他都市比較

2022年9月15日 (木)

仙台市地下鉄 来夏に減便へ

今朝の河北新報の朝刊一面に掲載されていたこのニュース。

恐れていたことがやってきたと。

2020年度は,コロナにより,前年度比2割以上の利用者減となりました。

仙台市地下鉄 昨年度の利用者が2割超の大幅減に(2021/9/18)

 2021年度もある程度戻った通勤通学時間帯の利用に対し,平日昼間や週末の利用の戻りが想定より進まずというのは,祭りなどのイベントなどが縮小開催の七夕以外引き続きほぼ中止となった上,プロスポーツも観客数限定で1万人以下での開催を強いられたり,ライブなどの開催の動きも鈍いなど,まだマインドが戻っていなかったことが挙げられます。

イクスカポイントの廃止

 先日,仙台市交通局より,イクスカの利用回数に応じたポイント付与の廃止が突然発表されました。

市交通局の地下鉄やバスでは,利用回数に応じて最低5%,最大25%の翌月以降のポイント付与があり,250円区間で毎月20日間往復利用すると,概ね千円弱のポイントが付与されていたので,1乗車あたり約20円分は戻ってきた計算。実質230円で乗車しているようなもので,高い地下鉄ながらも利用促進効果がありました。

 それが,乗り継ぎポイントは残るにせよ,通常の利用回数に応じたポイント廃止というのは,結構痛すぎる。

 先に,札幌市営地下鉄では,ICカードSAPICAのポイント付与率減少が発表され,一律10%から3%へ変更されるとのことでした。よって,仙台でも同様に付与率の減少を覚悟していながらも,まさかゼロになるとは,厳しい利用状況なのだなぁと再認識したものでした。

 これまで定期を買っていなかったのは,地下鉄とJRが利用できる長町エリア故。行きは地下鉄一択で,普通に職場から帰る時は勾当台公園から地下鉄ながらも,藤崎付近に用がある場合は東西線の青葉通一番町駅から仙台駅乗換,たまに仙台駅前で買い物して帰る時はJR,気まぐれでバスというように使い分けをしているので,定期だと縛られるのが嫌というのが理由でしたが,ポイント付与廃止となれば足が出てしまうので,勾当台公園からの地下鉄定期を買わざるを得なくなりそうです。

 定期を買わず,バス乗り継ぎをしない方にとっては,イクスカの存在意義が本当になくなり,スイカに一本化した方がわずらわしさもなくなるということに。

平日昼間と土日祝日が減便に

まずは,その河北新報の記事を

【独自】仙台市地下鉄、来年7月から運行本数削減 乗客数低迷受けコスト減図る

仙台市交通局が、市地下鉄南北線と東西線の運行本数を減らすダイヤ改正を2023年7月1日に実施することが14日、分かった。平日の日中や土曜休日の運行間隔を広げる。新型コロナウイルスの影響による乗客数の低迷、燃料費高騰を受けた電気料金の上昇などで厳しさを増す経営状況の改善を図るのが狙いとみられる。

平日10本減

 運行間隔が変わる時間帯は南北線、東西線共通で、平日の午前9時半~午後4時、土曜休日の午前7時半~午後10時。7分半の間隔は8~10分となる。平日朝夕の通勤通学時間帯と深夜の帰宅時間帯は現行の間隔が維持される。始発、終着時刻は変わらない。

 ダイヤ改正後、南北線は平日が10本減の157本、土曜休日が22本減の113本。東西線は平日が10本減の140本、土曜休日が23本減の112本となる。

 減便に合わせ、東西線は最短15秒の駅停車時間を20秒に延長し、高齢者や障害者らの利便性向上を図る。市は今後、地下鉄各駅のほか、市広報誌「仙台市政だより」や交通局ホームページで改正内容を周知する。

 市地下鉄の乗客数は22年度に入っても、コロナ前の19年度を下回る。特に日中は19年度比で8割に満たない時間帯もあり、市は運行間隔を広げても混雑の可能性は低いと判断し、減便を決めたとみられる。(2022/9/15河北新報朝刊より引用)

7分半間隔の時間帯⇒8~10分間隔に

 東西線開業の際に,南北線も従来の平日昼間&土休日が7分間隔から7分半間隔に減便されながらも,毎時の発車時刻が統一され使いやすくなっていました。

 しかし,今回の報道によると,8~10分間隔になるとのことです。

 昼間8分間隔は,以前に横浜市営地下鉄沿線に住んでいた際に経験していましたが,2時間で15本ワンサイクルとなり,やはり分かり辛さは否めませんでした。昼間10分間隔は,コロナ前に名古屋市営地下鉄の一部閑散路線で導入されたことが当時話題になっていましたが,仙台では利用客が少ない東西線だけでなく,代表路線の南北線でも10分間隔が導入されるというのは衝撃。

 ポジティブに考えると,10分間隔は,毎時の発車時刻が非常に覚えやすくなる点でプラス。

 とはいえ,例えば勾当台公園から仙台駅への利用など,乗車3分間程度という利用の際に10分待ちに遭遇する可能性があるのであれば,頻発する120円パックのバスに乗ってもそれほど所要時間が変わらないこともありえます。イメージ的にも待ち時間がかなり長くなる印象が。

 南北線自体の利用者数はコロナで減少したとはいえ,それでも震災前後のどん底の利用者数の15万人程度に戻っただけ。そうするとやはり東西線が足を引っ張っているという面が大きいのでしょうが,交通局としての経営状況から,東西線だけ減便という訳にはいかなかったのか。

 南北線も減便すれば,現在計画されている新造車両数も削減できるという読みがあるのかもしれません。

本数は平日10往復減,土日祝日22~23往復減

 減便の本数は,

平日は南北線・東西線とも10往復,

土日祝日は南北線は22往復,東西線は23往復

とのこと。また減便対象時間帯は,

平日は9時半~16時

土日祝日は7時半~22時

が,8~10分間隔になるとのことですが,そもそも,どの駅基準の時間帯なのか不明。

 仮に対象時間帯で全て10分間隔になると仮定すると,減便数が示された本数を越えてしまうので,大部分が10分間隔になりながらも移行時間帯に8~9分間隔になるという予想に行きつきました。

南北線での予想

 車両基地に近い富沢駅が減便時間帯の基準となると仮定し,時刻を予想してみました。

平日は9時半から16時発の時刻を計10本減便した場合です。

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土日祝日も,7時半以降の時間帯を8分間隔にし,10時以降を10分間隔にすると,22本減となりました。

なお,もともと21時台は10分間隔になっていました。

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 分かりやすい面もありますが,やはり乗車時間の短い地下鉄で10分間隔というのはちょっと残念な面があります。

 来年7月の実施に向けて,交通局HPや市政だよりで周知していくとのことなので,この方針は本決まりなのでしょうが,最近はwithコロナで各種のイベントも感染者数が高止まりの状況でも,七夕,ジャズフェスと実施され,おそらくページェントも決行するでしょう。プロスポーツも楽天は2万人前後,ベガルタも1万人前後と,観客数の制限があった時期に比べると倍程度の観客を集めており,ライブの開催回数も増えるなど,地下鉄などの交通機関の利用者数も戻りつつあるので,この減便について見直しがなされればという淡い期待を持っています。

朝夕ラッシュ時の本数は現状維持

 朝ラッシュについては,現状3~4分間隔での運行で,通勤通学の利用者もほぼ戻っており,この時間帯で減便するとさらなる密を招くことから,現状維持は妥当だと思います。

 一方,夕ラッシュ時は,南北線は5分半間隔,東西線は6分間隔となっており,相互の乗り継ぎのタイミングを合わせるのであれば,南北線も6分間隔にした方が,毎時の時刻も東西線のように統一され,待ち時間は体感的にもほぼ変わらず,交通局にとっても利便性を落とさずに毎時1本程度は減便できるのというメリットもあるのかと。

 また,酔い客が減少した深夜時間帯こそもうすこし見直しをしても良いのかと。

 ポイント廃止,減便の次は,運賃値上げの可能性も示され,仙台市地下鉄に暗いニュースが続いていますが,東西線の沿線開発が進んでいることや,来春追廻地区や西公園で開催される都市緑化フェアでの利用増が見込めるなど,期待できる要素もあります。

 とにかく,コロナの感染が終息し,日常の生活が戻ることを望むところ。

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2022年9月10日 (土)

久々の新潟 その(5)高架化されたJR新潟駅

新潟シリーズも終盤です。

今年の6月に高架化工事が完成したJR新潟駅。1階部分はまだ剥き出しで,地上には旧駅舎を解体した広い空き地が広がっています。

2018年に現2~5番線部分が暫定的に一部供用されており,今回は1番線供用により,完全に地上ホームが廃止され,高架ホームへ移行したとのこと。

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懐かしのバスターミナル

 以前の万代口は,THE昭和!というような,国鉄時代からの古びた駅舎で,バスがバックを強いられるバスターミナルも含め,懐かしい雰囲気だった記憶がありますが,その駅舎があった部分は更地で駅前広場用地となり,新高架駅舎は南側の新幹線高架に沿って整備されました。

 その懐かしいバスターミナルは,新ターミナルが整備されるまでは現役です。

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 これまで,南北の通り抜けが阻害されていたところ,高架駅舎の1階部分に南北のバスターミナルが集約され,また,駅の南北をスルーするバスも運行される予定とのことで,現在新潟駅まで運行されているBRTと称するバス輸送機関が駅南側のデンカビッグスワンスタジアム付近まで延長されるのかな。

在来線ホーム

 在来線ホームを覆う大屋根です。シンプルながら快適な空間です。入ってくる電車が特急を除くとE129系のみで非常に統一感がありました。

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新幹線⇔在来線 乗換がスムーズ

 また,在来線の駅自体の規模はホームの集約化により,7番線までから5番線までに縮小されましたが,在来線と新幹線のホーム高さを合わせたことから,その新幹線ホームに接する5番線は,乗換改札を経由して,向かい側の新幹線にすぐに乗り継ぐことができ,特に酒田・鶴岡方面からの特急いなほとの乗り継ぎ抵抗を減らす効果を発揮していました。JRとしては,すぐに乗り換えられてしまうと,お土産や食事などを買ってもらえなくなり痛し痒しの面もあるのかなとは思いながらも,単純に乗り換える乗客としたら,本当に便利です。ホーム上に東西2か所の乗換改札があり,それほど移動せずに新幹線⇔在来線を乗換えできます。

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2階在来線改札

 東西に2か所設置されています。在来線高架化自体は6月に終了したけれど,まだ2階レベルは工事中で,至るところに白壁があり,まだ完成形までは当分かかりそう。

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新潟駅を通る3路線(信越本線・白新線・越後線)毎に,見やすい発車時刻表示モニターが設置されています。

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在来線東改札付近の商業施設は,コンビニNewDaysとベーカリーのみで整備途上。

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新潟駅の平面図

西改札付近には,駅ビルCoCoLoの西+があります。他に駅ビルはCoCoLo
の本館,中央,西館,東館,南館とかなり分散していてちょっと分かりにくい印象です。9月25日には,再整備のために本館,中央,東館が一旦閉鎖されるとのこと。

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現在のCoCoLoについては,駅ビルとはいえ新たに整備したビックカメラが入る南館以外は駅の余剰スペースの活用が大部分で,細切れの駅利用者向けの雑多な専門店(飲食店・お土産屋等)の寄せ集めで,現状では市民がわざわざ買い物に来るような施設ではないという印象を持ちましたが,間もなく閉店するフロアの再整備も含め,段階的に2024年まで順次オープンするようで,特に高架下の大部分を活用した新たな商業施設が目玉になるよう。

CoCoLoとしての総店舗面積が1.3万平米で,仙台駅東の再開発で生まれたエスパル東館の店舗面積に匹敵します(エスパル全体としては3万平米超)。

これまでほぼ存在感がなかった新潟駅の商業機能の拡充は拠点性の高まりにプラスになりそうです。

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JR東日本プレスリリースより引用)

広々とした南口

 駅裏にあった操車場跡を再開発した新幹線口という性格を持つ南口。昨年訪れた水戸駅南口と似た雰囲気を感じます。

 広々とした広場が広がる先に,上越新幹線開業後の1985年に再開発事業にて整備された,複合商業施設プラーカ1~3がありますが,駅からの回遊性に難があり集客が減り一度破綻したという理由が分かるほど,間に挟む広場が広すぎて,回遊しようとは思えない距離。現在はホテル,商業・業務機能が入っているとのこと。あまりに暑く,駅から見るだけで入りませんでした。

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COCOLO南館には,ビックカメラが出店。新潟はヨドバシカメラが万代口に,ビックが南口とバランス良く出店しています。立体駐車場が大部分で,ビックカメラはワンフロアで,多層階のヨドバシの方が売り場面積は広い。カメラ系で競争があるのは良いなぁと。右側のビルはプラーカ1(ホテル)。

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新潟都市圏のJR運行水準

 以前に何度も言及していますが,もともとの50万都市で政令市になるために合併し80万都市になった都市にしては,在来線の運行水準が高い印象です。

仙台と新潟(公共交通機関)(2006/12/16)

 基本的に,新潟駅を発着する信越本線(新津方面),白新線(豊栄方面),越後線(内野方面)の昼間の普通列車は約20分間隔のダイヤを長年続けています。完全パターン化という訳ではないにせよ,近距離部分の新潟駅から15~20分圏は概ね都市近郊ダイヤとしては最低限の20分間隔なので,安心して使える印象です。ラッシュ時も本数多少増える程度にせよ,昼間に準じた不便を感じない本数を確保しています。

 ただし,その20分間隔が保たれた区間を過ぎると毎時1本になるのは極端とはいえ,需要が見込める区間にきめ細かく対応しており,実態に合っている印象です。

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 仙台では,今でこそ,東北本線上り方面(仙台ー名取)は昼間で10分間隔の分かりやすいパターンダイヤとなりましたが,以前は総本数はほぼ変わらなくとも,5分間隔がある一方快速がある時間帯の通過駅は30分以上待つ時間帯もあったりで,本当にもったいない組み方をしていましたが,今は下り方面の12時台の27分待ち(南仙台~長町駅)以外はほぼ解消されました。ただし,パターンダイヤが導入されて崩されの歴史が続いており,今のダイヤがいつまで続くかが気がかりな面もある一方,新潟都市圏では長年大きく変わらない運用をしています。

 仙山線    毎時2~3本(基本20分間隔ながらも不等間隔)

 仙石線昼間  毎時3~4本(基本20分毎等間隔+2時間おきに多賀城発着区間便)

 本線下り昼間 毎時2本程度(不等間隔)

ということを考えると,その新潟都市圏と比較すると,東北本線上り以外の昼間のサービス水準はあまり変わらないということに。

特に東北本線下り(東仙台と岩切駅)が不憫に感じます。

仙台近郊では,空港線の昼間2両編成で混雑が問題になった位で,さすがに2両編成では運びきれず基本4両編成のため輸送力自体は新潟よりは大きいですが,逆に2両編成を活用して頻発させるという選択肢が取りづらい。2両編成を運行させるとしたら,本線下りで昼間に運行されている岩切ー利府の2両編成区間便を仙台駅まで延長して,仙台ー岩切間を昼間毎時3本にする位かと。

改札内コンコース

 落ち着いた,統一されたデザインです。ホームに向かう階段部分にもLCD出発時刻モニターが設置され,先発だけでなく,次発・次々発まで表示されています。

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なお,新潟駅では3方面の発車に使用するホームは路線ごとに決まっておらずランダムなので,路線ごとの出発時刻モニターもあり分かりやすい。

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越後線に乗車

越後線で青山駅に向かいました。

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単線での運行ながらも,きめ細やかに交換駅が設置され,ほぼ20分間隔で運行しているのは凄い。内野方面は新潟大学がある他,駅間も短く住宅地が連担し,新潟交通のバスも頻発しているエリアです。

同じ単線路線の仙山線は交換駅が限られており,不等間隔が前提で昼間で30分以上空く時間帯もあるのが残念。

車内の光景ですが,E129系に初めて乗車して知ったのが,車両の後ろ半分はロングシート,前半分はクロスシートなんですね。これだとラッシュ時にも詰め込みが効きそうだし,利用者も選ぶことができるので,合理的な設計に感じました。

 仙台だとクロスシート車とロングシート車を併結している場合が多いけれど,どっちにクロスシートが来るかというのがいまいち分かり辛く,選ぶのは難しいところがあるので。

越後線と白新線・信越本線それぞれ主に2~4両で稀に6両での運用があり。昼間の短距離区間便(内野・豊栄・新津まで)は2両編成が多い印象。

乗車した越後線吉田行の2両編成の車内は,程よい利用率。

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青山駅で下車

 新潟駅から3駅目の青山駅で,昼間の15時頃ですが約20人が下車しました。JRになってから開業した請願駅ながら,多少古びた駅舎です。ホームは1面1線で,南側に駅舎があります。

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運行本数は終日ほぼ双方向毎時3本程度。周りは住宅地に囲まれ利用は旺盛です。

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新潟近郊区間なので,当然ながらスイカ対応の自動改札機が設置されています。

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この駅から,南に徒歩5分程度の場所に,BRTの乗り継ぎターミナルがあるイオン青山店があるなど,公共交通の利便性が高いエリアになっています。

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2022年9月 4日 (日)

久々の新潟 その(5)新潟日報メディアシップ展望台より

新潟シリーズはまだ続きます。

 以前記事にした,新潟都心部随一の商業集積である万代シテイの交差点向かいに建つ,地元紙新潟日報の本社ビル兼複合施設である,「新潟日報メディアシップ」。開業した2013年から約10年を迎えます。

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 宮城(仙台)で例えると,地元紙河北新報の本社兼複合商業施設ということになります。

 実際は河北新報の本社は単独社屋で再開発の予定もありませんし,地元バス会社の宮城交通も虎の子の車庫の土地は赤字補填でマンション用地に売却したり(北仙台ターミナル・長町ターミナル)と,置かれている状況は異なるにしても,新潟は,地元バス会社の新潟交通が万代シテイを運営していたり,地元企業がまちづくりに積極的に関わっているように思えます。

 地上20階,高さ105mと,仙台駅前では,アエルの交差点向かいに建つアジュール仙台位の規模感です。

 「メディアシップ」という名前の通り,建物の曲線が帆を描いており,絵になるデザインのビルです。

フロア構成

 低層部に各種サービス施設,高層階にオフィスという構成。最上階は無料の展望スペースです。

新潟では,近隣の朱鷺メッセのホテル日航最上階にも無料展望スペースがありますが,ともに海を眺めることができて,解放感があります。

1~2階   イベント広場,新潟日報ホール,飲食店

3~4階   クリニック・健康・ライフスタイルショップ

5階     記念館(新潟文化の記憶館 等)

6階     貸セミナールーム

7階     カルチャースクール

8~13階  貸オフィス

14~18階 新潟日報オフィス

19階    飲食店(叙々苑 等)

20階    展望フロア

展望フロアからの眺め

 展望フロアは,年配の方を含めた家族連れを中心に,そこそこにぎわっていました。

 写真は東側朱鷺メッセ方面です。当日は本当に暑い日で,気持ち良い青空でした。

日航ホテルは本当に折れそうなほどスレンダーなビルですね。朱鷺メッセは新潟県と民間が協力して約20年前に再開発事業で完成した施設群で,完成したころに佐渡汽船に乗る時に通ったなぁと。15年前に訪問した時には展望台に登り,眺めに感動した記憶があります。

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信濃川西側の古町地区方面です。川幅が広い信濃川が「古町」と「万代・新潟駅前」を二分していることは,街づくりを阻害する面もありながらも,都市のど真ん中に親水空間が存在することは,間違いなく都市としての誇るべき個性に感じます。

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 南側は,鳥屋野潟の先に,J2のライバルアルビレックス新潟のホームである「デンカビックスワンスタジアム」と隣の野球場「ハードオフエコスタ」が見えます。

訪問した7月の時期には首位を争っていた相手ですが,ベガルタは自滅の4連敗で順位を離され,J1自動昇格は絶望の位置になってしまいました。10月に残されたビックスワンでの直接対決が決戦とはなくなってしまい,本当に虚しい気持ちになります。

 しかしながら,都心部からも駅からも離れたこの位置に,高速道路や新潟バイパスからのアクセスを優先し巨大なスタジアム2つを並べて整備するという姿勢が新潟らしいというか。

 スタジアムは仙台の方がともに駅近で断然立地条件が良い(某宮スタは無視)反面,仙台のコンベンション施設は「夢メッセ(県)」と「国際センター(市)」「ウエスティンホテル(民間)」に中途半端に分かれており,上述のように新潟の方が立地条件も機能も優れているなど,両都市にそれぞれ違いが大きいところが面白味があります。

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ビルから見下ろす光景

 南東側の足元ですが,存在感のあるANAクラウンプラザ新潟をはじめとした中層ビルが立ち並ぶ一方,都心部にしては広大な平面駐車場も目立ちます。その先は,低層の街並みに変わります。

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西側の足元は,万代シテイ方面で,左は伊勢丹,右はビルボードプレイスです。2階レベルのデッキを通じて相互に連絡されているのが分かります。

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南側のJR新潟駅方面です。駅前に続く東大通が屈曲した部分に巨大なアパホテル&リゾート(新潟駅前大通)が立地しています。その付近にタワークレーンが見え,建設中のビルが集まっているようですね。

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 この後は,6月に駅の高架化がほぼ完成供用したばかりの新潟駅に向かいました。次回は新潟駅レポです。

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2022年8月27日 (土)

久々の新潟 その(4)仙台の都心部の商業集積について考えさせられた

さて,ちょっと空きましたが,新潟編の続きとしながらも,万代シテイの目の当たりにして,仙台の都心部の商業について考える良い機会になりました。

久々に新潟へ その(3)驚異の商業集積 万代シテイ

 仙台の都心部全体で考えれば,仙台の方が出店しているテナントの量・質ともに高いはずなのに,最近街中に休日に行こうとすると,東口ヨドバシからエスパル,ロフト,せいぜいパルコまで回って疲れてしまい,アーケードまで行かず帰ることが多いです。

 気候が良い時期の平日は,勾当台公園付近から一番町四丁目商店街からアーケードをぶらぶらして仙台駅から帰ることがあるので使い分けしている面もありますが。

 アーケードは横につながるSCではあるものの,アーケード沿いの店舗もドラッグストアやコンビニ,カフェなど均一化しており,大型店も軒並み老朽化し,魅力が薄れてきています。

 建ち並ぶ大型店についても,軒並み建物が1975年よりも古い,築50年近いビルが当たり前のように残っています。

 三越はともかく,大町一帯の再開発の核として建替えが検討されている藤崎,そしてイオングループが半ば放置状態で運営しているフォーラス仙台店とイオン仙台店(旧ダイエー)と,アーケード沿いの大型店には正直最近行くことが少なくなっています。

イオン仙台店が入居する読売仙台ビルは大規模再開発構想が動いているようなので,期待したいところ。写真はダイエーからイオンに変わった6年前のもの。イオンになってからブックオフやセリア,マブチなど大型テナントを入れている上層階はともかく,中層階の放置ぶりは何とも言えない気持ちになります。

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都心部への大型SCの必要性

 仙台駅前だけでも移動距離が長く,効率的に回れないと感じていました。

 さくら野倒産後は仙台駅前から百貨店がなくなり,(藤崎と三越は一番町にあることから)仙台駅前だけでは用が済まないという方もいるでしょう(自分はめったに行かないですが)。

 この新潟の万代シティの利便性を目の当たりにすると,都心部で一か所で買い回りができる大型SCの有難みを感じます。

 新潟は駅前が商業機能貧弱で,旧来の都心部古町が極端に衰退し,その間に整備された大型商業施設が都市の中心になったという多少特殊な例ですが,他の政令指定都市のうち,例えば札幌は,JR札幌駅前の大丸(百貨店)・ステラプレイス(専門店街)・エスタ(旧そごうから転換した専門店ビル)+大規模地下街(paseo,APIA)で,駅前だけで効率的に買い物が済むことを3年前に訪れた際に実感しました。

 現在は,2030年度目標の北海道新幹線札幌延伸に向けた駅や商業施設の大規模再整備のため,地下街paseoが9月末で閉鎖予定だったり,今後老朽化したエスタの閉鎖と跡地へ200m超の超高層ビルの建設が計画されており,更にパワーアップすることになっています。

 さらに,駅正面の旧西武五番館跡地はヨドバシカメラが取得しながら,仙台と同様?長年更地状態になっていましたが,ここにも,JRタワー2と競い合うような規模の超高層ビルが計画されているなど,遅く訪れる新幹線開業を見越した都市再開発がものすごいことに。

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 東京や大阪の都心部の駅は駅ビルやSCが周辺に林立しているのは当然として,名古屋や福岡(博多駅)も,JRの中心駅に巨大な駅ビルSCと地下街があり,概ねその駅周辺で用が済みます。

 広島駅周辺もこれまでは都心部の紙屋町・八丁堀と比べ,圧倒的に商業機能が弱かったのが,先行した駅の再整備と現在進む駅ビルの建替えに併せ,駅ビルとしては仙台よりも巨大な商業機能が2025年に整備される予定です。モノレールでは小倉駅ビル乗り入れの事例がありますが,路面電車が駅ビル2階に乗り入れるという,象徴的な空間が形成されます(完成予想パースはJR西日本HPより引用)。
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仙台駅前の現状

 家族連れが効率的に買い物などを楽しむ場所として,仙台は都心部が以前より選ばれなくなっており,郊外のモールに吸い取られている面がありますが,新潟ではその郊外の大型モールをも凌駕する都心部の疑似巨大SCの万代シテイが存在感を発揮しています。

 家族連れでの買い物において求められるのは,雨や雪の日でも猛暑の日でも,天気を気にすることなくスムーズに移動できること。
 仙台駅前では,基本的にペデストリアンデッキレベルの移動となりますが,基本的に天候の影響を受けること,旧さくら野前とパルコ・AER方面がつながっていないなど,結構移動に手間がかかります。

 地下レベルのネットワークは,JR仙台駅,地下鉄仙台駅の2路線とJR仙石線のあおば通駅を中心に,充実しているように見えますが,地下街を介して相互の商業施設をつなげる機能がなく単なる地下通路になっていること,パルコとパルコ2,ドン・キホーテ仙台西口店をはじめとして,近年商業施設の地下フロアへの接続が行われなくなったため,一旦地上に出なければという状態が多く,ちょっと使いづらい。

仙台駅東口に誕生する巨大疑似SC

 仙台では,駅ビル再開発が縮小され,現在の「オフィス+ホテル+エスパルの拡張」 という構成となり,あの吹き抜け空間が誕生したのは感動的でしたが,せっかくのチャンスを逃した感があります。

 その点は残念でしたが,まずは仙台駅東口から生まれ変わるチャンスであり,現在建設中で来年春に竣工予定のヨドバシカメラを核店舗としたリンクス仙台のオープンで,エスパル東館とほぼつながる大規模商業施設が誕生し,さらに現在の第2ビルに入っているヨドバシカメラ仮店舗の跡の1.2万平米に入る専門店にも期待できるので,エスパル本館からヨドバシ第2ビルまでの連続する商業施設で7~8万平米規模の商業床面積の集積となり,基本的に天候の影響をそれほど受けずに移動できる快適な空間になります。(上の写真は8月上旬,下は8月下旬のもの)。

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仙台駅西口駅舎の2階レベルを経由すれば,パルコやアエルまでもほぼ天候を気にせずに行くことができることに。

仙台駅西口(地下鉄仙台駅周辺)での動き

一方,地下鉄仙台駅コンコースから接続するロフト・イービーンズ,1階レベルになるけれど目の前から入れるパルコ2などとはJR仙台駅からペデストリアンデッキを経由しての移動が必要で,現状では,JR仙台駅直結の商業施設群よりも小さいまとまりですが,ドン・キホーテグループ(PPIH)が進めるさくら野百貨店跡地の再開発とオリックスグループが進めるEDEN暫定利用後の再開発計画次第では,地下鉄仙台駅に接続する側のこちらも化けることになりそう。

 残念ながら,オリックスの再開発はロフトやヒューモスという他地権者の協力が得られずに,街区全体ではなく単独再開発になるようで,まだ詳細は明らかになっていませんが,向かい側のPPIHの超高層ビル再開発に入る2万平米程度の商業機能と広場化が図られる青葉通を挟んで連携することができるので,この調整は仙台市にしっかりやって欲しいところ。

「青葉通広場化」今秋にも歩道拡張実験(2022/1/12)

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか?(2020/1/19)

 現在進められているヨドバシ仙台第一ビルの再開発,ドン・キホーテグループが進めるさくら野跡地再開発,オリックスグループが進めるEDEN跡地再開発により,仙台駅前の商業機能が更新・拡充されること,また,藤崎を中心とする大町アーケード沿いの巨大再開発構想などが進めば,都心部でも一か所で楽しめる疑似SCのような機能が誕生し,郊外のモール群と,良い意味で切磋琢磨できるようになると思うので,仙台都心再構築プロジェクトでの再開発計画の進展を祈りたいと思います。

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2022年8月 8日 (月)

久々に新潟へ その(3)驚異の商業集積 万代シテイ

  
 万代シテイ には15年ぶりの訪問でしたが,レインボータワーの撤去とラブラ2以外は建物群としての大きな変化はないように思えましたが,相変わらずの圧倒される商業集積でした。

久々に新潟へ その(1)

久々に新潟へ その(2)BRT初乗車

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これは,旧ダイエーを三井不動産がリーシングしたラブラ万代で,前回訪問時にもありました。

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新潟交通のバスセンターの屋上は広大な広場として活用されています。

奥には今や新潟市唯一の百貨店となった新潟伊勢丹が。

 古町では,大和新潟店に続き,新潟三越も閉店しましたが,特に三越伊勢丹グループで新潟市中心部に2店舗を運営する余力はなかったのでしょう。優勢だった伊勢丹に一本化したということか。

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これは,向かい側の新潟日報メディアシップビルから。

手前中央から奥に,ラブラ万代,バスセンター,新潟伊勢丹の順番。

左側は,ラブラ2と奥に万代シルバーホテル。

ほか,伊勢丹の右側に接続して,若者向けファッションビルのビルボードプレイスとその2号館(BP2)が。上部には巨大な立体駐車場併設で,バスセンターながらも当然車社会の新潟に適応した全方位型の商業施設群です。

これらの商業施設群が2階レベルのペデストリアンデッキで相互に接続され,ストレスなく移動することができます。

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 万代シテイのマップですが,碁盤の目の区画に商業施設が集積し,新潟駅に続く街路では一部並木道に路面店を展開する一角もあるなど,どこかの某巨大モールのように建物内に囲い込むことなく,周辺と連携する形での展開は,地元最大手のバス会社が運営する商業施設として流石と思いました。当日はデッキを渡る多少の時間も体に堪える本当に暑い日で,同じように冬の寒さを考えるとマイナスポイントではありながらも,でも街区で各商業施設が分かれていることで,それぞれに色を付けやすく,また目的地としても分かりやすさを感じました。

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あらゆる大型専門店の集積,ラブラ万代&ラブラ2

 三井不動産リーシングということで,長町のララガーデンと似たような店舗も入っていますが,地下にイオンのスーパーが入っているのは,もともとの建物がイオングループに入った旧ダイエーという関係もあるのかなと。このバランスの良い商業施設群として,やはり食品スーパーは必要。

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新しくオープンしたラブラ2とは専門店ビル同士2階のデッキで連結しています。

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 中に入って気づいたのは,それぞれのテナントとして入っている専門店の店舗面積の大きさと品ぞろえの充実さ。

 ラブラ万代 フロアガイド

上階の2フロアに入っている「紀伊国屋書店」,「ロフト」がそれぞれ反対側の壁が見えない位広いワンフロアを全部使っていて,さらにかなりの集客を誇っていたこと。それぞれその下のフロアには「ユニクロ」と「GU」が隣り合わせで,ほぼワンフロアを使用するなど,集客力のある専門店をシャワー効果を見越した上階に配置。

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 ラブラ万代1階の「GAP」に加え,ラブラ2には「H&M」「ZARA」が出店するなど,ファストファッションの4大ブランドが全て集まっているのは,利用者側としても買い回りに効率が良く,店舗側にとっても競合以上に相乗効果が発揮できるテナント集積です。

 紀伊国屋書店は明らかに長町モールの店舗よりも広く,アエルの丸善よりも大きいのではと。

またロフトも多層階の大型店である仙台店よりは小さいにしても,エスパル東館のワンフロアに展開する東急ハンズ仙台店よりも広く感じる奥行であるなど,中々侮れない店舗集積でした。

 また,NGT48の劇場もラブラ2上階に入っているようでした。

ビルボードプレイス&BP2

 ファッションビルとして,SHIPS,ユナイテッドアローズをはじめとしたテナントが集積しているほか,BP2にはシネコンのTジョイ新潟万代,FM新潟のサテライトスタジオ,新潟マンガ・アニメ情報館というエンターテイメント系の施設も入居しています。

 このアニメ情報館では,今仙台駅東口の福祉大ビルで開催されている「東京リベンジャーズ展」が一足早く開催されており,かなりの行列ができていました。

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万代シルバーホテルビル

 もともと低層階には新潟三越が運営する「新潟アルタ」が数年前まで入っていたようですが,現在は巨大なフードコートに。アルタはビルボードプレイスとラブラの専門店ビルとの差別化が難しかったのかなと推測しますが,結果的には各商業施設の役割が整理されて分かりやすくなったように感じます。

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バスセンタービル

 高速バスターミナルと近郊向けのバスターミナルが集まっていますが,高速バス部分は運休便が多くちょっと寂しい状況。

とはいえ,名物?のカレーの一角など,かなりの混雑ぶり。猛暑の日で熱気とバスの排ガスが混ざり合った独特の空間にて,家族連れでテーブルにそして地べたに座りながら皆で熱々のカレーを掻き込んでいる姿には衝撃を感じました。新潟のソウルフードとは聞いていましたが,これほど愛されているものとは。

 ただ,体験してみようと思いながら,30度を超える日で暑さに参り涼しいところで食べたかったため,別のソウルフードと聞いていた「イタリアン」を食しました。普通のだとつまらないので,ホワイトイタリアンというものを。ホワイトソースと太目の麺との絡み具合が絶妙で,モヤシがはいっていたり何とも不思議な感覚ながら,あっという間に平らげました。大盛にすればよかったと後悔。確か470円でした。
 

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 何だか,普段着で力の抜けた感じの方々が集まる,新潟市のオアシス的な場所なんだなーと。

恐るべし万代シテイ

 新潟の方々にとっては,街のど真ん中にこのような一か所で何でも揃うメガ商業集積があるというのは,やっぱり大きいと感じました。

それに,

 〇車でも,都心部に4千台以上の提携駐車場で,駐車料金無料サービスもあり。

 〇公共交通機関でも,バスターミナル併設で市内各所からのアクセスも良好。JR新潟駅からも徒歩7分と苦にならない距離。

 〇百貨店,専門店ビル,ファッションビル,映画館などのレジャー機能がコンパクトに集まる何でもある安心感。

 〇新潟市の規模だったら出店が難しいようなテナントが,この一帯の集客力を評価し出店している。

 こりゃ,古町が同じ土俵で勝てるわけがない。

 新潟駅前も商業機能が弱く,万代一強かつ一極集中ですが,新潟の都市としては,間違いなくプラスになっています。これがなかったら,郊外型モールに駆逐され,古町を含めた街中自体がさらにさびれてしまっていたはず。

 新興政令市の中では,イオンモールが駅前に出店して四国までも商圏に含んでいる岡山市のように,旧来のアーケード街が劣勢ながらも,中心部の大型店商業集積により,都心部として広範囲な集客を確保している事例ですが,これが政令市になる前の50万都市であった40年前からあるのが凄い。

 ただ,基本的に15年前に来た時と良い意味でも万代シテイ自体は悪い意味でも変わっておらず,施設全体の老朽化は否めませんが,ハードが古びてきても,入居店舗というソフトが充実しており,エリア全体で疑似SCとして機能しており,集客力を保っていることから,テナントの入れ替えもスムーズにいっている印象です。

 万代シテイが集客力を保っている分,古町は大型店の撤退が続いており,割を食っているようですが,郊外にイオンやアピタなどの郊外型店が立地しているのは,新潟市近郊も御多分に漏れず。

 新潟市は郊外型店に対しての規制は行おうとしていないので,今後,イオンがあの無謀な「イオンモール新利府」のような計画を進めないとも限らず,そうなると,万代シテイVS郊外イオンモールのような消耗戦が起こらないことを祈りたいです。

にいがた2km

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 新潟市の都心部の最後の砦の万代シテイ。新潟市が新潟駅から古町までの都心軸を「にいがた2km」として集客力を高めようとしていますが,鶏が先か卵がさきかというように,この2kmを重視するのであれば,都心部の交通軸として単なる従来のバス(BRTは見掛け倒し)ではなく,シンボリックな分かりやすい手段が必要。都市規模から非現実的な地下鉄や新交通は無理といても,まだ視野に入るLRT,BRTの進化系として連接バスの大量投入やバス専用レーンの設置などで,本気でこの都心部に投資を呼び込むという姿勢を市として示さないと,駅の高架化と再整備が進む新潟駅,新潟市民のオアシス万代シテイは良いとしても,古くからの新潟市の中心地古町を含む新潟島の求心力を保つことには繋がらず,どれだけ衰退を抑えるかということになってしまうような気がします。

 新潟市と同じような,超クルマ社会の50万都市宇都宮市で進められているLRTプロジェクトのように,自治体としてクルマ社会からの方向転換をアピールする施策は時代の変化を感じさせるもので,そのくらいのインパクトがないと,新潟2KMは成功しないのではと感じました。

 個人的には,15年越しの万代シテイ記事となりましたが,新潟は仙台が持っていないアピールポイントを持つなど,面白い都市だと思います。

このシリーズはまだ続きます。

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2022年8月 3日 (水)

久々に新潟へ その(2)BRT初乗車

仙台市では,市営地下鉄東西線という新しい基幹公共交通機関が2015年に開業しました。

一方,今回訪問した新潟市でも,2015年9月に従来のバスを発展させた,BRTという将来のLRTなどへの展開も視野に入れた新たな公共交通機関が誕生しています。

新潟のBRT雑感とバス相互の乗り継ぎ(2015/9/14)

 記事を書いてから,7年近く経ちましたが,ようやく初乗車することができました。

イオン青山SCに併設されたバスターミナルから。

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屋根はあるとはいえ,普通のバス停。。。 そして連接バスを期待したけれど,全く普通のバス。運行開始当時で4台しか導入していないのであれば,当たる確率は宝くじの末等当選並みで当然か。

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 連接バスの運行は大分先なので,仕方なく乗り込みながらも残念。

土日は10分おきの運行で時刻表要らずなのは良いところですが,それでも休日昼間の11時台の便で乗客は,座席の半数程度が埋まる位。

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 平日は朝晩を中心に本数が多くなりますが,昼間は完全に10分毎という訳でもなく,ランダムな時間帯も多い。

 土日は,快速が入り多少イレギュラーな時間帯を除き概ね10分間隔と分かりやすいですが,結局普通の50人乗り路線バスに乗せられることを考えると微妙。10分毎に集約するのであれば,連接バスまたは,LRTのようなシンボル性・キャパシティや速達性でアピールできる手段でないと。

 青山以遠の支線からの乗り継ぎ客がいるのであれば,10分おきなのだからもう少し多くの乗客を期待したいところですが,ちょっと拍子抜けでした。ただし,たまたま乗ったバスが快速だったので,多少は速達効果があったかも。とはいえ,万代シテイまで20分ほど(新潟駅までは定刻で26分)。快速では各駅停車と比べて3分短縮されるのみ。各バス停に止まるわずらわしさはないけれど,やっぱり中途半端は否めない。

 なお,白山駅を通過する便だったので,駅前ロータリーに入れずちょっと残念。JR越後線からの乗り継ぎ流動を確認したかったのですが。

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厳しい古町

 バスは,古町を経由。大和跡地でイベントをやっていたようで,降りたい衝動にかられましたが,とにかく暑すぎて,目的地である新潟駅方面まで行くことを考えると,今回はスルーしました。西堀の交差点に集まっていた百貨店の「大和」と「ラフォーレ原宿新潟」に続き「三越」も閉店となり,ヨーカドー丸大以外の大型店が皆無となった古町。残るはアーケードと謎の地下街である西堀ローサのみという状況。西堀ローサは3つの大型店を繋ぐ役割も果たしていたのでしょうが,今後どうするのでしょうか。

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 白山神社近くのアーケード街上古町(通称”カミフル”)では場末の商店街として面白い取り組みをしているのはかつて訪問した時に感じていましたが,やはり,全体として核店舗が失われると見た目としても厳しい印象を感じました。

 専門学校と若者を集めてという方向性はありだとは思いますが,いかんせん購買力がなく,それも近くの万代シティに吸い取られれば厳しいのに変わりはないだろうなぁと感じながら,万代シティでバス(もはやBRTに乗ったという実感はなし)を降りました。

 次は,賑わう万代シティ編です。

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2022年8月 2日 (火)

久々に新潟へ その(1)

 先日,久々に新潟市へ行ってきました。

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 コロナのためほぼ県外に気軽に行けず我慢を続けており,県内に閉じこもっているのは精神衛生上良くないので,落ち着いていたタイミングにて。コロナの第7波が急拡大する直前だったので,タイミング的には良かったですが,また行きづらくなるのかと残念な気持ち。

仙台市の置かれている条件

 仙台もちろん利便性の高い都市ではありますが,県内ではもちろん,東北に目を広げても,観光地としてはいろいろありながら,ダイナミックな動きがある魅力的に感じる都市が近くにないのは退屈に感じることも。

 東京は別格としても,一般的に人口規模から40~50万人というのが街中の賑わいを保つことができる境目かと。

 西日本,例えば広島市であれば,県内に福山市(47万人),隣県に政令市の岡山市(72万人)と倉敷市(48万),西側には新幹線で1時間程度で政令市の福岡市(163万人)や北九州市(93万人)があるなど,都市間競争が激しく安閑としてられない境遇ながらも,気軽に他の中都市以上に行ける環境にあります。

 また,瀬戸内海を渡れば松山市(50万人)も。

 九州内も,福岡市は別格としても,北九州市と熊本市という都心部が集客力を持つ政令市,人口60万人規模の鹿児島市,40万人規模の大分市,長崎市,宮崎市と,佐賀市以外は各県庁所在地にそれなりの存在感があり,都心部がそこそこ元気でバランスが良い配置となっています。

 その点,仙台は札幌と東京に挟まれているといっても,両都市へはかなりの距離。

 特に札幌は700㎞も離れて新幹線も建設中でほぼ飛行機でのアクセスのみ(名古屋―福岡に匹敵する距離)で気軽に行ける距離ではない。

 東北では別格過ぎて,2番手グループが30~35万人規模。他の東北の中都市の福島市,郡山市,青森市,秋田市,山形市など全てイオン等のと郊外型店に蹂躙され,街中に力は残っていない。

 人口は少なくとも街中に魅力を感じる都市は,個人的には盛岡市と八戸市位でしょうか。

 一方,南側の関東に目を向けても,250km圏でLRT開業に向けた駅前や市街地の再整備が進む宇都宮市(52万人),300㎞圏の政令市さいたま市(134万人)がありますが,さいたま市は実質東京と一体であり,直線距離的に一応最も近い政令市は新潟市(78万人)だったりします。

 その新潟市も,東北(仙台)からも北陸(金沢・富山)からも遠く,県内を縦断する距離は九州に匹敵するとか。

 体感的に近い大都市は新幹線で直結するさいたま市と東京というのは,感覚的に仙台と似ているのかもしれません。

近くて遠い新潟

 仙台から新潟へは,距離は一般道113号経由で220㎞(4~5時間),

 東北道から郡山JCT経由で磐越道だと遠回りの260㎞で,一応休憩なしだと3時間程度でアクセスできますが,三角形の2辺を経由するのが何か遠回りで悔しい。高速バスだと4時間以上。

 新幹線だと大宮経由で最速2時間半といいながらも,仙台から静岡に行くのと変わらない時間と運賃がかかるなど,同じ東北電力エリアとはいえ心理的に遠い都市で,なかなか行くことはないながらも,仙台にない個性を持つ興味深い都市でもあります。

 また,仙台空港と新潟空港を1時間で結ぶトキエアの新路線の報道もありましたが,成功するかどうか。

 さて,先日は新潟市近郊にキャンプで宿泊し,その合間で新潟の街中へ寄りました。

 新潟市には,ピンポイントでサッカーとか,仕事の視察とかで5年に1度位は訪れていたけれど,自由に街中を回るのは15年ぶりだったり。

前回も,他都市訪問ということで,記事にしていました。

仙台と新潟(道路編)(2006/12/13)

仙台と新潟(公共交通機関)(2006/12/16)

たしか,当時(商業編)を書いていたら,PCが固まり長文が消えてしまい続きを書くのをあきらめた覚えがあります。前回は中途半端になったので,その補足を兼ねて今回改めて記事にします。

 

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2022年1月12日 (水)

「青葉通広場化」今秋にも歩道拡張実験

 約2年前に記事にしていた,仙台駅前「青葉通」の広場化構想。

過去記事

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか?(2020/1/19)

 期待と課題について,詳しくは前回の記事参照ですが,「さくら野跡のドン・キホーテグループ再開発計画地」と,「オリックス不動産が保有するEDENや旧GSビル敷地」という,仙台駅前に位置する2大再開発候補地に挟まれる青葉通を広場化するという野心的な構想であります。

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 ただし,仙台駅西口広場に直結するメイン動線であり,特に仙台駅西口エスパル前に整備した路線バス降車場への動線をぶった切る形になるため,完全にクルマを排除する場合大きな障害となります。

 よって,過去記事では,真ん中にバスなどに限り通すトランジットモールを解決策として取り上げていましたが,今秋実施される社会実験では,やはりこの方向で検討しているようです。

仙台駅前「青葉通広場化」構想 歩道拡張、秋にも実験

 仙台市はJR仙台駅西口(青葉区)の青葉通を一部広場化する構想の実現に向け、秋にも実際に歩道を拡張する社会実験を実施する。広場化すれば「東北の玄関口」に広大な憩いの空間が誕生するが、仙台駅に直結する道路をふさぐことになり、交通への影響が懸念される。社会実験を通じて課題を洗い出し、将来の具体的な姿を描く

「南北両側の歩道拡張」か「南側3車線広場化」

 広場化の対象は駅前通交差点-愛宕上杉通交差点間の約150メートル区間で、市が検討中の社会実験パターンはイラストの通り。

 片側4車線のうち ①南北2車線ずつ歩道化する「両側歩道拡張パターン」 南側3車線と北側2車線(一部は1車線)を歩道化する「南側3車線広場化パターン」の2案が浮上する。いずれも車両の通行はバスやタクシーに限り、一般車は通れないようにする。

 両側歩道拡張パターンは現在ある高速バス乗り場、タクシー乗り場を前方に移動させるだけで、利用者の混乱が少ないことがメリット。南側広場化パターンは南側の高速バス、タクシー乗り場を北側に集約するため、運行ルートの変更が必要になるものの、南側の歩道を広く利活用できる。

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 市の2017年調査によると、広場化の対象区間を平日午前7時~午後7時の12時間に通過する自動車は約1万3000台だった。

 21年度の交通量シミュレーションによると、いずれの社会実験パターンの場合も、同区間が最も混雑する午前8時ごろに愛宕上杉通交差点以西の青葉通、アエル前の駅前通で100台以上が減少する一方、定禅寺通や広瀬通の一部、ロフト前の駅前通で50~200台程度増加するとみられる。

 市は今後、対象区間の沿道地権者や交通事業者らとつくる「青葉通駅前エリアのあり方検討協議会」で、2パターンの一方を試行するか、両方を試行するか検討。拡張した歩道の利活用策も含めて社会実験の概要を固め、秋の実施を目指す。

 市都心まちづくり課の馬場泰通(ひろみち)課長は「広場化の在り方や交通への影響を考えるきっかけにしたい。市民の理解と協力を得て、進められればいい」と話した。(河北新報1/6朝刊より引用)

 

 検討協議会では秋の実施を目指し,試行方法は2つの案から今後検討するとのことですが,バスとタクシーをただし交通への影響を考慮し,合計4車線程度は車道として残すようです。

 そうすると中央分離帯を除き,車道として約20m程度の幅で残り,社会実験なのでやむを得ないにしても,南北に分割される広場としての一体感は大分薄れます。

ペデストリアンデッキの拡張ではダメ?

 地表レベルでの広場化構想では,バスやタクシーなどの交通に支障が出ることが必然です。

 それを解決するためのトランジットモール化にしても,両側で4車線をふさいでしまっては,広場化といっても中途半端になりそう。

 そもそも,仙台駅西口は,駅舎も周辺の商業施設も2階レベルでのペデストリアンデッキが張り巡らされており,この青葉通広場化構想地の駅側1/3~半分だけでも2階レベルのデッキで広場化し,両側の再開発ビルと一体化するというのはどうか。

 また,かつトランジットモールを導入し一部広場化した地表部分と2階部分を幅の広い階段で結ぶという選択肢もあるのではと。

 完全に2階部分を広場化するにはデッキの建設費も膨大になり,また1階部分が暗くなってしまうのは適切ではない。

再開発の続報が待ち遠しい

 さくら野跡地はドン・キホーテを中心とするのPPIHグループが再開発を手掛けることとなっており,その向かい側もオリックス不動産が再開発を計画していながらも,コロナ禍ということもあるのか,最近新たな情報はありません。

 さくら野跡地の開発情報が出たのが令和2年の3月で,もう2年程度は経過しつつあります。

 仙台市の都心再構築プロジェクトの話が出たのが令和元年夏ですが,このプロジェクトのもとに具体的な計画が策定され,着工にこぎつけたのは,NTT東日本の仙台中央ビルのみ。

 建て替え促進は約5年間の時限的な政策であり,もうすでに約半分の期間が経過しつつありながら,この状況はまずいのでは。コロナを言い訳にするにしても,同種のプロジェクトで先行する福岡は競うようにプロジェクトが進んでいるのに。

 まぁ,オフィスについてはテレワークの進展での需要減退,ホテルもインバウンド・旅行需要や出張需要が不透明になっている現在ですが,そろそろポストコロナに向けた計画が発表されるものと期待しています。

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2021年12月27日 (月)

22年春JRダイヤ改正発表 その2〜仙石線昼間20分間隔へ

 先週の続きです。来春のJR東日本仙台支社のダイヤ改正において、最も驚きを以って伝えられたのがこの仙石線の白紙改正。

 東北新幹線の一部臨時列車化はある程度事前に予測されていましたが、仙石線の改正内容には驚きました。

 ただし、この内容を見る限りでは、今般の利用者減に合わせての効率化を図りながらも、非常にメリハリを意識した改正内容であり、今後の改善に向けた課題はあれども、やむを得ないと感じました。

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昼間は松島海岸まで20分間隔化

 今回の改正は減便はあれども、増発は考えられない雰囲気の中、何と松島海岸駅まで昼間20分間隔化が図られます。

 仙台駅発は09分、29分、49分発で非常にわかりやすく、観光客にとっては利用しやすいダイヤになります。

 今秋に新駅舎が完成し、観光客誘致に力をいれるタイミングでのこの増発。仙石東北ライン開業後は、仙台駅からの松島海岸経由快速がなくなったため、所要時間が約30分から約40分となり、不便になった印象があったところでしたが、仙台駅から向かう場合も、仙台駅に戻る場合も20分待てば乗れるという安心感があれば、乗る前の買い物や食事も焦らずに済ませることができ、特に松島海岸駅周辺の飲食店などにも好影響が。

 コロナ禍で集客に苦しんだ松島観光業界ですが、ようやくコロナ前の7割程度にまで戻ってきた状況であり、反転攻勢をかけるにあたり、強力な援軍となります。

多賀城以西も昼間減便へ

 ただし、運転上の区切りである東塩釜駅止まりの1本が松島海岸に延長される一方、多賀城止まりが多少減便され、昼間は毎時3本の時間帯が誕生します(11・13時台)。

 その他の時間帯(10・12・14時台),は、多賀城始発着便を加え多賀城以西従来どおり毎時4本になりますが、基本は20分間隔で、不等間隔にはなれど10or20分間隔なので,以前の15分間隔とそれほど変わらない。

 それに,15分間隔だったのは下りのみで,上りはもともと10~20分間隔だったのが,来春の改正で,上り下りともほぼ約10or20分間隔になります。

 よって,体感的にはそれほど変わらず,きれいに20分間隔で覚えやすいというメリットもあるので、分かりやすさを重視して、近距離を犠牲にしながら、その分を松島観光客の利便性を高め、松島海岸駅まで基本20分間隔での運行ということは理解できます。

 とはいえ、1時間に1本でも十分な利府町の陸前浜田駅と、仙台駅近くの駅間の短いバス代わりに使われている10〜12分間隔が望ましいような榴ヶ岡〜小鶴新田が、同じ20分間隔が基本ということについては違和感が。

 故障が頻発している現在の205系の運用数を減らし、省力化を図る一時的な措置の可能性もあり、この形が最終形ではないのではと。昼間の仙台近郊区間の混雑具合を観察し、噂されている新型電車E131系への置き換えに併せ、今後の展開を検討していくのかと思っています。

石巻への各駅停車が昼間2時間おきへ

 仙石東北ライン開業後、石巻方面への快速が東北本線経由に移り、全線仙石線経由での石巻行は所要時間が増え、各駅停車で90分かかる列車も現れました。とはいえ、従来からの沿線としての繋がりが大きく、毎時1本の石巻発着全線各駅停車は減らせなかったところ、とうとうメスを入れてきた感が。

 仙石東北ライン開業時にも予想していた内容でしたが、多賀城や本塩釜から石巻方面は高城町駅で仙石東北ライン快速に接続すれば良いし、手樽や陸前富山などの一日の乗客数が2桁の駅をはじめ、聖域にはできない状況に。

 震災後に復旧した仙石線、常磐線、石巻線いずれも、全線復旧時には、震災前の普通列車の本数は確保しましたが、令和3年春のダイヤ改正で、常磐線は昼間の本数を毎時1本化し、2〜3往復程度の減便を図りました。それに続き、仙石線でも昼間の各駅停車から減便を図ることに。

 この区間も、色々と課題は残り、住宅地の高台移転に併せて復旧させた東名駅、同様に周辺に集団移転地や災害公営住宅が立地する東矢本駅、石巻あゆみ野駅など、利便性を確保しなければならない快速通過駅に影響が大きいため、この形が最終形ではなく、「仙石東北ラインの矢本以遠各駅停車化」「新型電車E131系導入に併せ、石巻方は2両編成での運行」など、極端に利便性を落とさない形での折衷案を探っていくものと。

 そう考えると、野蒜付近の移設に併せて、野蒜駅と東名駅の前向きな駅統合に踏み切れなかったことが悔やまれます。移設により距離が短縮になったことから、移転地の中央部に地区を代表する駅を設置するべきだったかと。

 集団移転住宅地のうち、駅勢圏の狭い野蒜駅が快速停車駅となり、駅勢圏の広い東名が各駅停車のみという矛盾もあり、東名駅の利便性は簡単に落とせない。せめて、野蒜駅の駅勢圏のほうが広ければ良かったのですが。実際は、東名駅が近くとも、野蒜駅に車送迎で快速利用というケースも多いでしょうし。

土休日ダイヤの導入

 前回改正から,朝のみ土休日運休列車を導入していましたが,朝夕を中心に根本的に土休日ダイヤを導入してきました。

 一部列車が土休日運休だと,運休列車の前後が多少間隔が空くため,ほぼ等間隔で使いやすくなります。

 朝は7時台は仙台駅時点上りで平日比▲2本/時 ,8時台は平日比▲1本/時,9時台は何と平日比▲3本/時です。

 夕方の下りは,平日比で▲1本/時 程度 の減便となります。

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 気になるのは,宮城野原駅でのプロ野球観客輸送ですが,ナイター時間帯は試合開始前で多少土休日の減便の影響はありますが,試合終了後の21時台は時間4本で平日も土休日も変わりがありません。まぁ,コロナの影響が過ぎて人数制限が解除されても,もとのように満員の観客で試合できるようになるかは不透明なところ。

JR東日本の狙い

 今回の改正内容としては、多賀城以西の昼間の利便性低下は、今後リカバリーがされると思っていますが,JR東日本として,20分間隔というのは郊外輸送区間での最適解と思っているのではと。

 今回の改正で,首都圏でも常磐線取手駅以北の中電区間が特別快速▲1本減便で昼間毎時3本になります。川越線,相模線は従来から昼間毎時3本,新潟近郊でも信越本線,白新線,越後線は長年昼間毎時3本(約20分間隔)を守っています。

 仙台近郊でも,東北本線の北方面の毎時3本が崩れたのは残念ですが,仙山線は単線での線路容量限界があれども昼間はほぼ毎時3本で,今回アクセス線が完全に昼間毎時3本化(20分毎)されるなど,30分間隔だと気軽に乗れないローカル線になってしまうところ,都市郊外の利用では毎時3本(20分間隔)はギリギリのところなのかと。

 次回は, 東北本線(仙台以南)との比較を含めて,もうちょっと分析してみようかと思います。

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2021年10月24日 (日)

常磐線ひたちで仙台へ (その2 水戸駅周辺レポ)

 特急ひたちの乗車記その2ですが,乗車予定のひたち13号が約1時間遅れで到着する見込みだったため,久々に水戸駅の外に降り立ちました。

南口は異次元空間!

 正直南口には降りたことはありませんでしたが,かつての仙台駅東口のように,自由通路の先に閑散とした空間が広がっている場所という認識でした。ここは貨物ヤード跡地で,UR(都市再生機構)により,区画整理が実施されたという記憶はうっすらとありました。

 ちょっと調べてみたら,貨物ヤード跡地を中心とした「水戸駅南口地区土地区画整理事業(11.2ha)」が,平成11年度から19年度にかけて施行されたようです。URが施行した貨物ヤード跡地の再開発は,仙台のあすと長町やさいたま新都心も同様ですが,水戸駅南口の事業は小規模ながら中心駅に隣接しているという好立地条件のものでした。

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 南口に降り立つと,広がりのあるペデストリアンデッキが!仙台駅西口よりは当然小さいけれど,泉中央駅程度の広がりはあり,仙台駅東口よりは立派。

 ペデストリアンデッキを取り囲むように,ビックカメラが核店舗として入居する駅ビル「excel南」,イオングループのファッションビルOPA,シネコン,ホテルなどが立地しています。ケーズデンキの本社も。正直裏口にこのような空間が広がっているとは認識しておらず,本当に驚きました。

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 水戸を含む茨城県は,超クルマ社会で,近年に駅周辺に商業施設が新規立地しているとは意外でしたが,駐車場も確保し,駅利用者とクルマ利用者を両方ターゲットにしています。

 水戸駅は乗降客数がコロナ前で約6万人程度(コロナの影響を受けたR2年度は▲25%)を数え,新幹線がないのにも関わらず,健闘していました。都心までひたちやときわが30分に1本,1時間強で結び高速バスと比較し時間的な強みがあることと,水戸市の人口は20万人台とはいえ,周辺に日立市,ひたちなか市,などの10万人台の都市が複数存在し,茨城県の県庁所在地として,学生の通学はもちろん,日立製作所を中心とする通勤・出張需要も大きいようです。

 とはいえ,水戸駅から南に2駅の内原駅付近には,巨大なイオンモール水戸内原(総賃貸面積8万平米,駐車場4500台)が立地し,電車利用の中高生も吸引している様子で,ロードサイド店も御多分にもれず発達し,水戸駅付近の商業施設は総じて苦戦気味のようです。

OPAは旧ヤマダLABI

 そういえば,かつてヤマダ電機がK’sデンキのおひざ元に喧嘩を売るかのように都市型店舗LABIを水戸駅南口に出店したという話を思い出しました。とうに撤退したとも聞いていましたが,ビックカメラが駅ビルに入っていたり,その関係性が良く分かっていませんでした。

 すると,駅南にそびえる曲線状の巨大な建物のOPAが旧ヤマダLABIだったことが判明。仙台のLABIは旧十字屋の居抜き出店でビルはボロボロですが,水戸のLABIは2008年に当時の新築商業ビルにテナント入居と,かなり力が入っていたことが伺えます。

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 結果的に,当初から地元茨城で圧倒的なケーズデンキに対し苦戦し,さらに隣接の駅ビルにビックカメラが出店し,とどめを刺され2015年に撤退した模様。その後イオン系のOPAが出店しており,中に入ってみましたが,びっくりしたのが建物の奥行きの無さ。地上12階で駅前広場から見るとかなりの威容を誇っていますが,ハリボテのようなビルで,やたらと多層階の作り。ターゲットはやはり若者で,ファッション,雑貨,飲食などで構成されていながらも,ゲーセン,ガチャガチャショップなどでスペースを埋めているフロアもあり,正直厳しいなぁと。

 LABI時代は,3~7階を売り場にしていたとのことですが,ワンフロアが狭くやたら上下移動が多いのはやっぱり使いづらかったのでしょう。

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充実した駅ビル「excel」「excel南」

 一方,JR系の両駅ビル,北口と南口にそれぞれ分かれていますが,こちらは駅南北自由通路直結ということもあり,総じてテナントの質も保っており,コロナ禍でも比較的賑わっていました。自由通路自体も幅が狭いながらも,多くの歩行者が行きかっていました。

 こちらは,改札口目の前の本館。ファッション,書店,飲食など,バランス良く配置されていました。何といっても雰囲気が良い。

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こちらは,後から出来た南館

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3階から6階が商業フロアで,ビックカメラは4~5階。ワンフロアあたりの面積が比較的広く,買い物しやすい印象でした。それなりにお客さんはいた印象です。まぁ,駅前のヤマダLABIにはわざわざ行かないけど,ビックカメラには行くというのは,仙台駅東のヨドバシの強さに通じるものがあるかも。やっぱり駅前型のノウハウがあるカメラ系の家電専門店は強い。

 なお,1~2階は駐車場というのが,車社会を表していますね。

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自由通路に面する3階はお土産や食品などの王道フロア。4階にはラーメン店が集まる一角も。

寂しい北口

 北口にも当然行ってみました。

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 こちらもペデストリアンデッキが整備され風格があるメイン口ではありますが,駅前の再開発ビルのマイムに入居していた丸井が2018年に撤退し,まだ比較的新しいのに,コワーキングスペースの垂れ幕が最も目立ち,今もがら明き状態だったのが切ない。

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 北口には,駅ビルのexcelの他には目立った商業施設はありません。ホテルはJR系のメッツを含め点在していますが。

 今回は行けませんでしたが,駅からちょっと離れた国道51号沿いには,茨城県唯一のデパート京成百貨店があり,そちらは再開発ビルに入居し売り場面積34,000平米と地方都市にしては十分な売り場面積。仙台の藤崎や三越と同規模。。茨城県自体は首都圏に位置しているため1~3次産業がバランスよく発展しており裕福な県で購買力自体は高いということから,地元唯一のデパートが吸い上げる需要も残っているのでしょう。

感想

 水戸駅周辺を1時間弱でまわってみましたが,やはり県庁を郊外に移転させることを平気でやるような超クルマ社会の茨城県。基本的に郊外型店舗に押され水戸駅前は苦戦していながらも,南口は新都心としてクルマ客も行きやすい作りにして,何とか生き残っている印象でした。一方北口は車社会対応ではなく厳しいですね。

 水戸駅のコロナ前乗降客6万人というのは,仮に東北地方にあれば仙台駅に次いで2番目となり(福島駅や郡山駅よりも多い),泉中央駅がコロナ前で乗降客が5万人超ということを考えると,それなりの拠点性を持っていることが分かります。

 さて,アクシデントはありましたが,ようやく念願のひたちに乗車です。次回に続きます。

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