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2019年7月16日 (火)

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!

 昼間の地元ニュースで流れていてびっくりしましたが,今朝の仙台市役所の郡市長定例記者会見での発表だったんですね。

今年の2月議会で方向性が打ち出されていた際に,記事としてある程度予想していましたが,思ったより思い切った内容で発表されました。

 

過去記事

都心再構築プロジェクト始動? その1 (2/2)

都心再構築プロジェクト始動? その2 (2/10)

 

仙台市、都心部の再開発に100億円

 仙台市は16日、仙台中心部の再開発を後押しする「せんだい都心再構築プロジェクト」を発表した。10月から始まる第1弾としては、1981年の建築基準法改正前の旧耐震基準で建設された老朽建築物の建て替えと企業立地促進など緊急性の高い施策から実施する。市の支援額は100億円程度になる見通し。

 第1弾は(1)老朽建築物の解体工事期間中のビルオーナーへの助成(2)高機能オフィスの容積率を最大2倍に拡大(3)複合商業施設など、にぎわい創出拠点開発への補助金上限を総事業費の25%に上昇(4)必要駐車場台数の低減――の4つ。
(1)については、1フロア当たりが約660平方メートル以上の高機能オフィスを建設した際の固定資産税相当額の1年分を助成する。(1)から(3)については2002年に指定された都市再生緊急整備地域の79ヘクタールを対象とする。仙台市中心部では老朽建築物が4割を超え、建て替えが急務となっている。さらに、オフィスの供給が不足している。
第1弾の施策を通して、5年間をメドに建て替えを進め、その後は民間事業者のニーズをくみ取りながら第2弾の施策を打ち出す。(7/16日経)

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 仙台の都心部の再整備を促進する施策で,仙台駅前,勾当台・定禅寺通り,青葉通一番町の地下鉄を含む3駅周辺を核とした開発を推進するほか,その谷間となる,「本町」「大町」「肴町」は,5年前から仙台市が種まきしていた「リノベーションまちづくり」のモデル地区で,バランスの取れたエリア展開に思えます。

 核となる3つの対象地区自体は,都市再生緊急整備地域として15年前に指定されたエリアにほぼ含まれますが,記憶にある限りでは(多分)「仙台ファーストタワー」しか適用されたプロジェクトがなく,仙台では忘れ去られた指定区域だったのですが,日の目を見ることになりそうです。

 今回の施策はあくまでも「第1弾」とのことで,今後の展開に期待が持てるものであり,その中で,建て替え促進のための固定資産税の減免,容積率の緩和,附置義務駐車場の算定要件の緩和と,かなり思い切ったものです。

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 特に,容積率の緩和については,現時点で仙台駅西口の最大800%の街区が最大で1600%と2倍の容積率になるとのことで,このインパクト大きいものです。

 高機能オフィスの導入による容積率の緩和ということで,オフィス開発が中心でないと対象にならず,0.5ha以上であれば商業・ホテル機能との複合施設も可といっても,容積率1600%を勝ち取れる条件は厳しいように思えますが,それでも1000%超えであれば,開発を誘引するインパクトは大です。

 なお,この最大容積率が見込める現800%街区は,狙ったように,旧さくら野,エデン・旧GSビル・ロフトの街区がすっぽりと入ります。

そう考えると,仙台市もかなり本気を出してきたなぁ。

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 2月の記事で,再開発誘引のインセンティブ施策で先行している福岡や札幌を紹介しましたが,これらの都市を含む他都市をかなり研究している感があります。

ただし、現行の高さ制限と、悪法のアセスの緩和がセットでようやく実効性が伴ってくるので、その辺を見極めたい。

 よって、今回の発表内容については,時間がある時に,もう少し読み解いてみたいと思います。

 

 

 

2019年7月 3日 (水)

混雑激化 東北線の課題 (その2)利用者増なのに,進む短編成化

 そのような状況の中,新型車両置き換え前は,朝晩の常磐線を中心に9両編成があたりまえのようにあり,東北本線でも6両や8両編成があったのが,常磐線は最大6両編成となり,一部本線に残っていた8両編成も常磐線復旧のH28年末のダイヤ改正で最大6両編成となってしまいました。719系の老朽化によるE721系4両編成への置き換えでも完全にカバーできなかったのも,減車ありきのJR東日本の方針なんでしょう。

 本数は1.5倍に大幅増と利便性が高まったので,短編成頻発化で方向性としては良かったとは思いますが,いかんせん予想に反して減少の底を打った利用者の増加が止まらず,そろそろ新型車両の増備も含めた対策が必要になっていると思っています。

 

仙台駅発上り方面時刻と車両数について

 以前は長町駅と太子堂駅の時刻表は車両数も掲載されていましたが(下の写真は数年前の長町駅発下りです。ご参考までに),今春の改正からは,車両数の表示がなくなったので一部推測もありますが,仙台駅発東北本線上り方面の時刻表と車両数をまとめてみました。

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昼間は2両編成連発!

 8~16時台にアクセス線を中心に2両編成(②)が数多く運行されています。特に10~13時台は,運行本数の半分程度が2両編成で,12時台は7本のうち,何と約7割の5本が2両編成で平均2.6両。。。

 まぁ,客の比較的少ない12時台にしては本数が多いので,よく言えば短編成頻発で利便性が高いと言えなくもない。しかし5本のうちアクセス線の3本は車両数が足りないし今後JR車両を用いての4両編成化が検討されているので,もう少しの我慢と思いたいけど,常磐線の2本までが2両編成になっているのはどうなんでしょう。

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朝晩も4両が中心

 朝晩(7時台以前と17時台以降)の上りは,4両または6両編成ですが, 1列車あたりの平均車両数は4両台後半。ということは,ラッシュと逆向きの朝はともかく,混みあう夕方でも6両編成よりも4両編成の方が多いということ。これは意外でした(さすがに6両の方が多いと思っていた)。

 さすがに,朝の7~8時台の仙台方面は,時間11本のうち,6本は6両で5本が4両。一応6両の方が多いですが,それでも空港線と阿武隈急行以外でこんなに4両編成が多いのでは,そりゃ積み残しも出ますね。

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 夕方に仙台駅近辺で買い物しての帰りはJRを使うこともあり,先日18時26分発の常磐線新地行を2日連続で使ったのですが,理由はその5分前の阿武隈急行梁川行(2ドア4両:上の写真)に乗ろうとしたら,ドア数の少なさでとてもでないけどギュウギュウで乗れる状態ではなく(車両の中は空いているのが見えたけど),あきらめて次の電車は5分後だしと思ってホームを移動したら,結局接続列車待ちで4~5分程度遅れて発車したので(それも二日連続で),こっちも3ドアながらも4両編成。その間次々と乗客が乗ってきて結局こっちもギュウギュウで発車。使うのは長町までの1駅5分間とはいえ,よっぽど地下鉄を使った方が良かったと思える位でした。

 なお,接続待ちでの遅れはしょうがないけど,常磐線の次の電車(原ノ町行)が実質15分後。その前に途中駅までの乗り継ぎ客はアクセス線と本線白石行があるのに,わざわざ律儀に待たなくても良いかと。次の電車が1時間後だったら待つべきだけど。混雑による遅れが積み重なったり,それが次の電車の混雑を招いたりしており,臨機応変に対応できないものかと思います。

 その18時及び19時台は,毎時8本の運行ながら,6両編成が3本に対し4両編成が5本で平均4.8両。最短で4分おきの運行ながらも,夕方ラッシュで最も混雑する時間帯で,せめて,本線と常磐線は6両編成にしてほしい。車両繰りが厳しいアクセス線は4両でしょうがないけど,アクセス線開業前は,常磐線がほぼ9両(一部6両),本線が6両(一部8両)で,4両編成は阿武隈急行乗り入れの1本のみだったのに,アクセス線の分で本数は増えても,名取以北のトータル車両数はほぼ変わらず,名取以南は2/3程度の車両数になってしまっているのでは,震災後に反転増となった利用客が快適に利用できる環境ではないですね。長町―岩沼間で,アクセス線開業前の1.5倍の駅利用者数になっているので,体感的にもわかるデータです。

 

土日祝日(お盆期間)はアクセス線の一部電車が4両に

 この昼間の2両編成の一部(6往復)を4両編成にというのは,3月から行われており,9月までも引き続き実施されるようです。

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夏休み期間全てというわけではなさそうですが,それでも空港の書き入れ時なので,せっかく仙台空港を利用してくれる旅行客に少しでも快適に利用して欲しいものです。このように編成増ができるというのは,空港線車両を限界まで活用するとのことなのでしょう。現在検討されているJR車両の転用は1年程度の期間が必要とのことだったし,車両運用をみても,2両×7編成をフルに活用している訳ではなく,一部昼間はお休みしている編成もあったので。でも遅れが出た時の予備編成の活用ということを考えると,本当にカツカツの綱渡り状態なんでしょう。

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東京一極集中の弊害

 この路線を運営するJR東日本は,東京を中心とする首都圏輸送と各新幹線輸送,不動産・商業施設運営で大部分の収益を上げている一方,東北地方を中心とする地方部は収益の足を引っ張る存在との認識なんでしょうし,その中でも比較的収支がましな仙台都市圏エリアについても,赤字であることは間違いなく,東京からの視点では,

 〇首都圏ではもっと混んでいる路線があるので,仙台はまだまだ詰め込める

 〇首都圏では1時間圏まで混んでいるけど,仙台ではせいぜい20~30分圏までだから大したことない。

 〇定期の割引率が高過ぎて,乗っているように見えてもそれほど儲からない。特に学生定期。 

  (並行する区間である長町―仙台で,一般6か月定期は地下鉄53,000円に対し,JR26,430円とほぼ半分。)

 ⇒株主対策から,地方圏では最低限の車両置き換えは行うが,なるべく車両数を減らして投資額や維持費用を節減。

という視点なんでしょう。さらに,震災後の復旧や来年のオリンピックに向けての駅ホームのタイルや2階吹き抜けコンコースの改装など,「見てくれ」の部分に予算をつけても,普段の利用客にとっては混雑対策をしっかりしてくれと考えるでしょうし,やっぱり視点がずれているように感じます。

 利用客の増加は嬉しいことですが,増発や車両増など利便性の増加につながらないのでは,利用者の不満がたまる一方です。

 また,輸送量が増やせなくとも,駅の動線をスムーズにするなどの対策が講じられればストレスが低減されるけど,特に今の仙台駅の朝晩のカオスな状況を見ると,数年前の大改造でも手を付けられることがなく改悪されたところもあったので,見える部分はきれいになっても根本的に改善されない状況は悲しくなってきます。

 

 それでも首都圏よりはましと言われそうだけれど,非人道的な生活を強いられている首都圏基準で全ての物事を判断されるというのは,東京一極集中の弊害でしかありません。以前はJRになって東北地域本社が設置され,まだましな時代もありましたが,仙台支社という一支社に格下げされて久しく,改善したいところがあっても予算がつかずにそのまま放置という感じ。生まれ変わった仙台駅東西自由通路みたいに自治体が整備費用の大部分負担するようなことがあればですが,少なくとも駅構内の鉄道施設部分はJRが対応しなければならないところ。

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 次の記事では,その施設面での改善方向性について取り上げようと思います。

2019年6月22日 (土)

仙台駅前 地下街の可能性

 先週,地元紙の一面にデカデカと出ていた,仙台の地下街についての問題提起としての切り口は面白く,地元紙ならではの記事がありました。

   ただし,これまでの経緯について,カタチだけは公平に伝えようという体をとりながら,地元商業者の意見を代弁している感があります。

 

地下街のない街仙台 構想浮かんでは消え半世紀

「仙台市にはどうして地下街がないの?」。素朴な疑問が「読者とともに 特別報道室」に寄せられた。JR仙台駅に地下自由通路や地下歩道はあるものの店舗はなく、地下街とは様相が違う。東北最大、人口108万都市なら地下街があってもよさそうなのに、なぜ存在しないのか。取材を進めると、地下街構想が浮かんでは消えた仙台特有の事情があった。

◎駅前商店街の反発強く

 JR仙石線の地下化で、2000年に全面開通した仙台駅の東西地下自由通路。東口の宮城野通からJR、市地下鉄の駅構内を経て青葉通、あおば通駅まで約700メートルをつなぐ
 途中、エスパル仙台店の食料品売り場に入る約40メートルはにぎにぎしい。それ以外は壁面広告が続き、殺風景だ。市民が黙々と歩く文字通りの「通路」。東北の玄関口としては少し寂しい。
 地下街を整備する話は、これまで一度もなかったのか。市都市整備局に尋ねると、幹部職員は記憶をたどり「昔はあったが、中心商店街が反対して立ち消えになった」と教えてくれた。
 河北新報に掲載された過去の記事を調べると、地下街の開発は1960年代ごろ、全国で進んだ。仙台も時流に乗ろうと商工会議所が67年、検討委員会を設置したものの実現しなかったと分かった。
 その後も82年の東北新幹線開業、87年の市地下鉄南北線開業、仙石線の地下化、2015年の東西線開業など、仙台駅の姿が変わるたびに地下街を望む声は上がった。ただ、具体的な話には発展しなかった。
 市議会の会議録をたどると、構想が水泡に帰した背景が分かる。02年、当時の市幹部はこう答弁した。
 「新幹線の関係で(仙台駅整備構想の)絵としては出ていたが、地元商店街の地盤沈下になるということで相当タブー視され、具体的には進まなかった」
 名掛丁商店街振興組合(青葉区)の元理事長岩崎一夫さん(81)は、南北線開業前の地元経済界の空気を覚えている。
 「反対というよりは、やめた方がいいという雰囲気だった。地下街は危険で、コストがかかる。大型店が進出し、地上店舗の不利益になるとの理由だった」
 市中心部は駅前から中央通、一番町にかけて六つの商店街がアーケードを連ね、仙台の「顔」として歴史を刻んできた。地下街は新たな顔となる恐れがあり、街を支える商店街には受け入れ難い構想だった。
 「政令市になると、どこも判で押したように地下街を造りたがるが、地元商店街が衰退するだけ。地下街は喫緊の課題じゃない」
 クリスロード商店街振興組合(青葉区)の前理事長鈴木泰爾(ひろみ)さん(78)は90年代後半、当時の藤井黎市長にこう強くくぎを刺したことを思い出す。

◎72年大阪の大規模火災機に規制強化

 都市空間を有効利用した地下街は、にぎわいの核になる。JR東京駅の八重洲地下街は有名。約180の飲食店などが連なり、首都の活気を支える。札幌市のさっぽろ地下街、福岡市の天神地下街など全国20政令市の約半数に存在する。東北はJR盛岡駅西口に小規模な地下街がある。
 「仙台は商店街の反対もあったが、構想が浮上した時期も良くなかった」
 東大大学院工学系研究科の広井悠准教授(都市防災論)は、仙台に地下街がない要因をこう指摘する。
 地下街開発は1960年代ごろピークを迎え、仙台商工会議所も67年に検討委員会を設置した。ところが、72年に大阪・千日デパートで118人が犠牲になる火災が発生し、地下街開発は規制が強化された。
 広井准教授は「当時、駅前整備は地下街とペデストリアンデッキの二択だった。地下街の規制が厳しくなり、仙台は後者を選択したのだろう」と解説する。
 今後も仙台に地下街が生まれる余地はないのだろうか。
 実は、あの殺風景な仙台駅の東西地下自由通路には驚きの仕掛けがある。JRと市地下鉄の間の約200メートル区間は壁が薄く、くりぬけばいつでも店舗が設営できる構造になっている。
 市都市整備局の幹部は「将来、地下街開発の機運が高まったときに備え、可能性を残している」と明かす。
 肝心の機運はどうか。仙台商工会議所の広報担当者は「議論は全く出ていない」と話す。市幹部も「将来のまちづくりの選択肢という程度」と冷ややかだ。
 青葉通沿いの企業や商店街などでつくる協議会は昨年9月、「青葉通まちづくりビジョン」を公表した。仙台駅の地下自由通路を市地下鉄東西線青葉通一番町駅まで延長し、地上と地下を回遊できる歩行者ネットワークを提唱した。ただし、ビジョンに地下街開発の構想はなかった。
 協議会の渡辺博之副会長(58)は「札幌、名古屋などのにぎわう地下街もあるが、仙台は事情が異なる。いまさら地下街を造るより、地上の商店街を活性化すべきだ」と強調する。
 近年、地下街は大規模災害時の一時避難場所の役割も担う。天候に左右されず安全な空間を提供できる利点が見直されつつある。
 広井准教授は「地下街は人に優しい空間で、にぎわいづくりのツール。街の活性化を目的に全国で再び地下街開発が進んでおり、仙台で議論が再燃してもおかしくない」と指摘する。 (6/13 河北)

 

  仙台駅前は,仙台の名物的な広大なペデストリアンデッキが南側のメトロポリタン及びE-Beansから北側の東京建物ビル及びソララ(旧大塚家具)まで面的に広がっています。接するビルの2階が事実上のメイン入口になっているところが多く,当然このペデストリアンデッキが駅前の動線の軸となるのは論を待たないところ。

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 一方,地下部分には,「地下鉄南北線」と「東西線」の仙台駅及び「JR仙石線」のあおば通駅と東口の仙台駅を合わせて3路線4駅が存在し,また,JR仙台駅の地下南口改札もあり,それぞれの改札を結ぶ地下レベルの通路やコンコースが迷路のように発達しています。

 JR仙台駅地下には駅ビルの地下部分として,「エスパル地下街」という名のよっぽど一般的な地下街より立派な巨大な地下ショッピングエリアがあるので,仙台市民が地下街的なものに飢えている訳ではないでしょうが,ただ素朴にこれだけ発達している地下通路部分に商業機能がないことの疑問を持つのは不思議ではない。

 

 

 特に,記事にもあるように,JR仙石線が地下化された約20年前に線路上部に整備された,約700mの長さを持つ東西地下自由通路も,同様で通路機能のみですが通路沿いには,店舗設置可能なしかけがあるとのことで,これは以前から知られている話でした。

自分が聞いていたのは片側(北側と思われます)の壁をくりぬけるようになっていると。片側か両側かは記事中には詳細な言及はないですが。

 地下鉄南北線コンコースと交わる部分には,ファミリーマートの小型店はあるだけで,別に地下街なんて大げさなものではなく,改札外ではあってもエキナカ機能として,カフェなど地下鉄等の利用者向けの必要最低限のサービス機能があるだけで違うとは個人的には思います。

仙台市地下鉄 ファミマが主要駅構内にオープン (2015/7/20)

 

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さくら野跡地・オリックス開発との関係

 さて,その東西自由通路沿いの部分位を商業開発しても,広島のシャレオのような新規開発ではないので,投資額も大きくなく名掛丁のアーケードと競合するものではないとは思うのですが,なかなか動きづらいところはあるようです。

 個人的には,既にあるものや最低限の投資で利便性が高まるものはやったほうが良いとのスタンス。

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 ふと気づいたのは,その東西自由通路の南北には,再開発に向けて動きがある「さくら野百貨店跡」と,暫定利用が延長されているエデンと解体中のGSビルを合わせた「オリックス不動産所有地」が控えています。

下の写真は,EDENの青葉通側から(7/8:以下写真2枚を含めて多少追記)。

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 EDENの平面図です。飲食店中心で,最近は通路部分にテーブルが並び,ちょっとしたおしゃれな横丁風で,仙台駅前という立地条件もあり遅くまでにぎわっています。

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 特に,さくらの百貨店は現建物でも地下階(旧デパ地下)があり,再開発で新たな建物になる際にも地下階が整備されると思われ,その場合現在閉鎖中の北5出入り口を経由した地下鉄仙台駅との接続はもちろん(仙台市がこの部分を区分所有しているし,地下鉄直結の立地条件を捨てる訳がない),この東西自由通路との接続の可能性もあるのではと。(7/8:旧さくら野とGSビル解体現場の写真を追記)

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 もちろん,東西自由通路とさくら野敷地の間には20m程度の距離もあるし,地下部分で接続する場合は地下2階まで掘らなければならないので,フロア同士が合わせづらいけれど,その位の投資に見合う仙台駅前のお宝再開発ですし。路線価も東北一の常連の土地。

 この場合,沿道ビルとの接続扱いとし,地下街扱いしないことが条件でしょうね。疑似地下街的な感じで回遊性を高めることができれば。

札幌は,有名な大通駅のポールタウン・オーロラタウンという巨大地下街のほか,札幌駅南口にも大きな地下街がありますが,この2大地下街エリアを結ぶ「札幌駅前通り地下歩行空間(チ・カ・ホ)」という地下道が2011年に開通しました。

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これは地下街ではなく,地下道扱いですが,沿道ビルの地下部分と接続して疑似地下街的な部分もあります。雪国の札幌は地下部分の活用に積極的なのは当然とはいえ,参考になる部分です。

 また,地下部分への接続はオリックス側も同様。現在所有しているEDENとGSビル跡だけでなく,ロフトも昭和時代末期の市街地再開発ビルでまだ建て替えには早いかと思っていたら,建物はもう40年程度経つんですね。ワンフロアの階高の低さは,雑貨を扱う店としては上下移動が気分的に楽で,かえってメリットですが,地下鉄とJR仙台駅に囲まれた二度と出てこない最高の立地でしょうから,(耐震化はしましたが)ヒューモスファイブも合わせてワンブロックでシンボリックな仙台を代表する複合開発を期待したいところ。(7/8:ロフト北側からの写真を追記)

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地下歩行者動線の拡充

 記事にもありますが,商業団体より「青葉通まちづくりビジョン」が公表され,その中で,東西地下自由通路の東西線青葉通一番町駅までの延長が提言されたとのこと。

 これについてはアーケードの歩行者通行量が分散し,商店街のにぎわいの低下に繋がる内容なので,この内容を入れてきたことは評価できる。一方,地下街さえできなければ新たな地下動線の整備は問題ないということなんでしょうか。

 都心部のとぎれとぎれの地下道をつなげることは大賛成。仙台駅前の地下道・地下鉄コンコースが比較的有機的につながっているのに対し, 東西線青葉通一番町駅,青葉通地下道,JRあおば通駅からの東西地下自由通路,広瀬通駅地下道と,仙台の都心部には地下道や地下駅が整備されていながらも,細切れで 有効活用されていない例が多いので。

 まぁ,巨額の予算をかけて市が整備するのであれば,東西線開通時だったけど,その時点で話がなかったということは,優先順位は低いし,今後も難しそうかな。せめて,青葉通地下道と青葉通一番町駅は,間の地下駐輪場の整備と一緒につなげてしまった方が良かったんだけど。

 

 

 

2019年4月28日 (日)

あすと長町 賑わうGW その1 キュリオス開催中

忙しいわけではなかったんですが,ちょっとした理由で家でPCに向かう気持ちが起こらなかったところ。幸いながらもGWの10連休に入り平成も終わるので,久々の更新です。

 

 

キュリオス開催中

 まずは,GW前から5月29日までの約40日間開催される,恒例のシルク・ドゥ・ソレイユ日本公演のラスト。

5大都市を回り,東京→名古屋→大阪→福岡→仙台 という,いつもの回り方で,一番後回しといえば言葉が悪いですが,日本で見れるのもラストという言い方もできる。

会場の推移

 あすと長町では,ドラリオン→コルテオ→クーザ(震災で中止)→オーヴォ→トーテム ときて,5回目です。ダイハツが協賛に入ってから,仙台を含む5大都市公演のスキームとなっています。2~3年毎に開催され,仙台ではこれまであすと長町の未利用地を転々としてきて,市立病院予定地で2回,日通所有地(→KHB予定地)+杜の広場で2回でしたが,今回は,イオンタウンが絶賛塩漬け中の長町駅東口駅前の12街区1.5haに開催場所が移りました。

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 前回のKHB予定地は,着工が今秋予定なので,まだ今回は使えるかなとも思いましたが,いかんせん課題は敷地が0.5ha程度しかなく,杜の広場のタイルや植栽をはがして無理やり開催している形でした。GWの書き入れ時に杜の広場がほぼ使えないことで,ゼビオアリーナ仙台のイベントやライブ誘致にも影響するし,そもそも杜の広場がほぼ4か月利用できなくなるのはやっぱり問題だったんでしょう。

 そのおかげ?で,5/2-6のGW後半に,杜の広場で「仙台ラーメンフェスタ」が開催です。4回目ですが初のGW開催でかなりの集客が見込めそうだし,4/27-28はゼビオアリーナでアイマスとやらのライブ2daysが開催されていました。

 職場で,「KHBは仙台放送のライバル会社だから場所変わったんだ」とドヤ顔で説明しているヒトがいたんですが,前回開催時もKHBが土地取得後で,同じ在仙テレビ局同士で協力していたし,理由としてはまた別かなと思っています。

イオンタウン予定地での開催
 今回の開催地は,イオンタウン予定地ですが,平成24年の年末に土地取得が発表されてから,早6年半になりつつあります。17街区南半分を同時取得の住友不動産は約0.6haをシティタワー長町新都心として分譲中で,そろそろ売り切る状態ですが,残る12街区の1.5haと17街区北半分の0.6haは未だ方向性が見えません。リパークで活用中の部分の中央部を除き,屋根付き駐車場のガレージというか自転車駐輪場のような構造物がH29年末から作られてましたが,今回は12街区の駐車場屋根は撤去され,リパークも閉鎖で,12街区全体をシルク・ドゥ・ソレイユに貸出中です。

 イオンタウン自体は,モールに対して勝ち目のないことから,あえて急いで着手するようなことはないんでしょう。今回イオンモール名取が増床となり,利府イオンも着々と進んでおり,一方雨宮は遅れ気味のようで,既に優位を保っている仙台周辺での店舗展開は急ぐことはないとのことでしょう。だからこその,土地の利活用であり,また商業施設予定地の看板で一応アピールする感じかなと。

 ただし,今回の場所は,新幹線や在来線からの視認性も高く,イケアともハシゴしやすい場所。キュリオス自体もだし,あすと長町のアピールとしても,悪くない場所ではなります。

コインパーキングの価格が高騰!

 ただ,懸念していたのは,開催地にあったリパークが閉鎖となりただでさえ駐車場の供給不足の中,駅前のデンタルクリニックのところをはじめ,周辺のtekute提携リパークも含め,軒並み30分500円とか,1日2000円とかの料金となっています。他都市でも野球場やサッカー場隣接の商業施設では,目的外駐車からは3000円以上の料金を取っているところもありますが(浦和美園,ナゴヤドーム,EXPOCITYなど),駐車場単独と考えると,超観光地の横浜みなとみらい並み(以上)の駐車料金で,ちょっと吹っ掛けすぎでは?と感じます。地元民であれば,ちょっと離れて長町駅西口とか太子堂駅の方に停めれば5~600円/日 のところはゴロゴロあるし,地下鉄やJRで来るという選択肢も取りやすいけど,他県から家族連れでくる場合などは,停める場所は近いところを選びたくなるだろうし,一見さん狙いの商売で何とも複雑です。商業施設併設駐車場であれば,迷惑駐車防止のためにやむを得ないでしょうが。

 

 なお,今回は財政難のため,見に行けなさそうです。近くを通って,雰囲気だけ楽しむかな~。

 

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2019年2月10日 (日)

都心再構築プロジェクト始動? その2

続きです。

 

都心部強化に向けての市の動きですが,

 

 

1.都市計画マスタープランと都市交通プランの改定

 

2.経済活性化と連動させた都心機能の更新

 

3.利便性の高い都心交通環境整備

 

が打ち出されているにしても,具体的にどのような内容になるかですが,都市間競争に勝ち抜くための,都心部の再開発の誘導が必要なのは明白な事実。特に都心部では,地下鉄網が東西南北に整備され,仙台駅東口方面の再開発が進みつつあるにしても,課題は山積しています。

 

〇西口正面のさくらの百貨店跡地,EDEN・旧GSビル跡地・E-Beans付近の再開発

 

〇不足しているオフィスビルの整備促進

 

〇仙台駅前に対し,旧来の繁華街一番町・定禅寺通近辺の活性化

 

などが,必須の施策として挙げられます。特に,一つ目の駅前一等地でありながら低利用地がこんなに3ブロックもあるという現実。それに仙台市当局がこれまで積極的に関わってこなかったという姿勢からの転換が問われるところで,このお宝的な場所について,民間任せというのは許されない。

 

 ただし,この3つのブロックの再開発が全て進んでしまうと,ホテルはともかく,商業・オフィス面では供給過剰を招いてしまう可能性もあるので,バランスをとることが必要ですが,特にEDEN,旧GSビルの街区については,地権者のオリックスを中心に,再開発ビルとして整備されながら既に築40年近くが経過しつつあるLOFTビルも結構建物の形状が入り組んでいることから,LOFTビルも加えて(理想としてはさらに,耐震化工事済ではありながらも老朽化は進んでいるヒューモスファイブビルも含めた街区一体の商業・オフィス・ホテルの複合再開発を目指すべきでしょうし,今後50年間を左右する仙台駅西口正面のお宝の土地を中途半端な形で活用すべきではない。

 

 ロフトも直営部分を減らし,テナントを増やす方向性から,この春ニトリの小型店舗が5階にオープンするし,あの建物の活用については,いろいろな策を考えていそうです。

 

 同じ西口お宝の土地であった,エンタツ・EBeansの土地はしびれを切らした日通がパルコに土地賃貸の上,バラバラ開発となってしまったので,その二の舞を踏んでは欲しくないです。

 

 これらの土地を含め,再開発の誘導のためには,福岡,札幌のような高さ制限や容積率の緩和が必須で,一体開発や地下鉄・通路への接続によるインセンティブを与えることが必要。そうなると,現在の無意味に厳しすぎる環境アセスに抵触することを避けるために,土地の共同化をしない方が延べ床面積を抑えられ有利,高さを80~99mに抑え,結果的に景観を害する壁ビルになっている現状を改善するために,環境アセスの条件を
「高さ100m以上or延べ床面積5万平米」
            ↓
高さ100m以上and延べ床面積5万平米」

 

にするだけでも,変わってくるし,当然「杜の都」景観計画による都心部原則80m制限の緩和も必要に。現在はオープンスペースの設置が条件だけど,札幌を参考に,高次オフィス機能や地下鉄・地下通路への接続など,緩和要件に含まれるメニューを増やすことで,大分事業者にとっても魅力的になってきます。
仙台市「杜の都」景観計画

 

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せんだい都市交通プラン

 

 現在のプランでは,
(方針1)「公共交通をさらに便利にします」
東西線開業を見据えた、鉄道に乗り継ぎができるようなバス路線網への再編
⇒東西線沿線3駅を中心とした,100円均一区間の導入とバス路線再編。

 

利用しやすい運賃設定とIC乗車券の導入など
⇒地下鉄200円均一区間とイクスカの導入,スイカ等との相互乗り入れ開始。

 

(方針2)「都心の交通環境をもっと快適にします」

 

「仙台駅大改造」(地下鉄東西線(仮称)仙台駅の新設、東西駅前広場の機能強化、東西自由通路の整備など)
⇒概ね概成し,残るは工事中の西口バスターミナルの拡張,東口高速バスターミナルの再編などを残すのみ。

 

バリアフリーの推進、コミュニティサイクルの実施など
⇒仙台駅大改造に伴う,上下移動エレベータの増設,DateBikeの導入とポート増設。

 

(方針3)「市民協働の取組で地域の足を確保します」

 

市民協働による路線バスの維持、路線バス以外の生活交通の確保など
⇒燕沢のコミュニティバスの導入

 

 など,概ね柱となる計画は達成している状況で,それ以上の取り組みというと難しい印象が。
東西線絡みの施策がバス路線再編も含み一段落した現在,次に打ち出すとなると仙山線の機能強化・東照宮~中江付近の高架化・新駅設置などJRが絡む施策が考えられるけど,JR及び地元の協力が見込めない状況だったりして,市として積極的にプランに上げることができるか。
 東西線が絡まないバス路線の再編では,郊外の対策ですが,「基幹バス+フィーダーバス」というバスーバス乗り継ぎの導入が考えられますが,これまで何度も浮上してはトーンダウンしているし,今の市長の政治スタンスでは,某市政与党に遠慮してその施策を打ち出すとは思えない。
 なお,地元紙の記事では,「利便性の高い都心交通環境の整備に取り組む」とありますが,地下鉄の整備が終了し,鉄軌道の新規整備はないので,期待したいのは,バス路線の改変による電力ビル偏重の路線を分散し,トラストタワー・上杉通・北目町通付近など,都心部内で空白地解消による利便性向上ですが,市バスの合理化により増発のみというのはありえないし,上杉通やトラストタワー付近は宮交が路線を縮小しているエリアでもあり,勝手に市の考えだけで物事は進められないことから,何とも予想がつかない状況です。
 実証実験で失敗したカーバス君が悔やまれるところですが,都心部で地下鉄を補完する分かりやすい循環バスなどは求められると思うので,仙台市の打ち出す施策を楽しみにしたいと思います。

 

 

2019年2月 8日 (金)

仙台市役所建て替え 1棟19階建ての方針

勾当台通を挟んで18階建ての県庁。築30年にしては,外観的には古さを感じさせないところは流石バブル期の建築でもあり,また,県庁の南側の勾当台公園に面している国の合同庁舎の増築棟も17階建てで,約3年前に完成しました。ともに高さ80~90mで,絶妙なバランスを保っているところで,建て替えが計画されている仙台市役所も19階建てになりそうです。それに1棟の案が採用されそうで,機能的には良かったと思います。




昨日,久々に市役所の中に入って,ついでに地下のローソンに寄ってみたけど,この建物で働く市職員の方々が気の毒に思えました。先日行った国合同庁舎の増築棟はほぼ新築だからともかく,県庁と比べても雑居ビル的な雰囲気が。ローソンも品ぞろえが悪く(県庁のローソンと比べるとイートインスペースもない),店員も手持無沙汰な雰囲気でした。震災で遅れながらも,ようやく建て替えとなり,周辺の分庁舎や民間ビルを間借りしたタコ足状態の解決になるし良かったと。




<仙台市役所建て替え>新庁舎1棟に 検討会が方針決定
 仙台市役所本庁舎の建て替えに向けた基本計画検討委員会の第3回会合が5日、市役所であり、新庁舎を1棟とする方針を決めた。2棟の案より建設費や維持管理費を抑えられ、早期整備が可能なことを踏まえた。新庁舎は現本庁舎南側に建てる計画で、詳しい配置を次の会合で議論する。
 市は1月の会合で、1棟と2棟の案を複数示した。委員からは「現庁舎は老朽化が進み、早期整備が望ましい。財政状況を踏まえ、コストを抑える必要もある」「屋外のスペースが広く確保できる方がいい」などの意見が出され、1棟整備の方向で一致した。
 新庁舎の配置に関しては、勾当台通側の東側に建てる場合、西側の屋外広場と勾当台公園市民広場が離れ、イベントなどの連携が難しいとの指摘があった。
 市は新たに庁舎の南側配置案を示し、今後は西側と中央の計3案を軸に、市民広場との関係性や低層階に入る市民協働機能、防災機能などの検討を進める。
 委員長の増田聡東北大大学院教授は会合後「市役所周辺とのつながりや市民広場との連携の在り方が決まると、庁舎の配置も決まるのではないか」と述べた。(2/5河北)


Photo

高さとワンフロアの広さのバランスが重要
行政の庁舎で19階の高さというのは,県庁舎や国の合同庁舎を考えると,高さ的には限界かなと。ワンフロア当たりの広さを確保しないと,同じ部局が複数フロアにまたがるのはあまり効率的ではない。県庁でも1つの部局がおおむね1~2フロアに収まる状況のようで,国の合同庁舎の増築棟ではスリムなつくり故に東北経産局が3~4階。県庁であればワンフロアに収まりそうなボリューム。

 よって,行政のオフィスビルとしては,適正な高さとワンフロアの広さの確保になります。議会も含めても想定延べ床面積としては,県庁よりも多少狭いボリュームを想定しているので,19階はちょうどよいかと。12~14階建てだと,広場機能の確保に支障となるし,周辺との高さのバランスから,県庁とそろえた方が良い。

 茨城県庁や群馬県庁は,30階規模でそれぞれ県内で一番の高さとのこと。北関東の県庁が競ったかどうか分からないが,機能性は無視して超高層庁舎をそれも駅から離れた場所(特に茨城県はありえない超郊外に移転してまで)にというのが,車社会の北関東のセンスなんだろうけど,立地はともかく住民にとって行きやすさを考えると,行政の庁舎で超高層は同じ部局でフロアも分散するし,避けるべきではと思う。


 なお,検討委員会で,市の上杉分庁舎のつくり(細長14階建て)を引き合いに,高層は使いづらいとの意見があったとのことです。確かにあそこは教育委員会を中心に複数フロアにまたがっているから不評なのはわかりますが,ワンフロアが狭く縦長なのが問題なのであって,市の本庁舎の議論に引き合いに出すのは想像力不足で,ワンフロアの面積と高さの関係のバランスと機能性を考えるべきではと思いました。

市民広場との関係
 委員会でも意見が出ていますが,上記の3案の中では,真ん中か右側でしょう。市民広場との連続性の確保は必須。願わくば,勾当台通り沿いに広場が置かれる真ん中の案が良いなぁ。加えて南側配置の案もあるようですが,東側に広場を整備するのであれば,県庁市役所前バス停の再整備もしてほしいなぁ。今は北庁舎側にも中山方面行のバス停分散していて,非常に分かりづらいところが。市役所前発着バスもあるんだし,向かいの県庁側の仙台駅方面行のバス停とセットで待機場の整備とかするチャンスなんだけどな。

 ここに観光バス駐車場をとの案もあったようだけど,なんか発想がズレているなと思った。必要なのは七夕の時くらいじゃん。他の祭りはバスで来るようなものではないし,日常の市民の利便性向上に寄与する機能配置にして欲しいところ。あと,地下鉄勾当台公園駅との地下での接続も確保してくれるよね。

2019年2月 7日 (木)

地下鉄東西線利用者 順調に増加!

開業前も開業後もいろいろ話題の東西線。
 近年は,東北大生の居住地も東西線沿線に移行しつつあり,当然伸びしろが大きかった東部地区の宅地化や小規模な再開発の影響で,見直した需要予測値の8万人(乗換込み)に着々と近づいている東西線。すっかり市民生活にも定着しましたね。
 
  

<仙台東西線>19年度は需要予測に届きそう?1日8.2万人予測 東部の住宅開発追い風に

仙台市交通局が2019年度の高速鉄道事業会計当初予算案で、市地下鉄東西線の1日平均輸送人員を8万2000人に設定したことが6日、分かった。開業時の需要予測8万人を超える利用を見込むのは、15年12月の開業以来初めて。市東部の活発な住宅開発などを背景に輸送人員は堅調に伸びており、「大台」をクリアできると予想する。
 1日平均輸送人員の見込みと実績の年度別推移は表の通り。
 開業初年度は需要予測の8万人を当初予算で見込んだが、実績は遠く及ばず、16年度は5万7000人に下方修正した。17年度は5000人増を見通し、18年度は一気に1万5000人の伸びを見込んだ。
 若林区の荒井、六丁の目両駅周辺で住宅開発が進み、人口が急増しているほか、同区の卸町駅近くに昨年、大型商業施設「イオンスタイル仙台卸町」がオープンしており、19年度はさらに強気の予想を立てた。

 東西線の輸送人員は年々伸びている。決算ベースでは初年度の1日平均5万4000人が、17年度には7万1000人に到達。速報値でも初年度の4万6300人が、18年度(4~12月)は6万2900人に増加した。

 輸送人員の計算法は2種類あり、当初予算と決算は「輸送統計」と呼ばれる国が定めた手法で算出する。1カ月定期券の販売1件を60人分(30日、往復)とカウントする。
 速報値は、南北線との乗り換えを含め、東西線各駅の自動改札を通過した人数を集計する。実態に近いが、市交通局は決算ベースの輸送人員を重視している。
 市は03年の東西線事業許可申請で開業時の需要予測を11万9000人とし、12年に8万人へと下方修正した。だが、開業から3年が経過した現在も実績は決算、速報値ベースともに8万人には届いていない。

 市交通局の担当者は「沿線開発の状況や過去の実績を踏まえれば、19年度の8万人超は現実的な数字だと思うが、需要予測に届くよう利用促進にこれまで以上に取り組みたい」と話す(2/7河北
 
   予算,決算値,速報値と定義がいろいろありすぎて,解釈に迷うところはありますが,市と しては,新年度は見直し後の予測値を超える見込みを立てているとのこと。河北は以前も乗換の有無をごっちゃにして記事にしてきたのですが,今回もわかったようで良くわからない解説となっています。
 
  なお,仙台市統計情報の3か月毎に発表されている最新値では,昨年9月ですが,下記の通りで,東西線は1日あたり8万人を超えています(乗換込みなので,仙台市の目標値を既に超えていることに)
  総数  (人) 南北線  (人) 東西線  (人)
  一日あたり   一日あたり   一日あたり
平成30年5月 7,820,748 252,282 6,135,213 197,910 2,434,737 78,540
平成30年6月 7,696,387 256,546 6,049,585 201,653 2,392,798 79,760
平成30年7月 7,663,705 247,216 6,029,836 194,511 2,366,906 76,352
平成30年8月 7,642,594 246,535 5,997,916 193,481 2,357,166 76,038
平成30年9月 7,723,383 257,446 5,990,901 199,697 2,476,371 82,546
 高校生の夏休み明けというのもありますが,記事にもあるように,卸町のイオンスタイルの従業員,利用者による増もあったのかな(開業は月半ばの15日なのに)。また,大口利用者である東北大学生の夏休みは8・9月なので,10月はさらに伸びていると思われます。
 地味に,南北線も増加率は鈍化しながらも,6月には初の20万人越えとなり,東西線と相互に好影響を与えています。

 これまで様子見傾向だった分譲マンションも,卸町,荒井にそれぞれ1件ずつ分譲中だし(六丁の目のは完売),それ以上に,東西線を当てにした戸建てや賃貸での居住者の増加が寄与している印象です。
 なお,未だに東西線に対してグチグチと否定的なことを発信している一部勢力が残っていますが,そもそも,現在の東西線の実績は,地下鉄として整備され,南北線と運賃も一体で利用できる交通機関として評価されているのであって,仮にLRTとして独立の運賃体系で整備されていれば,利用者は半分以下だったでしょうね。もちろん,東西線の建設着手が震災前の安く発注できた時期で3~400億節減でき,30年のタイムラグがありながらも南北線とほぼ同じ金額で整備できたという幸運もあります。
 
  ただ,一人暮らし東北大生の東西線沿線シフト,八木山や若林区の古い住宅地の再整備(ミニ戸建供給),新築マンションの供給などの開業特需は徐々に収まってくる他,高校生など学生の減少も見込まれるので,ここから一日平均10万人まで伸ばすことはできても,それ以上への増加を図るのは積極的な沿線工業団地の再整備を図るなどの施策が必要だと感じています。
 それでも,全国の地方大都市の後発路線として従来型地下鉄としては需要不足とみなされ導入されたリニア地下鉄では,開業から15年目の福岡の七隈線でも8.7万人/日,18年経っている神戸の海岸線は5万人程度/日 であることから,開業4年目の東西線は健闘している方とも言えます(横浜のグリーンラインは首都圏であるが故の利用者激増による輸送力不足が言われていますが)。
 仙台ではJRが微妙な利便性であり,またバスも縮小傾向であることから,地下鉄の存在感はますます高まって行きそうです。ただ,最近南北線で続いている電力系のトラブル(車両故障,駅の停電など)は気になるところで,今後車両の入れ替えも含めて,更新のための対策を順調に進めてほしいところ。
過去記事
   地下鉄東西線 開業2周年(2017/12/10)

2019年2月 2日 (土)

都心再構築プロジェクト始動? その1

先日の河北新報で掲載されていましたが,仙台市の2月議会で郡市長から表明される新年度の政策方針で,これまで後ろ向きと思われていた都心部強化への取り組み方針を含め,経済活性化に向けての方針が示されました。
<市長施政方針>仙台市,都心機能強化へ快癒性と魅力の向上を図る
 郡和子仙台市長が市議会2月定例会で表明する新年度施政方針の骨子が22日、分かった。経済、観光の活性化の中心となる都心の機能強化を目指す「(仮称)都心再構築プロジェクト」が始動する。市役所本庁舎建て替えや定禅寺通活性化を進め、都心の回遊性向上と魅力ある都市空間の創出を図る。

 施政方針のテーマは「躍動する杜の都 新たなステージへ」。郡市長が重視する「人」と「まち」の施策のうち、新年度はまちの活力向上に特に注力する。
 策定を進める経済成長戦略などに基づく事業を始める。高成長が見込まれる中小企業を集中的に支援する。奨学金返還支援制度を開始するほか、転職や起業で東京から仙台に移住した場合の支援制度を導入する。
 都市空間形成の指針となる都市計画マスタープランと都市交通プランの改定を本格的に進める。経済活性化と連動させた都心機能の更新、利便性の高い都心交通環境の整備に取り組む。
 教育・福祉分野では、発達に不安を抱える未就学児や保護者への支援を強化し、啓発や相談などをモデル事業として実施する。
 宮城野区燕沢地区で昨年始まった乗り合い交通事業は、実証運行に引き上げる。他地域への拡大も図る。
 東日本大震災からの復興や防災の関連事業は、心のケアなど被災者支援に引き続き取り組むほか、小学生の校外学習で震災遺構・旧荒浜小(若林区)を活用する。沿岸部のかさ上げ道路の完成を目指す(1/22河北)。

 
とはいえ,内容は抽象的でこれまでも出ていた市役所建て替えや定禅寺通りの魅力UPなどがあげられており,新規としては具体的なプランが示されているわけではないですが,それでも列挙すると,
1.都市計画マスタープランと都市交通プランの改定
 
2.経済活性化と連動させた都心機能の更新
 
3.利便性の高い都心交通環境整備
 とのことです。他の地方中枢都市である,札仙広福と呼ばれる都市の中では,都心部再開発の動きに後れを取っていたことは否めない。それも政策的に抑え込んでいるような印象で,厳しい環境アセスや都市景観条例から,上限高さ80~100m程度,床面積5万平米未満の開発に抑えてしまうという傾向は,都心部でもだけど,特に敷地に余裕があるあすと長町のような場所での都市開発にマイナスの影響を及ぼしているのは,例の災害公営住宅周辺での壁&L字型高層マンションによる日照問題での報道が最近再燃していること然り。ただ,あれは某地元民間デベの責任だけど,これをきっかけに規制緩和の動きになってくれればと思いました。
 1は,都市マスと都市交通プランの改定とのことだけど,都市マスでは,アクセス30分構想を軸とする鉄道沿線への集積を進めるコンパクトシティ,及び都心部の重視(特に仙台駅の再整備)という方向性は既に打ち出されており,どんな具体的な施策が追加で盛り込まれるのかが気になるところです。

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 方向性が変わらないとすれば,必要なのは具体的な民間事業者への投資を呼び込むメッセージと具体的な規制緩和方針及び事業者との調整への市の強力な介入でしょう。

  他都市の例では,福岡では,国家戦略特区により,航空法に基づく高さ制限の緩和が図られ,従来博多駅・天神を中心とする都心部では認められなかった高層ビルの建設が可能となりました。特に天神地区は最大約76mだった高さ制限が,条件によっては115mまで緩和されることで,建て替え時期を迎えていたビルの共同での再開発による建て替えを促進する「天神ビックバン」が進められています。まだ平成になってから建設されたある意味天神の象徴的なファッションビルであるイムズも建て替え対象になったのにはびっくりしました(仙台では昭和39年築のイービーンズがまだ現役なのに!)

 また,札幌市では,高さ制限は厳しいながらも,逆に都心部の札幌駅・大通駅を中心とする一定の区域では土地の共同化や地下道やデッキとの接続,ハイグレードのオフィスや公共空間の確保などにより容積率の緩和を可能とすることで,再開発へのインセンティブとなっており,これも,札幌オリンピック前の開発ラッシュから50年近く経過し,機能更新を図る上で,積極的に市が介入し,調整を図っています。

 これも,魅力的な都心部づくりによる都市間競争からの生き残りを図るために,必死ということで,なぜ,仙台がここまで安閑としていたのかというのが,東京のオコボレと東北地方での圧倒的な存在から,汗をかかなくても何とかなってきたということと,地元有力者の政治力,杜の都というブランドからの呪縛なんでしょうが,福岡はともかく,北海道では圧倒的な存在の札幌も,急激な高齢化と人口減少がみこまれており,及び後背地の道内の将来はJR北海道の経営問題を見るにせよ厳しい状況。札幌市としては,都心部の魅力を上げていくことで,コンパクトシティ化の促進による賑わい維持と,インバウンド・コンベンションを含めた拠点性や集客を高めていくことに必死ということ。

 

 当然,震災復興や被災者の生活再建に向けての多くの事業,東西線建設というビックプロジェクトがあり,マンパワーに限界があった面もあるでしょうし,遅ればせながら,都心部強化に力を入れることができる状況になったのは喜ばしいことです。

 なかなか短くまとめられそうにないので,続きは次回に。 

2018年7月 7日 (土)

都市の憩いの空間

 梅雨にも関わらず猛暑が続いたと思ったら,天気予報通りで一転仙台の梅雨らしい肌寒い天気に。西日本の大雨は本当に気がかりですが,今年は夏らしい夏になるんでしょうか。

 今週末は,勾当台公園市民広場でアメリカフェス,楽天生命パークで試合と花火大会,広瀬川の八本松緑地で広瀬川アーバンアウトドアという,野外イベントが開催されましたが,何とか雨も止み肌寒い中開催されたようですね。暑いのも苦手だけど,寒いのも夏らしくない。うまくいかないもので。

 なお,このアーバンアウトドアというイベントは,2005年から活動しているせんだいセントラルパークを推進する団体が主催したもので,仙台の街にとっての水辺として,「広瀬川」を市民により身近な開かれた存在にするために地道に活動しているようです。今回は河川敷での映画上映やテントの設営体験,全国一斉に7月7日午後7時7分に”水辺で乾杯”するというユニークなイベントが開催されました。

広瀬川八本松緑地(H26/5/21)

都心のオアシス(H17/1/30)

 さて,仙台は杜の都と呼ばれ,本来は武家屋敷の緑のことを言っていたようですが,それらが失われた今は定禅寺通りを中心とする並木道が杜の都の象徴となっています。

 もちろん勾当台公園や錦町公園,西公園の他,借景としての青葉山の緑というのも含めての杜の都のイメージでしょうが,他都市と比べて憩いの場としてのイメージが弱いのは,ウォーターフロント的な水辺がうまく活用されていないこともあるのかなと。

  他の大都市では,海沿いの横浜,福岡,神戸などとは条件が違うながらも,太田川のデルタに展開されている広島,鴨川が街中を通っている京都と,他都市では水辺がうまく活用されている。水辺のイメージが薄いのは札幌と名古屋だけど,その分ともに広大な100m道路の大通公園が広がっていたりします。

 それに,春に上京した際に感じたのは,東京都心の緑の多さ。オープンしたばかりのミッドタウン日比谷にたまたま寄ってみたのですが,目の前が日比谷公園と皇居及びお濠で,緑が一面に広がっており,水辺もあり,こんな贅沢な空間が東京駅から至近の場所に広がっていたんだと改めてビックリしました。

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 東京は,この皇居付近以外にも,上野公園,明治神宮,神宮外苑,新宿御苑,浜離宮など,緑豊かな空間が都心に残されていることが,息苦しい大都会のオアシスとしてうまく機能しているなぁと思います。

 仙台は,上述の都心部の公園や緑地以外では,周辺に目を向けると榴ケ岡公園や台原森林公園,大年寺山などはありますが,玄関口たる仙台駅近辺で緑や水を感じることができる場所がないのはちょっと残念であるのはしょうがないにしても,都心部の水辺を感じられる空間として,広瀬川の活用というのはやっぱり重要だなぁと改めて感じました。

 せっかく,地下鉄東西線が開通し,西公園・国際センターエリアへのアクセスが容易になったこと,追廻エリアの公園としての再整備が進んでいることなどを含め,せっかくの資源をうまく活用していければと。

 

2017年11月19日 (日)

仙台市地下鉄&市バスの新しい動き(4)苦悩が続く市バスと経営改善に向けた取組

初めて路線ごとの収支が発表された仙台市バス。
補助金投入前で年間40億という莫大な赤字。
市バス・地下鉄かわらばん11月号に掲載されていましたが、河北新報に大きく掲載されて話題になった感があります。

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全路線が赤字

過去には、黒字かも?と言われていた泉ビレジ線も7千万円の赤字。赤字額で最も大きいのは鶴ケ谷・南光台線の2億8千万円。とはいえ、収入も最も大きく8億円弱なので、収支率として悪い訳ではありません。走らせている本数が多いこと(旭ヶ丘駅接続系統、仙台駅直通系統)から、やむを得ないんでしょう。

公共交通の重要性から、赤字だからといって簡単に廃止・減便というのは、市営での経営ということを考えてもやるべきではないながらも、60億の収入で100億の支出というバランスの悪さ、額の巨額さは改めてビックリ。

最近、JR北海道の経営問題以降、路線維持の判断材料として、路線ごとの収支状況を公表する流れにあります。自分の利用している路線がどのような状況なのかを利用者に認識してもらうことは、得てして「自分の使う路線だけ便利になれば良い」となり、大きな声に引きずられがちな流れに対し、客観的な判断材料を提供する意味で、有意義かと。

税金からの負担額が適正か、赤字額を減らすためにどのようなことができるか、ほとんど使われていない福祉系統(区役所直通のための1日数本の路線)の是非、地下鉄やJR平行系統の在り方、宮城交通との役割分担など、様々な課題があります。

1)税金からの負担額の適正さ

 赤字40億というのは、東西線開業による路線再編後で額が急増した感があります。うち一般会計からの補てん額が30億円規模。地下鉄誘導のために、以前の記事でも書いた、「やりすぎの100円均一エリア」の影響、地元説明会での減便・廃止反対に応えすぎたことがありますが、そうはいっても地下鉄東西線への移行促進のためには、やむを得ない部分も。

2)赤字額を減らすために

 都心部での100円バス施策での減収分は一般会計から補てんされていると聞いたことがある(担当課が都市整備局)けど、東西線3駅付近の100円均一はおそらく事業者が減収分を負担している形になっています。

 例えば、広島市では路面電車とバス会社6社で都心部の一定区域での乗車運賃を均一180円というのが11月1日から開始されました。(どっちに乗っても料金は同じで、来た方に乗れる)。また路面電車・バス共通定期券も準備中とか。

https://www.nikkei.com/article/DGXLASJB28H3F_Y7A920C1LC0000/

これは路面電車の値上げに伴うバスとの共通料金化ですが、分かりやすさを重視し、複数事業者をまとめ上げたもの。全国の大都市では、東京・大阪・名古屋・札幌・神戸(210円)、横浜(220円)、京都(230円)でも均一料金が主流。100万都市以上の中心部で距離制なのは西鉄バスの福岡・さいたま位?

 バスは地下鉄に比べ労働集約的な交通手段であり、中心部のドル箱区間で100円運賃というのを、地下鉄と自社(局?)競合しながら、バスの赤字を拡大させ、地下鉄の乗客を減らしながら継続すべきものなのか?と。仙台では、過去に八木山動物公園まで均一区間という料金制度が実施されていながらも、距離制に移行した過去があるのは承知。例えば、地下鉄200円区間より一まわり大きいエリアでバス200円均一にし、過度な割引を是正し、分かりやすさを重視するなど(思い付き)。

3)地下鉄・JR平行路線

例えばということで、例示すると。。。

 八木山動物公園~仙台駅については、地下鉄東西線開業時の減便反対でかなり報道されましたが、比較的恵まれている路線。また、完全に地下鉄と並行するわけではなく、沿線には大学や高校も立地し、急峻な地形からバスの存在意義が大きい路線ですが、宮交も平行して走っており(学都パスは使えませんが)、市バスの本数に見直しの余地はある(確実に緑ヶ丘や八木山南方面からの利用者分は地下鉄に移行しているのだし)。

 また、四郎丸線の南仙台~長町・長町南駅or市立病院部分は地下鉄乗継・公共施設やモールへの足としての意味合いもあるけど、大部分がJR南仙台駅結節となり、多くの方がJRに乗り継ぐようになっても、すべての便が長町駅以遠に直通していること、四郎丸~南仙台駅のバス本数が増えていないというのは、最寄り駅結節の考え方に反し、非効率な運用になっているように思えます。袋原・四郎丸内での枝分かれで系統当たりの本数が減っているなど、中途半端な運行になっていることもどうかと思います。

4)宮城交通との役割分担

 過去のように、ドル箱路線の泉PT線などを宮城交通に移管したり、営業所まるごと運営委託を行ったりという動きはこれ以上の拡大は難しい状況で、宮交と持ちつ持たれつの関係を築きながらも、宮城交通も市バスもお互いに共倒れしかねない状況というのがなんとも。

市バスはJRバスや宮交へ営業所単位で運営委託し人件費を縮減しているはずが、宮交の運転手不足に拍車をかける形になっています。震災の影響で、復興工事のダンプとの競合というのが言われていましたが、復興事業もそろそろおちつきつつありながら、そもそも県内では、事務系以外の全業種での人手不足が言われる状況になっているから、本当に厳しい。市バスの正規運転手もあと10年で8割が退職とか。

 よって、宮交もこれ以上市バスの路線を引き受けられる状況ではないし、過去に引き受けた路線でも軒並み減便の嵐で、今後の移管の話が出れば、沿線住民は大反対でしょう。

 宮交については、市バスや地下鉄と競合する上述の動物公園線(仙台駅乗り入れ)からの撤退で動物公園駅結節に集約し増便すること、泉中央駅周辺路線の利便性強化など、明確な役割分担・選択と集中を図るなど、市交通局とのさらなる調整を図れないのかな。

市バス路線の再編の動き

先月公表された、「仙台市自動車運送事業経営改善計画(平成29年度~平成33年度)の策定について 」にて、市バスが置かれている状況が赤裸々に説明されています。

上述の路線ごとの収支もこの一環です。

仙台市⾃動⾞運送事業経営改善計画の概要

うち、気になった記述としては、

②地下鉄等との連携強化によるサービスの向上   

  ・バスと地下鉄・JR線との乗り継ぎを考慮したダイヤを設定します。

 ・地下鉄駅に設置しているバス発車時刻表示器を新設・更新します。   

⇒十字型の地下鉄路線体系及びJRも4方向に伸びていることから、都心部に行くには鉄道への乗継が時間短縮になる場合が多く、その乗継促進を行うことは重要で、乗り継ぎに配慮したダイヤは当然のこと、地下鉄駅に設置してあるバス時刻表示器を新設・更新するとの記述は大切ですね。

南北線には、泉中央、八乙女、旭ヶ丘の北部3駅に立派な乗継バス発車案内が以前から設置されていながら、南部の乗継駅の長町、長町南駅にはなぜか設置されておらず、最近東西線の乗継駅(動物公園駅・薬師堂・多分荒井駅にも)には、モニターを利用した簡易式のバス発車時刻案内が設置されているので、そのような簡易式の設置を増やすことが想定されます。上述の駅以外でも、北四番丁(大学病院方面)、青葉通一番町(向山方面)など、簡易モニター式であればそれほど費用もかからないし、せっかくだから設置してほしい。

また、「自動車運送事業の経営改善の取組みについて 」から、気になるところを抜粋します。

3 主な取組みの検討方向
1)運行経路や回送の見直し

① 運行経路の重複等が生じている系統について、個々の停留所の乗降実態を精査した
上で、経路の見直しを行う。
南小泉線のうち薬師堂駅で連結している系統 など
② 起終点と営業所の間の回送について、近接する経路を営業運行している系統との重
複状況や経路上の乗車需要を勘案しながら、効率化を図る。
恵和町線 など

⇒恵和町線は長町駅まで150円、緑ヶ丘のクランク的な急坂を登る関係で中型バスを使っている不思議な系統で、動物公園駅とを結ぶ緑ヶ丘線と重複が生じておりながらも、東西線開業時には見直しがありませんでした。しかし、一本南側の新道(八木山長町線)を通る芦の口小を通る新設路線が開設されたこともあり、緑ヶ丘線との重複の解消も含め検討されているのかと。

(2)需要動向に応じた便数調整
① 需要に応じて多数の便を集中的に運行している朝ラッシュ時間帯について、便ごと
の最大車内人数の状況を精査し、利用実態を踏まえた増便・減便を行う。
直通系統が集約される幹線での最大車内人数45人を目安とした便数調整 など
② 22 時以降の最終便について、利用の極めて少ない便の減便を行うとともに、23 時
30 分以降の便の見直しを行う
最大車内人数概ね 5 人以下の便 など

⇒22時以降の最終便の見直しというのは、先んじて実施した宮交を追っての動きに思えます。運転手不足の影響なんでしょうが、23時30分以降の便の見直しというと、泉ビレジ線(仙台駅23時30分発)と鶴ケ谷線(旭ヶ丘駅23時52分発)位でしょうか。特に鶴ケ谷系統の終バス見直しの影響は大きいので、これは残してほしいけど、乗車状況次第なので、これはどうなんでしょう?宮交の時にも提案したけど、「残したうえで2倍の深夜割増運賃化」というのが23時30分以降についてはバランスが取れて良いのではと。通常料金前提で存続or廃止というのはどうなの?

③ 基本系統を補完し、地下鉄両線の駅間運行や特定の施設へのアクセス手段として運
行している特殊系統について、利用実態を勘案しながら便数調整を行う。
地下鉄北仙台駅と川内駅の間の系統、地下鉄荒井駅と市立病院の間の系統 など

⇒地下鉄東西線開業時に新設された特殊系統ですが、乗車率が良くないようですね。市立病院系統は完全なる福祉系統なのでしょうがないけど、北仙台駅と川内駅を結ぶ新設路線は今回の東西線開業に伴う駅相互間の新設路線のモデルケースなだけに、減便は残念。

参考資料:路線別営業係数(別紙 2)

 

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