« 出陣パレード | トップページ | バロン合流 »

2005年1月23日 (日)

県立高校共学化について




 宮城県議会の文教警察常任委員会は21日、県立高校の男女共学化凍結を求め、仙台市内の男女別学高校の同窓会などが提出した請願を採決し、県教委が来年4月に予定している仙台二高の共学化を1年遅らせることなどを求める付帯意見を付けて、可決した。賛否は賛成7、反対1だった。


 委員会採決を受け県議会は、2月定例会の本会議で最終的な態度を決める。請願が本会議で採択された場合、県教委の共学化計画に影響を及ぼす可能性も考えられる。



 自分の母校が変わってしまうのは確かに寂しいものです。


 とはいえ、県教委が、「全県立高校」の共学化を打ち出してから5年以上。


個人的には、共学なんてあたりまえのこと、何をいまさら。。。さっさとやれ!


って感じです。


だから、この反対請願はエゴに感じる面もあります。


それに、県外の共学高校が当たり前の環境の中で生活してきた方々にとっては、


”不思議な”状況であると思います。


 自分自身には影響はありませんが(高校に再入学するなんてありえないし)、


自分の子供世代には大きな影響があることですから、注視しています。





県周辺地域での共学化の意義


 今年あたりから本格的に県周辺部の拠点校から、男女別学校の統合や共学化が始まります。


 宮城県の進学率及び実績の悲惨さは、他県の高校出身の友達の話を聞いて本当に実感しています。


 例えば、他県にある石巻・古川高校クラスの、地域の拠点校と呼ばれる高校は、


東大や京大に毎年数人合格者を出し、旧帝大や東京6大学に1/3以上の合格者を出すのが当たり前のようです。


 それは静岡とか、長野とかの話。また、県庁所在地でなく、周辺の5~10万小都市にある高校です(その県では、全て共学校のようです)。


 別に別学が悪いというのではなく、人口が少ない地域の拠点校を男女に分けることが、それほど多くない進学意欲のある生徒が2つの学校に分散されるという弊害を生んでいます。


 話を聞くと、男子高・女子高に行きたくて進学するのではなく、「選択肢がなく、仕方ないから」という声を聞きます。その結果別学校に満足する生徒もいるでしょうが、全てではないでしょう。



    宮城のそのような周辺小都市の拠点校の場合、
近年では定員割れを引き起こしているところもあり、
   希望すれば殆んどが入れるというように、
さらに拠点校の価値が低くなっています。
    進学意欲のない生徒も一緒に入学してくることから、
   受験勉強を一生懸命するという雰囲気ではないと聞きました。
まぁ、足を引っ張られると。
    これは本人の意識がしっかりしていれば問題ないのでしょうが、
   それだけでかたづけられるような状況ではないようです。
 

    進学実績は、東大に1人でも入ったらそれこそ大ニュース。
   東北大に数人入れば御の字、
大部分は仙台の私大か専門学校にというもので、
   さらに女子高の方がやっぱり進学意識が薄い傾向なのは明らか。


  だから、せめて2つの別学校を統合共学化し、地域の拠点校として再構築することは遅すぎたくらいです。宮城では、佐沼高校のみが戦後まもなく共学化され、それなりの実績を挙げているようです。


 最近、県内の仙台以外の地域では、大学進学するのに地元高校では無理と、トップクラスの生徒が仙台や古川の私立校に流れる傾向があると聞きます。


 進学だけが全てではありません。部活とか友達との学校生活もとても重要です。


しかし、少なくとも「進学したい」という意志を持つ中学生が、地元の公立高校に進学でき、夢を実現できるような環境を提供することが義務といえるでしょう。



 ただ、女子高側にしわ寄せが多いのが、卒業生にとっては気の毒に感じます。
統合共学化の場合でも、女子高が男子高に吸収されるイメージがありますし、
共にそれぞれ共学化した場合でも、旧男子高の方がレベルが高くなり、
旧女子高は名前も変更になるし、レベルダウンしてしまうのは避けられないからです。
そのフォローは必要だと思います。

 とはいえ、これから高校に入学する生徒のことが一番大事。


卒業生が口を挟み過ぎるのはやりすぎではないでしょうか。


周辺地域の高校については、共学化に対しての大きな反対はないようです(白石高、白石女子高あたりでの反対の声が多少聞こえてきましたが)。


やはり、卒業生も、地域も危機感を感じているのでしょう。


これは単に、共学化しただけで全てが解決するわけではないのは言うまでもありません。


教育カリキュラムも、教師の姿勢についても、生徒の要求に答えるように、より良いレベルのものを提供する義務があると思います。それをしないと、意味がない。



仙台での共学化反対運動について


 周辺地域(いわゆる郡部と言われる地域)での共学化反対運動は小さなものなのに対して、


現在反対運動を行っているのは、仙台のいわゆる”ナンバースクール”と呼ばれる男女別学校の卒業生中心です。



 仙台では、南北2つの学区に分かれていますが、普通に大学進学の可能性がある高校は各学区男女それぞれ3校程度で、一応共学校の選択枝もありますが、トップはいずれも数字がつく別学校です。いわゆる国立大や東京6大学クラスに進学したければ、なるべく高いレベルの高校に入ろうと思う気持ちは自然です。


 その際、仮に共学に進学したくても、仙台では進学の可能性をある程度犠牲にしなければ共学に進学できません。その共学校は、仙台以外の拠点校と同程度の進学実績となり、やはり個人の孤高の努力がないと、目標の学校への進学は難しい環境です。



 はっきり言って、この「共学化反対運動」は、世間的には”ナンバースクールの卒業生のエゴ”で片付けられています。当事者以外では、話題に上ることもありません(これは事実)。



 ただ、彼らの主張している意見を聞くと、「なるほど」と思うことはあります。



(1)男子高・女子高生活には、共学では味わえない意義がある。
また、すばらしい?母校の校風を共学化で破壊することは許されない。

(2)宮城県が一方的に、卒業生の意見も聞かずに進めている。
一律の共学化反対であり、未来の高校生が別学校を選択できる仕組みを残すべきだ。


 自分は別学が絶対嫌で共学に行ったので、別学校の良さは分かるわけがありませんが、経験者が”すばらしい校風”といっているのだから、いいところはあるのでしょう。


 だから、(1)については、判断できませんが、(2)については、もう少し議論の余地があるのではないかと思います。話し合いが足りないとは感じます。



 とはいえ、話し合っての決定を前提とする場合、かなり困難な話しあいになるのは明らか。


二高の共学化一年凍結の決議が県議会でなされましたが、来年二高を目指している中学生女子は振り回されて可哀想。


また、学区制のあり方の議論なしで一律共学化の方針のもとに、、先に二高のみを共学化したら、一時的に一女の立場が中途半端になります。


一女も将来共学にするという方針だろうけど、旧男子高は名前が残り、旧女子高は名前が変更となれば、不公平感が募ります。


やるとしたら、福島県でのように、議論を尽くした上で、全体のバランスを考え同時期に行わないとまずいのではないか。


 


 南北学区制を残すのであれば、例えば北学区で二高が男子高のままになった場合、一女は共学化を選択するでしょうか?その場合、女子進学校の選択肢が無くなります。


個別の話し合いでの決着では、最適解は絶対得られません。男女それぞれの機会の均等を確保することが必要ですが、個別の話し合いではそれが保障されないし。


『なんでうちの学校だけ共学化されるんだ』と、反対派の中でも仲間割れするのではないでしょうか。で、全ての別学維持を目指す流れになる。


それが見え見えだから、宮城県側は頑なな『問答無用の一律共学化』を推進しているのだと思います(ただし、説明は絶対的に足りない)。



つまり、仙台の中で、進学校として、男子高、女子高、共学校の対等な選択肢を提供しようとすると、以下の選択肢しかないのかなと思います。


・南北学区を統合(学区撤廃)


・一高、二高のいずれかを共学化


・一女、二女のいずれを共学化


(ただし、男子高からの転換共学校との差別化のため、中高一貫校とする)  し、



・男子校(例えば、旧一高)


・女子校(例えば、旧一女)


・共学校(例えば、旧二高)


・中高一貫共学校(例えば、旧二女) 


 この4つを競争させ、公平に選んでもらうという


 


(共学化反対派は、『今の仙台では、進学校として、別学も共学も選べる』と言っていますが、伝統も異なり、明らかな序列関係がある中、対等な選択ができるわけではないことを棚に上げています(対等な選択ができるのは、三高と泉館山を選べる学力にある男子のみ)。


運動をしている彼らは主にナンバースクールの別学校出身であり、”共学に行きたければ、ナンバーよりも歴史のない共学に行けばいいじゃん”という傲慢さを感じます。


(注 一部の別学高では、本当に傲慢さなしで楽しく生きがいのある高校生活を送っているのは知っており、そのことを断っておきます。個人的にはその某学校は別学で残してもと思う)。


 


 今の宮城県及び仙台では、進学しようとして高校を選択する場合、レベルの低さとともにその選択肢が狭かったのが問題。


 他県からの転勤族が、別学があること、レベルの低さに驚き、子供を残して仙台に来るということもざらにあります。


せめてレベルの高い方へと、家族ごと引越ししてくる場合は転勤族が多いニュータウンがある『北学区』を選ぶようです。



だから、自分の考えは、



●卒業生より、今後の生徒が大事
~卒業生の気持ちは無視できないが、一番大切なのは、これから学ぶ子供達のこと。
●マンネリ感、特権意識の破壊
~伝統は不要とは言わないが、伝統の名の下にナンバースクールはあぐらをかいていないか?
だから、ドラスティックな改革・改変も必要だと思う。
それは、南北学区のトップの男女4校の進学実績を見ても感じる。
二高以外の進学実績は、政令市にある進学校の実績としてかなり物足りないもの
(二高はスポーツも頑張っていると思う。だから個人的には二高は評価しています)。
というか、県庁所在地レベル(水戸、山形、宇都宮)の進学校からみてもかなり
信じられないところがある。
トップが頑張れば、それに続く集団も頑張り、全体のレベルを引き上げる効果が
あると思うから、これらの学校には現在に満足して欲しくないと思いますが、
現在の実績では。。。(現役合格率が概ね1/4って・・・)
「一浪して東北大が当たり前」といわれているらしいが、
そもそも頑張れば東北大位現役で入れる実力を持つ生徒が多いのに、
「部活や学校生活をenjoyするから」という”言い訳”に思えます。
enjoyするのなら、勉強も両立できるはず。愛着があり、”チヤホヤされる上に、
ぬるま湯の環境だから”そりゃ心地いいはず。
昔聞いた話だが、一高は定期テストで校内順位を出さないとか
(ホント?今はどうか知りません)。そういうのはぬるま湯に感じます。

●話し合いを前提に進学校として別学・共学の選択肢を残す
~一律共学化にこだわらずに、一部の別学校を残してもいい。
その為に、県と各学校・在校生・卒業生で話し合いをして決定する。
今のような、共学校は2番手の進学校ということではなくて、
トップグループの進学校として、別学校と共学校の”公平な”選択肢を残すこと。


●学区制の見直しもタブー視しない
~学区制ができた35年前とは、仙台近郊の人口分布もだいぶ変わっています。
北学区:南学区=5:3位の比率になっているはず。北学区範囲は増加し、
南学区範囲は減少傾向。差は開くことが考えられます。
 上述のように、ニュータウンと転勤族の偏りのため、
南北学区の学力格差も著しくなっています。
この機械的に引かれた線のために、犠牲になっている人も多いはず。
(例えば、仙石線方面(北学区 塩釜・多賀城)からは、
北学区の二高・一女よりは、南学区の一高・二女の方が通学しやすい。
逆に、市中心部(北学区)からは、共学進学校を選ぼうとすると向山高よりも
遠い泉館山高になるなど。)


 浅野知事は、『県民の税金で運営されている公立高校が”性差”で入学を差別
されることはあってはならない』と言っていますが、
そもそも『県民の税金で運営されている公立高校が”居住地の差”において
入学を差別されることはあってはならない』とは思いませんか?
すごく言葉上も矛盾しているし、実際にもこの矛盾が生じてきています。


 確かに、普通科を全県一学区というのは、仙台の学校に生徒が集中してしまうなど、
問題もあるので、せめて仙台の南北学区は統合した方が良いと感じます。
トップグループの男子高・女子高・共学高が対等な立場で切磋琢磨して競争して行けば、
活性化にもなるし、互いの進学実績も上がります。
その中で、中学生は校風や部活動、進学実績を考慮し、選択できればベスト。




私学の共学化について


一方、仙台市内の伝統私立高校の話ですが、



小鶴新校舎が完成 仙台・東北学院中高 共学化も可能


 今年4月の開校を目指し、仙台市宮城野区小鶴地区への校舎移転を進めてきた東北学院中学・高校(青葉区一番町)は22日、新校舎の完成式典を開いた。 新校舎は普通教室や図書室などがある4階の教室・管理棟(約1万8000平方メートル)、約2000席の礼拝堂(6000平方メートル)、レスリング場や柔道場が入る2階の体育館(8000平方メートル)などがある。


図書室には和紙を挟んだガラス窓を導入するなど採光に工夫。将来の共学化にも対応できるよう女性用トイレも設けた。(1/21河北)



 仙台の私学高校は、以前は男子高・女子高で暗黙の了解で住み分けされており、共学の高校は殆んどありませんでした。


それが、10年前位からなだれをうったように、共学化が進み、今では多くの私学が共学化してます。


 残る数少ない高校の一つである、伝統校東北学院高でも、共学化を想定しているようです。



感じるのは、

何で私立高校の共学化は反対がないよね?


てこと。これは、経営の問題ですから、別学よりは共学化して多くの優秀な生徒を集めたいという競争意識のもとに進められています。


それには、卒業生が文句を言う筋合いがないってこと。


でも、公立高校の一部の卒業生は、共学化反対運動を行っています。


県立高校は、県立とはいえ各高校間の競争や、経営意識が必要なはず。


その点、各校が今後多くの優秀な生徒を集めるために、間口を広げ、競争することが必要と考えると、


「共学化やむなし」ではないのか?と思ってしまいます。



そう考えると、反対運動をする権利があるのか?という考えもできる。


とにかく、彼らの母校愛にはかないませんな。。。


|

« 出陣パレード | トップページ | バロン合流 »

県政」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 県立高校共学化について:

« 出陣パレード | トップページ | バロン合流 »