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2015年6月13日 (土)

仙石東北ライン開業(3)仙石線の利便性向上

改悪となった東北本線仙台以北と松島までは概ね並行する仙石線。

Img_8334

快速が本線経由となり、傍目には本塩釜駅や多賀城駅ユーザーから不便になったという声が聞こえてきますが、実際には違った印象を持ちました。

Rosenzu

昼間は合理化の面も
  午前中に走っていた快速が、全て各駅停車に変わることで、仙台口(あおば通~多賀城間)があおば通駅発でほぼきれいに15分間隔になりました(逆方向は多少ばらつきあり)。

よって、仙台市内区間の駅は、時刻表いらずで使いやすくなりました。

地下鉄南北線が昼間7分間隔と考えると、理想は12分間隔で毎時5本程度。

もうちょっとあっても良いかなとは思いますが、従来比較で大分改善です。

一方午後はすでに快速がなくなって各駅停車のみの10~15分間隔(毎時5本)の使いやすいダイヤでしたが、ここも午前中に合わせて各停のみ15分間隔(毎時4本)と減便になり、ここはやはりこっそり改悪です。

それに、昼間の毎時4本の内訳が(石巻1、高城町1、東塩釜1、多賀城1)なので、多賀城~東塩釜間の利用者にとっては、15分待ちと30分待ちが混在し、ちょっと使いづらい。

だったら、(石巻1、高城町1、東塩釜2)であれば東塩釜まではきれいに15分間隔、高城町まで30分間隔と、使いやすいダイヤなのに。以下は昼間のあおば通駅発の時刻表。

                                                                                                                                     
あおば通 [JR]仙石線 石巻方面(下り) 平日
10    
  5 16 32 48  
11    
  5 20 35 50  
12    
  5 20 35 50  
13    
  5 20 35 50  
14    
  5 20 35 50  

行先  東:東塩釜、石:石巻、多:多賀城、高:高城町

多賀城への区間便のダイヤを見ると、多賀城駅の2番線で30分以上止まっていることから、東塩釜に往復することは十分可能な余裕を持たせているので、利用状況によっては東塩釜まで延長し昼間は毎時4本体制にする余地はあります。

なお、上りのあおば通行は、概ね15分間隔ながらも、やはり多少のばらつきはあり、ちょっと残念。

夜間帯はほぼ等間隔に

夜間帯も、快速が入ることでの間隔の不揃いさが解消され、見た目でも分かりやすくなりました。

それに、17時3分の多賀城行以降は、終電まで全て東塩釜駅以遠まで行くようになりました。

ということは、東塩釜までの利用者は、行先を気にすることがなくなったということ。全て各停化と等間隔化が行われ、地下鉄並みの分かりやすさにというのは、改善と言ってよいかと思います。

以下は、あおば通駅発の夕方以降の時刻表です

                                                                                                                                                                                                                                                   
あおば通 [JR]仙石線 石巻方面(下り) 平日
17
3 11 20 29 38 48 56
18
4 12 20 29 39 49 59
19  
9 20 29 39 49 59  
20    
11 23 35 47 59    
21    
11 23 35 47 59    
22        
15 32 50        
23        
5 20 37        
24            
1            

行先  東:東塩釜、石:石巻、多:多賀城、高:高城町

あおば通~東塩釜駅までの利用者は、

17~18時台は、8~10分間隔(7本/h)

19時台は、ほぼ10分間隔(6本/h)

20~21時台は、きれいに12分間隔(5本/h)

22~23時台は15~20分間隔(3本/h)

と、基本的に等間隔なので、時刻表を気にせずともその間隔を大体覚えていれば、ストレスなく利用できるようになりました。

一方、本数自体は仙石線を超えた、空港線が使える仙台~名取間

しかし、

18時台は、4~13分間隔(7本/h)

19時台は、5~12分間隔(8本/h)

20時台は、8~15分間隔(5本/h)

21時台は、9~13分間隔(5本/h)

22時台は、8~22分間隔(4本/h)

23時台は、きれいに20分間隔(3本/h)

と、昨年の改正により、22時台の30分待ちがなくなり、待ち時間は大分平均化されたにしても、発車ホームも運転間隔もバラバラ。

改札前でアクセス線・本線・常磐線の3つの電光掲示板を見比べて先発の電車の時刻とホームを確認しなければならないことを考えると、仙石線(や地下鉄)のような単一の路線の方が、運行間隔が等間隔であれば、利用者にとっては【何も考えずに使えるので】便利ではあります。

なので、不便になると思われた仙石線は意外にも便利になりました。こういう等間隔ダイヤにすれば利便性が高いというのは常識なのに、なぜJR東日本はランダムダイヤにこだわるのでしょうか?

まぁ、ここで賞賛したところで、どうせいつの間にランダムダイヤに戻るんでしょうが。

○ 前回記事で酷評した、東北本線の仙台以北は、昼間はきれいに20分間隔にした時代の名残が長年残っていましたが、今回減便の上ぐっちゃぐちゃに。

○ また、同じく本線の仙台以南も、15年位前だったと思いますが。一時期仙台→岩沼も、昼間きれいに15分間隔のダイヤを組んでいたことがありました(空港線開業以前)。本線2~3本/h、常磐線1~2本/hを組み合わせて、うまく毎時4本にしていた時代。

 朝ラッシュ時の岩沼→仙台間も仙台着7時半~8時半の1時間、きれいに5分間隔を売りにしていました。

○ さらに、仙山線も10年くらい前に快速を減らして各駅停車を増発した際に、15分間隔と30分間隔の混在ながらも、仙台→愛子で昼間毎時3本でパターンダイヤにしたことがありました。これは1年位ですぐにぐっちゃぐちゃになりました。

なお、同じJR東日本でも、実は新潟の都市圏は新潟駅からの3方向について、長年きれいに20分毎のパターンダイヤを組んでいます。

白新線   信越本線(長岡方面)  越後線

ここも御多分にもれず、仙台近郊のようにきっちり等間隔にならない時間帯が出てきていますが、それでも昼間は概ね20分間隔をキープしています。

仙台よりも一回り都市圏が小さい新潟で、新潟駅20分圏で【都市近郊鉄道としての最低限と言われる】20分間隔のダイヤを組んでおり、昼間はかえって仙台よりも体感的に便利な状態です。

仙台と異なり鉄道はJRしかなく、あとは新潟交通のバスが中心。そもそも無料の高速道路並みの高規格の新新バイパスが象徴する、仙台以上の超クルマ社会。集客施設もクルマ利用前提で郊外に分散立地という、公共交通機関の利用促進には厳しい環境ですが、仙台のような昼間時間帯の露骨な減便はなさそうで不思議。

そのほかの貨物など影響の多寡があるのかもしれませんが、新潟では仙山線のような単線区間もあるというのに、同じJR東日本でもやろうと思えばできるのではと。

楽天の観客輸送は?

仙石線で気になるのは楽天の試合後の臨時列車がどうなっているのか?

21~22時台の宮城野原駅発のあおば通行の定期列車は概ね10~20分おき、東塩釜方面は、12分~15分おきなので、定期列車のみだと、やはり不便というかさばききれない。臨時列車が入る余地が多少ありそうなので、今度楽天の試合に行ったときに観察してみます。まだ今シーズンはコボスタ行けていなかったので。

昨年秋にスタンド増設して、2万人越えの試合も多くなってきた今日この頃。満員の2.5万人越えになると、さすがに「仙台駅まで歩かせればよい」という訳にはいかない。JRもしっかり協力して欲しいものです。140円区間は儲からないとはいえ。

こんな感じになれば、とぼとぼと仙台駅まで歩くことはなくなり、仙石線を使う気になれるかな。(「あ」 は定期列車。斜線 が臨時列車が入りそうな時間を勝手に想定)

                                                       
宮城野原 [JR]仙石線 あおば通方面(上り) 平日
21 20   41 55
11 27 35 47
22 10 28 48  
3 18 39 57

なお、来シーズンからは、今年の12月に開業する東西線の薬師堂駅も使えるようになるので、地下鉄南北線利用者(の外野側)を中心に、東西線に移行するようになると、混雑も多少は分散するようになればと。やる気のないJRに期待してもしょうがないので。帰りのシャトルバスで観客をさばくのは無理ゲー。

一方、試合前の時間帯は、あおば通発8~10分間隔で、さらに快速がなくなったおかげで分かりやすくなりました。仙台駅からであれば、本数も運賃も所要時間もシャトルバスの方が便利というのは変わらずとも、仙台駅西口(あおば通駅)から一気に5分で宮城野原駅まで行けるという利便性は鉄道の方が上。

東塩釜以東(以北)は

快速系統が仙石東北ラインに移り、多賀城や本塩釜から石巻方面へ行くのはかなり不便になりました。

また、松島海岸駅を利用する松島観光客の利便性も、快速がなくなったことで仙台まで40分以上かかるようになり、松島水族館が閉館したのと合わせて、観光にはダブルパンチになってしまいます。ただ、高城町駅のみは、仙石線と仙石東北ライン合わせて毎時3本使用できるようになり、松島町の玄関口として急浮上しました。

ただし、駅前広場もないような下駄履きで利用するような小駅なので、ホテルのシャトルバスの最寄駅にしようとも、駅前まで入れない。一方ロータリーが完備されていた松島駅と松島海岸駅の両駅は、極端に利便性が低下してしまう。

これまでは、ホテルのシャトルバスなどは、松島駅と松島海岸駅の両方を結んでいれば、本線と仙石線の利用客を網羅できたところが、高城町も経由しないとカバーできなくなってしまいました。しかし高城町は上述のとおりシャトルバスの乗り入れは厳しい。ワゴン車であれば大丈夫かと思うけど。

全線開通の陰に隠れ、便利になったところもあれば、不便になったところもあり。微妙なところですが、もう後戻りはできない。

村井知事が言っていた、東北本線⇔仙石線の<一時停止のない>スムーズな乗り入れと時間短縮とか、観光振興を狙ったラッピングトレインの企画、(期待できませんが)増発など、前向きにこの押しつけがましい”微妙な”インフラを活用していくしかないです。

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コメント

仙石線の方は快速が無くなったおかげで、特に夕方ラッシュ時のダイヤのばらつきが無くなり改善した気がしますね。
ただ、昼間は東塩釜~あおば通で最低15分間隔にした方が良い気がしますが。
ついでですが、全線開通してから混雑が激しくなったという話を聞くと、東塩釜以南でも朝夕ラッシュ時に増発してもいいかもしれませんね。
車両が足りませんが、ATACSの性能を考えると増発の余地はあります。
もちろん、石巻7時台発の改善も同時にですが。

パターンダイヤについては、東北本線の岩沼~仙台間で特に必要な気がしますね。
その際に、仙台空港への列車については停車駅の見直しをした方が。

ラッピングトレインですが、今年度中に仙石東北ラインで使われている車両のうち半数がマンガッタンライナーになるようです。
仙石線沿線では当たり前の風景ですが、東北本線沿線だと新鮮な光景になりそうですね。
石巻市震災復興基本計画実施計画 P16
https://www.city.ishinomaki.lg.jp/cont/10181000/8561/05_taikou3.pdf

投稿: デリン | 2015年6月14日 (日) 00時56分

仙石線に新型電車を入れるとしたら高加減速車にしてほしいです。
あおば通-東塩釜間は地上を走る地下鉄という感じになってきたので
ホームドアを設置するにはぴったりな感じがします。

投稿: Piichan | 2015年6月14日 (日) 07時48分

山手線でも、E235系の導入が始まりますから、E231系もいずれは仙石線に来ると思いますが、まだいつになるのか…。

なるべく早く、来てほしいですね。

投稿: 猫間商事名取支社 | 2015年6月22日 (月) 16時12分

こちらも、まとめてコメントさせて頂きます。

仙石線で1時間に1本の快速を維持するために、
快速が停車しない駅利用者にしわ寄せが長年続いていたので、
それが解消され、ある程度等間隔ダイヤになり、良かったと思います。

もちろん、毎時快速3本、各停3本それぞれ20分ずつとかであれば、
快速大賛成ですが、そんなことをJR東日本がするわけないので、
消極的賛成です。

仙石線の新車は、今回のハイブリッド以外だと現在の205系(中古改造)が
登場して10年以上たちますが、JR東の方針も新車優先になってきているので、
そろそろ期待しても良いかもしれませんね。
ただ、地下鉄もそうですが4ドアの通勤型車両はあまり新しくなっても、
代わり映えがしない面もあります。東京近郊の通勤車両のように、
車内への広告ビジョン導入というような劇的な改良はないでしょうから。

また、JR東の新車導入は減車とセットなので、その点も考慮する必要がありますね。

また、パターンダイヤは、2年後の常磐線の復旧時に、以前の本数に戻して
くれれば、仙台⇔岩沼間で基本毎時4本が確保できるのですが、
空港線の昼間毎時2~3本があるので、パターンダイヤが非常に難しいのかなと。
沿線利用者なんで、本当に何とかならないのかといつも思っています。
せめて、20分待ちと5分間隔が混在するような使いづらい状態は
改善して欲しいですね。

投稿: S-Watcher! | 2015年6月27日 (土) 01時49分

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