震災

2021年10月30日 (土)

常磐線ひたちで仙台へ (その3 のんびり3時間の旅)

 このシリーズ3回目です。ようやく念願の特急ひたちに乗車し,全通した被災区間を通過しました。

常磐線ひたちで仙台へ (その1)

常磐線ひたちで仙台へ (その2 水戸駅周辺レポ)

 ようやく約1時間遅れで水戸駅のホームに滑り込んできました。当たり前ながら,仙台駅の6番ホームで見る車両と長さも含め同じということが,不思議な感じがしました。震災前は長大11両編成のうち仙台には4両編成の付属編成しか行かなかったのが,10両そのままいわき以北に乗り入れするということも,乗車率のことを考えると複雑。

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 入ってきたひたち13号ですが,東京との流動があるはずの水戸駅時点であっても,乗車率は芳しいものではありませんでした。

自分が乗車した9号車には,他に2人乗車しましたが,その時点で10名程度。

 今のE657系から全席指定になり,指定済の席は緑ランプが点灯するようになっていました。指定なしで乗車する場合は,赤ランプのところに乗車できるみたい。また,途中駅から指定されている座席は黄色ランプに変わる模様。

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 殆ど赤ランプで,指定席をとる時点で,同一号車内で5~6席しか指定されていないことは分かっており,間隔を空けて予約したということはあれど,ほとんど人の気配を感じず,不思議な”ほぼ”貸し切り気分を味わえました。

 昔の震災前のスーパーひたち時代は付属編成の4両編成のうち指定席が2両,自由席が2両で,ほとんど満席で水戸時点では立ち客もおり,水戸での乗降も多くかった印象。付属編成はほとんどがいわき以北に直通する乗客で,原ノ町・相馬で半分が降りながらも仙台までもそこそこ乗っていましたが,10両とはいえ,この乗車率というのは,ちょと寂しい思いでした。

 ただ,長町駅北側の広瀬川堤防で昨年春に通過したひたち号を眺めた時には,全10両で10人位しか確認できなかったので,その時点と比較すると,多少は乗客が増えている状況ではあります。

海を眺めながらのんびり旅

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 昔乗った時は夕方から夜にかけての,上野16時発(確か仙台20時12分頃着)に乗ることが多かったからか,あまり車窓を気にせず,また4時間の旅なので寝たり本を読みながら乗っていた記憶がありましたが,今回はガラガラで海側の席だったので,ぼーとしながら車窓を楽しみました。天気が良かったし。

 日立のあたりや北茨城,そして四ツ倉の辺りなど,全体に占める時間は短いながらも海沿いを走る区間もそれなりにあります。

 しかし,途中駅での乗り降りは多くなく,勝田から1名乗ってきた位で,あとはほとんどぽつりぽつりと降りる一方。いわきからの乗車もなかったような。まぁ,乗ったのが先頭に近い9号車だったので,途中駅からの乗客はもう少し真ん中の号車にはいたのかもしれません。

 結果的に仙台まで乗ったのは自分を含めて5名。座席が50席程度なので,9号車の乗車率は10~20%というところでした。全体でもそれほど変わらないでしょう。

再開区間にて

 広野駅の周辺は早い段階から常磐線の復旧が進み,原発事故対応の前線基地のような役割を一時果たしていた記憶がありますが,新しいホテルなどの建物が見られ,東側は以前と全く違う光景になっていました。

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 その後,車窓右側には,原発事故直後の奮闘で有名になった高野病院の建物が。

 その後楢葉町に入りますが,特に駅間で荒れ果てた建物が目立ち始めます。とはいえ,一見被災していない地域とあまり変わらない光景というのは意外に感じました。富岡駅や大野駅,双葉駅という特急停車駅周辺でも,新しいこじんまりとした,車が普通に数台止まっているような住宅がそれなりに見受けられ,ある程度人も戻ってきていることを感じました。

 各駅とも住宅などの建物が広く建ち並んでいる様子は車窓から見え,震災前はそれぞれ数千人以上が住んでいた町の規模感を感じることができましたが,そのうち近くで見れば無人となった建物も多いのでしょう。この3駅での乗降は9号車からは確認できませんでしたが,停車してすぐ発車したので,全車両でもほぼ皆無だったのかと。でも,東京や仙台と特急でつながっているという安心感は,帰還促進にあたっても大きなものなのでしょう。

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途中でおやっと思ったのが,線路と並行する道路。過去に部分的に複線区間だった部分が単線化され,保線用の道路化されているようでした。

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復旧させるにしても,震災前と比較すると本数も2/3程度になり,当面貨物列車も走らないとなれば,最低限の設備での復旧を判断したのかと。

仙台ひたちの所要時間が震災前よりも伸びているのは,このような単線区間での行き違い設備が簡略化されたのも理由のようです。

 一時間発車が遅れたためか,明るいうちに仙台に着けるはずが,途中で徐々に暗くなり始めました。車窓からはこのような巨大な鉄塔及び送電線が見られましたが,原発を結ぶ送電線で,かつては首都圏方面に電気を送電していたものが,現在では原子炉の冷却のための電気が送られているのかと思うと,この地域がかつて望んで誘致した原発という側面があるとはいえ,東京電力の発電所が福島という営業区域外にあるべきだったのかと,考えされられました。

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 原ノ町あたりからは,すっかり暗くなり,仙台駅に到着したのは18時20分位でした。約55分遅れで,多少は後れを回復したのかな。

 電車での旅行は本当に久しぶりで,特急で約3時間の旅というのは,2年前の北海道で札幌から釧路の区間を乗って以来。

 新幹線に慣れてしまうと,逆に特急の旅というのは贅沢な時間の使い方なのかもと感じます。

 仙台駅では6番線に到着し,ホーム向かい側の阿武急の新型車両(丸森行)がちょうど止まっており,余韻を感じる暇なく間一髪乗り継ぐことができ,18時半前には約10分前にひたちで通過した長町駅に到着しました。

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長町駅の出口床面には,新しいKHBの案内表示が。

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 今,新型コロナウイルスの感染が落ち着いていますが,この凪の状態が少しでも長く続いて,普通に旅行に行けるような生活を取り戻すことができればと。今度は仙台から品川までの全区間を乗ってみたいな。

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2021年10月17日 (日)

常磐線ひたちで仙台へ (その1)

 令和2年3月14日に震災から約10年ぶりに全線復旧した常磐線の福島県区間。

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 同日に,特急ひたちも仙台まで1日3往復で運行を開始し,乗りに行きたいと思っていながら,新型コロナウイルスの感染拡大で不要不急の外出がはばかられる時期が長く続きましたが,ようやくワクチン接種の進展と感染第5波が終息したタイミングで,先週茨城県方面に行く用事ができたので,その帰りに特急ひたちに乗車し,常磐線復旧区間を通過しました。

 理想としては品川から仙台までの全区間を4時間半かけて乗ってみたい気持ちもありましたが,茨城への用事なので水戸から仙台まで3時間10分の旅。それでも,新幹線での東京仙台間が1時間半であることを考えるとその倍以上の所要時間で,久々の旅の気分を味わえました。

 購入時期によっては50%引きで品川ー仙台間を4千円台で乗ることができるようですが,流石に直前まで予定が確定できなかったので,切符は前日にえきねっとで確保したところ,トクだ値10%が復活しており,多少はお得に。

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早速アクシデント発生

 ひたち13号が発着する水戸駅まで向かう電車の中で,ふと乗換案内を確認したところ,”常磐線 遅れ”とのこと。

 その1本前のときわ61号は定刻で水戸に到着したようだったので,??と思ったら,これが原因でした。

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 最初は上野駅付近との情報でしたが,例の蕨駅付近の変電所爆発の影響をひたち13号が上野駅を出る直前に喰らってしまったようでした。

結果的に水戸への1時間近く到着が遅れることが分かったので,水戸駅の改札を出て,駅の周辺をうろつく時間が出来て,良かったと。

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水戸駅周辺は大変身!

4~5年前に常磐線で水戸駅を通過した記憶はあれど,今世紀に入り改札から出た記憶はないため,メイン北口の記憶はうっすらとあれど南口は初めて。

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駅の南北ともいい意味でも悪い意味でも大きな変化を遂げていて,びっくりしました。

(次回に続きます)

 

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2021年10月 4日 (月)

名取市サイクルスポーツセンター&輪りんの宿 オープン1周年

今日も秋晴れで天気が良かったので,閖上方面へふらふらと自転車で。

名取川河口から見る,晴れた日の太平洋はお気に入り。この写真は仙台港方面。

ふと時間を忘れてたたずんでしまいます。

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仙台都心やあすと長町の高層マンション群も遠景で一望できます。

自転車,釣り,ヨット,サーフィンなど,皆思い思いの楽しみ方をしています。

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その後,ふらふらと何も考えずにサイクルスポーツセンターへ。

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昨年オープン直後に来た時はあまりの入場待ちの長蛇の列に入場をあきらめ,温泉に入って帰ったことがありました。

今回も子供連れ中心にかなりの列だったので,どうするか悩みながらも,結局入ってみました。

(この写真は帰り際のもの)

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入場料を払い,ここから入ります。ハチの割引券をもらったので,行こうとおもったけれど,結構並んでいたので断念。今月中が期限なので,またの機会に。

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中で様々な自転車のレンタルができます。子ども用はもちろん,大人用も選択肢が豊富のよう。ロード,クロス,MTBが施設内用で70台。

1時間500円,2時間800円とリーズナブルな料金で借りることができます。さすが指定管理とはいえ公営施設。

なお,入場料のみで何と大人200円と格安(子どもは100円)。自転車の持ち込みもOK。

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ふとレシートを見て気づいたのが,何と今日はオープン1周年!

1年前に震災後9年半の歳月を経て再建されたんですね。

それで混んでいるのか?蔓延防止が解除されたということもあるでしょうが,この週末は自粛解除で一気に人が出たことが体感でも分かります。

駐車場も満杯です。

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子ども連れで大にぎわい

ここにもあるふわふわドーム。子ども達はこれに弱い。

みちのく公園など,結構設置しているところはありますが,もれなく大繁盛ですね。

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一周4kmのサイクリングコース

勿論サイクルスポーツセンターメインの自転車全長4kmのコースへ。

4㎞のコースは短いという先入観がありましたが,松林の植林途上の中で解放感があるコースで,センター内のコースということを考えると,丁度よい長さでした。

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多少カーブが多いかなという感想ですが,直線だけだと単調になるからなのでしょうね。家族連れの方々を追い越すにも十分な幅があり,走りやすかったですが,家族連れ,そしてロード乗りの方とのスピード差が大きくなるので多少気を使いました。自分のショボいチャリではあっと言う間に抜かれてしまう。

いつまででも走ってられそうな気持よいコースでしたが,今回は2周で打ち止め。

いろいろと楽しめる施設

 他に,おもしろ自転車広場,3on3,スケボーのコースなど,様々な楽しみ方ができる施設です。

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一日楽しめる閖上のまち

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センターから広浦を挟んで対岸には,日祝オープンのゆりあげ港朝市会場があります。

帰りに店じまい中を冷やかしてみたところ,実はサンマ祭り開催で,焼きサンマ2000匹の配布日だったことに気づきました。だから一帯がこんなに混んでたのか!

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日曜や祝日は,朝市から,かわまちテラスやサイクルスポーツセンターへの流れが生まれ,閖上地区内だけでもいろいろと半日から丸一日楽しめます。かわまちテラスも昼過ぎの段階で駐車場が満杯で路上駐車が起きている状況。いつもはガラガラの震災復興伝承館の駐車場もそこそこ車が停まってました。
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 やけに賑やかだったのは,蔓延防止解除と自粛疲れで一気に人出が出たのもあるでしょうが,「仙台サイクルフェスタ」というハヤサカサイクル主催の一大イベントが行われていたという理由も。これも現地で知りました。軽く覗いてみましたが,高級自転車だらけで,マイ自転車10台分以上のプライス。。。恐れ多くてブースには入れませんでした。

閖上の集客力を広げたい

 先週の記事で紹介した,来春オープンの「アクアイグニス仙台」など,沿岸部に続々と誕生する集客施設にこの閖上の集客力を波及させることができればとの感想を改めて持ちました。

アクアイグニス仙台 順調に進む建設工事(9/25)

先週の記事の直後に,こんなニュースが流れていました。

仙台・名取 企業が連携し観光コンテンツ開発へ

東日本大震災からの復興が進む仙台市と名取市の沿岸部の魅力を高めていこうと、地元の企業が連携して観光コンテンツを開発し、10月から事業を進めていくことになりました。

この事業は、仙台市と名取市の観光施設を運営する会社や、食品加工会社など、あわせて20の企業や団体が連携して、10月から12月にかけて行うもので、27日、仙台市に関係者が集まり、発足式が開かれました。
計画では、去年、名取市にできたサイクリングスポーツを楽しむことのできる施設で、復興が進む海岸沿いを走行するおよそ8キロの区間にモデルコースを設定し、仙台市の観光農園をコースに盛り込んで、途中でぶどうなどのフルーツを収穫できる観光プランを始めます。
また、観光農園側は、この期間中に名取市の閖上港の海産物を使ったバーベキューの催しを開き、誘客を図ることにしています。

(以下略 NHKより引用)

 このような動きが進んでいることでホッとしました。実験的に10月から年末までの取り組みのようですが,このような連携が今後とも続けられ,枠組みを広げて行ければと。

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2021年9月25日 (土)

アクアイグニス仙台 順調に進む建設工事

来年の2022年4月に,仙台市若林区藤塚にオープン予定の『アクアイグニス仙台』

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 藤塚と言ってもピンとこない方が多いでしょうが,『朝市』や『かわまちテラス』で有名な名取市閖上から,名取川河口を挟んで北側の対岸のエリアです。太平洋に向かって,左側が藤塚の避難の丘です。周りには何も遮るものはなく,閖上側や仙台市街,太平洋を一望できます。今回は先客がいたのでスルー。

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 仙台市若林区の名取川河口から宮城野区の七北田川河口に挟まれたエリアも,ご承知のとおり,東日本大震災の大津波で甚大な被害を受け,災害危険区域として住居系の住宅再建が基本的に認められず,地下鉄東西線の東の終点駅荒井を中心とした内陸移転を余儀なくされました。

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 その移転跡地の活用プロジェクト「仙台市集団移転跡地利活用事業」 を仙台市が進めており,このエリアの最南端において公募で選ばれたのが,この『アクアイグニス仙台』のプロジェクト。

 地元建設業の深松組が中心となり,三重県他でアクアイグニス事業を進めている『アクアイグニス』社,株式会社岡田商会による3者の合弁企業『仙台reborn株式会社 』がこのプロジェクトのために設立されました。運営会社の想いを引用します。

かつては特徴的な「居久根/いぐね」のある集落として日本の原風景ともいえる美しい景色を見せていた仙台市若林区藤塚。その美しい場所に「治する/食する/育む」をコンセプトに誕生するのが、「アクアイグニス仙台」です。藤塚の新たな営みやこれまでの文化が再び風景として紡がれる場。アクアイグニス仙台は、そんな場所となることを目指しています。

順調に工事進行中

 この地に建設されることや,比較的規模の大きい温泉施設であることは承知していましたが,初夏に通った時にはまだそれほど工事が進んでおらず,規模感が中々つかみづらかったのですが,先週末に近くを通ったら結構工事が進んでおり,南側の堤防から見たところ,本館の建物のサイズに驚きました。

 敷き詰められている太陽光パネルとの対比で,サイズ感が麻痺してしまいます。
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 近づいてみると,地上2階地下1階の施設とは思えず,高さも16m強と意外にあります。

 このメインの建物は温浴棟とのこと。地下1,000mの深さから温泉をくみ上げるようです。

 雄大な太平洋や仙台市街地方面を眺めながら,露天風呂を楽しめそうですね。この写真のような快晴の日であればなおさら。ただし,この太陽光パネルがどうしても目に入ってしまいます。

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 あと1か月ほどの10月末に建物が完成する予定ですが,この感じだと多少遅れそう。

 温泉の他,物販,飲食店など,大きめの温浴施設に必要な要素が盛り込まれています。

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本館の他に,平屋建ての建物が並んでいますが,こっちは温泉以外の機能が盛り込まれています。

こちらは,本館目の前の産直マルシェ(肉・魚・野菜・果物)

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こちらは,本館敷地から道路を挟んで南側の敷地で,パティスリー(スイーツ)などが入るようです。

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計画概要

 立派なウエブサイトで,計画概要を紹介しています。

アクアイグニス仙台 

このサイトの中でにYouTubeでの紹介動画があり,イメージが伝わってきました。

施設概要は下記の通り。サイトから引用しました。

〇温泉施設 藤塚の湯

〇産直マルシェ

・フィッシュ&ミート
・産直フレッシュ(野菜&果物)

〇パティスリー

・コンフィチュール アッシュ
・ショコラ ドゥ アッシュ

〇ベーカリー

・マリアージュ ドゥ ファリーヌ

〇イタリアンレストラン

・(店舗名称検討中)

〇和食

・笠庵 賛否両論

〇農園

 温泉施設や産直マルシェはともかく,それ以外は横文字が多く高級感をアピールという感じでしょうか。

 基本的に,三重県での先例をモデルに施設を導入するようです。

高級路線の行く末が心配

 高級感のある日帰り温泉複合リゾートで,ここに来たら一日楽しめそうです。

 ただし,料金次第ですが,レストランなどはウエスティン併設並みに入るのに覚悟が要りそう。ランチ3千円でディナー1万円位だと厳しい。この高級感故,当初は良いですが,話題づくりの工夫を継続し,コンスタントに広範囲から集客を図る必要がありますね。

 というのも,複合リゾートとしては近隣での競合は少ないですが,高級路線について行けるマーケットの小ささがあるため。

 先例の三重県は,京阪神と名古屋に挟まれた立地条件から,商圏人口は2000万人を優に超え,またコロナが落ち着けば関空やセントレアからのインバウンドでの誘客も見込める立地に対し,広域仙台都市圏の人口は,周辺県を含めてもせいぜい300万人程度。インバウンドも誤差の範囲でそれほど見込めない。

競合よりは連携での集客を

 海を身近に感じることができる複合施設としては,七ヶ浜町のシチノリゾート(カフェ・レストラン・ホテル・うみの駅七のや)があります。

 なお,日帰り温泉については,南側の閖上サイクルスポーツセンター内に,ホテル佐勘グループが運営受託している「りんりんの宿」が,沿岸部で範囲を広げると,さらに南側にはりんりんの宿と同じく佐勘グループ運営受託の『わたり温泉鳥の海』,北側には松島の温泉ホテル群があります。

 また,産直市場でいうと,南側の閖上に言わずと知れた『ゆりあげ港朝市』が日祝限定ながらあり,安さや賑わいという点では追随を許さない存在。

 震災前は,仙台湾沿岸南部エリアは海を身近に楽しめる施設は海水浴場を除くと名取市閖上と亘理町鳥の海だけで,近くて遠い印象がありました。

 このエリアは,震災で甚大な被害を受けた反面,跡地利用や震災復興を旗印に様々な集客施設ができつつあり,住民の目も向いてきています。

 よって,近隣の施設をライバルとしてお客を取り合うよりも,この『名取川河口エリア』として,さらに,北側のJR関連会社のフルーツ農園などの震災復興に向けたプロジェクトと連携し,回遊性を向上させて,ここに来れば何か楽しめるという方向性を打ち立てていければ。

 実際,ゆりあげ港朝市とかわまちテラスは運営者が実質同じということもあり,朝市からかわまちテラスという流れを作り出し,いつも賑わっています。

 複数市町村にまたがるエリアになると,縦割りになりがちなので,この場合県の仙台圏域の出先機関が調整役を果たすなどの方向性を打ち立てることができればと感じました。

まとめ

 大きなプロジェクト故に心配になってしまいましたが,このエリアに賑わいが生まれるのは歓迎すべきもの。

 来年4月まで約半年。その時までにコロナとの共存が図られ,GWには賑わいを感じることができればと期待しています。

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2020年9月 2日 (水)

ベガルタレディース マイナビへチーム譲渡発表

 コロナの影響を受けているのはベガルタやサッカーだけでなく,野球を含めたプロスポーツ全般ですが,親会社がなく支え手も脆弱なこの仙台の地で,チームの存続を図るためにはなりふり構っていられない状況なんでしょう。

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 3年前から命名権による「マイナビベガルタレディース」に名称変更されてたのが伏線でしたが,チームがベガルタから離れ,マイナビへ譲渡されることとなりました。

マイナビベガルタ仙台レディースの経営権譲渡 株式会社マイナビと合意書締結のお知らせ


 株式会社ベガルタ仙台は、マイナビベガルタ仙台レディース(プレナスなでしこリーグ1部)およびレディースアカデミーの経営権を株式会社マイナビへ譲渡するための基本合意書を9月1日に締結しましたのでお知らせいたします。
 今般、新型コロナウイルス感染症の影響で当クラブは今期、大幅な減収を想定しており、厳しい経営状況に陥(おちい)っております。一方で、2021年に開幕するWEリーグへ入会申請した同チームの未来を第一に考え、2017年からタイトルパートナーとして積極的に支援をいただいている株式会社マイナビへプロ化を前提にチームを託すことといたしました。

 (途中略)

代表取締役社長 菊池秀逸 コメント

 2021年のWEリーグ開幕に向けて、女子サッカーは新しいステージへ第一歩を踏み出そうとしています。監督はじめ選手のことを一番に考え、当クラブの経営状況が原因となり、チームを未来へつなぐことができないのは本意ではございません。
タイトルパートナーとして、日ごろよりサポートをいただいている株式会社マイナビと長期間に渡り協議を重ね、当クラブが注いできた情熱や愛情を継承していただけると確信しております。さらなる発展のため、信頼のおける同社へ次のステージに向けてチームを託すことといたしました。
 2011年に東日本大震災で休部した東京電力女子サッカー部マリーゼの移管からスタートし、バトンを株式会社マイナビにつなぐこととなりましたが、チームの活動は仙台をベースにすることは変わりはございません。ファン、サポーター、関係者のみなさまには今後とも変わらぬ応援、ご支援を何とぞよろしくお願いいたします。

代表取締役社長 中川信行さま コメント

東北の復興支援としてスポンサードを始め、それ以来ベガルタ仙台とは深い関わりを築いてまいりました。今回お話しをいただき、WEリーグ開幕という大きな節目を迎える今、チームのさらなる飛躍を実現したいという想いを抱きました。
また、リーグ参入が認められた暁(あかつき)には、「女子プロサッカー選手」という存在が女性アスリートの新たな「キャリア」として成立する世界観を作りたいと思っています。宮城・東北を盛り上げる存在として、地域の活性化に寄与するというマイナビベガルタ仙台レディ―スの基本的な考えや想いを引き継ぎ、仙台のみなさんやファンに愛されるチームを目指してまいります。

プレスリリース

震災復興のシンボルが。。。

 ベガルタ仙台レディースは,震災及び原発事故によりJビレッジのホームを追われた東京電力マリーゼを同じ東北のベガルタが継承した点で,震災復興のシンボル的な意味合いもありました。「ベガルタが引き受けずにどうするの?」という雰囲気もあり,自然な流れでチームを引き受けましたが,2011年の「なでしこジャパン」女子サッカーワールドカップ優勝による女子サッカーブームの後という期待感もありましたが,そのブームが完全に去ってしまった今では男子部と同じ名称を名乗る相乗効果は乏しいもので,スタジアムに駆けつけて応援するサポーターは周りに限ってはほとんど居ませんでした。もちろんスポーツニュースで流れる結果は気にしながらも。

 個人的には,これ以上ベガルタとしてレディースのサポートを続けるのは厳しいながらも,チームの出自を考えた際,来シーズンからのWEリーグへの移行を前に手を引くわけにもいかず,難しいなぁと感じていたところでした。

 男子部の方も,コロナの影響以前から,J1の経営規模から取り残されつつあり,正直女子部を抱えている余裕はなかったのですが,他の男女チームを持つ浦和湘南セレッソ,新潟などの中で,真っ先にレディースチームをギブアップした形になったのは残念ではありながら,ホームタウンを仙台に残したまま,命名権パートナーであったマイナビにチームを引き受けてもらうことについては,大変驚きながらも,良かったのではと思います。

ベガルタ仙台の今後

 この発表と合わせて,今シーズン8億の赤字見込みというニュースも出ました。コロナを理由にして,女子部の譲渡を正当化する材料に使われたようですが,実際他のJ1チームのコロナの影響が出そろっていない現在,また,他のレディースチームを持つところの状況を見ないと,公平には判断できないのではという疑念も。体よく譲渡されたような感もあります。

 その赤字幅をできるだけ小さくするための取り組みの一つとして,レディースの譲渡やボックスシートの設置などに取り組もうとしているんでしょうが,昨年の渡辺監督の首を切ってからの不自然な大補強が経営悪化を招き,クビを占めている状況。現社長になってから,何かやっているんだけれど思いが伝わってこないのがヤバイのではと。白幡社長時代が懐かしいです。

 三セクでの「船頭多くして船山に上る」ような体制では,この先迅速な経営判断はできないのではと,本当に危機感を感じます。

 そのためには少しでもチームにお金を落とすべく心がけようと思います。経済を回そうと,クラウドファンディングや割増商品券で金欠ですが。

ユアスタにボックスシート設置(8/28)

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2020年3月29日 (日)

苦境の仙台空港 商業機能増設に着手

 新型コロナウイルスが全世界的に蔓延し,日本では北海道や愛知県,関西に続き,大本命の東京圏での感染急拡大により,一気に危機感が高まっている今週の動き。

 この宮城県では,木曜日に2例目の感染者が確認されました。

 基本的に東北各県ではインバウンドの少なさが幸いしたのか,感染者数がほぼ皆無で推移してきたものの,「貰い事故」のように,クルーズ船乗客(宮城・秋田),海外旅行帰り(青森),東京や北海道からの感染疑い者の無理な移動(青森や秋田。宮城の事例は東京の感染確認者との接触感染)で徐々に感染者が確認されており,隠れ感染者も入ってきている危惧を感じます。今,感染者が発見されていない岩手や山形も,他県と同様に貰い事故での感染が確認されるのも時間の問題でしょう。

 感染が急拡大している東京からの地方への感染拡大を止めるための措置が必要なんでしょうが,新幹線などはガラガラのままの通常運行を強いられており,そもそもクルマ移動などは止めようがなく,物流への影響もあるので,対応策が手ぬるいと感じ始めてきました。

仙台空港の影響

 そのような状況で,仙台”国際”空港は,まさしく名前だけの国際空港となり,国際線の運行は完全にストップしています。これは中部のセントレアでさえもで,国際線の運行は東京・大阪のみに絞られている状況なので,需要低下と感染拡大防止のためにはやむを得ない措置。

 国内線も,搭乗率にシビアなLCCは,まずもともと苦しんでいた中部(セントレア)便をはじめ,好調だった関西と新千歳便も軒並み一部運休で,その他のレガシー路線も減便が相次いでいます。

 本来であれば,春休みの書き入れ時のシーズンなのに,様々な意味で民営化された仙台空港の運営会社としては想定以上のリスクが生じ,厳しい状況です。そのような状況の中,予定されていた改装工事に着手するニュースは驚きでした。

 仙台空港2、3階の改修着工 21年度完成、買い物や飲食充実

 仙台空港を運営する仙台国際空港(宮城県名取市)は26日、旅客ターミナルビルの大規模リニューアル工事に着手した。事業費は約50億円。2044年度の目標旅客数550万人を見据え、搭乗手続きの時間を短縮し、搭乗直前まで買い物や飲食を楽しめるようにする。21年度下期の工事完了を見込む。
 リニューアルは2、3階が中心。国内・国際線の保安検査場を拡張するとともに、国内線の検査場通過後のエリアを広げ、飲食店や土産店などを充実させる。
 改修面積は全体の5分の1に当たる9848平方メートル。商業店舗の床面積は22.5%増の2804平方メートルとなり、うち検査通過後のエリアは現状の10倍以上の2013平方メートルに広がる。増築は1683平方メートルで、国内線のチェックインエリアを拡張する。
 同社は16年7月の民営化当初から今回のリニューアルを計画してきた。今後は旅客以外の見送り客なども保安検査を経て店舗や屋上展望デッキを利用できる仕組みを目指し、航空各社と協議を進める(3/17河北より引用)。

当初提案通りの改修を実施

 前向きに考えると,国際線の運行がしばらく見込めず,国内線の旅客も減少するこの時期だからこそ,改修工事がやりやすいという見方もできるのかもしれません。 

 県で空港民営化を検討していた時に,村井知事が参考にしたオーストラリアの空港での民営化事例に習った改修計画と記憶しています。

 空港運営から上がる収益を極大化するために,”キモ”になる施策だとか。

 これから2021年度下半期まで,断続的に約1年半の間工事が続きます。

この改修のメリット

 この改修内容は,仙台空港の商業機能の選択肢の無さを多少は解消することになる嬉しい改修工事です。

Sdfmarketimage(以下の図は,全て仙台国際空港プレス発表資料より引用)

 昨年北海道に飛んだ時も,以前沖縄に飛んだ時にも実感しましたが,混雑を恐れて早めにチェックインしようとしても,中にまともな飲食施設がなく,スナックスタンドレベルで落胆します。分かっていて空弁をチェックイン前に購入したこともありましたが,選択肢が少なく旅行のワクワク感が減退したり。

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 そもそも,空港の商業施設や飲食施設は,主に搭乗前の旅客が対象なので,チェックイン後の「エアサイド」にあった方が合理的というのは分かります。

この改修による懸念

 とはいえ,お見送りの家族と一緒に食事とか,到着後の本数の少ない高速バス等の交通機関待ちで食事とか,「まずは牛たん」という利用客もいるので,これまでのように気軽に「ランドサイド」で使えないのはちょっと不便。そのあたりのバランスはどうするのでしょうか。なお,1階は改修なしのようなので,プロントやコンビニその辺はそのまま「ランドサイド」で搭乗前,到着後に利用できる機能です。 

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 その懸念に対するアイディアとして,搭乗客以外も,「エアサイド」ゾーンに入ることができるような規制緩和を国に要望しており,そのために保安検査場を拡張するとの対策も講じるようです。

 でも,身代わり搭乗など意図的に悪さを企てる輩はいるだろうし,現在のテロ対策強化の流れに反するような懸念が。それにチェックイン後に安心して飲食店で注文し,注文した料理が出てこなかったり,話に夢中になって乗り遅れそうになるということもあるだろうな。そういう利用者への対応も必要になる。

 そういった,懸念を飲み込んで実現化することができるのかと気になります。

将来に向けて

 日本の空港の中で先鞭をつけたこの仙台空港民営化も,第2弾の新千歳空港を始めとした道内空港民営化(北海道エアポート),福岡空港など,国内主要空港にも導入され,民営化第1号というインパクトを保ち,民営化ならではの施策を着実に導入していかないと,埋没してしまうという危機感はあると思います。

 今年は,東日本大震災の年並みの利用客の減少となるでしょうが,その反動でのコロナ後の利用客増を信じながら,機能改善や路線再開,新規就航の取り組みを続けて行かないと,民営化の意味がなくなってしまう。

 3月末で,民営化開始以来陣頭指揮を執っていた東急出身の岩井卓也社長が退任し,4月からは同じく東急出身の鳥羽明門氏が就任するようです。岩井社長はこれまで前例のない民営空港運営会社のトップとして手探りながら成果を上げてきていたのに,最後にコロナ騒ぎでこれまでの実績がガラガラと崩れてしまう無念を感じているでしょうが,今回の改修工事終了後は,コロナの影響も落ち着き,さらに多くの利用者を集める便利な空港として発展することを祈っています。 

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2020年3月13日 (金)

明日はJRダイヤ改正 常磐線全線復旧! ほか

 新型コロナ渦で暗いニュースが続き,さらに恒例の震災特番の垂れ流しにうんざりしていたところ,週末の娯楽であるベガルタも4月への再延期が確定するなど,気分を上げるのが難しいこの頃でしたが,明るい話題としては,明日に控えた常磐線の全線再開と仙台ひたちの復活ですね。

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3月JRダイヤ改正 仙台駅時刻表は? (2/25)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1 (1/21)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その2 (1/25)

常磐線特急 仙台―東京直通復活へ (19/7/6)

 とはいえ,全国一斉休校の余波で,子供の世話のために全く外出がままならない週末が続いており,明日はせいぜい長町駅近辺を10両編成で疾走するひたちを拝むこと位になりそうです。

 それにしても,9年ぶりの全線再開という祝賀ムードも吹き飛ばすコロナ渦が恨めしいところですが,落ち着いたらぜひ東京遠征に早速使ってみたいです。4時間半は新幹線の3倍とはいえ,高速バスよりは1時間も短いし,旅として考えれば良い所要時間かも!

 乗車率はさらに厳しくなるとは思いますが,コンスタントに利用されて,仙台直通が長く続いて欲しいです。

プロスポーツの対応

 仙台に本拠地を置く3大プロスポーツチームが所属する各リーグ。

 Jリーグ・Bリーグの公式戦延期,プロ野球のオープン戦無観客試合と雪崩を打つように対応がなされましたが,今後の見通しとしては,Bリーグは数試合は無観客試合での公式戦再開,Jリーグは4月3日再開が決まったようです。

 Jリーグも無観客試合の可能性は残るにしても,これ以上の再開延期は難しいとのこと。プロ野球は無観客は想定せず4月10日の再開を目標にとのことで,学校もですが,やはり4月から徐々に正常に戻していかないと,家庭も経済もうまく回っていかない。

 全国からの観客が集まってくることに関してはリスクが高まるのは確実ですが,今後はリスクと生活を共存させながら妥協点を設定して対応していくしかないのかな。 

 さて,このブログも,明るい兆しが出てくるまで,しばらくは更新ペースが落ちるでしょうが,いろいろ考える充電期間としたいと思います。

 ※先週投稿したつもりでいたのが,下書きのままになっていましたので,時期は逸しましたが公開にしておきます。

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2020年2月25日 (火)

3月JRダイヤ改正 仙台駅時刻表は?

 ようやく待ちに待った常磐線の全線再開通となる,今年の3月JRダイヤ改正。

 仙台ー首都圏間を特急ひたちが3往復する他,原発最寄の開通区間は普通列車が11往復の運行となります。

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1 (1/21)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その2 (1/25)

 常磐線復旧区間については,過去記事のとおりですが,いわき以北10両編成での運行ということで,開業フィーバーで初日の指定券は瞬殺だったようですが,そのフィーバーが収まってからの日常の利用状況が気になるところです。トクだ値などの割引切符の発売により,コンスタントに需要喚起して,多客期の臨時便の運行につなげていければと思います。

仙台近郊のダイヤ改正は(東北本線上り方面)

 この,常磐線全線開通で,約9年ぶりに在来線特急列車が仙台駅ホームを発着することになり,その分の3往復が増発となりますが,普通列車の本数は変わらずとも,アクセス線については6往復が2→4両に増結され,ひたちの発着時間前後となる10時台,16時台~18時台を中心に,時刻調整が行われています。<④(太字)のところ>

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17~18時台の変更点

1)常磐線の行先変更と本線との発車順変更

 ひたち30号の発車時刻が18時2分と,震災前のスーパーひたちが18時15分頃だったのと比較し早く設定された関係上,18時前後の発車時刻に行き先変更も含め動きがありました。まず,

17時52分発原ノ町行⇒17時43分発山下行

18時26分発新地行 ⇒18時26分発原ノ町行

 と,なりました。新地行から山下行に短縮となりましたが,その分,朝8時台の山下行が新地行に交換されています。

2)長年のダイヤホールが改善

 特急の復活のためにとっておいたと思われたこの18時5分頃~20分頃の約15分間の空白の時間。

 近年はじわじわとアクセス線の発車時間が遅くなり,直近では18時9分発だったので12分間まで縮まっていましたが,長年阿武隈急行の枠として確保されている18時21分発が”4両編成で2ドア/両”と短編成かつ乗降に時間がかかる形式のため,前後の電車を含め混雑が常態化していたところ。 

 おそらく,原発避難エリアで隔駅停車(主要駅全駅停車)を強いられたこと,交換駅の削減で所要時間の増となったことから,ひたちの発車時刻が10分強の前倒しを強いられたと推測します。そのおかげで普通列車は自由に発車時刻を設定できるようになり,アクセス線と阿武隈急行の発車時刻が9分間隔まで縮まり,阿武急車両の混雑緩和に寄与しそうです。

 ひたち30号の発車時刻の前後は,

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となり,ひたちの前後で14分開きますが,18時08分の福島行は6両編成なので比較的余裕があります。この時間帯は改善でしょうね。

終電前の時間帯に動きが

 数年前から,22~23時台は,多少不規則ながらも,概ね10~20分間隔の覚えやすいダイヤでしたが,さっそくそのパターンダイヤを崩してくるのは流石仙台支社。23時40分発の岩沼行が48分に後ろ倒しになります。まぁ,よく言えば若干待ち時間が平準化されるとも言えますが,22時51分の空港行をあえて50分にしないところ,常磐線終電の山下行を30分にしないところなど,天邪鬼なこだわりがあるとしか思えない。

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なお,仙台支社としては珍しく(ほぼ)パターンダイヤを採用している仙石線の下り仙台駅発19~21時台は,

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と,今回も何とか維持されました。といっても,19時29分が惜しい!というか,何故ここを30分発にしないのかが理解不能です。複線の設備を持ち各駅停車ONLY, 本線上りのように貨物やら3路線のバランスやらを気にしなくとも良いのに。

 なお,仙山線や本線下りなどについては,時間がある時に詳しく見てみたいと思います。

 

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2020年1月25日 (土)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その2

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1(1/21) 

の続きです。

 その9年間を経ての変化とは,


1.はやぶさの誕生による,仙台経由の時間的優位性の拡大

2.常磐道の全通と高速バスの伸長

3.相双地域の人口減

 

1.はやぶさの誕生による,仙台経由の時間的優位性の拡大

 東日本大震災の6日前に誕生したはやぶさ。従来のはやてよりも約10分程度時間短縮し,概ね91~95分程度で東京ー仙台を結んでおり,近年朝晩を中心に毎時2~3本に増え,今春の改正では一気に3往復が増発され,原ノ町目線では仙台とを結ぶ常磐線普通列車との乗り継ぎも改善される傾向にあります。

 震災前は,南相馬市原町区,相馬市から東京方面へは,ほぼスーパーひたち一択でしたが,震災での長い不通時期はバスでの福島経由や仙台からの高速バスやJR代行バスメインを経て,約3年前に相馬ー浜吉田間が復旧して以降, 接続によっては3時間を切ることができる仙台経由が仕方なくメインルートになりました。運賃は片道約1.2万円超ながらも,約1万円の 東京フリー乗車券に特急券を追加すれば,往復2万程度で東京でのフリー乗車券もついてくるというJR側の配慮もありましたが,この3月末で利用終了となり,後継の割引切符が発売されなければ,純粋に値上げとなってしまいます。その分,えきねっとトクだ値割引での最大50%割引が設定されるようなので,うまく活用していかないと。割引がなければ,空気輸送確実なので。

 そうはいっても,東京での有効時間を増やすには,原ノ町駅からでも仙台経由はやぶさは非常に有効で,復活しなかった朝5時40分頃のスーパーひたちよりも遅い5時51分発の常磐線で仙台に向かい,はやぶさに乗り換えると約3時間後の8時56分には東京駅に到着します。かつてのスーパーひたちであればせいぜい上野9時半頃であったはずで,乗り継ぎさえ良ければ断然早い。

 帰りも,東京駅20時20発のやまびこから仙台駅22時40分発の原ノ町駅行に乗り換えると,仙台駅での乗り継ぎは20分待ちながら,日が変わる前に原ノ町駅に到着。その1時間前の東京駅19時20分発では原ノ町駅22時24分着と約3時間で到着。かつての原ノ町終着のスーパーひたちでは19時発で22時20分着だったので,やはり所要時間は短いのがメリット。

 仙台から普通列車で80分かかる原ノ町駅でさえそうなのだから,仙台寄り(20分短い)の相馬駅からは言わずもがな。

 また,常磐線はラッシュ時こそ仙台側で混雑するとはいえ,亘理駅以南はかなり輸送力に余裕があるので,仙台に向かうのがそれほどストレスにならないというのも。

 

2.常磐道の全通と高速バスの伸長

 仙台ーいわきについては,これにつきるかと。磐越道・東北道経由から常磐道経由に移行した高速バスで約3時間。いわき側はクルマでバス停まで乗り付けられるパークアンドバスライドを使えば,アクセスが容易な住民も増えました。本数も毎日8往復(土日のみ1往復追加運行)で,始発を使えば,8時半過ぎには仙台駅に到着可能。

 そもそも,復旧する常磐線の普通列車で,いわき駅始発の5時23分発で原ノ町駅乗換でも8時17分に仙台駅着と,震災前とほぼ変わらない時間帯で到着できるようになります。

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 かつてのスーパーひたち1号(いわき駅発7時半頃⇒仙台駅着9時半頃)が復活したとしても,2本目のバス(いわき駅6時55分⇒仙台駅9時49分)で代替できる時間帯で,現時点の乗客数は分かりませんが,混雑しすぎることはないはず。

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 終バスは仙台駅19時発ながらも,土休日は20時40分発も運行と,18時2分発のひたち30号や18時44分常磐線各駅停車よりも仙台を出る時間は遅くなります。そうすると,少なくともひたちに勝ち目はない。

 ただし,バスのライバルは常磐線の各駅停車であって,いわきー原ノ町が5両編成のE531系の運行と,原ノ町以北の仙台側よりも1列車あたりの輸送力に余裕があるので,ゆったり行きたいという需要を電車が叶えることに。原ノ町駅での接続が良い列車(20分以内)は上り5本,下り8本と高速バスの本数とそれほど変わらない。

 そうすると,高速バスも共倒れで減便という可能性もありますが,仮にそうなってもひたちの増発に結び付くようなものではないかと。

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3.相双地域の人口減

 中核となる南相馬市の現住人口は,震災前の7万人超から現在は実質5万3千人,相馬市は約3万7千人と横ばい(南相馬からの転入分がある)ですが,この2市で2万人近い人口減,さらに原発事故による避難区域となった双葉郡は元々6万人あった人口がどの程度残っているのか正確な数字は捉えづらい。

 概ね確実に住民の需要は半分以下に,廃炉や復興関係者も頻繁に乗る訳ではないため,もともとの仙台まで4往復,原ノ町まで6往復を維持するのは難しい。そうすると,震災前6往復⇒復活する3往復というのは,ある程度妥当な本数なのかもしれません。

 いわき乗換への誘導

 そのなかで,今回再開する区間の普通列車を11往復確保したという意味は?純粋に需要からするとこんなにいらない。

 狙いとしては,特急を削減した分,空く時間帯は普通列車でいわき駅まで出て,いわき始発の特急に乗り換えてもらうことを想定したのかなと。特急でも65~70分程度が普通列車で80分なので,それほど所要時間は変わらない

 特に朝の原ノ町5時台,仙台7時台始発の特急2本分の代わりに,東京に昼前に到着できる時間帯にいわき行の普通列車を8時前発まで4本接続良く走らせています(30~60分間隔)。時間は4時間近くかかるけれど,選択肢を広げたということに。

   普通 列車    特急 ひたち  
原ノ町駅発 いわき駅着 いわき駅発  東京駅着  (所要時間) 
5:33 6:55 7:03 9:38 (4:05)
6:10 7:32 7:39 10:11 (4:01)
6:53 8:12 8:18 10:42 (3:49)
7:52 9:09 9:20 11:42 (3:50)
(参考)        
11:07 14:42 (3:35)

 なお,仙台10時13分発のひたち14号だと,所要時間は3時間半強なので,7時52分発の普通列車の場合と所要時間は15分しか変わらない。 

 いわき経由だと片道7720円で東京まで行け,仙台経由新幹線と比較して4~5千円の節約になります。

帰りも,

 特急 
ひたち
  普通  列車  
東京駅発 いわき駅着 いわき駅発 原ノ町駅着 
 (所要時間) 
16:53 19:15 19:25 20:42 (3:49)
17:53 20:15 20:19 21:38 (3:45)
(参考)        
15:53   19:23 (3:30)

 と,原ノ町までの直通特急と変わらないということも。もちろん,仙台経由の新幹線だと,東京駅滞在が20時20分発までOKなので,そこは使い分けということに。行きが常磐線,帰りが新幹線で,上野駅利用であれば,一筆書きの切符が使え,乗車券が節約できるというメリットも。

3往復設定 ひたちの狙い

水戸・日立と仙台相互の移動需要はそこそこ狙っています。朝一の時間帯はそれぞれ捨てて,新幹線と特急ひたちを上野経由で乗り換えることで対応できる一方,それぞれ12時以降到着という時間帯の特急ひたち直通列車を設定しています。

 震災後に新幹線⇔特急ひたちを上野で乗り換えるパターンが社用では定着していただけに,JRとしても仙台ー水戸・日立 の直通を便利にしすぎると収入が減るというジレンマがあるのかなとも思慮します。それである程度バランスを取ったのかとも。純粋に時間だけを見れば,上野まで30分間隔運行の特急ひたちと毎時1~3本のはやぶさを乗り換えた方が本数は多いし,所要時間は短いという状況なので。 

 ただ,ビジネス目線で見ると,下りは仙台での午後一番の会議には使えるけど,上りだと水戸及び日立着が13時台でちょっと遅い。いわきは12時台着だけど。せっかくであれば,仙台7時台発の設定が理想ながら,1時間早めて9時台発だと使い勝手が良さそう。震災前のように,3~4時間おきに運行というパターンを無視して良いので,3往復を前提により使いやすい時間帯に移行した方が良いと思う。

 仙台発の10時台はやぶさが今回も増発されて,約10分おきに3本運行されるのも,午後一番の会議に合わせるため。ひたちについてもせめて同様考え方ができないかなと。3往復がJR東日本として政府に対するノルマなのであれば,より使いやすい時間帯にして活用してほしい。

 なお,水戸⇔仙台の料金として,概算ですが

   特急ひたち直通 約7,500円

   上野経由新幹線 約14,500円

   小山経由新幹線 約9,000円

と,いずれも3~3.5時間前後で変わらないのに,価格差が大きいのは利用者にとって分かりづらい面がありますが,現在の状況からやむを得ない面もあるのでしょう。

その他雑感

 仙台発上りは午後4時台と6時台の2本を設定してきました。原ノ町や双葉郡から東京への帰りを含め,直通で使いやすいようにとの考えでしょう。昼間よりも夕方の方が乗客が見込みやすいとの考えか。

 途中駅の停車駅は岩沼駅と亘理駅の停車が1往復辛うじて残りました。以前は水戸・東京方面への輸送需要が辛うじてありましたが,全体が3往復に減った現在,相馬・原ノ町駅への所要時間を無駄に延ばしてしまう停車を無理に残す必要はなかったように思えます。

 またもしかしたらと思っていた空港需要を拾う名取駅停車ですが,岩沼・亘理駅の停車数が減った状況であれば,1往復設定しても誰得になりかねず,常磐線方面との輸送は従来通り普通列車に委ねることになりました。やるんだったら全列車停車かと思っていましたが,結果はまぁ妥当でしょうね。

臨時列車の設定可能性

 twitter上では,2編成の増備で最大で,仙台まで5往復の運行が可能なスジは設定できるとの予想を見ました。通常時は難しくとも,盆暮れ・GWなどの繁忙期には2往復程度の臨時列車は設定できるようです。

 まずは,せっかく復活するひたちに乗って東京に行く機会を計画しないと。ベガルタの関東アウェイ戦も春先に集中開催なので,上京する機会を模索します。

 

 

                  

 

 

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2020年1月21日 (火)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1

 3月14日のJRグループダイヤ改正日に合わせて,大震災以来9年ぶりに全線復旧するJR常磐線。

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既報の通り全線復旧に合わせて,特急ひたちも東京から仙台まで直通することとなっていましたが,今回の発表では,いわき以北で仙台まで3往復が運行されることとなりました。

 常磐線特急 仙台―東京直通復活へ (2019/7/6)

 従来の復旧区間の法則から,本数は基本的に維持する傾向ながらも,原ノ町発着まで本数維持は厳しいかなと思い,特急は仙台まで4往復(震災前と同じ),原ノ町まで2往復(震災前から▲1往復)を予想していましたが,結果としては仙台まで3往復。上野仙台間直通の本数で考えると,下りは同じながら,上りは▲1本となります。

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 仙台ベースで考えると,本数的には健闘したように思えながらも,肝心なところで朝一の7時台発は復活せず,仙台始発が10時台というのはちょっと遅いなぁと。

 また,いわき7時半頃始発で仙台に9時半頃に到着していた区間便も,復活せず。

 この3往復の設定時間から,ある程度JR東日本の狙いが見えてきました。

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 震災前とは根本的に環境が変わってしまい,そのままの復活はできず,メリハリを付けてきたというところでしょうか。

 震災前の,(当時)スーパーひたちのいわき以北のターゲットとしては,

 ①上野ー相双地域(東電出張者,原ノ町駅,相馬駅)

 大動脈として6往復(概ね3時間毎)を確保していました。上京の際でも,上野9時半着で19時発と,ほぼ12時間近い滞在時間が確保できました。

 ②水戸・日立地域ー仙台を約3時間を直結する需要

 小山回りの東北新幹線経由だと,ほぼ各駅停車のやまびこ利用となり,また水戸線と東北新幹線の接続が限られるため,企業出張では本数では上野経由を選ぶこともありながらも,一般利用者は仙台直通便を選ぶのが自然でした。

 ③いわきと仙台を結ぶ普通列車の補完

 特急が4往復で本数が多くなく,高速バスも磐越道・東北道回りで時間もかかり,本数も多くなかったことから,直通で3時間弱の普通列車がメインだったように思えます。普通は概ね毎時1本あったので,比較的使いやすかったし,新型車両の導入までは編成も長く,直通も多かったので,急行列車のような趣もありました。とはいえ,特急が3~4時間おきにあり片道2時間で結んでいたので,特に朝のいわき始発と夕方仙台発はそれなりに利用者がいた印象。

9年間での大きな環境の変化

 自分の予想として,復活しても①と②がメインで,③は高速バスに本数も値段も勝てずに厳しいかなと思っていました。

 結果的に,①~③全て中途半端で,新幹線や高速バスなどをひたちが補完するという役割に徹することとなりました。

 さて,次回に続きます。

 

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