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2021年11月28日 (日)

ヤマダ電機あすと長町店建設中!

あすと長町の仮設住宅跡地に建設中のヤマダ電機あすと長町店。

11月初め位から鉄骨を組み始め,形が見え始めています。写真は,11月中旬のもので,現在はもう少し進んでいるものと思われます。

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建物は2棟構成

 店舗棟と駐車場棟に分かれ,店舗が4階建て,立体駐車場が5階建ての2棟構成です。2棟は相互に接続されます。ザモール仙台長町のパート2みたいなイメージでしょうか。駐車場から店舗まではスムーズに行き来できます。

 2棟の建物自体は,北西に寄って建設され,西側の3階建ての賃貸住宅群と,間もなく完売の分譲マンション「プレミストあすとテラス」に近接した位置関係で,日照にはそれなりに影響がでそう。

 敷地中央西側あたりに,店舗棟の4層を配置。店舗面積は13,226平米で,現在のヨドバシ仙台仮店舗(約12,000平米)より多少広い位の売り場面積になる模様。

 1~3階が店舗で,家電のみではなく,大塚家具とのコラボを進めているインテリア系の売り場も設置予定。4階はバックヤード。

 そうすると,期待していた飲食系などは入らず,純粋に現在のヤマダ電機の本業中心に埋めてくるのか。期待していた店舗構成よりは,堅実な路線になりそう。

 店舗南側は平面駐車場。総台数は703台と,IKEA仙台とほぼ同規模の駐車台数を確保しています。

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 この写真は,北側のパチンコ屋側から。鉄骨が4層で組まれているので,こちらが店舗かと。

手前側(北側)に,5層の立体駐車場が建設されると思われます。

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 駐車場への進入路については,あすと長町大通北行き(仙台都心方面)からは敷地東側に直接入れますが,あすと長町大通南行(名取方面)からは,やまやの交差点を右折して北側から入る形で,あまり支障はないですが,駅西の旧国道側(旧TSUTAYA長町店)からは店舗が反対車線を越える形になるので,右折レーンを設置しないと入れない。今でも,パチンコ屋ややまやなどで,交通量が多い通りで,ちょっと混雑が心配。

 南側の住宅地側からの進入路の設置は不明ですが,住環境への影響が小さくなるように,なるべく活用しない方向になるのではと。

建物完成は22年10月,オープンは年内か

 竣工とオープンはほぼ1年後。ヨドバシ第一ビルが着工され,2023年春オープンが予定されていますが,あすとのヤマダはその前にオープンする予定。年末商戦及び初売りには間に合わせ,ヨドバシ第一ビル完成を前に迎撃態勢を整えるものと。でも勝ち目はないでしょうが。

 上述のとおり,インテリアを含めて売場面積1.3万平米強ですが,周辺の高層マンション群をはじめ,あすと長町は人口稠密地帯であることから,IKEAと競合するとはいえ,インテリア系を強化して相乗効果を狙うかと。売り場の割合予想は,家電2/3,インテリア1/3程度。両者のシナジーを狙うためには,売り場はかっちりとは分けてこないと思われます。

 気になるのは,仙台圏の店舗再編の動向。仙台駅前の入居ビル老朽化が進むヤマダLABI仙台。先日通ったら1階部分の住宅設備売り場は空きフロアになっており,地下一階のジュンク堂も退店し,ビル全体としてもこのままではまずい状況。オープンは2007年の2月で来年2月には15周年を迎えますが,テナント契約期間次第では分からない。また,仙台南店を含め,太白区に3店舗を維持できるか。その辺についても,今後の動向が気になります。

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2021年11月14日 (日)

仙台工業団地跡地再開発 大規模SC進出か

 地下鉄東西線の卸町駅から東側は,卸商団地,仙台工業団地,印刷団地などの中小企業の事務所や工場が集積した一帯を通るルートであり,地下鉄の建設中から,この一帯の再整備,再開発の計画が進んでいましたが,最も計画が具体的に進んでいた仙台工業団地の移転再開発記事が河北にありました。

仙台工業団地、仙台東IC付近に移転 23年秋まで 跡地に商業施設

 仙台工業団地(仙台市若林区)が2023年秋ごろまでに、仙台東部道路の仙台東インターチェンジ(IC)付近に移転することが決まり、移転先で造成工事が進んでいる。市地下鉄東西線六丁の目駅に近い跡地には、大型商業施設やマンションの建設が計画されており、再開発による市街地の活性化に期待がかかる。

 仙台工業団地協同組合によると、移転先は若林区六丁目南の農地。現在地から東に約2・5キロ先にある。敷地面積は9・7ヘクタール。昨年8月に始まった造成工事は7割ほどが終わり、来年3月までに完了するという。

 移転の総事業費は約118億円。協同組合に加盟する機械器具や金属製品などの製造業者19社のうち、16社が来年7月から順次移転する。新たな企業も複数進出する予定となっている。

 現在の工業団地は移転完了後に跡地の造成工事に着手する。六丁の目駅の南西に広がる6・9ヘクタールの敷地に、26年3月までに商業施設やマンションが相次ぎ完成する見通し。駅周辺の街並みは大きく姿を変える。

 仙台工業団地は1963年に造成された。市内に点在する中小企業が協同組合を設立し、64年に操業を開始した。半世紀が経過し、工場や設備が老朽化したほか、2015年の東西線開業で周辺開発が進むとみられたため、協同組合が02年に移転の検討を始めた。

 08年に移転準備委員会が発足。複数の移転先が挙がり、現在地に近く東部道路に隣接し、交通アクセスに優れた農地が有力候補になった。だが、リーマン・ショックや東日本大震災が発生し、一時中断となった。

 震災後、農地は国の大規模圃場整備の対象に含まれた。市は除外するよう国に働き掛け、18年5月に市街化区域に編入した。協同組合は18年6月に農地を買い取り、市は20年5月に移転計画を正式に認可した。

 協同組合の梶原功理事長(77)は「老朽化が課題だったため、移転先が決まってよかった。新工業団地では環境に配慮した取り組みを進めたい。跡地は地域に喜んでもらえるような場所になればいい」と話した。(11/14河北)

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移転先は,仙台東インターの東側

 だいぶ前から移転に向けた動きを知っていましたが,来年春にようやく造成が終わり,夏ころから移転が始まります。

震災でのスケジュールの遅れも大きく,農地エリアを苦労して市街化区域に変更したとのことで,これで六丁の目駅付近の再整備が進行します。

六丁の目駅近くの好立地

 跡地は6.9ha。近隣だと,南側のなないろの里のクロスモール仙台荒井の合計敷地面積(3区画で約5ha)よりは広く,仙台港のカインズやケーズデンキが出店している区画より多少狭い位ですが,既存市街地での再開発地としては貴重。

クロスモール仙台荒井と周辺の商業開発(2016/1/12)

 郊外型の低層商業施設であれば,それだけで終わってしまいますが,地下鉄六丁の目駅近くで比較的高度利用が見込まれる土地なので,期待できます。

 ちなみに,4号バイパスを挟み東側にほど近い卸町イオンの敷地面積(約1.9ha)と比較すると,約3.5倍の面積で,2026年3月までに商業施設とマンションが完成するとのこと。

 地図上では,六丁の目駅至近に見えますが,歩いて5~10分圏で,卸町イオンのように駅前という感じではありません。

 現在は工業専用地域で容積率200%ですが,六丁の目駅周辺と同じく近隣商業地域(容積率300%)に都市計画変更されることが想定されます。

商業施設のイメージ

 商業施設について,進出する具体のデベロッパー名は聞こえてきています。イオンの寡占化が進むこの仙台エリアに風穴を開けることができるデべが進出するようで,ホッとしています。イオンモール富谷ーイオンタウン南大沢のように1kmの距離で同一グループが出店するようなことがあるとがっかりなので。

 敷地面積は商業施設で約4~5ha,マンション約1~1.5ha,他区画道路や広場というところか。

 商業施設部分は,長町モール(ララガーデン除く)より一回り小さい敷地面積なので,店舗面積で4万平米程度が想定されます。

 仙台市内の郊外型商業施設としては大きい方で,近隣の卸町イオンの2倍程度の規模にはなりますが,イオンモール新利府や名取と比較すると,やはりこじんまりという印象に。

 南北を既存大規模SCで抑えられているので遠くからの集客は見込みづらく,商圏は若林区と宮城野区南部で,せいぜい15万人程度かと。

 近隣の卸町イオンは飲食店や専門店の厳しい状況が聞こえてきますが,この小さな商圏を西の卸町イオン,そして南のクロスモール荒井と奪い合うことになりそうで,東西線沿線を中心とする周辺の人口増に期待することに。

 交通アクセスは,メインの入り口は産業道路側の現「白山工業団地交差点」から。4号バイパス上り線からも入れるようにする場合は,現在ある側道を活用して,バイパスの流れに影響しないようにするはず。地下鉄を使って来る割合は低いにせよ,地下鉄沿線の大規模SCは,人口増を誘発するので大歓迎。

マンションのイメージ

 マンションも商業施設と同じデべが手掛けるかどうかは決まっていないにせよ,そのノウハウを持っているところなので,その可能性が高いと読んでいます。

 上杉や長町のようにイオンのSCが計画を遅らせたために,住友等のマンションが先行して建設・分譲されたという風にはならず,うまく調整してくるでしょう。

 敷地の北西側に商業施設,南側にマンションとなると,駅から徒歩10分近くになるので,タワー型ではなく,15階程度のL字型2~3棟で,多くとも5~600戸程度と読んでいます。杜せきのした駅や長町モール近隣のように,駅と大規模SCに近いマンションは人気が出るに違いない。

 現敷地の立地企業の移転後の建物撤去・敷地再整備もあるので,順調に行っても5年後でスケジュールは遅れるかもしれず,気長に待つことになりそうですが,コロナで乗客数が激減した東西線沿線の魅力アップのためには必要なプロジェクトなので,期待しています。

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2021年11月 7日 (日)

ミヤテレ 泉中央へ移転か?

 近年,在仙のテレビ局の局舎移転・新築が相次いでいましたが,現在地である宮城野区日の出町からの移転が取りだたされていた最後の候補,ミヤテレこと「宮城テレビ放送」が,泉中央駅前に残る最後の虎の子の土地を取得したとのニュースが。


宮城テレビ放送/有効活用の検討へ/仙台市泉中央に用地取得/仙台市地下鉄泉中央駅東側の約6100㎡


宮城テレビ放送(仙台市宮城野区日の出町1の5の33 大沼裕之代表取締役社長)は、仙台市泉区泉中央1丁目の用地約6100平方㍍を取得した。今後、取得した用地の有効活用を検討する。

今回同社が取得した用地は、仙台市泉区泉中央1の3の1ほか地内で仙台市営地下鉄南北線泉中央駅の東側近隣地。宮城県警泉警察署の北側に位置し、泉中央通り線と泉ヶ岳通り線に隣接した、現在は有料駐車場として使用しているところ。以前は大手商社が所有していた。

同用地周辺は、1980年に仙台市に隣接する当時の泉市が副都心形成に向けた土地区画整理事業を施行したエリアで、区画整理内には仙台市泉区役所(当時の泉市役所)をはじめセルバやアリオ仙台泉などの商業施設があり、仙台市内北部の中心地区を形成。

宮城テレビ放送は、70年にTBS系列の東北放送、フジテレビ系列の仙台放送に続く宮城県内で3番目の民放局として開局。日本テレビ系の東北ブロックの基幹局で2020年10月には開局50周年を迎えた。既存の放送局は老朽化が著しく、施設のある宮城野区日の出町地内は近年のゲリラ豪雨による浸水で隣接する国道45号が冠水するなど、報道取材にも影響が出ていた。

宮城県内の放送局では、近年、老朽化した施設の整備が相次いで進められており、仙台放送が04年に仙台市青葉区上杉5丁目に新社屋を建設したほか、日本放送協会が18年に仙台市青葉区錦町1丁目から青葉区本町2丁目に移転、20年に東北放送が仙台市太白区八木山香澄町で社屋を建て替え、仙台市青葉区双葉ケ丘2丁目にあった東日本放送は今年、仙台市太白区あすと長町1丁目で業務を開始している。(2021-11-05みやぎ建設新聞より)

相次いでいた在仙放送局の移転・新築

 9月20日に,KHB東日本放送が,市北部の双葉ケ丘からあすと長町に移転したのは記憶に新しいですが,3年半前の2018年にはNHK仙台放送局が愛宕上杉通沿いから,錦町公園横の旧ホテル仙台プラザの跡地に移転しています。

 八木山の東北放送は,テレビ塔が敷地内にあるメリット,及び敷地に余裕があるためか,現敷地内での建替えを選定しましたが,これは地下鉄東西線の開業で八木山動物公園駅から徒歩圏になったことも現在地に残った理由としてあるのかと思います。

 20年近く前には,仙台放送が,大年寺山テレビ塔の至近にあった太白区茂ケ崎から現在の上杉へ移転するなど,札幌が大通付近の都心部に集中しているのに対し,在仙の5放送局は都心と郊外でバランスよく位置しています。

 その中で,唯一移転がまだで可能性が残っていたミヤテレですが,2004年にJR仙石線小鶴新田駅が開業し鉄道駅からの交通の便は改善されたにせよ,記事の通り近隣は冠水被害に度々遭うなど,災害時への対応を考えると適地ではなくなってきたという背景も。とはいえ,候補地は宮城野区から離れることなく東口近辺かなと思っていただけに,泉中央に土地を取得したのは意外な印象を持ちました。

南北の副都心にバランス良く

 仮に,今回の取得地が放送局の移転地としたら,双葉ケ丘にあったKHBのあすと長町移転で空白地になった仙台市北部をテリトリーにすることができるというメリットが生じます。

 また,KHBはあすと長町の杜の広場隣接地という,イベント開催や中継にあたり好条件の立地ですが,今回のミヤテレ取得地は泉中央駅のペデストリアンデッキに面する場所で,区民祭りなどのイベントも行われているところであり,さらに普段の人通りは駅前だけに杜の広場よりも格段に多いので,KHBに対抗した訳ではないにせよ,最高の場所を抑えた形です。

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 メディアの多様化で広告料収入の減少など,生き残りに必死な地元民間放送局として,地域密着の方針がカギになるのではと。もともと,東北放送はもともと八木山の放送局とのイメージが強かったですが,仙台放送もKHBもミヤテレも移転前では放送局が立地している場所に根付いているとは言い難い感がありました。都心部に移転した仙台放送はともかく,他の民放3局は,仙台市内の郊外部で地域色を出していく方向になりそうです。KHBは長町商店街や89ersとのコラボを進めており,ミヤテレは泉中央とベガルタ?ただしもうJ2降格は避けられず,もはやテレビ中継の増は難しい状況になってしまったので,送り込んだ前社長が残した負の遺産解消をしてもらわないと。

余裕のある敷地面積をどう活用する?

 6100平米となると,あすと長町に移転したKHB(6600平米)と同程度の面積です。

 KHBの放送局部分は,うち4600平米に地上5階建てで建設され,残る2000平米は活用を模索しながら現在はコインパーキングとなっていますので,ミヤテレの6100平米も仮に放送局の移転地としては十分。

 容積率は,KHB所有地と同様に商業地域で400%あるので,放送局以外との複合施設として,土地代の負担を和らげる活用を模索するはず。

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 可能性が高いのは,1階部分の一部はバスプールの拡張用地として市の負担で整備し,2階以上を放送局機能という形であれば,長年の狭隘な泉中央バスプールの課題が解消されることにもなります。残りは必要なミヤテレの職員や機材車用駐車場を確保するなど。

泉中央駅前の最後の好立地

 さらに,このミヤテレが取得した街区は,セルバ南側でかつては商業活用を模索しながらも,区画整理終了後約30年にわたって平面駐車場として寝かされていた街区です。写真では,セルバと奥の泉警察署の間の街区です。

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 もともと,泉新都心という第三セクターが中心となってまちづくりを進めていた泉中央地区。この第三セクターが解散し区画整理の中心的な役割を果たしていた住友商事が市の所有株を引き受けました。この街区の所有権を持っていた住友商事はアリオ・セルバの大家として,泉中央副都心のまちづくりに多大な協力をしていた企業なので,この残された虎の子の街区を単に高く買ってくれるところに売却するようなことはしませんでした。

 副都心整備の経緯から,長町駅前と比較しても厳しめの地区計画が策定され,該当する駅前B地区は業務・商業・公益施設を整備する街区とされ,少なくとも1階又は1~2階は共同住宅としての活用を禁止されています。

 とはいえ,長町駅前のヤマザワ所有地は三井不動産他に売却され,パークタワーあすと長町が建設されましたが,1~2階は住宅が禁止だったので,3階以上が分譲住宅となりました。駅前の通りに面する部分は住宅が不可であり,敢えて現在フィットネス等が入る商業棟部分を敷地分割したり抜け道はあり,地区計画にも限界があります。

 このようなことをしなかったというのが,泉中央駅前のまちづくりに責任を持つ企業が土地を保有していたということ。単なる民間企業であれば,とっくの昔にタワーマンションが建ってしまっていたでしょう。

 泉中央とあすと長町のまちづくりの比較については過去記事に。

セルバテラスと泉中央の変化(2017/8/20)

 よって,正式発表前なので,あえて”仮に”と表現しましたが,この土地にふさわしい活用をする企業に売却したということから,,放送局の移転地として確定とみています。

 このような,泉中央駅前のラストピースが埋まり,副都心にふさわしい施設が整備されることになれば,本当に喜ばしいです。

 KHBも発表から移転まで5年以上かかったので,2026~27年度移転完了位のスパンの計画になるでしょう。さくらの跡地の再開発完成前位でしょうか。具体の移転発表と,詳細計画を待ちたいと思います。

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