宮城野原の行方
また始まった。。。アホな面子争い。
県と市、ドーム球場建設で対立(11/17毎日)
◇県…陸上競技場壊して/市…JR貨物駅跡地に--ドーム球場の建設巡り対立
仙台市が提案した宮城野原公園(同市宮城野区)の将来構想を巡り、県と市がもめている。
プロ野球の楽天イーグルスの本拠地・県営宮城球場のドーム球場化を巡り、
隣接する宮城陸上競技場の扱いが分かれたからだ。
競技場を壊してドームを建設する地元財界案に理解を示す県と、
公園内の競技場存続にこだわる市。
16日に県庁で開かれた両者の協議会でも、
意見は平行線をたどった。
宮城県の主張には、利用者の視点が全く入ってないよ。
仙台市が可哀想過ぎる。
宮城県の主張 1.県の公園施設なのに、市が勝手にプランを作るのはどうか? 2.重複施設廃止のため、宮陸を廃止する可能性がある。 ドームは作るのならば民間主導で宮陸跡地に。 その場合、利府の宮スタを使えばよい。 3.市が陸上競技場を欲しいのならば、なぜ泉の陸上競技場を廃止したのか? 4.10年前の長町ドーム構想との整合性は?
ハァ~?ですね。
1.⇒
その自前の公園施設を長年放置してたのはどこ?
それで仙台市が迷惑をこうむっていたのに。
仙台市にとっては、その放置状態を打開する千載一遇のチャンスであり、
満を持して提案したのに、核となる”宮陸を廃止”って言われてびっくりって感じ。
すっきりと、仙台市に移管してやれよ。そうすれば、売却益も入って一石二鳥だろ。
なのに、嫌がらせとしか考えられない。
2.⇒
「宮スタを使えば」と言い放つ無神経さに呆れる。
気軽に使える場所ではないことは分かっているはずなのに。
いつでも気軽に運動できることが、生涯スポーツの目標であり、
その観点から全く反することを主張しています。
宮陸利用者の大部分を占める仙台市民(及び仙台市)に対して嫌がらせをしながら、宮スタの利用率アップのためには仙台市民の利用が必要と矛盾したことをしようとしています。
3.⇒
宮陸があるからでしょ。市の中心部に便利な施設があれば、県の施設であれ当てにするのは当然。
それに、その当時には宮スタの話はあったにせよ、宮陸が廃止するって話はある訳ない。
前提条件が変わっているのに、重箱の隅をつついて、言いがかりの材料を見つけてきましたとばかり。。。
4.⇒
これも、10年前の消えた構想を引っ張り出しての言いがかり。
仙台市にとっても、以前は長町副都心開発の目玉として考えていたドームですが、
その当時はプロ球団の見込みがなく、採算性とかいろいろな事情があり、構想段階で消え、
その予定地の利用策に苦心しています。
この1年で”音楽堂”が消えかけ、”暫定スポーツ施設”、”物産館・お祭り会館”、”市立病院”と次なる案も二転三転しているところ。
だから、仙台市としても、この長町にドーム案を再びもってくることは、
この10年の空白を際立たせることにもなります。
また、市の開発公社が当時の国鉄清算事業団から購入した土地であり、
安価で処分や定借ということになると、購入時からの金利や差損が際立ち、政治的にも問題になりかねません。
だから、扱いに慎重になっているところで、無神経に県が指摘した訳です。
県のやり方は、まるで”弱みを握っているガキが吹っかけたケンカ”です。
大人(というか公共団体同士)のやり取りではありません。
何か、ドームは別にいらないかなと思ってきました。
ひとまず、改修したニュー宮城球場で3年位開催し、観客動員を考えそれから検討すればいい話。
ちなみに、宮城野原の貨物駅の跡地をドーム球場用地として使う場合、
使えるのは早くて10年後になります。
というのも、宮城野貨物駅を燕沢に移転してからの話になるし、
移転の理由も『JR貨物側が宮城野貨物駅の狭隘さからコンテナ処理に支障をきたしているため』
であるので、表向きJRが自前で移転してくれないと困るわけです。
反面、JRは市の負担を当てにしている節があるので、
けん制し合いで早く進むことはないと読んでいます。
仙台市が依頼する形にすると、「長町の貨物ヤード移転⇒跡地開発」と同じように、
市のまちづくり政策上の理由ということになり、莫大な財政負担が生じる可能性が高いです。
市としても、それは避けたい。
これまでの仙台市の計画では、宮城野区の拠点は陸前原ノ町駅周辺であり、
地下化により移転した原町電車区の跡地を利用して文化センターを作ろうとしています。
宮城野原はあくまでもスポーツ・防災の拠点であり、宮城野貨物駅の移転は降って沸いたような話。
だから、仙台市として、宮城野貨物駅跡地の位置づけは難しいところ。
あくまでもJRと民間でやってくれというスタンスのようです。
長町の開発は、構想が昭和末期の国鉄改革の時代にあり、実際に事業が始まったのが、
平成9年。着手からちょうど10年の平成19年に、第一期のまちびらきが行われようとしています。
つまり、使えるようになるまで、構想段階から20年もの月日が流れることになります。
貨物駅跡地の開発というのは、線路を引っ剥がせばすぐ土地が使えるわけではなく、
代替機能の整備(長町の場合は、東仙台、岩切などへの移転)、線路・信号設備の撤去、
土壌汚染のチェック(長町はこの段階でヒ素が見つかり、対策に苦慮したようです)、
街路、上下水道の整備など、非常に面倒な段階を踏んで事業を進める必要があります。
長町は民間の工場や、周辺住宅なども含めて区画整理を行ったのに大して、
宮城野貨物駅は、貨物駅のみを対象にするようで、長町ほど時間はかからないとは思いますが、
この開発を行う際には、地区を通っている貨物線の旅客化を抜きには議論は進みません。
仙台市にとっては、この貨物線旅客化には大反対のはずです。
それも、10年後を目標に事業を進めている、『地下鉄東西線』とお客を奪い合う存在だからです。薬師堂や、若林区役所付近は完全に利用圏がかぶってしまいます。
よって、簡単に進むことは考えられません。
その証拠に、河北に載っていた宮城野原地区の将来図の概略図に貨物線が書き入れられていない!
行政のメンツ争いで、住民不在の構図はホントやめて欲しい。
とにかく、せっかく開いた「県・市政策課題協議会」なんだから、協議は続けるべき。
”県は次の予定はない”なんて言ってるけど、せっかくプロ野球が来るのに、県と市仲良くやってよ!
楽天さんに愛想尽かされることはないように祈る。
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