仙台パルコ2へ&雑感
先週は昨日の休出も含め、ほぼ終電生活ようやく今日は休めたので、気分転換に更新を。
そうなると、ネタとしては、7月1日にオープンした仙台パルコ2。
まぁ、地権者の日通から定期借地権での賃貸であり、20年以上の営業継続は想定している建物なれども、ララガーデンも同じですが、お金をかけるところのメリハリは付けている印象。
地下鉄コンコースから直結する出入り口を造らなかったというところもと思いながら、
この部分については、個人的には、換気塔部分の活用での今後の設置可能性は高いのかなと読んでいます。
この地下鉄仙台駅南口改札の目の前の場所。パルコ2オープンの広告がありますが、その先はパルコ2の地下2階のレベルに合っています。
換気口は、E-BEANS側に移設予定なので、そうすると辻褄は合います。地下2階、および地下1階にも、駐輪場の東側の部分が未利用でエスカレータ等の設置があり得る場所です。
また、既存の地下2FからのEVは、E-BEANS側(換気口移設予定地の西側)にあるので、そこを活用するという可能性はあるかな。
シネコン(TOHOシネマズ仙台)
このパルコ2のまさしく核店舗で、6階から9階までを占めています。
設備的にもIMAXシアターなど(名取にも導入されるようですが)、仙台のフラッグシップシネコンをモールのMOVIXから奪わんばかりの力の入れようです。
まぁ、この仙台駅前という地方中枢都市中心部という立地条件で、いままでシネコンがなかったのが不思議な位なので、まぁやるからには勝ちに行くでしょうが。
他にシネコン計画もないので、中心部では独占状態ですし。
6階のエントランス・チケット売り場は広々としていて映画館らしくない印象。
この6階からは、仙台駅舎方面を一望できるガラス張りの空間となっています。
飲食店配置の工夫(パルイチ)
通常シネコンを導入する際の飲食店は、上の階に配置し、映画鑑賞後のシャワー効果を狙うもので、モールパート2のムービックスも、3階にカプリや鮨勘、ドトールなどの飲食店を配置しています。
既存の仙台パルコはシネコンはないものの、9階のパルコ最上階に飲食店街を配置し、眺めも売りにしていますが、今回のパルコ2は、配置に工夫が見られます。
かなりPRに力を入れていましたが、1階に「パルイチ」ということで、飲食店を集積させ、24時まで営業というのには驚きました。一階と、裏の朝市との連続性を掛け合わせたネーミングで、確かにペデストリアンデッキに接続する大型店は2階がメインエントランスとなり、1階の存在感が薄くなりがち(ロフトはパチンコ、TRビルもドラッグストア、パルコは名掛丁から仙台駅への動線を兼ねてスイーツ街とうまくいっていますが、テナント配置にはどこも苦労しています。
ここであれば、直結はしていなくとも、地下鉄仙台駅のほぼ真上だし、JRの仙台駅も徒歩数分だから、24時までの営業をアピールすれば、1階ということもあり、2次会まで寄り易い場所に。
上階の飲食店街の弱みは、2次会需要を引き付ける力の弱さなので、それを逆手にとってきました。
今はやりの通路と仕切りを極力なくし、オープンにした配置。エスパル東館3階の飲食店街も同じような感じで、新鮮味は薄くなっています。
飲食店配置の工夫(各階仙台駅側への配置)
1階はパルイチとして、飲食店を集めていますが、2~5階でも仙台駅側に飲食店を各階で配置しています。ペデストリアンデッキを挟んで向かい合うレンガタイル張りの仙台駅舎はやはり映えますしね。
5階は、ハワイアンカフェ・ダイニングのALOHA TABLE。屋内席と屋外デッキ席にまたがった開放的なつくりが売りのようです。
4階は「fruits peaks」というカフェで、フルーツ系のケーキが売り。ただ1ピースで600円程度でちょっと高いなぁとの印象。確かにおいしそうでしたが。
3階は、ホシヤマコーヒープロデュースのTHE MOST COFFEE。こじんまりとした店内。価格帯は、ホシヤマにしてはリーズナブルな印象。ここは行ってみたい。落ち着いたカフェの王道的なインテリアに感じました。
2階入り口は、メゾンカイザーなど。出汁のお店もあり、話題性重視の配置です。
パルイチを含めて、価格帯はやはり高めで、「オトナ 考える パルコ」を打ち出して、対象年齢層の差別化を図ってきていますが、ランチに気軽に1500円出せる層が仙台のオトナでどれだけいるか。特に家族連れにはハードルが高い。それはエスパル東館も同様ですが、東京目線での事業計画・テナントリーシングに、仙台人(東北人)のサイフがついていけるか。
仙台の商業機能・都市機能の充実
シネコンは待ちに待った導入ですが、他の物販でそれほど目新しく感じる店はないように思えるのは、エスパル東館の時にも思ったことだけど、感覚的に既に仙台では95%程度はニーズに応える店が導入されていて、それが仮に96~97%になったところで、大きな影響がないというところは、仙台の商業機能の充実ぶりによるところで、嬉しいところなのですが、数少ない余裕があり、感度の高い方々に積極的に追加消費してもらってなんとか回っていくという感じ。
エスパル東館も、当然待ちに待った「東急ハンズ」の導入、東西自由通路の開放的かつ、衝撃的な空間の導入というのはインパクト大ながらも、それ以外の店舗については、見ていて楽しいけど、あくまでもプラスαの世界。
2000年頃は、満足度の感覚が80%位で、最低限のものはあるけど、選択肢が狭く、肝心なものがないというような気持ちになっていましたが、今世紀になってからの15年間で大きく変わりましたね。
仙台に不足していた雑貨店として2003年に出店したロフト。そして特に楽天が進出した2005年が潮目で、2008年に相次いで出店した2大アウトレットモール、最近はファストファッションとしてforever21やzara、H&M、それに2014年のIKEA、今春のコストコなど、初出店で盛り上がったものは多いですが、さすがに一巡してきて、今回のハンズ・シネコンで打ち止めかなと。
震災復興を名目にした進出も多かったですし。
家電店ではBICカメラ待望論とかもありましたが、ヨドバシが強すぎる仙台で(西口のラビは大丈夫かな?といつも心配になります)、さらにヨドバシ新館計画があり、BICはコジマやソフマップと提携しているから無理して仙台駅前には出る必要はないしと。
プロスポーツも、楽天の誕生と日本一、ベガルタがようやくJ1に定着し、バスケも89ersが今秋から始まるトップリーグのB1リーグに参戦となり、そういう意味で、「東京や他の大都市にある○○がない!」という飢餓感が薄れつつあるのは、ある意味幸せなところではあります。
あとは、駅前にまともな百貨店があればといいながらも、百貨店は別に使わなくとも生活できるし。
それに、個人的には空港民営化でのLCC就航が見込めることで、国内外他都市への移動コストの障壁がだいぶ改善される見込みなのが嬉しい。
何てことを、パルコ2のオープンで取り留めなく考えてしまいました。
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コメント
イベント会場が他地方の中枢都市に比べて旧態依然なことや、在仙民放が関東圏より2局少なく、サブカル系の認知度が弱い問題は残っていますが、
この数年位で無料の衛星放送やネット放送がだいぶ充実したので、
それも薄まってきていますかね。
バラエティ豊かになった仙台駅の雰囲気がそれを物語っているかなとも。
投稿: | 2016年7月30日 (土) 15時01分
コメントありがとうございます。
イベント会場については、ドームがないことは違いとして大きいですが、ゼビアリや夢メッセ、国際センターなど、それほど規模は大きくないながらも、それほど劣るものではないと思っていました。テレビ局の差などはおっしゃる通り格差は縮まり、特にBSの充実でテレ東待望論も下火になりましたしね。
今後も仙台駅周辺の再開発(メトロポリタン別館、ヨドバシ、エデン跡地?)などが5年位は続き、変化が期待できそうですね。
投稿: S-Watcher! | 2016年7月31日 (日) 00時27分