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2015年1月29日 (木)

仙石線5月30日に全線再開!(2)

続きです。

運行形態は?

石巻駅発着は1時間に快速、各停が1本ずつと、震災前と同程度の本数を確保するようです。

その快速は、「仙石東北ライン」として、東北線乗り入れにより、仙台と石巻駅の両駅を約1時間で結ぶとのことで、これだけ聞くと震災前と5分位しか変わらない。1時間を切り50~55分とかだとある程度インパクトはあるかな。

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ただ、快速で本塩釜や多賀城駅経由あおば通駅行も残すとのアナウンスがかつてJRからあり、全てが「仙石東北ライン」経由という訳ではなさそう。、仙台駅の利用を考えても、わかりにくさに拍車がかかるデメリットもあります。

仙石東北ライン経由:仙台駅での新幹線や、他の在来線(アクセス線・仙山線等)への乗換が楽

仙石線経由:地下鉄南北線への乗り換えが楽、あおば通駅だと街中に近い

当然、仙台駅からの乗客は、始発駅があおば通(仙石線)、仙台(仙石東北ライン)に分かれると、座っていきたい時にどっちに行けば良いか?

せいぜい快速は合わせて1時間に1本でしょうから、首都圏のように複数系統がそれぞれ頻繁運転している訳でもないことを考えると、快速は東北本線の仙台駅地上ホーム発着に統一した方が良いかと思います。

その方が、従来の仙石線仙台寄り(あおば通⇔高城町)がすべて各駅停車になると、現在の快速のある時間帯に、快速通過駅(榴ケ岡〜中野栄)では20~30分待ちということがなくなるので、わかりやすさや利便性を考えるとなおさら。

快速を本線経由に統一その代りに、従来の仙石線と接続線が分岐する高城町駅で、仙石線多賀城・本塩釜方面と、石巻方面の乗り換えをスムーズにできれば問題ないのですが、この高城町駅での乗り換えも、どのようになるか?

3方向がすべて単線同士で、高城町駅はホームが2つしかないので、待ち時間のないダイヤを組むことはあまり期待薄かもしれない。

仙石線経由

 あおば通⇔石巻(各停)毎時1本(1日数本は快速)

 あおば通⇔高城町(各停)毎時1本

仙石東北ライン経由

 仙台⇔石巻(快速) 毎時1本

松島の観光拠点である松島海岸駅の利便性を考えると、高城町発着が残れば、現在と同じ毎時2本が確保されるので、基本的に、このような運行形態を予想します。

ハイブリッド車両HB-E210系の投入

この東北線乗り入れのために新造されたハイブリッド車両が、小牛田駅に到着とのことでニュースになっていました。ピンクの色使いとか、デザインセンスは良くないとはいえ、基本的に今東北線や仙山線を走っているE721系と同じ車内配置でバランスよくクロスシートもあるタイプで、機能的には十分。

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観光面を考えると、クロスシートもあり、良かったと思います。松島海岸駅は通りませんが、松島湾を望める景色の良い場所は乗り入れる東北線もほぼ同じ場所を走っている(松島海岸付近、陸前浜田付近)ので、あまり影響はないかと。

なお、現在の205系でも、クロスシートとロングシートを転換できるタイプの車両が一部(4両編成の石巻より1両)導入されていますが、現在は、ロングとクロスの組み合わせ固定で変な座席配置となっており、うまく活用されているとはいえない。でも、観光路線にクロスシート改造を入れようとしたJR東日本の心意気が、今回のハイブリッド車両のクロスシート導入につながったのかなと思ったり。

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石巻と仙台の需要からすると2両×8編成とのことで、場合によっては2両編成もとの話がありながらも、これまでの仙石線車両と同様4両編成で走らせるとのことで、これも高速バスとの対抗上よかった。2両編成だと、座れない可能性も高い(震災前の仙石線も石巻駅の時点でほぼ席が埋まっていたため)し、高速バスに流れた需要を取り戻すためにも。

4両×4編成確保でき、基本的に毎時1本以上の運用は可能なので、せっかく新設した接続線。なぜあの300メートルの区間で20億かかるのかはわかりませんが(車両新造費用込だったら分かるが)、なるべく有効活用してもらえればと思います。

高速バスvs東北仙石ライン

高速バスも現在は30分間隔で運行しており、間もなく仙台-石巻の三陸道が全線4車線化されるので、現在の利府JCT渋滞も解消され、高速バスも優位性が高まります。

宮交 仙台⇔石巻 線 時刻表(PDF)

とはいえ、仙台側の最寄である仙台東ICから仙台駅前までは一般道(産業道路)を経由するので順調でも2~30分程度かかり、交通渋滞に巻き込まれ、定時性に不安がある状態は変わらず。当然通勤・通学利用だと、JRの方が定期代が安いという大きなメリットもあり。

仙石線が再開後は快速、各停が1時間に1本ずつだと、本数的には互角。所要時間は東北線経由快速が約1時間、あおば通発着全線各停が1時間20分程度なので、各停でも時間が読めない高速バスの所要時間とトントン。

地方創生や消滅可能性都市論から

この宮城県。仙台に県人口の4割以上が集中しているといわれており、仙台都市圏で考えると150万人と県人口の6割が集中しています。

第二の都市石巻は、合併しても17万の人口だったのが、震災で15万人割れとなっています。

震災で4千人弱の方がなくなった他、震災当時は住宅不足や仙石線が不通になったこと、働き場所が失われたことから、仙台や内陸部への移転の流れが強く、震災の直接の犠牲者や自然減以外でも1万人以上の人口が減っています。

仮に仙石線が復旧して、仙台に移った市民は石巻に戻ってくるのか?

特に子どもを頼って仙台や東京方面に出た高齢者は、医療環境の格差もあり、都市での生活に慣れて戻る選択肢は選びづらくなってきています。

昨年センセーショナルに発表された、増田寛也前岩手県知事の「消滅可能性都市レポート」。その中で、東京から地方への人口移動とともに、地方の拠点都市(30~50万人以上)を防衛線として、せめてその規模の都市に都市機能や人口を集めることが提唱されていました。その中心都市のサービスを周辺都市が活用することが前提。

そうすると、宮城県では当然仙台がその防衛線となる都市に当てはまりますが、周辺都市が生き残るためにも、仙台との交通アクセス改善というのが必須となる。

その点、石巻との交通アクセスの悪さというのがいかんともしがたかった。それはJR東日本の姿勢も当然大きいのですが、たった50kmしか離れていない仙台-石巻間で、通勤時間帯でも毎時2本程度の本数。それも座れずに、朝はほぼ各駅停車しかなく1時間10~20分もかかっていたら、仙台に引っ越そうと思ってしまう。

その状況が、今回の震災による「単純復旧にとどまらない、創造的な復興」により、東北本線経由での運行が可能となりました。都市間の移動が朝晩を含めて速達化され、仙台への通勤が少しでも容易になれば、石巻の人口減の歯止めになるかと思っています。

 なので、実際のダイヤ発表は先になりますが、

<朝晩のラッシュ時>片道1時間以内の所要時間で、1時間に2本程度

<快速の終電>仙台23時発(石巻到着が24時頃)

となれば、石巻からの通勤環境は大分改善されます。

理想は仙台からの所要時間50分以内。東北本線系統では白石や小牛田が当てはまります。概ね毎時2本以上が確保されており、なんとか我慢して通勤できる範囲。

石巻は人口も減っておりこの4年間で仙台通勤者もだいぶ減ったでしょうから、運行本数も震災前の程度というのが精いっぱいかと思いますが、せめて、繰り返しになるけど、所要時間を短縮させた「仙石東北ライン経由の快速」をなるべく多く運行し、石巻地域の利便性を向上させて欲しいと思います。

※JR東日本仙台支社から正式に再開日がプレスリリースされたようなので、その情報に基づき、追ってフォローします。

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コメント

地震がなかったら女川駅まで直通運転にしていたのですかね。

投稿: Piichan | 2015年1月29日 (木) 16時04分

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