東北

2022年8月15日 (月)

陸羽東線と快速ゆけむり号

 昨日の記事の続編です。

JR東日本 ローカル線の行方(8/13)

 当日は,小さな旅フリー切符を利用し,東北本線福島駅経由で,山形線米沢,山形駅などを経由し,新庄から陸羽東線に乗車しました。

立派過ぎる新庄駅

ガラス張りで,交流スペースや観光案内機能も含めた複合的な巨大な駅。とても人口4万人弱の地方都市の駅とは思えない。

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人口が倍以上多い県南部置賜の拠点米沢駅のレトロさと比べると,いくら始発駅とはいえ雲泥の差。 

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 山形新幹線の新庄延長時には,何をトチ狂ったことしているんだ?と思いましたが,沿線には天童市,東根市,村山市,尾花沢市,新庄市と,概ね5万人以下の規模の小都市がバランスよく並び,これらの都市から1~2時間に1本東京直通の新幹線に乗れるという状況を目の当たりにすると,県としては一応成功なのだろうな。

新庄駅は,山形新幹線(山形線),奥羽本線(秋田方面),陸羽東線,陸羽西線と,鉄道のジャンクション機能を持ちながらも,山形・東京方面以外の3路線は,輸送密度が200人前後の路線で,陸羽西線は並行する高規格道路の工事のため2年間休止バス代行と前代未聞の対応。新庄まで山形新幹線で来ても,在来線に乗り換えてという方はかなり少ないのかと。そもそもコロナ禍で山形新幹線を含めても,新庄駅の一日利用者は千人未満にまで落ち込んでいる(約20年前の山形新幹線新庄延伸時は約2000人/日)とのことで,この利用者数で9往復/日 の7両編成のミニ新幹線を維持できるものかと新幹線の方も心配になりました。

 奥羽本線の秋田方面は切りにくいでしょうが輸送密度は,陸羽東線・西線と変わらない。貨物輸送もない。どの路線も存続が厳しいことには変わらず。

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新幹線用に,自動改札がある他,全路線に電光掲示板と豪華仕様。

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奥羽本線としてのこの駅を跨いだ直通は,軌間が異なることから不可能であり,そのため,奥側のホームとを平面で移動できるようにしています。

ある意味バリアフリーな対応。

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快速ゆけむり号

 通常車両と思っていたら,外観はラッピングされ,観光列車っぽいデザインになっており,気分が一瞬上がりました。

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この新庄からの区間は,以前も2回ほど乗ったことがありますが,前回リゾートみのりで新庄から仙台まで乗りとおした際は,半分程度の乗車率で,それなりに賑わっていた記憶があります。

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車内の質感も良く,これに指定席料金をプラスするだけで乗車できるというのは,非常にお得感がありました。

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観光列車で,アテンダントも乗車しており,記念品がもらえたり,車内販売もあったりで,華やかは雰囲気は,流石東北新幹線と山形新幹線を結ぶ役割を持つ観光路線ならではと思ったり。なので,それほど古びている感はなかったにせよ,引退となり残念な思いが。

 

そのリゾートみのりの後継車両として,キハ110の改造車両というのは,格落ち感があり,これまではそれほど魅力を感じませんでしたが,新庄から仙台までリクライニングシートでビールを飲みながら乗り換えなしで帰れるという魅力から,指定席をえきねっとで確保しようとしたところ,前日で席選び放題。。。2両1編成で15席程度しか埋まっておらず,当日は結局空席のままの席もあり,新庄発車時点で10人程度。鳴子温泉での途中乗車客2名を含めても,15人にも行かない乗り具合でした。

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車内は指定席だけあって,リクライニングシートで,当然乗り心地は良かったです。ただし,質感は以前乗車したリゾートみのりと比べると雲泥の差。でも文句は言えまい。

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 意外だったのは,アテンダントが乗車し,今どき新幹線でも廃止された車販がまだ残っていたとは!

車販がある訳ない思いこみ,新庄駅のNEWDAYSで食料とビールを買い乗車したのですが,もし車販の存在を知っていたらコンビニで買わなかったのに。。。と思える位,10人少々の乗客に対しての車内販売が売れる訳ない。自分も事前購入していたので,申し訳ないと思いながら利用せず。車両は変わったけれど,観光列車としての最低限のサービスは残していたようでした。

 乗車した際には,乗車記念の切符のようなものや,子供向けの工作?を配っていました。途中駅から乗車した人にも配付してたり。

 当日は,32度を超える暑い日で,ビールをのみながら,2時間40分のちょうど良い時間を楽しみました。

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乗客の気配もほとんど感じず,手持無沙汰なアテンダントの方がやけに気になってしまったり。

途中で,紅葉シーズンには絶景であろう鳴子峡を通過する際に徐行する旨のアナウンスがありました。

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以前乗車した際は,運行の区切りでもあり,沿線の中心観光地である鳴子温泉駅で10人近く乗車してきたものでしたが,今回は2人のみで寂しいもの。朝の仙台からの便に乗れば,5時間以上は鳴子温泉街を楽しめるなど,全線乗り通さずとも日帰り利用にも適した観光列車であるものの,コロナの影響も大きいことを感じました。

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古川駅で新幹線乗り継ぎと思われる降車が多少あり。

最後は,松島付近の海を眺めながら,うとうとしながら,仙台駅へ到着。

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陸羽東線のおかれている状況

 今回JR東日本から発表された,県内を通る利用の少ない路線の中で,観光面及び通学に大きな役割を果たしており,地元大崎市が存続に熱意を持っている陸羽東線。

 しかし,鳴子温泉ー最上という県境の流動が少ない区間は,列車本数も少なく1日7本。朝晩は1~2時間おきながらも,昼間は3時間おき(週末の臨時列車を除く)という状況。

 コロナ前の2017年度でもこの区間の通過は100人/日 程度,2020年度はコロナによりさらに減少し,何と41人/日

 JRに移行した1987年時点でも輸送密度は500人を割っており,その時点からの比較では91%減と凄まじい減少率です。

 2020年度は,JR東日本の営業区域の中でもワースト営業係数である22149円(支出に占める収入は何と0.5%)で,収入は年間200万円なので,一日たった5~6千円ということに。

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 国鉄民営化時に廃止された路線群の中でも北海道の美幸線などは営業係数が3000円程度で全国ワーストとなっていましたが,さすがにこの営業係数には驚きました。そして,国有企業由来とはいえ,株式上場をしている民間企業が負担すべきものなのか,これまでの新幹線や首都圏での莫大な黒字を上げていればこそで,コロナ後であっても会社全体の収益性は戻ることはない中,情緒的に存続すべきとは軽々しくも言えない重みをもつ数値を突きつけられました。

 この区間は定期利用も僅少でしょうが,観光や日常の移動で通常運賃利用者が10人もいれば達成してしまうような金額。

 もちろん,この区間のみの利用ということではなく,観光などでの通過の利用者が多いのでしょうが,そういう利用者はフリー切符や区間外の駅発着の切符を購入して乗車するのでしょうから,この5千円/日 という収入自体,それらの通過利用者分の運賃収入がどの程度カウントされているかは懐疑的ながらも,通過人員は正確でしょうから,仮にこの区間の420円の片道運賃に41人を掛けたとしても,せいぜい1万7千円で焼け石に水の収入金額。せめて,週末運行のゆけむり号のような指定席料金(片道530円)の収入は多少でもカウントされていると思いたいが。

 年間赤字額がこの区間だけで5億円,そして陸羽東線のうち乗客が少ない古川ー新庄の区間で22億超円の赤字。。。

 一応,東北新幹線古川駅と山形新幹線新庄駅の両駅を結ぶ新幹線フィーダー路線で,観光の周遊ルートを構築するための利用価値があるはずの路線とはいえ,これだけの負担をJR東日本が続けるのは厳しい。この区間の唯一の存在意義ともいえる観光列車でさえ惨憺たる乗車率で,後継の専用車両を新造してということは絶望的だろうなぁと。

 途中の瀬見温泉などの温泉最寄駅であっても観光列車での鉄道アクセスの利用はわずかでしょうし,利用最閑散区間の最上駅ー鳴子温泉駅は,県境で学生利用も見込めず,フリー切符などで乗りとおす通過客のみであれば収支改善の見通しは立ちようがないと。

 もちろん,地元が負担を負えるかというと,実質的には,県と大崎市がメインになるでしょうし,第三セクターでの存続も山形と宮城にまたがることから厳しい(三セクで存続する場合でも県境で運営会社を分けるケースがほとんどで,2県で運営する事例は阿武隈急行位)

 仮に,宮城県側の鳴子温泉以東を三セクで存続させる場合でも,通学定期も値上げ,そして新幹線経由での鳴子温泉への観光客は新幹線との通し運賃あってこそであり,古川ー鳴子温泉で現在の680円の1.5倍になれば片道千円を超えることから,陸羽東線部分を別途支払うことを考えると負担感が大きく,鉄道離れがさらに進んでしまう。そうすると,上下分離で鉄道施設部分を自治体に譲渡し,メンテナンスや修繕費用を地元負担とし,運行はJRにということが地元として受け入れられるギリギリになるのかと。さすがに大崎市として古川駅から在来線をなくす選択肢は取れないだろうし。

 それを地元が支えるという意識から,市役所職員の通勤利用の促進などをしっかりとやるにしても,並行する国道47号が整備されている故に,
明るい未来は思い浮かびませんでした。鉄道のみで行ける温泉地として鳴子温泉郷は貴重な存在ですが,それだけでは存続できないという現実に悲しい気持ちになりました。今後,各路線とも地元との協議が順次始まるでしょうが,県の姿勢からはあまり期待できないでしょうから,最悪の事態も想定しながら,見守らざるを得ないという気持ちです。

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2022年8月13日 (土)

JR東日本 ローカル線の行方

JR東日本からの衝撃的な発表

 7月28日に,コロナによる減収に苦しむJR東日本から,「ご利用の少ない線区の経営情報を開示します」とのタイトルで,輸送密度2000人未満の線区発表がありました。今後存続の可否について協議対象とされるのは,このうち輸送密度1000未満で,特急や貨物列車の運行がないような路線を中心になりそうですが,ある程度分かっていながらも,改めて数字として突きつけられると,かなり衝撃的なものでした。

 大会社のJRの運営なのだからと,見て見ぬふりをしていた沿線自治体にとっても,衝撃的で,今後の存廃について協議入りを求められるとなると,真剣に向き合わなければいけない状況です。

 このようなローカル線の経営状態の公表は,コロナ前から恒常的な経営難に苦しむJR北海道が先んじ,コロナ禍による経営状態の悪化により,JR四国・九州・そして西日本からの発表が行われ,最後に赤字額が莫大となったJR東日本からの発表となりました(JR東海は発表を行わず)。

 そもそも国鉄民営化から早35年。自分は国鉄時代の記憶は辛うじてという位で,長い月日が経過しています。

 コロナ前時点であれば,東京一極集中により東京通勤圏では輸送量は大幅に伸び,湘南新宿ライン・上野東京ラインをはじめとした輸送体系の改善や輸送力の増強が行われていましたが,コロナ禍でのテレワーク推進やイベントや観光などの不要不急の移動の自粛により,これまで増強し続けた輸送力が遊んでしまうほどの需要激減に襲われました。(以下の輸送人員の推移は,JR東日本ホームページから引用)

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 地方都市圏でも,仙台や新潟をはじめ,宇都宮や高崎,水戸,盛岡近郊では,輸送改善の効果で概ね増加した時期はありましたが,既にコロナ前の時点で少子化での学生の減少や団塊の世代のリタイヤなどで,概ね微増か横ばいにとどまっていました(激増の仙山線を除く)。

 そして,首都圏ほどではないにせよ,コロナの影響で概ね2~3割減の需要となってしまいました。

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 それ以外の県庁所在地近郊や首都圏郊外輸送レベルでは,学生の減少とそれ以上のクルマ社会化で大人の利用者の激減,一部高速バスとの競合に敗れた等の理由で,JR化後の30年間で輸送密度が半減している区間もあるなど厳しい状況で,コロナの影響は相対的に小さいにせよ,それなりにダメージを受けました。

ローカル線区の将来

 そして,都市圏や都市間輸送以外のいわゆるローカル線については,これまで輸送量の激減で,JR東日本としてもワンマン化,減便,減車などの合理化を図りながらも,新幹線や首都圏輸送,子会社による商業部門の利益(ホテル・駅ビル等)もあり,メンテナンス費用の合理化を目的とした新車投入が行われるなど前向きな動きもあり,被災路線以外はなんとか維持していくような方向性だったのが,コロナ禍によるJR東日本として年間数千億に上る赤字計上で,突如それどころではない状況となってしまいました。

 JR化から30年を過ぎ,輸送密度半減は当たり前。7~9割減という線区もゴロゴロあるような状況で,これでよく運営してきたという感想を持たざるを得ないところがあります。

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 その中で,東北地方では,本線級でも厳しいところはあるにせよ,山越えの県境を越える路線を中心に,壊滅的な輸送密度と営業係数が明らかになりました。

 北から,大湊線,花輪線,山田線,北上線,大船渡線,陸羽東線,陸羽西線,米坂線,磐越東線など予想された線区の他にも,磐越西線の新潟県境の一部区間なども対象になるなど,ほとんどの山越え路線が対象になってしまいました。他にも観光列車の「リゾートしらかみ」が運行されており,遠方からの新幹線経由での誘客効果が大きく,存続の方向性であろう五能線も輸送密度からすると協議対象になってしまいます。

自治体の反応はまちまち

 案の定というか,宮城県の村井知事はJRと自治体の協議入りに前向きな姿勢を示しました。

 震災後に,三陸鉄道としての復旧に拘った岩手県と異なり,これまで気仙沼線や大船渡線のBRT化に対し特に反対もせず,さらに令和元年に阿武急が台風被災した際にも県境部分の鉄道復旧に拘らないという姿勢を示しているなど,都市部以外の鉄道としての効果が発揮できない区間について,頑張って残すという意向は示さないようです(阿武急は車両基地を持つ福島県側の存続意向も大きかったのでしょう)。

 基礎自治体としても,気仙沼市は大船渡線の残存区間の存続については,一関市次第という発言をしており,気仙沼線(柳津ー気仙沼),大船渡線(気仙沼ー盛)がBRT化され,利便性が向上したことから,費用負担してまで鉄道に拘るという姿勢は示していません。三陸道経由で仙台まで2時間強の高速バスが運行されていること,新幹線アクセスとして,大船渡線よりも284号経由のバスの方が本数も運賃面でも優位であることもあるでしょう。

 また,気仙沼線の残る区間(柳津ー前谷地)については,既に一部BRT路線の延長区間として運用されていることから,廃線と完全BRT化は避けられないでしょう。志津川まで鉄道復旧しなかった時点で鉄道として残す意義は薄かった路線なので。

 一方,石巻線は貨物輸送があること,せっかく復旧させた末端の女川駅を含む区間があり,当面は存廃論議の対象外になりそうであり,加えてこの石巻線に小牛田で接続する陸羽東線が市域を貫く陸羽東線について,大崎市長は存続に向けて協議を行いたいとの姿勢を示しました。観光地である鳴子温泉への分かりやすいアクセスを失いたくないとの意向もあるのでしょう。新幹線のフィーダー路線としての位置付けもありますし。

 その衝撃的な発表があった直後の週末に,「小さな旅ホリデー・パス(南東北フリーエリア)」を購入し,その陸羽東線に乗ってきました。
そのレポは続編に続きます。

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2022年8月 2日 (火)

久々に新潟へ その(1)

 先日,久々に新潟市へ行ってきました。

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 コロナのためほぼ県外に気軽に行けず我慢を続けており,県内に閉じこもっているのは精神衛生上良くないので,落ち着いていたタイミングにて。コロナの第7波が急拡大する直前だったので,タイミング的には良かったですが,また行きづらくなるのかと残念な気持ち。

仙台市の置かれている条件

 仙台もちろん利便性の高い都市ではありますが,県内ではもちろん,東北に目を広げても,観光地としてはいろいろありながら,ダイナミックな動きがある魅力的に感じる都市が近くにないのは退屈に感じることも。

 東京は別格としても,一般的に人口規模から40~50万人というのが街中の賑わいを保つことができる境目かと。

 西日本,例えば広島市であれば,県内に福山市(47万人),隣県に政令市の岡山市(72万人)と倉敷市(48万),西側には新幹線で1時間程度で政令市の福岡市(163万人)や北九州市(93万人)があるなど,都市間競争が激しく安閑としてられない境遇ながらも,気軽に他の中都市以上に行ける環境にあります。

 また,瀬戸内海を渡れば松山市(50万人)も。

 九州内も,福岡市は別格としても,北九州市と熊本市という都心部が集客力を持つ政令市,人口60万人規模の鹿児島市,40万人規模の大分市,長崎市,宮崎市と,佐賀市以外は各県庁所在地にそれなりの存在感があり,都心部がそこそこ元気でバランスが良い配置となっています。

 その点,仙台は札幌と東京に挟まれているといっても,両都市へはかなりの距離。

 特に札幌は700㎞も離れて新幹線も建設中でほぼ飛行機でのアクセスのみ(名古屋―福岡に匹敵する距離)で気軽に行ける距離ではない。

 東北では別格過ぎて,2番手グループが30~35万人規模。他の東北の中都市の福島市,郡山市,青森市,秋田市,山形市など全てイオン等のと郊外型店に蹂躙され,街中に力は残っていない。

 人口は少なくとも街中に魅力を感じる都市は,個人的には盛岡市と八戸市位でしょうか。

 一方,南側の関東に目を向けても,250km圏でLRT開業に向けた駅前や市街地の再整備が進む宇都宮市(52万人),300㎞圏の政令市さいたま市(134万人)がありますが,さいたま市は実質東京と一体であり,直線距離的に一応最も近い政令市は新潟市(78万人)だったりします。

 その新潟市も,東北(仙台)からも北陸(金沢・富山)からも遠く,県内を縦断する距離は九州に匹敵するとか。

 体感的に近い大都市は新幹線で直結するさいたま市と東京というのは,感覚的に仙台と似ているのかもしれません。

近くて遠い新潟

 仙台から新潟へは,距離は一般道113号経由で220㎞(4~5時間),

 東北道から郡山JCT経由で磐越道だと遠回りの260㎞で,一応休憩なしだと3時間程度でアクセスできますが,三角形の2辺を経由するのが何か遠回りで悔しい。高速バスだと4時間以上。

 新幹線だと大宮経由で最速2時間半といいながらも,仙台から静岡に行くのと変わらない時間と運賃がかかるなど,同じ東北電力エリアとはいえ心理的に遠い都市で,なかなか行くことはないながらも,仙台にない個性を持つ興味深い都市でもあります。

 また,仙台空港と新潟空港を1時間で結ぶトキエアの新路線の報道もありましたが,成功するかどうか。

 さて,先日は新潟市近郊にキャンプで宿泊し,その合間で新潟の街中へ寄りました。

 新潟市には,ピンポイントでサッカーとか,仕事の視察とかで5年に1度位は訪れていたけれど,自由に街中を回るのは15年ぶりだったり。

前回も,他都市訪問ということで,記事にしていました。

仙台と新潟(道路編)(2006/12/13)

仙台と新潟(公共交通機関)(2006/12/16)

たしか,当時(商業編)を書いていたら,PCが固まり長文が消えてしまい続きを書くのをあきらめた覚えがあります。前回は中途半端になったので,その補足を兼ねて今回改めて記事にします。

 

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2021年10月30日 (土)

常磐線ひたちで仙台へ (その3 のんびり3時間の旅)

 このシリーズ3回目です。ようやく念願の特急ひたちに乗車し,全通した被災区間を通過しました。

常磐線ひたちで仙台へ (その1)

常磐線ひたちで仙台へ (その2 水戸駅周辺レポ)

 ようやく約1時間遅れで水戸駅のホームに滑り込んできました。当たり前ながら,仙台駅の6番ホームで見る車両と長さも含め同じということが,不思議な感じがしました。震災前は長大11両編成のうち仙台には4両編成の付属編成しか行かなかったのが,10両そのままいわき以北に乗り入れするということも,乗車率のことを考えると複雑。

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 入ってきたひたち13号ですが,東京との流動があるはずの水戸駅時点であっても,乗車率は芳しいものではありませんでした。

自分が乗車した9号車には,他に2人乗車しましたが,その時点で10名程度。

 今のE657系から全席指定になり,指定済の席は緑ランプが点灯するようになっていました。指定なしで乗車する場合は,赤ランプのところに乗車できるみたい。また,途中駅から指定されている座席は黄色ランプに変わる模様。

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 殆ど赤ランプで,指定席をとる時点で,同一号車内で5~6席しか指定されていないことは分かっており,間隔を空けて予約したということはあれど,ほとんど人の気配を感じず,不思議な”ほぼ”貸し切り気分を味わえました。

 昔の震災前のスーパーひたち時代は付属編成の4両編成のうち指定席が2両,自由席が2両で,ほとんど満席で水戸時点では立ち客もおり,水戸での乗降も多くかった印象。付属編成はほとんどがいわき以北に直通する乗客で,原ノ町・相馬で半分が降りながらも仙台までもそこそこ乗っていましたが,10両とはいえ,この乗車率というのは,ちょと寂しい思いでした。

 ただ,長町駅北側の広瀬川堤防で昨年春に通過したひたち号を眺めた時には,全10両で10人位しか確認できなかったので,その時点と比較すると,多少は乗客が増えている状況ではあります。

海を眺めながらのんびり旅

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 昔乗った時は夕方から夜にかけての,上野16時発(確か仙台20時12分頃着)に乗ることが多かったからか,あまり車窓を気にせず,また4時間の旅なので寝たり本を読みながら乗っていた記憶がありましたが,今回はガラガラで海側の席だったので,ぼーとしながら車窓を楽しみました。天気が良かったし。

 日立のあたりや北茨城,そして四ツ倉の辺りなど,全体に占める時間は短いながらも海沿いを走る区間もそれなりにあります。

 しかし,途中駅での乗り降りは多くなく,勝田から1名乗ってきた位で,あとはほとんどぽつりぽつりと降りる一方。いわきからの乗車もなかったような。まぁ,乗ったのが先頭に近い9号車だったので,途中駅からの乗客はもう少し真ん中の号車にはいたのかもしれません。

 結果的に仙台まで乗ったのは自分を含めて5名。座席が50席程度なので,9号車の乗車率は10~20%というところでした。全体でもそれほど変わらないでしょう。

再開区間にて

 広野駅の周辺は早い段階から常磐線の復旧が進み,原発事故対応の前線基地のような役割を一時果たしていた記憶がありますが,新しいホテルなどの建物が見られ,東側は以前と全く違う光景になっていました。

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 その後,車窓右側には,原発事故直後の奮闘で有名になった高野病院の建物が。

 その後楢葉町に入りますが,特に駅間で荒れ果てた建物が目立ち始めます。とはいえ,一見被災していない地域とあまり変わらない光景というのは意外に感じました。富岡駅や大野駅,双葉駅という特急停車駅周辺でも,新しいこじんまりとした,車が普通に数台止まっているような住宅がそれなりに見受けられ,ある程度人も戻ってきていることを感じました。

 各駅とも住宅などの建物が広く建ち並んでいる様子は車窓から見え,震災前はそれぞれ数千人以上が住んでいた町の規模感を感じることができましたが,そのうち近くで見れば無人となった建物も多いのでしょう。この3駅での乗降は9号車からは確認できませんでしたが,停車してすぐ発車したので,全車両でもほぼ皆無だったのかと。でも,東京や仙台と特急でつながっているという安心感は,帰還促進にあたっても大きなものなのでしょう。

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途中でおやっと思ったのが,線路と並行する道路。過去に部分的に複線区間だった部分が単線化され,保線用の道路化されているようでした。

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復旧させるにしても,震災前と比較すると本数も2/3程度になり,当面貨物列車も走らないとなれば,最低限の設備での復旧を判断したのかと。

仙台ひたちの所要時間が震災前よりも伸びているのは,このような単線区間での行き違い設備が簡略化されたのも理由のようです。

 一時間発車が遅れたためか,明るいうちに仙台に着けるはずが,途中で徐々に暗くなり始めました。車窓からはこのような巨大な鉄塔及び送電線が見られましたが,原発を結ぶ送電線で,かつては首都圏方面に電気を送電していたものが,現在では原子炉の冷却のための電気が送られているのかと思うと,この地域がかつて望んで誘致した原発という側面があるとはいえ,東京電力の発電所が福島という営業区域外にあるべきだったのかと,考えされられました。

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 原ノ町あたりからは,すっかり暗くなり,仙台駅に到着したのは18時20分位でした。約55分遅れで,多少は後れを回復したのかな。

 電車での旅行は本当に久しぶりで,特急で約3時間の旅というのは,2年前の北海道で札幌から釧路の区間を乗って以来。

 新幹線に慣れてしまうと,逆に特急の旅というのは贅沢な時間の使い方なのかもと感じます。

 仙台駅では6番線に到着し,ホーム向かい側の阿武急の新型車両(丸森行)がちょうど止まっており,余韻を感じる暇なく間一髪乗り継ぐことができ,18時半前には約10分前にひたちで通過した長町駅に到着しました。

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長町駅の出口床面には,新しいKHBの案内表示が。

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 今,新型コロナウイルスの感染が落ち着いていますが,この凪の状態が少しでも長く続いて,普通に旅行に行けるような生活を取り戻すことができればと。今度は仙台から品川までの全区間を乗ってみたいな。

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2020年5月30日 (土)

阿武隈急行 10月全線復旧へ&新型車両仙台駅乗入れ

 昨年10月の台風19号で大きな被害を受け,県境区間が未だ不通のまま,また車両基地がない宮城県側は朝晩の運行のみとなっている阿武隈急行。

 当初は村井知事の必ずしも鉄道での復旧に拘らないという発言にビクビクしていましたが,上下分離を前提とした復旧費のほぼ国費負担の制度ができ,ひとまず今夏までに不通区間の回送運転により,宮城側の昼間の運行が再開との話がありました。

 阿武隈急行 全線復旧なるか? (R1/11/28)

 この話が出たら,車両基地への回送運転だけに留まるわけはないとは思っていましたが,台風被害で不通になって約1年の10月をめどに全線復旧を目指すという話が出て,ホッとしました。

福島市と宮城県柴田町を結ぶ第3セクターの阿武隈急行は、去年の台風19号の影響で不通となっている区間について、ことし10月をめどに運転再開を目指すことになりました。

福島県と宮城県や沿線の自治体などが出資する、第3セクターの阿武隈急行の取締役会は26日、福島県伊達市で開かれました。
阿武隈急行は、台風19号の影響で、現在、伊達市の富野駅と宮城県の丸森駅の間の15.4キロで不通となっています。
26日の取締役会では、復旧作業が続くこの区間について、ことし10月をめどに運転再開を目指すことが報告されました。
また26日は、ことし3月までの1年間の決算が発表されました。
それによりますと、本業の鉄道事業営業収益は5億8800万円で、前の年度に比べて9000万円、率にして13%減りました。
台風の被害や新型コロナウイルスにより、乗客数が、前の年度に比べ12%減って、216万人あまりになったことが影響しています。
そして台風19号などによる被害の損失が9億1500万円にのぼり、最終的な損益は10億4000万円の赤字となりました。

この赤字額は過去最大です。

26日はこのほか、千葉宇京社長の後任に、仙台空港鉄道の菅原久吉社長が就任する人事案も発表されました。(NHK 5/26

コロナによる公共交通機関への影響

 コロナの影響で,主要客の高校生や大学生の利用が皆無になっていました。福島側には福島学院大駅もあるし,福島大学への通学も。

宮城県側でも仙台市内の大学へ通う需要も消えてしまい,ようやく高校が再開する6月から乗客数も回復に向かうでしょうが,この数か月の乗客減のダメージは大きく,運営資金も厳しい中運行を続けなければなりません。

 よって,夏に宮城側の昼間の運行が再開し,秋以降に全線復旧したとしても,運行本数が台風前を維持できるかというと厳しい状況です。

 特に,県境の閑散区間でも毎時1本近くは確保してきたのが,昼間は2時間に1本程度になってもおかしくはない。宮城側である程度丸森折り返しを残すなど。

 県境区間は観光需要と,角田・丸森両駅と福島駅(そして新幹線乗継東京方面)の需要に支えられてきたのに,観光も東京方面への流れも,秋までどの程度回復するかが鍵。

 仮に多少減便になっても,需要から考えると十分だし,県境区間が再開するだけでも十分かなと思っています。

仙台直通に新型車両

 宮城側での明るい話題といえば,5月18日から仙台駅直通列車の置き換え運行が開始され,阿武急の新型列車AB900系が仙台駅に毎日顔を出すことになりました。

 JRのE721系の亜種であり,従来の2ドアと異なり普通列車が3ドアに統一できたことで,特に朝夕の混みあう時間の仙台乗り入れ列車に新型車両の効果はテキメン。従来の2ドア車両だと,うっかり押されて車両真ん中あたりまでは行ってしまうと,途中駅で降りるのが苦悶だったり,4両編成というのもあり,朝の下り,夜の上りは前後の電車と比べても体感的に混んでおり,避けられる存在でもありました。

 何といってもステンレスベースでピカピカ。斬新なデザインです。順次置き換え中で,年1編成ペースでは,ようやく2編成(4両)が投入されたところなのに,その2両とも宮城側で運行というのは,福島側にとっては複雑な気分でしょうね。この車両が能力を発揮するのは仙台側のラッシュであるのは間違いないにせよ。

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車内はJRやアクセス線とほぼ同じデザインながら,座席のモケットの色は特徴的。

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車内広告は当然独特で,福島側の広告が多く新鮮です。

この写真は発車10分前の先頭車両なので,まだガラガラでしたが,発車間際には次々と乗り込んできて,立ち客もパラパラでる位でした。

緊急事態宣言明けの週でもあり,学生はともかく通勤客は大分戻ってきつつありました。

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 これは,長町駅で下車した時の発車直前の状況。長町駅でかなり下車した後でも,席は埋まり,立ち客もいます。線路が分断され車両のやりくりが大変な状況の中,阿武急には宮城側に貴重な新型車両を回してくれて感謝です。

阿武急の今後

 阿武隈急行は,現在では珍しい2県に跨り運行する第三セクター鉄道で,車両基地や変電所を福島側に頼っている状況からは,いまさらそれぞれに分断するのは困難な路線です。国費を使って復旧したからにはあと長期的な運行を担保しなければならず,少なくとも20~30年は運行を確保することになりますが,このような珍しい状況だからこそ,片方の県の意向のみで決められないメリットがあったのかも。

 福島県としては輸送密度が極端に低い只見線を力技で復旧させて,阿武急を復旧断念というのはありえないので,宮城県が仮に阿武急県境部の廃線を希望しても福島県と合意する訳がない。

 コロナ後の観光需要がどの程度戻るかによるけれど,せっかく復旧させるこの区間。観光需要の掘り起こしなど両県協力しての活用を図らなければ。

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2020年5月11日 (月)

仙台市地下鉄 平日昼間15分間隔に減便へ

先日の地元紙朝刊で取り上げられましたが,18日から,GW&土日に続いて平日も減便ダイヤが始まります。

今日,勾当台公園駅で掲示されていましたが,減便は昼間のみで,土休日ダイヤと同じ15分間隔!

仙石線の多賀城以西と同じ運転間隔となりますね。

流石に平日も15分間隔にはせず10分間隔にするかと思ってましたが。

現在のダイヤをなるべくいじらずに間引きで対応できるようにという考え方かと。

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一方,朝夕ラッシュは従来通りで南北線は3~5分間隔のまま。現在の北行きの8時前後のラッシュの乗車率は,席が埋まりつり革付近に多少立ち客がいる状況なので,乗客同士の間隔が適度に保たれ,これであれば感染することはないかなという程度なので,これを減便してしまうと感染対策上まずいということかと。それに朝ラッシュ時に減便となると,いつもの生活のリズムが崩れるので助かります。 

 なお,ガラガラの夜間帯も減便になるかと思いましたが,こちらも予想がはずれて従来通りに。

 現在のダイヤが10分以上空く時間帯もあるため,昼間のように間引くとさすがに間隔が大きすぎるからか。

 富沢行きはコロナ前でも比較的余裕がある乗車率のところで,酔客がほとんど見込めないことから減らしても問題ないですが,泉中央行のほどほどの混雑を考えると減便には踏み切れなかったということか。

交通局HPより

帰宅後に,HPをのぞいてみたら情報が掲載されていました。


2 平日特別ダイヤ
・実施日
 18日~22日(月~金)、25日~29日(月~金)(10日間)
・運行ダイヤ
 通常の平日ダイヤの半分程度を減便します。
  南北線 東西線
通常の平日ダイヤ 特別ダイヤ 通常の平日ダイヤ 特別ダイヤ
始発~9:30 3分~12.5分 変更なし 5分~18分 変更なし
9:30~16:30 5分~7.5分 約15分 6分~7.5分 約15分
16:30~終発 5.5分~12.5分 変更なし 6分~16分 変更なし
運行本数 1日167往復 1日143往復 1日150往復 1日129往復

 

市交通局HP

 特別ダイヤでは,南北線が143往復,東西線が129往復と,通常ダイヤの86%の本数。

 東西線は東北大を中心とする学生需要が休校延長のため壊滅的なので,正直終日もっと減らしてもいいのかもしれませんが,南北線と扱いを変えづらいところがあるのかな。

今後の見通し

 GW明けから休業要請が解除され,このままいけば緊急事態宣言も間もなく解除される宮城県。

 緊急事態宣言解除後に平日ダイヤの減便が始まる可能性があり,ちょっと整合性がとれない状況に。

 続々と街中に限らず地下鉄沿線の大型商業施設が今週から再開し,これまでの反動で平日の街中の百貨店や大型商業施設へ行く流れは強まる一方なので,車内が過密になる恐れがあればこの減便ダイヤも終日15分間隔の休日ダイヤと合わせて早々に元通りになるかなとは思います。

 自粛の反動での第2波の危険性が言われていながら,東北人のメンタリティからすると同調圧力(又は感染したら今後生活していけないという気持ち)は他地域よりも強く,首都圏などの特定警戒都道府県からの流れさえ止めていれば感染爆発に転じる可能性は低い。

 ただ,北海道の第2波も東京からの帰省や安全な場所を求めての流れの犠牲になっているので,慎重に進める必要はあります。

 なので,せめて県外といわず,東北内(+新潟)での移動についてはある程度許容していかないと経済が持たなくなっているので,様子をみながらも,先日宣言が行われた7県の枠組みで緩和への流れを作って良ければと思いました。旅行なども東北内で徐々に助け合っていければと。希望的観測なのは重々承知ながらも,出口戦略は考えていかないと。

 

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2020年3月29日 (日)

苦境の仙台空港 商業機能増設に着手

 新型コロナウイルスが全世界的に蔓延し,日本では北海道や愛知県,関西に続き,大本命の東京圏での感染急拡大により,一気に危機感が高まっている今週の動き。

 この宮城県では,木曜日に2例目の感染者が確認されました。

 基本的に東北各県ではインバウンドの少なさが幸いしたのか,感染者数がほぼ皆無で推移してきたものの,「貰い事故」のように,クルーズ船乗客(宮城・秋田),海外旅行帰り(青森),東京や北海道からの感染疑い者の無理な移動(青森や秋田。宮城の事例は東京の感染確認者との接触感染)で徐々に感染者が確認されており,隠れ感染者も入ってきている危惧を感じます。今,感染者が発見されていない岩手や山形も,他県と同様に貰い事故での感染が確認されるのも時間の問題でしょう。

 感染が急拡大している東京からの地方への感染拡大を止めるための措置が必要なんでしょうが,新幹線などはガラガラのままの通常運行を強いられており,そもそもクルマ移動などは止めようがなく,物流への影響もあるので,対応策が手ぬるいと感じ始めてきました。

仙台空港の影響

 そのような状況で,仙台”国際”空港は,まさしく名前だけの国際空港となり,国際線の運行は完全にストップしています。これは中部のセントレアでさえもで,国際線の運行は東京・大阪のみに絞られている状況なので,需要低下と感染拡大防止のためにはやむを得ない措置。

 国内線も,搭乗率にシビアなLCCは,まずもともと苦しんでいた中部(セントレア)便をはじめ,好調だった関西と新千歳便も軒並み一部運休で,その他のレガシー路線も減便が相次いでいます。

 本来であれば,春休みの書き入れ時のシーズンなのに,様々な意味で民営化された仙台空港の運営会社としては想定以上のリスクが生じ,厳しい状況です。そのような状況の中,予定されていた改装工事に着手するニュースは驚きでした。

 仙台空港2、3階の改修着工 21年度完成、買い物や飲食充実

 仙台空港を運営する仙台国際空港(宮城県名取市)は26日、旅客ターミナルビルの大規模リニューアル工事に着手した。事業費は約50億円。2044年度の目標旅客数550万人を見据え、搭乗手続きの時間を短縮し、搭乗直前まで買い物や飲食を楽しめるようにする。21年度下期の工事完了を見込む。
 リニューアルは2、3階が中心。国内・国際線の保安検査場を拡張するとともに、国内線の検査場通過後のエリアを広げ、飲食店や土産店などを充実させる。
 改修面積は全体の5分の1に当たる9848平方メートル。商業店舗の床面積は22.5%増の2804平方メートルとなり、うち検査通過後のエリアは現状の10倍以上の2013平方メートルに広がる。増築は1683平方メートルで、国内線のチェックインエリアを拡張する。
 同社は16年7月の民営化当初から今回のリニューアルを計画してきた。今後は旅客以外の見送り客なども保安検査を経て店舗や屋上展望デッキを利用できる仕組みを目指し、航空各社と協議を進める(3/17河北より引用)。

当初提案通りの改修を実施

 前向きに考えると,国際線の運行がしばらく見込めず,国内線の旅客も減少するこの時期だからこそ,改修工事がやりやすいという見方もできるのかもしれません。 

 県で空港民営化を検討していた時に,村井知事が参考にしたオーストラリアの空港での民営化事例に習った改修計画と記憶しています。

 空港運営から上がる収益を極大化するために,”キモ”になる施策だとか。

 これから2021年度下半期まで,断続的に約1年半の間工事が続きます。

この改修のメリット

 この改修内容は,仙台空港の商業機能の選択肢の無さを多少は解消することになる嬉しい改修工事です。

Sdfmarketimage(以下の図は,全て仙台国際空港プレス発表資料より引用)

 昨年北海道に飛んだ時も,以前沖縄に飛んだ時にも実感しましたが,混雑を恐れて早めにチェックインしようとしても,中にまともな飲食施設がなく,スナックスタンドレベルで落胆します。分かっていて空弁をチェックイン前に購入したこともありましたが,選択肢が少なく旅行のワクワク感が減退したり。

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 そもそも,空港の商業施設や飲食施設は,主に搭乗前の旅客が対象なので,チェックイン後の「エアサイド」にあった方が合理的というのは分かります。

この改修による懸念

 とはいえ,お見送りの家族と一緒に食事とか,到着後の本数の少ない高速バス等の交通機関待ちで食事とか,「まずは牛たん」という利用客もいるので,これまでのように気軽に「ランドサイド」で使えないのはちょっと不便。そのあたりのバランスはどうするのでしょうか。なお,1階は改修なしのようなので,プロントやコンビニその辺はそのまま「ランドサイド」で搭乗前,到着後に利用できる機能です。 

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 その懸念に対するアイディアとして,搭乗客以外も,「エアサイド」ゾーンに入ることができるような規制緩和を国に要望しており,そのために保安検査場を拡張するとの対策も講じるようです。

 でも,身代わり搭乗など意図的に悪さを企てる輩はいるだろうし,現在のテロ対策強化の流れに反するような懸念が。それにチェックイン後に安心して飲食店で注文し,注文した料理が出てこなかったり,話に夢中になって乗り遅れそうになるということもあるだろうな。そういう利用者への対応も必要になる。

 そういった,懸念を飲み込んで実現化することができるのかと気になります。

将来に向けて

 日本の空港の中で先鞭をつけたこの仙台空港民営化も,第2弾の新千歳空港を始めとした道内空港民営化(北海道エアポート),福岡空港など,国内主要空港にも導入され,民営化第1号というインパクトを保ち,民営化ならではの施策を着実に導入していかないと,埋没してしまうという危機感はあると思います。

 今年は,東日本大震災の年並みの利用客の減少となるでしょうが,その反動でのコロナ後の利用客増を信じながら,機能改善や路線再開,新規就航の取り組みを続けて行かないと,民営化の意味がなくなってしまう。

 3月末で,民営化開始以来陣頭指揮を執っていた東急出身の岩井卓也社長が退任し,4月からは同じく東急出身の鳥羽明門氏が就任するようです。岩井社長はこれまで前例のない民営空港運営会社のトップとして手探りながら成果を上げてきていたのに,最後にコロナ騒ぎでこれまでの実績がガラガラと崩れてしまう無念を感じているでしょうが,今回の改修工事終了後は,コロナの影響も落ち着き,さらに多くの利用者を集める便利な空港として発展することを祈っています。 

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2020年3月13日 (金)

明日はJRダイヤ改正 常磐線全線復旧! ほか

 新型コロナ渦で暗いニュースが続き,さらに恒例の震災特番の垂れ流しにうんざりしていたところ,週末の娯楽であるベガルタも4月への再延期が確定するなど,気分を上げるのが難しいこの頃でしたが,明るい話題としては,明日に控えた常磐線の全線再開と仙台ひたちの復活ですね。

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3月JRダイヤ改正 仙台駅時刻表は? (2/25)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1 (1/21)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その2 (1/25)

常磐線特急 仙台―東京直通復活へ (19/7/6)

 とはいえ,全国一斉休校の余波で,子供の世話のために全く外出がままならない週末が続いており,明日はせいぜい長町駅近辺を10両編成で疾走するひたちを拝むこと位になりそうです。

 それにしても,9年ぶりの全線再開という祝賀ムードも吹き飛ばすコロナ渦が恨めしいところですが,落ち着いたらぜひ東京遠征に早速使ってみたいです。4時間半は新幹線の3倍とはいえ,高速バスよりは1時間も短いし,旅として考えれば良い所要時間かも!

 乗車率はさらに厳しくなるとは思いますが,コンスタントに利用されて,仙台直通が長く続いて欲しいです。

プロスポーツの対応

 仙台に本拠地を置く3大プロスポーツチームが所属する各リーグ。

 Jリーグ・Bリーグの公式戦延期,プロ野球のオープン戦無観客試合と雪崩を打つように対応がなされましたが,今後の見通しとしては,Bリーグは数試合は無観客試合での公式戦再開,Jリーグは4月3日再開が決まったようです。

 Jリーグも無観客試合の可能性は残るにしても,これ以上の再開延期は難しいとのこと。プロ野球は無観客は想定せず4月10日の再開を目標にとのことで,学校もですが,やはり4月から徐々に正常に戻していかないと,家庭も経済もうまく回っていかない。

 全国からの観客が集まってくることに関してはリスクが高まるのは確実ですが,今後はリスクと生活を共存させながら妥協点を設定して対応していくしかないのかな。 

 さて,このブログも,明るい兆しが出てくるまで,しばらくは更新ペースが落ちるでしょうが,いろいろ考える充電期間としたいと思います。

 ※先週投稿したつもりでいたのが,下書きのままになっていましたので,時期は逸しましたが公開にしておきます。

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2020年1月25日 (土)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その2

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1(1/21) 

の続きです。

 その9年間を経ての変化とは,


1.はやぶさの誕生による,仙台経由の時間的優位性の拡大

2.常磐道の全通と高速バスの伸長

3.相双地域の人口減

 

1.はやぶさの誕生による,仙台経由の時間的優位性の拡大

 東日本大震災の6日前に誕生したはやぶさ。従来のはやてよりも約10分程度時間短縮し,概ね91~95分程度で東京ー仙台を結んでおり,近年朝晩を中心に毎時2~3本に増え,今春の改正では一気に3往復が増発され,原ノ町目線では仙台とを結ぶ常磐線普通列車との乗り継ぎも改善される傾向にあります。

 震災前は,南相馬市原町区,相馬市から東京方面へは,ほぼスーパーひたち一択でしたが,震災での長い不通時期はバスでの福島経由や仙台からの高速バスやJR代行バスメインを経て,約3年前に相馬ー浜吉田間が復旧して以降, 接続によっては3時間を切ることができる仙台経由が仕方なくメインルートになりました。運賃は片道約1.2万円超ながらも,約1万円の 東京フリー乗車券に特急券を追加すれば,往復2万程度で東京でのフリー乗車券もついてくるというJR側の配慮もありましたが,この3月末で利用終了となり,後継の割引切符が発売されなければ,純粋に値上げとなってしまいます。その分,えきねっとトクだ値割引での最大50%割引が設定されるようなので,うまく活用していかないと。割引がなければ,空気輸送確実なので。

 そうはいっても,東京での有効時間を増やすには,原ノ町駅からでも仙台経由はやぶさは非常に有効で,復活しなかった朝5時40分頃のスーパーひたちよりも遅い5時51分発の常磐線で仙台に向かい,はやぶさに乗り換えると約3時間後の8時56分には東京駅に到着します。かつてのスーパーひたちであればせいぜい上野9時半頃であったはずで,乗り継ぎさえ良ければ断然早い。

 帰りも,東京駅20時20発のやまびこから仙台駅22時40分発の原ノ町駅行に乗り換えると,仙台駅での乗り継ぎは20分待ちながら,日が変わる前に原ノ町駅に到着。その1時間前の東京駅19時20分発では原ノ町駅22時24分着と約3時間で到着。かつての原ノ町終着のスーパーひたちでは19時発で22時20分着だったので,やはり所要時間は短いのがメリット。

 仙台から普通列車で80分かかる原ノ町駅でさえそうなのだから,仙台寄り(20分短い)の相馬駅からは言わずもがな。

 また,常磐線はラッシュ時こそ仙台側で混雑するとはいえ,亘理駅以南はかなり輸送力に余裕があるので,仙台に向かうのがそれほどストレスにならないというのも。

 

2.常磐道の全通と高速バスの伸長

 仙台ーいわきについては,これにつきるかと。磐越道・東北道経由から常磐道経由に移行した高速バスで約3時間。いわき側はクルマでバス停まで乗り付けられるパークアンドバスライドを使えば,アクセスが容易な住民も増えました。本数も毎日8往復(土日のみ1往復追加運行)で,始発を使えば,8時半過ぎには仙台駅に到着可能。

 そもそも,復旧する常磐線の普通列車で,いわき駅始発の5時23分発で原ノ町駅乗換でも8時17分に仙台駅着と,震災前とほぼ変わらない時間帯で到着できるようになります。

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 かつてのスーパーひたち1号(いわき駅発7時半頃⇒仙台駅着9時半頃)が復活したとしても,2本目のバス(いわき駅6時55分⇒仙台駅9時49分)で代替できる時間帯で,現時点の乗客数は分かりませんが,混雑しすぎることはないはず。

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 終バスは仙台駅19時発ながらも,土休日は20時40分発も運行と,18時2分発のひたち30号や18時44分常磐線各駅停車よりも仙台を出る時間は遅くなります。そうすると,少なくともひたちに勝ち目はない。

 ただし,バスのライバルは常磐線の各駅停車であって,いわきー原ノ町が5両編成のE531系の運行と,原ノ町以北の仙台側よりも1列車あたりの輸送力に余裕があるので,ゆったり行きたいという需要を電車が叶えることに。原ノ町駅での接続が良い列車(20分以内)は上り5本,下り8本と高速バスの本数とそれほど変わらない。

 そうすると,高速バスも共倒れで減便という可能性もありますが,仮にそうなってもひたちの増発に結び付くようなものではないかと。

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3.相双地域の人口減

 中核となる南相馬市の現住人口は,震災前の7万人超から現在は実質5万3千人,相馬市は約3万7千人と横ばい(南相馬からの転入分がある)ですが,この2市で2万人近い人口減,さらに原発事故による避難区域となった双葉郡は元々6万人あった人口がどの程度残っているのか正確な数字は捉えづらい。

 概ね確実に住民の需要は半分以下に,廃炉や復興関係者も頻繁に乗る訳ではないため,もともとの仙台まで4往復,原ノ町まで6往復を維持するのは難しい。そうすると,震災前6往復⇒復活する3往復というのは,ある程度妥当な本数なのかもしれません。

 いわき乗換への誘導

 そのなかで,今回再開する区間の普通列車を11往復確保したという意味は?純粋に需要からするとこんなにいらない。

 狙いとしては,特急を削減した分,空く時間帯は普通列車でいわき駅まで出て,いわき始発の特急に乗り換えてもらうことを想定したのかなと。特急でも65~70分程度が普通列車で80分なので,それほど所要時間は変わらない

 特に朝の原ノ町5時台,仙台7時台始発の特急2本分の代わりに,東京に昼前に到着できる時間帯にいわき行の普通列車を8時前発まで4本接続良く走らせています(30~60分間隔)。時間は4時間近くかかるけれど,選択肢を広げたということに。

   普通 列車    特急 ひたち  
原ノ町駅発 いわき駅着 いわき駅発  東京駅着  (所要時間) 
5:33 6:55 7:03 9:38 (4:05)
6:10 7:32 7:39 10:11 (4:01)
6:53 8:12 8:18 10:42 (3:49)
7:52 9:09 9:20 11:42 (3:50)
(参考)        
11:07 14:42 (3:35)

 なお,仙台10時13分発のひたち14号だと,所要時間は3時間半強なので,7時52分発の普通列車の場合と所要時間は15分しか変わらない。 

 いわき経由だと片道7720円で東京まで行け,仙台経由新幹線と比較して4~5千円の節約になります。

帰りも,

 特急 
ひたち
  普通  列車  
東京駅発 いわき駅着 いわき駅発 原ノ町駅着 
 (所要時間) 
16:53 19:15 19:25 20:42 (3:49)
17:53 20:15 20:19 21:38 (3:45)
(参考)        
15:53   19:23 (3:30)

 と,原ノ町までの直通特急と変わらないということも。もちろん,仙台経由の新幹線だと,東京駅滞在が20時20分発までOKなので,そこは使い分けということに。行きが常磐線,帰りが新幹線で,上野駅利用であれば,一筆書きの切符が使え,乗車券が節約できるというメリットも。

3往復設定 ひたちの狙い

水戸・日立と仙台相互の移動需要はそこそこ狙っています。朝一の時間帯はそれぞれ捨てて,新幹線と特急ひたちを上野経由で乗り換えることで対応できる一方,それぞれ12時以降到着という時間帯の特急ひたち直通列車を設定しています。

 震災後に新幹線⇔特急ひたちを上野で乗り換えるパターンが社用では定着していただけに,JRとしても仙台ー水戸・日立 の直通を便利にしすぎると収入が減るというジレンマがあるのかなとも思慮します。それである程度バランスを取ったのかとも。純粋に時間だけを見れば,上野まで30分間隔運行の特急ひたちと毎時1~3本のはやぶさを乗り換えた方が本数は多いし,所要時間は短いという状況なので。 

 ただ,ビジネス目線で見ると,下りは仙台での午後一番の会議には使えるけど,上りだと水戸及び日立着が13時台でちょっと遅い。いわきは12時台着だけど。せっかくであれば,仙台7時台発の設定が理想ながら,1時間早めて9時台発だと使い勝手が良さそう。震災前のように,3~4時間おきに運行というパターンを無視して良いので,3往復を前提により使いやすい時間帯に移行した方が良いと思う。

 仙台発の10時台はやぶさが今回も増発されて,約10分おきに3本運行されるのも,午後一番の会議に合わせるため。ひたちについてもせめて同様考え方ができないかなと。3往復がJR東日本として政府に対するノルマなのであれば,より使いやすい時間帯にして活用してほしい。

 なお,水戸⇔仙台の料金として,概算ですが

   特急ひたち直通 約7,500円

   上野経由新幹線 約14,500円

   小山経由新幹線 約9,000円

と,いずれも3~3.5時間前後で変わらないのに,価格差が大きいのは利用者にとって分かりづらい面がありますが,現在の状況からやむを得ない面もあるのでしょう。

その他雑感

 仙台発上りは午後4時台と6時台の2本を設定してきました。原ノ町や双葉郡から東京への帰りを含め,直通で使いやすいようにとの考えでしょう。昼間よりも夕方の方が乗客が見込みやすいとの考えか。

 途中駅の停車駅は岩沼駅と亘理駅の停車が1往復辛うじて残りました。以前は水戸・東京方面への輸送需要が辛うじてありましたが,全体が3往復に減った現在,相馬・原ノ町駅への所要時間を無駄に延ばしてしまう停車を無理に残す必要はなかったように思えます。

 またもしかしたらと思っていた空港需要を拾う名取駅停車ですが,岩沼・亘理駅の停車数が減った状況であれば,1往復設定しても誰得になりかねず,常磐線方面との輸送は従来通り普通列車に委ねることになりました。やるんだったら全列車停車かと思っていましたが,結果はまぁ妥当でしょうね。

臨時列車の設定可能性

 twitter上では,2編成の増備で最大で,仙台まで5往復の運行が可能なスジは設定できるとの予想を見ました。通常時は難しくとも,盆暮れ・GWなどの繁忙期には2往復程度の臨時列車は設定できるようです。

 まずは,せっかく復活するひたちに乗って東京に行く機会を計画しないと。ベガルタの関東アウェイ戦も春先に集中開催なので,上京する機会を模索します。

 

 

                  

 

 

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2020年1月21日 (火)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1

 3月14日のJRグループダイヤ改正日に合わせて,大震災以来9年ぶりに全線復旧するJR常磐線。

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既報の通り全線復旧に合わせて,特急ひたちも東京から仙台まで直通することとなっていましたが,今回の発表では,いわき以北で仙台まで3往復が運行されることとなりました。

 常磐線特急 仙台―東京直通復活へ (2019/7/6)

 従来の復旧区間の法則から,本数は基本的に維持する傾向ながらも,原ノ町発着まで本数維持は厳しいかなと思い,特急は仙台まで4往復(震災前と同じ),原ノ町まで2往復(震災前から▲1往復)を予想していましたが,結果としては仙台まで3往復。上野仙台間直通の本数で考えると,下りは同じながら,上りは▲1本となります。

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 仙台ベースで考えると,本数的には健闘したように思えながらも,肝心なところで朝一の7時台発は復活せず,仙台始発が10時台というのはちょっと遅いなぁと。

 また,いわき7時半頃始発で仙台に9時半頃に到着していた区間便も,復活せず。

 この3往復の設定時間から,ある程度JR東日本の狙いが見えてきました。

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 震災前とは根本的に環境が変わってしまい,そのままの復活はできず,メリハリを付けてきたというところでしょうか。

 震災前の,(当時)スーパーひたちのいわき以北のターゲットとしては,

 ①上野ー相双地域(東電出張者,原ノ町駅,相馬駅)

 大動脈として6往復(概ね3時間毎)を確保していました。上京の際でも,上野9時半着で19時発と,ほぼ12時間近い滞在時間が確保できました。

 ②水戸・日立地域ー仙台を約3時間を直結する需要

 小山回りの東北新幹線経由だと,ほぼ各駅停車のやまびこ利用となり,また水戸線と東北新幹線の接続が限られるため,企業出張では本数では上野経由を選ぶこともありながらも,一般利用者は仙台直通便を選ぶのが自然でした。

 ③いわきと仙台を結ぶ普通列車の補完

 特急が4往復で本数が多くなく,高速バスも磐越道・東北道回りで時間もかかり,本数も多くなかったことから,直通で3時間弱の普通列車がメインだったように思えます。普通は概ね毎時1本あったので,比較的使いやすかったし,新型車両の導入までは編成も長く,直通も多かったので,急行列車のような趣もありました。とはいえ,特急が3~4時間おきにあり片道2時間で結んでいたので,特に朝のいわき始発と夕方仙台発はそれなりに利用者がいた印象。

9年間での大きな環境の変化

 自分の予想として,復活しても①と②がメインで,③は高速バスに本数も値段も勝てずに厳しいかなと思っていました。

 結果的に,①~③全て中途半端で,新幹線や高速バスなどをひたちが補完するという役割に徹することとなりました。

 さて,次回に続きます。

 

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