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2014年1月22日 (水)

地下鉄200円均一区間の導入(1)

21日の河北の朝刊をみてビックリしました。こんな手があったのね。東西線への仙台市の力の入れようが感じられて凄いなぁ。twitterではコメントしてましたが、改めて。

中心部に200円均一区間 仙台市地下鉄東西線、運賃案決定

仙台市は2015年開業予定の市地下鉄東西線の運賃制度案を決めた。南北線と同じく、運賃区間を200~360円の5区間に分割する。仙台駅を中心とする東西、南北両線の13駅の範囲には、どの駅で乗降しても一律200円の均一運賃区間を新たに設ける。南北線と連動させて乗客の増加を図るのが狙い。均一運賃区間の導入は、全国の地下鉄で初めてという。
 東西線の運賃は初乗り200円。南北線と同じく3キロごとに料金が加算され、250円、300円、330円、360円となる。ことし4月の消費税引き上げ分も上乗せした。
 仙台駅からの運賃は=図上=の通り。西側は川内までが200円、青葉山は250円、八木山動物公園は300円。東側は薬師堂までが200円、卸町、六丁の目が250円、荒井は300円となる。
 仙台駅で乗り換えた場合の東西、南北両線の乗り継ぎ料金は、南北線泉中央から東西線八木山動物公園までが360円、東西線薬師堂から南北線長町南までが300円など。
 一方、市中心部に位置する東西線国際センター~薬師堂間と、南北線北四番丁~河原町間のエリア=図下=は、200円の均一運賃になる。南北線北四番丁~河原町の運賃は現在、240円(4月以降は250円)だが、東西線開業後は200円に値下げされる。市は、低価格化で乗降客の多い市中心部でのニーズを掘り起こす考えだ。
 東西線の各駅で接続する一部市バスの運賃も見直した。現在は市中心部で実施している市バスの100円均一運賃区間を、東西線八木山動物公園、薬師堂、荒井の3地区のおおむね1.5キロ圏内でも導入。最大で現状よりも50円安くなる。

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まず、東西線開業時に初乗りが220円で試算されているという前提があったようですが、東西線開業時までに2重の消費税UPによる運賃値上げがただでさえ行われることから、初乗り運賃は据え置きの200円で決めてきました。

そもそも、事業収支の計算時には某東西線反対団体から、初乗り260円で試算という話が出てきたり、非現実的な訳が分からない話が飛び交っていましたが、開業時期が見え始めたこの時期に、結果的には利用促進に向けた思い切った取り組みを表明しました。

そもそも、高い金をかけて鉄道を整備しても、使われなければ宝の持ち腐れ。人口の多い首都圏であっても、20世紀末に開通した千葉の北総鉄道、東葉高速鉄道、埼玉高速鉄道という運賃の高さで利用が伸び悩む路線がある一方、今世紀になってから開通した路線ではつくばエクスプレスや沖縄のモノレールなど、当初の想定運賃から下げて開業した路線は、予想よりも利用客を確保できているという実績が、決断の材料にもなったのか。

また、南北線の利用者が下落傾向から反転し、収支が好転しているということも、初乗り運賃の維持、均一運賃の導入という「攻め」の姿勢に転じることができた理由と考えます。

全国初の地下鉄均一運賃区間

仙台駅からの東西南北3駅部分の13駅相互の利用について、初乗り運賃の200円を適用とのことです。仙台駅からの利用については、それほどうまみがないものの、端から端への利用には当然メリットがあり、薬師堂⇔北四番丁とか国際センター⇔河原町が従来運賃体系であれば250円(消費税UP以降。以下同様)だったのが200円というのは、割安とはいえないまでも、分かりやすい料金だし、使いやすさはUPします。

 個人的にあれば便利と考えていたのは、定期券に中心部のゾーン区間を付加することでした。

例えば、泉中央や長町から中心部までのの定期券に、中心部(西公園⇔宮城野通、北四番丁⇔五橋)といった区間内の乗り降り自由のゾーンを付加し、例えば藤崎からの帰りは「青葉通一番町」から、とかヨドバシ行った時は「宮城野通」から乗車など、中心部だと多くの駅があるので、最寄りの駅から乗れる選択肢を広げ有効に活用できればと。

このように通常運賃にて均一運賃の導入というのは、予想を超えるGOODな取り組みです。気になるのは均一区間の定期券の扱い。定期運賃は200円区間を前提に設定するのでしょうが、例えば100円バスの3980円定期のように、この200円区間内を乗り放題という定期を設定すると、都心部内の利用が促進でき、よりインパクトが強いのではと感じました。定期だけでなく、500円のワンコインでこの均一区間内の一日乗車券というのも面白い。+αの取り組みでのこれ以上のサプライズを期待します。

 

 改めて均一運賃導入の狙いとしては、

1)分かりやすさの重視

2)「都心部の優遇」を積極的にアピール

3)遠回りになる区間が多いことへの対応

4)バスから地下鉄への転換を進めるため(特に薬師堂駅バス乗継対応)

あたりがあるのかな。

続きは次回で。

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コメント

はじめまして、鬼嫁(笑)の実家が宮城県でありまして、仙台近郊の情報を知るために震災以降拝見しています。

一方、私の実家が茨城県の県南地域なのですが、
つくばエクスプレスの件については、私は若干異なった印象を持っています。
筑波研究学園都市と東京駅との間には高速バスが走っていますが、つくばエクスプレス開業前は満席が常態化していまして、もともと強い需要がありました。
学園都市にある研究機関と東京との往来が主目的だと思われますが、鉄道利用だと、つくばセンターから土浦に出る必要があり、遠回りでした。
ところが、高速バスになりますと、首都高6号三郷線から小菅、堀切JCTという、渋滞の名所がありまして、乗れば着くけれど時間が読めないという欠点がありました。
それを一気に解決したのがつくばエクスプレスでしした。
加えて、途中には守谷、流山と、従前はそれぞれ取手、柏乗り換えが必須だった街の通勤客の需要も取り込んだことも大きいと思います。

確かに、運賃という要素も大きいと思いますが、特に通勤客は、業務であれば自分で運賃を支払うわけではないので、多少高くても利便性を取ってくると思います。
やはり、需要があるかどうか、が大きいと思います。

翻って仙台市営地下鉄については、中心部の渋滞を鑑みますと、旅客のシフトがあるかもしれません。
バスとの乗り継ぎ割引をもっとアグレッシブにするとかがあると、さらに需要を取り込めるのかも、と感じました。

長文失礼いたしました。

投稿: まこちん | 2014年1月23日 (木) 14時22分

>>まこちん様

いつもご来訪ありがとうございます。
奥様の出身がこちらなんですね。
茨城県南は水戸付近とは別世界で、50km以上離れていても東京への通勤圏になっているということが、3000万人いる首都圏のパワーを感じます。仙台では通勤圏全体でも150~200万人程度なので、新線の開業でも新たに需要喚起できる部分はそれほど大きくないのが実情です。乗継割引の強化などはおっしゃる通りですね。

つくばへの高速バスも乗ったことがあります。下りはほぼ渋滞なしで1時間強なれど、上りが2時間以上で全然時間が読めないんですよね。
TXについては、鉄道の運賃も当初全線で1500~2000円位でないと採算がとれないといわれていましたが、茨城県側の政治的な動きで既存高速バスを下回る1150円の決着になったので、運賃が当初予定の水準であれば、つくば→東京はTX、東京→つくばは高速バスという使い分けも、特に土地柄から学生を中心にあったのではと。

なお、遠距離がかなり抑えられた分、中距離の三郷・流山付近までの運賃が距離の割にかなり割高ながらも、速度面などで既存の常磐線経由に対する競争力があるようですし、特に心配されていた守谷‐つくばについては、毎時5~6本だった高速バスや常磐線経由利用者の取り込みだけでは到底カバーできず、URの沿線開発を含めた需要喚起が必要でした。通勤者だけでなく、家族の自費での利用を考えると、秋葉原まで片道千円程度に抑えられたことで、みらい平、研究学園駅前など沿線へのマンション等の分譲も順調で大分需要の上積みがなされたと認識しています。

北総鉄道のようにあまり運賃が高すぎると、千葉NTのように、計画人口の1/3しか入居せず、宅地開発も鉄道も大失敗に終わってしまうことになるので、それが避けられたのは良かったですね。TXの東京駅延長構想も再燃してきたようですし。

投稿: S-Watcher! | 2014年1月25日 (土) 20時39分

こんにちは
ポイントの薬師堂バス結節ですが
南北線の北仙台結節失敗を繰り返さない
ことが重要だと思います。

南北線の時は乗り換えが非常に大きい障壁に
なるため、1回の乗り換えで済むことを基本に
し、北仙台で北西部のバス路線を結節。
都心直通を止めました。
しかし、乗り換えの障壁を超えるだけの時間短縮
効果はなかったため、乗客から大きな不満が出て
乗客の逸走が出始めたため都心直通に戻すことに
なりました。

今回は仙台駅乗り換えもかなりのポイントだと思います。
仙台駅は一度、南北線の上のコンコース通り
一度上がり降りるという心理的障壁と時間の問題を
優遇策で乗り越えられるかどうか。

バス路線は地方都市型から大都市型への転換ができなかった。
(原則15分間隔以下、JRを含め駅間結び乗客を平均化する。
極端に間隔が狭いバス停を間引きする。)
八木山は宮交路線が主要路線は現状のままようです。
大都市型にしたい。そうしないと効率が悪すぎます。

初乗り260円は申請時の料金だったと思います。
あと、宮城原貨物駅転出後、貨物線旅客化、駅間が著しく長い東北本線に
JRが西日本並に駅を作った場合どうなるのかとも思います。
(西日本だと仙台~長町に二駅、仙台~東仙台に二駅、東仙台
~岩切に二駅いれてもおかしくありません。JR東の新駅はあまりに
立派すぎますが国鉄末期や西日本並みの簡素な駅にすれば安くすみますから)

投稿: | 2014年11月30日 (日) 08時08分

>>11/30 08:08 の匿名さん
詳細な分析コメントありがとうございます。

南北線の北仙台結節失敗は有名な話ですが、確かに北四番丁や勾当台周辺への通勤者も多かったので、1~2駅のためにわざわざ地下鉄に乗せるというのは時間短縮効果がないというのもありました。それに混んでいる電車に北仙台から乗り込むのはけっこうしんどいという点も(泉からの乗客が多いため)。

さて、薬師堂からは、仙台駅以遠までの利用。仙台駅までは3駅6分程度で、北仙台と同じような距離感ですが、
バスだと15~20分かかる距離。通勤通学時間帯で5分間隔なので、とんとんですが、時間が読めるのはありがたい。混雑しておらず薬師堂から乗り込むのは楽勝でしょうから、ここはあまり心配していないです。
ただ、南北線方面への乗り換えも含めると、2回乗り換えとなるので、乗り換え自体は登り降りがあっても3分程度で可能ですが、面倒臭さは否めない。利用者にとって細切れの時間は嫌われますから。

東西線開業時の改編では、大都市型のバス路線形態(フィーダー型)の考え方を一部取り入れていますが、いかんせん都市圏が小さいこともあり、乗り継ぎへの抵抗や、30分間隔がせいぜいだと乗り継ぎ前提での利用にはロスが多すぎます。またJRに接続すると運賃収入がJRに奪われてしまうので、バス事業者にとっては厳しい(宮交にとっては、地下鉄接続自体が減収要因)。

ようやく北西部以外は概ね鉄道+αでカバーできる都市圏になるだけに、これまでのようなバス路線仙台駅一極集中は正していかなければとは思いますが。。。

JR新駅については、自前では作らないでしょう。過去に仙山線に設置したような簡素な駅で十分なんですが。仙台ではJRに過度な期待するのはやめた方が良いです。

投稿: S-Watcher! | 2014年12月 6日 (土) 14時26分

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