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2005年2月 2日 (水)

ダイエー泉店閉鎖へ




 ダイエーの支援を決めた産業再生機構が閉鎖・売却を検討している53店舗の中に、仙台市泉区の泉店が含まれていることが1日、明らかになった。同店は88年にオープンし、面積約1万4千平方メートル(2/2朝日)。



 予想はされていましたが、感慨深いものです。宮城県には仙台店と泉店しかないので、物流上扱いはセットだと思っていました。泉のみ閉鎖というのは意外な感も。


さすがに、中心部の仙台店は潰せなかったのか?両店とも10年前は全国トップクラスの売り上げを上げていたのが信じられないほどの状況の変化です。


これは、今のジャスコにも当てはまる?


 オープン当初は、まだ地下鉄が八乙女で終点の時代。もちろん泉中央の大型店もなく仙台北部では一人勝ちで、泉区全域はもちろん、利府・富谷・古川方面からも集客していました。



 ダイエー前の道路は慢性的な渋滞が起き、その渋滞は4号バイパスや仙台泉線まで続き、その教訓から、それ以降の仙台の大型店立地の際には、敷地を削って駐車場へのアプローチレーンを道路用地としての提供が宮城県警から義務付けられたほどです。



 そのダイエーは、山の寺にあった旧ジャスコ泉店(現いずみパワーモール)を潰すほどの敵なしの状態でしたが、92年に泉中央駅前のヨーカドー、97年に中山ジャスコ、その後、利府ジャスコ、富谷ジャスコがオープンし、完全に周囲を囲まれた状態で毎年売上高を落とし続け、飲食店街などは空きが目立っていました。


長久保コーチの下で、荒川静香、本田武史を生んだオレンジワン(⇒コナミ)のスケート場も、つい先日閉鎖されましたのが、この商業施設の落日を象徴していたのか。



 駐車場が原則有料のヨーカドーとの差別化で、泉中央周辺で一定の売り上げはあったとは思いますが、やはり、当初ターゲットにしていた利府、富谷方面の売り上げが殆んど見込めなくなったのが敗因でしょう。



 このように、郊外型大型店は5年一昔の世界で競争が激しく、今元気な店舗も将来はどうなるかわかりません。


 約5年前に、ダイエー泉店の南側に大規模マンション群が分譲されました。ここはダイエー前を売りに分譲を行いましたが、もしここが閉鎖されたらここの住民は裏切られた気持ちでしょうね。まだここは駅からも徒歩圏で、泉中央のヨーカドーや八乙女のヨークも使える立地ですが、純粋な郊外大型店には、このような撤退リスクが大きいという問題があります。



 富谷のジャスコを当てにして入居した、新富谷ガーデンシティ、上桜木辺りの方も、明日はわが身かもしれません。イオン(ジャスコ)は儲からないとみると、容赦なくスクラップを行います。この姿勢が、現時点で業界トップの売り上げを続けている理由なのかもしれませんが、一方反感もかなり多く買っており、ヨーカドーなど他企業と比較して企業イメージは良くありません。


 申し訳程度に敷地に植林をしてお茶を濁しても、「イオンお得意のイメージ戦略」と小手先だけの印象です。


 


 仙台では、幸町の市有数の渋滞スポット付近にジャスコ出店を強行したり、太白区郡山の閑静な住宅街にいきなり24時間営業のマックスバリューを出店したりと、売り上げ最優先で、口先では「住民の利便性のため」といいながら、実質は”市民の環境なんぞ知らん”との姿勢を続けており、イオングループは仙台市の”ブラックリスト”に載っています。これを止めることができないのが、現時点の大店立地法がザル法と呼ばれる所以でもあり、この法律の改正が模索されている状況です。



 郊外大型店は、税金で整備した道路インフラにただ乗りし、その周辺の広大な安い農地を安い賃料で借りて、店舗を出店するのですから、利益率が高いのは当然です。今は車社会で、道路が整備されているところであれば、少々遠くからでも来店することができるため、田舎には信じられない規模の店舗でも成り立つことができます。


売り上げに応じて多少税金も払うのでしょうが、せっかく整備した道路は大型店の為に麻痺し機能しなくなります。店を使わない周辺住民にも迷惑をかけます。


 しかし、道路条件の変化や、競合店の出店により、撤退の可能性も高いのは、ダイエーを見ても然りです。いざ撤退の際には、その大型店を当てに引っ越してきた住民を裏切ることになります。


 


 まだ、長町モールや泉ヨーカドーのようなターミナル地下鉄駅前への大型店の出店であれば、出店に当たりそれ相応の地代や家賃負担を行っているし、車を使えない層に対しても、鉄道やバス、自転車での来店が容易であるなど、多くの市民にとっても比較的メリットがある出店です(超郊外大型店に比べれば。どちらにしても、商店街にとっては反対でしょうが)。駅利用者の少ない地方都市であれば駅前GMSは淘汰されつつありますが、地下鉄のターミナル型であれば、駅利用客や周辺人口の多さから、比較的安定した経営が可能で、撤退リスクは低いはずです。



 つまり、イオンが進めているような郊外超大型店の出店こそ、社会インフラにただ乗りした『ハゲタカ』です。名取のダイヤモンドシティについても、確かに空港鉄道の駅前への出店であり、まだ富谷や利府よりはましですが、4号バイパスが麻痺するのが分かりきっている状況で、追加道路整備などの負担は名取市などの自治体が負わざるを得ません。


 まぁ、こういう企業が存在するのも、法律がザル法だから。大店立地法を改正し、広域的な都市計画との整合性をとることができるようにする必要があります。



 ダイエーのことを笑ってられない。明日はわが身かもしれませんよ。イオンさん。



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