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市政

2020年3月22日 (日)

続 さくら野跡地再開発情報 ツインタワー超高層のイメージが!

 このコロナ渦の中,聖火の到着・展示と並び,久々の明るいニュースだった,さくら野百貨店跡地の再開発構想。

さくら野跡地 ツインタワー超高層再開発か!? (3/20)

 地元紙河北新報でも,後追いの記事を出してきました。

 仙台駅前、旧さくら野跡地再開発 ドンキ運営会社が名乗り

 2017年2月に閉店したさくら野百貨店仙台店(仙台市青葉区)の跡地の約8割を、ディスカウント店「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH、東京)が取得することが20日、同社への取材で分かった。JR仙台駅前の一等地で再開発計画が動きだす。
 旧仙台店は八つのビルで構成され、敷地面積は約5500平方メートル。うち約8割の土地と建物は、匿名組合が出資するさくら野DEPT仙台合同会社(東京)と投資ファンド東北リテールマネジメント(同)が所有していた。
 PPIHは今月16日、DEPTが実質的に持つ土地、建物と、リテールマネジメントの全株式を取得する契約を締結。事実上、旧仙台店の最大のオーナーとなった。
 PPIHは建物を解体した上で跡地の一体的な再開発を目指す。商業施設、ホテル、オフィスを組み合わせた延べ床面積最大11万平方メートル、高さ最大約150メートルの複合ビルを構想する。ビルの建て替えなど再開発を促す仙台市の「せんだい都心再構築プロジェクト」による容積率緩和を目指し、高機能オフィスを整備する。
 他の5地権者や市の担当者に対しPPIHは19日、取得の経緯や跡地利用の構想を説明した。PPIHによると、4月から月1回程度、市の担当者も交えた勉強会を開くことを決めた。21年3月に地権者で構成するまちづくり協議会の設立を目指す。
 計画では21年秋ごろに準備組合を設立し、23年秋ごろにビルの用途や規模を定める都市計画を決める。早ければ24年度中の着工、27年度中の完成を目指す。
 旧仙台店を巡っては、ビルオーナーらの間で行われていた複数の調停や訴訟が19年2月に全て終結。DEPTは売却先を模索し、一時は複数の不動産開発業者に入札参加を呼び掛けた。結局入札は実施されず、PPIHに取得を提案したという。
 PPIHは取材に対し「仙台駅前の一等地で非常に可能性がある場所であり、(仙台店が)閉店されたままの状況は好ましくない。市や地権者と協議し、より良い街づくりにつなげたい」としている。

◎ドンキ運営会社、不動産事業拡大 仙台の拠点化推進

 停滞していたJR仙台駅西口の再開発に、小売り大手パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH、東京)が名乗りを上げた。取得するさくら野百貨店仙台店跡地の隣地に同社の運営店舗が立地していた上、デベロッパーへと事業を広げつつある経営戦略とも合致した。

 仙台店閉店から1年4カ月後の2018年6月、PPIHは運営するドン・キホーテ仙台駅西口本店を隣にオープンさせている。開発部門の責任者は「(物件を)関心を持って見守ってきた」と話す。
 仙台店を運営した「エマルシェ」は16年4月、当時の最大のオーナーさくら野DEPT仙台合同会社が推薦する投資ファンド、東北リテールマネジメントの関係者を経営陣に据えた。PPIHの前身のドンキホーテHD傘下の日本商業施設による要請で社長に就いたこの関係者はその後、同HDの執行役員に就いた。
 DEPTの所有者は匿名投資ファンドで、実態は不明だ。一連の経緯から、関係者は「DEPTの所有者とPPIHには少なからず関わりがあるのではないか」とみる。跡地の取得により、PPIHがデベロッパーとして表舞台に登場する形となった。
 PPIHは今年2月、東京・渋谷で地上28階の複合ビルを着工させた。高層ビル開発としては仙台が2棟目になり、ともにドン・キホーテ店舗の近隣という共通点がある。本業の小売りを展開する中で不動産開発にも業態を拡大させており、今回の再開発で仙台の拠点化が一層進みそうだ。
 仙台市幹部の一人は「(購入先が)大手デベロッパーではなかったので正直、驚きが大きい」としつつ「再開発が動き始めるというインパクトは大きい。仙台の街づくりを踏まえた再開発を計画しているようで、一定の期待はある。市の都心再構築プロジェクトにも合致する」と語った(3/21河北朝刊から引用)。

 

 内容として目新しい点は, 

①  ツインタワーのイメージパース

②  PPIHの再開発へのかかわり方(土地購入により最大地権者に)

Sakurano

という点。

ワクワクするイメージパース

 仙台駅西口のランドマークとして,堂々としたツインタワーの超高層ビルになります。

 敷地に南北の幅があり,比較的正方形に近い高層ビルが建設できる仙台駅側は高さ150m,東西に細長い東五番丁側は南面を広く確保した高さ130mのツインタワーで,低層部は4階建て程度の商業棟に。

 パースを見る限りでは,仙台駅側の方が高く見えるので,仙台駅側がオフィス棟,東五番丁側がホテル棟になるのでしょうか。日経情報とすり合わせる限りでは。

 また,再開発地前面の青葉通は,このイメージパースでは広場化されており,この方向性はほぼ決まりなのでしょうね。

 向かい側の旧仙台ホテル跡地(EDEN)等オリックス所有地は,ビルとして稼働しているロフトとヒューモスファイブもあるので,街区一体としての再開発の調整を行うにしても時間はかかります。よって,旧さくら野跡地が先行するのは当然ながら,青葉通を挟んだ2か所の再開発地が競争しながら,また地下部分などの使い方として連動しながら,計画が進められればと思います。

PPIHが権利を集約化して取得

 従来は,土地・建物の権利を持っている訳ではなかったので,アドバイザー的な役割ではなく事業を主導するには,権利の取得が必要でしたが,その他の事業者分の取得ではなく,約8割の土地と建物を持つ「さくら野DEPT仙台合同会社」と「投資ファンド東北リテールマネジメント」の権利を取得したうえで,その他の事業者と調整していくとのこと。リスクを取りながらも,このプロジェクトにかける熱意が伝わってきます。

 本来であれば,いわゆる大手デべである三井不動産や三菱地所や,資産運用先として生命保険会社などが絡んでくることが想定されましたが,そのような大手は既存のプロジェクトを抱えていて仙台は優先順位として低くなるのに対し,ドン・キホーテの親会社であるPPIHは渋谷でデベロッパー事業に参入したばかりでチャレンジとして参入しやすかったのかと思慮します。比較的資金力はありますしね。

 仙台市側も困惑しながら一応歓迎姿勢とのことでよかったです。

 15年前の五橋のJT跡地を取得したアパホテルの驚きが今回のPPIHに重なります。アパは当初の計画を縮小し高さを抑えることになり,現在のホテルとマンションの3棟組み合わせになってしまいましたが,今回は当初の構想のままに進んでくれればいいなぁ。

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2020年3月20日 (金)

さくら野跡地 ツインタワー超高層再開発か!?

 新型コロナウイルスの全世界的な蔓延により,スポーツ・ライブを代表とするイベントや旅行が軒並み自粛の嵐の春。記録的な暖冬で来週には咲き始める桜,その桜まつりとしては中止が相次いでおり,春特有のウキウキ,ザワザワした気分を味わうどころではありません。

 経済情勢も真っ逆さまで,ほとんど感染者が発生していない仙台でさえ,閑古鳥が鳴く飲食店・宿泊業,サプライチェーンが断ち切られ始めている製造業と,連動している世界経済に巻き込まれている状況。

 そして人の動きが止まったことで,仙台空港の海外路線が一時的に全運休かつ,国内路線も減便が相次ぎ,民営化から丸4年を迎える仙台国際空港会社も真っ青の状況でしょう。全国的に出張や旅行が自粛され新幹線の乗客数が半減するなど,この春のダイヤ改正での増便が全く無駄になっているというのも悲しい。

 良いニュースが聞こえてきていなかったので,このブログの更新も止まりがちでしたが,3連休の初日にようやく良いニュースが飛び込んできました。

さくら野跡地 再開発始動か?

 2017年2月末に突然破綻したエマルシェが経営する「さくら野百貨店仙台店」。以来丸3年が経過しましたが,仙台駅前にどーんと鎮座する廃墟ビルの再開発を皆望みながらも,最近は見慣れてきて当たり前の風景になりつつあるところでした。

 土地及び建物の権利関係が複雑で,そのパズルを解くのが難解と言われながらも,仙台市の支援策が昨年発表されていたので,当然調整は進められており,隣接地に2018年に仙台駅西口本店を開店していたドン・キホーテ の運営会社が絡む形での再開発構想が明らかになりました。

 第1報である日経の記事を引用します。

仙台の旧さくら野百貨店、パンパシHDが再開発へ
 2017年2月に閉店した旧さくら野百貨店仙台店(仙台市)跡地を巡り、ディスカウント店「ドン・キホーテ」などを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が再開発に乗り出すことが19日、関係者への取材でわかった。閉店から3年以上が経過したが、JR仙台駅前の一等地でようやく再開発が動き出す。


旧さくら野百貨店仙台店は閉店から3年以上も放置されてきた

 

旧さくら野百貨店の土地と建物の約8割を持つ匿名組合のさくら野DEPT仙台合同会社(DEPT)が19日、PPIHの開発本部や設計本部の担当者らとともに地権者に個別に計画概要を説明した。関係者によると、これまでDEPTは月1回ペースで区分所有者会議を開いてきたが、デベロッパーを伴って具体的な計画を明かしたのは初めてという。

 PPIHがまとめた「(仮称)さくら野百貨店跡地開発計画」によると、建物はオフィスビルとホテル2棟を建設し、低層階を商業施設でつなげる。オフィスの高さは約150メートル、ホテルは約130メートルを予定している。延べ床面積は計約11万平方メートルで、オフィス、ホテル、商業施設がそれぞれ約3万平方メートルを占める。残りは地下に設ける駐車場などに充てる方針だ。

 PPIHは東京都渋谷区で複合ビルの開発に取り組むなど、デベロッパーとしての事業も強化している。旧さくら野百貨店の北側には18年6月「ドン・キホーテ仙台駅西口本店」がオープンし、これまでも仙台市との関係構築を進めていた。

 PPIHの計画では、旧さくら野百貨店に隣接した「新東北ビル」も再開発の対象に含まれている。PPIHの担当者らは同ビルの担当者へも再開発計画を説明し、理解を求めたもようだ。

 旧さくら野百貨店は17年2月、経営難に陥った運営会社のエマルシェが自己破産して閉店した。地権者間の交渉が難航して3年以上も建物が放置される状態が続いていたが、地権者間の調停などは19年2月に終わったとみられていた。

仙台市は19年10月、市中心部の再開発を促すため、補助金や容積率の緩和を軸とした「都心再構築プロジェクト」を始めており、再開発に向けた環境は整 っていた。関係者によると、PPIHの再開発も同プロジェクトの要件を満たし、容積率は通常の最大800%から1600%まで緩和される見込みだ。PPIHは19日、仙台市の都市計画の担当部局にも説明したとみられる。

 PPIHは4月にも地権者を含めた勉強会を設け、20年度内にまちづくり協議会を立ち上げるスケジュールを想定している。21年秋には再開発に向けた準備組合を設立し、着工は24年度、竣工は27年度を予定している。

 今後の焦点は地権者の同意だ。旧さくら野百貨店は8棟のビルで構成されており、オーナーは5人とされている。うちDEPTとエマルシェの運営権を持っていた東北リテールマネジメントを除く3人の動向が焦点となる。建設後の権利関係や収益の見通しなどを踏まえ、地権者がどう対応するのかも注目される。(3/20日経より引用) 


 

 

これまでの背景

 経営会社破綻からの経緯は上記の通りですが,昨夏に仙台市が発表した「せんだい都心再構築プロジェクト」により,再開発に向けての機運が高まった模様。といっても,このプロジェクトの最大ターゲットはこのさくら野跡地と向かい側の旧仙台ホテル跡地なので,当たり前の話ではあります。

 「せんだい都心再構築プロジェクト第1弾」で打ち出されていた,一定面積以上の高機能オフィスの整備で容積率倍増(800%⇒1600%)を活用するのは当然として,青葉通の広場化との連動がどうなるかが興味深いです。

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか? (1/19)

開発の概要

 敷地面積:5900平米(隣接する新東北ビル<コナカが入っているビル>も含む)

 延床面積:約11万平米

 機能:オフィス,ホテル,商業が各3万平米程度 

 高さ:オフィス棟150m(アエルと同程度),ホテル棟130m

 とのこと。もともと不整形だったさくら野百貨店の土地。かつては東番丁側に食い込んでいた旧さくら銀行の支店を取り込み南西角を抑えながらも,仙台駅側の南東角は,このコナカや飲食店が入っている新東北ビルのために不整形になっていた部分。再開発を行うのであれば,街区丸ごとというのが自然でしょう。この新東北ビルもかなり老朽化していますしね。

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 ただ,敷地面積5,900平米で容積率1600%であれば約95,000平米で,地下の駐車場が容積率不算入としても,仙台市の一連の規制緩和で駐車場附置義務台数も少なくなり,それほど駐車場は必要ないはずで,延床11万平米との差分[15,000平米]については,良くわかりません。青葉通の広場化に関係する緩和分なのか? なお,地下に駐車場というのは,ちょっとがっかりする面も。駐車場以外の活用はあるのか?

 それに,上図をみてもわかるように,街区丸ごと使えたとしても細長い台形状の土地なので床面積を確保しながら,オフィスとホテルのツインタワーをうまくはめ込むのは難易度が高い気がする。それに公開空地の確保も。

 高さについては,いずれにしてもアセス覚悟の延床面積になるので,緩和分の床面積を有効活用するには上に伸ばさなければならず,100m超えはトラストタワー以来で,久しぶりになりそう。

 過去記事において,さくら野跡地再開発について,多少考察していました。

 せんだい都心再構築プロジェクト(第1期) 施策発表!(その3)容積率が最大2倍に緩和 (2019/8/25)

商業施設はどうなる?

 なお,商業については,2年前に新店舗を隣接地にオープンさせたばかりのドン・キホーテがわざわざ入るとは考えられず,あくまでもデベロッパーとしての参加でしょう。 

 核店舗に一括貸しとなれば,商業床面積2万平米強となり,百貨店としてはちょっと小さめ。でも昨今の商業環境の変化で,規模より質を求める流れであり,今年に新店舗計画を発表する予定である「藤崎」の移転先となる可能性はあるのかもしれない。

 いろいろ考えたけれど,藤崎本店の現位置建替えは制約が大きすぎるし,いずれにしても仮店舗は必要となると。

 また,中心駅ながら百貨店不在の仙台駅前の立地条件は魅力的。新たな大手の参入はこの百貨店不況の中で想定し辛いにしても,先手を打っておけば札幌や名古屋,福岡のように中心駅前に大手百貨店が進出し,地元資本のシェアが奪われるという構図にはならない。 

 その場合,駅前店への移転後は,本店を複合施設に建替えて2店舗体制とし,合わせて現在の規模を維持するということも。

 せっかく地下鉄直結となった本店の立地条件を捨てるのはもったいないし,一番町の顔である藤崎としては,まちに果たす責任の意味からも一番町の店は縮小しても何らかの形で残すだろうなと。百貨店を含めた複合施設化での不動産収入も見込める。

 あくまでも想定ですが,現時点ではより飽和状態であるファッションビル,専門店ビル(パルコ,パルコ2,エスパル,イービーンズの他に,ヨドバシ新ビルにも受け皿あり)よりは,百貨店の方が可能性があるかと思いました。

 ただ,大型核店舗の誘致がうまくいかなければ,「せんだい都心再構築プロジェクト」にて老朽化したビルの建替え計画が進むにつれて,ところてん式に建替えビルテナントの移転先の専門店ビルとして活用されることもありえます。

想定スケジュール

 今回発表された構想ですが,地権者の合意はこれからであり,先行きはまだ楽観視できるものではありません。そもそもPPHグループの参画にあたりどのような関与となるのかが不明です。通常であれば,細切れの地権者が持つ権利を買い取り,大口地権者と共にこの再開発を主導して行くことが考えられます。

 早くて2024年に着工し,2027年に竣工と,息の長いプロジェクトになりますが,まずは東北一の路線価を誇る仙台駅前を代表する土地の再開発構想がようやく具体化したことは喜ばしいことと思っています。

 これに続き,旧仙台ホテル&ロフト,イービーンズ&東北電力など,有力と目されている再開発候補地での計画が動き出すことを祈っています。とにかく,久々の良いニュースでした。

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2020年2月15日 (土)

勾当台エリア活性化に向けて その2(定禅寺通の車道縮小へ)

 仙台市が進めている,勾当台エリアの活性化。

 勾当台公園の再整備と並び,2019年4月から仙台市の事業が始まった定禅寺通活性化の推進。

 春から秋にかけては,歩道の一部にテーブルを置いて沿道のお店の疑似オープンカフェとしての活用を模索。

Dsc_1950 (仙台市HPより引用)

 昨秋の10月には車線を1車線縮小して歩道空間を広げた社会実験を数日間にわたり実施しています。

Streetparkarea(仙台市HPより引用)

 そもそも,定禅寺通の西側は広瀬川によって遮られ,T字路になっているので,この沿道に用がある車が大部分であるため,基本的にそれほど交通量が多い訳ではありません。

 さらに西側に向かおうとするクルマが,混雑する広瀬通や北四番丁通を避けて,迂回路としての用途がある位。

 よって,片側3車線ある定禅寺通は,藤崎付近の青葉通のように,片側2車線まで狭めて,歩行空間拡大のために利用し,イベントを行いやすくして賑わいを高めようという構想。

 既にWeb上では記事が消えていますが,正月の地元紙一面でも,完全一方通行化を含めた3案が検討されているとの構想が紹介されていました。さすがに青葉通の西口で打ち出されているように一部といえども完全広場化は難しいか。

定禅寺通りについての雑感

 仙台を代表する通りで,光のページェントやジャズフェスなどの定禅寺通がメインのイベント会場としても有名です。沿道には仙台を代表する建築であるメディアテークや,現在宮城野原への移転検討が進められている老朽化しながらも仙台の芸術文化の殿堂である県民会館(東京エレクトロンホール宮城)が立地し,周辺には市役所や一番町四丁目商店街,国分町など周辺の主要スポットを繋ぐ重要な役割を果たしています。

 中央分離帯には歩道スペースが確保されているのも特徴的で,仙台の3つの東西に走るメイン通の中では唯一。この分離帯スペースに生育しているケヤキ並木の厚み故に,青葉通を上回り仙台を代表する並木道として名をはせている印象です。

 ただ,この分離帯スペース。光のページェントやジャズフェスなどのイベント時には賑わっていますが,それ以外は正直言って中途半端な存在に感じます。彫刻などが配置され,るるぶ・マップルなどに取り上げられる代表的な場所なので,観光客が歩いているのはよく見ますが,市民からするとちょっと歩くのが恥ずかしいスペース。同じ中央分離帯でも札幌の大通公園とは全く違う。

 幅も中途半端で,その分離帯に何が目的地があるわけではない。ベンチはあるけれど隣をせわしなくクルマが通り,排ガスまみれでゆっくりできるような場所ではない。よって特に意識しなければ,南北両側の歩道を通ってしまいます。

 国分町通交差点に続き,晩翠通交差点部分がスクランブル交差点かされ,西側の分離帯に直接渡ることができるようになりましたが,基本的に置かれている環境は変わらない。

 よって,個人的な思いとすれば,定禅寺通の車道を削減し広場空間化に用いる場合は,中途半端に1車線分ずつ南北両側の歩道部分の拡幅ではなく,2車線分を中央分離帯部分の拡幅に使って欲しいと思います。そうすれば,ちょっとしたイベントも開きやすくなり,オープンカフェとしての活用にも。特にGW頃からの五月晴れの時期は,ケヤキ並木の新緑がより魅力的な場所になりそうです。

県民会館跡地

 すったもんだしている美術館と異なり,すんなり移転場所も決まりつつある県民会館。

 でも,こっちも劇団四季の定期公演のハコでもあるし,集客力のある演歌歌手の公演も頻繁に行われるこの県民会館がこの地から移転してしまえば,客層が重なる仙台三越や公演後の国分町飲食店を中心に影響が大きいのではと思います。

 定禅寺通の奥に位置する市民会館も同時期に移転するし。まぁ,市民会館は西公園あたりにという可能性が高そう(同じ公園をつぶすのであれば錦町公園よりも影響が小さいという面で)で現位置とあまり変わらない可能性もありますが。

 跡地活用については,県はまず仙台市に打診するとのことなので,中央署跡地活用の時のようにプチバブルで111億円の恵み!と市場原理に任せてということはなさそうなので,ちょっと安心。

大変な仙台市

 でも,仙台市としてもこの土地を購入してもこの地に必要な公共施設は特にないし,市民会館と市役所という2大投資が控えている中,そんな余裕はない。市の意向に沿った活用ができるデベロッパーを見つけてくること位というのが歯がゆい。

 「せんだい都心再構築プロジェクト」による仙台駅西口を中心とする再開発支援も重要で,やることは多くともマンパワーも予算も厳しい仙台市。この状況なので,あっちもこっちもと欲張り中途半端にならないように。まず優先順位は①西口②勾当台③東口かなと。東口は条件が恵まれていて,勝手に動いていくと思うので。

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2020年2月 8日 (土)

勾当台エリア活性化に向けて その1(勾当台公園再整備)

 平成27年度の仙台駅東西自由通路の拡幅や東西線開業によって,集客力が高まった仙台駅周辺。一方,東西線の駅設置により藤崎付近の青葉通一番町駅周辺へはテコ入れにはなりましたが,仙台を代表するイベントが多数行われる定禅寺通り・勾当台公園エリアについては変化の動きが小休止といった感がありました。アーケード街の北端である「一番町四丁目商店街」も,古くからの個店の閉店に伴い,隣接する国分町に引っ張られてなのかチェーン店の飲食店が増えており,核となる店舗の三越も売り上げが減少傾向であるなど,気になっていたところ。

 ようやく,老朽化した市役所の建替えが動き出し,定禅寺通の車道削減による広場化の動きが年初の河北新報に掲載されるなど,エリアとしてのリニューアルに期待できる状況の中,仙台市の新年度の予算案では,まちづくりとして仙台駅前青葉通の広場化検討と並び勾当台エリアの再整備検討のための予算が確保されました。

勾当台公園再整備へ 仙台市、都市活力創出狙う

 仙台市は29日、総額5411億円の2020年度一般会計当初予算案を発表した。19年度当初比152億円(2.7%)減。教育環境や子育て支援の充実に重点配分した。都心再構築プロジェクトとして、勾当台公園(青葉区)の再整備に乗り出す。特別会計と企業会計を合わせた総会計は1兆788億円で、9年連続の1兆円台となった。

 一般会計には不登校対策で適応指導教室「杜のひろば」増設費1298万円を計上。第三者の専門家によるいじめ相談支援窓口の新設、運営費789万円も盛り込んだ。新たに始める5歳児対象の発達相談事業に615万円、子ども医療費助成の所得制限緩和の準備に3817万円を充てた。まちづくりでは「勾当台ビジョン(仮称)」策定に500万円、勾当台公園の再整備方針の検討に664万円、東二番丁通と西公園通(青葉区)の歩道空間の検討に600万円を配分。JR仙台駅西口の公共空間の在り方検討に1800万円を充当し、青葉通の一部広場化の可能性を探る。

 歳出は、扶助費が19年度比3.1%増の1232億円。人件費、公債費を含む義務的経費は2.5%増の3015億円となり、歳出全体の55.7%を占めた。

 歳入は、市税が0.5%減の2179億円、国庫支出金が0.2%増の918億円、地方交付税が9.3%減の193億円。市債発行は学校建設などで3.9%増加し、518億円となった。財源不足を補うため、財政調整基金から165億円を取り崩した。
 郡和子市長は定例記者会見で「20年度は東日本大震災の発生10年目に入る。109万の市人口は近く減少が見込まれ、ポスト復興のまちづくりに向けた挑戦との意味を込めた」と当初予算編成の狙いを説明した(1/29河北朝刊)。

 定禅寺通の車道削減の検討に続き,勾当台公園自体の再整備を進めるとのことです。

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 現在の勾当台公園は,

〇いこいのゾーン(勾当台通東側)

〇にぎわいのゾーン(いわゆる市民広場)

〇歴史のゾーン(県庁議会棟と勾当台通の間)

の3つのゾーンに分かれ,メインのいこいのゾーンは勾当台通側と国の仙台合同庁舎側とのレベル差を生かした2つの顔を持っています。正直,合同庁舎側は野外音楽堂があったのは知っていたけど,滝噴水の裏の広場の存在を認識したのはつい昨年。こんなところがあったんだと。

 仙台七夕まつりやジャズフェス,みちのくよさこい,青葉区民まつり,光のページェントなどのお祭り・イベント時には,にぎわいのゾーン(市民広場)がメイン。

東側はもったいない使い方

 いこいのゾーンはサブ会場的な形で,上段の野外音楽堂を含め使用されていますが,普段は道路向かいの市民広場のみで収まるイベントも多く,はっきり言って勾当台公園自体は意外に地味な活用状況だったり。特に,昨年末のページェントでは資金不足でいこいのゾーン部分のイルミネーションが中止になり,エビスバーと大道芸のみで寒々しい状態でした。何か空気感満載のライトアップされたラプラスはいましたが。

 通常時は”動”の市民広場と”静”のいこいの広場という棲み分けで,近隣オフィスや官公庁職員のオアシスとしての役割を果たしていますが,勾当台通東側の使い方はあまり人が寄り付かない花壇としてだったり,歴史のゾーンは県庁市役所前南行バス停の陰で単なる通路と喫煙スペースになっているなど,ちょっともったいないという感想を持っていました。

 特に歴史のゾーンは,県庁市役所前南行バス停の拡張による路線バスと高速バス停の分離(高速バスの待機場としての活用)などに使った方が有意義だと思いますが。

Haichi

市民広場は新市役所広場との連携を

 市民広場は活用され過ぎて,予約が取りづらい状況。そして天候に左右される面が大きいから,今回の市役所建替えに合わせて,新市役所側広場との連携による実質的拡張と,新市役所屋内広場との連携を図って欲しいです。考えは過去記事のとおりですが。

仙台市役所 建て替えに関するシンポジウムへ (2019/7/13)

 これだけ春から秋までの気候が良いシーズンに毎日のようにイベントを開催しているスペースは貴重であり,より集客を図るとともに出展者優しく,使いやすいスペースになることを望みます。

  勾当台公園は,駅名及びエリアを象徴する地名として使われており,現在進められている市役所と市民会館建替えでも,ともにこの公園敷地が当て馬的に候補地にリストアップされながらも,「この公園をつぶすわけにいかない」と実質的に候補から外されているような仙台を代表する公園です。どのように再整備されるか楽しみです。

 

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2020年2月 1日 (土)

仙台駅西口新バスプール&地下通路 暫定供用レポ

2015年度後半の地下鉄東西線仙台駅開設とJR仙台駅東西自由通路完成を契機に,仙台駅周辺の交通結節点機能改善が仙台市主体で行われてきました。

 主なものとして,

 〇観光バス等駐車場の東口移転

 〇西口タクシープールの移動

 〇市営バス仙台駅降車場の設置

 〇地下鉄東改札設置によるJR仙台駅との乗り継ぎ改善

は,東西線開業時に整備されましたが,その後,南町通の車線減少と西口バスバース(乗り場3か所)の増設が粛々と進められ,ようやく暫定ながら1月30日に供用されました。

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 また,この新設バースに地下鉄南改札から向かうための地下通路及び階段も併せて暫定ながら通行開始となりました。

東西自由通路その4(バスプールの再編) (2012/1/24)

 ただし,旧9~16番乗り場があった真ん中のアイランドに向かう階段へのエスカレータ設置などの工事があるため,今回は変則的な供用開始。最終形はこのように。

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JR仙台駅西口バスプール 新ターミナル一部利用30日から

 仙台市は30日、JR仙台駅西口バスプールの拡張工事に伴い、北側に新設したバスターミナルの一部利用を始める。ペデストリアンデッキにつながる西側エレベーターの稼働を開始し、既存のバスターミナルの一部乗り場を移設する。

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 30日以降のバスプールは地図の通り。新ターミナルの乗り場は片側のみで、当面は中央ターミナルとの間に乗り場は設けず、幅5メートルの仮設通路を設置して行き来できるようにする。
 東側エレベーターは当面、ペデストリアンデッキと市地下鉄仙台駅の改札階を直通で結び、途中のターミナルでは乗り降りできない。西側に整備された階段を利用し、改札階まで行けるようにする。
 中央ターミナルは引き続き、西側エレベーターを休止する。改札階につながる西側階段はエスカレーター設置工事のため、来年3月末まで通行止めにする。
 エレベーターの長期休止で、高齢者や車いす利用者は中央ターミナルへの移動が不便だったが、新ターミナルの西側エレベーターを使い、移動しやすくなる。
 一方、中央ターミナルと地下鉄改札階の移動は当面の間、新ターミナルを経由しなければならなくなる。
 バス乗り場は中央ターミナルの桜ケ丘方面、泉ビレジ方面、国見ケ丘方面の3カ所を新ターミナルに移動。野草園行き、東北工大長町キャンパス行き、長町営業所行きは南側ターミナルに乗り場を変更する。泉区、富谷方面も南側ターミナル内で乗り場が変わる。
 バスプールの拡張工事は2016年度に始まり、22年3月の整備完了を目指す。市は高齢者や障害者の利便性を高めるため、中央ターミナルの東側階段にエスカレーターも設置する。
 市北道路建設課の担当者は「利用者にはもうしばらく迷惑を掛けるが、拡張工事が完了すれば、バスプールのバリアフリーは格段に進む」と理解を求める。(1/28河北) 

新バスバース(アイランド)

 新設のアイランドは,東西の階段は一応完成形ですがただ幅は狭いですね。アイランドの真ん中に東西線の換気口?の建物が占めているし。ところどころ工事中で,本当に暫定供用という感じです。

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特に,従来の中央のアイランドとを結ぶ部分はアスファルト舗装で,工事中の囲いもあり,こんな雑然とした雰囲気です。

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 まだ供用開始から2日目なので,利用客も戸惑っており,寒い中案内担当の方が多くいました。

 この中央のアイランドの北側に発着していたバスが,新設のアイランドと,南側のアイランドに移っています。

 残念なのは,東側(JR仙台駅寄り)のエレベータの運用。東西線開業時から,ペデストリアンデッキ2階と地下鉄東改札(地下階)を結んでいましたが,このアイランドが新設されてもこの地上階には止まらないようです(なぜ?)。

地下鉄への連絡通路

 新設のアイランドからの地下道入り口です。当然ながらピッカピカ。階段オンリーですが,階段の裏側にはエレベータがありました。

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 壁面はレンガ風でシックな雰囲気です。

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 中間階から,新設のバスアイランド方面。この辺は完成状態です。

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 このB1階 の地下通路は,全通すると,エスパル地下飲食店街の南西端(牛たんの㐂助あたり)に一直線につながります。

 中央アイランドの1~2階部分が休止されているエレベータですが,B1階は既に完成しています。最終的には,地下鉄南北線改札階まで直通させるようで,それまで利用はお預け。

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このB1階から南改札に降りる階段が完全に仮設感満点で,仙台駅改造工事中の仮設階段を思い出しました。

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降りると,目の前は南改札です。

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改札付近から仮設階段入り口の写真です。この部分はしっかり完成していますが,最終形では階段は撤去され,直進すると前述のエレベータにアクセスするようです。

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中央のアイランドへの階段は,エスカレータ工事のため来年の3月まで閉鎖です。

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完成は2年後!

 全て完成するのは,2022年3月。そのころには,近隣の暫定利用EDENの営業も終了し,せんだい都心再構築プロジェクトの核となる青葉通南北のさくら野&オリックス不動産による再開発の方向性が見えているのでしょうか。

 仙台駅周辺の交通結節機能整備で残るのは,高速バスターミナルの集約。東口に想定されていながらも,ヨドバシ第一ビル(リンクス仙台)再開発での整備のはずが,国土交通省が音頭をとり検討を進めているバスタ仙台の話も出てきて,これはまだまとまりそうにありません。

 それでも,長年の課題がだいぶ改善されてきたのは喜ばしいこと。工事中や利用休止の部分が多く,何とも慣れませんが,完成まであと2年(長い!)の辛抱です。

 

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2020年1月19日 (日)

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか?

 河北がスクープしたわけではないのに何か特ダネみたいに取り上げたこの案件ですが,反応が大きいのは流石地元紙の影響力。

このブログでは,

藤崎 来年に新店舗計画 (2019/10/10)

でちょっと取り上げていましたが,もともとは,昨年7月に発表された「せんだい都心再構築プロジェクト第1弾」の資料に掲載されたイメージパース。

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 仙台市としても観測気球を上げた側面がありながら,このような大胆な提案がタブーではないんだという驚きを感じたもので,ワクワクする提案であるのと同時に,やっぱり路線バスのJR仙台駅前降車場への導線が遮断されてしまう他,西口駅前広場への自家用車,タクシーの乗り入れも不便になるので,賛否両論となるのは当然でしょう。

仙台駅西口の青葉通を広場化 市が検討、車両通行止め緑地に

 仙台市がJR仙台駅西口の青葉通(青葉区)の一部区間を通行止めにし、屋外広場を整備する方向で検討していることが分かった。昨年10月に始動した都心再構築プロジェクトの一環。旧さくら野百貨店仙台店やGSビル跡地などの関係者の協力も得て、沿道の再開発事業と連動させた整備構想を描いている。実現すれば「東北の玄関口」は大きく姿を変えることになる。

 構想によると、青葉通のうち駅前通交差点-愛宕上杉通交差点間の約150メートル区間を屋外広場にする。
 市が作成したイメージ図によると、中央分離帯のケヤキ並木や歩道の街路樹は生かし、片側4車線ずつある車道部分を一部緑地化。テーブルやベンチを配置し、歩行者が散策できるようにする。旧さくら野百貨店やGSビル跡地は、商業施設やオフィスが入る複合ビルの立地を想定する。
 広場の整備は、沿道の民間再開発と一体で実施する。その場合、市は広場整備を「都市貢献」と位置付け、都心再構築プロジェクトのメニューを適用。新築するビルの容積率を最大2倍緩和する。
 GSビル跡地では、オリックスグループ(東京)が商業施設「EDEN(エデン)」との一体的な再開発を検討中。旧さくら野百貨店は複数の地権者が関係するが、再開発に向けた協議が始まっている。市は地権者や開発事業者らに広場の構想を既に説明していて、おおむね好意的に受け止められているという。

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 一方、仙台駅に直結する青葉通の一部は車両が通行できなくなる。駅西口に乗り入れる路線バスやタクシー、一般車両は遠回りを余儀なくされ、高速バス乗り場も移転が必要になる。
 市は広場を整備する区間の交通量調査に近く乗り出し、車両通行止めにした場合の影響などを検証する。
 市都市整備局幹部は「青葉通の広場化と沿道の再開発で、駅西口に東北の中枢を担う商業・オフィス機能を集積させるとともに、交流やにぎわいを生むエリアに一新したい」と語る。
 広場構想は2018年9月、青葉通まちづくり協議会が市に提出した「青葉通まちづくりビジョン」でも提案されている。(河北1/14)  

 仙台駅前には不足している緑地や広場が確保されるきっかけになるのであれば,嬉しい話ですが,それも該当道路の両側の「さくら野跡地」と「オリックス開発地+ロフトビル」がツインタワーとして連携して再開発されるのであればの話。

 それぞれが,中途半端な再開発になるのであれば,このように青葉通をつぶしてまで広場化する意味はない

 また,この青葉通両側の再開発地に向けては,JR仙台駅側で終わっているペデストリアンデッキを2階レベルで延長しつなげた上で,1階の地表面,地下階の仙台駅東西地下自由通路の3層がそれぞれの入り口になるのであればインパクト満点。

 以前記事にした,この東西地下自由通路の疑似地下街化と併せての展開であれば,なお期待できるのだけれど。

 仙台駅前 地下街の可能性 (2019/6/22)

 

せっかく整備した仙台駅前バス降車場が。。。

 この挑戦的な提案についての課題は,東西線開業時に整備されたJR仙台駅前バス降車場に向かう,青葉通からの導線がぶったぎられること。

 JR仙台駅前降車場整備前はあおば通駅前とかダイエー前と揶揄されていた旧仙台駅前バス降車場は,降車場整備後は「あおば通駅」バス停と改称されました。新設の降車場には,仙台駅終点の市営バスが移り,JR仙台駅にも東西線にも乗換が容易で,さらにエスパル前の便利な場所になり,大好評です。せっかく整備した降車場を無駄にしたり,降車場を別の不便な場所に移すことは許されないのでは。

 加えて,現在旧さくら野前にある宮交バスの降車場はどこかに移さなければならず,これは確実にJR仙台駅から遠くなります。

 仮に,仮に青葉通を回避するとなると, ②広瀬通(水色線)や③南町通(赤線)を経由する場合は下記のルートになります。

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 ②広瀬通ルートの欠点は,電力ビルを経由しなくなること。ただでさえ多数の高速バスが集中しているのに,現在経由している八木山方面以外の路線バスも加わると,どのようになるかは自明。さらに,広瀬通から駅前通りへの右折もネックで,この交差点は確実に交通処理が破綻します。

 ③南町通りルートは,比較的スムーズに仙台駅前に入れるように感じますが,南町通自体が片側2車線で路駐も多く混雑気味,さらに現在進められているバスプールの拡張のため,ロフトとバスプールの間はそれぞれ東西への直進が片側1車線ずつに縮小されることは致命的。

 青葉通の広場化が以前から計画されていれば,バスプールの拡張と南町通の車線減少は決断できなかったでしょうし,県美術館の方向転換とは異なり良い話とはいえ,ちょっと場当たり的な展開にも感じます。twitter情報で知りましたが国の新しい施策を見据えて方向が変わったというのもありそう。

歩行者中心の街中整備 予算、税制で重点支援 国交省

国土交通省は、市町村が歩行者中心の街中を整備するための新区域を設定できるようにする方針を固めた。

 街中の一定のエリアで、街路を広場にしたり、沿道の店舗などの1階部分を改修して開放感のある空間にしたりする場合、予算、税制両面で重点支援する。関連する規定を盛り込んだ都市再生特別措置法改正案を20日召集の通常国会に提出する。

 国交省は市町村による街中のインフラ整備に関し、都市再生整備計画事業の交付金で必要経費の40%を手当てしている。各地で人口減少が進む中、車中心となっている街中を人が集まりやすい魅力的な空間に転換し、都市のにぎわいをさらに創出する必要性があると判断した。

 具体的には、市町村が新たに設定できる「まちなかウォーカブル区域」で、歩道を広げる改修や芝生のある広場などを整備する場合、交付金の補助率を必要経費の2分の1に引き上げる。民間事業者が沿道の店舗などの1階部分をガラス張りにしたり、誰もが使える交流スペースに改修したりする際も2分の1を助成する。

 税制面では、街路に面した民有地を広場として開放する場合、該当する土地と、そこに設置する芝生、ベンチといった償却資産について、固定資産税と都市計画税を軽減するなどの措置を講じる。官民一体で取り組みを進める考えだ。(1/13時事通信) 

 仮に①青葉通から愛宕上杉通に右折(緑線)する場合は,T字路になり交通処理は比較的スムーズですが,結局ロフト横の南町通に入らなければならないのであれば,ここがボトルネックになるのは同じです。

 なお,現バスプールに発着する若林区方面の市バスおよび太白区方面への宮交バスはほぼ①のルートを通りパルコ2前から入るので,それほど変わらないと思われますが,バス集中による混雑による影響はありそう。

仙台駅バスプール始発のバスも同じ

 ほとんどのバスプール始発の北・西部方面バスが,駅前通を北進し青葉通に左折しているので,このルートも完璧に影響を受けます。南町通を西進させる手はあるにせよ,上述のとおり片側1車線化され,かなりの台数なので右折レーンはあっても確実に愛宕上杉通との交差点がパンクするし,かなりの難問です。

タクシーや自家用車も

 タクシーは台数の多さのために目の敵にされがちだけど,結構新幹線利用の有名人や出張族などが仙台駅から利用するケースが多いから,目の前の青葉通が通行止めになるとスムーズに西口から抜けられなくなり,広瀬通への負荷が確実に高まることに。また,自家用車は東口に誘導したいところだけれど,こっちも要人・来賓の送迎も多いからそういう訳に行かない。

解決策として,トランジットモール化は?

 青葉通が広場化されるとして,解決策として浮かんだのは,分離帯付近の部分に双方向のバスの徐行による通行のみを各1車線ずつ許可するトランジットモール方式。残りの4~5車線相当が広場化され,バスが通らない際には歩行者の通行横断が可能というもの。ただ現在の仙台駅前を発着するバスの数が確か千便を優に超えるはずなので,信号待ちで滞留するバスがこの広場部分に数珠つなぎになってしまう可能性もあり,歩行者優先の空間とは言えない状況になるのはまずい。

Transitmall

 やるんだったら,ここにあおば通駅,仙台駅前につづき,3つ目の駅前バス降車場を設けて両側の再開発ビルへの集客を図るというのも思いついたけど,さらにバスが滞留してしまうという課題もあるなぁ。

歩いて暮らせるまちづくりの推進

 震災を契機に急激に進んだ三陸道や常磐道整備に続き,仙台東道路や県北高速幹線道路など,遅れてきた道路整備に熱を入れている印象がある県に対し,仙台市はクルマから公共交通や歩いて暮らせるまちづくりに急激に打ち出している印象です。

 他にも,定禅寺通りの車道削減も正月早々の河北一面に取り上げられたし,先日記事にした都市緑化フェア誘致にしても,青葉山にそれほど駐車場は確保できず,地下鉄東西線での来場を前提にするのでしょう。この方向性は仙台市としての生き残り策ですし,これまでのようなクルマに頼った拡大型都市づくりは続けられないという危機感,鉄道インフラが整った中心都市として,周辺都市(特に利府・名取・富谷)との差別化を図り,人口流出を防止する意欲を感じます。

  こんな感じで,課題は山積みですが,仙台市がこの難問に熱意を持ってどのような解を出していくか。またタクシー業界をはじめ,クルマ寄りの方からかなりの反対がでるでしょうが,「仙台都心再構築プロジェクト」の規制緩和期限を考えると,悠長に検討している暇はない。すぐに方向性を出して,再開発事業者と調整を始めなければならないので,矢継ぎ早に動きは見えてくるでしょう。

 

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2020年1月15日 (水)

仙台で都市緑化フェア再び!?

 最近,矢継ぎ早に,都心部エリアを重視した施策を打ち出している仙台市。

 都心の再開発促進,車道縮小によるオープンスペース確保や緑化など,車社会から公共交通を重視する社会への転換を意図した施策が続いていましたが,今度は,都心部周縁エリアへのまさかの都市緑化フェアの誘致とは!

仙台市、23年度開催の緑化フェア誘致へ 34年ぶり

 仙台市は14日、国内最大級の花と緑の祭典「全国都市緑化フェア」の2023年度の開催を目指し、誘致に乗り出すと発表した。実現すれば、政令市移行などを記念し「グリーンフェアせんだい」の愛称で開催した1989年以来、34年ぶりとなる。
 緑化フェアは83年から毎年開かれ、公益財団法人都市緑化機構(東京)と開催自治体が主催。都市緑化宣言や記念植樹、シンポジウムなどがあり、100万人以上が来場する。
 市によると、2023年度フェアは4月下旬~6月上旬の開催を見込む。青葉山公園(青葉区)の追廻地区、西公園南側、広瀬川をメイン会場に都心部の公園の活用も想定する。(以下略:河北1/15より引用) 

 前回は,大成功に終わった「未来の東北博」から間もない時期に開催され,そこそこ成功したミニ博覧会という印象でした。 

 記事中にもあるように,前回の1989年開催 は,七北田公園開催でしたが,3年後に地下鉄延伸を控えた泉中央の街びらき記念イベントのような意味合いでした。自分も子供のころながらも,親に連れられ初めて泉中央を訪れた覚えがあります。当時は区役所とイズミティ21位しか目立った建物がなく,道路は出来ていながらも一面の空き地で,そのあたりの空き地を利用した駐車場に停めた記憶が。

 バブル期で,まだ筑波研究学園都市で開催された筑波EXPO,みなとみらいのPRも兼ねた横浜博など,全国で博覧会が盛況だった時期。その後の90年代は,お台場開催の都市博が中止になったり,仙台でもあの「ゆめ博」が大赤字をこさえて,その後処理に苦慮したり,その後博覧会形式は陳腐化した印象でしたが,まだ都市緑化フェア自体が存続していたというのが驚き。

 23年度の開催候補地は,広瀬川を挟んだ青葉山エリアと西公園エリアを中心にとのことで,特に追廻地区への公園化を目的とした再整備(青葉山公園整備 )と,一帯のPRを兼ねることができ,さらに輸送機関としては東西線があるから,開催にあたっての条件は満たしているのでは。

 

 仙台市として,青葉山公園基本計画に基づき検討を進めているエリアで,仙台の一大観光名所の仙台城跡の展望台も含まれているから,今は孤立している展望台と国際センター駅エリアをつなぐ役割を,旧追廻地区が果たすことになります。

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 仙台城跡の現在のアクセスは自家用車又は輸送力の低くひたすら時間がかかる,「るーぷる仙台」に限られており,観光客にとって正直ふらっと訪れやすい場所ではありません。特に夜間はアクセスが自家用車に限られます。

 うまく観光客向けのアクセス手段を整備すれば,札幌の藻岩山のような夜景の名所になるのではと思っていますが,史跡なのでロープウェイやリフトなども難しく,そうすると国際センター駅からのシャトルバスなどを運行することで,夜の集客を図ることができれば,エリア全体の賑わいを増すことにつながるのではと思っています。

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 そういった,観光地としての可能性を高める意味で,この地に注目を集める意味での開催でしょう。GWを挟んでの1か月半のイベントであること,もともと計画されている青葉山公園整備地が活用できることからすると,負担額それほど大きくはないと思慮しますが,ライバル都市がいない,引く手あまたのイベントではないということは,この「都市緑化フェア」の費用対効果の程度を表しているのかも。

 とはいえ,市民にとっての身近なウォーターフロントを持たない(仙台港は工業港だし,津波被災のイメージあり)仙台市にとって,都心近くのこの広瀬川を中心とする西公園エリアを含めたリバーサイドに市民・観光客を集めることは,方向性として望まれているものだと思うので,このイベントの誘致には基本的に賛成です。

 仙台市の目指す方向性が,市長が変わっても脈々を受け継がれているということは,安心を感じます。

過去記事から

都市の憩いの空間(2018/7/7) 

都心のオアシス(2005/1/30) 

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2019年12月30日 (月)

2019 閲覧数ランキングから今年を振り返る

 今年もあと1日を残すのみ。明日は帰省するのでこの記事が今年の最後になりそうです。

 2018年は,下半期ほとんど更新せずじまいで開店休業状態でしたが,今年(2019年)の1月に復活し,5月に中だるみがありましたが,比較的コンスタントに更新できたかなと思っています。

 初めての試みとして,今年の閲覧数ランキングを。

傾向として,上半期の記事が通年で閲覧数を稼いでいる傾向はありますが,

1位は7年前の記事

 何と7年前に取り上げた「ZEPP仙台の行方」です。コンスタントに閲覧があり,やはり関心を集めているんだなぁと。

ZEPP仙台の行方 

 同規模の大型ライブハウスは,あすと長町のPIT,荒井のGIGSと競うように2つ立地したとはいえ,やはりZEPPのネームバリューは大きい。

 ヨドバシ再開発ビル(第一ビル)に入るという報道もあり,実現に近づいている状況ですが,それだけ愛されたライブハウスというのを実感しました。

 ただ,このトピックに勝てるような記事がなかったというのは,取り上げ方がマンネリ化しているためかもしれないので複雑な気分。情報収集を怠らずに引き続き頑張っていきたいと思います。

 

2位は災害公営住宅ネタ

 今年初めに全国マスコミ(ワイドショーや朝日新聞)でも取り上げられた「あすと長町復興公営住宅をめぐる日照問題」。近所ネタでセンセーショナルに取り上げられた反面, 背景が正確に説明されておらず市が悪者にされるだけの偏った報道であることが歯がゆかったので,思わず記事にしてしまいました。

 被災者の住民の方は気の毒ですが,そもそも原因となった大規模高層マンションの建設を,モラルには反するとしても合法的に遂行した某大手デべと地元デべの責任は大きいものです。比較的多くの方々に読んでもらえたので良かったです。

あすと長町復興公営住宅をめぐる日照問題

 

3位は震災・鉄道ネタ

 最近再度アクセスが増え続けているこの記事。7月の「常磐線特急 仙台―東京直通復活へ 」。3月14日のダイヤ改正に合わせての常磐線全線再開通と東京直通特急の復活が見込まれていましたが,12月中旬のダイヤ改正プレスではまだ発表されませんでした。

 しかし,「3月上旬に 沿線の双葉,大熊,富岡の3町に出されていた避難指示が駅周辺の一部で解除」との報道が先日あったことで,期待感が高まっているのを感じます。7月時点で,仙台までは4往復での復活を予想しましたが,震災前の基本4両編成での運行と異なり,10両編成での運行となるので輸送力過剰になることは避けられません。

 また,震災前と異なり常磐道が片側1車線とはいえ全通しているので,いわき⇔仙台の需要は高速バスである程度代替されているので,どの程度の乗客が戻ってくるかは未知数。仙台発着としては,震災後,上野経由新幹線ルートが最短となっていた水戸や日立など茨城県北との直接アクセス需要を転移させていくことが必要かなと(JR的には減収要因ですが)。また一番流動が太い東京ー仙台間を新幹線のサブルートとして割引切符により需要喚起するなどが考えられますが,いかんせん10両編成を埋められる気はしません。

 過去の震災からの復旧路線のプレス実績からすると,仙石線が1か月前,常磐線北部が2か月前だったので1月中の発表は確実。特急が走る路線であり,指定席予約の関係もあるので,早めに1月上旬に発表されると嬉しい。

常磐線特急 仙台―東京直通復活へ

 

4位~10位は開発ネタで独占

 震災後,都心部の再開発プロジェクトは2016年完成の仙台駅東口自由通路&パルコ2で止まってしまい,待望論が多かった開発プロジェクトで4位から10位までを占めました。うち,あすと長町関係で実質2件,都心再開発関係で実質3件です。

 都心部再開発関係は,2月に方向性が打ち出された「都心再構築プロジェクト始動?その1」の記事がランクインしましたが,7月に発表された具体的な方針の記事についても,比較的読まれています。その具体的な対象案件である待ち望まれた「ヨドバシ」「藤崎」の方向性について,経営者側から方向性が示されたという点で,閲覧数が多かった理由かなと思っています。「さくら野跡地」「EDEN再開発」についてはあまり明るいニュースはありませんでしたので,翌年度は動きが見えてくれば良いなぁ。

4位:とうとうヨドバシ再開発着工&ZEPP仙台再出店か!(8月)

5位:JRの長町駅東口開発計画が明らかに (6月)

6位:藤崎 来年に新店舗計画 (10月)

7位:ヤマダ電機 あすと長町進出へ(7月)

8位:JR長町駅東口開発計画正式発表(9月)

9位:ヨドバシ複合施設「リンクス仙台」3年以内にオープンへ (11月)

10都心再構築プロジェクト始動? その1 (2月

 なお,4位の8月のヨドバシネタについては,記事中に「特に新しい情報はない。選挙日前日で意図的なものを感じる」と一応断ってはいながらも,元議長の市議会議員選挙前のツイートに反応し,結果的に「今秋着工」というのは希望的観測のガセネタだったので,取り上げたことについて反省しています。より正確な情報としては11月に記事にした9位の「リンクス仙台」記事を参照して下さい。

来年に向けて

 通年ではランキング入りはしませんでしたが,今年後半に飛び込んできたニュースの行方が気になります。

それは,「宮城県美術館移転問題」です。縮小均衡の未来に向けて財政的なメリットを求めての動きというのは理解できなくもないですが,結論ありきの進められ方というのはやはり腑に落ちません。

 これだけ反対運動が広がっており,1月末に県知事と仙台市長の会議があるとのことで,年度内には方向性が見えてくるでしょうから,引き続き追っていきます。

宮城県美術館 宮城野原に移転?

宮城県美術館 宮城野原移転の続報

県の公共施設の立地 仙台市を無視して良いの?

 他にも,阿武隈急行復旧の行方,渡辺監督退任後のベガルタの動向なども含め,動きがあれば記事にしたいと思います。

 それでは,今年も訪問頂きありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

 

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2019年12月13日 (金)

県の公共施設の立地 仙台市を無視して良いの?

 県民会館の移転新築地に続いて,県美術館も急遽移転する前提で話が進められている,宮城野原の国立医療センター跡地。

 県議会では,単なるハコものとして美術館移転の必要性を説明するだけで,「具体的にはまだ何も決まっていない。これから」と村井知事がはぐらかす一方,仙台市からの申し入れにはにべもない態度。

 今日の有識者会議最終回でも,御用委員の方々から異論は出ず,着々と既成事実化が進められています。

 非常に違和感を感じるのは,「県の施設を県有地に作る(移す)からって,基礎自治体の仙台市を無視して良いの?」ということ。

 基礎自治体の意見って大事じゃない?そもそも宮城県民の半分近くは仙台市民。その県民である仙台市民の意見を無視して進んで誰のためになるのでしょうか。

宮城県の方針案、仙台市のまちづくり翻弄 県民会館と県美術館集約で都心再生構想に狂い

仙台市青葉区の東京エレクトロンホール宮城(県民会館)と県美術館を宮城野区に移転、集約する県の方針案を巡り、市の都心まちづくりが揺れている。JR仙台駅西側に重点を置き、定禅寺通や青葉通を軸に再整備を誘導するが、県の方針案が現実になれば駅東側に一大文化ゾーンができ、都心再生の青写真にも狂いが生じる。県主導で突如浮上した新たなまちづくりに、市は翻弄(ほんろう)されている。

 「にぎわいを形成する地域と歴史的、文化的に重要な区域から文化施設がなくなる。まちづくりにすごく影響がある」。郡和子市長は11月26日の定例記者会見で、唐突に示された集約案に動揺を隠さなかった。
 県民会館はシンボルロードの定禅寺通にあり、県美術館は青葉山の文教ゾーンに立つ。二つの施設を仙台医療センター跡地に集約する県の方針案は、立地場所の姿を一変させるだけでなく、駅西側の集客力の一部を3、4キロ離れた駅東側に移し替える意味も持つ。
 「西と東でバランスよく人が流れる。市にとってもマイナスではない」。村井嘉浩知事は前日の定例記者会見で、まちづくりへの貢献を強調したが、郡市長は「それも一つの考え方」と理解を示しつつ、歓迎とは言い難い表情を浮かべた。

Map1
 市の都心まちづくりは長年、旧城下町の駅西側を中心に展開する。2017年には定禅寺通活性化室を設置。市役所本庁舎の建て替えを機に一番町、勾当台エリアの集客力を高めるべく、通りに憩いの空間をつくる社会実験に取り組む。
 今年10月に始動した「都心再構築プロジェクト」も主な舞台は駅西側。青葉通を軸とする都市再生緊急整備地域(約79万平方メートル)を対象に、老朽ビルの建て替えや高機能オフィスの整備を誘導する。市の音楽ホール構想も延長線上にある。
 県の集約案は、こうしたまちづくりの「西高東低」に一石を投じる。東西の均衡ある発展に期待する声が上がる半面、保守系市議は「コンパクトシティーの範囲が広がる」と懸念する。
 市は県民会館が移転した場合の跡地利用にも関心を寄せる。郡市長は11月22日、県庁で村井知事と会談。跡地はまちづくりを左右するとして「活用に関わらせてほしい」と申し入れたが、知事に「タイミングが来たら」とはぐらかされた。
 次回のトップ会談は来年1月に公開で行われる。市のまちづくりが転換点に立つかどうかは、もはや知事の決断次第。市幹部は「従来通り、県民会館と県美術館は市にとって重要な場所と伝える以外にない」と手詰まり感を打ち明ける。

 市の街づくりに勝手に手を突っ込んで,上から目線で「移転が仙台市にとってマイナスではない」と言い切って良いのでしょうか。

 これは政令市の仙台市が相手だからなのでしょうか。その他の県有施設の立地について,あのグランディ21(宮スタ,総合体育館,プール)を利府町に,宮城県図書館と宮城大学も仙台市と大和町の境目に建設した時の意思決定や地元との調整過程は30年前の話なので分かりませんが,最近だと,石巻や気仙沼の県合同庁舎がともに内陸に移転しました。

気仙沼では

 気仙沼合同庁舎は海っぷちにあり,震災でまともに津波被害に遭ったので移転させるしかありませんでした。市内にはまとまった土地がないために,気高と統合された内陸の旧鼎が浦高校跡地に気仙沼警察署とともに移転され,これは防災対策上やむを得なかったんでしょう。

 その気仙沼市は,市役所の立地場所について,現在の八日町と田中の旧市立病院跡地の2択という選択肢から,「市立病院跡地」が有識者会議で選定されました。

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 まちづくり上では,当然現在観光施設の復旧を進めている内湾地区が復興途上ということから,気仙沼の中心地に隣接する八日町に新築するのが,分庁舎として使用している再開発ビル”ワンテン”も活用できるなど好ましかったとは個人的に思いますが,気仙沼自体の実質的な商業的な中心部は田中前付近に移っており,小規模の郊外型店や飲食店がこの近辺に集中し,「ここに行けば困らない」エリアになっている関係上, 現状に追随することになりながらも,これは気仙沼市の判断として尊重せざるを得ない。現位置だと駐車場確保も建替え時の仮庁舎の確保も難しい面もあり。

石巻では

 一方,石巻合同庁舎は,もともと石巻駅北側の南中里にありながら震災前から老朽化が進んでおり,中里バイパス北側の消防署隣接地に移転地を確保していながら,震災で旧合庁の1階部分が津波浸水被害に遭った結果,一大郊外商業地となった”蛇田”に隣接かつ震災の集団移転地及び災害公営住宅建設地となった「あゆみ野」地区に急遽移転されました。

 この県石巻合同庁舎が市街地から離れた反面,先日1階へのイオン出店が発表された石巻市役所は石巻駅前で中心市街地のど真ん中。その隣接地に石巻市立病院を移転させたり,中心商店街への災害公営住宅の整備誘導など,中心市街地活性化に苦心している市の方向性と逆のことを県がやってしまったような感想ですが,これも市の意見をどの程度反映させた判断だったのでしょうか。

(2015/2/8JR仙石線「石巻あゆみ野駅」来春開設 より引用)

 県の合同庁舎も、思わぬ大きな津波被害を受け孤立した経験を踏まえてなのでしょうが、予定していた消防署横の移転計画を撤回し、結果的には旧市街地を見捨て蛇田新市街地へ移転との形に。

 石巻市は石巻駅周辺に市役所、市立病院を集約させ、商店街を含めての再興・居住者の増加を模索していながらも、(市と協議をしたとはいえ)県が蛇田に合同庁舎を移転してしまえば、夜の飲み屋への影響も含め、結構痛いのではないかと。

 万が一の津波被害のことを考えるのは必要とはいえ、高床式にするとか、やりようはあるし、市町村の取り組みと整合性が図られていない感があります。

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 そこに,今回の県民会館と美術館移転。県は地元自治体のためにあるべきと思うのですが,市のまちづくりを上から目線で否定し,邪魔するのが県の役目なのでしょうか。

 過去にグランディ,図書館,宮城大学など郊外化を率先し,仙台市の街づくりに悪影響を及ぼした反省がなく,今回も仙台市が「西口を重視した街づくりを進めている」「文教地区は守りたい」と言っているのをはぐらかして,県有地であることを理由にして,公共施設の効率化を”錦の御旗”に,一方的に宮城野原に県有施設を集めることが”是”とされるものなのか。

 自分の問題意識のスタートは,「環境の良い県美術館,及びあの建物を守りたい」だったのですが,まちづくりの観点から,そもそもの移転検討プロセス自体に大きな疑問を感じるようになってきました。

宮城県美術館 宮城野原に移転? (11/16)

宮城県美術館 宮城野原移転の続報 (11/19)

 仙台市としても,東口(榴岡)の開発は,仙台駅の両側に都市機能を集める点から悪いものではないけれど,その東口から2KMも離れた場所に拠点施設を集めても,その間の連続性が保たれるわけがなく,それを求める必要もない。

 仙台市として,西口の都心以外に,都市計画上で「泉中央,長町,青葉山,仙台港背後地」など,拠点整備地区を定めているのに,それに含まれないエリアに勝手に拠点施設を集められるのは無力感以上の何物でもない。でも,下手に文句を言うと,需要面でありえないけど「仙台市外に作るよ」と言われかねない仙台市の立場は絶対的に弱い。国が県にやっていることを,県が市町村に対してやっているように感じるのは気のせい?

 過去のバブル期とは知事が違っても,やっていることの根っこは変わらないというのが,ものすごく不思議です。

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2019年12月 9日 (月)

ベガルタ 2019シーズン終了に思うこと その2 ~停滞する観客動員~

 さて,昨日の続きです。

ベガルタ 2019シーズン終了に思うこと その1 (12/7)

 早速,最も危惧していた永戸の流出の報道が出てきました。15年ぶりに優勝を飾ったマリノスが有力とか。容赦ないよなぁ。スウォビクはまだ半年だから契約を考えるとないでしょうが,シマオマテはさっそく目をつけられてもおかしくない。

 「東北・被災地の希望に」とか「熱いサポーターのために」とか,これまで有効だった残留に向けての殺し文句が軒並み色あせている現在。

 さすがに震災から間もなく9年を迎え,全国各地で大きな災害が起こり,その宮城でも台風被害が起こったこのご時世で,震災云々に頼るのではなく,次のステップに踏み出さなければいけない時期。

 また,「熱いサポーター」。。。正直,この言葉も恥ずかしくなるような状況になっているような。

観客動員はJ1ワースト3

 近年のJ1リーグ戦は1試合平均15000人前後をさまよっている状況で,それほど落ちている訳ではないにせよ,J1全体がここ数年で平均2千人程度入場者数が増え,今年は様々なマイナス要素をはねのけて,最終盤の盛り上げりもあり,初めて1試合平均が2万人を超える快挙となったことを考えると,ベガルタの停滞ぶりが目に余る状況です。2017年は13位から,今年は16位にダウン。何とワースト3!観客動員数で昇格降格が決まるのであれば,入替戦ポジションです。

 今年の全体のマイナス要素としては,何といってもラグビーワールドカップの影響。

 ライバル競技の一大イベントに客を取られるという次元が低い話ではなく,物理的にスタジアムを明け渡し収容人員の低いサブスタジアムでの試合を強いられたのが,札幌(ドーム⇒厚別),横浜FM(日産⇒三ッ沢),大分(ドーム⇒大分陸),名古屋(豊田⇒瑞穂)。札幌と名古屋はもともと併用していたとはいえ,開催時期には問答無用での明け渡しを強いられたり,アウェイ優先開催となっています。

 その最たるものとして,FC東京は,リーグ戦で使えるサブスタジアムがなく,やむを得ずに前半戦にホーム集中開催した結果,3か月以上,アウェイ8連戦という阪神を上回る死のロードが堪えたのかは知りませんが,独走していた前半の勢いが失速し,マリノスに優勝を奪われてしまいました。

 なのに,昇格の大分は昇格バブルと好成績で当然にしても,他のチームの観客動員は,軒並み昨年よりもアップしているのに,ベガルタは優勝争いをした2012年の翌年から1万5千人前後をさまよっているのみ。

 下にいるのは,パワハラ騒動で揺れた湘南,某宮スタ並みのアクセスのエディオンスタで頑張っている広島だけで,広島は今市中心部の中央公園で検討されているサッカー専用スタジアム計画で化けることを考えると,確実に5年後には抜かれてしまう。

 来年昇格する柏,横浜FCの観客動員数はベガルタよりは下だし,12位の大分~16位の仙台は団子であることを踏まえても,下を見て危機感を感じなければならない状況ではある。

2019J1リーグ平均観客動員数
順位 クラブ名 入場者数
1 浦和 34,184 人
2 FC東京 31,540 人
3 G大阪 27,708 人
4 名古屋 27,612 人
5 横浜FM 27,010 人
6 川崎F 23,272 人
7 C大阪 21,518 人
8 神戸 21,491 人
9 鹿島 20,569 人
10 札幌 18,768 人
11 松本 17,416 人
12 大分 15,347 人
13 磐田 15,277 人
14 鳥栖 15,050 人
15 清水 15,043 人
16 仙台 14,971 人
17 広島 13,886 人
18 湘南 12,848 人
平均 20,751 人

今シーズンの傾向を考察

今年は開幕戦の浦和戦も昨年天皇杯決勝のリベンジを煽り,神戸特需+震災こじつけマッチディでユアスタ過去最高の観客動員数を記録するなど,ブーストでの開幕ダッシュの反動がものすごかったのは,開幕5戦勝ちなしの衝撃もあったのでしょうが,開幕後~GW前の時期で1万人強の入場者数というのは例年だとせいぜい1.2~1.4万人というところから,雪の影響はあったとはいえ,かなりの衝撃でした。

 試合日程などは,チームの一存では何ともならないところがあるんでしょうが,意図的な煽り設定は気分が悪い。

3.11の震災こじつけ日程(鹿島or神戸)はいい加減にやめて欲しい。

 ホーム開幕も,J1全体のバランスからであれば,ドームの札幌で開幕させて,仙台は2戦目でもいいはず。過去に札幌ドーム開幕はやっているので芝の問題も不可能ではない。たまには,最後をホームで終わらせてほしい。

 その他,思うところとして,

 〇GW試合がドル箱ではなくなっている

  ~楽天に限らずどこも超満員なのに,1.6万人ってヤバイよね。一般市民の選択肢から外れているような。

 〇気候の良い5月は運動会・行楽シーズンで動員減

  ~中旬の広島戦でも1.2万人。 例年の運動会シーズン(5月下旬)を外しても,この時期はやっぱ低調。

 〇梅雨寒の6月にホームゲーム集中(ルバン含んで4試合)で共倒れ

  ~6月下旬に1週間で3試合はイジメかと。QR激安チケット乱発も,正規購入者にとっては不快。

 〇大入り試合(黄色)勝利なしで,リピーター獲得できず

  ~強い・相性が悪い相手が多いとはいえ,もったいなかった。

 〇秋の松本戦後のOBイベントなど,努力は感じられました。

 〇最終戦で1.3万人って,フロント何やっているの?

  ~社長が気を利かせてミヤテレに生中継させたのが裏目では?

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 もはや,最先端のユアテックスタジアム開場から22年が過ぎ,球技専用の劇場型スタジアムというだけでは仙台市民にとっては当たり前になり,改めて行こうと思わせることができない空間になっています。

 Wi-Fiなんて当たり前。リボンビジョンも当たり前。もはやスクリーンも決して大きくはない。ドリンクの売り上げを増やしたければカップホルダーつけてくれた方がよっぽどありがたい。など,ニーズとずれている感があります。

 観客動員も毎試合超満員という,J1に上がったばかりのバブルを再現させることは無理なので,現実的なラインとしては平均1.6万人をめざしてというところか。

 ホーム開幕戦・最終戦,強豪相手などの試合は満員を目指し,春先の気候が厳しいシーズンでも1.3万人を底として,その他は今秋の動員数1.5~6万人程度をコンスタントに集めて行けば,それほど無理な数字ではない。

 そのために,新しい観客を集めていく必要があり,来シーズンからの応援の中心がサポ自バックに集約されることはいいニュースだと思いました。

 というのも,サポ自と比べて値段が高い(とはいえ本来は指定席の場所であり,比べて千円程度安い)サポ自バックが空席が目立つようでは,チームとして何のためにサポーターのために便宜を図っているのか分からず,収益にも悪影響なので,まず”ここ”を埋める努力をするのは大賛成。

 最近のサポ自バックの応援は,正直全く迫力なく,単に立っているだけも多い。サポーターの高齢化とかマンネリ化とか,自分にも心当たりあるけど,せめて中心部の密度は上げて,応援の迫力を上げて行かないととは思う。

 で,本来の目的は,サポ自に余裕を持たせて,新しい観客,特に家族連れがせめて1時間前で続きで3~4席を確保しやすいような状態がないと,結構試合前にうろうろして,結局最後列に立ち見で試合どころではなく,「もう来ない」となってしまうことを避けるために。

 1.5万人程度の入りで,サポ自が1000枚以上余っていても,何で空席がないんでしょう?というのは過剰な席取りのためなんだよね。席確保のための呼びかけ運動も一時期やっていたけど,気持ちよく観戦してもらうために,より考慮する必要があるかと。

幻のスタジアムの増席計画の復活を

 J1再昇格時の奥山市長時代に構想があった,両ゴール裏の増席計画。震災や観客動員の伸び悩みもあり,お蔵入りしてしまいましたが,観客動員を増やすためには,やはり必要ではと思い始めました。

 というのも,各チームのスタジアムのキャパシティを見ると,2万人以下のスタジアムだけを使用しているのは,入替戦を戦う湘南位。松本や清水でも2万人超,鳥栖でさえ2.4万人。降格した磐田は1.7万人だけどただし大一番はエコパを使用可能。 

 年間の観客動員推移をみていると,やはり大一番など動員が見込める試合で稼いている部分もあることで,せめて,キャパシティが2.2万人程度になると,増席部分を使用して誘客もしやすくなるかなと。

 観客動員は,スポンサー収入と並び収益の柱であるので,J1各チームの収益規模の拡大の流れに置いて行かれないためにも,仙台市としても最低限のサポートは必要ではと。

 増席部分は,ゴール裏最前列になるので,正直フラット過ぎて試合は見ずらいかもしれないが,その分家族やグループ用のテーブル付きのボックス席みたいなのを設置して,新たな需要を呼び込む種にすることも。そのためには,スタジアムの指定管理をベガルタに任せることも必要ではと思います。外郭団体の存在は承知の上で。

2万人が境目

 というのも,今シーズンのチーム毎の平均観客動員をみると,2万人以上が鹿島までの9チーム。この9チームが全て3大都市圏のチームであり,2万人以下の9チームのうち,湘南以外は3大都市圏以外の地方チーム。

 そして,ある程度,チームの財政規模や順位とも比例するところはあり,地方チームが生き残っていくためには,2万人を目標にしていく必要り,そのために,収容人員が2万人以下では,その水準を目指すことができないためです。

 うち,札幌は,ドームの収容人員を活かして,日ハムとの兼ね合いや使用料の問題もあり厚別を併用しながらも昇格後ここ3年間1.8万人超と,平均2万人を射程に置いている状況。仙台は同じ地方拠点都市のチームとして,まずはあっという間に追い越された札幌の水準を目指さなければならない。

 もちろん,この観客動員を増やすためには,チームの魅力を増やす,フロントの意識改革が必要ということは大前提です。

 続投するか分かりませんが,課題は渡辺監督のホーム最終戦でのコメントに尽きるとは思います。本当にこのチームの行く末を本気で考えて行かないと,J1に居ればいいというだけでは,確実に取り残されていきます。

 次回は,この点を含めて記事にする予定です。

 

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