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2023年12月

2023年12月31日 (日)

激変 泉区の商業環境(その1)蔦屋書店仙台泉店移転&復活なるかイオンタウン泉大沢

 泉区の商業環境としては、泉中央駅前のアリオ仙台泉が年明けの1月に閉店というニュースで、泉中央vs周辺(パークタウン寺岡・泉大沢・富谷) の商業戦争は泉中央劣勢とみられがちですが、そもそも泉区・富谷市エリアの高齢化と人口停滞が生じていることから、勝ち組はおらず、消耗戦に入っているように感じます。

 それを象徴するような商業施設を取り上げてみます。

1.蔦屋書店仙台泉店再訪

約10年前に富谷との境に位置する仙台市泉区大沢の区画整理地にオープンした、蔦屋書店仙台泉店。

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 この蔦屋書店は、当時東京の代官山にオープンした代官山蔦屋書店や、佐賀県の武雄市に続くTSUTAYA図書館導入に賛否が分かれていた多賀城市図書館が話題になっていた時期でもあり、新潟資本のトップカルチャーと経営主体は異なるとはいえ、同種の店舗が進出することとなり、それも県内最大の蔵書80万冊の衝撃とともに、レンタル・雑貨・カフェとの複合店舗を2フロアに展開し、本や雑貨好きにはたまらない空間が誕生したことに、興奮したものでした。

過去記事

 その後2017年に、太白区富沢西の区画整理地に開発された商業施設「アクロスプラザ富沢西」内の、ヨークベニマルと並ぶ核店舗として、仙台での2店舗目としてオープンしています。トップカルチャーとしては、仙台泉店オープン時点で仙台圏で5000㎡クラスの店舗をあと2店舗ほど出店したいとの意向を示していましたが、現時点では泉と富沢西で打ち止めとなっています。

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2.仙台泉店がイオンタウンへ移転

 その仙台1号店である仙台泉店が、1月末で閉店となると聞いて、現在の状況を見に行ってきました。

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 東北道を挟んですぐ南東側のイオンタウン泉大沢内に移転するとの案内がありましたが、中に入ってみると、噂には聞いていましたが、2階の雑貨やレンタル売場が閉鎖され、1階に集約されていました。

 フロア図によると、右上のおもちゃ関係と右下のタリーズコーヒーの位置は変わっていないものの、中央下部分にレンタルが移っており、その周辺に雑貨が展開という形になっていました。

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 雑貨売り場も、このオフシーズンの時期にアウトドア用品が漫然と並んでいるなど、移転前ということを差し引いても、現在の置かれている状況を感じることができました。

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 書店部分については、オープン当初の80万冊の物量で殴られた衝撃は完全に薄れ、現時点の蔵書数は不明ながらも半分以下に減っているような感覚でした。なお、移転先のイオンタウン泉大沢店では、30万冊の蔵書とのこと。まぁ、縮小しても、この程度あれば泉エリアでは十分な競争力を他保つ蔵書数ではあります。

 訪問したのは、土曜日の10時過ぎから13時半頃まで。タリーズコーヒーでモーニングセットを頼み、2冊ほど読みました。

 午前中ということ、移転前という状況もあるかもしれませんが、普段使っている富沢西店と比較しても正直店内が閑散としており、この状況ではテコ入れが必要というのも頷ける状況でした。オープン後あれほどイモ洗い状態だった絵本・おもちゃ売り場が無人の空間で、絵本もプレイコーナーも荒れているというか正直厳しい。。。

 そもそも、この巨大複合書店は、現在大衡村への半導体工場に関わっておりホットな SBIグループが、震災前に開発した商業施設で、テナントが入らなかったために、2フロアを活用した実験的な展開ができたのでしょうが、場所は悪くないにしても規模を持て余し、店舗縮小して魅力ダウンという負のスパイラルから抜け出せなかったのか。そのオープンからちょうど約10年で、テナント契約の期限が切れるタイミングでの移転閉店となったのでしょう。

 上階は、クリニックモールとなっていましたが、今回退店する1階の後釜はどうなるのかな。正直人口頭打ちでオーバーストアのエリアであり、まだ建設後十数年の建物ですが、単なる商業用途での活用は厳しのではと。

 やはりこのエリアに来て感じるのは、イオンタウン然り、ホームセンタームサシ、家電店(ケーズ、ヤマダ)、スパメッツァ仙台(旧龍泉寺の湯)など、巨大な店舗が立ち並んでいる反面、回遊性に難があり、疲れる空間であること。今回はバスで行ったのですが、蔦屋書店とイオンタウンを回ってお腹いっぱい。徒歩で回遊するエリアではないことは当然承知の上、クルマだってハシゴする気にはなれないスケール感ということ。

3.移転先のイオンタウン泉大沢へ

 ※一部写真を追加しました

 高速道路を挟んで目と鼻の先で、徒歩3~4分のイオンタウン泉大沢へ。

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(1)自社競合極まれり

 北に1.6kmにイオングループの「イオンモール富谷」が位置している中、グループでの寡占化を図るためなのか、信じられない位置関係での出店を図りました。イオンモールの近隣にイオンタウン出店という事例は、イオンモール名取に南西1kmに位置する「イオンタウン名取」という事例もありますが、イオンタウン名取は旧ジャスコ名取店の建替えで、規模も2階建てながら明らかにスーパー+サービス機能という近隣向けの位置付けであるのに対し、イオンタウン泉大沢は、売り場面積2.5万㎡超と、来春着工のイオンモール雨宮(売り場面積2万㎡弱予定)よりも一回り大きい規模で、イオンモール並み。その近隣のイオンモール富谷の売り場面積約4万㎡規模と比較すると、”イオンタウン”故グレードは多少落としているにしても、箱としてはかなり立派なもの。しかし、大規模なSCが複数あるのは嬉しいかもしれませんが、両方のSCの商圏内の住民にとっては、同じイオングループの大規模SCが中途半端に分散しているイメージ。一か所に集まっていればどちらに行けば良いのか迷わなくてもいいのにという関係に思えます。

 この事例から感じるのは、それなりに大きなSCを中途半端な近隣に出店すると逆に双方マイナスになってしまう反省から、イオンモール新利府は、メインの新棟(南館) に地域住民向けの旧棟(北館)とを接続させ、一体の巨大SCとして見せるようにしたことが、現時点で成功とされている一因ではと。

 まぁ、この巨大なSC群を今後維持できるかは分かりませんが。そもそも仙台圏北部の商業施設のバランスが崩れる引き金を引いたのは、イオンモール新利府の無謀な出店。

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(2)核テナントはザ・ビッグとトイザらス

 手前の北側1階に、ザ・ビッグが入っており、それなりに賑わっていました。オープン当時はマックスバリューでしたが、イオンタウンなどの中規模なSCは価格志向で軒並みザ・ビッグに転換している印象。塩釜、鹿島台、多賀城鶴ケ谷、名取、柴田など。周辺のイオンモールやイオン本体の店舗との差別化なのでしょうが、ザ・ビッグが入っているSCは老朽化が進み、軒並みテナント構成が荒れている印象が。

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 ザ・ビッグ真上の北側2階端には一方の核店舗のトイザらスが。以前は山の寺にあった旧ジャスコ泉店跡のパワーモールに入っていたのが移転してきたもので、仙台圏北部では唯一の店舗となり、それなりに集客はあった印象です。

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 駐車場も1200台収容と巨大でありながらそれなりに埋まっている印象だったので、SC内の状況とのギャップを感じました。

(3)2階に蔦屋書店とダイソー複合店出店

この2つの核店舗に続く集客の核として期待される蔦屋書店が移転するのは、2階のフードコートの脇。Img_8634_20231230064101

そのフードコートも昼過ぎにも関わらず空席が目立ち、撤退済の飲食店スペースも。

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まぁ、幸楽苑にはなまるうどん、モス、サーティーワンと、本当にフードコートに必要最低限の飲食店が並んでいる印象が。

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そのフードコートのすぐ脇に蔦屋書店移転予定スペースがありました。

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■「蔦屋書店 イオンタウン仙台泉大沢店」店舗概要

所 在 地 :宮城県仙台市泉区大沢1-5-1(イオンタウン仙台泉大沢 内)

電話番号 :022-772-2011

営業時間 :9:00~22:00 (土日祝 8:00~22:00)

店舗面積 :2,864㎡(866坪)

 地域最大級の30万冊規模(450坪)で、ブックカフェとしてのタリーズコーヒーも100坪確保とのこと。売場自体は10年前にオープンした仙台泉店の1/3、現店舗と比較すると半分強程度でしょうか。おそらくおもちゃ・絵本売場部分はかなりの縮小になりながらも、書籍売り場は極力維持する印象。タリーズコーヒー部分は現在でもかなり広く、同程度を確保でしょうか。

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 なお、この蔦屋書店が出店する2階南側は、吹き抜けを挟んで両側が現時点で全て空きテナントというものすごい状況です。

 建物が築15年程度と新しいだけに不思議な印象ですが、仙台にも明るい廃墟モールが誕生したかという印象です。しかしこの状況は束の間で、3月にはこの吹き抜けを挟んで左側が蔦屋書店、そして右側にはダイソーグループの大型店が出店準備とのことで、この状況を逆手に取って、集客力のある大型店を集めて、起死回生を狙うのでしょう。

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 なお、ダイソーの既存店は南側端の1階にありますが、その既存店を2階に移転させるとともに、最近積極的に店舗展開しているSTANDARD PRODUCTSと、最近ヨドバシ第二ビルにも出店したTHREEPYの複合店舗となります。

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  この3店舗が集まるのは少なくとも県内では初めてでは。無印良品を研究したような商品を並べて力を入れているSTANDARD PRODUCTSは、仙台駅前でパルコ2、イオンモール名取および新利府と、競争力のあるSCを選んで出店してきましたが、今回のイオンタウン泉大沢への出店はちょっと異質。3業態の集積で話題性はあると思うので、この商業施設復活のきっかけとなるか?

(4)厳しい南側1階

 なお、現時点のフロアマップです。3層吹き抜けが標準のイオンモールに準じた2層吹き抜けモールで、曲線を描き先の店舗が見渡せるようにしているところは、本当に力を入れていたショッピングモールと感じます。

 ここにきたのは2回目(2015年頃?) でしたが、その当時はこの規模感でそれなりに賑わっており、成功しているモールという印象を持っていたので、今回の状況に驚きを感じました(2階の左半分が現時点で空き店舗であり、蔦屋書店とダイソーグループ複合店出店予定地です)。

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 2階の半分は埋めたとしても、1階南側などまだまだ空きスペースは残っています。現時点でマッサージスペースに使っていたり、がらんどうの空間があったり、正直これだけでは厳しいとは思います。現在のダイソーが2階に移転する跡も空きスペースになってしまいます。

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テナント募集サイト

4・人口減少・縮小社会に向けて

 そうはいっても、このイオンタウン泉大沢SCは大きすぎてまだ潰せない。蔦屋書店を経営するトップカルチャーとしても、テナント契約切れのタイミングで、面積を効率化してSCのテナントに入った方が固定費を削減でき、”ついで来店”を見込めるし、イオンタウンにとっても広大な空きテナントを埋めることだできる。

 困った者同士で協力してという印象ですが、このようなことが今後も起こっていくのでしょうね。決して明るい話題ではないですが、何とかしていくしかない。このような郊外型SCだけでなく、泉中央、そして仙台都心部でもあり得る話。人口減少・縮小社会の負の側面を考えさせられました。

 なお、おそらく、今年最後の更新となります。今年のトップニュースは、何といっても6月のヨドバシ仙台オープンでしたね。また、閉店となるアリオ仙台泉をはじめとした大規模SC記事に多くのアクセスを頂きました。

 仙台市の人口も110万人を前に頭打ちとなりながらも、先を見据えた投資を進めて欲しいところで、停滞している都心部の再開発のうち、電力ビルや第一生命ビルについて動きが出始めるなど、今後に期待が持てる状況となったことは喜ばしいことです。

 新年の2024年も引き続きどうぞよろしくお願いします。

 

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2023年12月28日 (木)

ゼビオアリーナ仙台 アイスリンクへの改修に向けて(その2)

ゼビオアリーナ仙台 アイスリンクへの改修に向けての続編(その2)です。

前編

2.今回提案のスキームについて

(1)基本協定の概要(仙台市発表資料より引用)

 本市では、アフターコロナにおけるまちの活性化に向けて、地域における多様なスポーツ資源を生かした新たな魅力やにぎわいの創出に取り組んでおり、本年8月には「スポーツ振興を通じたまちの活性化に関する連携協定」をゼビオホールディングス株式会社と締結しました。

 この協定に基づき、ゼビオアリーナ仙台の改修および改修後の施設の寄付について同社から提案を受けたことから、基本協定を締結し、アイスリンク整備に向けた取り組みを進めてまいります。

 ① 協定名

  「ゼビオアリーナ仙台の改修及び管理運営に関する基本協定」

 ② 協定内容

 ゼビオホールディングス株式会社は、ゼビオアリーナ仙台を、30メートル×60メートルサイズの国際規格に適合した通年型のアイスリンクと、屋内競技等に対応したアリーナの併用型施設に改修した後、本市に条件付きで寄付する。

 寄付の条件は、寄付後の施設に係る指定管理をゼビオホールディングスが担うものとし、本市は必要な議決を経た上で指定管理者に指定する。

(2)ゼビオグループとしてのメリット

今回のゼビオグループからの提案は

① 30億円で整備されたゼビオアリーナの施設を、さらにアイスリンク仕様に改修した上で仙台市へ対価付きで寄付

② 仙台市からゼビオグループを指定管理者へ選定してもらい、推定で最大年間3.5億円×20年(最大70億)の指定管理料を得る

 これにより、ゼビオとしても、少なくとも運営費補助で赤字にはならない。

③仙台市への建物固定資産税支払い & UR都市機構への借地料支払いが不要に

 「仙台市広域集客型産業立地促進助成金は」2008年に制定され、ゼビオアリーナ立地が決定した2010年時点で対象となっていましたが、幾度かにわたり条件が変わっているようです。固定資産税の減免期間が複雑ですが、要綱を読む限りでは最大5年間の減免期間と読めます。

 そうすると、既に建物部分の減免期間は終了していることから、現在支払っていると思われる仙台市への建物固定資産税支払いがなくなるというのがメリットの一つ。

 そして、土地については、UR都市機構との定期借地権がまだ7年程度残っているのでしょうが、建物を仙台市に寄付するということは、底地の借地権についても原則仙台市に移転するものと思われます。

 

(3)仙台市としてのメリット

 仙台市では、先日の市議会にて、借地権の引き受けた上で、借地権満了後の土地買取も否定しないという認識を示していました。まだ築12年の建物で、まだ20〜30年程度は使用するでしょうから、約0.8haで路線価で25億と安くはないですが、 借地権終了後に土地を購入してしまった方がランニングコストは低減されるし、仙台市にとってもメリットが。

 土地については、既に区画整理事業の換地処分が終了していることから、都市再生機構(UR) としては仙台市にアリーナ部分の底地は購入して欲しいでしょうね。

 なお、スーパースポーツゼビオやぐりりスポーツパークの部分のうち、ゼビオの店舗部分はゼビオが購入し存続するでしょうが、ぐりりスポーツパーク部分は借地権終了により別の用途で活用される可能性が高いです。長町駅徒歩2分の画地であり、もはや暫定利用を続けられる土地ではない。

 また、同規模・同機能のアイスリンクを建設する場合、約10年前のゼビオアリーナはリーマン後かつ震災直後という時期のためか格安の建設費30億円でしたが、近年の5000人以上収容できるBリーグ向けアリーナの建設費事例は70~80億円規模がザラで、更にアイスリンク兼用となると、土地代を含めて100億は下らない事業費が必要になっています。

 このことを考えると、ゼビオグループに改修費用を出してもらい、指定管理権を対価負担とし運営費が20年間で最大70億といっても、市で建設した場合は建設費に加えてある程度かかるものであるし、土地代を含めても少ない投資で、立派な市営のアイスアリーナを手に入れることができます。

 これは、金メダルを2回も獲得し、世界的なプロスケーターである羽生君が仙台を拠点に生活・活動していることでの有形無形の「フィギュアスケートのメッカ」的なイメージを、今回の「アイスリンク・アリーナ整備」により強化することになるし、泉のアイスリンク仙台への補助を強化してもあくまでも練習場でしかないことから、”仙台市内”にアイスショーが実施できるアリーナという存在は大きい。羽生君の顔を立てることもできるし。

3.今後の施設活用の見通し

 今回のアイスリンク整備のモデルとなった、「フラット八戸」のように、現時点では市民利用向けとしては想定していないようですが、他のイベントでの利用率が低い平日を中心に選手達の練習場所としても活用できるでしょうし、Bリーグ・プレミア参入を目指す89ersホームアリーナとしての活用の障害にはならないし、ライブ利用についても公共施設化で利用料金をリーズナブルに設定できれば、県営のアクセスの悪いセキスイアリーナから、ある程度ライブを奪うことができるかもしれません。そこまでしないと、仙台市が協力する意味がないと思うところで、このメリットが大きいのではと。年間最大3.5億の運営費が仙台市から入るのであれば、ライブを含め、会場使用料の逓減化に寄与するものと思われます。

 課題としては、約1年程度と見込まれる工事期間。

 アイスリンクを含めた複合アリーナ化の工事のためには、早ければ来年度の2024年度から 1年間?使用できない期間が生じます。

① 89ersへの影響

 その間、特にBリーグプレミア参入を目指している89ersは、今シーズンこそほぼ臨場感が売りのこのゼビオアリーナでほぼ全試合を開催し、12試合経過時で平均観客数が優に4000人以上を超え、年間12万人の条件を達成する勢いでいます。

 しかし、工事期間中は市民体育館であるカメイアリーナで開催することとなり、ゼビオアリーナに魅了されたブースターにとっては、物足りなく思うでしょうし、カメイアリーナだったら行かないという方もいるでしょう。収容人員が多いことをメリットとして、企画チケットで動員をかけ、ファン層を広げるという手段を取るという方向性で行くしかないかな。

② ライブが開催できない

 もちろん、その間、ゼビオアリーナでのライブも開催できません。月1~3公演とはいえ、その分はセキスイアリーナかサンプラザなどで開催せざるを得なくなり、このあすと長町の賑わいにも悪影響ではあります。アリーナでのイベントがない分、杜の広場でイベントがコンスタントに開催できれば良いのですが、アリーナ改修工事のために広場の利用制約が最小限に留まって欲しいです。

③ 施設改修のプラスアルファは?

 仙台市として、この施設を最大限に活用していくために、収容人員の拡大も検討しているようです。とはいえ、屋内アリーナであり、箱の中での増席は限定的で、現時点でバスケットボール仕様で最大5000人(+1000人)にしたといっても、今シーズンの89ersの試合では満員御礼で最高でも4500人程度の入りで本当に5千人入るの?という状態であり、収容人員が拡大できる余地があるのかなと思いながらも、市議会の常任委員会で示された方針なので、期待したいところです。

 なお、名称は変更されるのかが気になります。

 ころころと施設名が変わるよりも、なによりも施設名が定着してるため「ゼビオアリーナ仙台」という名称が残る方が良い。施設自体は仙台市所有となりますが、寄付の対価として、ゼビオグループが指定管理を担う件、寄付の経緯から、命名権は引き続きゼビオグループに残るのかなと想像しています。

 現在のイベント情報からすると、入っている予定は4月末の89ersの試合まで。そうすると、5月以降から工事着工に向けた動きが見えてくるのかと。

 早ければ2025年度の再オープンとのことで、ニュー”ゼビアリ仙台”の誕生を心待ちにしています。

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2023年12月21日 (木)

ゼビオアリーナ仙台 アイスリンクへの改修に向けて(その1)

 ブログなどのトップ画像にしており、自分も応援している素晴らしい施設であるあすと長町のゼビオアリーナ仙台。2012年秋のオープンから11年が経過し、いろいろ紆余曲折ありながらも、Bリーグ仙台89ersの本拠地としての活用、ライブ会場としては”神会場”と崇められるような存在感で、必要とされる施設として仙台の貴重な財産となっています。また、杜の広場という太白区を代表するイベントスペースに隣接し、催事前の待機スペースとしての活用や、KHB本社とともにこの広場と一体となった様々なイベントが開催されるなど、仙台市にとっても貴重な空間となっています。

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 先月末飛び込んできた、仙台市とゼビオグル―プからのビッグニュース。これも記事にしようと思いながらも、全貌が見えていなかったところがあったので、静観していましたが、ある程度見えてきたこの段階でまとめてみました。

通年型のスケートリンク ゼビオアリーナ仙台に整備へ(11/28KHB)

 仙台市太白区のゼビオアリーナ仙台に、2025年度にも通年型のアイススケートリンクが整備されることになりました。フィギュアスケートの国際規格に対応することで、国際大会やアイスショーの会場としての活用が期待されます。

 仙台市役所で、郡仙台市長とゼビオホールディングスの諸橋友良代表取締役がスケートリンクの整備に向けた基本協定を結びました。

 スケートリンクはゼビオアリーナ仙台に整備され、縦30メートル横60メートルと宮城県で初めてフィギュアスケートの国際規格に対応した通年型のリンクです。

 氷の上に移動式フロアを置くことで、これまで通りバスケットボールの試合やコンサートなどもできるということです。

 施設はゼビオが改修して仙台市に寄付します。代わりに仙台市は、施設の指定管理者にゼビオを選び指定管理料を支払います。

 仙台市にある通年型のスケートリンクは、泉区のアイスリンク仙台だけで、新たな施設により国際大会での活用に加えスケートの競技環境が充実することへの期待も高まります。

 今回の決定を受け、プロフィギュアスケーターの羽生結弦さんがメッセージを寄せました。

 羽生結弦さん「自分と同じように、この街でフィギュアをやりたいと思う次の世代が1人でも多く生まれることを期待しております」

 郡仙台市長「日本フィギュアスケート発祥の地、仙台。そして五輪で金メダリスト2人を輩出している仙台です。五輪を目指す若いフィギュアスケーターの皆さんにも使っていただけることを期待している」

 仙台市は2024年度に工事を始め、2025年度にスケートリンクの利用を開始したい考えです。


1.至った背景とこれまでのスキームの限界(今回記事:その1)

2.今回提案のスキームについて(次回記事予定:その2

3.今後の施設活用の見通し(次回記事予定:その2

 

 

1.至った背景とこれまでのスキームの限界

 ゼビオアリーナ仙台は、震災により着工が3ヶ月遅れたものの、平成24年10月にオープンしました。名称の通りゼビオグループが建物を整備・運営する形で、建設費30億円により、当時としては日本最先端の多目的アリーナを整備してくれました。

 89ersの専用アリーナ構想は、元々ザ・モール仙台長町横の仙台市有地(旧仙台市音楽堂構想地)の借地利用者公募にあたり、提案者は忘れましたが提案の中に入っていましたが、結果的には三井不動産のララガーデン長町が採択されました。その当時は、専用アリーナだけで収益を上げるのは厳しいでしょと思っていましたが、ゼビオグループが事業主体として協力し、複合型施設としてあすと長町にて事業化されることになりました。

 ゼビオアリーナの客席はアイスショーなどでは固定席2800席、バスケなどでは張出可動席を含め当初4000席(現在は最大5000席)、ライブの際は、アリーナ部分を含め最大6000人収容でき、上部の四面大画面ビジョンや外周のリボンビジョンによる演出など、様々な用途に活用できるアリーナです。

 コロナ禍でイベントが激減した際には、仙台市のワクチン接種会場としても利用されたほか、大学の卒業式、就職セミナーなどの利用も多いです。

 ゼビオグループは、杜の広場を取り囲む南側の街区を、 このアリーナだけでなく本業のスーパースポーツゼビオの旗艦店、SRCタカミヤと連携してフットサルやバスケ、テニスのドーム+テナント商業施設を加えたスポーツタウン(現 KHBぐりりスポーツパーク)として一体整備しました。

 土地は、区画整理事業の事業主体であるUR都市機構の保留地であり、当初は土地購入を前提に交渉していましたが、長町駅前の14街区(現歯科医院)、13街区(現パークタワー、ヤナセ等)、16街区(現IKEA)の分譲を行った国鉄清算事業本部の公募への応札が不調だったことから、ゼビオ側が初期投資軽減のためか、土地購入から20年の定期借地権への切り替えを交渉し、認められたと記憶しています。

 スポーツパーク部分は20年定借は妥当とはいえ、少なくともアリーナ部分は20年で取り壊して土地返却は現実的ではないので、この点は不安に感じていました。

 仙台市では、集客施設に対する支援制度を立ち上げ、仙台駅東口のアンパンマンミュージアムと並び建物部分の固定資産税減免支援対象としていましたが、土地の毎年の賃料、そして初期投資30億円分の回収とを想定すると、施設使用料は他の公営体育館と比較すると当然ながら高額です。

(1)89ers本拠地活用の誤算

 ゼビオアリーナ有限責任事業組合を設立し施設運営を行なっていますが、当初から大前提だった89ersの本拠地化に向けての利用料協議が整わず、初年度から89ersが青葉体育館を中心に利用せざるを得ないという状況に陥ってしまいました。

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 その後、B1参入を果たした際にも、ホームアリーナの収容人員が5000人以上とされたことから、最大約4,000人収容に留まるゼビオアリーナ本拠地化が叶わず、5700人収容の仙台市体育館をホームアリーナとして活用せざるを得なかったところ、B2だった2018シーズンは仙台市体育館の工事もありゼビオアリーナの試合数が6割の18試合とし、2019シーズンからは、本拠地要件の8割をほぼ満たす22試合を開催することとなりました。

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 それも、ゴール裏の仮設席1000席増席により、バスケ開催時の収容人員を5000人と増やすことで、B1のホームアリーナ条件を満たす前提とし、昨シーズンからは集客が見込める試合で仮設席の設置を開始し、今シーズンはゼビオアリーナ開催の全試合で仮設席を設置し、全試合満員御礼で最大4500人で全試合4000人以上の集客を図るなど、新B1への参入条件の今シーズン12万人集客クリアに向けて順調なスタートを切っており、本日までの10試合全て満員御礼と、バスケットでの活用については、ようやく軌道に乗ってきた感があります。

(2)ライブ会場としての誤算

 ライブ会場としては、上述のように、全国のアリーナツアーに組み込まれる際に、他県のアリーナは基本的に1万人以上収容のところが多いところ、最大でスタンディングでも6千人収容でコンパクトで立体的な造りであることから、アリーナ席はもちろん、後ろのスタンド席でもステージが近く、神会場として人気が高いアリーナとなっています。一方、その収容人員の少なさからチケットが取りづらいという欠点もあります。

 このあすと長町に立地していることから、遠方の新幹線や仙台空港経由の参加者は、JRや空港アクセス線を利用してJR長町駅から、そして市内の地下鉄沿線の方は南北線長町駅からともに徒歩5分。

 よって、仙台駅からは会場まで電車と徒歩で15分以内で、運賃も地下鉄でも250円。JRだと約190円と格安(そもそも新幹線経由だと概ね市内駅扱いなので途中下車しなければ追加料金ゼロ)。仙台駅からタクシーで乗りつける方々も見かけますが、それでもせいぜい1500円程度と、アクセスの良さは随一。

 そしてJR長町駅には高架下商業施設のtekute長町、そしてアリーナへの通り道には飲食店などが並ぶプロムナードで結ばれています。

 ゼビオアリーナ目の前の杜の広場は、列整理で使用できる広々とした空間である他、物販用のテントが立ち並び、ライブの度にちょっとしたお祭りの雰囲気です。

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とはいえ、オープン直後から気になっていましたのは、稼働率の低さ。特にライブは月に2〜3公演(2days含む)行うことがある一方、数ヶ月公演がないこともあり、歯痒く思っています。というのも収容人員についてはスタンディングの場合センターステージでも最大6000人で、あの利府のセキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ体育館)の最大7000人とそれほど変わらないと言っても、2daysだと2000人以上の差が。

 更に、通常の北側ステージ配置では、アリーナスタンディングで5500人、アリーナ椅子席で4500人程度とのことで、収容人員的にハンディはあります。

 あと、民営施設故の会場使用料の差が大きく、ゼビオアリーナは12時間基本料金が200万円以上で、それに設営・準備時間は半額とはいえ、2daysではそれなりにかかる。一方、セキスイは県立体育館ということもあり、本番時の基本料金は約20万円/時 で、設営・準備時間は半額なので、うまく組み合わせると2daysでもゼビオアリーナの半額程度で借りれそうで(付帯設備や光熱水費を除く)、使用料でもハンディがあります。

 加えて、シャトルバスの収入が大きいのではと。利府駅からの路線バスやタクシー、クルマでの来場者を除き半数がシャトルバスで来場すると仮定し3000円/往復・人とすると、3500人×2日×3000円=2100万円の収入。バスの貸切料金は5~8万円で2daysで70台×2=140台(50人乗り)とすると、せいぜい1千万円前後。プレイガイドへの手数料等を除外しても数百万円以上の収入がイベント主催者側に入ることも。

 ゼビオアリーナはアクセスの良さ故、ぼったくりシャトルバスの利用が不要なのは参戦者にとって嬉しいところ。無駄なシャトルバスやタクシー代、宿泊せずに新幹線で帰ることができれば、その浮いた費用を別の観光や飲食、お土産に費やすこともできる。何よりも行き帰りの時間が読めないストレスがなく、仙台駅前でアフターライブの余韻を楽しむこともできる。

 一方、イベント主催者からすると、収入はライブの入場料収入と物販のみ。会場使用料の高さ、入場者数が千人単位で少ない分の入場料収入のマイナス。そしてバスで仙台駅から1時間という最悪のアクセスを逆手に取ったシャトルバス収入の誘惑を考えると、ついついセキスイを活用してしまうのも分からない訳でもない。

 もちろん、セキスイハイムスーパーアリーナの主催者側としての大きな欠点は、その最悪のアクセスが故に、入場者数が読めず、ガラガラのライブが定期的に生じてしまうリスク。

 「立地条件はともかく、とにかく見に行きたい」という意欲を持つ所得の高い首都圏からの参戦者からすると、地方都市公演の中でもチケットが取りやすい面があり、夜の公演後に新幹線に間に合わない立地条件から、宿泊を含めた経済効果は大きい反面、地元民は悪評を知っているだけに行くのに躊躇してしまうというところが。

 以前、perfumeの金曜日開催のライブが収容率32%のガラガラぶりがX(旧Twitter)で拡散され、セキスイでのライブ開催は週末でないと厳しいという主催者サイドの声も聞こえてきたりしました。

 コロナ禍ではありましたが、ベテラン有名グループのライブがガラガラなのでタダ券を希望者に大々的に配った例も(自分はあの会場にはタダでも行きたくないので希望せず)。公演主催者としても、アーチスト本人としても、ガラガラでなくともチケット販売に苦労するようなライブは避けたいはずで、セキスイが多いにしてもゼビオアリーナでも試行的に開催したアーチスト(B‘zなど)もありますが、チケット売れ残りの心配のない旧ジャニや大御所(MISIA、サザン、ミスチル、福山、小田和正など)はセキスイを選ぶ傾向が多々あります。

(3)アイスショー会場としての活用も

 現在の施設でも、これまで羽生君のアイスショーが2014年に開催されている他、今年の6月には浅田真央のショーも開催されるなど、準備さえすればアイスリンクとしての活用も可能ではありますが、当然ながら特設リンクとなり、コストは通常のライブやスポーツ催事利用と比べても高いはず。

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 また、公式の60m×30mのリンクサイズで2800席で、収容人員は多くはありません。ただ、羽生君のアイスショーを開催した時は小さめのリンクにしたため、1階の可動席も使い、バスケットと同様の4000人収容だったようです。

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その2に続きます。
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2023年12月13日 (水)

続々と再開発のニュースが(その2)仙台第一生命ビル建て替え決定


仙台三越や一番町買い物公園方面から市役所や市民広場方面に鎮座する、建て替えが決まった仙台第一生命ビル。

定禅寺通の“黒ビル”建て替えへ 仙台市が連携協定締結(NHK仙台12/4)

半世紀あまりにわたり、「黒ビル」の愛称で親しまれている仙台市中心部の「仙台第一生命ビル」が老朽化によって建て替えられることになり、市は、周辺の再整備にあわせてまちづくりを進めるため、ビルを所有する会社と協定を結びました。

「黒ビル」の愛称で親しまれている「仙台第一生命ビル」は仙台市青葉区の定禅寺通に面した地上10階、地下1階のビルで、黒い外壁が特徴です。
1970年に建てられて老朽化が進んだため、建て替えられることになりました。
隣接する市役所の建て替えや勾当台公園の再整備などがすでに計画されていることから、仙台市は、周辺で一体的にまちづくりをすることでにぎわいを生み出そうと、ビルを所有する第一生命と連携協定を結びました。
第一生命によりますと、新しいビルは地上13階、地下1階建てで、外壁は、今とは一変して白が基調となり、高さは5メートルほど高くなっておよそ60メートルになります。
1階と2階には飲食店などが入るほか、2階にはテラスも設けて地域の人たちが交流できるスペースを作り、3階以上はオフィスになるということで、完成は市役所の新しい本庁舎と同じ2028年度を目指しています。
郡市長は「このエリアは50年から100年に1度の大きな変化の時期にある。『仙台第一生命ビル』建て替えが加わり、周辺一体のにぎわいは一層大きくなる」と話していました。
また、第一生命の隅野俊亮社長は「完成後のまちの姿を想像して、わくわくしている。しっかりと役割を果たして地域活性化に取り組みたい」と話していました。



 現建物は黒色で10階建ての存在感があり、建物の色から通称“黒ビル“と呼ばれていると報道では伝えられていますが、そんなにメジャーな呼び方だったかなぁと。

 当然街に溶け込むような存在で昔から認識していましたが、自分は4年位前に河北新報が『市議会議員や市民から“邪魔だ“と言われている』という論調で一面に取り上げた際に初めて“黒ビル“と呼ばれていることを知りました。

 その時は、確かに移転すればスッキリするかもしれないけれど、昔から位置している街に貢献しているビルに、邪魔とか移転しろという論調もどうかなと思っており、仙台市当局も第一生命ビル側も困ったようなコメントをしていた覚えがあります。

 自分は子供の頃だったのであまり覚えていませんが、そもそも東二番丁通と勾当台通はクランク状になっており、それを地下鉄南北線工事に合わせて現在のように直線化されました。よって、以前はこの仙台第一生命ビルは定禅寺通りと旧勾当台通の交差点角に存在しており、道路と公園の付け替えで市民広場に囲まれたような今の状態となった経緯からすると、第一生命側としたら、「何を好き勝手に」と怒っても良いところ、仙台市の粘り強い働きかけで、定禅寺通の賑わいづくりに協力的な第一生命が協力し、市道部分の付け替えを伴うビル建替えと、1〜2階部分が市民利用可能な施設配置になるようです。

 生命保険会社は不動産を含めた資産運用が生命線であり、自社オフィス分もあるものの、このテナントビルの建て替えが、今後にわたり収益を生むという判断がなされなければ、あえて再投資はされないはず。車線減少と歩行空間の拡充などヒト中心の空間づくりが予定されている定禅寺通沿い、そして建て替えられる市役所と再整備される勾当台公園という周辺環境の魅力UPが評価されたということだし、また、市のせんだい都心再構築プロジェクトでの固定資産税減免や建て替え期間中の賃料補助などの支援策も功を奏したのでしょう。

 現在は仙台パークビルが市民広場を望むような良好な立地条件ですが、それに加えてこの仙台第一生命ビルと新市役所が市民広場を取り囲み、一体の雰囲気はガラッと変化します。

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公式発表プレス

 https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2023_041.pdf

2階テラスの魅力

 これがこの再開発の目玉的な魅力と感じます。

 緑豊かな定禅寺通、勾当台公園を一望することができるとともに、春から秋にかけて日常的にさまざまなイベントがひっきりなしに実施されている市民広場を見下ろすことができる、この2階デッキ。

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 これまでは、単なるオフィスビルなので当然ですが市民が入れないビルであり、市民広場と定禅寺通を遮断するような存在にもなっていたことに対し、2階のテラス部分に加え、1階も通り抜けできる自由通路を設けるとのことですし、ともに飲食店を配置するということであれば、市民広場や定禅寺通と一体化して親しみやすいビルになりますね。現在は市民広場にハミングバードが経営している「route227」がオープンカフェも併設し広場に溶け込んだ魅力的なレストランとして存在感を発揮していますが、このような飲食店が複数入居するようなイメージになるのでしょう。

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 恥ずかしながら、つなぎ横丁という名称は今年の11月に実施されていたイベントに絡み、初めて聴きましたが、ここは勾当台公園地下駐車場につながっている市道ながらも、ほぼ市民広場で行き止まりのような性格なので、歩行者専用空間になるといいなぁと思っていました。

 この市道も拡幅され、通年歩行者専用にはならないにせよ、ビル側の歩道部分が5m拡幅されるとのことで、市民広場側と定禅寺通を繋ぐ存在感が高まりそうです。

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 階高が5m増えるのに対し、これまでの10階建てから13階建てと3フロアも増えるのは、ワンフロアの高さが低くなり、延べ床面積を確保する形に。特に1〜2階の市民利用部分の飲食店の階高を抑えることになるのかと。そうするとオフィス部分はそれほど増やさないようですが、新規需要を誘発しやすい交通の要衝の仙台駅前とは異なり、勾当台公園駅周辺は地元向けの企業が中心であることから、容積率UPされるにしてもあまり冒険はしないようで、敷地面積が元々広くないので、これが最大限ということなのかもしれませんが、現実的な計画と感じます。

 そして、この建て替えで、一時的に他のテナントビルに仮移転需要が発生することも、プラスの話ではと。ところてん式に他のビルの建て替えにつながっていけばと。

 なお、ビルには地下1階も設置されるとのことですが、勾当台公園駅コンコースの深さ(地下3階相当)ということもあり、レベル差が大きく新市役所のように地下鉄直結とはならないようです。まぁ、公園2口がビル目の前に設置されており、5m程度ビル位置が東側に移動するとのことなので、1階レベルでこれまでよりも地下鉄出入口が近くなり、ほぼ直結と言って良いような立地条件にはなります。

2028年度には勾当台エリアが大変身!

 完成は2028年度と新市役所と同時期となり、勾当台公園の再整備や定禅寺通の歩行空間拡大と併せて、このエリアのイメージが大変化することとなり、楽しみです。

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2023年12月12日 (火)

続々と再開発のニュースが(その1)オリックス再開発始動か?

最近、続々と再開発絡みを含めて、良いニュースが続いています。

まずは、仙台駅前の仙台ホテル跡暫定利用商業施設のEDENが来年1月末に閉鎖されるというニュース。発表から半月以上経ちましたが、記録として整理します。

EDEN2024年1月にも閉店へ 

 JR仙台駅西口の商業施設EDENについて、運営会社が2024年1月にもテナント契約を終える方向で店側と交渉していることが分かりました。テナント契約終了後は閉店するとみられ、仙台駅西口の再開発が進んでいく可能性があります。

 21日、仙台市の郡市長が定例会見で明らかにしました。郡市長は、閉店後の計画については「決まっていない」と聞いたとし、次のように述べました。
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2023年12月 5日 (火)

イオンモール仙台雨宮 ようやく始動

東北大学農学部跡地に進出が予定されていたイオンモール仙台雨宮(仮称)。2013年に東北大から跡地を220億円で購入することが決定し、2019年に引き渡しを受けながらも、コロナなどを理由にして野晒しの状況でした。その間にイオンモールの進出を売りに分譲された敷地北側マンション部分の野村不動産、住友不動産の2棟が先行し、すでに約400世帯が生活を始めており、さらに西側の仙台厚生病院も来年5月には広瀬町から移転することとなります。この件にについては、過去にも記事にしているので、そちらも参照下さい。

過去記事


急がないイオングループ

 このように、イオンが絡む土地取得については、住友不動産とイオンタウンが組んだあすと長町も同様に、マンション部分入居開始後5年以上経つのに野晒し(月極駐車場)ですが、イオングループはすでに仙台圏の主要な立地を抑えており、新たなライバルも三井不動産のららぽーと位であることから、新規出店については決して急ぐことがなく、グループ内で優先順位をつけながら進めている印象です。よって、土地取得後に10年も放置というのも珍しくなく、新利府の案件も県の都市計画審議会で扱われてからオープンまで5年以上。卸町だけは例外的にスピーディーなオープンでしたが、その後は名取増床→新利府南館→雨宮→あすと長町 の順番なのでしょう。

 雨宮もようやく着工という状況で、あすと長町は当分先になるのか。

 イオングループの中でも会社は異なるとはいえ、入るテナントのことを考えると近年は無茶はしない。一時期はイオンモール富谷とイオンタウン泉大沢のように、直線1kmでバッティングするような大型SCの出店をして、ともに勢いを失っている状況。これに懲りて、近距離でバッティングするよりは、隣接させてスケールメリットを発揮させた方がと、新利府のアイディアに繋がったのか。

“ミニ“イオンモール 

 先日、大店立地法の説明会に参加しましたが、着工時期も早くて来春、オープン時期は決まっていないとのことで、正直肩透かしでした。立地法の説明会って、もう少し、専門店の構成や建物平面図、イメージパースなどが示されると思っていたので。

 説明会に参加された方の中で、周辺町内会などの方が当然ながら多く、発言もされていました。大規模SCへの期待感というよりは、幹線道路の渋滞だけでなく、下記丁などの生活道路への車の流入を心配する声など、農学部の良好な自然環境が失われたことに対する不満と心配が大きく感じられました。

 仮に2万平米程度の、この売場面積であれば、都心部と共存でき、かつ都心部を補完するワンストップショッピングができる丁度良い規模で、周辺の近年分譲された約750戸のマンション群の住人の期待に応えることができる規模ではと。ここに競争力のある大型モールが出店してしまえば、北方面からの都心部に入る需要を手前で根こそぎ奪ってしまい、中心市街地の息の根を止めてしまいかねず、これから計画されている都心部の再開発にも致命的な悪影響を与えてしまう。

 せめて、札幌や福岡並の都心部の商業集積が既にあれば、都心周辺部の巨大なSC(福岡はららぽーと、札幌はアリオやサッポロファクトリー)があっても共存できていますが、それぞれ百貨店や専門店街・シネコンを含む中心駅ビルが巨大SCとして競争力を保っているから故。仙台の場合はエスパルはあくまでも専門店街で単独での競争力はそれほど強くない。より競争力の強い大規模SCが都心部にできるに越したことはないけれど、期待できるのは藤崎を中心とする大町再開発まで待たなければという状況。実現性は半々でしょうが。

大規模病院とマンション群

 都心隣接の大規模再開発ということで、目玉となるのはイオンモールと並んで仙台厚生病院となりました。循環器、呼吸器、消化器の3分野に特化した上ガン治療に強みを持つ、宮城県だけでない存在感を持つ病院です。

今の立地はバス停も目の前で本数も多く、大学病院も近接し、悪い立地条件ではないにしても、10年ほど前の地元大学と組んだ医学部新設の競争に敗れ、方向性が迷走した印象。建物はまだ使えそうながらも、移転を前提にオリックスに土地・建物を売却していました。最近その土地建物をニトリホールディングスが取得したと話題になっています。

 新たな立地は地下鉄南北線北四番丁駅から徒歩5分圏で、北六番丁通を経由するバスも目の前に停まり、勾当台通と愛宕上杉通に挟まれる立地条件が従来と比べて格段にアップします。

 農学部キャンパスの自然環境が失われたのは残念ではありますが、全体のイメージが見えてきた今、それほど悪くはない開発に思えてきました。

 先んじて、勝山館跡地のヨークベニマルがオープンしていますが、来年の5月に仙台厚生病院が移転開院し、同時期に工事が始まるイオンモールがR7年中にオープンすることで、この近辺の魅力がアップし、仙台にとってプラスになる開発になると思います。

 

 

 

 

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