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2023年12月28日 (木)

ゼビオアリーナ仙台 アイスリンクへの改修に向けて(その2)

ゼビオアリーナ仙台 アイスリンクへの改修に向けての続編(その2)です。

前編

2.今回提案のスキームについて

(1)基本協定の概要(仙台市発表資料より引用)

 本市では、アフターコロナにおけるまちの活性化に向けて、地域における多様なスポーツ資源を生かした新たな魅力やにぎわいの創出に取り組んでおり、本年8月には「スポーツ振興を通じたまちの活性化に関する連携協定」をゼビオホールディングス株式会社と締結しました。

 この協定に基づき、ゼビオアリーナ仙台の改修および改修後の施設の寄付について同社から提案を受けたことから、基本協定を締結し、アイスリンク整備に向けた取り組みを進めてまいります。

 ① 協定名

  「ゼビオアリーナ仙台の改修及び管理運営に関する基本協定」

 ② 協定内容

 ゼビオホールディングス株式会社は、ゼビオアリーナ仙台を、30メートル×60メートルサイズの国際規格に適合した通年型のアイスリンクと、屋内競技等に対応したアリーナの併用型施設に改修した後、本市に条件付きで寄付する。

 寄付の条件は、寄付後の施設に係る指定管理をゼビオホールディングスが担うものとし、本市は必要な議決を経た上で指定管理者に指定する。

(2)ゼビオグループとしてのメリット

今回のゼビオグループからの提案は

① 30億円で整備されたゼビオアリーナの施設を、さらにアイスリンク仕様に改修した上で仙台市へ対価付きで寄付

② 仙台市からゼビオグループを指定管理者へ選定してもらい、推定で最大年間3.5億円×20年(最大70億)の指定管理料を得る

 これにより、ゼビオとしても、少なくとも運営費補助で赤字にはならない。

③仙台市への建物固定資産税支払い & UR都市機構への借地料支払いが不要に

 「仙台市広域集客型産業立地促進助成金は」2008年に制定され、ゼビオアリーナ立地が決定した2010年時点で対象となっていましたが、幾度かにわたり条件が変わっているようです。固定資産税の減免期間が複雑ですが、要綱を読む限りでは最大5年間の減免期間と読めます。

 そうすると、既に建物部分の減免期間は終了していることから、現在支払っていると思われる仙台市への建物固定資産税支払いがなくなるというのがメリットの一つ。

 そして、土地については、UR都市機構との定期借地権がまだ7年程度残っているのでしょうが、建物を仙台市に寄付するということは、底地の借地権についても原則仙台市に移転するものと思われます。

 

(3)仙台市としてのメリット

 仙台市では、先日の市議会にて、借地権の引き受けた上で、借地権満了後の土地買取も否定しないという認識を示していました。まだ築12年の建物で、まだ20〜30年程度は使用するでしょうから、約0.8haで路線価で25億と安くはないですが、 借地権終了後に土地を購入してしまった方がランニングコストは低減されるし、仙台市にとってもメリットが。

 土地については、既に区画整理事業の換地処分が終了していることから、都市再生機構(UR) としては仙台市にアリーナ部分の底地は購入して欲しいでしょうね。

 なお、スーパースポーツゼビオやぐりりスポーツパークの部分のうち、ゼビオの店舗部分はゼビオが購入し存続するでしょうが、ぐりりスポーツパーク部分は借地権終了により別の用途で活用される可能性が高いです。長町駅徒歩2分の画地であり、もはや暫定利用を続けられる土地ではない。

 また、同規模・同機能のアイスリンクを建設する場合、約10年前のゼビオアリーナはリーマン後かつ震災直後という時期のためか格安の建設費30億円でしたが、近年の5000人以上収容できるBリーグ向けアリーナの建設費事例は70~80億円規模がザラで、更にアイスリンク兼用となると、土地代を含めて100億は下らない事業費が必要になっています。

 このことを考えると、ゼビオグループに改修費用を出してもらい、指定管理権を対価負担とし運営費が20年間で最大70億といっても、市で建設した場合は建設費に加えてある程度かかるものであるし、土地代を含めても少ない投資で、立派な市営のアイスアリーナを手に入れることができます。

 これは、金メダルを2回も獲得し、世界的なプロスケーターである羽生君が仙台を拠点に生活・活動していることでの有形無形の「フィギュアスケートのメッカ」的なイメージを、今回の「アイスリンク・アリーナ整備」により強化することになるし、泉のアイスリンク仙台への補助を強化してもあくまでも練習場でしかないことから、”仙台市内”にアイスショーが実施できるアリーナという存在は大きい。羽生君の顔を立てることもできるし。

3.今後の施設活用の見通し

 今回のアイスリンク整備のモデルとなった、「フラット八戸」のように、現時点では市民利用向けとしては想定していないようですが、他のイベントでの利用率が低い平日を中心に選手達の練習場所としても活用できるでしょうし、Bリーグ・プレミア参入を目指す89ersホームアリーナとしての活用の障害にはならないし、ライブ利用についても公共施設化で利用料金をリーズナブルに設定できれば、県営のアクセスの悪いセキスイアリーナから、ある程度ライブを奪うことができるかもしれません。そこまでしないと、仙台市が協力する意味がないと思うところで、このメリットが大きいのではと。年間最大3.5億の運営費が仙台市から入るのであれば、ライブを含め、会場使用料の逓減化に寄与するものと思われます。

 課題としては、約1年程度と見込まれる工事期間。

 アイスリンクを含めた複合アリーナ化の工事のためには、早ければ来年度の2024年度から 1年間?使用できない期間が生じます。

① 89ersへの影響

 その間、特にBリーグプレミア参入を目指している89ersは、今シーズンこそほぼ臨場感が売りのこのゼビオアリーナでほぼ全試合を開催し、12試合経過時で平均観客数が優に4000人以上を超え、年間12万人の条件を達成する勢いでいます。

 しかし、工事期間中は市民体育館であるカメイアリーナで開催することとなり、ゼビオアリーナに魅了されたブースターにとっては、物足りなく思うでしょうし、カメイアリーナだったら行かないという方もいるでしょう。収容人員が多いことをメリットとして、企画チケットで動員をかけ、ファン層を広げるという手段を取るという方向性で行くしかないかな。

② ライブが開催できない

 もちろん、その間、ゼビオアリーナでのライブも開催できません。月1~3公演とはいえ、その分はセキスイアリーナかサンプラザなどで開催せざるを得なくなり、このあすと長町の賑わいにも悪影響ではあります。アリーナでのイベントがない分、杜の広場でイベントがコンスタントに開催できれば良いのですが、アリーナ改修工事のために広場の利用制約が最小限に留まって欲しいです。

③ 施設改修のプラスアルファは?

 仙台市として、この施設を最大限に活用していくために、収容人員の拡大も検討しているようです。とはいえ、屋内アリーナであり、箱の中での増席は限定的で、現時点でバスケットボール仕様で最大5000人(+1000人)にしたといっても、今シーズンの89ersの試合では満員御礼で最高でも4500人程度の入りで本当に5千人入るの?という状態であり、収容人員が拡大できる余地があるのかなと思いながらも、市議会の常任委員会で示された方針なので、期待したいところです。

 なお、名称は変更されるのかが気になります。

 ころころと施設名が変わるよりも、なによりも施設名が定着してるため「ゼビオアリーナ仙台」という名称が残る方が良い。施設自体は仙台市所有となりますが、寄付の対価として、ゼビオグループが指定管理を担う件、寄付の経緯から、命名権は引き続きゼビオグループに残るのかなと想像しています。

 現在のイベント情報からすると、入っている予定は4月末の89ersの試合まで。そうすると、5月以降から工事着工に向けた動きが見えてくるのかと。

 早ければ2025年度の再オープンとのことで、ニュー”ゼビアリ仙台”の誕生を心待ちにしています。

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