仙台を代表する大型SCのTHE MALL仙台長町がオープン20周年を迎え、この度大規模リニューアルを図っています。すべてのリニューアルが終了するのが10月19日で、7月位から徐々に(さくらのから移転した)H&Mなどのオープンが行われているものの、リニューアル中の白いパネルに覆われている割合も高く、ガチャガチャしていますが、あと20日間の辛抱です。
本館3階が大変身
何といっても、変わるのは本館3階の西友直営売り場→目玉テナント導入!
1)おもちゃ売り場は、テナントで入る、ミニサイズのトイザらスに変更です。
これまで名取にはあるものの、仙台市内では泉大沢にあるのみで、市内有数のSCに出店です。アメリカの本体は経営不振で破たんしたところですが、日本の現地法人はまだ大丈夫そう。
2)フランフランがパート2の2階から移動
雑貨系をonesと無印良品とともに集積させていましたが、そのうちフランフランのみが本館に移動です。雑貨を見比べてという買い方にとっては効率は悪くなるけど、行きやすくはなります。
3)ひつじのショーン テーマパーク
これについては、単に勉強不足で知らないので何ともイメージがつきませんが、国内2か所目の導入とか。長続きすればいいですね。
あと、気づいたのは、床が以前は殺風景なタイルだったのが、泉PTのタピオのような、じゅうたん風タイルに模様替えされています。ポップな柄で良いのでは。
欠点の解消
そもそもTHE MALL仙台長町は、本館(&アウトドア館含)に続いて北側に別棟のパート2を増床し、競争力のあるテナントを集めた時点では、順風満帆でしたが、パート2とを結ぶ通路が3階のみというのは、かなり回遊性の観点からはネックになっている気がします。
さらに北側の宮交自動車学校跡地(現在の住宅展示場、三井のマンション)にパート3との構想がかつてありました。サンシティが跡地を購入し、ヨークベニマルの導入と言われていたのが、経営破たんし、この土地は現在の状態に。
逆に、音楽堂構想が撤回された南西側の市有地は、平成18年頃に20年定借前提のコンペにて三井不動産と東特エステート(THE MALL仙台長町の地権者)他、89ersの本拠地アリーナ計画などと争い、三井不動産が選定され、THE MALLと連携した「ララガーデン長町」となり、モール本館との連絡通路が2・3階に設置された点、THE MALLに弱かったファッション機能や飲食機能を補完し、トータルとしてより魅力的な商業施設になった反面、
ララガーデン~モール本館~パート2
という、回遊のし辛い動線の冗長さ、モール本館3階の直営部分の殺風景さで完全に分断されているところが、(立地条件の良さ、規模の大きさに隠されているところですが、THE MALLの最大の欠点と思っていました。
ララガーデンがバランスのとれた商業施設(三井不動産運営だし、当然なのですが)であるのに対し、THE MALL(西友)運営部分の相対的な見劣りが顕著であること。
本館&ララ もしくは 本館&パート2 という使い方になってしまう。
それを、本館の3階の分断を解消する方向での競争力のあるテナント誘致を図っていることは良い方向性だと思います。
あとは、パート2との連絡通路の拡幅や2階部分の連絡があれば申し分ないけど、抜本的な改修となるので、難しいだろうな。
1階の改装は
フードコートの改装で、幸楽苑の新業態や、どん辰、ビーフポートなどが入るようで、後者の2者については、三井アウトレット仙台港のフードコートでおなじみで、三井との協力でリーシングしたのかなと。
あと、(生鮮を中心に)安いけれどイマイチ魅力がない食料品売り場周辺にもメスを入れてくるようで、サンクゼールやチーズタルト店など、高感度な主婦層にアピールするような(そもそもララガーデン1階のセゾンファクトリーやスイーツ店と競合するような)テナント構成です。
改装の理由
もちろん20年を経過したことでの陳腐さの解消もあり、外観も落ち着いた茶色系に改装し、ララガーデンやパート2で行っているような、テナント紹介看板の壁面掲示を行うなど、最近の商業施設風にリニューアルを行う他、屋内・屋外双方の広場などの設置にも力を入れています。
それに、仙台駅周辺の商業施設の集積、およびイオンモール名取の2万平米規模の大規模増床(杜せきのした駅とモールをつなぐデッキ部分を店舗に改装)への対抗ということがあります。
利府の巨大イオンは商圏が異なるけど、巨大イオンに南北から挟まれる状況になると、仙台市東部(若林区・宮城野区)からの集客が落ちてしまう。立地にあぐらをかかずに魅力を高めていかなければ生き残れないという厳しい状況もありますね。
(おまけ)あすと長町のイオンタウンに動き?
今日10時頃に近くを通ったら、「商業施設予定地 イオンタウン」というような看板が、リパーク側の12街区3か所と、マックや住友シティタワー側の17街区に1か所設置されていました。
土地の取得(決定時期)が平成24年12月であり、まもなく5年を経過します。入札にあたり都市計画以上の制限のない清算事業団の土地とは異なり、URの区画整理事業保留地の購入で事業計画を踏まえての選定であるので、単なる転売は制限されていたような記憶もあり、簡単にはヤマザワみたいにはできないかと。土地の購入価格も最低価格ではなく、それなりの価格で入札しています。
個人的には、イオンの商業施設に魅力は感じないので、どっちでもいいですが、進むにせよ退くにせよ、あすと長町のためには方向性を早めに決定して欲しいところ。
一応、あすと長町の顔となる街区ですので、作るんだったら卸町クラスの規模にはしてくれよ。
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