2020年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ

2020年1月25日 (土)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その2

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1(1/21) 

の続きです。

 その9年間を経ての変化とは,


1.はやぶさの誕生による,仙台経由の時間的優位性の拡大

2.常磐道の全通と高速バスの伸長

3.相双地域の人口減

 

1.はやぶさの誕生による,仙台経由の時間的優位性の拡大

 東日本大震災の6日前に誕生したはやぶさ。従来のはやてよりも約10分程度時間短縮し,概ね91~95分程度で東京ー仙台を結んでおり,近年朝晩を中心に毎時2~3本に増え,今春の改正では一気に3往復が増発され,原ノ町目線では仙台とを結ぶ常磐線普通列車との乗り継ぎも改善される傾向にあります。

 震災前は,南相馬市原町区,相馬市から東京方面へは,ほぼスーパーひたち一択でしたが,震災での長い不通時期はバスでの福島経由や仙台からの高速バスやJR代行バスメインを経て,約3年前に相馬ー浜吉田間が復旧して以降, 接続によっては3時間を切ることができる仙台経由が仕方なくメインルートになりました。運賃は片道約1.2万円超ながらも,約1万円の 東京フリー乗車券に特急券を追加すれば,往復2万程度で東京でのフリー乗車券もついてくるというJR側の配慮もありましたが,この3月末で利用終了となり,後継の割引切符が発売されなければ,純粋に値上げとなってしまいます。その分,えきねっとトクだ値割引での最大50%割引が設定されるようなので,うまく活用していかないと。割引がなければ,空気輸送確実なので。

 そうはいっても,東京での有効時間を増やすには,原ノ町駅からでも仙台経由はやぶさは非常に有効で,復活しなかった朝5時40分頃のスーパーひたちよりも遅い5時51分発の常磐線で仙台に向かい,はやぶさに乗り換えると約3時間後の8時56分には東京駅に到着します。かつてのスーパーひたちであればせいぜい上野9時半頃であったはずで,乗り継ぎさえ良ければ断然早い。

 帰りも,東京駅20時20発のやまびこから仙台駅22時40分発の原ノ町駅行に乗り換えると,仙台駅での乗り継ぎは20分待ちながら,日が変わる前に原ノ町駅に到着。その1時間前の東京駅19時20分発では原ノ町駅22時24分着と約3時間で到着。かつての原ノ町終着のスーパーひたちでは19時発で22時20分着だったので,やはり所要時間は短いのがメリット。

 仙台から普通列車で80分かかる原ノ町駅でさえそうなのだから,仙台寄り(20分短い)の相馬駅からは言わずもがな。

 また,常磐線はラッシュ時こそ仙台側で混雑するとはいえ,亘理駅以南はかなり輸送力に余裕があるので,仙台に向かうのがそれほどストレスにならないというのも。

 

2.常磐道の全通と高速バスの伸長

 仙台ーいわきについては,これにつきるかと。磐越道・東北道経由から常磐道経由に移行した高速バスで約3時間。いわき側はクルマでバス停まで乗り付けられるパークアンドバスライドを使えば,アクセスが容易な住民も増えました。本数も毎日8往復(土日のみ1往復追加運行)で,始発を使えば,8時半過ぎには仙台駅に到着可能。

 そもそも,復旧する常磐線の普通列車で,いわき駅始発の5時23分発で原ノ町駅乗換でも8時17分に仙台駅着と,震災前とほぼ変わらない時間帯で到着できるようになります。

Hitachi4

 かつてのスーパーひたち1号(いわき駅発7時半頃⇒仙台駅着9時半頃)が復活したとしても,2本目のバス(いわき駅6時55分⇒仙台駅9時49分)で代替できる時間帯で,現時点の乗客数は分かりませんが,混雑しすぎることはないはず。

Iwakibus2

 終バスは仙台駅19時発ながらも,土休日は20時40分発も運行と,18時2分発のひたち30号や18時44分常磐線各駅停車よりも仙台を出る時間は遅くなります。そうすると,少なくともひたちに勝ち目はない。

 ただし,バスのライバルは常磐線の各駅停車であって,いわきー原ノ町が5両編成のE531系の運行と,原ノ町以北の仙台側よりも1列車あたりの輸送力に余裕があるので,ゆったり行きたいという需要を電車が叶えることに。原ノ町駅での接続が良い列車(20分以内)は上り5本,下り8本と高速バスの本数とそれほど変わらない。

 そうすると,高速バスも共倒れで減便という可能性もありますが,仮にそうなってもひたちの増発に結び付くようなものではないかと。

Iwakibus1

3.相双地域の人口減

 中核となる南相馬市の現住人口は,震災前の7万人超から現在は実質5万3千人,相馬市は約3万7千人と横ばい(南相馬からの転入分がある)ですが,この2市で2万人近い人口減,さらに原発事故による避難区域となった双葉郡は元々6万人あった人口がどの程度残っているのか正確な数字は捉えづらい。

 概ね確実に住民の需要は半分以下に,廃炉や復興関係者も頻繁に乗る訳ではないため,もともとの仙台まで4往復,原ノ町まで6往復を維持するのは難しい。そうすると,震災前6往復⇒復活する3往復というのは,ある程度妥当な本数なのかもしれません。

 いわき乗換への誘導

 そのなかで,今回再開する区間の普通列車を11往復確保したという意味は?純粋に需要からするとこんなにいらない。

 狙いとしては,特急を削減した分,空く時間帯は普通列車でいわき駅まで出て,いわき始発の特急に乗り換えてもらうことを想定したのかなと。特急でも65~70分程度が普通列車で80分なので,それほど所要時間は変わらない

 特に朝の原ノ町5時台,仙台7時台始発の特急2本分の代わりに,東京に昼前に到着できる時間帯にいわき行の普通列車を8時前発まで4本接続良く走らせています(30~60分間隔)。時間は4時間近くかかるけれど,選択肢を広げたということに。

   普通 列車    特急 ひたち  
原ノ町駅発 いわき駅着 いわき駅発  東京駅着  (所要時間) 
5:33 6:55 7:03 9:38 (4:05)
6:10 7:32 7:39 10:11 (4:01)
6:53 8:12 8:18 10:42 (3:49)
7:52 9:09 9:20 11:42 (3:50)
(参考)        
11:07 14:42 (3:35)

 なお,仙台10時13分発のひたち14号だと,所要時間は3時間半強なので,7時52分発の普通列車の場合と所要時間は15分しか変わらない。 

 いわき経由だと片道7720円で東京まで行け,仙台経由新幹線と比較して4~5千円の節約になります。

帰りも,

 特急 
ひたち
  普通  列車  
東京駅発 いわき駅着 いわき駅発 原ノ町駅着 
 (所要時間) 
16:53 19:15 19:25 20:42 (3:49)
17:53 20:15 20:19 21:38 (3:45)
(参考)        
15:53   19:23 (3:30)

 と,原ノ町までの直通特急と変わらないということも。もちろん,仙台経由の新幹線だと,東京駅滞在が20時20分発までOKなので,そこは使い分けということに。行きが常磐線,帰りが新幹線で,上野駅利用であれば,一筆書きの切符が使え,乗車券が節約できるというメリットも。

3往復設定 ひたちの狙い

水戸・日立と仙台相互の移動需要はそこそこ狙っています。朝一の時間帯はそれぞれ捨てて,新幹線と特急ひたちを上野経由で乗り換えることで対応できる一方,それぞれ12時以降到着という時間帯の特急ひたち直通列車を設定しています。

 震災後に新幹線⇔特急ひたちを上野で乗り換えるパターンが社用では定着していただけに,JRとしても仙台ー水戸・日立 の直通を便利にしすぎると収入が減るというジレンマがあるのかなとも思慮します。それである程度バランスを取ったのかとも。純粋に時間だけを見れば,上野まで30分間隔運行の特急ひたちと毎時1~3本のはやぶさを乗り換えた方が本数は多いし,所要時間は短いという状況なので。 

 ただ,ビジネス目線で見ると,下りは仙台での午後一番の会議には使えるけど,上りだと水戸及び日立着が13時台でちょっと遅い。いわきは12時台着だけど。せっかくであれば,仙台7時台発の設定が理想ながら,1時間早めて9時台発だと使い勝手が良さそう。震災前のように,3~4時間おきに運行というパターンを無視して良いので,3往復を前提により使いやすい時間帯に移行した方が良いと思う。

 仙台発の10時台はやぶさが今回も増発されて,約10分おきに3本運行されるのも,午後一番の会議に合わせるため。ひたちについてもせめて同様考え方ができないかなと。3往復がJR東日本として政府に対するノルマなのであれば,より使いやすい時間帯にして活用してほしい。

 なお,水戸⇔仙台の料金として,概算ですが

   特急ひたち直通 約7,500円

   上野経由新幹線 約14,500円

   小山経由新幹線 約9,000円

と,いずれも3~3.5時間前後で変わらないのに,価格差が大きいのは利用者にとって分かりづらい面がありますが,現在の状況からやむを得ない面もあるのでしょう。

その他雑感

 仙台発上りは午後4時台と6時台の2本を設定してきました。原ノ町や双葉郡から東京への帰りを含め,直通で使いやすいようにとの考えでしょう。昼間よりも夕方の方が乗客が見込みやすいとの考えか。

 途中駅の停車駅は岩沼駅と亘理駅の停車が1往復辛うじて残りました。以前は水戸・東京方面への輸送需要が辛うじてありましたが,全体が3往復に減った現在,相馬・原ノ町駅への所要時間を無駄に延ばしてしまう停車を無理に残す必要はなかったように思えます。

 またもしかしたらと思っていた空港需要を拾う名取駅停車ですが,岩沼・亘理駅の停車数が減った状況であれば,1往復設定しても誰得になりかねず,常磐線方面との輸送は従来通り普通列車に委ねることになりました。やるんだったら全列車停車かと思っていましたが,結果はまぁ妥当でしょうね。

臨時列車の設定可能性

 twitter上では,2編成の増備で最大で,仙台まで5往復の運行が可能なスジは設定できるとの予想を見ました。通常時は難しくとも,盆暮れ・GWなどの繁忙期には2往復程度の臨時列車は設定できるようです。

 まずは,せっかく復活するひたちに乗って東京に行く機会を計画しないと。ベガルタの関東アウェイ戦も春先に集中開催なので,上京する機会を模索します。

 

 

                  

 

 

スポンサーリンク

2020年1月21日 (火)

常磐線全線復旧 ひたちのダイヤ考察 その1

 3月14日のJRグループダイヤ改正日に合わせて,大震災以来9年ぶりに全線復旧するJR常磐線。

 Hitachi0

Hitachi1

既報の通り全線復旧に合わせて,特急ひたちも東京から仙台まで直通することとなっていましたが,今回の発表では,いわき以北で仙台まで3往復が運行されることとなりました。

 常磐線特急 仙台―東京直通復活へ (2019/7/6)

 従来の復旧区間の法則から,本数は基本的に維持する傾向ながらも,原ノ町発着まで本数維持は厳しいかなと思い,特急は仙台まで4往復(震災前と同じ),原ノ町まで2往復(震災前から▲1往復)を予想していましたが,結果としては仙台まで3往復。上野仙台間直通の本数で考えると,下りは同じながら,上りは▲1本となります。

Hitachi2

 仙台ベースで考えると,本数的には健闘したように思えながらも,肝心なところで朝一の7時台発は復活せず,仙台始発が10時台というのはちょっと遅いなぁと。

 また,いわき7時半頃始発で仙台に9時半頃に到着していた区間便も,復活せず。

 この3往復の設定時間から,ある程度JR東日本の狙いが見えてきました。

Hitachi3

 震災前とは根本的に環境が変わってしまい,そのままの復活はできず,メリハリを付けてきたというところでしょうか。

 震災前の,(当時)スーパーひたちのいわき以北のターゲットとしては,

 ①上野ー相双地域(東電出張者,原ノ町駅,相馬駅)

 大動脈として6往復(概ね3時間毎)を確保していました。上京の際でも,上野9時半着で19時発と,ほぼ12時間近い滞在時間が確保できました。

 ②水戸・日立地域ー仙台を約3時間を直結する需要

 小山回りの東北新幹線経由だと,ほぼ各駅停車のやまびこ利用となり,また水戸線と東北新幹線の接続が限られるため,企業出張では本数では上野経由を選ぶこともありながらも,一般利用者は仙台直通便を選ぶのが自然でした。

 ③いわきと仙台を結ぶ普通列車の補完

 特急が4往復で本数が多くなく,高速バスも磐越道・東北道回りで時間もかかり,本数も多くなかったことから,直通で3時間弱の普通列車がメインだったように思えます。普通は概ね毎時1本あったので,比較的使いやすかったし,新型車両の導入までは編成も長く,直通も多かったので,急行列車のような趣もありました。とはいえ,特急が3~4時間おきにあり片道2時間で結んでいたので,特に朝のいわき始発と夕方仙台発はそれなりに利用者がいた印象。

9年間での大きな環境の変化

 自分の予想として,復活しても①と②がメインで,③は高速バスに本数も値段も勝てずに厳しいかなと思っていました。

 結果的に,①~③全て中途半端で,新幹線や高速バスなどをひたちが補完するという役割に徹することとなりました。

 さて,次回に続きます。

 

スポンサーリンク

2020年1月19日 (日)

仙台駅西口 青葉通の広場化なるか?

 河北がスクープしたわけではないのに何か特ダネみたいに取り上げたこの案件ですが,反応が大きいのは流石地元紙の影響力。

このブログでは,

藤崎 来年に新店舗計画 (2019/10/10)

でちょっと取り上げていましたが,もともとは,昨年7月に発表された「せんだい都心再構築プロジェクト第1弾」の資料に掲載されたイメージパース。

Aobadori

 仙台市としても観測気球を上げた側面がありながら,このような大胆な提案がタブーではないんだという驚きを感じたもので,ワクワクする提案であるのと同時に,やっぱり路線バスのJR仙台駅前降車場への導線が遮断されてしまう他,西口駅前広場への自家用車,タクシーの乗り入れも不便になるので,賛否両論となるのは当然でしょう。

仙台駅西口の青葉通を広場化 市が検討、車両通行止め緑地に

 仙台市がJR仙台駅西口の青葉通(青葉区)の一部区間を通行止めにし、屋外広場を整備する方向で検討していることが分かった。昨年10月に始動した都心再構築プロジェクトの一環。旧さくら野百貨店仙台店やGSビル跡地などの関係者の協力も得て、沿道の再開発事業と連動させた整備構想を描いている。実現すれば「東北の玄関口」は大きく姿を変えることになる。

 構想によると、青葉通のうち駅前通交差点-愛宕上杉通交差点間の約150メートル区間を屋外広場にする。
 市が作成したイメージ図によると、中央分離帯のケヤキ並木や歩道の街路樹は生かし、片側4車線ずつある車道部分を一部緑地化。テーブルやベンチを配置し、歩行者が散策できるようにする。旧さくら野百貨店やGSビル跡地は、商業施設やオフィスが入る複合ビルの立地を想定する。
 広場の整備は、沿道の民間再開発と一体で実施する。その場合、市は広場整備を「都市貢献」と位置付け、都心再構築プロジェクトのメニューを適用。新築するビルの容積率を最大2倍緩和する。
 GSビル跡地では、オリックスグループ(東京)が商業施設「EDEN(エデン)」との一体的な再開発を検討中。旧さくら野百貨店は複数の地権者が関係するが、再開発に向けた協議が始まっている。市は地権者や開発事業者らに広場の構想を既に説明していて、おおむね好意的に受け止められているという。

Aobadorihiroba


 一方、仙台駅に直結する青葉通の一部は車両が通行できなくなる。駅西口に乗り入れる路線バスやタクシー、一般車両は遠回りを余儀なくされ、高速バス乗り場も移転が必要になる。
 市は広場を整備する区間の交通量調査に近く乗り出し、車両通行止めにした場合の影響などを検証する。
 市都市整備局幹部は「青葉通の広場化と沿道の再開発で、駅西口に東北の中枢を担う商業・オフィス機能を集積させるとともに、交流やにぎわいを生むエリアに一新したい」と語る。
 広場構想は2018年9月、青葉通まちづくり協議会が市に提出した「青葉通まちづくりビジョン」でも提案されている。(河北1/14)  

 仙台駅前には不足している緑地や広場が確保されるきっかけになるのであれば,嬉しい話ですが,それも該当道路の両側の「さくら野跡地」と「オリックス開発地+ロフトビル」がツインタワーとして連携して再開発されるのであればの話。

 それぞれが,中途半端な再開発になるのであれば,このように青葉通をつぶしてまで広場化する意味はない

 また,この青葉通両側の再開発地に向けては,JR仙台駅側で終わっているペデストリアンデッキを2階レベルで延長しつなげた上で,1階の地表面,地下階の仙台駅東西地下自由通路の3層がそれぞれの入り口になるのであればインパクト満点。

 以前記事にした,この東西地下自由通路の疑似地下街化と併せての展開であれば,なお期待できるのだけれど。

 仙台駅前 地下街の可能性 (2019/6/22)

 

せっかく整備した仙台駅前バス降車場が。。。

 この挑戦的な提案についての課題は,東西線開業時に整備されたJR仙台駅前バス降車場に向かう,青葉通からの導線がぶったぎられること。

 JR仙台駅前降車場整備前はあおば通駅前とかダイエー前と揶揄されていた旧仙台駅前バス降車場は,降車場整備後は「あおば通駅」バス停と改称されました。新設の降車場には,仙台駅終点の市営バスが移り,JR仙台駅にも東西線にも乗換が容易で,さらにエスパル前の便利な場所になり,大好評です。せっかく整備した降車場を無駄にしたり,降車場を別の不便な場所に移すことは許されないのでは。

 加えて,現在旧さくら野前にある宮交バスの降車場はどこかに移さなければならず,これは確実にJR仙台駅から遠くなります。

 仮に,仮に青葉通を回避するとなると, ②広瀬通(水色線)や③南町通(赤線)を経由する場合は下記のルートになります。

Busroute1

 ②広瀬通ルートの欠点は,電力ビルを経由しなくなること。ただでさえ多数の高速バスが集中しているのに,現在経由している八木山方面以外の路線バスも加わると,どのようになるかは自明。さらに,広瀬通から駅前通りへの右折もネックで,この交差点は確実に交通処理が破綻します。

 ③南町通りルートは,比較的スムーズに仙台駅前に入れるように感じますが,南町通自体が片側2車線で路駐も多く混雑気味,さらに現在進められているバスプールの拡張のため,ロフトとバスプールの間はそれぞれ東西への直進が片側1車線ずつに縮小されることは致命的。

 青葉通の広場化が以前から計画されていれば,バスプールの拡張と南町通の車線減少は決断できなかったでしょうし,県美術館の方向転換とは異なり良い話とはいえ,ちょっと場当たり的な展開にも感じます。twitter情報で知りましたが国の新しい施策を見据えて方向が変わったというのもありそう。

歩行者中心の街中整備 予算、税制で重点支援 国交省

国土交通省は、市町村が歩行者中心の街中を整備するための新区域を設定できるようにする方針を固めた。

 街中の一定のエリアで、街路を広場にしたり、沿道の店舗などの1階部分を改修して開放感のある空間にしたりする場合、予算、税制両面で重点支援する。関連する規定を盛り込んだ都市再生特別措置法改正案を20日召集の通常国会に提出する。

 国交省は市町村による街中のインフラ整備に関し、都市再生整備計画事業の交付金で必要経費の40%を手当てしている。各地で人口減少が進む中、車中心となっている街中を人が集まりやすい魅力的な空間に転換し、都市のにぎわいをさらに創出する必要性があると判断した。

 具体的には、市町村が新たに設定できる「まちなかウォーカブル区域」で、歩道を広げる改修や芝生のある広場などを整備する場合、交付金の補助率を必要経費の2分の1に引き上げる。民間事業者が沿道の店舗などの1階部分をガラス張りにしたり、誰もが使える交流スペースに改修したりする際も2分の1を助成する。

 税制面では、街路に面した民有地を広場として開放する場合、該当する土地と、そこに設置する芝生、ベンチといった償却資産について、固定資産税と都市計画税を軽減するなどの措置を講じる。官民一体で取り組みを進める考えだ。(1/13時事通信) 

 仮に①青葉通から愛宕上杉通に右折(緑線)する場合は,T字路になり交通処理は比較的スムーズですが,結局ロフト横の南町通に入らなければならないのであれば,ここがボトルネックになるのは同じです。

 なお,現バスプールに発着する若林区方面の市バスおよび太白区方面への宮交バスはほぼ①のルートを通りパルコ2前から入るので,それほど変わらないと思われますが,バス集中による混雑による影響はありそう。

仙台駅バスプール始発のバスも同じ

 ほとんどのバスプール始発の北・西部方面バスが,駅前通を北進し青葉通に左折しているので,このルートも完璧に影響を受けます。南町通を西進させる手はあるにせよ,上述のとおり片側1車線化され,かなりの台数なので右折レーンはあっても確実に愛宕上杉通との交差点がパンクするし,かなりの難問です。

タクシーや自家用車も

 タクシーは台数の多さのために目の敵にされがちだけど,結構新幹線利用の有名人や出張族などが仙台駅から利用するケースが多いから,目の前の青葉通が通行止めになるとスムーズに西口から抜けられなくなり,広瀬通への負荷が確実に高まることに。また,自家用車は東口に誘導したいところだけれど,こっちも要人・来賓の送迎も多いからそういう訳に行かない。

解決策として,トランジットモール化は?

 青葉通が広場化されるとして,解決策として浮かんだのは,分離帯付近の部分に双方向のバスの徐行による通行のみを各1車線ずつ許可するトランジットモール方式。残りの4~5車線相当が広場化され,バスが通らない際には歩行者の通行横断が可能というもの。ただ現在の仙台駅前を発着するバスの数が確か千便を優に超えるはずなので,信号待ちで滞留するバスがこの広場部分に数珠つなぎになってしまう可能性もあり,歩行者優先の空間とは言えない状況になるのはまずい。

Transitmall

 やるんだったら,ここにあおば通駅,仙台駅前につづき,3つ目の駅前バス降車場を設けて両側の再開発ビルへの集客を図るというのも思いついたけど,さらにバスが滞留してしまうという課題もあるなぁ。

歩いて暮らせるまちづくりの推進

 震災を契機に急激に進んだ三陸道や常磐道整備に続き,仙台東道路や県北高速幹線道路など,遅れてきた道路整備に熱を入れている印象がある県に対し,仙台市はクルマから公共交通や歩いて暮らせるまちづくりに急激に打ち出している印象です。

 他にも,定禅寺通りの車道削減も正月早々の河北一面に取り上げられたし,先日記事にした都市緑化フェア誘致にしても,青葉山にそれほど駐車場は確保できず,地下鉄東西線での来場を前提にするのでしょう。この方向性は仙台市としての生き残り策ですし,これまでのようなクルマに頼った拡大型都市づくりは続けられないという危機感,鉄道インフラが整った中心都市として,周辺都市(特に利府・名取・富谷)との差別化を図り,人口流出を防止する意欲を感じます。

  こんな感じで,課題は山積みですが,仙台市がこの難問に熱意を持ってどのような解を出していくか。またタクシー業界をはじめ,クルマ寄りの方からかなりの反対がでるでしょうが,「仙台都心再構築プロジェクト」の規制緩和期限を考えると,悠長に検討している暇はない。すぐに方向性を出して,再開発事業者と調整を始めなければならないので,矢継ぎ早に動きは見えてくるでしょう。

 

スポンサーリンク

 

«仙台で都市緑化フェア再び!?