、商業施設がそれぞれ約3万平方メートルを占める。残りは地下に設ける駐車場などに充てる方針だ。

 PPIHは東京都渋谷区で複合ビルの開発に取り組むなど、デベロッパーとしての事業も強化している。旧さくら野百貨店の北側には18年6月「ドン・キホーテ仙台駅西口本店」がオープンし、これまでも仙台市との関係構築を進めていた。

 PPIHの計画では、旧さくら野百貨店に隣接した「新東北ビル」も再開発の対象に含まれている。PPIHの担当者らは同ビルの担当者へも再開発計画を説明し、理解を求めたもようだ。

 旧さくら野百貨店は17年2月、経営難に陥った運営会社のエマルシェが自己破産して閉店した。地権者間の交渉が難航して3年以上も建物が放置される状態が続いていたが、地権者間の調停などは19年2月に終わったとみられていた。

仙台市は19年10月、市中心部の再開発を促すため、補助金や容積率の緩和を軸とした「都心再構築プロジェクト」を始めており、再開発に向けた環境は整 っていた。関係者によると、PPIHの再開発も同プロジェクトの要件を満たし、容積率は通常の最大800%から1600%まで緩和される見込みだ。PPIHは19日、仙台市の都市計画の担当部局にも説明したとみられる。

 PPIHは4月にも地権者を含めた勉強会を設け、20年度内にまちづくり協議会を立ち上げるスケジュールを想定している。21年秋には再開発に向けた準備組合を設立し、着工は24年度、竣工は27年度を予定している。

 今後の焦点は地権者の同意だ。旧さくら野百貨店は8棟のビルで構成されており、オーナーは5人とされている。うちDEPTとエマルシェの運営権を持っていた東北リテールマネジメントを除く3人の動向が焦点となる。建設後の権利関係や収益の見通しなどを踏まえ、地権者がどう対応するのかも注目される。(3/20日経より引用) 


 

 

これまでの背景

 経営会社破綻からの経緯は上記の通りですが,昨夏に仙台市が発表した「せんだい都心再構築プロジェクト」により,再開発に向けての機運が高まった模様。といっても,このプロジェクトの最大ターゲットはこのさくら野跡地と向かい側の旧仙台ホテル跡地なので,当たり前の話ではあります。

 「せんだい都心再構築プロジェクト第1弾」で打ち出されていた,一定面積以上の高機能オフィスの整備で容積率倍増(800%⇒1600%)を活用するのは当然として,青葉通の広場化との連動がどうなるかが興味深いです。

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか? (1/19)

開発の概要

 敷地面積:5900平米(隣接する新東北ビル<コナカが入っているビル>も含む)

 延床面積:約11万平米

 機能:オフィス,ホテル,商業が各3万平米程度 

 高さ:オフィス棟150m(アエルと同程度),ホテル棟130m

 とのこと。もともと不整形だったさくら野百貨店の土地。かつては東番丁側に食い込んでいた旧さくら銀行の支店を取り込み南西角を抑えながらも,仙台駅側の南東角は,このコナカや飲食店が入っている新東北ビルのために不整形になっていた部分。再開発を行うのであれば,街区丸ごとというのが自然でしょう。この新東北ビルもかなり老朽化していますしね。

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 ただ,敷地面積5,900平米で容積率1600%であれば約95,000平米で,地下の駐車場が容積率不算入としても,仙台市の一連の規制緩和で駐車場附置義務台数も少なくなり,それほど駐車場は必要ないはずで,延床11万平米との差分[15,000平米]については,良くわかりません。青葉通の広場化に関係する緩和分なのか? なお,地下に駐車場というのは,ちょっとがっかりする面も。駐車場以外の活用はあるのか?

 それに,上図をみてもわかるように,街区丸ごと使えたとしても細長い台形状の土地なので床面積を確保しながら,オフィスとホテルのツインタワーをうまくはめ込むのは難易度が高い気がする。それに公開空地の確保も。

 高さについては,いずれにしてもアセス覚悟の延床面積になるので,緩和分の床面積を有効活用するには上に伸ばさなければならず,100m超えはトラストタワー以来で,久しぶりになりそう。

 過去記事において,さくら野跡地再開発について,多少考察していました。

 せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その3)容積率が最大2倍に緩和 (2019/8/25)

商業施設はどうなる?

 なお,商業については,2年前に新店舗を隣接地にオープンさせたばかりのドン・キホーテがわざわざ入るとは考えられず,あくまでもデベロッパーとしての参加でしょう。 

 核店舗に一括貸しとなれば,商業床面積2万平米強となり,百貨店としてはちょっと小さめ。でも昨今の商業環境の変化で,規模より質を求める流れであり,今年に新店舗計画を発表する予定である「藤崎」の移転先となる可能性はあるのかもしれない。

 いろいろ考えたけれど,藤崎本店の現位置建替えは制約が大きすぎるし,いずれにしても仮店舗は必要となると。

 また,中心駅ながら百貨店不在の仙台駅前の立地条件は魅力的。新たな大手の参入はこの百貨店不況の中で想定し辛いにしても,先手を打っておけば札幌や名古屋,福岡のように中心駅前に大手百貨店が進出し,地元資本のシェアが奪われるという構図にはならない。 

 その場合,駅前店への移転後は,本店を複合施設に建替えて2店舗体制とし,合わせて現在の規模を維持するということも。

 せっかく地下鉄直結となった本店の立地条件を捨てるのはもったいないし,一番町の顔である藤崎としては,まちに果たす責任の意味からも一番町の店は縮小しても何らかの形で残すだろうなと。百貨店を含めた複合施設化での不動産収入も見込める。

 あくまでも想定ですが,現時点ではより飽和状態であるファッションビル,専門店ビル(パルコ,パルコ2,エスパル,イービーンズの他に,ヨドバシ新ビルにも受け皿あり)よりは,百貨店の方が可能性があるかと思いました。

 ただ,大型核店舗の誘致がうまくいかなければ,「せんだい都心再構築プロジェクト」にて老朽化したビルの建替え計画が進むにつれて,ところてん式に建替えビルテナントの移転先の専門店ビルとして活用されることもありえます。

想定スケジュール

 今回発表された構想ですが,地権者の合意はこれからであり,先行きはまだ楽観視できるものではありません。そもそもPPHグループの参画にあたりどのような関与となるのかが不明です。通常であれば,細切れの地権者が持つ権利を買い取り,大口地権者と共にこの再開発を主導して行くことが考えられます。

 早くて2024年に着工し,2027年に竣工と,息の長いプロジェクトになりますが,まずは東北一の路線価を誇る仙台駅前を代表する土地の再開発構想がようやく具体化したことは喜ばしいことと思っています。

 これに続き,旧仙台ホテル&ロフト,イービーンズ&東北電力など,有力と目されている再開発候補地での計画が動き出すことを祈っています。とにかく,久々の良いニュースでした。

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2020年2月19日 (水)

勝山スケート場跡地 住友不動産マンション開発始動

 震災前の仙台市民だったらほとんどが知っていたレジャースポットの勝山スケート場とボーリング場。

 晩年は一部に西友が入り,近隣のマンション住民が頼りにしていましたが,勝山企業の資産売却により敷地ごと全て震災前に住友不動産に売却されていました。なのに,10年間も塩漬けの土地となっており,どうなるのかと思っていました。

 そのせいもあり,近隣は都心部の文教地区で高値の花のエリアなのに, 意外に買い物が不便な地域となっていました。上杉6丁目のモリヤも閉店し 柏木生協と上杉西友は残るも選択肢が限られていましたが,東北大学農学部の跡地に進められているイオンモール雨宮?の計画も進み,計画地内で野村不動産と住友不動産が分け合って,約200戸×2の規模で進められているマンションも野村側がほぼ完成し,住友側もようやく着工します。

 周辺の整備イメージも固まりつつある段階で,高く売れる条件が整い,都心部のお宝の土地にようやく着手することに。

 あすと長町の大型物件である「シティタワー」×2の分譲に目途が立ったというのもあるのかな。

勝山スケート場跡地に分譲マンション4月着工 土地取得から10年 仙台

住友不動産が2010年に不動産・飲食業勝山企業(仙台市)から取得した仙台市青葉区上杉2丁目のスケート場とボウリング場の跡地に計画していた分譲マンションの概要が18日、分かった。今年4月に着工し、22年3月に完成する。土地取得から10年、仙台市内で人気の高い文教エリアの大型計画がようやく始動する。
 マンションは鉄筋コンクリート地上13階で、3、4LDKが計336戸。市内最大規模となる2層吹き抜けのエントランスや内廊下といった高級仕様の設計を施す。約700平方メートルの中庭を備える。
 西側にマンションギャラリーを開設し、今年夏ごろから販売する。北側には自社の営業利用を想定した低層の事務所棟を併設する。
 同社は10年9月、勝山企業が所有するボウリング場やスケート場跡地を含む約1万7000平方メートルを取得。当初からマンション建設を検討したが、東日本大震災後の建設費の高騰に伴う採算性を考慮し、着工時期を模索してきた。
 その後、北六番丁通を挟んだ東北大農学部雨宮キャンパス跡地にイオンモールの商業施設建設と仙台厚生病院(青葉区)の移転計画が浮上。周辺環境整備に見通しがついたことから事業化に踏み切った。
 同社の担当者は「利便性と環境の良さを兼ね備えたマンションは、子育て世代や郊外から住み替える高齢夫婦といった幅広い層に評価していただけるだろう」と話す。建設するマンションは敷地面積約8400平方メートルで、西側の残る約半分の土地は活用方法を決めていない。
 同社は、北に約300メートル離れた雨宮キャンパス跡地内に計画中の分譲マンションも4月に同時着工する。地上13階の204戸で、22年1月に完成する。隣接地には野村不動産の分譲マンション建設が完成している(2/19河北朝刊)。

セールスポイント満載

 農学部跡の204戸と合わせると計540戸。あすと長町のシティタワー2棟の計808戸には及ばずとも,なかなかの規模です。

 強気に出れるのも,両マンションの間に中規模ながらもイオンモールが計画されていることと,厚生病院の移転も進められ,買い物と医療が身近で済む安心感も大きいですね。地下鉄の駅までも10分前後でクルマいらずで十分生活できる点も。

 ただ,気になるのはやっぱりイオンモールの動向。あすと長町で先行した「シティタワー長町新都心」では,イオンタウンとの土地共同取得したのが2012年末で,当然住友側としてはイオンタウン隣接を売りにしたかったところが,現地は7年経っても未だ駐車場状態で,期待していた相乗効果は全くない状態で苦戦しながらも何とか完売までたどり着いた状況。そのシティタワーは南西側に野村とワールドが建てた24階建て「ワンパークレジデンシャルタワーズ」のために眺望が期待できなくなり,さらに自社(+ワールド)物件の24階建ての「シティタワーあすとレジデンシャル」を南側に建てるというヤケクソか?というような展開もあり,住友としてはこのうっぷんを上杉で晴らす展開か?

 とはいえ,同じイオン系列。今は利府のイオンモール新棟に力を入れており,あすと長町はもちろん,雨宮も規模からそれほど力を入れるものにはならないと想定されます。陣地が取れそうだから抑えておくけれど,少しでも中心商店街から分捕れれば良いというようなポジション。

 こっちでもオープンの遅れによりイオンに裏切られる展開も十分予想できるかと。土地購入の経緯から撤退はないでしょうし,まぁ売りはイオンだけではないのが強みですが。

上杉山小学校学区の動向

 その強みというのは,ブランドでもある上杉山小学校区であること。さらに宮教大付属小中も近くだし,教育熱心なパパママとしては,可能であれば拘りたい学区。

 しかし,その上杉山小学校は,マンモス校化で5階建ての校舎にした上で,狭い校庭にプレハブ校舎を建ててしのいでいる状況で,1000人近い児童数。自分が子供のころは1000人規模の小学校は珍しくもなかったけど,少子化の現在,この都心部の立地で1000人近くというのは珍しいしキツイ。

 青葉区でここを超える児童数は新設された錦ヶ丘小学校のみ。

 ざっくりと学区をカバーする町丁目で直近の年代別人口を拾ってみると, 

【上杉,堤通雨宮町,昭和町,本町1丁目,台原1丁目】で, 

1~6歳 778人

7~12歳 882人

 現時点でもこの年少人口なのだから,野村の分譲中の200戸と合わせて約800戸弱の分譲マンションであれば,子供の数が平均1.5人と考えても120人。平均1人であれば80人。そのうち小学校へは50~80人弱というところでしょうか。分譲価格の高さからディンクスや高齢者夫婦が多いことは予想されるので,思ったより小学校の児童数には影響を与えないのかもしれない。現在就学している7~12歳よりも今後就学する1~6歳人口の方が100人程度少ないので,さらなる少子化のトレンドからしても十分吸収できると。いろいろこの学区については,周辺の小学校との学区変更が噂されていますが,この開発だけであれば大丈夫かなと思います。

都心回帰進む

 3LDKに4~5千万円も出せる人が仙台に多いとは思えないのですが,ある所にはあるんですね。

 かつて70~90年代の住宅需要が旺盛だった時代は,都心部が空洞化しドーナツ化現象と言われました。その時に誰もが焦るように買い求めていた郊外の泉や富谷のニュータウンですが,近年はその方面に家を購入する人は周り(都心部通勤者)では本当に見かけなくなりました。一方,郊外の戸建てだとJR沿線の愛子方面や名取方面が増えた印象。地下鉄沿線のミニ戸建てはあまり多くない。本来であれば当たり前の流れなんですが,仙台はこれまでが異常だったと。

 都心部のマンションは,郊外住宅地と異なり将来も多様な需要は衰えないでしょうから,都市のストックとして有効活用されるので,このような大量供給でも問題にはならないでしょう。タワー型でないことも,修繕や維持管理には好都合。

 中心市街地活性化ということで,地下鉄やバス,クルマで郊外から都心部に来る人口を増やそうとしているけど,一番の活性化策は都心部に住人を集めること。とはいえ,住める財力を持つ人は限られるので,そういった人に貢献してもらえればと。自分で住めるのは地下鉄沿線がせいぜいですが,一応街中勤務なのでなるべく街中で買い物しようとは普段から心がけています。

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