エアアジア・ジャパン 仙台空港就航へ
これだけというのも申し訳ないので、最近のトピックで何かあったかなと思いだしてみると、
すぐに浮かんだのは、日本市場に再参入するエアアジア・ジャパンの仙台就航発表。
この件は、裏情報で数か月前に準備中であることを聞いていました。
エアアジアが拠点を置く中部国際空港(セントレア)と結ぶ路線となり、秋以降の就航が予定されています。
仙台と名古屋は、近年でこそトヨタ関係のつながりも深くなっていますが、だからこの路線ができるわけではない。既存路線はANA及びIBEXのバスみたいな小型機しか飛んでおらず、本数は1~3時間に1本で7往復では、座席供給数は限られる。というかほとんど存在感がない。
一方新幹線では、のぞみの「名古屋ー東京」と、はやぶさの「仙台ー東京」はともに1時間半強であり、特にのぞみは10分に1本なので、乗り継ぎがあるとはいえ、うまくいけば、3時間半を切り、新幹線が断然競争力を持っています。なので、直前予約が多いビジネス客は当然ほとんど新幹線利用。
セントレアの遠さも理由の一つ。名鉄のアクセス鉄道の本数は(仙台空港と比べると)そこそこあるけど、40分位はかかりやっぱり遠く感じた。
LCCとしての就航目的
しかし、LCCとしてエアアジアが就航するとなると、また話は違ってくる。
現在は新幹線だと片道2万円で、飛行機だと直前で3万とかあまり競争にならない。時間も変わらないし、空港に行く手間を考えるとメリットは小さい。
一番のターゲットは観光客。航空料金が片道5000~1万円であれば、名古屋自体への需要の他、三重県の伊勢志摩、北陸方面に縦断して高山・白川郷などという周辺の観光地は魅力的であり、かなりの掘り起しが見込めます。当然、中部インで関空アウトという周遊コースもあり得る。
逆もまた然り。名古屋周辺からの東北への観光需要も、震災後で原発事故の後遺症もありながらも、ある程度は見込めます。
東北からだと、新幹線も直通ではなく、車でも遠いので、相互になかなか行きづらかったエリアへの心理的な壁がかなり取り払われます。
そうすると、ANAとIBEXが細々と運行している既存路線にかなり深刻な影響が出てくるというのは、レガシーの伊丹とLCCの関空でうまく棲み分けしている大阪と違って、名古屋はほぼ遠いセントレアのみに集約したため。
でも乗客からすると、大歓迎の話。
ただ、本数については、1日2往復程度からの開始が予想され、夜間駐機もないので、日帰りにはちょっと滞在時間が短い感じになりそう。
仙台空港は、ピーチの拠点化(夜間駐機)が2017年夏までに実現とのことですが、同様に村井知事からアプローチしていたエアアジアの拠点化も有力と言われています。
両者が拠点化で競争すれば、利用者にとっても料金面での競争も期待でき、スカイマーク撤退で利用者の一時的な減が予想される仙台空港の再浮上に向けて、来年の運営民営化も見据えて、いろいろと楽しみです。
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