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他都市比較

2019年10月10日 (木)

藤崎 来年に新店舗計画

ちょっと繁忙期で間が空きましたが,ちょっと落ち着いたので。積み残しだった記事を。

 

仙台市が10月からスタートした,「せんだい都心再構築プロジェクト」。

そのエリアには,仙台駅前や一番町エリアも当然入っています。

仙台駅前の開発イメージ

最も注目されていたのは,青葉通を挟み向かい合う,「駅前のさくら野跡地」及び「EDENとGSビル跡地」を所有するオリックス不動産の動向。

Aobadori

 このイメージパースでは,青葉通を広場として歩行者専用エリア化して,その両側の再開発のデザインを統一し,ツインタワー的な開発を行うという,意欲的な将来像を見せています。

 仙台市としては,このような活用もタブーではないという,デベロッパーの意欲を掻き立てるような,決意表明と感じました。

青葉通一番町のイメージ

 一方,拠点性の高まりで集中が進む仙台駅付近に対し,以前は勢いが弱かった一番町エリアですが,特に東西線の青葉通一番町駅の開業で,サンモール一番町エリアのポテンシャルは高まったところ。

 ただ,地元一番店の百貨店藤崎の老朽化した店舗は,一応B2フロア経由で地下鉄駅に直結した効果もあり,売り上げは好調のようですが,いかんせん,本館と向かいの大町館はアーケード上の連絡通路で結ばれているからまだ良いとはいえ,エノテカが入っている一番町館や,東二番丁通に面する「ファーストタワー館」は正直店舗面積稼ぎにしても,藤崎本館との相乗効果は小さいし,分散していることのデメリットを解消するには,本館の建替えしかないと,皆が思っていたでしょう。

 仙台市のこのエリアのイメージパースでは,

Fujisaki

というように,藤崎部分の建替えと高層ビル化という挑戦的な将来像を提示していましたが,これに呼応するように,

創業200周年を迎えた藤崎の社長インタビュー記事が飛び込んできてました。

「来年に新店舗計画」仙台の老舗百貨店、藤崎社長
変わる仙台商業地図 藤崎200年(下)

地場百貨店の藤崎(仙台市)の藤崎三郎助社長は創業200年にあたり日本経済新聞のインタビューに応じ、現行の店舗を解体して新店舗を建設する計画を「東京五輪・パラリンピックが開催される2020年に決めたい」と話した。仙台中心部で商業施設をはじめとした再構築プロジェクトが進んでおり、店舗改装は行政と連動して進めていく考えを示した。

――複数のビルに分散している現在の店舗を集約することになるのでしょうか。
「理想的にはそれが一番。本店の地下に市営地下鉄の駅も建設されている。こうしたプロジェクトは行政と結びつかないと絶対に無理。せっかくやるんだったら一緒にやらないと。それで中途半端な物を造ってもあまり意味がない」

――具体的な期限は。
「来年東京五輪・パラリンピックが経済的な節目となる。計画は来年までに何とか決めないと。東日本大震災の津波被災地の復興事業も一段落します。復興需要は、私の感覚だと4年前に終わっている」

――消費構造が大きく変わっています。
「これから20年先の商品の販売形態の予測がつかない。団塊の世代がまだ購買力を持つ今後10年は現行の状態が続くのかもしれない。実際の店舗に並べる商品と、ネット通販で販売する商品というように今後の店舗は消費構造を2つに分けて考える必要がある」

――店舗に並べる商品が限られるということでしょうか。
「店舗をいつどのように改装するかということよりも、百貨店から『50貨店』になった時、そこに何を置くのかを決定することが重要になる。昔扱っていて今はない物は相当ある。今でも百貨店って言えない状況になっている。でかい商品はすべてカタログ通販で構わない。持って帰れるものを置けと言っています」

――(9月4日に開かれた)創業200年祝賀式典で「みなさまに」という言葉をたくさん使っていた。周辺商店街との共存共栄ということでしょうか。
「200年続けてきたことに対する御礼という意味です。それは日常でいろんなお客様にご愛顧いただいてもらっているんだということにつきるなということ。それ以外に何もない」

――都心再構築では周辺商店街も暗中模索です。
「都心型の立地というのを考えた時に、今後どういう形を考えたらいいのかということを考える必要がある。仙台は現在、中心部回帰になってきている。郊外に住んでいた方が少子高齢化によって都心の利便性を見直し始めている。それを考えるとやはり中心部のコミュニティーをもう一度つくり上げていかなければならない」
「今後、百貨店の物を売るというのは確かなんだけど、それに付随する形でせっかく200年の歴史と伝統を周囲に認めてもらえるのであれば、それをうまく使わなければならない。ただ、物を売るだけなら、もはや通販サイトには勝てない」

ようやくの決意表明

 創業200周年の節目を迎え,仙台市の都心再構築プロジェクトの補助金を活用しながら, ようやく本館の建替えの検討に入るという決意表明です。

 本来であれば,地下鉄東西線駅が地下にできるタイミングでやるべきだったんでしょうが,震災後という不透明な時期でもあったので,仙台市がこのプロジェクトでようやく後押しをして,動き出すことになります。

 現在でこそ,市内,そして東北にて百貨店としては一番店の地位を保っていますが,仮に仙台駅前の再開発で大手の百貨店が進出したら,丸井今井を追い越した札幌駅直結の大丸,松坂屋を追い越した名古屋駅直結の高島屋のように,草刈り場となるという危機感も持っていたのでしょう。

規模はどの程度?

 同じ一番町の三越は2館体制で約3万平米強の売り場面積を持ってるので,藤崎も建替えで三越を上回る面積というのが命題。

 ただし,本館集約を図るには,プロジェクトの特典を利用しようとしても,商業機能のみでは容積率UPはないし,容積率UPを目当てにとしてもこの場所では高機能オフィスの需要は弱いし,そもそも敷地面積は4000平米強 とそれほど大きくはない。

 周辺ビルを買収・一体化してもせいぜい5,000平米がせいぜいと思われ,そうすると容積率600%でも床面が30,000平米。容積率不算入の地下を活用するにしても,商業床は20,000~25,000平米がせいぜいで,集約化はかなり厳しいなぁと。なので,現大町館の敷地も活用して,上空通路でなるべく一体化させることなどが考えられるけど,一般的にフルサイズの百貨店として必要とされる4万平米には届きそうにないです。

 まぁ,仙台駅前でも進む再開発と競合するし,百貨店冬の時代だから,現在の商業床面積を維持するので精一杯か。インタビューでも「ネット通販」を意識して,必ずしもフルサイズにこだわらないような発言もあるので,量より質というイメージの再開発を目指すのか。

 一方,「中途半端なものにならないように,仙台市と一緒に取り組む」との決意表明もあるので,市街地再開発事業の形態をとり,ブロック一体の再開発とすれば,敷地面積は7,000平米まで確保できますが,三原本店などの老舗のお店もあり,意見をまとめるまで5年間で済むかというと厳しい。

仮店舗が難問

 気になるのは,建替え期間中の仮店舗をどうするか。400億円を超える年商を建替え期間中フイにできないし,移転新築ではなくあくまでも現位置での建替えと言っているから,そこが気になるところ。

 藤崎自体はこれまで,創業から店舗を移転して現位置になっているとのことで,移転自体はタブーではないんでしょうが,三越と並んで一番町を引っ張る存在の藤崎が,仙台駅前に移転はできないか。それに,せっかく仙台市が地下鉄駅を地下に作ってくれたのに,その場所を捨てられないか。

 でも,丸の内再開発でも複数ビルの再開発を連鎖させて,テナントところてん式に移転させてうまく回すとの方法をとっているし,天神ビッグバンでも同様の手法。大々的な再開発を行う場合は現在の位置にこだわらずに進めることも必要なのかも。

 いろいろと難問は多いですが,これまで政令市の一番店にふさわしいハコへの建替えが望まれてきた藤崎の建替えが進むことは喜ばしいことです。

仙台市も,再構築プロジェクトの目玉として考えているのでしょうし,これからの5年間の動きに期待します。

 

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2019年9月10日 (火)

混雑激化 東北線の課題 (その5)仙台駅の改善を

このシリーズも間が空きましたが,これが最後です。

混雑激化 東北線の課題 (その4)便利だけど複雑。。。(7/15) 

仙台近郊の場合,構造的にJR仙台駅に乗降客が集中してしまうという課題があります。

その理由として,

〇JR仙台駅の前後に駅がないこと(駅間が短い仙石線を除く) から,最終目的地が仙台駅であること

〇仙台駅をスルーする運転が少ないこと

ということもありますが,仙台駅の構造にも大きな問題があります。

それに,ちょっとした改良で便利になるのに,なぜか(あえて)しないということもあります。

20年前の仙石線地下化での改善点と課題

 仙台駅は,20年前までは地上1階の在来線ホーム,離れた東口にあった仙石線ホーム,地上4階にある新幹線ホームに分かれていましたが,仙石線の地下化とあおば通駅開業により,特に地下鉄南北線との乗換は劇的に便利になりました。

ただし,仙石線仙台駅と他の在来線との乗換については改善されたにしても,劇的にとは言い難い状況です。

①限られた動線に集中

 仙台駅のメイン改札口は当然ながら,イベント広場に面する西口改札で,そこからつながるコンコースから在来線の東北線の発着する1番ホームから,仙石線が発着する地下10番ホームまで行けるようになっています。

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 それはある意味分かりやすいとも言えますが,とにかく,このコンコースに利用客を集中させる構造です。

他の拠点駅では,このコンコースが南北に2本あり分散させているところもあるのに対し,まともに使えるのが1本のみでは混むのは当たり前。

 なお,地下南口から地下コンコースもあり,これをうまく活用すると2本目のコンコースとして大分動線は分散されるはずです。ただし,この地下コンコースは仙石線以外の在来線1~8番にはつながっていますが,階段のみで旧態依然とした通路のままとなっています。

 写真左側の壁面の陰には,一時期日の目を見ながら,1年ちょっとで閉鎖された南側階段がありました。

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 仙台駅東口開発に伴う再整備時に,南側階段が一時復活した際北側階段を閉鎖したので,この期間にエスカレータ位は整備すると思ったら結局多少のお色直しをしただけで,階段ONLYのまま再開通となってしまいました。何のために一時期閉鎖してたんだろう。壁は多少白くなったような気がするだけで,階段部分の汚さは何も変わらず。コンコース床面は,何とアスファルト舗装。

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 それに,この地下コンコース。2015年の地下鉄東西線開通による地下鉄仙台駅 東改札口の新設で,地下鉄とJRの乗り継ぎ最短ルートとしての重要性が急激に高まりましたが,一時復活した南側階段をまた封印し,地下コンコースとを結ぶ階段が北側階段のみとなってしまったのが,非常にもったいない。

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 確かに,北側階段に比べると南側階段は幅は狭く,この階段が残ると安全上厳しかったのかもしれませんが,5・6番線はホーム上を含めまだ幅に余裕があり,一律に封印する判断というのは愚策でした。

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 これは閉鎖後の南側階段。

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②最短距離で行けない

 この地下コンコースについての一番の問題は,同じ地下の仙石線地下コンコースに直接行けないこと。

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仮にこの地下南口改札から地下コンコースに入ってしまったら,

 地下1Fコンコース↗地上1Fホーム↗地上2Fコンコース↘地下1F仙石線コンコース↘地下2F仙石線ホーム

という,5階分もの苦行ともいえるアップダウンを強いられます。

 もちろん,地下南口改札に入らずに,エスパル地下街↘東西自由通路経由で地下東口改札から入ればあまりアップダウンは無いけれど,その動線が積極的に案内されている訳ではないし,改札内の最短動線を整備しないというのはどうなのでしょう。

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 それより望まれるのは,在来線(東北線・常磐線・仙山線)の地上1~8番線から仙石線への乗換の際に,この地下コンコース経由で行けると,かなり楽である点。

 上記図の赤太線ルートが整備されれば,西口や東口改札に向かう利用客や在来線相互での乗換客との動線分散が図られる他,やはり地下に向かうのに上り下りをを強いられるという不自然な流れは利用者にとって不便です。

 2000年の仙石線地下化の際に整備されなかったのは,東口開発が不透明だったからという状況から理解できますが,その計画が具体化し一連のエスパル東館,メトロポリタンイースト,オフィス棟の整備計画にも,この地下コンコースと仙石線コンコースの接続が盛り込まれなかったというのは,利用者のことを考えていないと。

③左右対称ではない

 先日行った札幌駅は30年近く前に駅前後の高架化が終了していますが,この札幌駅に限らず高架化・橋上駅化された拠点都市の中心駅は,駅の両側からの利用がしやすいように,均等に両側の改札を設けている駅が多いです。

 札幌駅は,各ホームを結ぶ改札内コンコースが2本あり,改札も東西に分かれているので,非常に乗降客が多いのに,スムーズに流れていました。高架化に伴いJR駅が北側に移動した関係上,南側の駅前広場付近にある地下鉄への乗り継ぎはJRタワーを挟んで多少歩きますが,JR駅の改札を出るまでは本当にスムーズ。

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 仙台と同じJR東日本では,首都圏の北の玄関の大宮駅は,中心を通る東西自由通路を挟んで,南北に中央改札がそれぞれあり,その先に各ホームへの改札内コンコースがあるので,こちらも,乗降客数が多いながらも動線を分散されています。

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 大宮駅は首都圏の主要駅で利用客数が桁1つ違うので,同規模の都市であれば,JR西日本管轄で現在駅の大改造中の広島駅では,もともとの改札内コンコースを南北自由通路に転用し,仙台並みの15m幅自由通路沿いにメイン改札を移動するという計画が現在進行形で進んでいますが,従来から「在来線が南側」,「新幹線が北側」という配置のため,南北両側からの出入りがしやすい構造です。

 この図面には表現されてませんが,地下コンコースも南北の地下改札に繋がっているなど,駅利用にあたって両側から使いやすいようになっています。

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 一方,仙台駅では,長年駅裏と呼ばれた東口にはメインの改札はありませんでした。

 西口にしか主要改札がなく,さらに新幹線も西口に駅舎と一体で整備され(郡山も同様),新幹線駅が裏口に整備された広島や福島のように裏口改札の整備がなされなかったため,整備完了まで北新幹線開業から30年以上もかかってしまいました。

 一応,2000年以前には地下化前の仙石線東口改札が現Biviの北側のあたりにあったり,地下化後は東西地下自由通路沿いに地下東口改札が設置されているとはいえ,東口方面に行くにはやや遠回りを強いられてきました。

 ようやく2015年度末に,東西自由通路やエスパル東館に繋がる”まともな”東口改札ができましたが,とはいえ東口改札というよりは広島駅であれば中央口というような位置。それも,東西自由通路からかなり奥まった地味な改札。

 まぁ,新しさ満点なので,地下コンコースのボロボロ感に比べれば,文句を言うのが贅沢ですが。

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 本来であれば,メインの西口改札に対し,ホテルメトロポリタンイーストの位置に東口改札を設置するのが自然ながらも,自社の商業施設に誘導する観点からこのような位置にあります。

懐かしの仙石線西口地下改札

 また,仙台駅の北東側のアーケード方面に行くにあたり,惜しまれるのは,2000年に廃止された地下化前の仙石線西口地下改札。

 改札があった場所は,現在エスパルキッチンとして改装され売り場として活用されていますが,東口にあった地上駅時代の仙石線ホームと在来線ホームを,各ホームの北端に繋がっていた地下通路経由(下図黒太線)で結んでおり,東口にあった仙石線ホームから西口に出たり,地下鉄南北線への乗換の主要動線として存在感を発揮していました。

Chika

 よって,名掛丁方面に向かう時には,在来線ホームからこの改札経由で行くことも出来て,ある程度分散が図られていました。現在は通路ごと埋められてしまっているようなので,復活は当然無理ですが,上述の地下南口改札からの地下コンコースと地上ホームを結ぶ南側階段を復活させなかったり,国鉄時代から残されていたこれまでの遺産もうまく活用できていないのが,本当にもったいなく感じます。

 前回の仙台駅大改造にて対応できなかった部分について,JR東日本独自で駅改良予算化は期待できそうにありません。

 西口イベントスペースの床の模様替えとか,見てくれの意匠の部分のリニューアルは予算がそれほどかからないからか,オリンピックに向けての工事があっという間に終わりましたが,何かアピールする機会がないと,予算要求ができないのではと思ってしまう。

 過去に進められたアクセス線3・4番ホームを中心としたホーム床のタイル化なども中途半端に終わり逆にみすぼらしかったり。

改善された新幹線改札

 一方,ドル箱の東北新幹線は,以下過去記事のとおり,新幹線中央改札に比べみすぼらしかった南口改札が,在来線乗換ルートの新設や売店の拡大などで一気に使い勝手が良くなりました。エスパル東館に新設されたレストラン街や東西自由通路方面からの最寄改札になるため,力を入れてリニューアルしたことが分かります。

JR仙台駅内の改修状況 (2016/2/1)

課題が多い現実

 一方,在来線は,また最初の話に戻るようですが,いくら利用客が増えても運賃の安さから黒字ではなく,JRとしても積極的に投資はされません。東西自由通路部分のような改札外であれば仙台市としても理由をつけられれば税金の投入が可能ですが,駅改札内はあくまでもJRの駅スペースなので,JR自身が必要と判断しなければ整備されないという,もどかしい現実があります。

 現在踊り場に差し掛かりつつあるとはいえ,増加基調の仙台近郊のJRの混雑解消のためには,ダイヤ,車両,駅設備と多くの課題が残っています。こういう現実について,改めて考えてもらうきっかけになればと思い,このシリーズを終わりにします。

 

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2019年9月 1日 (日)

仙台と札幌(その8)札幌駅前地下歩行空間 の活用から

 さて,ちょっと空きましたが,札幌シリーズも終盤です。

今回の記事は,前回の「せんだい都心再構築プロジェクト」の地下道・ペデストリアンデッキとの接続による優遇措置にも非常に参考になる内容。

仙台と札幌(その7)都心部は観光名所だらけ

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その4) 再開発補助金の拡充&駐車場附置義務緩和

仙台駅前 地下街の可能性 (6/22) 

 前回札幌を訪問した時になかったのは,札幌駅と大通駅を結ぶ地下道 とJRタワーを中心とする巨大駅ビル。そのうち,地下道から記事に。

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札幌も2極構造

もともと札幌は,JR・地下鉄を含む巨大ターミナル「札幌駅」付近と,地下鉄3路線全てが集まる「大通」の二極構造と言われながらも,

〇商業的には地元百貨店丸井今井が複数店展開

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〇三越・PARCOなどの大手百貨店・ファッションビルなどの大型店が多数立地

〇仙台のようにそこそこ長く賑わっている狸小路のアーケード街

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〇大通駅を起点にすすきの駅までを結ぶ南北の「ポールタウン」,ちょっと離れた東豊線大通駅を超えてさっぽろテレビ塔までを結ぶ東西の「オーロラタウン」という,雪国札幌には欠かせない,洗練された巨大地下街が設置されていること(写真は深夜の閉店後です)

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〇企業のオフィスも大通中心

〇南側には北日本を代表する歓楽街「すすきの」

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 と,2極構造でも,仙台駅>一番町 の仙台とは異なり,札幌駅<大通で

 近年こそ,名古屋や福岡のように中心駅の吸引力が強くなり,札幌駅≦大通になりつつあるけど,札幌駅と大通駅相互の移動需要は大きいもの。

札幌駅と大通駅の移動需要の大きさ

 仙台では仙台駅(JR)と一番町との相互の移動は地下鉄やバスもあるけれど,大多数は屋根付きアーケードを経由して行き来しています。まぁ,アーケードの切れ目などずっと屋根があるわけではないので,特に雨の日は面倒になりますが。

一方,札幌では,大通までの相互の距離は徒歩10分程度でそんなに遠くはないにせよ,屋根付きのアーケード的なものはなく,特に厳冬期を中心に,さっぽろ駅と大通駅の1区間だけを地下鉄利用する人も多く,ドル箱区間だったとか。

 

 注)札幌では,JR駅を札幌駅,地下鉄駅をさっぽろ駅と表記を区別しています

 その間を(地下鉄の料金収入を失う覚悟で),広幅員のダイナミックな地下道で結んだプロジェクトがこの「札幌駅前地下道(チ・カ・ホ)」

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 6月の地下街の記事の時にも紹介し,実際行ってみたいと思っていたので良い機会でした。

 感想としては,とにかく広い!仙台駅前の東西自由通路の倍以上で,それなりの通行量を見込んでの設計です。地上道路はそれほど広いイメージではなかったので,ほぼ道路いっぱいに建設し,沿道建物への接続が容易なように考えられています。

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(これは,深夜11時以降の写真で,さすがに人はまばらですが,広さを実感しました)

当然ながら,沿道のホテルなど既存の建物への接続も積極的に行われていました。札幌グランドホテルへは階段経由の接続ながらも,企業としては接続するメリットを評価してのこと。

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それ以外にも,沿道では再開発が重点的に進められており,札幌駅寄りの日本生命札幌ビルは,計画段階からこのチ・カ・ホへの接続を想定し面するところに飲食店を集め,フードコートのようなな使い方をしていました。

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建物に入る部分も,このように自然に入りやすい構造に。

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地上部分は,このような以前には札幌にはなかったタイプの超高層ビルです。

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その向かい側(南側)にも,新しいビル(札幌三井JPビル:赤レンガテラス)があり,こちらも地下レベルではチ・カ・ホに接続しています。

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地下道内では,イベントスペースや休憩スペースも豊富に設置されており,もちろん昼間の通行量はかなりのものでした(写真は地下道の北側に接続するさっぽろ駅改札付近です)。

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 もちろん,札幌には立派な地下街は,

〇大通付近のポールタウン・オーロラタウン

〇JR札幌駅直下のパセオ,地下鉄さっぽろ駅直下のアピア

〇一体で接続するJR札幌駅ビル商業施設直下の大丸・ステラプレイス・エスタの地下部分

 

 と一体となりかなりの規模で展開されているので,この両駅を結ぶ形で建設されたチ・カ・ホは地下街形式ではなく,基本地下歩行者専用通路ながらも,沿道再開発へのメリット付与,通行する利用者への利便性などを考えて,自然体で情報提供・サービス機能の付与を行っており,この考えこそ,JR仙台駅と地下鉄仙台駅そしてJRあおば通駅を結ぶ東西自由通路の活用のヒントになるのでは。

 もちろん,この東西自由通路を南北に挟む,さくら野跡地,仙台ホテル・GSビル跡地のオリックス再開発との連動ということを視野に進めるべきだし,さらに,東西自由通路だけでなく,地下鉄南北線・東西線のコンコースにも積極的に地下レベルで接続して,地下レベルでの歩行者の動きを活発化していくことで,雨や雪の日の客足の減少を抑える効果(仙台駅前として疑似SCとして回遊しやすい構造に)などを視野に進めていければという考えを,札幌のこのチ・カ・ホの活用策を目の当たりにして強く持ちました。

 というのも,決して,新しい公共事業として,地下道を掘る訳ではないのだから,あるものを活用するのは当たり前でしょ。

 

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2019年8月27日 (火)

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その4) 再開発補助金の拡充&駐車場附置義務緩和

さて,続きです。

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その3)容積率が最大2倍に緩和

【C】仙台市市街地再開発事業補助金制度の拡充

 下の資料の赤線区域(都市再生緊急整備地域)内で実施される市街地再開発事業を対象に,仙台市からの補助金が拡充されるとの内容です。

これも,住宅が含まれる事業はその時点で対象外で,オフィス,商業,ホテルなどの業務系の再開発に限定されます。

まぁ,このエリアにタワマン建てるのに補助の積み増しをする必要なないしね。

ただ補助対象事業費が何にあたるのかがよく分かりません(理解不足)。

C

【D 駐車場附置義務条例等の改正

〇西口のハナシ

 容積率の緩和と並んで,この駐車場附置義務の緩和というのが特に商業施設には大きいのではと。

 都心部にクルマでわざわざ来る客は減っているし,高い駐車料金を払って都心部に行くくらいだったら,郊外のSCに行くでしょう。

 なのに杓子定規に駐車場の整備を求めて,事業者に負担を強いていた古い考え方から,駐車場台数を抑えて公共交通機関で来てもらうとの考え方へのシフトは好ましいもの。

 当然,車での来街者向けには,既存の駐車場が暫定的な平面駐車場を含めて,ナンボでもあるのだから,その無駄に駐車場の整備を強いていた床分を,業務的な床分にシフトできるというのは,事業者にとっても市民にとっても,行政にとってもメリットがあると。

緩和メニューについて

 その駐車場義務図家台数緩和のメニューはレベルⅠからⅢに分かれていますが,


Ⅰ 公共交通の時刻表の掲示・マイカー通勤(通学)の抑制策の実施・・・5%

Ⅱ 公共交通機関利用者への割引サービスや特典の付与・・・10%

Ⅲ バスの待合環境の整備・・・20%

  地下通路等による鉄道駅との接続・・・40%

 で,異なるレベルを組み合わせて最大55%の緩和とのことですが,そのうち大きいのはⅢの地下通路等(ペデストリアンデッキ含む)による鉄道駅との接続の40%。

 ただ,ちょっと下手だなぁと思うのは,ペデストリアンデッキとの接続は,頼まれなくても事業者側でやるでしょ。接していなくても広瀬通の東京建物ビルやソララビルで延長した位だし,さくら野跡地やエデン付近,E-Beans付近も既にペデストリアンデッキが通っているので,余計な投資がないから,これ単独で40%というのはやり過ぎ。

 ペデストリアンデッキ接続での緩和措置は20%にして,地下通路への接続で20%とし,両方達成して40%にしないと,パルコⅡや駅前ドンキのように,近年コスト的に避けられている地下鉄コンコースや地下通路との接続が促進されないのでは。

 だって,地上のペデストリアンデッキとの接続だけで40%の緩和がされるのだったら,だれがコストをかけて地下レベルで接続する?

 もしかして,これも地下レベルでの疑似地下街整備のきっかけにならないように,配慮したのでしょうか。

 なお,札幌駅前地下道での沿道建物からの接続促進の取り組みは↓の記事で紹介しています。

仙台駅前 地下街の可能性2019.6.22) 

 これさえ達成すれば,他のレベルメニューは本当にオマケです。

 Ⅰなんて,今ドキであればデジタルサイネージで直近の時刻表の表示案内までするのが普通で,アナログ的に時刻表掲示するのでも達成可能だしハードルは低い。それに,西口に立地するのであれば,マイカー通勤なんてありえないでしょう。

 Ⅱも,鉄道駅と近接しているイオンが名取や卸町でやっている,スイカやイクスカへのポイント付与を行うことで達成可能だし,駐車場利用者への駐車料金無料券発行と比較すれば,コスト的にタダみたいなもの。

〇東口のハナシ

 また,大店立地法との連動で,仙台駅東口に立地する商業施設駐車場の附置義務が大幅に緩和されるというのは,まさしくヨドバシ対策かと。

 ヨドバシ第一ビルの再開発に着手するにあたり,想像するにネックになっていたのは,第一ビル予定地に広がっている暫定の平面駐車場分が再開発期間中に使えなくなる問題。線路側の立体駐車場は継続利用できるにせよ,平面駐車場分の代替駐車場を確保するのは結構難題。

 それが,駐車場の確保基準となる,自動車分担率が一律30%から,実情に応じて最低1/4の7.5%まで緩和されるとなると,代替駐車場確保のコストが低減される他,当然第一ビル自体に整備する駐車場台数も減少させることが可能で,メリットが大きいと思われます。

とうとうヨドバシ再開発着工&ZEPP仙台再出店か! (8/24)

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感想

 全体として,いろいろ頑張って盛り込んだ感はありますが,あまりに幅広過ぎてあまり伝わっていない感があるような。

 福岡であれば,「時限的な航空法による高さ制限と容積率の緩和」なんでしょうが,仙台の場合の目玉はやはり「容積率最大2倍」かな。

 それも,使われてナンボなので,その受け皿となる土地の所有者には期待をしたいと思います。というか,築50年の建物をそのままあと何年使うつもりなの?再開発する良いきっかけになるのでは?という,仙台市からの強いメッセージに応えて欲しいところです。

 

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2019年8月25日 (日)

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その3)容積率が最大2倍に緩和

さて,続きです。

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その2)対象となるビルは? (8/23)

2つ目の柱として,

B【高機能オフィスの整備に着目した容積率の緩和について】

制度が2つ並立しており,分かりにくいですが,

①目玉の容積率最大2倍までの緩和が適用

 〇対象エリア:赤枠内の都市再生緊急整備地域内(エリア拡大検討中)の0.5ha以上の土地

 〇条件:一定以上の広さなどの「高機能オフィス」整備,道路や広場の提供など

②もう一つは,

 〇対象エリア:都心商業地区(北仙台~愛宕橋,西公園通~榴岡公園付近)

 〇条件:総合設計制度を活用する場合,従来の「公開空地の導入」に加え高機能オフィスを整備すると,最大200%の容積率上乗せ

①は分かるのですが,②が①に加えてなのか,別個なのかがいまいち分かりづらい。

 緩和の程度が①>②なので,②は①の都市再生緊急整備地域の外側エリアのみを対象にしたものなのかもしれない。

B

気になること「範囲の広さ」

ちょっと感じるのは,「範囲が広すぎない?」ということ。

というのも,福岡市の「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」も,それぞれ中心駅付近から半径500m程度の範囲(各約80ha)に限定し,そのエリア限定の時限的緩和というのを打ち出し,地権者にとっての「今やらなければ」という気持ちをくすぐるものになっている。

 一方,この仙台市の案でのエリアは

  南北:北仙台から(一部勾当台通沿のみとはいえ),愛宕橋駅までの南北線駅7駅分

  東西:西公園通りから榴岡駅付近までの東西線・仙石線駅4つ分

とちょっと広すぎませんか?

 せいぜい,①の都市再生緊急整備地域に限定であればまだ特別感はあるけど,それも東口にも拡大しようとしている点。

 地元対策で,②が幅広の範囲になってしまったのは分からなくもないけれどちょっと総花的な印象。

「アセス」や「杜の都景観計画」との関係

 また,結局あの悪法のアセスや「杜の都景観計画」との絡みがこれだけでは分からないので,ケースタディをしてみました。

 地元の中小事業者の所有するビルの建て替え程度であれば,せいぜい高さ10階(30~40m)程度で,それほど問題にはならないだろうけど,前の記事で例示した,駅前の商業施設を核とした再開発だと,仮に0.5haの土地で都心商業地域D4のエリア(※) だと,必ずアセスに引っかかってくる。※ 80m高さ制限はあるが,緩和の場合無制限 

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 まぁ,駅前での開発で,仮に最大の容積率1600%への緩和が見込めるのであれば,

 ①の条件最低限のさくら野の0.5haを想定し,緩和容積率をフルに活用する場合,

  可能な総床面積:80000平米

  必要な空地率:35%(うち15%は緑化)

  建築面積:3250平米

  高さ:全て同じフロア面積にした場合,25階以上(100M超)。

     現実的には下層階のワンフロア床面積を確保して上層階を細めにするので30階以上にはなりそう。

 となり,総床面積も,高さもアセスの要件にばっちり入ってしまいます。

 自分は,他の拠点都市のようにアセス対象を 

  総床面積50000平米or高さ100m以上 ⇒ 総床面積50000平米and高さ100m以上

 に緩和すべきと思っていますが, 結局緩和したとしても①の開発要件である0.5ha以上の開発を行う限りは,いずれにせよ総床面積と高さの両方を超えてしまうので,今回の市が打ち出した大幅な容積率緩和を勝ち取るためには,アセスが前提となりそうです。

供給過剰の心配

 仮にさくら野跡地を商業・オフィス複合開発として,半分を商業・半分をオフィスとした場合,オフィス部分の総床面積の半分程度が賃貸用として供給されるとして,20000平米の供給となりますが,実質アエルのオフィスフロア程度の規模と想定されます。

 なお,トラストタワーのオフィス面積は約40000平米でアエルの倍規模で,再開発が1~2個立ち上がるだけで,仙台市内の空室率が一気に跳ね上がる規模なのではとも危惧します。

 もちろん,オフィスは現在のように空室率が史上空前の低さになったとしても,供給されるまで5年とかのスパンになること,あれだけ賃料が仙台にしては高いと言われたヨドバシ第二ビルのオフィスも概ね埋まりつつあることから,都市のストックとしては企業誘致分として当然余裕分を含めて確保しておきたいところでしょうが,事業者側として,それをどう判断するかですね。なので,早い者勝ちで最初に着手したところは先行者利益を上げそうですが,その後は市況とのにらめっこになるか。

 

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2019年8月22日 (木)

仙台と札幌(その7)都心部は観光名所だらけ

苗穂駅を出て一駅,ようやく札幌駅に到着しました。 さて,札幌シリーズまだ続きます。

仙台と札幌(その6)サッポロビール園とアリオ札幌へ~幻の仙台JT跡地計画を想ふ~

 前回来た時には,東西の連絡通路の間にJRシアター(劇団四季)や空き地が広がっていた再開発予定地は,向かって右にJRタワー(ホテルニッコーなど),左に大丸,真ん中にステラプレイス(専門店街)という,全国の拠点都市で見られたJRの中心駅再開発により,装いを一新してました。

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 JRタワーは,高さこそ仙台のトラストタワーには及ばずとも,札幌のシンボル的な超高層ビルとなりました。

 駅ビル自体はこのように大変身しましたが,駅前の光景は以前とあまり変わっておらず,逆に閉鎖されヨドバシカメラが購入した旧五番館西武跡地が10年間塩漬けとなり平面駐車場として長らく活用されているなど,どっかで聞いたことのあるような話もあり,地上部分は既存のエスタと合わせてJRの駅ビル一極集中の感がありました。前回来訪時,駅前では高層ビルは16階建てのアスティ45位しかなかったですが,周辺にはJRタワー以外でも日本生命の新ビルなど多少は高層ビルが増えた感がありました。

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 しかし,この札幌駅を中心とする駅ビルを初日は回れなかったのですが,後日訪れて改めてそのすごさにため息がでました。詳しくは後ほど。

観光名所だらけの札幌都心部

 駅を出ると,5分も歩かずに,旧北海道庁があります。近くには北大植物園もあり,駅北口に広がる北大も含め,ゆとりある都心部はうらやましい。

①旧北海道庁

 札幌駅前とは思えない余裕のある敷地だったからこそ,旧道庁の歴史ある建物を残して,後ろに中層の現道庁を建てられたんでしょうが,わが宮城県は,歴史ある旧庁舎を惜しげもなく(?)取り壊し,重厚感はありますが今の県庁舎に建て替えてしまいました。確かに敷地に余裕はなかったのでしょうが,もったいなかったと感じます。自分も小学校の修学旅行で寄った思い出しかないですが。。。

 宮城の隣県では,山形県庁が旧庁舎を保存した一方新庁舎を山形蔵王IC近くの郊外に移したという,車社会ならではのケースがあるので,残せば良いというものではなく,原位置建て替えのためにはやむをえなかったとも言えますが,一般的に宮城県や仙台は,古いものを大切にする意識が薄く,新しいもの,東京的なものを無条件に有り難がるような意識が根底にあるのではと思います。

 

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 それにしても,圧倒されました。

 ②札幌時計台

 がっかり名所として有名なこの時計台ですが,だからこそ一応寄る価値のある知名度の高い観光名所です。

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 行ってみるとビルの谷間にひっそり建っているなんてことない建物ですが,ただこの建物が建てられた背景,北海道開拓というロマンを感じながら回るとまた違うのかもしれません。

 ③北海道大学

 翌朝,朝5時に目が覚めてしまったので,涼しいうちに散歩と思い,こちらも学生時代以来の北大訪問。その際,構内で野宿した覚えが。。。

札幌駅北口から5分ちょっと歩くと,唐突に正門が現れます。当然,24時間オープンです。

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 中に入ると,左側にエルムの森というインフォメーション施設があります。

 早朝なので当然空いてはいなかったですが, これは観光客が当たり前のように訪問する北大ならでは。

東北大でも,片平キャンパスにはあっても良いのにと。魯迅の階段教室なんて,ひっそりと建物に囲まれて存在するし,決して観光客welcomeではないところはもったいない。

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 北大構内には,歴史的な建物が保存されています。これは,古河記念講堂で,旧東北帝国大学農林大学林学教室との別名もあります。東北帝国大学というと??と思いますが,現”北大”が現”東北大”の傘下にあったわけではありません。札幌農学校の方がルーツとしては古く,一時期東北帝国大学と同じ組織であっただけとのこと。

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  構内に立派な小川が流れていたり,三浦綾子の氷点で繰り広げられた世界をイメージしてしまいます。

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 ポプラ並木は過去の台風被害で半分程度が倒壊してしまい,現在復元途上とのことで,立ち入りはできませんでした。確かに荒れていて,以前来た時の凛とした雰囲気はあまり感じられず,ちょっと残念でした。

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 涼しいかとおもったら,6時頃で既に汗だくになってしまい,まったく避暑感を感じられない札幌でした。

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2019年8月21日 (水)

仙台と札幌(その6)サッポロビール園とアリオ札幌へ~幻の仙台JT跡地計画を想ふ~

 苗穂駅の北側には,2005年末にオープンしたアリオ札幌が立地しています。移転した苗穂駅北口から徒歩3分となり,大分近くなりましたが,駅からの出入り口はあくまでも裏口的な感じなのは,移転前の苗穂駅からのアクセスにあまり期待していなったからと思われます。

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 現在進行中の再開発ビル経由で,苗穂駅舎からアリオ付近まで歩行者デッキが整備される予定であり,5年後に来たらさらに驚きそう。

 アリオは,あの有名なサッポロビール園に隣接する立地で,当然ながら,サッポロビールの工場跡地への建設で,両施設は連携しています。

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 地上3階建てで,増床前の名取のイオンモールよりは一回り吹き抜けモール部分が短いにしても,3層吹き抜けモールの両端に核店舗のイトーヨーカドーと専門店という,一時期のイオンモールを参考にしたような,今でも賑わいを保っている商業施設です。

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なお,敷地面積は7.2haと意外にコンパクトながら,商業床面積4万平米以上を確保しています。

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 テナントのグレードとしては,イオンモール名取と比べると多少下ながらも,ファミリー向けに必要な大型専門店はそれなりに入っている印象でした。

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幻のアリオ仙台

 札幌のアリオを訪れて,すっかり忘れていた仙台のJT跡地のことを 思い出しました。

 都心近傍の工場跡地への出店フォーマットというと,仙台でも東仙台の12haものJT工場跡地にイトーヨーカドーが一時期進出決定したのに,当時のすべての開発プロジェクトにケチをつけまくった梅原市長の指示により,「あの場所に大規模商業施設はまかりならん。住宅中心の開発へ」と,撤回に追い込まれました。当時の市長のバックグラウンドだった商工会議所がこの進出に異を唱え,その意を汲んだという背景もありました。

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<フォレオ宮の杜HPから引用>

 あの東仙台の立地は,南側に渋滞の名所のガス局前交差点と東北本線をくぐる狭隘なガードがあり,西側にはイオン幸町店と仙山線の中江踏切があり,道路交通上の課題を抱えているエリアでしたので,あの市長が口出しする違和感は当然ありながらも,その当時はこの判断はやむを得ないとも思いました。最寄りの東仙台駅から10~15分と,近そうで近くはない場所であったので,道路への負担は大きすぎると。

JT工場跡地はヨーカドー (2005/11/.29)

JT跡地へのSC反対運動 (2006/07/02) 

JT跡地ヨーカドー進出撤回 (2006/11/21)

 その後には,仙台市の意を汲んで,住宅と商業の混合開発との名目でダイワハウス系が土地を取得し,その後仙台では金太郎飴のように林立した,NSCと呼ばれる平面平屋の郊外店が駐車場を取り囲む形式のモデルケース的なSCに。

 ヨークベニマル・ヤマト屋書店・K’sデンキ・カワチ・飲食店棟と,その後H22に制定されたまちづくり条例以前ではありますが,そのままでは大規模商業施設が認められない工業系から第1種住居地域用途変更の上,区画道路を新設するという,小手先の規制逃れの先鞭をつけた格好です。結局都心部への優遇策を講じないと,郊外への商業集積は止められないということに。

 その後,思い当たるだけでも,

 アクロスプラザ富沢西(ヨークと蔦屋書店・やまやとマツキヨ側の敷地を分割)

 クロスモール荒井(みやぎ生協・K’sデンキ・ケイヨーD2でそれぞれ3分割)

 BRANCH仙台(みやぎ生協と専門店街を分割)

のような,どこにでもあるような郊外型店の集積が続いています。

結局イオンを利するだけの結果に

 その結果,進出の際すったもんだがあった近隣のイオン幸町店が生き残り,また,同様に9haものの貴重な都心部の土地であった東北大農学部跡地はイオンモールが取得し現在店舗の計画中,南側の東西線沿線の卸町駅前にはイオンリテールがイオンスタイル仙台卸町を昨年9月にオープン。そして,北東側の利府町に立地するイオンモール利府は,来年末までの超巨大な新棟をオープンさせるなど,近隣の大規模SCはイオン一色となってしまいました。

農学部跡地はイオンモールに (2014/2/2) 

イオンスタイル仙台卸町 開業まで3か月? (2018/6/27) 

イオンモール利府 新棟計画について思うこと (2018/2/7) 

 仮にいまさらですが,あのJT跡地にアリオが進出していれば,このような構図にはならず,まだバランスが取れた大規模SC分布になっていたでしょうし,イオンモール利府新棟のようなバカげた計画の抑止力になったかもしれない。というのも,イオンモール利府新棟の商圏としては,確実にこの東仙台を中心とする宮城野区全域が入ってきます。

 個人的には,このような大規模SCは人口稠密地への立地であれば(例えば長町モール),地元の購買需要を満たす存在なので,バランスよく立地すべきと思っており,その点雨宮のイオンモールだけをみると別に反対ではない。

 しかし,利府のような人口3万人しかない土地の安い自治体に立地し,人口18万の宮城野区だけでなく,人口5~6万の塩釜市,多賀城市のような格上の自治体からストローしようとすると,必然的に無駄な交通の流れから渋滞が発生するし,周辺自治体にとって商業機能の衰退を誘発する点で反対する理由。要は都市計画の観点からは,良いとこどりは不自然な街づくりにつながるということ。

サッポロビール園

 約20年ぶりの訪問でしたが,周辺環境はアリオのオープンを含め大分変っていて思い出せない位。南側にあった広大な平面駐車場がなくなっていて,その後には日ハムの室内練習場が出来たっぽい。

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相変わらず賑わっており,札幌は都心近傍でも多くの観光スポットがあり羨ましい限り。特に中国人は増えたなぁと実感。

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博物館もさらっと見学し,ビアホールにも寄りましたが,ほんと雰囲気が良い空間でした。

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 札幌では近郊の千歳市や恵庭市を含めて,4大ビールメーカーのうちサントリー以外が離島である北海道の530万人を対象とした工場とビアホールやレストランを設置しています。ご当地でもあるサッポロビール北海道工場自体は恵庭市に移転済で,都心部にあった2か所の工場跡地は片やサッポロファクトリーというレトロを売りとした巨大商業施設に,もう一つはこのサッポロビール園というようにともに古い建物を保存活用し,観光客が立ち寄れるスポットとして残しています。

 まぁ,北海道=ビール,北海道=ジンギスカン というイメージが刷り込まれているからこそのビール園そろい踏みなんでしょう。

 その他,都心部では旧北海道庁,札幌時計台,北大など,観光名所が点在しているのが仙台との違いだなぁと。

 東北の900万人を対象に,(いろいろいわくがついてしまった)サントリーを除く3社は東北地方に工場を置いており,そのうち仙台近郊には名取駅前という帰りの足を心配しなくても良い交通至便な場所にサッポロビール仙台工場と仙台ビール園があるほか,大梶にあったキリンビール仙台工場は仙台港へ移転し,津波の大きな被害を受けながらも復活し,うみの杜水族館や三井アウトレットパークとともに,仙台港付近の観光地として存在しています。

 しかし,ビール園やレストランで提供するのは同じ生ビールとジンギスカンなのに,なぜか観光客への訴求要素が弱く感じるのはもったいない。当然,サッポロビールの本拠地である札幌と比較するのは酷にしても。うまく観光スポットとしてもう少し売り出せないものか。

 と,北海道らしからぬ酷暑の中,考えてたり。まぁ,北海道で飲む「サッポロクラシック」はお世辞抜きにうまいんだよね。イメージが大事ということだろうけど。

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2019年8月19日 (月)

仙台と札幌(その5)豪華すぎる苗穂駅~同じ中心駅の隣駅なのに。。。

さて,札幌シリーズですが,見どころが多く,なかなか札幌駅にたどり着きません。。。

仙台と札幌(その4)成熟した副都心 新札幌

の続きになりますが,新札幌から,各駅停車に乗り,3つ目の苗穂で降りました。

大ターミナルの札幌駅の1つ手前になります。

ここで降りた目的は,

 〇移転した「苗穂駅」

 〇周辺で進むタワーマンション再開発の状況

 〇アリオ札幌

そして,

 〇札幌ビール園

と盛りだくさんです。

苗穂駅は2回目

 苗穂駅に降りるのは,確か学生時代の北海道旅行で札幌ビール園に行った時以来。

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 その時の駅舎の印象は,「昔の三角屋根の長町駅」のように,こじんまりとした駅舎で,駅北側には広大な線路が広がっていて,札幌駅の隣駅なのに不思議な空間でした。駅の入り口は南側にしかなく,線路北側の札幌ビール園に行くのに,線路沿いに西に歩いて,長い歩行者専用の跨線橋を渡り,たどり着いた覚えが。

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立派すぎる苗穂駅

 しかし,昨年立派な橋上駅舎に生まれ変わり,南北それぞれに駅前広場のスペースが確保され,その南北それぞれにタワーマンションが工事中である他,既存の中層マンションも立地するなど,あすと長町に匹敵するというか,それ以上の開発が進行しています。

 依然,広大かつ扇型のJR北海道苗穂工場(車両整備や留置線)はほぼそのままですが,札幌駅側で線路がすぼまったところに苗穂駅は移転しました。この苗穂工場やサッポロビール園を含む札幌駅からみて北東のエリアは,開拓使の時代から工場などが集積してきたため,これまで開発が他の方面と比較して遅れていたようですが,近年再開発が進んでおり,アリオのオープンやこの苗穂駅移転もその一環です。

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 何といっても,JR北海道の新しい駅って,総じて巨大かつ豪華すぎて,羨望のまなざしで回っていました。

 もちろん,JR北海道の費用負担ではなく,札幌市の都市計画のもとに移転整備費用も予算計上しているんでしょうが,10年前に高架化したJR長町駅にも,近年橋上化したJR岩切駅と比較しても,なんでこんなに違うの?札幌市は何もしない北海道庁と異なり,JR北海道と協力的なのかな。それとも,北海道故の特別予算があるの?

 乗車客は4200人程度で,長町駅や南仙台駅の半分以下。せいぜい太子堂駅を上回る位で,上述の岩切駅よりやや少ないと考えると,豪華すぎます。当然周辺に計画されている計700戸のタワーマンション開発での増加数を見込むにしても。。。

 これは,恐ろしく長い南北自由通路。

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なお,南北自由通路をアリオやビール園側に向かうと,廃車置き場としても使われているこんなのどかな光景が見られます。経営が厳しいJR北海道にとっては,切り売りできる貴重な不動産になりえる土地なのでは。

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駅構内は,函館本線と千歳線の2線が通り2面4線ですが,隣のJR白石駅が線路別複々線なのと異なり,方向別複々線になっています。とはいえ,快速エアポートが停車しないですが,一部区間快速が停車するので,その乗換は可能。

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 ホームに立っていると,ひっきりなしに通過列車がとおります。

 新札幌駅には全て停車する千歳線経由の快速エアポートや道南,道東への特急列車に加え,函館本線経由の道北行きの特急,岩見沢方面への快速いしかりライナーなど。

 そうはいっても,一部の区間快速を除くとほぼ各駅停車のみで,毎時4~12本の電車が確保されています。編成数は昼間は3両が大部分でちょっと短い気がしますが,6両もそれなりに。それに,特筆すべきことは,7~8時台の朝ラッシュ時の21本全てが6両編成ということ!仙台近郊の東北本線のように,朝ラッシュでも平気で半分近くは4両編成を走らせるということがなく,利用者にとっても,全てが6両であれば,乗車位置などを気にする必要がなく,安心して利用できます。

そう考えると,JR北海道は仙台や広島と異なり,札幌近郊でまっとうな車両数を確保しているということに。

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苗穂駅周辺シリーズを一気にと思ったのですが,かなり長くなりそうなので,次回に続きます。

 

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2019年8月17日 (土)

仙台と札幌(その4)成熟した副都心 新札幌

さて,札幌シリーズの続きです。

仙台と札幌(その3)日ハム新球場(北海道ボールパーク)アクセス考

 快速エアポートから下車したのは新札幌駅。

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 この新札幌は,地下鉄東西線新さっぽろ駅,及び周辺団地を結ぶバスターミナルを包含した充実した乗換ターミナルであり,札幌都心と空港との中継点でもあります。

 駅乗車数は,地下鉄が2.1万人,JRが1.5万人弱と,合計3.6万人弱。

地下鉄は一時期の減少から持ち直しながらも,最盛期2.3万人には届かず,JRは一貫して増加しています。

仙台で言うと,機能から泉中央,立地条件から長町駅というところですが,街の成熟度が全然異なります。

仙台で比較すると,泉中央駅が地下鉄単独で2.6万人,長町駅がJR1万人弱,地下鉄0.9千人弱で計1.9万人弱,地下鉄長町南駅が約1.1万人なので,新さっぽろは地下鉄だけで泉中央駅に迫る利用者がいます。

副都心の先輩格

 自分が,この新札幌の存在を知ったのは,確か30年位前の地元紙での特集記事。泉中央副都心の街びらき前で,政令市の”副都心”のモデルケースとして紹介されていたのを覚えています。一応前回札幌に行った際も車で通ったのですが,実際に駅や駅周辺を含めて回ったのは今回が実質的に初めて。

 この新札幌は,札幌市の東部,厚別区の中心で,「厚別副都心」とも呼ばれているようです。

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 区役所他,様々な公共施設が集まり,JRと地下鉄,バスターミナルがある交通結節点,周辺には充実した商業施設と水族館などのレジャー施設,そして,何とこの立地条件でかつて高級ホテルのシェラトン(今は「ホテルエミシア」になっています)があったというのは,空港との中継点である故。

公共施設:厚別区役所,厚別区体育館,厚別区図書館,厚別温水プール,札幌市青少年科学館,厚別消防署,厚別郵便局

商業施設:新さっぽろアークシティ(サンピアザ,イオン,カテプリ,duo1・2,サンピアザ水族館を包含する巨大商業施設),その他ロードサイドショップ多数

ホテル:ホテルエミシア(旧シェラトン),新さっぽろアークシティホテル

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アークシティフロアマップ

サンピアザの中央部には広々とした広場と吹き抜け空間が整備されています。贅沢な空間の使い方で,札幌はサッポロファクトリーもだけど,このような巨大な屋内空間が多いような気がします。寒冷地ならではで冬季にイベントを実施できるスペースとのことなのでしょうか。

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おそらく,仙台市が泉中央副都心を整備する際のモデルケースとなったのではと思えるほど,公共施設の集積や段階的な商業施設整備など,似ているところが多いです。

 新さっぽろアークシティを構成する商業施設は,第三セクターの「札幌副都心開発公社」が整備・運営しているところも,仙台の泉中央副都心がかつて第三セクター「泉新都心」を中心に開発が進められていたのと似通っています(現在は親会社の住友商事に市の持ち分を売却し,完全民間となっています)。

 かつてはダイエーが核店舗でしたが,御多分にもれずイオンが継承し,その他巨大な専門店街で運営されています。JR新札幌駅に直結する左側の方が線路を挟んで「duo1と2」,右側の道路を挟んでデッキで直結されているのが「サンピアザ・カテプリ・イオン」ですが,古い部分は開店して40年ほど経過し,全体的に古びた印象を持ちました。

 1977年 JR新札幌駅開業(線路付け替え)・サンピアザ開業

 1982年 地下鉄東西線新さっぽろ駅延伸開業

 1990年 duo1・アークシティホテル開業・バスターミナル開設

 1992年 duo2開業 【グランドオープン】 

 で,グランドオープンの年は,仙台で泉中央駅が南北線の延伸開業した年と同じで,27年前です。

泉中央駅もペデストリアンデッキの老朽化等で,修繕と近年デッキ下広場の再整備がセルバテラスの開業と合わせて実施されましたが,新札幌は周辺を含めていい意味で雑多な繁華街が形作られ,成功した街づくりと言って良いかと思いますが,全体的に老朽化による古臭さは否めません。

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地下鉄新さっぽろ駅

 今回地下鉄には乗りませんでしたが,駅の入り口のサインが昭和。。。

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一応更新型もあります。

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 本数は,平日昼間と休日は7分間隔,平日朝は4~5分間隔,平日夕方は5~6分間隔で運行されています。

東西線はこの新さっぽろ駅から宮の沢駅までの約20㎞で運行され,成熟区間である札幌市交南北線よりも乗客が多く,7両編成と仙台に比べると長編成かつ幅広車両で輸送力が確保されているのに,概ね全時間帯で仙台の南北線(4両編成)に匹敵する本数というのは流石です。

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改札口やコンコースも古びていて,だだっ広い空間に殺風景な印象でした。ただ,地下鉄はもう一つ改札があったようなので,そっちの方はまた違うのかもしれません。

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 札幌市の地下鉄は,バブル期に3本目の地下鉄として建設された東豊線の建設費負担が大きく,また高齢化により南北線と東西線の既存地下鉄の利用者も伸び悩み,一時期は4000億円を超える累積負債とのことで,経営がかなり厳しい時期がありましたが,近年は南北線はともかく東西線の持ち直しと東豊線の乗客の伸び,市の補助金増額もあり,累積赤字は3000億円程度まで減り(固定負債2600億円,流動負債400億),債務超過が続きながらも,最悪期からは脱しつつあるようです。

 この設備の古臭さも,なかなか機能更新が進まなかったことの後遺症なのかととらえました。

寒冷地型バスターミナル

 仙台でも,旭ヶ丘駅のバスターミナルは似たような感じですが,冬季の厳しい気候を踏まえてか,雨風が吹き込まないガラス張りのバスターミナルとして整備されています。案内サインは古いですが,発車時刻も電光掲示されているのは分かりやすい。

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また,バスバース数もかなりのもの。

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 新札幌は,地下鉄としては東西線の終点ながらも,JR千歳線としては途中駅だし,地区の北側をかすめて厚別駅が設置されている函館本線が岩見沢以遠までつながっているなど,バスとしての駅後背地は必ずしも仙台都市圏北半分をカバーする泉中央駅と比べて広い訳ではなさそうですが,周辺のニュータウンや公営住宅の密度がかなり高そうなこと,また札幌市営地下鉄との充実した乗り継ぎ割引(△80円)があることで,バスへの乗り継ぎの抵抗が小さいのかと感じました。

 仙台では,現金での乗り継ぎ割引が廃止となった代わりに,ICカードicscaでのポイント付与(30ポイント)に,通常の地下鉄・バス利用運賃への付与(最低5%)があるので,概ね50円相当分以上の付与はありますが,ちょっと分かりづらい。

 一方,東西線の3駅からの乗り継ぎ抵抗軽減のためのバス100円均一区間がありますが,地下鉄に乗り継がない利用者にも恩恵があるという,”分かりやすさ”を重視するあまり過剰サービスの制度となっており,その運賃減免分の市の財源負担も大きいものがあるので,通常運賃に戻したうえで,乗り継ぎ割引を強化した方が公平性が保てるのでは。いずれにせよ,札幌の方式は分かりやすさでいうとピカイチです。

JR新札幌駅

 千歳線の線形改良で40年以上前に生まれたこの駅。高架駅で改札付近は小ぎれいで,案内時刻表示も充実ですが,相対式2面2線のホームは流石に古びている印象です。また,周辺の開発が進んでおり,あまり駅の外の景色が見れず,位置が把握し辛かったです。

 高架化から40年というと,仙台近郊だと仙石線の本塩釜駅付近と同じですが,より古臭さを感じるのは,寒冷地故の気候の厳しさから,傷みが激しくなるのか?単にメンテナンスの問題なのか。車両はそれほど古い車両はないけれど,投入されて10~20年程度なのか,それなりに汚れている感がありました。

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 地下鉄乗換駅として,帯広・釧路方面のスーパーおおぞら,函館への北斗などの特急列車が毎時1~2本発着するのが新鮮でした。ただし,電車ではなくディーゼル特急なので,ものすごい音と煙を吐きながらというのも不思議な感じが。

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駅設備は古臭さがあるにせよ,きれいに15分毎に運行される札幌までノンストップの快速エアポートの合間に,白石・苗穂等に停車する各駅停車が運行され,さらに特急列車と貨物列車の運行があることから。快速エアポートの増便や日ハム新球場輸送計画に苦慮していることを実感しました。

 朝のラッシュ時は概ね10分おきで,大通直結の地下鉄東西線がメインなのか,意外に少ないと感じましたが,昼間は特急を含めて毎時8~9本の運行で,確かに厳しいなぁと。

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 駅や商業施設を含めた構造が複雑で,駅のメインの入り口が分かりづらいことも感じました。まぁ,東京の駅ではありがちですが。

将来の再整備

 札幌市の東の拠点としての存在感は引き続き維持していくかと思いますが,いかんせん,都市機能のリニューアルが必要。

 乗換駅とはいえ,今であれば新たにこれだけの駅直結型の商業施設が整備されるのは無理で,既存のストックとして貴重で羨ましい。乗降客数で7.2万人というのは伊達じゃないし,引き続きこのポテンシャルを活かしながら,リニューアルを進めて行ければと思います。その他駅設備も地下鉄もJRもバスターミナルも正直老朽化が著しく,札幌市交通局もJR北海道も経営が厳しい状況ながらも,相乗効果を高める方向で協力して行ければ。

 なお,仙台でも泉中央駅周辺は街びらきから27年経ち,そろそろ新札幌と同様の悩みが出てくる時期になってきます。

 念願の北側ブロックはセルバテラスと仙台循環器センターが立地し,アリオやセルバとのデッキ下の連携を含めて改善されましたが,セルバ南側の街区の活用 ,デッキのタイル割れの修繕,混雑しているバスターミナルの拡張再整備など,課題は山積しています。

 一方,南の副都心のあすと長町は,1巡目の施設立地が終盤のため,まだまだ機能更新は先の話ではありますが,都市インフラの老朽化や機能更新が必要になる時期を見据えていく必要がありますね。

 

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2019年8月16日 (金)

仙台と札幌(その3)日ハム新球場(北海道ボールパーク)アクセス考

 さて,札幌シリーズの続きです。

仙台と札幌(2)巨大!新千歳空港ターミナル

日ハム新球場予定地雑感

 帯広・苫小牧方面への乗換駅の南千歳駅を過ぎ,千歳駅,恵庭駅,北広島駅と停車していきます。北広島駅は大都市郊外にしては駅前も駅構内も広々していて,日ハム新球場に伴うホーム増設もできそうだなぁというのを感じることができました。

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その後,1分後には進行方向左手の原生林の中に,「新球場予定地」の目立つ看板が。こんな場所に新球場なのね。。。

 札幌から快速で16分,各駅で22分の駅から徒歩20分というと,仙台駅からだと岩沼駅の手前で4号線沿いにある「みやぎ生協岩沼店」の西側の田んぼに球場を作る位の距離感。

 

 さらに,球場最寄り駅の新設も決定しておらず,新球場開設には間に合わないことが確定しました。

 建設するにもJR北海道の経営状況から,地元自治体負担が大前提でありながらも,千歳線の過密ダイヤ,さらに快速エアポートの混雑状況から,増発するにも難しいという,高いハードルが続きます。

 当然某宮スタのアクセスよりはよっぽどマシですが,もしも仙台で楽天新球場候補地として上がったら,ブーイング間違いなしの立地条件。

 現在の札幌ドームでは,4万人収容といっても,週末は3万人程度,平日の試合は2万人を切る試合もある位で,市内で地下鉄東豊線沿線の立地条件(札幌駅から乗車13分,徒歩10分強)でも,平日に行くには多少のおっくう感を感じる状況なんでしょう。

 仙台の楽天生命パークはの,収容人員2.8万人でも,仙台駅から一応徒歩圏の立地条件というのと,チケット変動価格制がうまくいっているのか,平日と週末の観客の差があまりないのに比べると,より極端な印象。

 それを考えると新球場は,千歳線沿線民は良いけど,190万札幌市民が平日ナイターで足繁く通うことができる立地かというと,正直信じられないです。

 まぁ,楽天ファンはもちろん,ビジターチームのファンにとっては,新千歳空港駅から札幌市内への通り道でもあり,道外からの来訪者へのアピールには最高だし,遠征はもちろんですね。

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 当然,日ハムの親会社が地元北広島市の支援のもとに,勝算をもって数百億円の事業を行う決定をしたのだし,商業施設や温浴施設などとの併設で,従来の球場の常識を完全に破るような魅力的なコンテンツが盛沢山なので,内容についての心配はいらないのかもしれませんね。

 北海道ボールパーク Website

 なんてことを,現地横を通りながら考えていました。それにしても,北海道は全てにおいてスケールが大きいなー!

参考:楽天生命パークのアクセスについて

次は,札幌の副都心 新札幌訪問レポを予定。

 

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