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2019年12月13日 (金)

県の公共施設の立地 仙台市を無視して良いの?

 県民会館の移転新築地に続いて,県美術館も急遽移転する前提で話が進められている,宮城野原の国立医療センター跡地。

 県議会では,単なるハコものとして美術館移転の必要性を説明するだけで,「具体的にはまだ何も決まっていない。これから」と村井知事がはぐらかす一方,仙台市からの申し入れにはにべもない態度。

 今日の有識者会議最終回でも,御用委員の方々から異論は出ず,着々と既成事実化が進められています。

 非常に違和感を感じるのは,「県の施設を県有地に作る(移す)からって,基礎自治体の仙台市を無視して良いの?」ということ。

 基礎自治体の意見って大事じゃない?そもそも宮城県民の半分近くは仙台市民。その県民である仙台市民の意見を無視して進んで誰のためになるのでしょうか。

宮城県の方針案、仙台市のまちづくり翻弄 県民会館と県美術館集約で都心再生構想に狂い

仙台市青葉区の東京エレクトロンホール宮城(県民会館)と県美術館を宮城野区に移転、集約する県の方針案を巡り、市の都心まちづくりが揺れている。JR仙台駅西側に重点を置き、定禅寺通や青葉通を軸に再整備を誘導するが、県の方針案が現実になれば駅東側に一大文化ゾーンができ、都心再生の青写真にも狂いが生じる。県主導で突如浮上した新たなまちづくりに、市は翻弄(ほんろう)されている。

 「にぎわいを形成する地域と歴史的、文化的に重要な区域から文化施設がなくなる。まちづくりにすごく影響がある」。郡和子市長は11月26日の定例記者会見で、唐突に示された集約案に動揺を隠さなかった。
 県民会館はシンボルロードの定禅寺通にあり、県美術館は青葉山の文教ゾーンに立つ。二つの施設を仙台医療センター跡地に集約する県の方針案は、立地場所の姿を一変させるだけでなく、駅西側の集客力の一部を3、4キロ離れた駅東側に移し替える意味も持つ。
 「西と東でバランスよく人が流れる。市にとってもマイナスではない」。村井嘉浩知事は前日の定例記者会見で、まちづくりへの貢献を強調したが、郡市長は「それも一つの考え方」と理解を示しつつ、歓迎とは言い難い表情を浮かべた。

Map1
 市の都心まちづくりは長年、旧城下町の駅西側を中心に展開する。2017年には定禅寺通活性化室を設置。市役所本庁舎の建て替えを機に一番町、勾当台エリアの集客力を高めるべく、通りに憩いの空間をつくる社会実験に取り組む。
 今年10月に始動した「都心再構築プロジェクト」も主な舞台は駅西側。青葉通を軸とする都市再生緊急整備地域(約79万平方メートル)を対象に、老朽ビルの建て替えや高機能オフィスの整備を誘導する。市の音楽ホール構想も延長線上にある。
 県の集約案は、こうしたまちづくりの「西高東低」に一石を投じる。東西の均衡ある発展に期待する声が上がる半面、保守系市議は「コンパクトシティーの範囲が広がる」と懸念する。
 市は県民会館が移転した場合の跡地利用にも関心を寄せる。郡市長は11月22日、県庁で村井知事と会談。跡地はまちづくりを左右するとして「活用に関わらせてほしい」と申し入れたが、知事に「タイミングが来たら」とはぐらかされた。
 次回のトップ会談は来年1月に公開で行われる。市のまちづくりが転換点に立つかどうかは、もはや知事の決断次第。市幹部は「従来通り、県民会館と県美術館は市にとって重要な場所と伝える以外にない」と手詰まり感を打ち明ける。

 市の街づくりに勝手に手を突っ込んで,上から目線で「移転が仙台市にとってマイナスではない」と言い切って良いのでしょうか。

 これは政令市の仙台市が相手だからなのでしょうか。その他の県有施設の立地について,あのグランディ21(宮スタ,総合体育館,プール)を利府町に,宮城県図書館と宮城大学も仙台市と大和町の境目に建設した時の意思決定や地元との調整過程は30年前の話なので分かりませんが,最近だと,石巻や気仙沼の県合同庁舎がともに内陸に移転しました。

気仙沼では

 気仙沼合同庁舎は海っぷちにあり,震災でまともに津波被害に遭ったので移転させるしかありませんでした。市内にはまとまった土地がないために,気高と統合された内陸の旧鼎が浦高校跡地に気仙沼警察署とともに移転され,これは防災対策上やむを得なかったんでしょう。

 その気仙沼市は,市役所の立地場所について,現在の八日町と田中の旧市立病院跡地の2択という選択肢から,「市立病院跡地」が有識者会議で選定されました。

Kesennumap

 まちづくり上では,当然現在観光施設の復旧を進めている内湾地区が復興途上ということから,気仙沼の中心地に隣接する八日町に新築するのが,分庁舎として使用している再開発ビル”ワンテン”も活用できるなど好ましかったとは個人的に思いますが,気仙沼自体の実質的な商業的な中心部は田中前付近に移っており,小規模の郊外型店や飲食店がこの近辺に集中し,「ここに行けば困らない」エリアになっている関係上, 現状に追随することになりながらも,これは気仙沼市の判断として尊重せざるを得ない。現位置だと駐車場確保も建替え時の仮庁舎の確保も難しい面もあり。

石巻では

 一方,石巻合同庁舎は,もともと石巻駅北側の南中里にありながら震災前から老朽化が進んでおり,中里バイパス北側の消防署隣接地に移転地を確保していながら,震災で旧合庁の1階部分が津波浸水被害に遭った結果,一大郊外商業地となった”蛇田”に隣接かつ震災の集団移転地及び災害公営住宅建設地となった「あゆみ野」地区に急遽移転されました。

 この県石巻合同庁舎が市街地から離れた反面,先日1階へのイオン出店が発表された石巻市役所は石巻駅前で中心市街地のど真ん中。その隣接地に石巻市立病院を移転させたり,中心商店街への災害公営住宅の整備誘導など,中心市街地活性化に苦心している市の方向性と逆のことを県がやってしまったような感想ですが,これも市の意見をどの程度反映させた判断だったのでしょうか。

(2015/2/8JR仙石線「石巻あゆみ野駅」来春開設 より引用)

 県の合同庁舎も、思わぬ大きな津波被害を受け孤立した経験を踏まえてなのでしょうが、予定していた消防署横の移転計画を撤回し、結果的には旧市街地を見捨て蛇田新市街地へ移転との形に。

 石巻市は石巻駅周辺に市役所、市立病院を集約させ、商店街を含めての再興・居住者の増加を模索していながらも、(市と協議をしたとはいえ)県が蛇田に合同庁舎を移転してしまえば、夜の飲み屋への影響も含め、結構痛いのではないかと。

 万が一の津波被害のことを考えるのは必要とはいえ、高床式にするとか、やりようはあるし、市町村の取り組みと整合性が図られていない感があります。

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 そこに,今回の県民会館と美術館移転。県は地元自治体のためにあるべきと思うのですが,市のまちづくりを上から目線で否定し,邪魔するのが県の役目なのでしょうか。

 過去にグランディ,図書館,宮城大学など郊外化を率先し,仙台市の街づくりに悪影響を及ぼした反省がなく,今回も仙台市が「西口を重視した街づくりを進めている」「文教地区は守りたい」と言っているのをはぐらかして,県有地であることを理由にして,公共施設の効率化を”錦の御旗”に,一方的に宮城野原に県有施設を集めることが”是”とされるものなのか。

 自分の問題意識のスタートは,「環境の良い県美術館,及びあの建物を守りたい」だったのですが,まちづくりの観点から,そもそもの移転検討プロセス自体に大きな疑問を感じるようになってきました。

宮城県美術館 宮城野原に移転? (11/16)

宮城県美術館 宮城野原移転の続報 (11/19)

 仙台市としても,東口(榴岡)の開発は,仙台駅の両側に都市機能を集める点から悪いものではないけれど,その東口から2KMも離れた場所に拠点施設を集めても,その間の連続性が保たれるわけがなく,それを求める必要もない。

 仙台市として,西口の都心以外に,都市計画上で「泉中央,長町,青葉山,仙台港背後地」など,拠点整備地区を定めているのに,それに含まれないエリアに勝手に拠点施設を集められるのは無力感以上の何物でもない。でも,下手に文句を言うと,需要面でありえないけど「仙台市外に作るよ」と言われかねない仙台市の立場は絶対的に弱い。国が県にやっていることを,県が市町村に対してやっているように感じるのは気のせい?

 過去のバブル期とは知事が違っても,やっていることの根っこは変わらないというのが,ものすごく不思議です。

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コメント

美術館移転の話は、平成の「ゼネコン汚職」の時を彷彿させる話の持っていき方。
胡散臭さを感じるのは古くからの仙台市民ならわかるはず。

ただ異なるのは「とにかく既成事実化してしまいたい県側」と「都市計画および市民の声を重視したい仙台市側」と正反対の2者がいること。
我々県民は「財政的基盤」という言葉に惑わされないようにしないといけない。

>川内界隈さん

 コメントありがとうございます。
とにかく,性急過ぎますよね。

 宮城野原に生み出される貴重な県有地は,一気に埋めなくても良く,一部空き地にした上で,今後活用策を考えても良いのだし,公共施設の効率化の名目で推し進めるのはやはり不自然に感じます。

なーんか大阪と規模は違えど都道府県と基礎自治体がバラバラな事をやって結局誰も幸せにならない「ふしあわせ」が起こるんだなと。宮城県民兼仙台市民にとってメリットのある話なのかと読んでてて思いました。

はじめまして。
宮城県美術館移転関連の3つの投稿に、リンクを張らせていただきました。
お手数ですがご確認ください。

>るんさん

はじめまして。リンクの件,確認しました。
記事中でご紹介いただき,ありがとうございます。
この問題については,何とかならんもんかと,歯がゆい思いで見守っているところです。
反対の声が大きいにせよ,カギは大多数の無関心層を動かすことができるかどうかですね。

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