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他都市比較

2020年3月29日 (日)

苦境の仙台空港 商業機能増設に着手

 新型コロナウイルスが全世界的に蔓延し,日本では北海道や愛知県,関西に続き,大本命の東京圏での感染急拡大により,一気に危機感が高まっている今週の動き。

 この宮城県では,木曜日に2例目の感染者が確認されました。

 基本的に東北各県ではインバウンドの少なさが幸いしたのか,感染者数がほぼ皆無で推移してきたものの,「貰い事故」のように,クルーズ船乗客(宮城・秋田),海外旅行帰り(青森),東京や北海道からの感染疑い者の無理な移動(青森や秋田。宮城の事例は東京の感染確認者との接触感染)で徐々に感染者が確認されており,隠れ感染者も入ってきている危惧を感じます。今,感染者が発見されていない岩手や山形も,他県と同様に貰い事故での感染が確認されるのも時間の問題でしょう。

 感染が急拡大している東京からの地方への感染拡大を止めるための措置が必要なんでしょうが,新幹線などはガラガラのままの通常運行を強いられており,そもそもクルマ移動などは止めようがなく,物流への影響もあるので,対応策が手ぬるいと感じ始めてきました。

仙台空港の影響

 そのような状況で,仙台”国際”空港は,まさしく名前だけの国際空港となり,国際線の運行は完全にストップしています。これは中部のセントレアでさえもで,国際線の運行は東京・大阪のみに絞られている状況なので,需要低下と感染拡大防止のためにはやむを得ない措置。

 国内線も,搭乗率にシビアなLCCは,まずもともと苦しんでいた中部(セントレア)便をはじめ,好調だった関西と新千歳便も軒並み一部運休で,その他のレガシー路線も減便が相次いでいます。

 本来であれば,春休みの書き入れ時のシーズンなのに,様々な意味で民営化された仙台空港の運営会社としては想定以上のリスクが生じ,厳しい状況です。そのような状況の中,予定されていた改装工事に着手するニュースは驚きでした。

 仙台空港2、3階の改修着工 21年度完成、買い物や飲食充実

 仙台空港を運営する仙台国際空港(宮城県名取市)は26日、旅客ターミナルビルの大規模リニューアル工事に着手した。事業費は約50億円。2044年度の目標旅客数550万人を見据え、搭乗手続きの時間を短縮し、搭乗直前まで買い物や飲食を楽しめるようにする。21年度下期の工事完了を見込む。
 リニューアルは2、3階が中心。国内・国際線の保安検査場を拡張するとともに、国内線の検査場通過後のエリアを広げ、飲食店や土産店などを充実させる。
 改修面積は全体の5分の1に当たる9848平方メートル。商業店舗の床面積は22.5%増の2804平方メートルとなり、うち検査通過後のエリアは現状の10倍以上の2013平方メートルに広がる。増築は1683平方メートルで、国内線のチェックインエリアを拡張する。
 同社は16年7月の民営化当初から今回のリニューアルを計画してきた。今後は旅客以外の見送り客なども保安検査を経て店舗や屋上展望デッキを利用できる仕組みを目指し、航空各社と協議を進める(3/17河北より引用)。

当初提案通りの改修を実施

 前向きに考えると,国際線の運行がしばらく見込めず,国内線の旅客も減少するこの時期だからこそ,改修工事がやりやすいという見方もできるのかもしれません。 

 県で空港民営化を検討していた時に,村井知事が参考にしたオーストラリアの空港での民営化事例に習った改修計画と記憶しています。

 空港運営から上がる収益を極大化するために,”キモ”になる施策だとか。

 これから2021年度下半期まで,断続的に約1年半の間工事が続きます。

この改修のメリット

 この改修内容は,仙台空港の商業機能の選択肢の無さを多少は解消することになる嬉しい改修工事です。

Sdfmarketimage(以下の図は,全て仙台国際空港プレス発表資料より引用)

 昨年北海道に飛んだ時も,以前沖縄に飛んだ時にも実感しましたが,混雑を恐れて早めにチェックインしようとしても,中にまともな飲食施設がなく,スナックスタンドレベルで落胆します。分かっていて空弁をチェックイン前に購入したこともありましたが,選択肢が少なく旅行のワクワク感が減退したり。

Sdjreformimage 

 そもそも,空港の商業施設や飲食施設は,主に搭乗前の旅客が対象なので,チェックイン後の「エアサイド」にあった方が合理的というのは分かります。

この改修による懸念

 とはいえ,お見送りの家族と一緒に食事とか,到着後の本数の少ない高速バス等の交通機関待ちで食事とか,「まずは牛たん」という利用客もいるので,これまでのように気軽に「ランドサイド」で使えないのはちょっと不便。そのあたりのバランスはどうするのでしょうか。なお,1階は改修なしのようなので,プロントやコンビニその辺はそのまま「ランドサイド」で搭乗前,到着後に利用できる機能です。 

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 その懸念に対するアイディアとして,搭乗客以外も,「エアサイド」ゾーンに入ることができるような規制緩和を国に要望しており,そのために保安検査場を拡張するとの対策も講じるようです。

 でも,身代わり搭乗など意図的に悪さを企てる輩はいるだろうし,現在のテロ対策強化の流れに反するような懸念が。それにチェックイン後に安心して飲食店で注文し,注文した料理が出てこなかったり,話に夢中になって乗り遅れそうになるということもあるだろうな。そういう利用者への対応も必要になる。

 そういった,懸念を飲み込んで実現化することができるのかと気になります。

将来に向けて

 日本の空港の中で先鞭をつけたこの仙台空港民営化も,第2弾の新千歳空港を始めとした道内空港民営化(北海道エアポート),福岡空港など,国内主要空港にも導入され,民営化第1号というインパクトを保ち,民営化ならではの施策を着実に導入していかないと,埋没してしまうという危機感はあると思います。

 今年は,東日本大震災の年並みの利用客の減少となるでしょうが,その反動でのコロナ後の利用客増を信じながら,機能改善や路線再開,新規就航の取り組みを続けて行かないと,民営化の意味がなくなってしまう。

 3月末で,民営化開始以来陣頭指揮を執っていた東急出身の岩井卓也社長が退任し,4月からは同じく東急出身の鳥羽明門氏が就任するようです。岩井社長はこれまで前例のない民営空港運営会社のトップとして手探りながら成果を上げてきていたのに,最後にコロナ騒ぎでこれまでの実績がガラガラと崩れてしまう無念を感じているでしょうが,今回の改修工事終了後は,コロナの影響も落ち着き,さらに多くの利用者を集める便利な空港として発展することを祈っています。 

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2020年3月20日 (金)

さくら野跡地 ツインタワー超高層再開発か!?

 新型コロナウイルスの全世界的な蔓延により,スポーツ・ライブを代表とするイベントや旅行が軒並み自粛の嵐の春。記録的な暖冬で来週には咲き始める桜,その桜まつりとしては中止が相次いでおり,春特有のウキウキ,ザワザワした気分を味わうどころではありません。

 経済情勢も真っ逆さまで,ほとんど感染者が発生していない仙台でさえ,閑古鳥が鳴く飲食店・宿泊業,サプライチェーンが断ち切られ始めている製造業と,連動している世界経済に巻き込まれている状況。

 そして人の動きが止まったことで,仙台空港の海外路線が一時的に全運休かつ,国内路線も減便が相次ぎ,民営化から丸4年を迎える仙台国際空港会社も真っ青の状況でしょう。全国的に出張や旅行が自粛され新幹線の乗客数が半減するなど,この春のダイヤ改正での増便が全く無駄になっているというのも悲しい。

 良いニュースが聞こえてきていなかったので,このブログの更新も止まりがちでしたが,3連休の初日にようやく良いニュースが飛び込んできました。

さくら野跡地 再開発始動か?

 2017年2月末に突然破綻したエマルシェが経営する「さくら野百貨店仙台店」。以来丸3年が経過しましたが,仙台駅前にどーんと鎮座する廃墟ビルの再開発を皆望みながらも,最近は見慣れてきて当たり前の風景になりつつあるところでした。

 土地及び建物の権利関係が複雑で,そのパズルを解くのが難解と言われながらも,仙台市の支援策が昨年発表されていたので,当然調整は進められており,隣接地に2018年に仙台駅西口本店を開店していたドン・キホーテ の運営会社が絡む形での再開発構想が明らかになりました。

 第1報である日経の記事を引用します。

仙台の旧さくら野百貨店、パンパシHDが再開発へ
 2017年2月に閉店した旧さくら野百貨店仙台店(仙台市)跡地を巡り、ディスカウント店「ドン・キホーテ」などを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が再開発に乗り出すことが19日、関係者への取材でわかった。閉店から3年以上が経過したが、JR仙台駅前の一等地でようやく再開発が動き出す。


旧さくら野百貨店仙台店は閉店から3年以上も放置されてきた

 

旧さくら野百貨店の土地と建物の約8割を持つ匿名組合のさくら野DEPT仙台合同会社(DEPT)が19日、PPIHの開発本部や設計本部の担当者らとともに地権者に個別に計画概要を説明した。関係者によると、これまでDEPTは月1回ペースで区分所有者会議を開いてきたが、デベロッパーを伴って具体的な計画を明かしたのは初めてという。

 PPIHがまとめた「(仮称)さくら野百貨店跡地開発計画」によると、建物はオフィスビルとホテル2棟を建設し、低層階を商業施設でつなげる。オフィスの高さは約150メートル、ホテルは約130メートルを予定している。延べ床面積は計約11万平方メートルで、オフィス、ホテル、商業施設がそれぞれ約3万平方メートルを占める。残りは地下に設ける駐車場などに充てる方針だ。

 PPIHは東京都渋谷区で複合ビルの開発に取り組むなど、デベロッパーとしての事業も強化している。旧さくら野百貨店の北側には18年6月「ドン・キホーテ仙台駅西口本店」がオープンし、これまでも仙台市との関係構築を進めていた。

 PPIHの計画では、旧さくら野百貨店に隣接した「新東北ビル」も再開発の対象に含まれている。PPIHの担当者らは同ビルの担当者へも再開発計画を説明し、理解を求めたもようだ。

 旧さくら野百貨店は17年2月、経営難に陥った運営会社のエマルシェが自己破産して閉店した。地権者間の交渉が難航して3年以上も建物が放置される状態が続いていたが、地権者間の調停などは19年2月に終わったとみられていた。

仙台市は19年10月、市中心部の再開発を促すため、補助金や容積率の緩和を軸とした「都心再構築プロジェクト」を始めており、再開発に向けた環境は整 っていた。関係者によると、PPIHの再開発も同プロジェクトの要件を満たし、容積率は通常の最大800%から1600%まで緩和される見込みだ。PPIHは19日、仙台市の都市計画の担当部局にも説明したとみられる。

 PPIHは4月にも地権者を含めた勉強会を設け、20年度内にまちづくり協議会を立ち上げるスケジュールを想定している。21年秋には再開発に向けた準備組合を設立し、着工は24年度、竣工は27年度を予定している。

 今後の焦点は地権者の同意だ。旧さくら野百貨店は8棟のビルで構成されており、オーナーは5人とされている。うちDEPTとエマルシェの運営権を持っていた東北リテールマネジメントを除く3人の動向が焦点となる。建設後の権利関係や収益の見通しなどを踏まえ、地権者がどう対応するのかも注目される。(3/20日経より引用) 


 

 

これまでの背景

 経営会社破綻からの経緯は上記の通りですが,昨夏に仙台市が発表した「せんだい都心再構築プロジェクト」により,再開発に向けての機運が高まった模様。といっても,このプロジェクトの最大ターゲットはこのさくら野跡地と向かい側の旧仙台ホテル跡地なので,当たり前の話ではあります。

 「せんだい都心再構築プロジェクト第1弾」で打ち出されていた,一定面積以上の高機能オフィスの整備で容積率倍増(800%⇒1600%)を活用するのは当然として,青葉通の広場化との連動がどうなるかが興味深いです。

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか? (1/19)

開発の概要

 敷地面積:5900平米(隣接する新東北ビル<コナカが入っているビル>も含む)

 延床面積:約11万平米

 機能:オフィス,ホテル,商業が各3万平米程度 

 高さ:オフィス棟150m(アエルと同程度),ホテル棟130m

 とのこと。もともと不整形だったさくら野百貨店の土地。かつては東番丁側に食い込んでいた旧さくら銀行の支店を取り込み南西角を抑えながらも,仙台駅側の南東角は,このコナカや飲食店が入っている新東北ビルのために不整形になっていた部分。再開発を行うのであれば,街区丸ごとというのが自然でしょう。この新東北ビルもかなり老朽化していますしね。

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 ただ,敷地面積5,900平米で容積率1600%であれば約95,000平米で,地下の駐車場が容積率不算入としても,仙台市の一連の規制緩和で駐車場附置義務台数も少なくなり,それほど駐車場は必要ないはずで,延床11万平米との差分[15,000平米]については,良くわかりません。青葉通の広場化に関係する緩和分なのか? なお,地下に駐車場というのは,ちょっとがっかりする面も。駐車場以外の活用はあるのか?

 それに,上図をみてもわかるように,街区丸ごと使えたとしても細長い台形状の土地なので床面積を確保しながら,オフィスとホテルのツインタワーをうまくはめ込むのは難易度が高い気がする。それに公開空地の確保も。

 高さについては,いずれにしてもアセス覚悟の延床面積になるので,緩和分の床面積を有効活用するには上に伸ばさなければならず,100m超えはトラストタワー以来で,久しぶりになりそう。

 過去記事において,さくら野跡地再開発について,多少考察していました。

 せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その3)容積率が最大2倍に緩和 (2019/8/25)

商業施設はどうなる?

 なお,商業については,2年前に新店舗を隣接地にオープンさせたばかりのドン・キホーテがわざわざ入るとは考えられず,あくまでもデベロッパーとしての参加でしょう。 

 核店舗に一括貸しとなれば,商業床面積2万平米強となり,百貨店としてはちょっと小さめ。でも昨今の商業環境の変化で,規模より質を求める流れであり,今年に新店舗計画を発表する予定である「藤崎」の移転先となる可能性はあるのかもしれない。

 いろいろ考えたけれど,藤崎本店の現位置建替えは制約が大きすぎるし,いずれにしても仮店舗は必要となると。

 また,中心駅ながら百貨店不在の仙台駅前の立地条件は魅力的。新たな大手の参入はこの百貨店不況の中で想定し辛いにしても,先手を打っておけば札幌や名古屋,福岡のように中心駅前に大手百貨店が進出し,地元資本のシェアが奪われるという構図にはならない。 

 その場合,駅前店への移転後は,本店を複合施設に建替えて2店舗体制とし,合わせて現在の規模を維持するということも。

 せっかく地下鉄直結となった本店の立地条件を捨てるのはもったいないし,一番町の顔である藤崎としては,まちに果たす責任の意味からも一番町の店は縮小しても何らかの形で残すだろうなと。百貨店を含めた複合施設化での不動産収入も見込める。

 あくまでも想定ですが,現時点ではより飽和状態であるファッションビル,専門店ビル(パルコ,パルコ2,エスパル,イービーンズの他に,ヨドバシ新ビルにも受け皿あり)よりは,百貨店の方が可能性があるかと思いました。

 ただ,大型核店舗の誘致がうまくいかなければ,「せんだい都心再構築プロジェクト」にて老朽化したビルの建替え計画が進むにつれて,ところてん式に建替えビルテナントの移転先の専門店ビルとして活用されることもありえます。

想定スケジュール

 今回発表された構想ですが,地権者の合意はこれからであり,先行きはまだ楽観視できるものではありません。そもそもPPHグループの参画にあたりどのような関与となるのかが不明です。通常であれば,細切れの地権者が持つ権利を買い取り,大口地権者と共にこの再開発を主導して行くことが考えられます。

 早くて2024年に着工し,2027年に竣工と,息の長いプロジェクトになりますが,まずは東北一の路線価を誇る仙台駅前を代表する土地の再開発構想がようやく具体化したことは喜ばしいことと思っています。

 これに続き,旧仙台ホテル&ロフト,イービーンズ&東北電力など,有力と目されている再開発候補地での計画が動き出すことを祈っています。とにかく,久々の良いニュースでした。

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2020年2月15日 (土)

勾当台エリア活性化に向けて その2(定禅寺通の車道縮小へ)

 仙台市が進めている,勾当台エリアの活性化。

 勾当台公園の再整備と並び,2019年4月から仙台市の事業が始まった定禅寺通活性化の推進。

 春から秋にかけては,歩道の一部にテーブルを置いて沿道のお店の疑似オープンカフェとしての活用を模索。

Dsc_1950 (仙台市HPより引用)

 昨秋の10月には車線を1車線縮小して歩道空間を広げた社会実験を数日間にわたり実施しています。

Streetparkarea(仙台市HPより引用)

 そもそも,定禅寺通の西側は広瀬川によって遮られ,T字路になっているので,この沿道に用がある車が大部分であるため,基本的にそれほど交通量が多い訳ではありません。

 さらに西側に向かおうとするクルマが,混雑する広瀬通や北四番丁通を避けて,迂回路としての用途がある位。

 よって,片側3車線ある定禅寺通は,藤崎付近の青葉通のように,片側2車線まで狭めて,歩行空間拡大のために利用し,イベントを行いやすくして賑わいを高めようという構想。

 既にWeb上では記事が消えていますが,正月の地元紙一面でも,完全一方通行化を含めた3案が検討されているとの構想が紹介されていました。さすがに青葉通の西口で打ち出されているように一部といえども完全広場化は難しいか。

定禅寺通りについての雑感

 仙台を代表する通りで,光のページェントやジャズフェスなどの定禅寺通がメインのイベント会場としても有名です。沿道には仙台を代表する建築であるメディアテークや,現在宮城野原への移転検討が進められている老朽化しながらも仙台の芸術文化の殿堂である県民会館(東京エレクトロンホール宮城)が立地し,周辺には市役所や一番町四丁目商店街,国分町など周辺の主要スポットを繋ぐ重要な役割を果たしています。

 中央分離帯には歩道スペースが確保されているのも特徴的で,仙台の3つの東西に走るメイン通の中では唯一。この分離帯スペースに生育しているケヤキ並木の厚み故に,青葉通を上回り仙台を代表する並木道として名をはせている印象です。

 ただ,この分離帯スペース。光のページェントやジャズフェスなどのイベント時には賑わっていますが,それ以外は正直言って中途半端な存在に感じます。彫刻などが配置され,るるぶ・マップルなどに取り上げられる代表的な場所なので,観光客が歩いているのはよく見ますが,市民からするとちょっと歩くのが恥ずかしいスペース。同じ中央分離帯でも札幌の大通公園とは全く違う。

 幅も中途半端で,その分離帯に何が目的地があるわけではない。ベンチはあるけれど隣をせわしなくクルマが通り,排ガスまみれでゆっくりできるような場所ではない。よって特に意識しなければ,南北両側の歩道を通ってしまいます。

 国分町通交差点に続き,晩翠通交差点部分がスクランブル交差点かされ,西側の分離帯に直接渡ることができるようになりましたが,基本的に置かれている環境は変わらない。

 よって,個人的な思いとすれば,定禅寺通の車道を削減し広場空間化に用いる場合は,中途半端に1車線分ずつ南北両側の歩道部分の拡幅ではなく,2車線分を中央分離帯部分の拡幅に使って欲しいと思います。そうすれば,ちょっとしたイベントも開きやすくなり,オープンカフェとしての活用にも。特にGW頃からの五月晴れの時期は,ケヤキ並木の新緑がより魅力的な場所になりそうです。

県民会館跡地

 すったもんだしている美術館と異なり,すんなり移転場所も決まりつつある県民会館。

 でも,こっちも劇団四季の定期公演のハコでもあるし,集客力のある演歌歌手の公演も頻繁に行われるこの県民会館がこの地から移転してしまえば,客層が重なる仙台三越や公演後の国分町飲食店を中心に影響が大きいのではと思います。

 定禅寺通の奥に位置する市民会館も同時期に移転するし。まぁ,市民会館は西公園あたりにという可能性が高そう(同じ公園をつぶすのであれば錦町公園よりも影響が小さいという面で)で現位置とあまり変わらない可能性もありますが。

 跡地活用については,県はまず仙台市に打診するとのことなので,中央署跡地活用の時のようにプチバブルで111億円の恵み!と市場原理に任せてということはなさそうなので,ちょっと安心。

大変な仙台市

 でも,仙台市としてもこの土地を購入してもこの地に必要な公共施設は特にないし,市民会館と市役所という2大投資が控えている中,そんな余裕はない。市の意向に沿った活用ができるデベロッパーを見つけてくること位というのが歯がゆい。

 「せんだい都心再構築プロジェクト」による仙台駅西口を中心とする再開発支援も重要で,やることは多くともマンパワーも予算も厳しい仙台市。この状況なので,あっちもこっちもと欲張り中途半端にならないように。まず優先順位は①西口②勾当台③東口かなと。東口は条件が恵まれていて,勝手に動いていくと思うので。

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2020年1月13日 (月)

2020年 利府町が注目の年に!(五輪とイオンモール新棟)

 年末年始の9連休があっと言う間なのだから,3連休も終わるのが早いのは当然ですが,平日は更新できなさそうなので,今年の大きなトピックを整理してみます。と思ったら,利府町絡みで2大トピックがありました。

1.東京五輪サッカー競技開催

 2020年,今年のトピックや期待することといえば,まずは東京五輪。県内でも利府町の命名権が事実上返上された宮城スタジアムで開催です。男子が3試合,女子が7試合開催され,特に男子は「復興五輪」のアリバイづくりのようなものとはいえ,7月下旬は利府町と仙台駅周辺は賑わうことでしょう。

 また,聖火リレーも6月の3日間,県内沿岸部15市町+大衡村の16市町村で開催で,ホストタウンや事前合宿で関わる市町村もあり,県内全域で,五輪の機運が徐々に高まることに。

 サッカー競技については, AFC U-23選手権でのグループリーグ惨敗で,森保監督のクビも危なくなってきましたが,せっかく宮城で開催されるので,監督が代わるにせよ続投にせよ,いいムードで大会を迎えてほしいです。

2.イオンモール利府 新棟のオープン

 これも利府町関係ですが,五輪開催後の2020年末に,イオンモール利府の新棟が,現施設の利府街道向かいにオープン予定です。

7月に着工のプレスリリースがあり,着々と建設が進められているようです。

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 現在モールの2倍以上の規模の新棟を建設し,利府街道を超える歩行者専用ブリッジで接続。合計賃貸面積は,現棟の3.3万平米に加え,6.9万平米,合わせて10.2万平米という,イオンモール名取(旧エアリ)を上回る,イオンモールとしては3大都市圏外で最大の超巨大モールになります。

イオンレイクタウン

 歩行者ブリッジでの複数棟接続という点で,埼玉県越谷市のイオンレイクタウンのMoriKazeがイメージされ(レイクタウンは,さらにアウトレット棟が接続されている)ますが,レイクタウンはJR武蔵野線越谷レイクタウン駅直結のKazeと駅から遠いクルマで行きやすい郊外型施設的なMoriの2つのSCの集合体的な感じでした。10年位前に同時に完成しているので,2つの棟(+アウトレット棟)の棲み分けも意図しながら,新駅を中心とした区画整理地区の中心商業施設として,巨大すぎるとはいえ,商圏が広く,都心部駅前商業施設と棲み分けできる首都圏ならではのSCと感じました。なお,訪問したのは7年以上前です。

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 一方,利府のイオンモールは,新旧2棟で,明らかに規模もグレードも新棟>旧棟 であり,片方が駅前という訳でもなく,2つの棟の棲み分けは苦労しそうです。実質新棟のみに集客が集中し,利用者も新棟のみでことが足りるとなり,旧棟は早々に閉鎖されたり,業態転換されることもありそう。片側2車線+歩道という,広幅員の利府街道上空を跨ぐだけで,かなりの移動距離になるということも。

 というのも,イオンレイクタウンを訪問した際の感想として,KazeとMoriそれぞれの棟が巨大で,片方だけで事が足りる,両方回ると疲れすぎる印象だったためです。食品店舗も,片やイオン,片やマルエツとそれぞれの棟に入居しており,実質的に2つのモールが隣接している形で,巨大すぎるショッピングモールの功罪を感じさせられました。

旧棟の行方

 そのイオンレイクタウンにはイオングループ初のアウトレット棟が併設され,第2号店が広島に「ジ アウトレット ヒロシマ 」として2018年GWに開業したところですが,利府の旧棟は,ウルトラCとして,「アウトレット棟」として活用することも考えられるのではと。

 というのも,だいぶ前ですが,仙台市内某所で過去にイオンモールがSCとアウトレットの融合店舗を構想していたことがあると記憶しているからです。

 ただし,仙台市内ではアウトレット2強のプレミアムアウトレット仙台泉と三井アウトレット仙台港が同規模でしのぎをけずっており,新年早々三井側が増床(夢メッセ側の広大な平面駐車場部分?)を検討しているとの情報もありました。その2強に割って入るには,商圏規模が小さすぎることと,テナント誘致に苦しむのは明らかではありますが,旧棟の活用方法として,他の巨大専門店とのミックスで,アウトレットも含めながらの活用は可能性があるかも。

 いずれにせよ,この新棟の課題は交通問題です。JR利府線の活用には及び腰で,利府街道に頼りっきりの誘客になるのでは,目標とする集客が見込めるかというと厳しい気がします。

鉄道アクセスの改善を

 歩けば10分もかからない,新利府駅。ただし現施設が貧弱すぎること,基本的にJR職員向けの構造であることから,根本的な改造は必要ですが,東側の田んぼにホームを1面増設し,ロータリーを新設するだけで,新利府駅がこのモールのアクセス駅として活用できることになるのに,それをやると「塩釜や多賀城市民にしか恩恵がない」という狭い思考で新利府駅の改造を行わず,カネのかからない利府駅からのシャトルバスアクセスでお茶を濁そうとしていると聞きましたが,それが本当なのであればどうなんでしょう。設備については原因者のイオンモールと誘致した利府町とでしっかり解決すべき話。

 

 それに,鉄道が充実している塩釜市や多賀城市民が,わざわざ不便な新利府駅使う訳がないのでは。せめて車で乗り付けるのであれば岩切駅か利府駅を使うでしょう。やらないがための言い訳にしか聞こえないし,周辺自治体に迷惑をかけながらも,良いところ取りで巨大商業施設を誘致するのであれば,それ相応の責任をとって欲しいものです。

 結果的に,大混乱で泥縄的に新利府駅の改造を強いられることになるか,利府街道がキャパオーバーし避けられ,売り上げが想定に届かないとか,利府町民の日常の移動に支障が出ることも考えられます。

 利府町の交通改善のため,このイオンモール新棟の立地を機に,昼間の利府線の岩切止まり毎時1本を,アクセス線には及ばないまでも毎時2本程度とし仙台直通させることができれば,多少は分散でき,渋滞に左右されない来店手段も提供できることから,利府町民にも,岩切・東仙台を利用する仙台市民にもイオンにも恩恵が生じます。イオンモール,利府町とJRには,このような大所高所からの判断をして欲しかったですが,まだ間に合います。何とかして欲しいものです。

イオンモール利府 新棟計画について思うこと (2018/2/7)

 

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2019年12月 9日 (月)

ベガルタ 2019シーズン終了に思うこと その2 ~停滞する観客動員~

 さて,昨日の続きです。

ベガルタ 2019シーズン終了に思うこと その1 (12/7)

 早速,最も危惧していた永戸の流出の報道が出てきました。15年ぶりに優勝を飾ったマリノスが有力とか。容赦ないよなぁ。スウォビクはまだ半年だから契約を考えるとないでしょうが,シマオマテはさっそく目をつけられてもおかしくない。

 「東北・被災地の希望に」とか「熱いサポーターのために」とか,これまで有効だった残留に向けての殺し文句が軒並み色あせている現在。

 さすがに震災から間もなく9年を迎え,全国各地で大きな災害が起こり,その宮城でも台風被害が起こったこのご時世で,震災云々に頼るのではなく,次のステップに踏み出さなければいけない時期。

 また,「熱いサポーター」。。。正直,この言葉も恥ずかしくなるような状況になっているような。

観客動員はJ1ワースト3

 近年のJ1リーグ戦は1試合平均15000人前後をさまよっている状況で,それほど落ちている訳ではないにせよ,J1全体がここ数年で平均2千人程度入場者数が増え,今年は様々なマイナス要素をはねのけて,最終盤の盛り上げりもあり,初めて1試合平均が2万人を超える快挙となったことを考えると,ベガルタの停滞ぶりが目に余る状況です。2017年は13位から,今年は16位にダウン。何とワースト3!観客動員数で昇格降格が決まるのであれば,入替戦ポジションです。

 今年の全体のマイナス要素としては,何といってもラグビーワールドカップの影響。

 ライバル競技の一大イベントに客を取られるという次元が低い話ではなく,物理的にスタジアムを明け渡し収容人員の低いサブスタジアムでの試合を強いられたのが,札幌(ドーム⇒厚別),横浜FM(日産⇒三ッ沢),大分(ドーム⇒大分陸),名古屋(豊田⇒瑞穂)。札幌と名古屋はもともと併用していたとはいえ,開催時期には問答無用での明け渡しを強いられたり,アウェイ優先開催となっています。

 その最たるものとして,FC東京は,リーグ戦で使えるサブスタジアムがなく,やむを得ずに前半戦にホーム集中開催した結果,3か月以上,アウェイ8連戦という阪神を上回る死のロードが堪えたのかは知りませんが,独走していた前半の勢いが失速し,マリノスに優勝を奪われてしまいました。

 なのに,昇格の大分は昇格バブルと好成績で当然にしても,他のチームの観客動員は,軒並み昨年よりもアップしているのに,ベガルタは優勝争いをした2012年の翌年から1万5千人前後をさまよっているのみ。

 下にいるのは,パワハラ騒動で揺れた湘南,某宮スタ並みのアクセスのエディオンスタで頑張っている広島だけで,広島は今市中心部の中央公園で検討されているサッカー専用スタジアム計画で化けることを考えると,確実に5年後には抜かれてしまう。

 来年昇格する柏,横浜FCの観客動員数はベガルタよりは下だし,12位の大分~16位の仙台は団子であることを踏まえても,下を見て危機感を感じなければならない状況ではある。

2019J1リーグ平均観客動員数
順位 クラブ名 入場者数
1 浦和 34,184 人
2 FC東京 31,540 人
3 G大阪 27,708 人
4 名古屋 27,612 人
5 横浜FM 27,010 人
6 川崎F 23,272 人
7 C大阪 21,518 人
8 神戸 21,491 人
9 鹿島 20,569 人
10 札幌 18,768 人
11 松本 17,416 人
12 大分 15,347 人
13 磐田 15,277 人
14 鳥栖 15,050 人
15 清水 15,043 人
16 仙台 14,971 人
17 広島 13,886 人
18 湘南 12,848 人
平均 20,751 人

今シーズンの傾向を考察

今年は開幕戦の浦和戦も昨年天皇杯決勝のリベンジを煽り,神戸特需+震災こじつけマッチディでユアスタ過去最高の観客動員数を記録するなど,ブーストでの開幕ダッシュの反動がものすごかったのは,開幕5戦勝ちなしの衝撃もあったのでしょうが,開幕後~GW前の時期で1万人強の入場者数というのは例年だとせいぜい1.2~1.4万人というところから,雪の影響はあったとはいえ,かなりの衝撃でした。

 試合日程などは,チームの一存では何ともならないところがあるんでしょうが,意図的な煽り設定は気分が悪い。

3.11の震災こじつけ日程(鹿島or神戸)はいい加減にやめて欲しい。

 ホーム開幕も,J1全体のバランスからであれば,ドームの札幌で開幕させて,仙台は2戦目でもいいはず。過去に札幌ドーム開幕はやっているので芝の問題も不可能ではない。たまには,最後をホームで終わらせてほしい。

 その他,思うところとして,

 〇GW試合がドル箱ではなくなっている

  ~楽天に限らずどこも超満員なのに,1.6万人ってヤバイよね。一般市民の選択肢から外れているような。

 〇気候の良い5月は運動会・行楽シーズンで動員減

  ~中旬の広島戦でも1.2万人。 例年の運動会シーズン(5月下旬)を外しても,この時期はやっぱ低調。

 〇梅雨寒の6月にホームゲーム集中(ルバン含んで4試合)で共倒れ

  ~6月下旬に1週間で3試合はイジメかと。QR激安チケット乱発も,正規購入者にとっては不快。

 〇大入り試合(黄色)勝利なしで,リピーター獲得できず

  ~強い・相性が悪い相手が多いとはいえ,もったいなかった。

 〇秋の松本戦後のOBイベントなど,努力は感じられました。

 〇最終戦で1.3万人って,フロント何やっているの?

  ~社長が気を利かせてミヤテレに生中継させたのが裏目では?

2019vegalta

 もはや,最先端のユアテックスタジアム開場から22年が過ぎ,球技専用の劇場型スタジアムというだけでは仙台市民にとっては当たり前になり,改めて行こうと思わせることができない空間になっています。

 Wi-Fiなんて当たり前。リボンビジョンも当たり前。もはやスクリーンも決して大きくはない。ドリンクの売り上げを増やしたければカップホルダーつけてくれた方がよっぽどありがたい。など,ニーズとずれている感があります。

 観客動員も毎試合超満員という,J1に上がったばかりのバブルを再現させることは無理なので,現実的なラインとしては平均1.6万人をめざしてというところか。

 ホーム開幕戦・最終戦,強豪相手などの試合は満員を目指し,春先の気候が厳しいシーズンでも1.3万人を底として,その他は今秋の動員数1.5~6万人程度をコンスタントに集めて行けば,それほど無理な数字ではない。

 そのために,新しい観客を集めていく必要があり,来シーズンからの応援の中心がサポ自バックに集約されることはいいニュースだと思いました。

 というのも,サポ自と比べて値段が高い(とはいえ本来は指定席の場所であり,比べて千円程度安い)サポ自バックが空席が目立つようでは,チームとして何のためにサポーターのために便宜を図っているのか分からず,収益にも悪影響なので,まず”ここ”を埋める努力をするのは大賛成。

 最近のサポ自バックの応援は,正直全く迫力なく,単に立っているだけも多い。サポーターの高齢化とかマンネリ化とか,自分にも心当たりあるけど,せめて中心部の密度は上げて,応援の迫力を上げて行かないととは思う。

 で,本来の目的は,サポ自に余裕を持たせて,新しい観客,特に家族連れがせめて1時間前で続きで3~4席を確保しやすいような状態がないと,結構試合前にうろうろして,結局最後列に立ち見で試合どころではなく,「もう来ない」となってしまうことを避けるために。

 1.5万人程度の入りで,サポ自が1000枚以上余っていても,何で空席がないんでしょう?というのは過剰な席取りのためなんだよね。席確保のための呼びかけ運動も一時期やっていたけど,気持ちよく観戦してもらうために,より考慮する必要があるかと。

幻のスタジアムの増席計画の復活を

 J1再昇格時の奥山市長時代に構想があった,両ゴール裏の増席計画。震災や観客動員の伸び悩みもあり,お蔵入りしてしまいましたが,観客動員を増やすためには,やはり必要ではと思い始めました。

 というのも,各チームのスタジアムのキャパシティを見ると,2万人以下のスタジアムだけを使用しているのは,入替戦を戦う湘南位。松本や清水でも2万人超,鳥栖でさえ2.4万人。降格した磐田は1.7万人だけどただし大一番はエコパを使用可能。 

 年間の観客動員推移をみていると,やはり大一番など動員が見込める試合で稼いている部分もあることで,せめて,キャパシティが2.2万人程度になると,増席部分を使用して誘客もしやすくなるかなと。

 観客動員は,スポンサー収入と並び収益の柱であるので,J1各チームの収益規模の拡大の流れに置いて行かれないためにも,仙台市としても最低限のサポートは必要ではと。

 増席部分は,ゴール裏最前列になるので,正直フラット過ぎて試合は見ずらいかもしれないが,その分家族やグループ用のテーブル付きのボックス席みたいなのを設置して,新たな需要を呼び込む種にすることも。そのためには,スタジアムの指定管理をベガルタに任せることも必要ではと思います。外郭団体の存在は承知の上で。

2万人が境目

 というのも,今シーズンのチーム毎の平均観客動員をみると,2万人以上が鹿島までの9チーム。この9チームが全て3大都市圏のチームであり,2万人以下の9チームのうち,湘南以外は3大都市圏以外の地方チーム。

 そして,ある程度,チームの財政規模や順位とも比例するところはあり,地方チームが生き残っていくためには,2万人を目標にしていく必要り,そのために,収容人員が2万人以下では,その水準を目指すことができないためです。

 うち,札幌は,ドームの収容人員を活かして,日ハムとの兼ね合いや使用料の問題もあり厚別を併用しながらも昇格後ここ3年間1.8万人超と,平均2万人を射程に置いている状況。仙台は同じ地方拠点都市のチームとして,まずはあっという間に追い越された札幌の水準を目指さなければならない。

 もちろん,この観客動員を増やすためには,チームの魅力を増やす,フロントの意識改革が必要ということは大前提です。

 続投するか分かりませんが,課題は渡辺監督のホーム最終戦でのコメントに尽きるとは思います。本当にこのチームの行く末を本気で考えて行かないと,J1に居ればいいというだけでは,確実に取り残されていきます。

 次回は,この点を含めて記事にする予定です。

 

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2019年11月29日 (金)

仙台市 都心部での駐車場附置義務基準を緩和

7月に発表されていた「せんだい都心再構築プロジェクト(第1期)」の一環として,施策AからDまでを打ち出していましたが,10月から施行されていた施策A~Cに続いて,施策D「駐車場附置義務条例の改正、大店立地法における駐車台数の見直し 」が来年4月からの施行を目指し,仙台市の12月定例会に条例改正案提出されるとのことで,市長記者会見にて発表されました。

 ただ,中身は7月に発表されていた,下記リンク先の過去記事のとおりで,特に目新しいものはなさそうです。

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その4)

 再開発補助金の拡充&駐車場附置義務緩和(8/27) 

 エリアは,仙台駅の東西のかなり広い範囲です。

D1

以下は,27日の河北朝刊より。

 仙台市、駐車場の台数基準を緩和 市中心部の土地有効活用へ

仙台市は26日、一定規模の建物を対象とした駐車場の設置義務を見直し、市中心部で確保すべき台数を大幅に緩和すると発表した。10月に始動した都心再構築プロジェクトの一環で、駐車スペースの土地や建物の有効活用を促し、再開発を誘導する。市は関連する条例改正案を市議会12月定例会に提出し、議決を経て、来年4月の施行を目指す。
 市によると、駐車場の台数基準を緩和するエリアは地図の通り。条例改正後は(1)延べ床面積2000平方メートルを超えるホテルや店舗、事務所(2)同3000平方メートルを超えるマンションや学校-などが対象となる。
 現行条例は、店舗や事務所は床面積250平方メートルごと、ホテルなどは312.5平方メートルごと、マンションなどは562.5平方メートルごとに1台を基準としているが、改正案は店舗や事務所が350平方メートル、ホテルなどが550平方メートル、マンションなどが900平方メートルに1台と3割程度緩和する。
 新基準で算定された台数をさらに削減できる特例制度も創設する。公共交通の時刻表掲示で5%、公共交通利用者への割引サービスで10%、バスの待合環境の整備で20%、駅に接続する地下通路の整備で40%それぞれ軽減。組み合わせで最大55%少なくできる。
 延べ床面積1万平方メートルのホテルの場合、現行条例では32台分の駐車場を確保する必要があるが、改正案の新基準と特例制度を最大限組み合わせれば、9台分を確保するだけで良くなる。余った23台分の空間は別の用途に使うことができる。
 駐車台数の緩和は全国で7政令市が取り組む。仙台市の最大55%の緩和率は、非公表の川崎、京都両市を除くと最も大きいという。
 現行条例は1965年に制定され、半世紀以上が経過する。近年、市中心部の交通量は減少傾向で、駐車場の利用は午後1時前後のピーク時で平均5割程度の空きがある状態。条例の義務付けと実態との隔たりが大きくなっていた。

地下通路での駅接続に期待するも。。。

 下記記事中で,微妙に気になる表現があり,案段階から改善された部分があるのかと思ったけれど,記者の表現があいまいだっただけで,肩透かしでした。 その一瞬期待した部分は,上記太下線の「駅に接続する地下通路の整備で40%」のところ。

 地下通路に限定したのであれば,仙台市GJだなぁと思ったのですが。

 7月の発表資料では,「地下通路”等”による鉄道駅との接続 」とされながらも,例示では「ペデストリアンデッキ」も”等”に含まれるとされていたので,こういった部分は正確に表現して欲しい。

D2

 結局は,接続が容易なペデストリアンデッキ”だけ”で40%の緩和がなされるのであれば,わざわざ工事や調整が難しい新たな地下通路接続は行われないでしょう。

 想定される大規模開発としては,

  〇ヨドバシ第一ビル(リンクス仙台):敷地がペデストリアンデッキに隣接。

  〇オリックス再開発地(エデン・GSビル等):敷地がペデストリアンデッキに接続,隣接のロフトが地下鉄と接続済。

  〇さくら野仙台店跡地:旧建物が既にペデストリアンデッキと地下鉄コンコースに接続

  〇E-Beans・プレイビル付近:現建物が既にペデストリアンデッキと地下鉄コンコースに接続

  〇藤崎本館建替え:既に地下鉄東西線駅に地下通路で接続。

 と,大きくぶち上げながらも,既に駅との接続が実現している敷地であれば,全く新規での誘発効果がないように思えます。

 近年再開発が行われた,仙台駅前の「パルコ2」と「ドンキホーテ」は,ともに地下鉄コンコースに隣接しながらも,地下部分での接続を見送りましたが,このような立地条件の建物があれば,地下鉄との地下通路での接続を誘導する意義があるのでしょうけど。

 一応,今回のエリア内には,地下鉄及び地下線として南北線,東西線,仙石線の3路線あり,

  南北線:北四番丁駅,勾当台公園駅,広瀬通駅,仙台駅,五橋駅,愛宕橋駅(6駅)

  東西線:大町西公園駅,青葉通一番町駅,仙台駅,宮城野通駅(4駅)

  仙石線:あおば通駅,仙台駅,榴岡駅(3駅)

 と,重複を含め地下駅が13駅あるので,あっというところで地下レベルでの接続が実現することがあるかもしれません。

大規模な再開発でわずかながら可能性があるのはフォーラス仙台店ですが,広瀬通駅から延びる地下通路からワンブロック80m程度離れているので,イオンがそんな投資をする訳がないしなぁと。

バス待合スペースの整備

 ただ,このフォーラス再開発が行われるとしたら,簡易的なもので良いから高速バス待合設備の整備に期待したい。

 本当に,仙台の高速バスターミナルは分散しているだけでなく,貧弱かつ中途半端。せっかく東京建物が整備した西口ターミナルも立地条件が,中途半端でもったいないしところ。東口のJRバスターミナルに加え,東口のヨドバシ再開発での簡易バスターミナルや,国土交通省がぶち上げている「バスタ仙台」の整備で,かえってターミナルが乱立し余計分かりにくくなるような嫌な予感もしますが,そこは仙台市がうまく調整しないと。

  このような規制緩和は,他都市の後追い的なところはあるけれど,やらないと都市間競争に後れを取ってしまうので,やるからにはしっかりと候補地の土地所有者やデベロッパーと調整をして,うまく誘導してもらえれば。

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2019年11月24日 (日)

2045年 100万人を切る仙台市

 震災後に思わぬ形で被災地からの人口増が起こり,106万人程度で頭打ちするはずが,109万人まで到達した仙台市の人口。ただ,本当にこれでピークを迎え,110万人の大台の達成は厳しそうです。

 その増え続けていた人口の中身としては,

  〇 被災地から高齢者が子供夫婦を頼って引っ越してきたことで,高齢化率の更なる上昇

  〇 東京圏への人口流出数が自治体単位では全国一

  〇 元から進んでいた泉区・太白区・青葉区の地下鉄沿線外ニュータウンの急激な高齢化

 というように,必ずしも左うちわで「仙台は元気だ」と言える状況では決してありません。

逆に,課題が覆い隠されてきた面があり,これからの10年間で

  〇 後背地である東北各県の急激な若年層の減少による,流入数の減少。

  〇 仙台市自身も適齢期女性の減による出生数の減少と,高齢者数の増加(特に泉区)。

    その後に来る高齢者死亡数の増加での自然減幅の拡大が止まらない

ということが起こってきます。

 

未来の人口帳 人口減少日本で各地に起こること(河合雅司)

Img_9733-1_20191124133001  
 本屋にて,ふとこの本を買い求め,読了しました。この方の本は,以前にも「未来の年表」を読んだことがあり,人口減少・少子高齢化が進む近未来の日本に起こるである諸問題を,年次を区切って警告する本でした。

 今回の近著は,都道府県や市町村単位にクローズアップし,人口(全体・若者・適齢期・高齢者)毎の増減を具体例を用いてリアルに示し,解決策のヒントを提示するものでした。

 このような切り口としては,10年位前に藻谷浩介氏が若年層・生産年齢人口・高齢者の人口の推移から,総人口の増減だけでなくその内訳(質)に着目することを提唱したのがきっかけで,その後,元岩手県知事で総務相を経験した増田寛也氏の著書「地方消滅 」で,適齢期女性数と  自然増減数に着目しすることで,消滅自治体の概念を提唱し,未婚率が高くかつ子育てがし辛い東京圏への一極集中が日本全体の人口減少を促進すること,地方の拠点都市へのある程度の人口集積を図ることが解決策の一つとの提言を行っていました。

 この2人の論調を踏まえた上での河合氏の著書になりますが,著者としては,もう根本的な解決策を図るには遅すぎるとのスタンスで,冷酷に今後起こるであろうことを示しているので,知りたくない現実を突きつけられるような印象でした。自分も上記2人の論調は十分に理解しているつもりでしたが,例えば20の政令市の中での優勢劣敗,同じ政令市内でも中心部を構成する区と郊外区の分断など,リアルな予測があります。このデータは国の国立社会保障・人口問題研究所の2018年度「地域別将来推計人口」からです。

仙台市の将来

 仙台市の人口は,今後減少に転じ,将来2045年には何と92万人にまでに減少するとされています。減少幅は16万人で,宮城野区に匹敵する人口が仙台市から消える予測となっています。

 2015年からの30年間での減少率では▲14.7%で,全国の20政令市の中では6番目。新潟市に匹敵する減少率というのは正直ショックでした。これまで持っていた意識では,「人口が減るにしても,全国の中枢都市の中ではまだましだろう」と思っていましたが,人口面では完全に負け組に入ってしまうことに。

〇人口減少数は札幌市より多い(減少率は札幌市:▲7.5% の2倍近く)

〇人口減少率は,新潟市:▲15% と同程度。

〇人口減少数は 北九州市:▲19万人,京都市:▲17.8万人に近い。

〇適齢期の女性人口の減少率は政令市ダントツ ▲32.1%で(2位の北九州は▲24.8%)

〇100万人から陥落する政令市は仙台のみ。広島市は▲6%で,110万人をキープ。

〇一方,福岡市は,10万人以上の増加(他に増加は川崎市,さいたま市のみ)

 このような見通しについて,行政側も無策ではなく,少なくとも仙台市は問題意識を持っていながら,傷みを強いる政策の実施に困難を極め,まずはできる手を打ってきている印象です。

 ただ, 仙台市では,この推計に異論があるからか,今年3月に策定された「仙台市まち・ひと・しごと創生総合戦略」での将来人口推計で,独自の仮定により,2045年時点でも人口100万人をキープするとの予測を立てており,自分も従来認識していたのはこの予測値でした。

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 ただ,この独自推計では,現在事業中の区画整理地区に人口が張り付く(市外からの吸引前提?)好影響を見込むなど期待値に過ぎないのではと思います。基本的に公平に,冷静に判断するためには,全国一律の前提条件で推計したものを元にすべきではと感じますが,社人研の推計値に異論を唱え,こんなに減らないという対外的なアピールも必要だという面も理解します。あくまでも推計なので,100%の正解はない。

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今後の対策は

 仙台市は,市の人口減少ペースを上回って東北の人口が減るので「東北の中での仙台市の占める割合は高まる」と言っており,これは嘘ではないのですが,これまで東北のダム的な役割を自任してきた仙台市としては,ダムに流れ込む後背地の人口(水)が激減することを考えると,かなりの危機感を感じなければならない。宮城県の人口も180万人と▲50万人で,県人口の半分が仙台市に集中することになる見込み。上述の適齢期女性人口の減少(全国政令市ワースト)も,仙台へ転入する後背地の人口が減るからこそ。

 まぁ危機感を感じても東北の人口は30年で3割減となるのは止められないとすると,少なくとも仙台経由,もしくは仙台を通り越して東京圏に向かう転出を減らす方向で,都市機能の向上を図ることは必要。東京から呼び込むことも含めて。

 それが,7月に発表された「せんだい都心再構築プロジェクト」なのでしょうし,まだ人口が辛うじて増加しているこの段階だからこそ,ラストチャンスとも言えます。人口減少の悪循環のサイクルに入ってしまうと,新たな投資は中々呼び込めない。

 それに,人口が減るにしても,高齢社会がさらに進み,高齢者の移動の制約から,買い物や医療機関,介護施設の充実したエリアの需要が高まることから,自然と都心部及び副都心,地下鉄を中心とする鉄道沿線に人口が集約される流れになってくるので,そのハブとなる仙台駅前を中心とする都心部の果たす役割は大きくなります。

都心再構築プロジェクト始動? その1 (2/2)

都心再構築プロジェクト始動? その2 (2/10)

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表! (7/16)

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その2)対象となるビルは? (8/23)

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その3)容積率が最大2倍に緩和 (8/25)

せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その4) 再開発補助金の拡充&駐車場附置義務緩和 (8/27) 

 他都市でも東京,大阪,横浜,名古屋を中心に,中心部を抱える伸びる区と,衰退一途の郊外区に二極分化することが予測されており,仙台では区割りが都心部と郊外に明確に分けていないことを考慮しても,郊外型ニュータウンの先行きが厳しいのは自明の理。スカスカの住宅地をどのように維持・再整備していくか。スーパーの閉店,バスの減便など,その兆しが出ていますが,宮城県内でも仙台以外の自治体では既に起こっていることであり,参考になる部分は多い。

 ニーズは増えても,これまでのように至れり尽くせりを求める社会は,今後成り立たなくなっていきます。宅急便などの物流クライシス,セブンイレブンの24時間営業強制が問題となったことが風穴になって,流れは変わってきていますが,遅かれ早かれ破綻することが早めに気づけて,対策を講じるきっかけとなったのは良かったと思いますが,とにかく働く人が地域からいなくなっていくことから,やらなければならないことに資源を金も人も集中させないと。

仙台の課題

 今後拡大一辺倒の街づくりはできるわけがなく,うまく縮みながら仙台という大都市の存在感を維持していけるかが問われています。このあたりを再認識しました。

 仙台に関しては当然都会と田舎の良いとこ取りという良い面があり,このメリットは仮に人口が減っても変わらないものとは思っています。

 なお,こういったウェブ・twitter等で他の拠点都市(特に,新潟,広島)に対し 仙台の優位性を盲目的にアピールしている人をたまに見かけて違和感を感じていましたが,その仙台の足元は脆いものかもしれません。比較というのは自らの立ち位置を理解するためのもので,相手を攻撃するためのものではないと思っています。今回の30年後の仙台の人口減少予測については個人的に衝撃的でしたが,改めて現状や今後の流れをしっかり把握した上で,正確かつ客観的な理解のもとにこのブログも続けて行ければと思っています。

 

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2019年11月16日 (土)

宮城県美術館 宮城野原に移転?

 市のクラシックホール(音楽堂)の移転新築の話が,20年越しに候補地が転々しまだ決まっていないのに,同じく老朽化した県民会館の移転地が事実上宮城野原の国立医療センター跡地に電光石火で決定していましたが,その宮城野原の跡地利用として,宮城県美術館も合わせて総合芸術複合施設として整備する話が突然,今朝の河北新報朝刊1面に出てきました。

 県は決まるのが早いのですが,検討が拙速な面も。一方,市は石橋を叩き続けて渡らないような慎重さがもどかしい。今回も候補地選定の最終盤で「貴重な公園をつぶすな」という意見に右往左往している状況。もちろん,様々な意見を積み上げて,民主的な方が望ましい。

 その突然,宮城野原に県民会館との複合施設として整備する構想が出てきた宮城県美術館ですが,正直,「建替えは早いんじゃない?」と思いました。

狙いは何?

 狙いとしては芸術系の複合施設として,県民会館と併せて整備するというのは考えとしてはありだし,青森犬やシャガールの「アレコ」で有名な青森県美術館(以下写真),金沢の21世紀美術館のような全国的に有名な美術館として売り出すには,既存のハコにとらわれずに新しく整備すべきとの考えなのでしょうか。でも,当然美術館はハコよりは中身次第なのは当然で,現時点ではコンセプトが見えないので何とも。

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 仮に,宮城野原の旧医療センター跡地に整備となった場合,跡地全体が6.7haあるので,ホールで1~2ha使っても,駐車場を含めてまだ余裕はあります。楽天のスタジアムと併せて,観光の目的地となる施設がこの近辺に集まることになります。野球ファンと芸術ファンは余り相いれないにしても,面白い展開ではあるかも。

 現在の美術館ではるーぷる仙台のルート上にはあるにしても,他の観光施設との連携は弱いので。宮城野原の交通の便は鉄道駅の近辺という点では現位置と比較して劣らず(東西線で仙台駅から3駅で10分強⇒仙石線で仙台駅から2駅で10分),自動車交通の面では,都心と4号バイパスを結ぶ元寺小路福室線の沿道で,仙台東道路の候補ルートでもあるから,県としては現在整備に向けて動いている防災拠点との連携を含めて,力を入れているエリアでもあります。

でも違和感が。。。

 まだ建築から40年経っていないのと,東北大学川内キャンパス近くの文教地区に佇むシンボリックな建物であり,また,佐藤忠良記念館やアリスの庭など,空間としても,現在でも陳腐さを感じない施設であり,リニューアルしながら長く生かすべきものだと思っていました。

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 あの,カフェモーツアルトフィガロが面している中庭も非常に落ち着く空間です。

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 それに,震災復興の事業が落ち着きつつあり,通常モードに戻りつつある中,後回しになっている事業があるはずで,これまでリニューアル前提で進んでいた県美術館が突然移転新築の話が出るというのが,非常に不自然な感があります。

 移転新築としたら100億円は下らないでしょうし,県民会館と併せると数百億円のプロジェクトに。隣接する防災拠点の用地買収費にも数百億円を投じる中(国の補助事業とはいえ),このエリアをなぜこんなに重視するのか。

 もちろん,宮城スタジアム,宮城県図書館,宮城大学と,あえて仙台市を避けて車でしか行けない場所に県施設を作りまくった時代の反省として,仮に宮城野原に移転する場合の立地条件は文句ないとはいえ,現美術館の跡地も,環境が良すぎて文教目的にしか使いづらい場所であり,分譲マンション用地として売却して整備費を生み出すことはできない場所です。

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 せっかく仙台市が地下鉄東西線を作ってくれて,アクセスが改善したのに,そこから敢えて移転するというメリットは小さいと。駐車場も確保されているし,非常にバランスが取れた場所にある現美術館を活かしていく方向で再検討を願いたいところです。

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2019年11月15日 (金)

ヨドバシ複合施設「リンクス仙台」3年以内にオープンへ

 今度こそ期待して良いのでしょうか。今夏の某市議の真偽不明の情報とは異なり,ヨドバシのデベロッパー部門ヨドバシ建物の取締役の公式な発言なので。

とうとうヨドバシ再開発着工&ZEPP仙台再出店か! (8/24)

 明日16日にオープンするリンクス梅田のオープンを前に,”梅田後”の動きが発表され,3年以内に仙台と札幌で,リンクス形態の複合商業施設をオープンさせるようです。3年以内というと,2022年秋まで。これまでの情報だと2021年オープンとのことだったので,また1年以上遅れるけど,公式の発言だと安心します。

ヨドバシカメラ/複合商業施設を仙台、札幌に出店

ヨドバシホールディングスは11月13日、複合商業施設を3年内にも仙台、札幌にオープンすると発表した。

同日行われた大阪駅北口「ヨドバシ梅田タワー」内の複合商業施設「リンクス梅田」内覧会で、ヨドバシ建物の安藤修一取締役が明らかにしたもの。

「リンクス梅田」は11月16日にグランドオープン。ファッション、食、サービスなど、様々な店舗が約200店舗出店、年間約5000万人の圧倒的集客力・コンテンツ力を誇るヨドバシカメラマルチメディア梅田と全フロアでつながることで、買物・過ごし方を広げる商業施設を目指す。マルチメディア館と合わせ、初年度売上高1700億円、来館者7700万人を目標とした。

また、今後「リンクス梅田」同様、仙台、札幌にも、家電量販にとどまらず、専門店を集積した複合商業施設を展開する。

幅広い層からの食、アパレル、家具、雑貨などの需要を取り込み、既存店へのテナントの入居、新規施設の建築など、各拠点で複合施設化を進める方針だ。

安藤取締役は、「3年以内をめどに複合商業施設を仙台、札幌に出店する。仙台は、駅前の既存店近くに土地を取得し新たなビルを建設。行政とも連携し、バスターミナル、ライブハウス、オフィス、ホテルなどが入居した複合施設を各種認可がおりれば早期に実現する」。

「札幌では、西武百貨店跡地に進出を検討している。札幌オリンピックや駅前再開発の需要を取り込み、こちらも地権者などの調整が済めば、早く取り掛かりたい。札幌一高いタワー建築を構想している」と話した。

 それにしても,梅田プロジェクトの内容は,本当に度肝を抜かれます。専門店部分はヨドバシカメラ本体よりも面積が大きく,これまでのヨドバシAkibaも専門店はオマケだったのに,まさしくヨドバシの社運をかけた複合商業施設。

Linksumeda

 その第2弾(or第3弾)が仙台で展開されます。延べ床面積こそ梅田の半分程度で,現計画では ヨドバシ>専門店 という面積とはいえ,専門店部分だけで,仙台parcoもしくはparco2と同程度の規模なので,侮れません。

 仙台駅前の開発は,2016年のエスパル東館とparco2のオープン,その前年末の地下鉄東西線開業で一気に盛り上がった反面,その後2017年当初の突然のさくら野百貨店仙台店の倒産で,駅前真正面に廃墟ビルが誕生し,エデンの暫定活用期間延長もあり,将来に期待できる一角ではあるものの,仙台駅前の勢いに水をかける形になったのは否めません。

 また,本来であればエスパル東館やparco2より前の2014年にオープンという計画もあったヨドバシ仙台第一ビル開発が延々と着工せずということもありましたが,例の規制緩和施策の「仙台都心再構築プロジェクト」の開始とともに,ヨドバシ複合ビルの計画も改めて動く形となり,期待せずにいられません。

リンクス仙台の施設内容

 一度環境アセスをかけているので,その微修正だろうと思っていながらも,毎回,ライブハウス(Zepp仙台復活),ホテル(エクセルホテル東急の復活)と新情報がきて,今度はオフィス?

 第一ビルにオフィスを乗っけるとしても,商業床面積を削る形にするのは考えられません。

 仙台市から発表された仙台都心再構築プロジェクトを活用し,高機能オフィスの整備で容積率を勝ち取るのも,現時点では総合設計制度での+200%がせいぜい。現在働きかけを行っている「都市再生緊急整備地域の東口拡大」が実現すれば,さらなる拡大可能性がありながらも,もともと商業がメインの計画なのでそれにも限界があるし,それを待っていたら3年以内のオープンは厳しい。

 なお,ヨドバシのリンクス梅田は,既存のマルチメディア梅田と合わせての複合施設という施設形態なので,現在のヨドバシ店舗が入っているヨドバシ仙台第二ビル上層部のオフィスを含めて,地上デッキで接続し一体で「リンクス仙台」と称するというのが,現実的かな。

 そうすると,第一ビル・第二ビル・既存立駐を含めると15万平米を超える規模となり,梅田の22万平米とはいかないけど,地方都市としてはかなりの規模を誇る複合施設となりますね。

 ただ,取締役のコメントで気になる点としては,「駅前の既存店近くに土地を取得し新たなビルを建設」とありますが,土地は取得済だし,基本的な情報部分で現状認識が不十分 なところ。なので,実は計画として煮詰まっていない面もあるのではと。

東口への高速バスターミナル拡充について

 行政とも連携し云々の部分についても,かなり前から出ているバスターミナルとしての土地提供と関連した容積率緩和も含め,まだやっているのという感も。じれったい。

 このバスターミナルは高速バスターミナルの拡充でしょうし,現東口駅前広場は基本的にJRバス東北or関東に優先権があるので,現在の西口宮交バスターミナルを発着する宮交と共同運行会社のバスを東口に延長する受け皿として,このヨドバシ内のターミナルを活用すると予想しています。そうすると,基本的に中長距離の高速バスは駅東口発着で統一され,これまでのように,スーツケース転がした旅行者が右往左往ということが少なくなり,「高速バスは東口に行けば」と,分かりやすくなるのは大歓迎。

 そういえば,国交省が音頭をとって全国展開をもくろんでいる「バスタ仙台」も東口を想定していますが,うまく調整がつくのでしょうか?

 とにかく,仙台駅前の再開発を先導する役割を担うこのヨドバシ仙台第一ビル。何度も期待しては裏切られている繰り返しなので,今度こそという思いが強いです。会社としての正式発表が待ち遠しいです。

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2019年10月10日 (木)

藤崎 来年に新店舗計画

ちょっと繁忙期で間が空きましたが,ちょっと落ち着いたので。積み残しだった記事を。

 

仙台市が10月からスタートした,「せんだい都心再構築プロジェクト」。

そのエリアには,仙台駅前や一番町エリアも当然入っています。

仙台駅前の開発イメージ

最も注目されていたのは,青葉通を挟み向かい合う,「駅前のさくら野跡地」及び「EDENとGSビル跡地」を所有するオリックス不動産の動向。

Aobadori

 このイメージパースでは,青葉通を広場として歩行者専用エリア化して,その両側の再開発のデザインを統一し,ツインタワー的な開発を行うという,意欲的な将来像を見せています。

 仙台市としては,このような活用もタブーではないという,デベロッパーの意欲を掻き立てるような,決意表明と感じました。

青葉通一番町のイメージ

 一方,拠点性の高まりで集中が進む仙台駅付近に対し,以前は勢いが弱かった一番町エリアですが,特に東西線の青葉通一番町駅の開業で,サンモール一番町エリアのポテンシャルは高まったところ。

 ただ,地元一番店の百貨店藤崎の老朽化した店舗は,一応B2フロア経由で地下鉄駅に直結した効果もあり,売り上げは好調のようですが,いかんせん,本館と向かいの大町館はアーケード上の連絡通路で結ばれているからまだ良いとはいえ,エノテカが入っている一番町館や,東二番丁通に面する「ファーストタワー館」は正直店舗面積稼ぎにしても,藤崎本館との相乗効果は小さいし,分散していることのデメリットを解消するには,本館の建替えしかないと,皆が思っていたでしょう。

 仙台市のこのエリアのイメージパースでは,

Fujisaki

というように,藤崎部分の建替えと高層ビル化という挑戦的な将来像を提示していましたが,これに呼応するように,

創業200周年を迎えた藤崎の社長インタビュー記事が飛び込んできてました。

「来年に新店舗計画」仙台の老舗百貨店、藤崎社長
変わる仙台商業地図 藤崎200年(下)

地場百貨店の藤崎(仙台市)の藤崎三郎助社長は創業200年にあたり日本経済新聞のインタビューに応じ、現行の店舗を解体して新店舗を建設する計画を「東京五輪・パラリンピックが開催される2020年に決めたい」と話した。仙台中心部で商業施設をはじめとした再構築プロジェクトが進んでおり、店舗改装は行政と連動して進めていく考えを示した。

――複数のビルに分散している現在の店舗を集約することになるのでしょうか。
「理想的にはそれが一番。本店の地下に市営地下鉄の駅も建設されている。こうしたプロジェクトは行政と結びつかないと絶対に無理。せっかくやるんだったら一緒にやらないと。それで中途半端な物を造ってもあまり意味がない」

――具体的な期限は。
「来年東京五輪・パラリンピックが経済的な節目となる。計画は来年までに何とか決めないと。東日本大震災の津波被災地の復興事業も一段落します。復興需要は、私の感覚だと4年前に終わっている」

――消費構造が大きく変わっています。
「これから20年先の商品の販売形態の予測がつかない。団塊の世代がまだ購買力を持つ今後10年は現行の状態が続くのかもしれない。実際の店舗に並べる商品と、ネット通販で販売する商品というように今後の店舗は消費構造を2つに分けて考える必要がある」

――店舗に並べる商品が限られるということでしょうか。
「店舗をいつどのように改装するかということよりも、百貨店から『50貨店』になった時、そこに何を置くのかを決定することが重要になる。昔扱っていて今はない物は相当ある。今でも百貨店って言えない状況になっている。でかい商品はすべてカタログ通販で構わない。持って帰れるものを置けと言っています」

――(9月4日に開かれた)創業200年祝賀式典で「みなさまに」という言葉をたくさん使っていた。周辺商店街との共存共栄ということでしょうか。
「200年続けてきたことに対する御礼という意味です。それは日常でいろんなお客様にご愛顧いただいてもらっているんだということにつきるなということ。それ以外に何もない」

――都心再構築では周辺商店街も暗中模索です。
「都心型の立地というのを考えた時に、今後どういう形を考えたらいいのかということを考える必要がある。仙台は現在、中心部回帰になってきている。郊外に住んでいた方が少子高齢化によって都心の利便性を見直し始めている。それを考えるとやはり中心部のコミュニティーをもう一度つくり上げていかなければならない」
「今後、百貨店の物を売るというのは確かなんだけど、それに付随する形でせっかく200年の歴史と伝統を周囲に認めてもらえるのであれば、それをうまく使わなければならない。ただ、物を売るだけなら、もはや通販サイトには勝てない」

ようやくの決意表明

 創業200周年の節目を迎え,仙台市の都心再構築プロジェクトの補助金を活用しながら, ようやく本館の建替えの検討に入るという決意表明です。

 本来であれば,地下鉄東西線駅が地下にできるタイミングでやるべきだったんでしょうが,震災後という不透明な時期でもあったので,仙台市がこのプロジェクトでようやく後押しをして,動き出すことになります。

 現在でこそ,市内,そして東北にて百貨店としては一番店の地位を保っていますが,仮に仙台駅前の再開発で大手の百貨店が進出したら,丸井今井を追い越した札幌駅直結の大丸,松坂屋を追い越した名古屋駅直結の高島屋のように,草刈り場となるという危機感も持っていたのでしょう。

規模はどの程度?

 同じ一番町の三越は2館体制で約3万平米強の売り場面積を持ってるので,藤崎も建替えで三越を上回る面積というのが命題。

 ただし,本館集約を図るには,プロジェクトの特典を利用しようとしても,商業機能のみでは容積率UPはないし,容積率UPを目当てにとしてもこの場所では高機能オフィスの需要は弱いし,そもそも敷地面積は4000平米強 とそれほど大きくはない。

 周辺ビルを買収・一体化してもせいぜい5,000平米がせいぜいと思われ,そうすると容積率600%でも床面が30,000平米。容積率不算入の地下を活用するにしても,商業床は20,000~25,000平米がせいぜいで,集約化はかなり厳しいなぁと。なので,現大町館の敷地も活用して,上空通路でなるべく一体化させることなどが考えられるけど,一般的にフルサイズの百貨店として必要とされる4万平米には届きそうにないです。

 まぁ,仙台駅前でも進む再開発と競合するし,百貨店冬の時代だから,現在の商業床面積を維持するので精一杯か。インタビューでも「ネット通販」を意識して,必ずしもフルサイズにこだわらないような発言もあるので,量より質というイメージの再開発を目指すのか。

 一方,「中途半端なものにならないように,仙台市と一緒に取り組む」との決意表明もあるので,市街地再開発事業の形態をとり,ブロック一体の再開発とすれば,敷地面積は7,000平米まで確保できますが,三原本店などの老舗のお店もあり,意見をまとめるまで5年間で済むかというと厳しい。

仮店舗が難問

 気になるのは,建替え期間中の仮店舗をどうするか。400億円を超える年商を建替え期間中フイにできないし,移転新築ではなくあくまでも現位置での建替えと言っているから,そこが気になるところ。

 藤崎自体はこれまで,創業から店舗を移転して現位置になっているとのことで,移転自体はタブーではないんでしょうが,三越と並んで一番町を引っ張る存在の藤崎が,仙台駅前に移転はできないか。それに,せっかく仙台市が地下鉄駅を地下に作ってくれたのに,その場所を捨てられないか。

 でも,丸の内再開発でも複数ビルの再開発を連鎖させて,テナントところてん式に移転させてうまく回すとの方法をとっているし,天神ビッグバンでも同様の手法。大々的な再開発を行う場合は現在の位置にこだわらずに進めることも必要なのかも。

 いろいろと難問は多いですが,これまで政令市の一番店にふさわしいハコへの建替えが望まれてきた藤崎の建替えが進むことは喜ばしいことです。

仙台市も,再構築プロジェクトの目玉として考えているのでしょうし,これからの5年間の動きに期待します。

 

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